JP2011099150A - 高炉操業方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ペレットを多配合する高炉操業において、熱流比の変化によらず、炉上部の通気性を維持して良好な炉況の確保を実現しうる高炉操業方法を提供する。
【解決手段】ペレット、焼結鉱および塊鉱石からなる鉄鉱石原料とコークスを交互に層状に装入する高炉操業方法において、前記鉄鉱石原料中のペレットの配合率が15質量%以上である場合に、下記式1を満足することを特徴とする高炉操業方法。
式1 [C/S]≧U+0.575
ここに、U:熱流比〔ただし、熱流比=(高炉装入物の平均比熱×平均密度×降下速度)/ (高炉内ガスの平均比熱×ガス密度×ガス流速)〕、[C/S]:鉄鉱石原料の平均CaO/SiO質量比である。
【選択図】図1

Description

本発明は、ペレット、焼結鉱および塊鉱石からなる鉄鉱石原料とコークスを交互に層状に装入する高炉操業方法に関し、特に鉄鉱石原料中のペレット配合率が15質量%以上のペレット多配合条件下における高炉操業方法に関する。
高炉操業に用いられる鉄鉱石原料は、需給バランス等によって高炉に拠らずほぼ一定の塊鉱石配合率(鉄鉱石原料中の10〜30質量%程度)となっており、焼結鉱とペレットで残りの配合率が按分されている。
ここで、通常、塊鉱石は塩基度〔CaO/SiO質量比〕が0.01〜0.05程度の極低塩基度のものが使用され、焼結鉱は、塩基度が1.7〜2.4程度の高塩基度のものが使用されるのに対し、ペレットは、塩基度0.8〜1.5程度の低塩基度のものが使用される。このため、焼結鉱に置換してペレットの配合率を高くする場合には、高炉スラグの塩基度1.2〜1.3程度を維持するために、高炉にCaO源として石灰石(CaCO)やドロマイト(CaCO・MgCO)などを追加装入する必要があることが多い。この追加装入された石灰石やドロマイトなどは炉上部で加熱されて熱分解しCOを放出してCaO、MgOとなり、これが羽口レベルまで降下して、レースウェイ近傍の高温場で鉱石中の脈石分やコークス中の灰分が溶融して生成した低塩基度スラグに溶け込んで高炉スラグを形成する。
ところが、上記石灰石やドロマイトなどの分解反応は吸熱反応であるため、炉上部におけるガス温度が低下し、実ガス流速も低下する。そうすると、高炉内で発生した(あるいは高炉内に持ち込まれた)鉱石粉やコークス粉、微粉炭の未燃分などに由来するダストの排出が抑制され、炉上部にダストが蓄積して空隙率が低下し、炉上部における通気障害が生じて炉況不調が生じるため、減風すなわち減産せざるを得なくなる。
ここで、例えば微粉炭比が高い低熱流比操業(熱流比0.8未満)の場合は、炉頂ガス温度が高く、炉上部に十分な熱余裕があるため、石灰石やドロマイトなどの投入量が増えて分解吸熱量が増加しても直ちに上記のような炉況不調に至ることはないが、例えば微粉炭比が低い高熱流比操業(熱流比0.8以上)では炉上部に熱余裕が少ないため、炉況不調が発生しやすくなる問題があった。
ここで、特許文献1には、高炉の炉頂から固体還元材と鉄原料を装入しながら、高炉の羽口から熱風と共に微粉炭を吹込む高炉操業法において、塊状鉱石を含む処理原料を加熱処理して乾燥し、乾燥した処理原料を鉄原料として高炉へ炉頂から装入する前に、篩選別処理して処理原料に付着した微粉鉱石を除去する高炉操業方法が開示されている。このように、塊状鉱石を含む処理原料に付着している微粉鉱石を事前に除去することにより、微粉鉱石による炉内の空隙率の低下を抑制でき、羽口からの微粉炭比が増えた場合においても、炉内圧力の変動を抑制でき、安定した通気性を維持できるとしている。
しかしながら、この高炉操業方法では、塊鉱石やペレットに付着した微粉鉱石が炉内に持ち込まれることは防止できるものの、炉頂への原料鉄鉱石およびコークスの装入時に発生する粉や、羽口から吹き込まれた微粉炭の未燃分などは不可避的に発生するので、炉上部に熱余裕が少ない場合には、これらの不可避的発生粉由来のダストが炉上部に蓄積され、通気障害が生じて炉況不調が発生することを効果的に防止できない。
