JP2011096633A - プロトン伝導性電解質膜、及びそれを用いた、触媒層−電解質膜積層体、膜−電極接合体及び燃料電池、並びにその製造方法 - Google Patents

プロトン伝導性電解質膜、及びそれを用いた、触媒層−電解質膜積層体、膜−電極接合体及び燃料電池、並びにその製造方法 Download PDF

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Yoshikazu Osada
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Abstract

【課題】再現性にすぐれ、良好な成形性を有し、機械強度に優れた、無加湿状態で高いプロトン伝導性を有するプロトン伝導性電解質膜、及びそれを用いた、触媒層−電解質膜積層体、膜−電極接合体及び燃料電池、並びにその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明によるプロトン伝導性電解質膜1は、プロトン伝導性を有する無機粉体3と、バインダー4と、多孔質支持体2とを備え、無機粉体3、バインダー4及び多孔質支持体2が膜を構成している。固体酸3は、プロトン伝導性を有する無機固体酸又は有機固体酸からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体酸を用いたプロトン伝導性電解質膜、及びそれを用いた、触媒層−電解質膜積層体、膜−電極接合体及び燃料電池、並びにその製造方法に関する。
近年、環境意識の高まりとともに、COや汚染物質を排出しないクリーンエネルギーとして燃料電池が注目されている。その中でも、エネルギー効率が高く、温度領域が100℃前後と一般用に取り扱いやすい固体高分子電解質を用いたPEFC(固体高分子形燃料電池)の開発に注力がなされている。
プロトンを伝導する高分子電解質としては、一般的にNafion(登録商標)で知られているパーフルオロスルホン酸等が用いられているが、プロトン伝導機構がHの状態でプロトンを伝導するVehicle(運搬)機構であるため、加湿機構を備える必要があり、このためシステムが煩雑になるという問題点がある。
加湿の問題を改善した電解質としては、リン酸を含浸させたPBI(ポリベンズイミダゾール)膜が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、この膜は90%以上が液体リン酸で構成されているため、強酸であるリン酸がしみ出しやすいことや、液体シールを厳密に行わなければならないこと、さらにセルを作製する際にリン酸のしみ出しによりMEA(膜−電極接合体)の作製が困難であること、等の問題点がある。
一方、無加湿状態でプロトン伝導性を有するプロトン伝導性電解質として金属リン酸塩が知られている(例えば、特許文献2参照。)。また、金属リン酸塩の一部に別種の金属をドープしたものも開示されている(例えば、特許文献3,4参照。)。
特表2001−510931号公報 特開2005−294245号公報 特開2008−53224号公報 特開2008−53225号公報 特開2002−8680号公報 特表平11−501964号公報 特開平10−92444号公報
しかしながら、上記金属リン酸塩の場合、合成過程で必要となる350℃以上の熱処理の際に、リン酸が消失するおそれがあるため、製造物の再現性が得られず、合成条件のコントロールが困難であるといった問題がある。また、金属リン酸塩が粉体であるため、成形性が困難となり、バインダーを添加しないとフィルム化しないといった問題点がある。
また、金属リン酸塩等の固体酸を電解質膜に用いた場合、バインダーのみでは十分な膜強度が得られず、膜−電極接合体形成の際、破損などの可能性が高くなる等、機械的性能を満足することはできないといった問題点がある。
一方、機械的性能の問題を改善した電解質膜として、多孔質材料に電解質を含浸させた 複合膜が開示されている(例えば、特許文献5〜7参照。)。しかしながら、例えば、特許文献5で提案された複合膜の場合、フッ素系の多孔質基材にフッ素系電解質のアルコール水溶液を含浸させ、フッ素系電解質を固化させることにより複合化したものであるため、高温作動には適さないとともに、無加湿状態でのプロトン伝導性は極めて低いといった問題がある。
本発明の目的は、再現性にすぐれ、良好な成形性を有し、機械強度に優れた、無加湿状態で高いプロトン伝導性を有するプロトン伝導性電解質膜、及びそれを用いた、触媒層−電解質膜積層体、膜−電極接合体及び燃料電池、並びにその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、プロトン伝導性を有する固体酸と、バインダーと、多孔質支持体とを備え、前記固体酸、前記バインダー及び前記多孔質支持体が膜を構成していることを特徴とするプロトン伝導性電解質膜である。
また、請求項2に記載の発明は、前記固体酸が無機固体酸であることを特徴とする請求項1に記載のプロトン伝導性電解質膜である。
また、請求項3に記載の発明は、前記無機固体酸は、プロトン伝導性を有する無機塩からなることを特徴とする請求項2に記載のプロトン伝導性電解質膜である。
また、請求項4に記載の発明は、前記無機塩は、下記式(1)で表される金属リン酸塩からなることを特徴とする請求項3に記載のプロトン伝導性電解質膜である。
1−X ・・・(1)
(ここで、M,Nは金属元素、Xは0≦X<0.5であり、MがZr,Cs,Sn,Ti,Si,Ge,Pb,Ca,Mg,W、Na及びAlの群から選ばれる1種であり、NがAl,In ,B,Ga,Sc,Yb,Ce,La及びSbの群から選ばれる1種である。)
また、請求項5に記載の発明は、前記無機固体酸は、タングステンリン酸と硫酸水素カリウムの複合体、タングステンリン酸と硫酸水素セシウムの複合体、タングステンリン酸と硫酸セシウムの複合体、セシウムリン酸とリン酸ケイ素の複合体のいずれかの複合体であることを特徴とする請求項2又は3に記載のプロトン伝導性電解質膜である。
また、請求項6に記載の発明は、前記多孔質支持体は、ガラス繊維からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のプロトン伝導性電解質膜である。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載のプロトン伝導性電解質膜と、一対の触媒層とを備え、前記プロトン伝導性電解質膜の両面に前記触媒層がそれぞれ配置されたことを特徴とする触媒層−電解質膜積層体である。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載のプロトン伝導性電解質膜と、一対の触媒電極とを備え、前記プロトン伝導性電解質膜の両面に前記触媒電極がそれぞれ配置されたことを特徴とする膜−電極接合体である。
また、請求項9に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載のプロトン伝導性電解質膜と、一対の触媒電極と、一対のセパレータとを備え、前記プロトン伝導性電解質膜の両面に前記触媒電極及び前記セパレータがそれぞれ順次積層されたことを特徴とする燃料電池である。
また、請求項10に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載のプロトン伝導性電解質膜の製造方法であって、前記固体酸と前記バインダーを混合してペーストを作成する工程と、前記ペーストを前記多孔質支持体に含ませて形成した後、熱処理する工程とを備えたことを特徴とするプロトン伝導性電解質膜の製造方法である。
本発明によれば、再現性にすぐれ、良好な成形性を有し、機械強度に優れた、無加湿雰囲気下で高いプロトン伝導性を有するプロトン伝導性電解質膜、及びそれを用いた、触媒層−電解質膜積層体、膜−電極接合体及び燃料電池、並びにその製造方法を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るプロトン伝導性電解質膜の模式的断面図。 本発明の第2の実施の形態に係る触媒層−電解質膜積層体の模式的断面図。 本発明の第3の実施の形態に係る膜−電極接合体の模式的断面図。 本発明の第4の実施の形態に係る燃料電池の模式的断面図。 本発明の実施例における電解質のSEM写真図。 本発明の実施例における電解質膜中の電解質のSEM写真図。 本発明の実施例における多孔質支持体表面のSEM写真図。 本発明の実施例における電解質膜断面のSEM写真図。
