JP2011096495A - 有機el装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】水分による劣化を抑制することが可能な有機EL装置を提供することを目的とする。
【解決手段】絶縁基板と101、絶縁基板101の上方に配置された有機EL素子OLEDと、有機EL素子OLEDの上に配置され、窒素及びケイ素が主成分の非酸化物系セラミックスである無機材料によって形成された第1保護膜115Aと、第1保護膜115Aの上に積層され、有機材料を原料として形成された酸素及びケイ素が主成分である無機材料によって形成された第2保護膜115Bと、第2保護膜115Bの上に積層され、窒素及びケイ素が主成分の非酸化物系セラミックスである無機材料によって形成された第3保護膜115Cと、を備えている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス(EL)装置に関する。
近年、自発光型で、高速応答、広視野角、高コントラストの特徴を有し、かつ、更に薄型軽量化が可能な有機エレクトロルミネセンス(EL)素子を用いた表示装置の開発が盛んに行われている。この有機EL素子は、水分や酸素の影響により劣化しやすい薄膜を含んでいる。このため、有機EL素子が大気に曝されないように気密に封止する必要がある。
例えば、特許文献1によれば、有機エレクトロルミネッセンス装置として、一面側に有機EL素子が形成されて素子基板と、有機EL素子上に設けられた接着層を介して素子基板と貼り合せられた保護基板とを備えており、保護基板と素子基板との間に、両基板を所定の間隔に保持する離間部材が設けられた構成が開示されている。このような有機EL装置において、有機EL素子の水分による劣化を抑制することが要求されている。
特開2005−251415号公報
本発明の目的は、水分による劣化を抑制することが可能な有機EL装置を提供することにある。
本発明の第1の態様によれば、絶縁基板と、前記絶縁基板の上方に配置された有機EL素子と、前記有機EL素子の上に配置され、窒素及びケイ素が主成分の非酸化物系セラミックスである無機材料によって形成された第1保護膜と、前記第1保護膜の上に積層され、有機材料を原料として形成された酸素及びケイ素が主成分である無機材料によって形成された第2保護膜と、前記第2保護膜の上に積層され、窒素及びケイ素が主成分の非酸化物系セラミックスである無機材料によって形成された第3保護膜と、を備えたことを特徴とする有機EL装置が提供される。
本発明の第2の態様によれば、絶縁基板と、前記絶縁基板の上方に配置された有機EL素子と、前記有機EL素子の上に配置され、窒素及びケイ素が主成分の非酸化物系セラミックスである無機材料によって形成された第1保護膜と、前記第1保護膜の上に積層され、有機材料を原料として形成された酸素及びケイ素が主成分である無機材料によって形成された第2保護膜と、を備えたことを特徴とする有機EL装置が提供される。
本発明によれば、水分による劣化を抑制することが可能な有機EL装置を提供することができる。
図1は、本発明の一実施態様における有機EL表示装置の構成を概略的に示す平面図である。 図2は、図1に示した有機EL表示装置の有機EL素子を含む表示パネルのアクティブエリア及び周辺エリアの構造を概略的に示す断面図である。 図3は、対向電極の上に異物が付着した状態で保護膜を形成した場合を概略的に示す断面図である。 図4は、本実施の形態における保護膜を備えことによる効果の検証結果を示す図である。 図5は、他の実施形態における表示パネルのアクティブエリア及び周辺エリアの構造を概略的に示す断面図である。
以下、本発明の一態様について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、有機EL装置の一例として、アクティブマトリクス駆動方式を採用した有機EL表示装置の構成を概略的に示す平面図である。
すなわち、有機EL表示装置は、表示パネル1を備えている。この表示パネル1は、アレイ基板100及び封止基板200を備えている。アレイ基板100は、画像を表示する略矩形状のアクティブエリア102と、このアクティブエリア102の周辺に枠状に形成された周辺エリア104と、を有している。アレイ基板100のアクティブエリア102には、複数の有機EL素子OLEDがマトリクス状に配置されている。