また、特許文献2には、高炉の鉄鉱石原料として用いられるペレットとして、CaO/SiO質量比およびMgO/SiO質量比と、粒径分布を規定した高炉用自溶性ペレットが開示されている。このような自溶性ペレットを用いることで、ペレットを多配合する高炉操業において、高炉内におけるシャフト部の通気性を改善することができるようになった。
また、特許文献3には、高炉の鉄鉱石原料として用いられるペレットとして、鉄品位%TFeに応じた最適なCaO/SiO質量比とMgO/SiO質量比の組み合わせの範囲を規定した高炉用自溶性ペレットが開示されている。高炉用鉄原料として、このような自溶性ペレットを焼結鉱と併用して用いることで、高炉内における融着帯の通気性を改善することができるようになった。
しかしながら、上記ペレット多配合条件下において高炉の熱流比の変化によって生じる炉況不調に確実に対応しうる、最適な鉄鉱石原料の成分組成についてはいまだ明確ではなかった。
特開2007−39747号公報 特開2008−280556号公報 特開2009−149942号公報
そこで、本発明は、ペレットを多配合する高炉操業において、熱流比の変化によらず、炉上部の通気性を維持して良好な炉況の確保を実現しうる高炉操業方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明者らは、ペレット多配合操業を行っている加古川製鉄所第1高炉(内容積:4550m)において、高炉上部における通気障害が発生する条件を把握するため、熱流比Uならびに鉄鉱石原料の平均CaO/SiO質量比[C/S]および平均(CaO+MgO)/SiO質量比[(C+M)/S]と、高炉操業の安定性との関係を調査した。
ここに、鉄鉱石原料の平均CaO/SiO質量比[C/S]および平均(CaO+MgO)/SiO質量比[(C+M)/S]を採用したのは、高炉スラグの塩基度調整を、実質的に石灰石(CaCO)のみの装入で行う場合と、石灰石に加えてドロマイト(CaCO・MgCO)を併用する場合を想定したものである。
ここで、熱流比Uは、熱流比=(高炉装入物の平均比熱×平均密度×降下速度)/(高炉内ガスの平均比熱×ガス密度×ガス流速)で定義されるものであり、具体的には、熱流比=(コークスの比熱[0.31kcal/(kg・K)]×コークス比+鉄鉱石原料の比熱[0.22kcal/(kg・K)]×鉄鉱石原料比)/(炉頂ガス比熱[0.33kcal/(Nm・K)]×溶銑トン当たりの炉頂ガス発生量)で算出した(ただし、1cal=4.184Jである。)。
また、鉄鉱石原料の平均CaO/SiO質量比[C/S]および平均(CaO+MgO)/SiO質量比[(C+M)/S]は、焼結鉱、ペレット、塊鉱石の各CaO、MgO、SiO含有量と各鉱石の配合比率から加重平均で鉄鉱石原料の平均CaO、MgOおよびSiO含有量を求めて算出した。
調査結果を図1および図2に示す。これらの図において、「安定操業データ」とは、吹き抜けや高炉上部の圧損上昇を招くことなく、安定して操業できた操業データであり、「上部通気障害データ」とは、吹き抜けの発生や高炉上部の圧損上昇により減風を行った操業データである。これらの図から明らかなように、[C/S]<U+0.575の場合、[(C+M)/S]<2×Uの場合には、高炉の上部において通気障害が発生する確率が非常に高くなるのに対し、[C/S]≧U+0.575の場合、[(C+M)/S]<2×Uの場合には、高炉の上部において通気障害が発生する確率が非常に低くなり、安定した高炉操業が得られることがわかった。
上記知見に基づき、以下の発明を完成するに至った。
請求項1に記載の発明は、ペレット、焼結鉱および塊鉱石からなる鉄鉱石原料とコークスを交互に層状に装入する高炉操業方法において、前記鉄鉱石原料中のペレットの配合率が15質量%以上である場合に、下記式1を満足することを特徴とする高炉操業方法である。