以下、本発明の第1乃至第4の実施の形態を説明する。以下に示す第1乃至第4の実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための材料や製造方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、材料や製造方法等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
[第1の実施の形態]
(プロトン伝導性電解質膜)
本発明の第1の実施の形態に係るプロトン伝導性電解質膜1は、図1に示すように、プロトン伝導性を有する固体酸3と、バインダー4と、多孔質支持体2とを備え、固体酸3、バインダー4及び多孔質支持体2が膜を構成している。すなわち、本実施の形態に係るプロトン伝導性電解質膜1は、粒子状の固体酸3及びバインダー4で構成される電解質膜内に補強材としての多孔質支持体2が配置された構成をなすものである。
本実施の形態に係るプロトン伝導性電解質膜1は、その厚みは限定的ではないが、通常約20〜1000μm程度、強度点から、好ましくは、約30〜300μm程度であるのがよい。
(固体酸)
固体酸3としては、無機固体酸だけでなく有機固体酸であっても良いが、室温から200℃までの温度範囲、かつ無加湿雰囲気下であってもプロトン伝導性を有する固体酸を用いる。ここで、無加湿雰囲気下とは、固体酸が置かれた雰囲気中に意図的な加湿を行わないことを意味する。また、室温とは、固体酸が置かれた雰囲気中に意図的な温度調整を行わないことを意味する。
有機固体酸としては、スルホン酸基を有する有機酸であれば、特に限定されないが、有機固体酸として、例えば、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、1,5−ナフタレンジスルホン酸、2,6−ナフタレンジスルホン酸、1,3,6―ナフタレントリスルホン酸、1,3,5,7−ナフタレンテトラスルホン酸等が挙げられる。あるいは複数のスルホン酸基を有する有機酸から選ばれる少なくとも一つであってもよい。またこれら2つ以上の混合物であってもよい。
無機固体酸としては、プロトン導電性を有する電解質であれば、特に限定されないが、例えば、プロトン伝導性の無機塩であるのが好ましい。このような無機塩としては、金属リン酸塩,金属硫酸塩等が挙げられる。それらの中でも、特に、下記式(1)で表される金属リン酸塩であることがより好ましい。
1−X ・・・(1)
(ここで、M,Nは金属元素、Xは0≦X<0.5であり、MがZr,Cs,Sn,Ti,Si,Ge,Pb,Ca,Mg,W,Na及びAlの群から選ばれる1種であり、NがAl,In ,B,Ga,Sc,Yb,Ce,La及びSbの群から選ばれる1種である。)
本実施の形態に係る金属リン酸塩としては、オルトリン酸塩、ピロリン酸塩等の化合物を挙げることができる。具体的には、リン酸スズ,リン酸ジルコニウム,リン酸セシウム,タングステンリン酸塩等を挙げることができる。好ましくは、スズやセシウム等の金属の一部がインジウム,アルミニウムやアンチモン等のドーピング金属元素で置換されたピロリン酸塩であるのが良い。
本実施の形態に係る金属リン酸塩は、1種以上の金属酸化物とリン酸を加熱して、熱処理することにより合成することができる。
金属酸化物としては、リン酸と結晶性塩を生成可能なものであれば、特に限定されない 。例えば、以下の金属元素からなる酸化物を挙げることができる。すなわち、Zr,Cs,Sn,Ti,Si,Ge,Pb,Ca,Mg,W,Na及びAl等の金属元素である。
上記金属を主金属として、主金属と異なる金属をドープしてもよい。ドープ金属を用いた場合、上記主金属のうちリン酸塩としての安定性の点から、Sn,Cs,Ti及びZrを用いるのが望ましい。
ドープ金属としては、例えば、Snを主金属として用いた場合、主金属と固溶可能なものであることから、In,Alが好適である。主金属とドープ金属の配合比率は固溶限界により異なるがSnを主金属、Inをドープ金属として用いる場合、例えば、Sn:In=7:3〜9.8:0.2の範囲が望ましい。
また、固体酸3は、上記金属リン酸塩とリン酸類で構成された電解質であってもよい。
なお、リン酸類(以下、単に「リン酸」ともいう。)とは、オルトリン酸及びリン酸縮合体をいい、リン酸縮合体としては、ピロリン酸、トリリン酸、メタリン酸(ポリリン酸)等が挙げられる。
また、上述した、金属リン酸塩とリン酸類で構成された電解質は、金属リン酸塩の金属元素及びドープされる金属元素の原子数をそれぞれ[M]及び[N]、金属リン酸塩のリンの原子数とリン酸のリンの原子数の合計を[P]とした場合、下記式(2)を満たすことが好ましい。
2<[P]/([M]+[N])≦4 ・・・・・(2)
より好ましくは、下記式(3)を満たすことが好ましい。
2.4≦[P]/([M]+[N])≦3.2 ・・・・・(3)
上記式(2)を満たすことにより、高いプロトン伝導性が得られるとともに、成形性が良好なものとなる。上記式[P]/([M]+[N])の値が、2以下であると、金属リン酸塩上のリン酸量が少なくなり、プロトン伝導性が向上しない。一方、4を超えると、リン酸量が多すぎて大気中の水分の吸湿が高く成形体が脆くなるので形状が維持できないおそれがある。
また、本実施の形態に係る固体酸3としては、ヘテロポリ酸と無機塩の複合体を用いても良い。
上記複合体に用いられる無機塩としては、硫酸水素塩もしくはリン酸水素塩が挙げられる。硫酸水素塩としては、硫酸水素セシウム、硫酸水素カリウム等を挙げることができる。リン酸水素塩としては、リン酸水素セシウム等を挙げることができる。ヘテロポリ酸としてはリンタングステン酸(HPW1240:WPA)等が挙げられる。
また、硫酸水素塩やリン酸水素塩の代わりに炭酸セシウム(CsCO)、硫酸セシウム(CsSO)を用いても良い。より好ましくは、硫酸水素塩とヘテロポリ酸の複合体であり、さらに好ましくは硫酸水素カリウムとリンタングステン酸のメカノケミカル法による複合体である。
また、本実施の形態に係る固体酸3としては、セシウムリン酸とリン酸ケイ素(SiP)の複合体を用いても良い。セシウムリン酸としては、リン酸ニ水素セシウム(CsHPO)、二リン酸五水素セシウム(CsH(PO)等を挙げることができる。
有機固体酸は溶媒に溶けることからバインダー成分との馴染みが良く、電解質ペースト作製時に分散性が良好な特性を有する。そのため電解質膜の膜質が良好といった特性が期待できる。また、無機固体酸は耐熱性・耐久性といった面で、電解質膜化した後の機械強度が良好な傾向にあるといった効果が期待できる。
本実施の形態に係るバインダー成分と混合する前の固体酸3は、平均粒径が約0.1〜200μm程度、好ましくは、約0.1〜100μm程度であるのがよい。また、電解質膜中における固体酸粒子においても、平均粒径が約0.1〜200μm程度、好ましくは、約0.1〜100μm程度であるのがよい。固体酸3が細かいことにより、電解質ペースト作製時の分散性が向上し、良好な膜質の電解質膜が得られることが期待される。
なお、固体酸3の平均粒径は、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)等を用いて測定することができる。
(バインダー)
バインダー4は、結着性を有するものであれば、特に限定されないが、例えば、フッ素系又は炭化水素系ポリマー,フッ素系又は炭化水素系イオノマー等を挙げることができる。それらの中でも、pHが約1〜3程度における耐酸性、温度が約50〜300℃程度における耐熱性を有するものが好ましい。また、プロトン伝導性を有していても良い。
フッ素系ポリマーとしては、テトラフルオロエチレン(PTFE),ポリフッ化ビニリデン,四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP),四フッ化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)などのフッ素樹脂等を用いることができる。