封止基板200は、アレイ基板100のアクティブエリア102において有機EL素子OLEDと向かい合っている。封止基板200は、ガラスなどの光透過性を有する絶縁基板である。
これらのアレイ基板100と封止基板200とは、シール部材300によって貼り合わされている。このシール部材300は、途切れることなく配置され、アレイ基板100のアクティブエリア102を囲む枠状に形成されている。このようなシール部材300は、例えば、樹脂材料によって形成されている。
図2は、図1に示した有機EL表示装置の有機EL素子OLEDを含むアレイ基板100の断面図である。なお、ここに示した有機EL素子OLEDは、封止基板200の側から光を放射するトップエミッションタイプである。
アレイ基板100は、ガラスなどの光透過性を有する絶縁基板101、絶縁基板101の上方に形成されたスイッチングトランジスタSW、有機EL素子OLEDなどを有している。絶縁基板101の上には、第1絶縁膜111が配置されている。このような第1絶縁膜111は、アクティブエリア102の概ね全体に亘って延在している。この第1絶縁膜111は、例えば、シリコン酸化物やシリコン窒化物などの無機材料によって形成されている。
第1絶縁膜111の上には、スイッチングトランジスタSWの半導体層SCが配置されている。この半導体層SCは、例えばポリシリコンによって形成されている。この半導体層SCには、チャネル領域SCCを挟んでソース領域SCS及びドレイン領域SCDが形成されている。
半導体層SCは、第2絶縁膜112によって被覆されている。また、第2絶縁膜112は、第1絶縁膜111の上にも配置されている。このような第2絶縁膜112は、アクティブエリア102の概ね全体に亘って延在している。この第2絶縁膜112は、例えば、シリコン酸化物やシリコン窒化物などの無機材料によって形成されている。
第2絶縁膜112の上には、チャネル領域SCCの直上にスイッチングトランジスタSWのゲート電極Gが配置されている。この例では、スイッチングトランジスタSWは、トップゲート型のpチャネル薄膜トランジスタである。ゲート電極Gは、第3絶縁膜113によって被覆されている。また、第3絶縁膜113は、第2絶縁膜112の上にも配置されている。このような第3絶縁膜113は、アクティブエリア102の概ね全体に亘って延在している。この第3絶縁膜113は、例えば、シリコン酸化物やシリコン窒化物などの無機材料によって形成されている。
第3絶縁膜113の上には、スイッチングトランジスタSWのソース電極S及びドレイン電極Dが配置されている。ソース電極Sは、半導体層SCのソース領域SCSにコンタクトしている。ドレイン電極Dは、半導体層SCのドレイン領域SCDにコンタクトしている。スイッチングトランジスタSWのゲート電極G、ソース電極S、及び、ドレイン電極Dは、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)などの導電材料を用いて形成されている。
これらのソース電極S及びドレイン電極Dは、第4絶縁膜114によって被覆されている。また、第4絶縁膜114は、第3絶縁膜113の上にも配置されている。このような第4絶縁膜114は、アクティブエリア102の全体に亘って延在している。この第4絶縁膜114は、例えば、紫外線硬化型樹脂や熱硬化型樹脂などの有機化合物によって形成されている。
有機EL素子OLEDを構成する画素電極PEは、第4絶縁膜114の上に配置されている。画素電極PEは、スイッチングトランジスタSWのドレイン電極Dに接続されている。この画素電極PEは、この例では陽極に相当する。
この画素電極PEは、反射電極PER及び透過電極PETが積層された2層構造である。反射電極PERは、第4絶縁膜114の上に配置されている。また、透過電極PETは、反射電極PERの上に積層されている。反射電極PERは、例えば、銀(Ag)、アルミニウム(Al)などの光反射性を有する導電材料によって形成されている。透過電極PETは、例えば、インジウム・ティン・オキサイド(ITO)、インジウム・ジンク・オキサイド(IZO)などの光透過性を有する導電材料によって形成されている。なお、画素電極PEは、上述した2層構造に限らず、3層以上の積層構造であっても良いし、反射電極PER単層であっても良いし、透過電極PET単層であっても良い。トップエミッションタイプの有機EL素子OLEDの場合には、画素電極PEは、少なくとも反射電極PERを有している。
