JP2009181865A - 表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造歩留まりの低下を招くことなく表示品位が良好であり、且つ、長寿命化が可能な表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】複数の画素によって構成されたアクティブエリアを備えた表示装置であって、
各画素に配置された自発光性の表示素子40と、各画素の表示素子を覆うように配置された無機系材料からなる第1保護膜410と、を備えたアレイ基板100と、
アクティブエリアに対向するように配置された封止基板200と、
アレイ基板の第1保護膜と封止基板との間に充填された有機系材料からなる接着層500と、
アレイ基板及び封止基板から露出した接着層の表面500Sを覆うように配置された無機系材料からなる第2保護膜420と、
を備えたことを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

この発明は、表示装置に係り、特に、自発光性の表示素子を備えた構成の表示装置に関する。
近年、平面表示装置として、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置が注目されている。この有機EL表示装置は、自発光素子である有機EL素子を備えていることから、視野角が広く、バックライトを必要とせず薄型化が可能であり、消費電力が抑えられ、且つ応答速度が速いといった特徴を有している。
これらの特徴から、有機EL表示装置は、液晶表示装置に代わる、次世代平面表示装置の有力候補として注目を集めている。有機EL表示装置としては、有機EL素子で発生したEL光をアレイ基板側から外部に取り出す下面発光(ボトムエミッション)方式、及び、有機EL素子で発生したEL光を封止基板側から外部に取り出す上面発光(トップエミッション)方式がある。
有機EL素子は、画素回路などとともにアレイ基板に備えられ、陽極と陰極との間に発光機能を有する有機化合物を含む有機活性層を保持して構成されている。各画素は、隔壁によって分離されている。このような構成の有機EL素子は、水分の影響により劣化しやすい薄膜を含んで構成されている。
アレイ基板と封止基板とをシール材によって貼り合わせた構成においては、シール材として、エポキシアクリル系などの紫外線硬化型樹脂を適用することが知られている。このような樹脂製のシール材は、無機系材料からなる薄膜と比較して水分を透過しやすい場合が多い。このため、水分により劣化(ダークスポットが発生)しやすい有機EL素子を保護するために、アレイ基板と封止基板との間のシール空間に乾燥剤を配置して、シール材を透過した水分を吸収させている。
一方、近年では、有機EL素子に向かう水分の拡散を遅らせたり、表示装置の機械的強度を高めたりするために、アレイ基板上の有機EL素子を保護膜で覆い、さらに接着剤となる樹脂材料を介して封止基板を貼り合わせることにより、樹脂材料中に有機EL素子を封止する固体封止構造が提案されている。
特開2007−242313号公報
有機EL素子は、本質的に水分により劣化しやすいため、シール材のバリア性、乾燥剤の吸湿能力には高いレベルでの品質安定性が要求される。特に、近年、開発が進められている固体封止構造の場合、基板間に保持された接着性樹脂の側面が外気に曝されているため、この接着性樹脂への水分の浸入が避けられない。固体封止構造では、乾燥剤を備えていないため、接着性樹脂に浸入した水分は拡散し、有機EL素子の劣化を招くおそれがある。
なお、接着性樹脂から浸入した水分が有機EL素子に到達することを防止するために、有機EL素子表面に保護膜(パッシベーション膜)を成膜する事が検討されているが、実情は、アクティブエリア(表示領域)の全面に亘って無欠陥のパッシベーション膜を形成することは困難であり、欠陥から浸入した水分により有機EL素子が劣化するおそれがある。
この発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、表示品位が良好であり、且つ、長寿命化が可能な表示装置を提供することにある。
この発明の態様による表示装置は、
複数の画素によって構成されたアクティブエリアを備えた表示装置であって、
各画素に配置された自発光性の表示素子と、各画素の前記表示素子を覆うように配置された無機系材料からなる第1保護膜と、を備えたアレイ基板と、
前記アクティブエリアに対向するように配置された封止基板と、
前記アレイ基板の前記第1保護膜と前記封止基板との間に充填された有機系材料からなる接着層と、