炭化水素系ポリマーとしては炭化水素系化合物を主骨格とする高分子であって、ポリイミド,ポリアミドイミド,ポリスチレンスルファイド,ポリベンズイミダゾール,ポリピリジン,ポリピリミジン,ポリイミダゾ−ル,ポリベンゾチアゾール,ポリベンゾオキザゾール,ポリオキサジアゾ−ル,ポリキリノン,ポリキノキサリン,ポリチアジアゾ−ル,ポリテトラザビレン,ポリオキサゾ−ル,ポリチアゾール,ポリビニールピリジン及びポリビニールイミダゾール等が挙げられる。
フッ素系イオノマーとしては、デュポン社のNafion(登録商標)、旭硝子社のフレミオン(登録商標)、旭化成社のアシプレックス(登録商標)のようなパーフルオロスルホン酸系,アクイヴィオン(登録商標)のようなスルホニルフロリドビニルエーテル(SFVE)−テトラフルオロエチレン共重合体が挙げられる。
炭化水素系イオノマーとしては、ポリアリーレンエーテルスルホン酸,ポリスチレンスルホン酸,シンジオタクチックポリスチレンスルホン酸,ポリフェニレンエーテルスルホン酸,変性ポリフェニレンエーテルスルホン酸,ポリエーテルスルホンスルホン酸,ポリエーテルエーテルケトンスルホン酸,及びポリフェニレンサルファイドスルホン酸等を挙げることができる。
また、バインダー4は、イオン性液体であってもよい。イオン性液体としては、プロトン伝導性を妨げない限り、特に限定されないが、例えば、フルオロハイドイロジェネート型イオン液体,ジエチルメチルアンモニウムトリフルオロメタンスルホン酸系イオン液体等を挙げることができる。
また、バインダー4は、セルロース系ポリマーであってもよい。セルロース系ポリマーとしては、メチルセルロース,カルボキシメチルセルロース,酢酸セルロース等を挙げることができる。
上述したバインダー4は、1種類のみを用いてもよいし、複数の種類を使用してもよい。
これらのバインダーの中でも、耐久性・結着性の点よりPTFE,ポリフッ化ビニリデン,パーフルオロスルホン酸,酢酸セルロース,スルホニルフロリドビニルエーテル(SFVE)−テトラフルオロエチレン共重合体が好適に用いられる。
(多孔質支持体)
本実施の形態に係る多孔質支持体2としては、多孔質なものであれば、特に限定されないが、例えば、有機繊維や無機繊維等が挙げられる。それらの中でも、例えばpH1〜3における耐酸性、温度が約50〜300℃程度における耐熱性を有するものが好ましい。
また、プロトン伝導性を有するものであってもよい。
多孔質支持体2の厚さは、10〜500μmであることが好ましく、より好ましくは20〜300μmである。10μm未満では、多孔質支持体2の強度が著しく低下して補強材として強度を得られなくなる。一方、500μmを超えると電解質膜の補強材としては厚くなりすぎ、プロトン伝導性が低下する。
また、多孔質支持体2は、その空隙率が40〜98体積%であることが好ましい。より好ましくは、60〜96体積%である。空隙率が98体積%を超えると強度が著しく低くなり、補強材としての役割を果たさなくなる。また40体積%未満では、プロトン伝導性が低くなる。
また、多孔質支持体2は、繊維径(平均直径)は、最大30μmであることが好ましい。また2種以上の繊維径の有機繊維又は無機繊維を組み合わせても良い。このうち、繊維径が0.2〜30μmであることがより好ましい。0.2μm未満では、多孔質支持体2の強度が著しく低下して補強材として強度を得られなくなる。一方、30μmを超えると電解質膜の補強材としては厚くなり過ぎ、プロトン伝導性が低下する。
また、多孔質支持体2は、その細孔径が最大500μmであることが好ましい。このうち、細孔径が0.2〜500μmであることがより好ましい。特に好ましいのは、細孔径が5〜400μmである。細孔径が0.2μm未満では、プロトン伝導性固体酸粒子が0.2〜0.3μmであることから、これを用いて作製するプロトン伝導性電解質ペーストが含浸しないおそれがある。 一方、500μmを超えると電解質膜の補強材としては多孔質支持体2の強度が著しく低下して補強材としての強度が得られなくなる。
有機繊維としては、繊維状のポリプロピレン,ポリエステル,ポリエチレン,ポリアミド,ポリアクリルニトリル,ポリエーテルスルホン,ポリビニルアルコール,ポリ塩化ビニル,ポリフェニレンスルホン,ポリウレタン,ポリテトラフルオロエチレン,ポリテトラフロロエチレン,ポリフェニレンサルファイド,アラミド,セルロース,セルローストリアセテート、アクリル、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリオキシメチレン等が挙げられる。
無機繊維としては、炭素ファイバー,黒鉛ファイバー,炭化珪素ファイバー,アルミナファイバー,タングステンカーバイファイバート,ガラス繊維,ガラス不織布,ガラスクロス,金属ファイバー等が挙げられる。このうち、耐酸性・耐熱性の点より、無機繊維ではガラス繊維、有機繊維ではポリアクリルニトリル繊維を用いることが好ましく、より好ましいのはガラス繊維である。
ガラス繊維からなる多孔質支持体(以下で、ガラス繊維支持体という。)の場合、ガラス繊維径(平均直径)は、最大20μmであることが好ましい。また2種以上の繊維径のガラス繊維を組み合わせても良い。このうち、繊維径が0.3〜20μmであることがより好ましい。0.3μm未満では、ガラス繊維不織布の強度が著しく低下して補強材として強度を得られなくなる。一方、20μmを超えると電解質膜の補強材としては厚くなり過ぎ、プロトン伝導性が低下する。
また、ガラス繊維支持体のガラス繊維同士の結着性分として樹脂を混合する場合、組み合わされるガラス繊維の割合は、50〜98重量%であることが好ましい。98重量%を超えるとガラス繊維支持体の強度が著しく低下して補強材として強度が得られなくなる。
上記結着成分としては、ガラス繊維同士を結着させるものであれば特に限定されないが、耐熱性、耐酸性に優れたものが好ましい。例えば、叩解セルロース、アクリル繊維、アクリル樹脂エマルジョン、フッ素樹脂ディスパージョン、コロイダルシリカ、エポキシ樹脂等が例示できる。これらを導入することにより、多孔質支持体の機械的特性が向上する。
ガラス繊維支持体の厚さは、10〜200μmであることが好ましく、より好ましくは20〜150μmである。10μm未満では、ガラス繊維不織布の強度が著しく低下して補強材として強度を得られなくなる。一方、200μmを超えると電解質膜の補強材としては厚くなりすぎ、プロトン伝導性が低下する。
ガラス繊維支持体は、その空隙率が50〜98体積%であることが好ましい。より好ましくは、80〜96体積%である。空隙率が98体積%を超えると強度が著しく低くなり、補強材としての役割を果たさなくなる。また50体積%未満では、プロトン伝導性が低くなる。
また、ガラス繊維支持体は、その細孔径が最大400μmであることが好ましい。このうち、細孔径が0.2〜400μmであることがより好ましい。特に好ましいのは、細孔径が10〜360μmである。細孔径が0.2μm未満では、プロトン伝導性固体酸粒子が0.2〜0.3μmであることから、これを用いて作製するプロトン伝導性電解質ペーストが含浸しないおそれがある。一方、400μmを超えると電解質膜の補強材としてはガラス繊維支持体の強度が著しく低下して補強材として強度が得られなくなる。
(プロトン伝導性電解質膜の製造方法)
本実施の形態に係るプロトン伝導性電解質膜1の製造方法は、固体酸3とバインダー4を混合してペーストを作成する工程と、ペーストを多孔質支持体2に含ませて形成した後、熱処理する工程とを備える。以下、詳細に説明する。
(a)固体酸3として、例えば、金属リン酸塩を用いる。金属リン酸塩は、以下のようにして、作製する。 スズ等の主金属及びインジウム等のドーピング金属を含む、それぞれの金属酸化物、金属水酸化物、金属塩化物、或いは金属硝酸化物等と液体リン酸を所定のモル数で配合する 。次いで、これに水を加えて、約100〜300℃程度の温度で、約1〜3時間程度スターラー等を用いて攪拌して分散させる。この分散液を坩堝に入れて、例えば、約300〜700℃程度の温度、約1〜3時間程度で焼成する。上記高温状態ではリン酸が消失するおそれがあるため、液体リン酸のモル数は大目、例えば、モル当量の約1.1〜1.5倍程度加えるのが望ましい。