第4絶縁膜114の上には、隔壁PIが配置されている。この隔壁PIは、画素電極PEの周縁に沿って配置されている。また、この隔壁PIは、画素電極PEの一部に重なっている。このような隔壁PIは、例えば、紫外線硬化型樹脂や熱硬化型樹脂などの有機化合物や、シリコン窒化物などの各種無機化合物などの絶縁材料によって形成されている。
有機EL素子OLEDを構成する有機層ORGは、画素電極PEの上に配置されている。この有機層ORGは、少なくとも発光層を含み、さらに、ホール注入層、ホール輸送層、電子注入層、電子輸送層などを含んでも良い。なお、有機層ORGの材料については、蛍光材料を含んでいても良いし、燐光材料を含んでいても良い。
有機EL素子OLEDを構成する対向電極CEは、有機層ORGの上に配置されている。この対向電極CEは、有機層ORGのみならず隔壁PIも被覆している。この例では、対向電極CEは、陰極に相当する。このような対向電極CEは、アクティブエリア102の全体に亘って延在している。この対向電極CEは、例えば、マグネシウム(Mg)・銀(Ag)などによって形成された半透過層によって構成されている。なお、対向電極CEは、ITOやIZOなどの光透過性を有する導電材料によって形成された透過層を含んでいても良い。
対向電極CEの上には、保護膜115が配置されている。図2に示した例では、保護膜115は、第1保護膜115Aと、第2保護膜115Bと、第3保護膜115Cと、を有する3層構造である。
第1保護膜115Aは、有機EL素子OLEDの上に配置されている。第1保護膜115Aは、対向電極CEの上に配置され、アクティブエリア102の全体に亘って延在している。この第1保護膜115Aは、酸素を含まず、窒素及びケイ素が主成分の非酸化物系セラミックスである無機材料、例えば、窒化シリコン(SiN)などによって形成されている。ここで、非酸化物系セラミックスとは、金属の窒化物や炭化物、あるいはホウ化物など酸化物以外のものである。この第1保護膜115Aは、例えば、プラズマCVD法により形成されている。
第2保護膜115Bは、第1保護膜115Aの上に積層されている。このような第2保護膜115Bは、アクティブエリア102の全体に亘って延在している。この第2保護膜115Bは、有機材料、例えばテトラエトキシシラン(TEOS)を原料として形成された酸素及びケイ素が主成分である無機材料、例えば、酸化シリコン(SiO)などによって形成されている。この第2保護膜115Bは、例えば、プラズマCVD法により形成されている。
第3保護膜115Cは、第2保護膜115Bの上に積層されている。このような第3保護膜115Cは、アクティブエリア102の全体に亘って延在している。この第3保護膜115Cは、酸素を含まず、窒素及びケイ素が主成分の非酸化物系セラミックスでる無機材料、例えば、窒化シリコン(SiN)によって形成されている。この第3保護膜115Cは、例えば、プラズマCVD法により形成されている。
図2に示した例では、第2保護膜115Bの膜厚は、第1保護膜115Aの膜厚及び第3保護膜115Cの膜厚より厚い。寸法の一例として、第1保護膜115Aの膜厚が0.5μmであり、第2保護膜115Bの膜厚が1μmであり、第3保護膜115Cの膜厚が0.5μmである。
なお、上述した第1絶縁膜111、第2絶縁膜112、第3絶縁膜113、第4絶縁膜114、第1保護膜115A、第2保護膜115B、第3保護膜115Cなどは、アクティブエリア102のみならず、隔壁PIより外側の周辺エリア104に延在している。図2では、アクティブエリア102の最外部に位置した有機EL素子OLEDを図示しており、保護膜115を構成する第1保護膜115A、第2保護膜115B、及び、第3保護膜115Cは、隔壁PIのみならず第4絶縁膜114を覆い、第3絶縁膜113の上に延在している。
図2では、図示を省略したが、封止基板200は、アレイ基板100のアクティブエリア102の最上面に配置された第3保護膜115Cの上方に位置している。第3保護膜115Cと封止基板200との間には隙間が形成されている場合もあるが、封止基板200と第3保護膜115Cとの間に形成された隙間に樹脂材料などの光透過性を有する材料が充填されていてもよい。
