JP2011095983A - 情報出力プログラム、画像形成システム、及び情報出力方法 - Google Patents

情報出力プログラム、画像形成システム、及び情報出力方法 Download PDF

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Abstract

【課題】情報の出力が可能となった場合に速やかにその情報を出力させたいユーザにとって使い勝手のよい情報出力プログラム、画像形成システム、及び情報出力方法を提供する。
【解決手段】記憶手段に記憶されている情報の出力要求を受け付ける受付手段と、受付手段によって出力要求が受け付けられるとその出力要求によって出力が要求されている情報を出力する出力手段と、記憶手段に記憶されている情報の出力を禁止する、及び出力禁止を解除する禁止/解除手段としてコンピュータを機能させ、出力手段は、禁止/解除手段によって出力が禁止されている情報の出力要求が受け付けられた場合はその情報の出力を待機し、禁止/解除手段によってその情報の出力禁止が解除されると出力する。
【選択図】図2

Description

本発明は、情報出力プログラム、画像形成システム、及び情報出力方法に関する。
機密性の高い画像(テキスト、イメージを含む)を出力する場合、出力した情報の漏洩を防ぐために、ある条件を満たさなければ画像を出力しないという制限をかける場合がある。
例えば、特定画像の出力を可能とする回数(以下出力可能回数という)を制限し、当該特定画像を有する媒体が廃棄されると、廃棄された媒体の分だけ当該特定画像の出力可能回数を増やす画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−253976号公報
しかしながら、従来の技術によると、特定画像(情報の一例)の印刷可能回数が上限数に達している場合に、媒体が廃棄されたときにその特定画像を速やかに出力したいと考えているユーザは、媒体の廃棄を監視していなければならず、利便性に欠けるという問題があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、情報の出力が可能となった場合に速やかにその情報を出力させたいユーザにとって使い勝手のよい情報出力プログラム、画像形成システム、及び情報出力方法を提供することを目的とする。
第1の発明は、情報出力プログラムであって、記憶手段に記憶されている情報の出力要求を受け付ける受付手段と、前記受付手段によって前記出力要求が受け付けられるとその出力要求によって出力が要求されている情報を出力する出力手段と、前記記憶手段に記憶されている情報の出力を禁止する、及び出力禁止を解除する禁止/解除手段としてコンピュータを機能させ、前記出力手段は、前記禁止/解除手段によって出力が禁止されている情報の出力要求が受け付けられた場合はその情報の出力を待機し、前記禁止/解除手段によってその情報の出力禁止が解除されると出力する。
この発明によると、出力禁止が解除されると情報が出力されるので、出力禁止が解除されたときに速やかにその情報を出力させたいと考えているユーザは、出力禁止が解除されたか否かを監視していなくてもよい。
また、出力禁止が解除されると情報が出力されるので、出力が禁止されている情報の出力要求を行った利用者は、出力禁止が解除されてから印刷要求を行った利用者よりも優先して情報を出力させることができる。従って、出力が禁止されている情報の出力要求を行った利用者は、他者に割り込まれることがなく情報の出力を行うことができる。
よってこの発明によると、情報の出力が可能となった場合に速やかにその情報を出力させたいユーザにとって使い勝手がよい。
第2の発明は、第1の発明の情報出力プログラムであって、前記受付手段は、前記出力要求を行ったユーザの識別情報を受け付け、前記出力要求によって出力が要求された情報の出力が待機された場合に、当該出力要求を入力したユーザの識別情報に応じた宛先に、情報の出力が待機されたことを報知する第1の報知手段として前記コンピュータを機能させる。
この発明によると、ユーザは情報の出力が直ちに行われないことを知ることができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明の情報出力プログラムであって、前記受付手段は、前記出力要求を行ったユーザの識別情報を受け付け、前記禁止/解除手段によって情報の出力禁止が解除されると、その情報の出力が待機されているユーザの識別情報に応じた宛先に、出力禁止が解除されたことを報知する第2の報知手段として機能させる。
この発明によると、情報の出力が待機されているユーザは、その情報の出力禁止が解除されたことを知ることができる。
第4の発明は、第1〜第3のいずれかの発明の情報出力プログラムであって、情報の出力結果に対する廃棄連絡を受け付ける廃棄受付手段として前記コンピュータを機能させ、前記禁止/解除手段は、前記出力手段によって情報が出力されると出力を禁止し、前記廃棄受付手段によって廃棄連絡が受け付けられると出力禁止を解除する。