焼成時におけるリン酸消失の問題を回避するため、液体リン酸に代えて固体リン酸を用いても良い。固体リン酸を用いる場合は、例えば、リン酸1水素アンモニウム、リン酸2水素アンモニウム等を用いて、スズ等の主金属及びインジウム等のドーピング金属を含む、それぞれの金属酸化物とを所定のモル数で混合する。金属酸化物は、主金属を含む酸化物とドーピング金属を含む酸化物が、主金属とドーピング金属のモル比を、例えば、約9:1〜1:1にして混合されたものがよい。これらを坩堝に投入し、例えば、約300〜650℃程度の温度で、約1〜3時間程度で焼成する。次いで、焼成で得られた生成物をめのう鉢で粉砕して、所望の金属リン酸塩を得ることができる。 固体リン酸を用いることにより、モル当量のリン酸が、金属酸化物と反応し、余剰物は 高温により揮発するため余剰のリン酸が付着せず再現性の良い金属リン酸塩を得ることができる。
また、共沈法で作製することも可能である。例えば、塩化スズ5水和物(SnCl・5HO)及び塩化インジウム4水和物(InCl・4HO)を、約9:1のモル比となるよう所定濃度の水溶液を調整した後、スターラーで攪拌し、アンモニア水溶液をpH7になるまで滴下することにより水酸化スズ(Sn(OH))中に微量な水酸化インジウム(In(OH))が均一に存在した状態で沈殿物が得られる。その後、沈殿物を吸引・濾過し乾燥させ、上記水酸化塩とリン酸を混合し、還元雰囲気下で約200℃、約2時間熱処理を行うことにより、金属リン酸塩を得ることができる。最後に脱イオン水で洗浄を行う。共沈法によれば、所望の複数の金属イオンを含む溶液から複数種類の難溶性塩を同時に沈殿させることで、インジウムをリン酸スズに均一にドープした粉体を調整することができる。
(b)次に、得られた金属リン酸塩を粉末状にし、リン酸とバインダー4を加えてペーストを作製することができる。また、後焼成として、金属リン酸塩にリン酸を所定量加えた後、約100〜200℃程度の温度で、約30分〜2時間程度焼成したものにバインダーを添加してペーストを作製してもよい。金属リン酸塩とリン酸類の配合量は質量比で5:0.2〜5:2、好ましくは5:0.3〜5:1.2、より好ましくは5:0.8〜5:1、最も好ましくは5:0.9になるように調整する。
ここで、リン酸類(以下、単に「リン酸」ともいう。)とは、オルトリン酸及びリン酸縮合体をいい、リン酸縮合体としては、ピロリン酸、トリリン酸、メタリン酸(ポリリン酸)等が挙げられる。
上記ペーストは、バインダー4の溶液もしくはディスパージョンに溶剤を加えて作製してもよい。溶媒は、バインダー4を凝集させないものが用いられている。具体的には水,エタノール,メタノール,1−ブタノ−ル,t−ブタノ−ル,プロパノール,N−メチルピロリドン,ジメチルアセトアミド等を挙げることができる。
上記ペーストの配合比は、金属リン酸塩とバインダーの質量固形分比が10:1〜10:3であることが好ましく、10:1がより好ましい。金属リン酸塩とバインダーの質量固形分比が10:1〜10:3は、自立性と性能の観点から好ましい範囲となる。
得られたペーストを分散機で混合・分散して電解質ペーストを得る。分散機としては、超音波分散機,ホモゲナイザー、遊星ボールミル、ボールミル分散、スターラー分散等を用いることができる。
(c)次に、得られた電解質ペーストを多孔質支持体2内及び両面に形成する。
電解質ペーストの多孔質支持体2への形成方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、ナイフコーター,バーコーター,スプレー,ディップコーター,スピンコーター,ロールコーター,ダイコーター,カーテンコーター,スクリーン印刷,圧延法等の一般的な方法を適用することができる。
(d)最後に、これを熱処理して、電解質膜1を製造することができる。乾燥温度は、約50〜300℃程度、好ましくは約100〜250℃であるのが良い。乾燥温度が、約50℃程度より低いとペースト中に含まれる溶媒が除去できず、約300℃程度を超えるとバインダーが熱分解する恐れあり好ましくない。また、乾燥時間は、約10分〜5時間程度、好ましくは約10分〜3時間程度である。
上記熱処理により、リン酸に含まれる水を揮発させるとともに、金属リン酸塩上のオルトリン酸が縮合してピロリン酸あるいはメタリン酸等が生成される。そして、このピロリン酸等と金属リン酸塩が架橋されることにより金属リン酸塩周辺にリン酸とのネットワークが形成され、電荷を有するリン酸が高密度に集積することにより良好なプロトン伝導性が発現するとともに、電解質の強度が増大するものと考えられる。
分散方法や熱処理方法、或いはバインダーの種類によって電解質ペースト中の電解質の粒子径が異なることが考えられる。この場合、それに応じて細孔径の異なる多孔質支持体4を用いることができる。
また、本実施の形態に係る固体酸3として、例えばヘテロポリ酸の一種であるタングステンリン酸と硫酸水素塩である硫酸水素カリウム(KHSO)の複合体を用いて、これを粉末状にしてバインダーを加えてペースト状にし、上記と同様の方法で電解質膜を製造することができる。
タングステンリン酸と硫酸水素カリウム(KHSO)の複合体は、以下のようにして作製することができる。WPA(HPW1240:12タングスト(VI)リン酸n水和物)をあらかじめ温度60℃で約5〜24時間乾燥することにより、6水和物(WPA・6HO)にする。次いで、硫酸水素カリウム(KHSO)と前記WPA・6HOとボールをめのうポットに入れる。その後、遊星ボールミル(P−7:フリッチェ)で720rpm、10分混合することにより、タングステンリン酸と硫酸水素カリウム(KHSO)の複合体が得られる。 タングステンリン酸と硫酸水素カリウムの配合量のモル比は、例えば、1:99〜40:60にして配合したものが良い。
また、上記メカノケミカル法では、ボールミル等を用いたミリングによって得られる衝撃や摩擦等の大きな機械的エネルギーを利用することによって、タングステンリン酸と硫酸水素カリウムの複合体を合成している。したがって、タングステンリン酸と硫酸水素カリウムの複合体を作製する場合には、金属リン酸塩等のように高温プロセスを必要としないため、作製が比較的容易であるという利点がある。
上記ミリング処理により、WPAのケギンアニオンPW1240 3−とKHSOのHSOアニオンがブレンステッド酸−塩基対の形で水素結合を形成することが導電率の向上に関係していると考えられる。硫酸水素塩とヘテロポリ酸をメカノケミカル法により複合化し、無機固体表面に欠陥構造やランダム構造を高密度に導入し、水素結合ネットワークを設計することが、広い温度範囲で高いプロトン伝導性を示す複合体を合成するための一つの重要な指針となる。上記ペーストの配合比は、タングステンリン酸及び硫酸水素カリウムの複合体とバインダーの質量固形分比が10:1〜10:3であることが好ましく、10:1がより好ましい。タングステンリン酸及び硫酸水素カリウムの複合体とバインダーの質量固形分比が10:1〜10:3は、自立性と性能の観点から好ましい範囲となる。
また、本実施の形態に係る固体酸3として、例えばセシウムリン酸の一種であるリン酸ニ水素セシウム(CsHPO)とリン酸ケイ素(SiP)の複合体、もしくは上記と同じくセシウムリン酸の一種である二リン酸五水素セシウム(CsH(PO)とリン酸ケイ素(SiP)の複合体のいずれかの複合体を用いて、これを粉末状にしてバインダーを加えてペースト状にし、上記と同様の方法で電解質膜を製造することができる。
リン酸二水素セシウム(CsHPO)とリン酸ケイ素(SiP)の複合体、二リン酸五水素セシウム(CsH(PO)とリン酸ケイ素(SiP)の複合体は、以下のようにして作製する。
(a)はじめに、上記セシウムリン酸は、以下のようにして作製する。炭酸セシウム(CsCO)及び水を所定の割合で混合しスターラー等を用いて撹拌子で撹拌する。次に、所定のモル数の液体リン酸を少量ずつ滴下し、温度、約100℃〜150℃程度で、約1〜3時間程度、撹拌しながら水を蒸発させる。その後、オーブンに入れて、例えば、約100℃〜150℃程度の温度で、約1日〜数日程度で乾燥させる。次に、乾燥で得られた生成物をめのう鉢で粉砕して粉末状にし、所望のリン酸二水素セシウム(CsHPO)、もしくは二リン酸五水素セシウム(CsH(PO)を得ることができる。
