JP2011098785A - 気密性カード状振り出し容器 - Google Patents

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Yuji Sugiyama
有二 杉山
Hisashi Aizawa
恒 相澤
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Abstract

【課題】 内容物を取り出す開口部及び上容器本体と下容器本体の嵌合構成を改良して気密性の高いカード状の振出容器を得ること
【解決手段】 薄いトレイ状の上容器部材と下容器部材とを、これら上容器部材及び下容器部材の外周縁に連続状に突設された係合用突条の係合によって組み立てた気密性カード状振り出し容器である。
上容器部材の上面の一部に折り曲げ自在なヒンジキャップが一体に形成され、ヒンジキャップの裏面に摺り合わせ用壁部材が突設されされるとともに係合突起が形成され、ヒンジキャップ部に対応する上容器部材にはヒンジキャップの摺り合わせ壁部材が嵌合される開口部が穿設され、ヒンジキャップの閉時には、摺り合わせ壁部材が開口部に摺り合わされながら、係合突起が上容器部材の側壁部の一部切欠部に嵌合する。
【選択図】 図3

Description

本発明は清涼用粒状物等を入れて小出し使用する密封性を向上させたカード状振り出し容器に関するものである。
清涼用粒状物等を入れて小出し使用するための振り出し容器としては、例えば、特開平9−315468号公報に開示されているように、底部材と蓋部材とを内周側に突設させた複数のボスの凹凸嵌合によって組み立ててなるカードケースにおいて、底部材のコーナー部を除く側壁部の一部を該底部材と一体のヒンジキャップとし、該ヒンジキャップの両側面に設けた突起を底部材に設けた嵌合部に開閉自在に嵌合させたヒンジキャップ付きカードケースが従来から知られている。
特開平9−315468号公報
しかしながら、底部材と一体のヒンジキャップを該ヒンジキャップの両側面に設けた突起を底部材に設けた嵌合部に開閉自在に嵌合させる構成では、金型構造に起因して嵌合部等に隙間が生じ、内容物が湿気やすいもの、例えば柑橘系の清涼錠菓等の内容物の振り出し容器として密閉性に劣っている。本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、内容物を取り出す開口部及び上容器と下容器の嵌合構成を改良して密封性を高めるカード状振り出し容器を得ることを目的とするものである。
本発明は、以上のような課題を解決するため、次のような気密性カード状振り出し容器を提供するものである。すなわち、薄いトレイ状の上容器部材と下容器部材とを、これら上容器部材及び下容器部材の外周縁に連続状に突設された係合用突条の係合によって組み立ててなる気密性カード状振り出し容器であって、
上容器部材の上面の一部に折り曲げ自在なヒンジキャップが一体に形成され、ヒンジキャップの裏面に摺り合わせ用壁部材が突設されるとともに係合突起が形成され、ヒンジキャップ部に対応する上容器部材には該ヒンジキャップの摺り合わせ壁部材が嵌合される開口部が穿設され、ヒンジキャップの閉時には、摺り合わせ壁部材が開口部に摺り合わされながら、前記係合突起が上容器部材の側壁部の一部切欠部に嵌合することで開口部の密閉性を向上させたものである。
以上のように、本件請求項1の発明は、薄いトレイ状の上容器部材と下容器部材とを、これら上容器部材及び下容器部材の外周縁に連続状に突設された係合用突条の係合によって組み立ててなる気密性カード状振り出し容器であって、
前記上容器部材の上面の一部に折り曲げ自在なヒンジキャップが一体に形成され、該ヒンジキャップの裏面に摺り合わせ用壁部材が突設されるとともに係合突起が形成され、該ヒンジキャップ部に対応する上容器部材には該ヒンジキャップの摺り合わせ壁部材が嵌合される開口部が穿設され、ヒンジキャップの閉時には、摺り合わせ壁部材が開口部に摺り合わされながら、前記係合突起が前記上容器部材の側壁部の一部切欠部に嵌合することで開口部の密閉性を向上した。嵌合構造が簡易であり、容器の組立性の向上している。
本発明の実施例を示す全体斜視図 同じく左側拡大断面図 同じく上容器部材、下容器部材及びヒンジキャップの分解拡大斜視図