本実施の形態において、保護膜115を構成する第1保護膜115Aと、第2保護膜115Bと、第3保護膜115Cとは、有機EL素子OLEDの上に配置されており、水分から有機EL素子OLEDを保護する水分バリア膜として機能する。このような保護膜115を配置したことにより、有機EL素子OLEDの水分による劣化を抑制することができ、表示品位の良好な有機EL装置を提供することができる。
ところで、保護膜115を形成する前に、例えば、有機EL素子OLEDを構成する対向電極CEの上に異物が付着している場合において、通常、プラズマCVDなどの手法によって窒化シリコンなどからなる保護膜115を形成した場合、異物と対向電極CEとの接点からその周辺に亘って対向電極CEが保護膜115から露出する領域(あるいは亀裂)が形成されることがある。このような対向電極CEが露出した領域から侵入した水分により有機EL素子OLEDが劣化してしまうことがある。
このため、保護膜115の膜厚を十分に厚くし、例えば、異物の径より厚くすることが考えられるが、異物の径は不定であるため、保護膜115の最適な膜厚を設定することができない。また、プラズマCVDにより厚い膜厚の保護膜115を形成するためには、保護膜115を形成するのに要する時間が長くなり、製造歩留まりの低下や、製造コストの増加を招く一因となりうる。また、窒素及びケイ素が主成分である保護膜115は、可視領域で光を吸収するため、厚い膜厚に形成した場合には、特にトップエミッションタイプの場合に、有機EL素子OLEDから放射された光の一部が吸収され、輝度の低下を招く一因となりうる。
本実施の形態において、対向電極CEの上に異物が付着した状態で保護膜115を形成した場合について図3を参照して説明する。なお、図3において主要部のみを図示している。
まず、対向電極CEの上に第1保護膜115Aを形成する。このとき、第1保護膜115Aは、異物の上側表面にも形成されるが、異物と対向電極CEとの間には形成されない場合がある。また、保護膜115Aが異物の下側と対向電極CEとの間にも少し形成される場合もあるが、異物を覆う保護膜115Aと対向電極CEの上の保護膜115Aとが途切れることがある。
その後、第1保護膜115Aの上に第2保護膜115Bを形成する。この第2保護膜115Bは、有機材料を原材料として形成された酸素及びケイ素が主成分である無機材料によって形成されており、第1保護膜115Aと比較してカバレージ性がよい。このため、第2保護膜115Bは、対向電極CEと異物との間に入り込み、第1保護膜115Aが途切れた領域を被覆するとともに、異物の略全体をカバーする。このような第2保護膜115Bは、異物の影響で途切れることなく形成可能である。
その後、第2保護膜115Bの上に第3保護膜115Cを形成する。この第3保護膜115Cは、下地となる第2保護膜115Bが途切れていないため、異物の周辺であってもほとんど途切れることなく形成される。図示した例は、保護膜115の膜厚T(第1保護膜115Aの膜厚、第2保護膜115Bの膜厚及び第3保護膜115Cの膜厚の総和)が異物の径Dよりも小さい場合に相当する。
したがって、本実施の形態において適用した構成の保護膜115によれば、保護膜115を形成する前に異物が付着した場合においても、有機EL素子OLEDを水分から保護することができる。特に、保護膜115の膜厚Tが異物の径Dよりも小さい場合であっても、第2保護膜115Bが第1保護膜115Aに入った亀裂を埋めるため、有機EL素子OLEDを水分から保護することができる。
また、保護膜115の膜厚Tは、必ずしも異物の径Dよりも大きくする必要はないため、保護膜115を形成するのに要する時間を短縮することができる。このため、製造コストを低減することができる。
また、窒素及びケイ素が主成分である第1保護膜115A及び第3保護膜115Cについては、異物の径Dほど厚く形成する必要はないため、これらの第1保護膜115A及び第3保護膜115Cによる可視領域での光の吸収を低減することができ、有機EL素子OLEDの輝度の低減を抑制することができる。