式1 [C/S]≧U+0.575
ここに、U:熱流比〔ただし、熱流比=(高炉装入物の平均比熱×平均密度×降下速度)/ (高炉内ガスの平均比熱×ガス密度×ガス流速)〕、[C/S]:鉄鉱石原料の平均CaO/SiO質量比である。
請求項2に記載の発明は、ペレット、焼結鉱および塊鉱石からなる鉄鉱石原料とコークスを交互に層状に装入する高炉操業方法において、前記鉄鉱石原料中のペレットの配合率が15質量%以上である場合に、下記式1および式2を満足することを特徴とする高炉操業方法である。
式1 [C/S]≧U+0.575
式2 [(C+M)/S]≧2×U
ここに、U:熱流比〔ただし、熱流比=(高炉装入物の平均比熱×平均密度×降下速度)/ (高炉内ガスの平均比熱×ガス密度×ガス流速)〕、[C/S]:鉄鉱石原料の平均CaO/SiO質量比、[(C+M)/S]:鉄鉱石原料の平均(CaO+MgO)/SiO質量比である。
請求項3に記載の発明は、前記鉄鉱石原料の平均CaO/SiOを、前記ペレットのCaO/SiOを調整することにより行う請求項1に記載の高炉操業方法である。
請求項4に記載の発明は、前記鉄鉱石原料の平均CaO/SiOおよび(CaO+MgO)/SiOを、前記ペレットのCaO/SiOおよび(CaO+MgO)/SiOを調整することにより行う請求項2に記載の高炉操業方法である。
本発明によれば、熱流比に応じて、鉄鉱石原料の平均塩基度(平均CaO/SiO質量比、平均(CaO+MgO)/SiO質量比)を所定範囲に設定することで、高炉上部における通気障害の発生を確実に防止できるようになり、より安定した高炉操業が実現できるようになった。
高炉上部における通気障害の発生に及ぼす、熱流比および鉄鉱石原料の平均CaO/SiO質量比の影響を示すグラフ図である。 高炉上部における通気障害の発生に及ぼす、熱流比および鉄鉱石原料の平均(CaO+MgO)/SiO質量比の影響を示すグラフ図である。
以下、本発明の実施の形態について、さらに詳細に説明する。
〔実施形態1〕
本願第1発明(請求項1に係る発明)は、ペレット、焼結鉱および塊鉱石からなる鉄鉱石原料とコークスを交互に層状に装入する高炉操業方法において、前記鉄鉱石原料中のペレットの配合率が15質量%以上である場合に、下記式1を満足することを特徴とする。
式1 [C/S]≧U+0.575
ここに、U:熱流比〔ただし、熱流比=(高炉装入物の平均比熱×平均密度×降下速度)/ (高炉内ガスの平均比熱×ガス密度×ガス流速)〕、[C/S]:鉄鉱石原料の平均CaO/SiO質量比である。
上記のように、本願第1発明は、ペレットと焼結鉱を併用し、鉄鉱石原料中のペレット配合率を15質量%以上とする高炉操業を対象とする。ここで、鉄鉱石原料中のペレット配合率を15質量%以上としたのは、このような場合には、石灰石の装入量が多くなり、上記高炉上部における熱不足による通気障害が発生しやすくなるので、本発明の適用による効果がより有効に発揮されるためである。
また、式1を満足することとしたのは、既述したとおり、図1に示す調査結果に基づくものであり、本願第1発明は、特に、高炉スラグの塩基度調整を、実質的に石灰石(CaCO)のみの装入で行う場合に適する。
ここで、式1における熱流比Uは、その定義から明らかなように、微粉炭比とコークス比によってほぼ一義的に決まってしまう。
したがって、例えば、目標とする微粉炭比とコークス比で操業を行おうとしている高炉操業に対しては、熱流比Uが一定値に定まるので、この熱流比Uの値を式1に代入することで、鉄鉱石原料の平均CaO/SiO質量比[C/S]の必要範囲が求まる。
このようにして求めた鉄鉱石原料の平均CaO/SiO質量比[C/S]の必要範囲を満たすように、鉄鉱石原料の配合を決定すればよい。