本発明の実施例図1乃至図3を基に説明する。図1は本発明の実施例を示す全体斜視図、図2は同じく左側拡大断面図、図3は上容器部材、下容器部材及びヒンジキャップの分解拡大斜視図である。この図1乃至図3で示すように、本発明の気密性カード状振り出し容器(A)は矩形の薄いトレイ状の上容器部材(510)と、略同形の下容器部材(530)とを組み立ててなるものであって、その上容器部材(510)のコーナー部を除く一部には、上容器部材(510)と一体なヒンジキャップ(550)が、薄肉の折り曲げ自在なヒンジ部(551)を介して形成されている。これら上容器部材(510)、下容器部材(530)及びヒンジキャップ(550)は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン等の熱可塑性樹脂を用いて所定形状に成形することにより得ることができる。上容器部材(510)は内面、外面共に断面略四半円をなす円弧状に形成され、上容器部材(510)の一部に薄肉の折り曲げ自在なヒンジ(551)を介してヒンジキャップ(550)がその上容器部材(510)の厚みの略1/2に相当する厚みを以て一体に形成され、上容器部材(510)の側壁部(511)の一部切欠部(512)に嵌合するように構成されている。また、ヒンジキャップ(550)の裏面にリング状の摺り合わせ用壁部材(552)が連続状に突設されると共にその先端部には指掛け部(553)が設けられ、さらに指掛け部(553)の裏面部に係合突起(554)が設けられ、上容器(510)の側壁(511)の切欠部(512)に設けられた係合用凹部(513)に嵌合されるように構成されている。そして、ヒンジキャップ部に対応する上容器部材(510)には前記ヒンジキャップ(550)のリング状の摺り合わせ部材(552)が嵌合される円環状開口部(515)が穿設されている。
このような構成により、ヒンジキャップ(550)の閉時には、リング状の摺り合わせ用壁部材(552)が円環状開口部(515)に摺り合わされながら嵌合され、開口部(515)の密閉性が向上し、さらに上容器部材(510)及び下容器部材(530)の外周縁に設けられた係合用突条(514)と(532)の係合と相まって振り出し容器の気密性が得られた。
上記実施例の説明において、振り出し容器の形状を矩形状の例で説明したが、この形状に限定されるものではなく、多角形状にも適用でき、また、開口部、可動蓋、或いは摺り合わせ用壁部材等は上容器部材或いは下容器部材の何れに設けてもよく、さらに可動蓋は側壁の長辺、短辺の何れに設けてもよく、適宜設計変更可能なものである。
以上に述べたように、本発明は、カード状振り出し容器であって、上容器部材と下容器部材の各部材のほぼ外周縁に係合用突条を設けて両者を係合させるように構成したので、従来のようにボスとピンとの嵌合とは異なり、両者の端縁係合部に隙間を無くし、容器全体の密閉性を高めることができ、外気の影響を受けることが非常に少ない振り出し容器を得られた。また、上容器部材または下容器部材の少なくとも何れか一方に開口部を、他方に可動蓋を設けて一体成形したので、部品点数が少なく、低コストで組み立て性に優れた振り出し容器が得られる。また、前記上容器部材または下容器部材に設けられた開口部または可動蓋の何れか一方に開口部を密閉する摺り合わせ用壁部材を設けたので、開口部または可動蓋の周縁の何れかに摺り合わされ、面接触するので確実に密閉され、開口部の気密性が高く保持され、しかも上容器と下容器の隙間のない嵌合構成と相まって気密性のカード状振り出し容器が得られた。さらに、容器の形状、或いは容器の部位を問わず開口部、可動蓋、摺り合わせ用壁部材等を適宜設けることができるので、内容物や求められる使用形態に合わせて随時設計可能である。このようにして得られた気密性の振り出し容器は、水蒸気バリア性を向上させ、湿気やすい内容物にも対応可能となり、特に柑橘系の清涼錠菓等を収納することで、内容物の長期間の保存にも耐え、商品価値の高いカード状振り出し容器として市場に供給されるものである。
510 上容器部材
511 側壁部
512 一部切欠部
513 係合用凹部
514 係合用突条
515 円環状開口部
530 下容器部材
532 係合用突条
540 開口部
550 ヒンジキャップ
551 ヒンジ部
552 リング状摺り合わせ用壁部材
553 指掛け部
554 係合突起

Claims (1)

  1. 薄いトレイ状の上容器部材と下容器部材とを、これら上容器部材及び下容器部材の外周縁に連続状に突設された係合用突条の係合によって組み立ててなる気密性カード状振り出し容器であって、
    前記上容器部材の上面の一部に折り曲げ自在なヒンジキャップが一体に形成され、該ヒンジキャップの裏面に摺り合わせ用壁部材が突設されるとともに係合突起が形成され、該ヒンジキャップ部に対応する上容器部材には該ヒンジキャップの摺り合わせ壁部材が嵌合される開口部が穿設され、ヒンジキャップの閉時には、摺り合わせ壁部材が開口部に摺り合わされながら、前記係合突起が前記上容器部材の側壁部の一部切欠部に嵌合することで開口部の密閉性を向上させたことを特徴とする気密性カ−ド状振り出し容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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