前記アレイ基板及び前記封止基板から露出した前記接着層の表面を覆うように配置された無機系材料からなる第2保護膜と、
を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、表示品位が良好であり、且つ、長寿命化が可能な表示装置を提供することができる。
以下、この発明の一実施の形態に係る表示装置について図面を参照して説明する。なお、この実施の形態では、表示装置として、自己発光型表示装置、例えば有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置を例にして説明する。
有機EL表示装置1は、図1に示すように、画像を表示するアクティブエリア102を有するアレイ基板100を備えている。アクティブエリア102は、マトリクス状に配置された複数の画素PXによって構成されている。また、図1では、カラー表示タイプの有機EL表示装置1を例に示しており、アクティブエリア102は、複数種類の色画素、例えば3原色に対応した赤色画素PXR、緑色画素PXG、及び、青色画素PXBによって構成されている。
アレイ基板100の少なくともアクティブエリア102は、封止基板200によって封止されている。封止基板200は、光透過性を有するガラス基板やプラスチックシートなどの絶縁性の基板である。この封止基板200のアレイ基板100と対向する内面は、概ね平坦に形成されている。
アレイ基板100は、封止基板200の端部200Aより外方に延在した実装部110を有している。この実装部110には、各種信号供給源が実装される。すなわち、実装部110は、信号供給源として駆動ICチップやフレキシブル・プリンテッド・サーキット(FPC)基板などが実装される端子を備えた接続部130を備えている。
各画素PX(R、G、B)は、画素回路10及びこの画素回路10によって駆動制御される表示素子40を備えている。図1に示した画素回路10は、一例であって、他の構成の画素回路を適用しても良いことは言うまでもない。
図1に示した例では、画素回路10は、駆動トランジスタDRT、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2、第3スイッチSW3、蓄積容量素子CSなどを備えて構成されている。駆動トランジスタDRTは、表示素子40に供給する電流量を制御する機能を有している。第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2は、サンプル・ホールドスイッチとして機能する。第3スイッチSW3は、駆動トランジスタDRTから表示素子40への駆動電流の供給、つまり表示素子40のオン/オフを制御する機能を有している。蓄積容量素子CSは、駆動トランジスタDRTのゲートーソース間の電位を保持する機能を有している。
駆動トランジスタDRTは、高電位電源線P1と第3スイッチSW3との間に接続されている。表示素子40は、第3スイッチSW3と低電位電源線P2との間に接続されている。第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2のゲート電極は、第1ゲート線GL1に接続されている。第3スイッチSW3のゲート電極は、第2ゲート線GL2に接続されている。第1スイッチSW1のソース電極は、映像信号線SLに接続されている。
これらの駆動トランジスタDRT、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2、及び、第3スイッチSW3は、例えば薄膜トランジスタ(TFT)によって構成され、その半導体層は、ここではポリシリコンによって形成されている。
このような回路構成の場合、第1ゲート線GL1からオン信号が供給されたのに基づいて第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2がオンとなり、映像信号線SLを流れる電流量に応じて高電位電源線P1から駆動トランジスタDRTに電流が流れ、また、駆動トランジスタDRTを流れる電流に応じて蓄積容量素子CSが充電される。これにより、駆動トランジスタDRTは、映像信号線SLから供給された電流量と同一の電流量を、高電位電源線P1から表示素子40に供給可能となる。
そして、第2ゲート線GL2からオン信号が供給されたのに基づいて第3スイッチSW3がオンとなり、蓄積容量素子CSで保持した容量に応じて、駆動トランジスタDRTは、高電位電源線P1から第3スイッチSW3を介して表示素子40に所定輝度に対応した所定量の電流を供給する。これにより、表示素子40は、所定の輝度に発光する。