ここで、塊鉱石は、通常、需給等の関係から鉄鉱石原料中の配合率およびCaO/SiO質量比(以下、「C/S塩基度」という。)はほぼ決まっているので、焼結鉱とペレットのC/S塩基度と配合率を調整することとなる。ところが、焼結鉱は、その強度(歩留り)および高温還元性状を満足するため、すでに十分高いC/S塩基度のものが使用されている場合が多く、さらにC/S塩基度を高める余地が少ない(さらに焼結鉱のC/S塩基度を高めようとすると、未滓化CaOが残留し、焼結鉱の強度が却って低下する等の問題がある)。したがって、ペレットの配合率を高めようとする場合には、必然的に焼結鉱の配合率が低下し、鉄鉱石原料全体の平均CaO/SiO質量比[C/S]は低下する傾向にあるため、ペレットのC/S塩基度を高める手段を採用するのが望ましい。
ペレットのC/S塩基度を高める手段としては、以下の手段が例示できる。
すなわち、ペレットとして輸入ペレットのみを使用する場合は、C/S塩基度の高いペレットの配合率を増加すればよく、自社製造ペレットのみを使用する場合や自社製造ペレットを主として輸入ペレットも併用する場合は、自社製造ペレットへの石灰石添加量を増加させてC/S塩基度を高めるとよい。
このように、ペレットのC/S塩基度を高めることで、高炉への石灰石の装入量を減らすことができ、高熱流比操業条件下、例えば熱流比が0.80以上、さらには0.81以上、特に0.82以上の操業条件下にても炉上部における熱余裕を確保できるようになり、炉上部での通気性を確保できることに加え、ペレット自身の高温還元性状も向上し、炉下部での通気性も改善され、より安定した高炉操業を実現できる。
〔実施形態2〕
上記実施形態1では、式1のみを満足するケースについて説明したが、本実施形態では、式1に加えて式2をも満足するケースについて説明する。
すなわち、本願第2発明(請求項2に係る発明)は、ペレット、焼結鉱および塊鉱石からなる鉄鉱石原料とコークスを交互に層状に装入する高炉操業方法において、前記鉄鉱石原料中のペレットの配合率が15質量%以上である場合に、下記式1および式2を満足することを特徴とする高炉操業方法である。
式1 [C/S]≧U+0.575
式2 [(C+M)/S]≧2×U
ここに、U:熱流比〔ただし、熱流比=(高炉装入物の平均比熱×平均密度×降下速度)/ (高炉内ガスの平均比熱×ガス密度×ガス流速)〕、[C/S]:鉄鉱石原料の平均CaO/SiO質量比、[(C+M)/S]:鉄鉱石原料の平均(CaO+MgO)/SiO質量比である。
上記のように、本願第2発明も、上記本願第1発明と同様の理由により、ペレットと焼結鉱を併用し、鉄鉱石原料中のペレット配合率を15質量%以上とする高炉操業を対象とする。
ここで、上記本願第1発明と異なり、式1だけでなく式2も満足すべきこととしたのは、既述したとおり、図1および図2に示す調査結果に基づくものであり、本願第2発明は、特に、高炉スラグの塩基度調整を、石灰石(CaCO)に加えてドロマイト(CaCO・MgCO)を併用して装入する場合に適する。
ここで、式1および式2における熱流比Uは、上記実施形態1で既述したように、微粉炭比とコークス比によってほぼ一義的に決まってしまう。
したがって、例えば、目標とする微粉炭比とコークス比で操業を行おうとしている高炉操業に対しては、熱流比Uが一定値に定まるので、この熱流比Uの値を式1および式2に代入することで、鉄鉱石原料の平均CaO/SiO質量比[C/S]および平均(CaO+MgO)/SiO質量比[(C+M)/S]の必要範囲が求まる。
このようにして求めた鉄鉱石原料の平均CaO/SiO質量比[C/S]および平均(CaO+MgO)/SiO質量比[(C+M)/S]の必要範囲を満たすように、鉄鉱石原料の配合を決定すればよい。