リン酸ケイ素(SiP)は、以下のようにして作製する。二酸化ケイ素(SiO)と液体リン酸を所定のモル数で配合する。次に、混合物をめのう鉢に入れ、水あめ状になるまで混ぜる。その後、アルミナ坩堝に入れて、約100〜700℃程度の温度で、約30〜80時間程度で焼成させる。次に、焼成で得られた生成物をめのう鉢で粉砕して、所望のリン酸ケイ素(SiP)を得ることができる。
(c)次に、リン酸二水素セシウム(CsHPO)とリン酸ケイ素(SiP)の複合体、もしくは二リン酸五水素セシウム(CsH(PO)とリン酸ケイ素(SiP)の複合体は、以下のようにして作製する。得られたリン酸二水素セシウム(CsHPO)又は二リン酸五水素セシウム(CsH(PO)とリン酸ケイ素(SiP)を所定のモル数で配合する。次に、混合物をポッドミル等で分散させる。分散時間は、例えば、約1時間〜30時間程度である。リン酸二水素セシウム(CsHPO)もしくは二リン酸五水素セシウム(CsH(PO)とリン酸ケイ素(SiP)の配合量は、モル比で1:4〜2:1であることが望ましい。
上記ペーストの配合比は、リン酸二水素セシウム(CsHPO)とリン酸ケイ素(SiP)の複合体又は二リン酸五水素セシウム(CsH(PO)とリン酸ケイ素(SiP)の複合体と、バインダーの質量固形分比が10:1〜10:3であることが好ましく、10:1がより好ましい。上記に示された複合体とバインダーの質量固形分比の範囲10:1〜10:3は、自立性と性能の観点から好ましい範囲となる。
本実施の形態によれば、固体酸3及びバインダー4で構成されるプロトン伝導性電解質膜1内に多孔質支持体2が配置された構成を有するので、多孔質支持体2が膜の補強材となるため、再現性にすぐれ、良好な成形性を有し、機械強度に優れ、無加湿雰囲気下で高いプロトン伝導性を有するプロトン伝導性電解質膜1を提供することができる。
[第2の実施の形態]
(触媒層−電解質膜積層体)
本発明の第2の実施の形態に係る触媒層−電解質膜積層体13は、図2に示すように、第1の実施の形態で示したプロトン伝導性電解質膜1と、一対の触媒層6、7とを備えており、プロトン伝導性電解質膜1の両面に触媒層6,7がそれぞれ配置されて構成される。 なお、図2(及び図3,図4)においては、プロトン伝導性電解質膜1を簡略化して図示した。
電解質膜1としては、第1の実施の形態において示したプロトン伝導性電解質膜1を用いればよい。
(触媒層)
本実施の形態における触媒層6、7は、触媒を含有した層であれば、特に限定されないが、第1の実施の形態で示したプロトン伝導性電解質、及び触媒で構成されるのが好ましい。
触媒としては、燃料電池におけるアノード及びカソード反応を促進する物質であれば、特に限定されない。例えば、白金担持カーボン,白金−ルテニウム担持カーボン,白金−コバルト担持カーボン,金担持カーボン,銀担持カーボン,鉄−コバルト−ニッケル担持カーボンなどの金属担持カーボンや、白金ブラック,白金−ルテニウムブラック,白金−コバルトブラック,金ブラック,銀ブラックなどの金属微粒子、あるいはモリブデンカーバイド等の無機物質を挙げることができる。このうち触媒活性の高い白金担持カーボン,リン酸被毒の少ないモリブデンカーバイド等が好適である。
触媒層6、7は、バインダーを含有してもよい。触媒層6、7の形成には、金属リン酸塩と触媒のみでも成形可能であるが、これらにバインダーを添加してペースト化したものを塗工・成形することにより、機械強度にすぐれた触媒層を得ることができる。バインダーとしては、例えば、第1の実施の形態で示したバインダー4を用いることができる。
触媒層6、7の厚みは、電極基材の種類、電解質膜の厚み等を考慮して適宜決定すれば良い。その厚みは、例えば、約20〜3000μm程度、好ましくは、約30〜2000μm程度である。
本実施の形態に係る触媒層−電解質膜積層体13は、ペースト状にした触媒を電解質膜1上の両面に形成し、熱処理することにより触媒層6、7を形成して製造することができる。
触媒ペーストの塗工量としては、例えば、白金担持カーボンを用いる場合、白金担持量として約0.1〜1.0mg/cm2程度、好ましくは、約0.3〜0.6mg/cm2程度であるのがよい。
電解質膜1上への触媒ペーストの塗工方法は、特に限定されるものではなく、例えば、スクリーン印刷,ブレードコート,ダイコート,スプレー塗工,ディスペンサー塗工,インクジェット塗工を用いることができる。このうち触媒ペーストの簡便さよりスクリーン印刷,ブレードコートを用いるのが好ましい。
熱処理温度は、例えば、約50〜300℃程度、好ましくは約100〜250℃であるのがよい。熱処理温度が、約50℃程度より低いと触媒ペーストに含まれる溶剤が除去できず、リン酸を含む場合はリン酸中に含まれる水が除去できない。また約300℃を超えるとバインダーが熱分解するおそれがあり、リン酸を含む場合はリン酸が揮発するため好ましくない。また、熱処理時間は、例えば、約10分〜5時間程度、好ましくは約10分〜3時間程度である。
本実施の形態によれば、再現性にすぐれ、良好な成形性を有し、機械強度に優れ、無加湿雰囲気下で高いプロトン伝導性を有する触媒層−電解質膜積層体13を提供することができる。
[第3の実施の形態]
(膜−電極接合体)
本発明の第3の実施の形態に係る膜−電極接合体14は、図3に示すように、第1の実施の形態で示したプロトン伝導性電解質膜1と、一対の触媒電極16、17とを備えており、プロトン伝導性電解質膜1の両面に触媒電極16、17がそれぞれ配置されて構成される。
電解質膜としては、第1の実施の形態において示したプロトン伝導性電解質膜1を用いればよい。
触媒電極16、17は、触媒と多孔質体などガス拡散性の導電材料で構成されており、燃料ガス、あるいは酸化剤ガスが流通できるようになっている。アノード極側触媒電極17は、燃料極であり、カソード極側触媒電極16は、酸化剤極である。燃料極には水素の酸化反応を促進する触媒金属が付着されており、酸化剤極には酸素の還元反応を促進する触媒金属が付着している。
触媒電極16、17の厚みは、電極基材の種類、電解質膜の厚み等を考慮して適宜決定すれば良い。その厚みは、例えば、約20〜3000μm程度、好ましくは、約30〜2000μm程度である。
触媒電極16、17は、ガス拡散層と触媒層の2層から構成されていてもよい。
本実施の形態に係る膜−電極接合体14は、第1の実施の形態で示したのと同様の電解質膜1を用いて、その両面に触媒電極16,17を圧着等により形成して製造することができる。
本実施の形態によれば、再現性にすぐれ、良好な成形性を有し、機械強度に優れ、無加湿雰囲気下で高いプロトン伝導性を有する膜−電極接合体14を提供することができる。
[第4の実施の形態]
(燃料電池)
本発明の第4の実施の形態に係る燃料電池15は、図4に示すように、プロトン伝導性電解質膜1と、一対の触媒電極16、17と、一対のセパレータ8、9とを備える。プロトン伝導性電解質膜1の両面に触媒電極16、17及びセパレータ8、9がそれぞれ順次積層されて構成される。
触媒電極16、17は、第3の実施の形態に示したのと同様に、多孔質体などガス拡散性の導電材料で形成されており、燃料ガス、あるいは酸化剤ガスが流通できるようになっている。アノード側触媒電極17は、燃料極であり、カソード側触媒電極16は、酸化剤極である。燃料極には水素の酸化反応を促進する触媒金属が付着されており、酸化剤極には酸素の還元反応を促進する触媒金属が付着している。
セパレータ9は、燃料をアノード側触媒電極17に供給するためのものであり、燃料を流通するための燃料流路11を有する。一方、セパレータ8は、酸化剤ガスをカソード側触媒電極16に供給するためのものであり、酸化剤ガスを流通するための酸化剤ガス流路10を有する。
セパレータ8、9の材質としては、燃料電池15内の環境においても安定な導電性を有するものであればよい。一般的には、カーボン板に流路を形成したものが用いられる。また、セパレータ8、9は、ステンレススチール等の金属により構成し、その金属の表面にクロム、白金族金属又はその酸化物、導電性ポリマーなどの導電性材料からなる被膜を形成したものであってもよい。
なお、セパレータ8、9は、燃料電池15を複数個積層して構成した燃料電池に用いる場合、集電体としての機能を有することができる。
(動作原理)