表示素子40は、自発光性の表示素子である有機EL素子40(R、G、B)によって構成されている。すなわち、赤色画素PXRは、主に赤色波長に対応した光を出射する有機EL素子40Rを備えている。緑色画素PXGは、主に緑色波長に対応した光を出射する有機EL素子40Gを備えている。青色画素PXBは、主に青色波長に対応した光を出射する有機EL素子40Bを備えている。
各種有機EL素子40(R、G、B)は、基本的に同一構成であり、例えば、図2に示すように、配線基板120上に配置されている。なお、配線基板120は、ガラス基板やプラスチックシートなどの絶縁性の支持基板101上に、アンダーコート層111、ゲート絶縁膜112、層間絶縁膜113、有機絶縁膜(平坦化層)114などの絶縁層を備える他に、各種スイッチSW、駆動トランジスタDRT、蓄積容量素子Cs、各種配線(ゲート線、映像信号線、電源線等)などを備えて構成されたものとする。
すなわち、図2に示した例では、アンダーコート層111の上には、スイッチや駆動トランジスタなどのトランジスタ素子(図1に示した回路構成においては第3スイッチSW3に相当する)20の半導体層21が配置されている。半導体層21は、ゲート絶縁膜112によって覆われている。
ゲート絶縁膜112の上には、トランジスタ素子20のゲート電極20Gなどが配置されている。ゲート電極20Gは、層間絶縁膜113によって覆われている。層間絶縁膜113の上には、トランジスタ素子20のソース電極20S及びドレイン電極20Dなどが配置されている。
これらのソース電極20S及びドレイン電極20Dは、ゲート絶縁膜112及び層間絶縁膜113を半導体層21まで貫通するコンタクトホールを介して半導体層21にそれぞれコンタクトしている。これらのソース電極20S及びドレイン電極20Dは、有機絶縁膜114によって覆われている。このような有機絶縁膜114は、下層の凹凸の影響を緩和しその表面を平坦化する目的で、樹脂材料をコーティングするなどの手法により形成されている。
この実施の形態においては、有機EL素子40は、有機絶縁膜114の上に配置されている。この有機EL素子40は、第1電極60と第2電極64との間に有機活性層62を保持した構成であり、以下に詳細な構造について説明する。
すなわち、第1電極60は、有機絶縁膜114の上において画素PX毎に独立島状に配置され、陽極として機能する。この第1電極60は、有機絶縁膜114をドレイン電極20Dまで貫通するコンタクトホールを介して、ドレイン電極20Dにコンタクトしている。
このような第1電極60は、インジウム・ティン・オキサイド(ITO)やインジウム・ジンク・オキサイド(IZO)などの光透過性を有する導電材料を用いて形成された透過層、及び、アルミニウム(Al)などの光反射性を有する導電材料を用いて形成された反射層を積層した構造であってもよいし、反射層単層、または、透過層単層として構成しても良い。
有機活性層62は、第1電極60上に配置され、少なくとも発光層を含んでいる。この有機活性層62は、発光層以外の機能層を含むことができ、例えば、ホール注入層、ホール輸送層、ブロッキング層、電子輸送層、電子注入層、バッファ層などの機能層を含むことができる。このような有機活性層62は、複数の機能層を複合した単層で構成されても良いし、各機能層を積層した多層構造であっても良い。有機活性層62においては、発光層が有機系材料であればよく、発光層以外の層は無機系材料でも有機系材料でも構わない。有機活性層62において、発光層以外の機能層は共通層であってもよい。発光層は、赤、緑、または青に発光する発光機能を有した有機化合物によって形成される。
有機活性層62は、高分子系材料によって形成された薄膜を含んでいても良い。このような薄膜は、インクジェット法などの選択塗布法により成膜可能である。また、有機活性層62は、低分子系材料によって形成された薄膜を含んでいても良い。このような薄膜は、マスク蒸着法などの手法により成膜可能である。
第2電極64は、複数の画素PXに共通であって、各画素PXの有機活性層62の上に配置され、陰極として機能する。このような第2電極64は、例えば、銀(Ag)とマグネシウム(Mg)との混合物などからなる半透過層、及び、ITOなどの光透過性を有する導電材料を用いて形成された透過層を積層した構造であってもよいし、半透過層単層、または、透過層単層として構成しても良い。
上述した有機EL素子40は、EL光を主としてアレイ基板側から外部に取り出すボトムエミッションタイプとして構成されても良いし、EL光を主として封止基板側から外部に取り出すトップエミッションタイプとして構成されても良い。