ここで、塊鉱石は、通常、需給等の関係からその配合率ならびに(CaO/SiO質量比(C/S塩基度)および(CaO+MgO)/SiO質量比(以下、「(C+M)/S塩基度」という。)はほぼ決まっているので、焼結鉱とペレットのC/S塩基度および(C+M)/S塩基度と配合率を調整することとなる。ところが、焼結鉱は、その強度(歩留り)および高温還元性状を満足するため、すでに十分高いC/S塩基度および(C+M)/S塩基度のものが使用されている場合が多く、さらにC/S塩基度および(C+M)/S塩基度を高める余地が少ない(さらに焼結鉱のC/S塩基度および(C+M)/S塩基度を高めようとすると、未滓化のCaOやMgOが残留し、焼結鉱の強度が却って低下する等の問題がある)。したがって、ペレットの配合率を高めようとする場合には、必然的に焼結鉱の配合率が低下し、鉄鉱石原料全体の平均CaO/SiO質量比[C/S]および平均(CaO+MgO)/SiO質量比[(C+M)/S]は低下する傾向にあるため、ペレットのC/S塩基度および(C+M)/S塩基度を高める手段を採用するのが望ましい。
ペレットのC/S塩基度および(C+M)/S塩基度を高める手段としては、以下の手段が例示できる。
すなわち、ペレットとして輸入ペレットのみを使用する場合は、C/S塩基度および(C+M)/S塩基度の高いペレットの配合率を増加すればよく、自社製造ペレットのみを使用する場合や自社製造ペレットを主として輸入ペレットも併用する場合は、自社製造ペレットへの石灰石とドロマイトの添加量を増加させてC/S塩基度および(C+M)/S塩基度を高めるとよい。
このように、ペレットのC/S塩基度および(C+M)/S塩基度を高めることで、高炉への石灰石とドロマイトの装入量を減らすことができ、高熱流比操業条件下、例えば熱流比が0.8以上、さらには0.81以上、特に0.82以上の操業条件下にても炉上部における熱余裕を確保できるようになり、炉上部での通気性を確保できることに加え、ペレット自身の高温還元性状も向上し、炉下部での通気性も改善され、さらに安定した高炉操業を実現できる。
本発明の適用性を確証するため、上記の加古川製鉄所第1高炉(内容積:4550m)にて、微粉炭比等を変更して熱流比を変化させるとともに、鉄鉱石原料の配合を変えて鉄鉱石原料の平均CaO/SiO質量比[C/S]および平均(CaO+MgO)/SiO質量比[(C+M)/S]を変更し、高炉操業の安定性に及ぼす影響を調査した。なお、本調査期間中における、
その結果を下記表1に示す。同表から明らかなように、上記式1、式2を満たす場合には、微粉炭比約160kg/t−溶銑未満の高熱流比(熱流比0.82以上)操業下においても、吹き抜けや高炉上部の圧損上昇を招くことなく安定した高炉操業が実現できることが確認できた。
Figure 2011099150

Claims (4)

  1. ペレット、焼結鉱および塊鉱石からなる鉄鉱石原料とコークスを交互に層状に装入する高炉操業方法において、前記鉄鉱石原料中のペレットの配合率が15質量%以上である場合に、下記式1を満足することを特徴とする高炉操業方法。
    式1 [C/S]≧U+0.575
    ここに、U:熱流比〔ただし、熱流比=(高炉装入物の平均比熱×平均密度×降下速度)/ (高炉内ガスの平均比熱×ガス密度×ガス流速)〕、[C/S]:鉄鉱石原料の平均CaO/SiO質量比である。
  2. ペレット、焼結鉱および塊鉱石からなる鉄鉱石原料とコークスを交互に層状に装入する高炉操業方法において、前記鉄鉱石原料中のペレットの配合率が15質量%以上である場合に、下記式1および式2を満足することを特徴とする高炉操業方法。
    式1 [C/S]≧U+0.575
    式2 [(C+M)/S]≧2×U
    ここに、U:熱流比〔ただし、熱流比=(高炉装入物の平均比熱×平均密度×降下速度)/ (高炉内ガスの平均比熱×ガス密度×ガス流速)〕、[C/S]:鉄鉱石原料の平均CaO/SiO質量比、[(C+M)/S]:鉄鉱石原料の平均(CaO+MgO)/SiO質量比である。
  3. 前記鉄鉱石原料の平均CaO/SiOを、前記ペレットのCaO/SiOを調整することにより行う請求項1に記載の高炉操業方法。
  4. 前記鉄鉱石原料の平均CaO/SiOおよび(CaO+MgO)/SiOを、前記ペレットのCaO/SiOおよび(CaO+MgO)/SiOを調整することにより行う請求項2に記載の高炉操業方法。
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