燃料流路11に水素ガスあるいはメタノールなどの水素供給可能な燃料が、アノード側触媒電極17に供給され、この燃料からプロトン(H)と電子(e)が生成される。生成されたプロトンはプロトン伝導性電解質膜1によってカソード側触媒電極16へと搬送される。一方、酸化剤ガス流路10には空気あるいは酸素ガス等の酸化剤ガスがカソード側触媒電極16に供給され、プロトン伝導性電解質膜1によって搬送されてきたプロトンと外部回路12からくる電子及び酸化剤ガスとが反応して水が生成される。このようにして燃料電池として機能する。
本実施の形態に係る燃料電池15は、公知の技術を用いて、プロトン伝導性電解質膜1の両面に触媒電極16、17及びセパレータ8、9を順次積層することにより、図4に示す燃料電池15を製造することができる。
本実施の形態によれば、再現性にすぐれ、良好な成形性を有し、機械強度に優れた、無加湿雰囲気下で高いプロトン伝導性を有するプロトン伝導性電解質膜1を用いるので、安定性に優れ、高性能な燃料電池15を提供することができる。
以下において、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更実施可能である。
[実施例1]
まず、金属リン酸塩(リン酸スズ)を以下のようにして作製した。酸化スズ(SnO:Nano Tec社製)13.56g(0.09モル)及び酸化インジウム(In:ナカライテスク社製)1.40g(0.0050モル)にリン酸水素2アンモニウム(ナカライテスク社製)27.99g(0.212モル)を加え、これらを薬さじで混合した。
得られた混合物を坩堝に投入し、約650℃で、約2時間程度焼成し、焼結後得られた生成物をめのう鉢で粉砕し金属リン酸塩を得た。
次に、金属リン酸塩(リン酸スズ)5gに85%リン酸水溶液0.9g、60%PTFEディスパージョン(ポリフロンD1−E:ダイキン工業社製)0.83g、及び水20gを加えて、分散機で分散し電解質ペーストを作製した。この電解質ペーストを厚み110μm、空隙率95%、繊維径10μm、細孔径100μmのガラス繊維支持体2上にブレードコーターで塗工し、約160℃、約30分程度、乾燥し厚み130μmのプロトン伝導性電解質膜1を得た。
得られた電解質膜1の両面に触媒電極16,17としてガス拡散電極(LT120EWSI;BASF社製)を接合して、JARIセル標準セルにセル組みした。なお、JARIセル標準セルとは、(財)日本自動車研究所(JARI:Japan Auto mobile Research Institute)において、PEFCの基礎研究及びPEFC用材料(膜、電極触媒、構成部品等)の評価試験用として開発されたセルである。
[実施例2]
実施例1と同様の金属リン酸塩(リン酸スズ)5gに、85%リン酸水溶液0.9g、60%PTFEディスパージョン(ポリフロンD1−E:ダイキン工業社製)0.83g、及び水20gを加えて、分散機で分散し電解質ペーストを作製した。この電解質ペーストを厚み60μm、空隙率96%、繊維径10μm、細孔径200μmのガラス繊維支持体上にブレードコーターで塗工し、約160℃、約30分程度、乾燥し厚み100μmのプロトン伝導性電解質膜1を得た。
得られた電解質膜1の両面に触媒電極16,17としてガス拡散電極(LT120EWSI:BASF社製)を接合して、JARIセル標準セルにセル組みした。
[実施例3]
実施例1と同様の金属リン酸塩(リン酸スズ)5gに、85%リン酸水溶液0.9g、60%PTFEディスパージョン(ポリフロンD1−E:ダイキン工業社製)0.83g、及び水20gを加えて、分散機で分散し電解質ペーストを作製した。この電解質ペーストを厚み42μm、空隙率85%、繊維径2μm、細孔径15μmのガラス繊維支持体2上にブレードコーターで塗工し、約160℃、約30分程度、乾燥し厚み150μmのプロトン伝導性電解質膜1を得た。
得られた電解質膜1の両面に触媒電極16,17としてガス拡散電極(LT120EWSI;BASF社製)を接合して、JARIセル標準セルにセル組みした。
[実施例4]
タングステンリン酸と硫酸水素カリウムの複合体(WPA−KHSO)を以下のようにして作製した。WPA(12タングスト(VI)リン酸n水和物:ナカライテスク社製)をあらかじめ温度60℃で乾燥し、6水和物(WPA・6HO)とする。次いで、硫酸水素カリウム(KHSO:ナカライテスク社製)4gと前記タングステンリン酸6水和物(WPA・6HO)とボールをめのうポットに入れ、遊星ボールミル(P−7:フリッチェ製)で、約720rpm、約10分混合し、タングステン燐酸と硫酸水素カリウムの複合体(WPA−KHSO)を得た。
得られたWPA−KHSO5gに、60%PTFEディスパージョン(ポリフロンD1−E:ダイキン工業社製)0.83g、及び水20gを加えて、分散機で分散し電解質ペーストを作製した。この電解質ペーストを厚み110μm、空隙率95%、繊維径10μm、細孔径100μmのガラス繊維支持体2上にブレードコーターで塗工し、約120℃、約30分程度、乾燥し厚み150μmのプロトン伝導性電解質膜1を得た。
得られた電解質膜1の両面に触媒電極16、17としてガス拡散電極(LT120EWSI;BASF社製)を接合して、JARIセル標準セルにセル組みした。
〔実施例5〕
実施例4と同様のWPA−KHSO5gに、60%PTFEディスパージョン(ポリフロンD1−E:ダイキン工業社製)0.83g、及び水20gを加えて、分散機で分散し電解質ペーストを作製した。この電解質ペーストを厚み60μm、空隙率96%、繊維径10μm、細孔径200μmのガラス繊維支持体2上にブレードコーターで塗工し、約120℃、約30分程度、乾燥し厚み120μmのプロトン伝導性電解質膜1を得た。
得られた電解質膜1の両面に触媒電極16,17としてガス拡散電極(LT120EWSI;BASF社製)を接合して、JARIセル標準セルにセル組みした。
〔実施例6〕
実施例4と同様のWPA−KHSO45gに、60%PTFEディスパージョン(ポリフロンD1−E:ダイキン工業社製)0.83g、及び水20gを加えて、分散機で分散し電解質ペーストを作製した。この電解質ペーストを厚み42μm、空隙率85%、繊維径2μm、細孔径15μmのガラス繊維支持体2上にブレードコーターで塗工し、約120℃、約30分程度、乾燥し厚み150μmのプロトン伝導性電解質膜1を得た。
得られた電解質膜1の両面に触媒電極16,17としてガス拡散電極(LT120EWSI;BASF社製)を接合して、JARIセル標準セルにセル組みした。
〔実施例7〕
実施例4と同様のWPA−KHSO5gに、アクイヴィオンD83−20B(ソルベイソレクシス社:スルホニルフロリドビニルエーテル−テトラフルオロエチレン共重合体 20%水溶液)2.5g、及び水20gを加えて、分散機で分散し電解質ペーストを作製した。この電解質ペーストを厚み110μm、空隙率95%、繊維径10μm、細孔径100μmのガラス繊維支持体2上にブレードコーターで塗工し、約120℃、約30分程度、乾燥し厚み150μmのプロトン伝導性電解質膜1を得た。
得られた電解質膜1の両面に触媒電極16,17としてガス拡散電極(LT120EWSI;BASF社製)を接合して、JARIセル標準セルにセル組みした。
〔実施例8〕
実施例4と同様のWPA−KHSO5gに、アクイヴィオンD83−20B(ソルベイソレクシス社:スルホニルフロリドビニルエーテル−テトラフルオロエチレン共重合体 20%水溶液)2.5g、及び水20gを加えて、分散機で分散し電解質ペーストを作製した。この電解質ペーストを厚み60μm、空隙率96%、繊維径10μm、細孔径200μmのガラス繊維支持体2上にブレードコーターで塗工し、約120℃、約30分程度、乾燥し厚み120μmのプロトン伝導性電解質膜1を得た。
得られた電解質膜1の両面に触媒電極16,17としてガス拡散電極(LT120EWSI;BASF社製)を接合して、JARIセル標準セルにセル組みした。
〔実施例9〕
リン酸ニ水素セシウム(CsHPO)とリン酸ケイ素(SiP)の複合体(CsHPO−SiP)を以下のようにして作製した。
まず、リン酸ニ水素セシウム(CsHPO)を以下のように作製した。炭酸セシウム(CsCO:Aldrich社製)28.4g(0.09モル)及び水10gをビーカーに撹拌子とともに入れ、スターラーにて撹拌した。