さらに、本実施の形態において、有機EL素子OLEDを被覆する第1保護膜115Aは、酸素を含まない無機材料によって形成されているため、第1保護膜115Aを形成する際の有機EL素子OLEDへのダメージを低減できる。また、第2保護膜115Bは有機材料を原料としてプラズマCVDによって形成された酸素及びケイ素が主成分である無機材料によって形成されているが、第1保護膜115Aが有機EL素子OLEDの上に配置されているため、第1保護膜115Aが第2保護膜115Bを形成する際に発生する酸素プラズマから有機EL素子OLEDを保護している。このため、有機EL素子OLEDへのプラズマダメージを低減できる。
以上、本実施の形態によれば、表示品位の良好な有機EL装置を提供することができる。
次に、保護膜115が第1保護膜115Aと、第2保護膜115Bと、第3保護膜115Cと、を有する3層構造であることによる効果を検証した。
まず、第1ガラス基板の上に50nmの膜厚でマグネシウム(Mg)の薄膜を形成し、異物を想定して直径4μmのビーズを散布した。第2ガラス基板の上にも同様に50nmの膜厚のマグネシウム薄膜を形成し、異物を想定して直径8μmのビーズを散布した。
サンプル1において、第1ガラス基板及び第2ガラス基板のそれぞれについて、マグネシウム薄膜及びビーズの上に、1μmの膜厚の窒化シリコン(SiN)からなる保護膜を形成した。
サンプル2において、第1ガラス基板及び第2ガラス基板のそれぞれについて、マグネシウム薄膜及びビーズの上に、2μmの膜厚の窒化シリコン(SiN)からなる保護膜を形成した。
サンプル3において、第1ガラス基板及び第2ガラス基板のそれぞれについて、マグネシウム薄膜及びビーズの上に、0.5μmの膜厚の窒化シリコン(SiN)からなる第1保護膜115Aを形成した。また、この第1保護膜115Aの上に1μmの膜厚のTEOSを原料として形成された酸化シリコン(SiO)からなる第2保護膜115Bを形成した。さらに、この第2保護膜115Bの上に0.5μmの膜厚の窒化シリコン(SiN)からなる第3保護膜115Cを形成した。
サンプル1乃至サンプル3において、水分が浸入し、水分がマグネシウム薄膜に到達すると、マグネシウムが酸化し透明となる。このような基板を顕微鏡の透過モードで観察すると、マグネシウムが酸化した箇所で光ぬけが生じる。つまり、光ぬけが生じた箇所を調べることによって、水分が浸入した箇所が分かる。
サンプル1乃至サンプル3の基板を温度85℃、湿度85%の環境下に528時間投入し、光ぬけした箇所の数を調べた。その結果を図4に示す。ここで、光ぬけ率とは、散布したビーズの個数に対する光りぬけを発生した箇所の数の比率である。
図4に示すように、サンプル1において、4μmのビーズを散布した第1ガラス基板、8μmのビーズを散布した第2ガラス基板で光ぬけ率は100%であった。また、サンプル2において、4μmのビーズを散布した第1ガラス基板で光抜け率は100%であり、8μmのビーズを散布した第2ガラス基板で光ぬけ率は95%であった。これに対して、サンプル3において、4μmのビーズを散布した第1ガラス基板で光ぬけ率は64%であり、8μmのビーズを散布した第2ガラス基板で光ぬけ率は90%であった。
この結果から、サンプル3において、サンプル1及び2と比較して水分が浸入した箇所が少なく、異物と見立てたビーズをカバーできる割合が高いことが確認された。また、サンプル3において、保護膜115の膜厚(第1保護膜の膜厚、第2保護膜の膜厚、第3保護膜の膜厚の総和)は、サンプル2の保護膜の膜厚と同一の2μmであるが、窒化シリコンのみからなる単層構造の保護膜を適用したサンプル2と比較して、より多くのビーズをカバーできることが確認された。さらに、サンプル3においては、保護膜115の膜厚が2μmである一方で、保護膜115の膜厚よりも大きな径、つまり2μm以上の径のビーズをカバーできることが確認され、異物の径よりも薄い保護膜115で水分に侵入を抑制できることが確認された。
次に、他の実施形態について説明する。この図5に示した例の表示パネル1は、図2に示した表示パネル1と比較して、保護膜115の構成が異なる。なお、他の構成については、図2に示した例と同一であるため、同一の参照符号を付して詳細な説明は省略する。
すなわち、アレイ基板100は、アクティブエリア102において、絶縁基板101の上に順に積層された第1絶縁膜111、第2絶縁膜112、第3絶縁膜113、第4絶縁膜114に加え、スイッチングトランジスタSW、トップエミッションタイプの有機EL素子OLED、有機EL素子OLEDの周囲に配置された隔壁PIなどを備えている。