また、アレイ基板100は、アクティブエリア102において、隣接する画素PX(R、G、B)間を分離する隔壁70を備えている。この隔壁70は、例えば、各第1電極60の周縁を覆うように配置され、アクティブエリア102において格子状またはストライプ状に形成されている。このような隔壁70は、例えば樹脂材料をパターニングすることによって形成される。この隔壁70は、第2電極64によって覆われている。
また、この実施の形態においては、アレイ基板100は、さらに、各色画素の有機EL素子40を覆うように配置された第1保護膜410を備えている。すなわち、第1保護膜410は、第2電極64を覆うように配置されている。このような第1保護膜410は、少なくともアクティブエリア102の全体にわたって配置され、さらに、最外周の隔壁より外方(つまり、アレイ基板100の端部側)まで延在している。
この第1保護膜410は、無機系材料によって形成されている。この実施の形態においては、第1保護膜410は、シリコン酸化物(例えば、SiO)、シリコン窒化物(例えば、SiN)、シリコン酸窒化物(例えば、SiON)、金属酸化物(例えば、AlO)などによって形成されている。
このような第1保護膜410は、乾式法であるCVDやスパッタ等の蒸着法により成膜される。第1保護膜410は、有機EL素子40を構成する第2電極64に接触するため、有機EL素子40へのダメージを考慮すると、成膜手法として乾式法を選択することが望ましい。
上述したような構成のアレイ基板100と封止基板200とは、接着層500によって貼り合せられている。この接着層500は、アクティブエリア102を囲むように枠状に配置されたシール部材、及び、アレイ基板100の第1保護膜410と封止基板200との間に充填された充填材を含み、紫外線硬化型樹脂などの有機系材料によって形成されている。
このような接着層500は、アレイ基板100の表面(第1保護膜410の面)における凹凸を吸収するとともに封止基板200の内面に密着する。つまり、接着層500は、アレイ基板100と封止基板200との間に保持されている。
上述したような構成の有機EL表示装置1は、図3に示すように、アレイ基板100及び封止基板200から露出した接着層500の表面(あるいは側面)500Sを覆うように配置された第2保護膜420を備えている。すなわち、第2保護膜420は、アレイ基板100及び封止基板200に接するとともに、接着層500の側面500Sの全面を覆っている。このような第2保護膜420は、接着層500よりも透水性の低い材料である無機系材料によって形成されている。なお、図3において、各画素の有機EL素子を含む表示素子部50は、第1保護膜410によって覆われている。
これにより、接着層500は、アレイ基板100、封止基板200、及び、第2保護膜420によってシールドされ、外気から遮蔽されている。このため、接着層500への水分の浸入を抑制することができ、有機EL素子40の水分による劣化を抑制することが可能となる。したがって、表示品位が良好であり、且つ、長寿命化が可能となる。
ここで説明した第2保護膜420は、珪素(Si)及び窒素(N)を主成分とするシリコン窒化物(例えば、SiN)や、珪素(Si)及び酸素(O)を主成分とするシリコン酸化物(例えば、SiO)や、珪素(Si)、窒素(N)、及び、酸素(O)を主成分とするシリコン酸窒化物(例えば、SiO)や、アルミニウム(Al)及び酸素(O)を主成分とする金属酸化物(例えば、Al)などの電気的に絶縁性を有する無機系材料によって形成されている。
このような第2保護膜420は、例えば、乾式法であるプラズマCVDやスパッタ等の蒸着法により成膜される。このとき、第2保護膜420が被着すべきでない領域は、絶縁性、耐熱性などの特性を有したフィルムによってカバーされている。そして、第2保護膜420の成膜後にカバーが除去される。
なお、このような第2保護膜420については、第1保護膜420と同様に、接着層500の表面全面に亘って無欠陥の膜として形成することは困難であるが、いずれも有機系材料よりも透水性が低い無機系材料からなる薄膜として成膜されるため、外環境と接する接着層500の表面積を大幅に削減することができる。このため、表示素子部50に向かって浸入及び拡散する水分量を最小限に留めることが可能であり、有機EL素子40の水分による劣化を抑制する効果は十分に発揮される。
図4に示した例では、第2保護膜420は、接着層500の側面500Sのみならず、封止基板200の表面200Sを覆うように配置されている。この表面200Sは、封止基板200の外面(接着層500と接する内面と対向する面)や、外面と内面とを接続する端面を含む。ここに示した例では、保護膜420は、封止基板200において、内面の接着層500と接する部分以外の全ての部分を覆うように配置されている。