スターラーにて撹拌しながら、85%リン酸水溶液20.1g(0.17モル)を少量ずつ滴下した。その後、ホットプレート上で約120℃で、約2時間乾燥し、水を蒸発させた。乾燥後得られた生成物を坩堝に投入し、約120℃で、約3日間乾燥し、乾燥後得られた生成物をめのう鉢で粉砕し、リン酸ニ水素セシウム(CsHPO)を得た。
次に、リン酸ケイ素(SiP)を以下のように作製した。二酸化ケイ素(SiO:東ソーシリカ社製)8.0g(0.13モル)及び85%リン酸水溶液38.4g(0.33モル)をめのう鉢に入れ、水あめ状になるまで混合した。その後、アルミナ坩堝に投入し、約100〜200℃、約60時間程度の仮焼成後、約700℃、約4時間程度焼成し、焼成後得られた生成物をめのう鉢で粉砕し、リン酸ケイ素(SiP)を得た。
最後に、リン酸ニ水素セシウム(CsHPO)とリン酸ケイ素(SiP)の複合体(CsHPO−SiP)を以下のように作製した。リン酸ニ水素セシウム(CsHPO)2.0g(0.0087モル)及びリン酸ケイ素(SiP)3.5g(0.017モル)をポットミルで分散し、リン酸ニ水素セシウムとリン酸ケイ素の複合体を得た。
得られた複合体(CsHPO−SiP)5gに、60%PTFEディスパージョン(ポリフロンD1−E:ダイキン工業社製)0.83g、及び水20gを加えて、分散機で分散し電解質ペーストを作製した。この電解質ペーストを厚み110μm、空隙率95%、繊維径10μm、細孔径100μmのガラス繊維支持体2上にブレードコーターで塗工し、約120℃、約30分程度、乾燥し厚み150μmのプロトン伝導性電解質膜1を得た。
得られた電解質膜1の両面に触媒電極16,17としてガス拡散電極(LT120EWSI:BASF社製)を接合して、JARIセル標準セルにセル組みした。
〔実施例10〕
実施例9と同様のCsHPO−SiP複合体5gに、60%PTFEディスパージョン(ポリフロンD1−E:ダイキン工業社製)0.83g、及び水20gを加えて、分散機で分散し電解質ペーストを作製した。この電解質ペーストを厚み60μm、空隙率96%、繊維径10μm、細孔径200μmのガラス繊維支持体2上にブレードコーターで塗工し、約120℃、約30分程度、乾燥し厚み120μmのプロトン伝導性電解質膜1を得た。
得られた電解質膜1の両面に触媒電極16,17としてガス拡散電極(LT120EWSI;BASF社製)を接合して、JARIセル標準セルにセル組みした。
〔実施例11〕
実施例9と同様のCsHPO−SiP複合体5gに、60%PTFEディスパージョン(ポリフロンD1−E:ダイキン工業社製)0.83g、及び水20gを加えて、分散機で分散し電解質ペーストを作製した。この電解質ペーストを厚み42μm、空隙率85%、繊維径2μm、細孔径15μmのガラス繊維支持体2上にブレードコーターで塗工し、約120℃、約30分程度、乾燥し厚み100μmのプロトン伝導性電解質膜1を得た。
得られた電解質膜1の両面に触媒電極16,17としてガス拡散電極(LT120EWSI;BASF社製)を接合して、JARIセル標準セルにセル組みした。
〔実施例12〕
二リン酸五水素セシウム(CsH(PO)とリン酸ケイ素(SiP)の複合体(CsH(PO−SiP)を以下のように作製した。まず、二リン酸五水素セシウム(CsH(PO)を以下のように作製した。炭酸セシウム(CsCO:Aldrich社製)15.6g(0.048モル)及び水10gをビーカーに撹拌子とともに入れ、スターラーにて撹拌した。
スターラーにて撹拌しながら、85%リン酸水溶液22.1g(0.19モル)を少量ずつ滴下した。その後、ホットプレート上で約120℃で、約2時間乾燥し、水を蒸発させた。乾燥後得られた生成物を坩堝に投入し、約120℃で、約3日間乾燥し、乾燥後得られた生成物をめのう鉢で粉砕し、二リン酸五水素セシウム(CsH(PO)を得た。
次に、リン酸ケイ素(SiP)を以下のように作製した。二酸化ケイ素(SiO:東ソーシリカ社製)8.0g(0.13モル)及び85%リン酸水溶液38.4g(0.33モル)をめのう鉢に入れ、水あめ状になるまで混合した。その後、アルミナ坩堝に投入し、約100〜200℃、約60時間程度の仮焼成後、約700℃、約4時間程度焼成し、焼成後得られた生成物をめのう鉢で粉砕し、リン酸ケイ素(SiP)を得た。
最後に、二リン酸五水素セシウム(CsH(PO)とリン酸ケイ素(SiP)の複合体(CsH(PO−SiP)を以下のように作製した。二リン酸五水素セシウム(CsH(PO)4.0g(0.01モル)及びリン酸ケイ素(SiP)1.2g(0.006モル)をポットミルで分散し、二リン酸五水素セシウムとリン酸ケイ素の複合体を得た。
得られた複合体(CsH(PO−SiP)5gに、60%PTFEディスパージョン(ポリフロンD1−E:ダイキン工業社製)0.83g、及び水20gを加えて、分散機で分散し電解質ペーストを作製した。この電解質ペーストを厚み110μm、空隙率95%、繊維径10μm、細孔径100μmのガラス繊維支持体2上にブレードコーターで塗工し、約120℃、約30分程度、乾燥し厚み150μmのプロトン伝導性電解質膜1を得た。
得られた電解質膜1の両面に触媒電極16,17としてガス拡散電極(LT120EWSI:BASF社製)を接合して、JARIセル標準セルにセル組みした。
〔実施例13〕
実施例12と同様の複合体(CsH(PO−SiP)5gに、60%PTFEディスパージョン(ポリフロンD1−E:ダイキン工業社製)0.83g、及び水20gを加えて、分散機で分散し電解質ペーストを作製した。この電解質ペーストを厚み60μm、空隙率96%、繊維径10μm、細孔径200μmのガラス繊維支持体2上にブレードコーターで塗工し、約120℃、約30分程度、乾燥し厚み120μmのプロトン伝導性電解質膜1を得た。
得られた電解質膜1の両面に触媒電極16,17としてガス拡散電極(LT120EWSI:BASF社製)を接合して、JARIセル標準セルにセル組みした。
〔実施例14〕
実施例12と同様の複合体(CsH(PO−SiP)5gに、60%PTFEディスパージョン(ポリフロンD1−E:ダイキン工業社製)0.83g、及び水20gを加えて、分散機で分散し電解質ペーストを作製した。この電解質ペーストを厚み42μm、空隙率85%、繊維径2μm、細孔径15μmのガラス繊維支持体2上にブレードコーターで塗工し、約120℃、約30分程度、乾燥し厚み100μmのプロトン伝導性電解質膜1を得た。
得られた電解質膜1の両面に触媒電極16,17としてガス拡散電極(LT120EWSI:BASF社製)を接合して、JARIセル標準セルにセル組みした。
[比較例1]
酸化スズ(SnO:Nano Tec社製)13.56g(0.09モル)、酸化インジウム(In:ナカライテスク社製)1.40g(0.0050モル)、85%リン酸水溶液(ナカライテスク社製)にリン酸水素2アンモニウム(ナカライテスク社製)27.9g(0.212モル)を加え、これらを薬さじで混合した。
得られた混合物を坩堝に投入し、約650℃で、約2時間程度焼成し、焼結後得られた生成物をめのう鉢で粉砕し金属リン酸塩(リン酸スズ)を得た。
次に、金属リン酸塩(リン酸スズ)5gに85%リン酸水溶液0.9g、60%PTFEディスパージョン(ポリフロンD1−E:ダイキン工業社製)0.83g、及び水20gを加えて、分散機で分散し電解質ペーストを作製した。この電解質ペーストを厚み50μmのポリイミドフィルム(Dupon社製)上にブレードコーターで塗工し、約160℃、約30分程度、乾燥し、厚み100μmのプロトン伝導性電解質膜1を得た。
得られた電解質膜1の両面に触媒電極16,17としてガス拡散電極(LT120EWSI;BASF社製)を接合して、JARIセル標準セルにセル組みした。
(電解質の粒径測定)
実施例1〜14、及び比較例1で得られたプロトン伝導性電解質について、粒径を以下の方法により測定した。上記プロトン伝導性電解質担体のSEM写真を倍率250倍で2枚撮り、電解質の2次粒子径を各N5で測定し、合計N10の平均粒径を電解質の粒径とした。図5に、上記実施例で得られたリン酸スズの一例について、倍率250倍のSEM写真を示す。SEM装置はJEOL社製 JSM−6700Fを使用した。