図5に示すように、保護膜115は、第1保護膜115Aと、第2保護膜115と、を有する2層構造である。第1保護膜115Aは、有機EL素子OLEDの上に配置されている。第1保護膜115Aは、対向電極CEの上に配置され、アクティブエリア102の全体に亘って延在している。この第1保護膜115Aは、酸素を腹膜、窒素及びケイ素が主成分の非酸化物系セラミックスである無機材料、例えば、窒化シリコン(SiN)などによって形成されている。この第1保護膜115Aは、例えば、プラズマCVD法により形成されている。第2保護膜115Bは、第1保護膜115Aの上に積層されている。このような第2保護膜115Bは、アクティブエリア102の全体に亘って延在している。この第2保護膜115Bは、有機材料、例えばテトラエトキシシラン(TEOS)を原料として形成された酸素及びケイ素が主成分である無機材料、例えば、酸化シリコン(SiO)などによって形成されている。この第2保護膜115Bは、例えば、プラズマCVD法により形成されている。
図5に示した例では、第2保護膜115Bの膜厚は、第1保護膜115Aの膜厚より厚い。寸法の一例として、第1保護膜115Aの膜厚が0.5μmであり、第2保護膜115Bの膜厚が1μmである。
この実施の形態においても、図2に示した例と同様の効果が得られる。
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
本実施形態は、有機EL装置として、有機EL表示装置について説明したが、有機EL照明や有機ELプリンターヘッドなどにも利用可能である。
本実施形態では、有機EL素子OLEDがトップエミッションタイプである場合について説明したが、有機EL素子OLEDがアレイ基板100の絶縁基板101を介して光を放射するボトムエミッションタイプであっても良い。
101…絶縁基板 OLED…有機EL素子 115A…第1保護膜 115B…第2保護膜 115C…第3保護膜

Claims (9)

  1. 絶縁基板と、
    前記絶縁基板の上方に配置された有機EL素子と、
    前記有機EL素子の上に配置され、窒素及びケイ素が主成分の非酸化物系セラミックスである無機材料によって形成された第1保護膜と、
    前記第1保護膜の上に積層され、有機材料を原料として形成された酸素及びケイ素が主成分である無機材料によって形成された第2保護膜と、
    前記第2保護膜の上に積層され、窒素及びケイ素が主成分の非酸化物系セラミックスである無機材料によって形成された第3保護膜と、
    を備えたことを特徴とする有機EL装置。
  2. 前記第1保護膜及び前記第3保護膜は、窒化シリコンによって形成されたことを特徴とする請求項1に記載の有機EL装置。
  3. 前記第2保護膜の膜厚は、前記第1保護膜の膜厚及び前記第3保護膜の膜厚より厚いことを特徴とする請求項1に記載の有機EL装置。
  4. 前記第1保護膜、前記第2保護膜及び前記第3保護膜は、前記有機EL素子が配置されたアクティブエリアより外側に延在していることを特徴とする請求項1に記載の有機EL装置。
  5. 絶縁基板と、
    前記絶縁基板の上方に配置された有機EL素子と、
    前記有機EL素子の上に配置され、窒素及びケイ素が主成分の非酸化物系セラミックスである無機材料によって形成された第1保護膜と、
    前記第1保護膜の上に積層され、有機材料を原料として形成された酸素及びケイ素が主成分である無機材料によって形成された第2保護膜と、
    を備えたことを特徴とする有機EL装置。
  6. 前記第1保護膜は、窒化シリコンによって形成されたことを特徴とする請求項5に記載の有機EL装置。
  7. 前記第2保護膜の膜厚は、前記第1保護膜の膜厚より厚いことを特徴とする請求項5に記載の有機EL装置。
  8. 前記第1保護膜及び前記第2保護膜は、前記有機EL素子が配置されたアクティブエリアより外側に延在していることを特徴とする請求項5に記載の有機EL装置。
  9. 前記第2保護膜は、テトラエトキシシランを原料として形成されたことを特徴とする請求項1または5に記載の有機EL装置。
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