この例に示した第2保護膜420も、上述したような無機系材料によって形成されている。このような構成においても、接着層500を外気からシールドすることが可能となり、図3に示した例と同様の効果が得られる。
なお、封止基板200の外面が表示面となるようなトップエミッション方式を適用する場合には、第2保護膜420は、十分な光透過性を有し、且つ、透過光に悪影響(例えば、透過光の透過率を著しく低下させる材料や、透過光のカラーシフトを生ずるような材料など)を与えない材料によって形成されることが望ましい。また、第2保護膜420が透過光に悪影響を与え得る材料によって形成される場合には、トップエミッション方式ではなく、アレイ基板の外面が表示面となるようなボトムエミッション方式を適用することが望ましい。
一方、図4に示した例において、第2保護膜420は、接着層500の側面500Sとともにアレイ基板100の一部の表面も覆うように配置されている。このとき、実装部110における接続部130は、第2保護膜420から露出している。このような例は、信号供給源を実装する前に、第2保護膜420を成膜する場合に相当する。これにより、後に、接続部130に実装される信号供給源との電気的な接続を確保できる。
このように、図4に示した例においては、材料源を封止基板200と対向する側に配置し、第2保護膜420が被着されるべきでない領域(例えば接続部130)にカバーを施した状態で、特にプラズマCVDなどのつき回り性の高い成膜方法により一度に成膜することが効果的である。これにより、封止基板200の外面のみならず、接着層500の表面500Sや、アレイ基板100の一部にも材料源が回り込み、第2保護膜420が成膜される。
図5に示した例では、第2保護膜420は、接着層500の側面500Sのみならず、接続部130に実装された信号供給源SSを覆うように配置されている。このような例は、信号供給源を実装した後に、第2保護膜420を成膜する場合に相当する。このような構成においても、接着層500を外気からシールドすることが可能となり、図3に示した例と同様の効果が得られるのは勿論のこと、実装された信号供給源や接続部130への水分の浸食を軽減することも可能である。
図6に示した例では、有機EL表示装置1は、図3に示した例の第2保護膜420に加えて、この第2保護膜420を覆うように配置されたバッファ層600と、このバッファ層600を覆うように配置された第3保護膜430と、を備えている。
すなわち、バッファ層600は、紫外線硬化型樹脂などの有機系材料によって形成されている。このバッファ層600は、例えばディスペンサーなどを用いて塗布した後に、硬化処理がなされて形成される。第3保護膜430は、有機系材料よりも透水性の低い材料である無機系材料によって形成されている。この第3保護膜430を形成する材料としては、上述した第2保護膜420と同様の無機系材料が選択可能であり、また、第2保護膜420と同一の成膜手法により成膜可能である。
このような無機系材料からなる複数の保護膜によって形成された多層膜によれば、たとえ1つの保護膜が欠陥を有していてもバッファ層が穴埋めし、また、このバッファ層が別の保護膜によって覆われているため、多層膜における水分浸入経路を拡散することが可能となる。このように、接着層500の表面500Sは、多層膜により覆われているため、接着層500の外気とのシールド性能をさらに向上することが可能となる。
なお、図5に示した多層膜は、2つの保護膜420及び430の間に1つのバッファ層600を挟持した構造であるが、これに限らず、3以上の保護膜及び2以上のバッファ層を積層した構造としても良い。
《効果の検証》
次に、この実施の形態に係る有機EL表示装置について効果を検証した。
まず、アクティブエリア102の対角寸法が3.5型となるアレイ基板を24枚分形成可能な寸法(400mm×500mm)のガラス基板(支持基板)を1枚用意する。このようなガラス基板に対して、各アクティブエリアに対応して各画素に画素回路10を形成した後に、さらに、画素回路10を有機絶縁膜114によって覆うことにより、配線基板120が形成される。なお、画素回路10を構成するスイッチや駆動トランジスタなどのトランジスタ素子は、半導体層としてポリシリコン薄膜を備えた低温ポリシリコンTFTとして構成されている。
さらに、この配線基板120に対して、有機絶縁膜114の上に配置された反射層(アルミニウム)及び反射層の上に積層された透過層(ITO)を備えた第1電極60を形成する。このとき、有機絶縁膜114に形成されたコンタクトホールを介して第1電極60とトランジスタ素子20とが電気的に接続される。