また、実施例1〜14、及び比較例1で得られたプロトン伝導性電解質膜1中の電解質3について、粒径を以下の方法により測定した。プロトン伝導性電解質膜1の断面SEM写真を倍率3万倍で5枚撮り、電解質膜1中の電解質3の粒子径を各N4で測定し、合計N20の平均粒径を電解質膜1中の電解質3の粒径とした。図6に、上記実施例で得られた電解質膜中のリン酸スズの一例について、倍率3万倍のSEM写真を示す。
(多孔質支持体の細孔径測定)
実施例1〜14で使用した多孔質支持体2について、細孔径を以下の方法により測定した。多孔質支持体担体の表面のSEM写真を倍率100倍で5枚撮り、支持体2の細孔径を各N5で測定し、合計N20の平均細孔径を支持体2の細孔径とした。図7に、上記実施例で得られたガラス繊維支持体2の一例について、倍率100倍のSEM写真を示す。
(多孔質支持体の空隙率測定)
実施例1〜8で使用した多孔質支持体2について、空隙率を以下の方法により測定した。所定の面積の多孔質支持体担体の厚みをマイクロメーターで測定し、見かけの体積を算出する。その後、重量と比重より実体積を算出し、両体積の比較より算出した空隙率を多孔質支持体2の空隙率とした。
(多孔質支持電解質膜の観察)
実施例1〜14で使用した電解質膜1について、電解質ペーストの分散性を以下の方法により観察した。電解質膜1の断面SEM写真を倍率500倍で撮り、電解質膜1中の電解質3の分散性を確認した。その結果、多孔質支持体2中に電解質ペーストが均一に分散していることが分かった。図8に、上記実施例で得られた電解質膜1の一例について、倍率500倍の断面SEM写真を示す。
(引張破断強度測定)
実施例1〜14、及び比較例1で得られたプロトン伝導性電解質膜1について、引っ張り破断強度の測定を以下の方法により測定した。プロトン伝導性電解質膜1を、電解質膜1のMD方向に、幅10mm、長さ70mmの試験片を作製した。
この測定サンプルを小型卓上試験機EZ Test(島津製作所製)を用いて、つかみ間隔50mmで、約1mm/分の速度で引っ張り、破断時の荷重(MPa)の測定を2回行い、その平均値を引張破断強度とした。引張破断強度が3.0MPa以上のものをA評価、0.6MPa以上のものをB評価とし、電解質膜として使用可能な機能をもつことを確認した。また引張破断強度が0.6MPa以下のものについては、電解質膜として使用するには強度不足であることからC評価とした。
(プロトン伝導度測定)
実施例1〜14、及び比較例1で得られたプロトン伝導性電解質膜1について、プロトン伝導度を以下の方法により測定した。プロトン伝導性電解質膜1を幅10mm、長さ50mmに切り抜き、電気化学測定装置(12528WB型:Solartron社)で交流インピーダンス負荷を行い、温度が室温から240℃の場合で、かつ無加湿環境下でのプロトン伝導度を測定した。120℃雰囲気下におけるプロトン伝導度が0.015S/cm以上のものをA評価とし、電解質膜として使用可能な特性をもつことを確認した。またプロトン伝導度が0.015S/cmに満たないものについては、電解質膜として使用するには性能不足であることからC評価とした。
以上の結果を表1に示す。ここで、表1の固体酸の種類の欄に記載されたWPA−KHSOは、タングステンリン酸と硫酸水素カリウムの複合体を、CsHPO−SiP及びCsH(PO−SiPは、セシウムリン酸とリン酸ケイ素の複合体を示す。
表1のプロトン伝導性評価の欄からわかるように、実施例1〜14で得られたプロトン電解質膜1について、0.015S/cm以上のプロトン伝導度を示し、いずれの電解質膜1についても電解質膜として使用可能な性能を持つことを確認した。比較例1で得られたプロトン電解質膜1も実施例1〜14と同様のプロトン伝導度を示した。
また、表1の引張破断強度評価の欄からわかるように、実施例1〜14については、引張破断強度0.6MPa以上を有し、かつプロトン伝導度0.015S/cm以上を有することから、電解質膜として使用可能な特性を有する。比較例1については、プロトン伝導度は0.015S/cm以上と良好な性能を示すが、引張破断強度が0.6MPa未満であり、電解質膜として使用するには強度不足であることが示された。
以上のことから、本発明によるプロトン伝導性電解質膜1は、再現性にすぐれ、良好な成形性を有し、機械強度に優れ、無加湿雰囲気下で高いプロトン伝導性を有することが分かった。
本発明は、無機粉体を用いたプロトン伝導性電解質膜及びそれを用いた燃料電池に関連した技術分野に好適に適用され得る。
1・・・プロトン伝導性電解質膜
2・・・多孔質支持体
3・・・無機粉体
4・・・バインダー
6・・・カソード側触媒層
7・・・アノード側触媒層
8・・・カソード側セパレータ
9・・・アノード側セパレータ
10・・・酸化剤ガス流路
11・・・燃料流路
12・・・外部回路
13・・・触媒層−電解質膜積層体
14・・・膜−電極接合体
15・・・燃料電池
16・・・カソード側触媒電極
17・・・アノード側触媒電極

Claims (10)

  1. プロトン伝導性を有する固体酸と、バインダーと、多孔質支持体とを備え、前記固体酸、前記バインダー及び前記多孔質支持体が膜を構成していることを特徴とするプロトン伝導性電解質膜。
  2. 前記固体酸が無機固体酸であることを特徴とする請求項1に記載のプロトン伝導性電解質膜。
  3. 前記無機固体酸は、プロトン伝導性を有する無機塩からなることを特徴とする請求項2に記載のプロトン伝導性電解質膜。
  4. 前記無機塩は、下記式(1)で表される金属リン酸塩からなることを特徴とする請求項2に記載のプロトン伝導性電解質膜。
    1−X ・・・(1)
    (ここで、M,Nは金属元素、Xは0≦X<0.5であり、MがZr,Cs,Sn,Ti,Si,Ge,Pb,Ca,Mg,W、Na及びAlの群から選ばれる1種であり、NがAl,In ,B,Ga,Sc,Yb,Ce,La及びSbの群から選ばれる1種である。)
  5. 前記無機固体酸は、タングステンリン酸と硫酸水素カリウムの複合体、タングステンリン酸と硫酸水素セシウムの複合体、タングステンリン酸と硫酸セシウムの複合体、セシウムリン酸とリン酸ケイ素の複合体のいずれかの複合体であることを特徴とする請求項2又は3に記載のプロトン伝導性電解質膜。
  6. 前記多孔質支持体は、ガラス繊維からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のプロトン伝導性電解質膜。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のプロトン伝導性電解質膜と、一対の触媒層とを備え、前記プロトン伝導性電解質膜の両面に前記触媒層がそれぞれ配置されたことを特徴とする触媒層−電解質膜積層体。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のプロトン伝導性電解質膜と、一対の触媒電極とを備え、前記プロトン伝導性電解質膜の両面に前記触媒電極がそれぞれ配置されたことを特徴とする膜−電極接合体。
  9. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のプロトン伝導性電解質膜と、一対の触媒電極と、一対のセパレータとを備え、前記プロトン伝導性電解質膜の両面に前記触媒電極及び前記セパレータがそれぞれ順次積層されたことを特徴とする燃料電池。
  10. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のプロトン伝導性電解質膜の製造方法であって、前記無機粉体と前記バインダーを混合してペーストを作成する工程と、前記ペーストを前記多孔質支持体に含ませて形成した後、熱処理する工程とを備えたことを特徴とするプロトン伝導性電解質膜の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP5490217B2 (ja) * 2010-03-08 2014-05-14 日本板硝子株式会社 固体電解質膜用の補強シート
JP7050203B1 (ja) * 2021-07-14 2022-04-07 日本碍子株式会社 電気化学セル用電解質膜、その製造方法、及び、電気化学セル

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