その後、有機絶縁膜114の上において第1電極60を取り囲むようにアクティブエリア102全体にわたって格子状の隔壁70を形成する。
上述した構成のサンプルについて、基板を抵抗加熱方式の有機EL成膜装置にセットし、有機活性層62として、正孔輸送層として機能するα−NPDを200nmの膜厚に成膜した後、発光層兼電子輸送層として機能するAlqを50nmの膜厚に成膜し、さらに、電子注入層兼ダメージバッファ層(半透過層)としてマグネシウム(Mg)及び銀(Ag)を2nmの膜厚に成膜した。そして、さらに、プラズマCVD法を用いて第1保護膜410として膜厚200nmのSiNからなる薄膜を成膜した。
一方で、封止基板200となるガラス基板を1枚用意した。
そして、この封止基板200の上に、ディスペンサーを用いてシール材として紫外線硬化型の樹脂材料を各アクティブエリアを囲む額縁状に塗布した後に、さらに、シール材で囲まれた内側に充填材用の紫外線硬化型の樹脂材料を適量滴下した。
そして、このような封止基板200と上述したアレイ基板とを真空チャンバー中で貼り合わせた後、紫外線を照射することによってシール材及び充填材からなる接着層500の硬化を行った。なお、各アクティブエリア内には、乾燥剤は設置していない。
これらの貼り合わせた基板対を割断した後、5枚又は4枚ずつA〜Eの5グループにわけ、それぞれ以下の処置を施した。ここでは、全てのパネルについて、アレイ基板の外面が表示面となるボトムエミッションタイプとして構成されている。
Aグループ(5枚)のパネルは、表示面を内側にして大判基板(400mm×500mm)上に設置された後、プラズマCVD法を用いて第2保護膜420としてSiNからなる薄膜を2μmの膜厚に成膜した。このとき、アレイ基板100の接続部にはSiN薄膜が成膜されないように、カバーを施した。
Bグループ(5枚)のパネルもAグループと同様のカバーを施してプラズマCVD法により、第2保護膜420としてSiONからなる薄膜を2μmの膜厚に成膜した。
Cグループ(5枚)のパネルもAグループと同様のカバーを施して、スパッタ法を用いて第2保護膜420としてAlOからなる薄膜を2μmの膜厚に成膜した。
Dグループ(5枚)のパネルもAグループと同様のカバーを施してプラズマCVD法により、第2保護膜420としてSiONからなる薄膜を2μmの膜厚に成膜した後に、ディスペンサーを用いて第2保護膜420の表面にバッファ層600として紫外線硬化型の樹脂材料を薄く塗布した(膜厚は約100μm程度)。この樹脂材料が硬化した後、再度同様のプラズマCVD法により、第3保護膜430としてSiONからなる薄膜を2μmの膜厚に成膜した。
Eグループ(4枚)のパネルには特別の処置は施さなかった。
これらのA〜Eの5グループの各パネルに信号供給源を実装し、合計24枚の有機EL表示装置を作成した。
次に、これらの24枚の有機EL表示装置を高温高湿槽(85℃/85%RH)の中に投入して放置し、所定時間が経過する毎に取り出して点灯検査を施した。点灯検査としては、外部からの水分が進入しやすいアクティブエリアの外周4辺付近を顕微鏡により観察し、水分による劣化の有無を確認し、1箇所でも劣化が認められた場合にNGと判定した。
この結果を図7に示す。この結果から明らかなように、接着層500の側面500Sに何ら処理を施さなかったEグループについては、接着層500が外気に触れるため、100時間経過後に全てのパネルについて劣化が認められた。
一方、A〜Dグループのように、接着層500の側面500Sを何らかの無機系材料からなる第2保護膜420によって覆うことにより、有機EL素子40の水分の影響による劣化を遅延できることが確認された。
特に、Cグループのように、AlOからなる第2保護膜420によって覆うことにより、400時間以上にわたり劣化を抑制することができた。また、Bグループのように、SiONからなる第2保護膜420によって覆うことにより、500時間以上にわたり劣化を抑制することができた。Aグループのように、SiNからなる第2保護膜420によって覆うことにより、700時間以上にわたり劣化を抑制することができた。
さらに、Dグループのように、第2保護膜、バッファ層、及び、第3保護膜からなる多層膜によって覆うことにより、1000時間以上にわたり、有機EL素子40の劣化を抑制することができた。
以上の検証により、有機系材料からなる接着層の外気と直接触れる表面積を削減することにより、有機EL素子40に向かう水分の浸入を抑制することが可能となり、耐久性の高い、有機EL表示装置を提供できることが確認された。
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
図1は、この発明の一実施の形態に係る有機EL表示装置の構成を概略的に示す図である。 図2は、図1に示した有機EL表示装置を切断したときの構造を概略的に示す断面図である。 図3は、接着層の表面を覆う第2保護膜を備えた構成の有機EL表示装置の構造を概略的に示す断面図である。 図4は、接着層の表面を覆う第2保護膜を備えた構成の有機EL表示装置の他の構造を概略的に示す断面図である。 図5は、接着層の表面を覆う第2保護膜を備えた構成の有機EL表示装置の他の構造を概略的に示す断面図である。 図6は、接着層の表面を覆う第2保護膜を備えた構成の有機EL表示装置の他の構造を概略的に示す断面図である。 図7は、第2保護膜を備えたことによる効果の検証結果を示す図であり、アクティブエリアの有機EL素子の劣化発生状況を示す図である。
符号の説明
1…有機EL表示装置 PX(R、G、B)…画素
10…画素回路 DRT…駆動トランジスタ SS…信号供給源
SW1…第1スイッチ SW2…第2スイッチ
SW3…第3スイッチ Cs…蓄積容量素子
40…有機EL素子(表示素子) 50…表示素子部
60…第1電極 62…有機活性層 64…第2電極 70…隔壁
100…アレイ基板 101…支持基板 102…アクティブエリア
110…実装部 120…配線基板130…接続部
200…封止基板
410…第1保護膜 420…第2保護膜 430…第3保護膜
500…接着層 600…バッファ層

Claims (10)

  1. 複数の画素によって構成されたアクティブエリアを備えた表示装置であって、
    各画素に配置された自発光性の表示素子と、各画素の前記表示素子を覆うように配置された無機系材料からなる第1保護膜と、を備えたアレイ基板と、
    前記アクティブエリアに対向するように配置された封止基板と、
    前記アレイ基板の前記第1保護膜と前記封止基板との間に充填された有機系材料からなる接着層と、
    前記アレイ基板及び前記封止基板から露出した前記接着層の表面を覆うように配置された無機系材料からなる第2保護膜と、
    を備えたことを特徴とする表示装置。
  2. 前記第2保護膜は、さらに、前記封止基板の表面を覆うように配置されたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. さらに、前記第2保護膜を覆うように配置された有機系材料からなるバッファ層と、
    前記バッファ層を覆うように配置された無機系材料からなる第3保護膜と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  4. 前記アレイ基板は、前記封止基板の端部より外方に延在し信号供給源が実装される接続部を備えた実装部を有し、
    前記第2保護膜は、前記接続部を露出するように配置されたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  5. 前記第2保護膜は、前記接続部に実装された信号供給源を覆うように配置されたことを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
  6. 前記第2保護膜は、珪素(Si)及び窒素(N)を主成分とすることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  7. 前記第2保護膜は、珪素(Si)及び酸素(O)を主成分とすることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  8. 前記第2保護膜は、珪素(Si)、窒素(N)、及び、酸素(O)を主成分とすることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  9. 前記第2保護膜は、アルミニウム(Al)及び酸素(O)を主成分とすることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  10. 前記表示素子は、
    支持基板上に配置された第1電極と、
    前記第1電極上に配置された有機活性層と、
    前記有機活性層の上に配置された第2電極と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
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