この発明によると、記憶手段に記憶されている情報の出力禁止、及び出力禁止の解除を管理できる。また、記憶手段に記憶されている情報が機密性の高いものである場合、情報の機密性を保持しつつ、情報の出力禁止、及び出力禁止の解除を管理することができる。
第5の発明は、第4の発明の情報出力プログラムであって、前記禁止/解除手段は、情報を出力した後にまだ廃棄連絡を受け付けていない出力結果の数と出力禁止が解除されて出力待ち又は出力中の状態にある出力要求の数との合計数が上限数に達すると出力を禁止し、前記廃棄受付手段によって廃棄連絡が受け付けられると出力禁止を解除する。
この発明によると、情報を出力した後にまだ廃棄連絡を受け付けていない出力結果の数と出力禁止が解除されて出力待ち又は出力中の状態にある出力要求の数との合計数が上限数に達するまで情報を出力できるので、複数の出力結果が必要である場合に利用者にとって利便性がよい。
第6の発明は、第4又は第5の発明の情報出力プログラムであって、前記受付手段は、前記出力要求を行ったユーザの識別情報を受け付け、情報が出力された後にまだその出力結果に対する廃棄連絡を入力していないユーザの識別情報を記憶手段に記憶させるユーザ管理手段として前記コンピュータを機能させ、前記禁止/解除手段によって出力が禁止されている情報の出力要求が受け付けられると、まだ廃棄連絡を入力していないユーザの識別情報に応じた宛先に、出力結果の廃棄を要求する要求手段としてコンピュータを機能させる。
この発明によると、出力結果の廃棄が促進され、出力が待機されている情報の出力をより速やかに行うことができる。
第7の発明は、第4〜第6のいずれかの発明の情報出力プログラムであって、前記受付手段は、前記出力要求を行ったユーザの識別情報を受け付け、情報の出力結果に廃棄期限を設定する期限設定手段と、前記禁止/解除手段によって出力が禁止されている情報の出力要求が受け付けられると、その出力要求を行ったユーザの識別情報に応じた宛先に、情報を出力した後にまだ廃棄連絡を受け付けていない他の出力結果に設定されている廃棄期限を報知する第3の報知手段として前記コンピュータを機能させる。
この発明によると、出力が禁止されている情報の出力要求を入力したユーザは、その情報の出力が可能になるおおよその時を知ることができる。
第8の発明は、第1〜第7のいずれかの発明の情報出力プログラムであって、前記出力手段は前記受付手段によって出力要求が受け付けられるとその出力要求によって出力が要求されている情報を出力装置に出力する。
この発明によると、情報の出力が可能となった場合に速やかにその情報を出力装置に出力させたいユーザにとって使い勝手がよい。
第9の発明は、第1〜第8のいずれかの発明の情報出力プログラムであって、前記受付手段は、前記出力要求を行ったユーザの識別情報を受け付け、前記出力手段は、前記コンピュータに接続された出力装置に対して情報の出力を指示するものであり、前記出力装置はユーザが認証情報を入力するための操作手段を備え、前記出力手段から情報の出力が指示されると前記操作手段によりユーザに認証情報を入力させ、前記コンピュータから出力された認証情報とユーザが入力した認証情報とが合致すると情報を出力する機密出力処理を実行可能に構成されており、前記出力手段は、前記受付手段により前記機密出力処理が前記出力要求として受け付けられると、前記受付手段によりユーザから認証情報を受け付け、受け付けた認証情報とその出力要求によって機密出力処理が要求されている情報とを前記出力装置に出力して機密出力処理を指示する。
この発明によると、情報の出力禁止が解除された場合にはその出力要求を入力したユーザが出力装置で認証情報を入力しないと出力されないので、出力禁止が解除されたときに機密性の高い情報が直ちに出力されて他のユーザに閲覧されてしまわないようにすることができる。
第10の発明は、第1〜第9のいずれかの発明の情報出力プログラムであって前記受付手段は、ユーザからの手動出力指示を受け付け、前記出力手段は、前記禁止/解除手段によって情報の出力禁止が解除されると、前記受付手段によって手動出力指示が受け付けられるまで出力を待機し、手動出力指示が受け付けられると出力する。
この発明によると、情報の出力禁止が解除されてもユーザからの手動出力指示を受け付けないと出力されないので、出力禁止が解除されたときに機密性の高い情報が直ちに出力されて他のユーザに閲覧されてしまわないようにすることができる。
第11の発明は、画像形成システムであって、記憶手段に記憶されている情報の出力要求を受け付ける受付手段と、前記受付手段によって前記出力要求が受け付けられるとその出力要求によって出力が要求されている情報を出力する出力手段と、前記記憶手段に記憶されている情報の出力を禁止する、及び出力禁止を解除する禁止/解除手段とを備え、前記出力手段は、前記禁止/解除手段によって出力が禁止されている情報の出力要求が受け付けられた場合はその情報の出力を待機し、前記禁止/解除手段によってその情報の出力禁止が解除されると出力する、情報処理装置と、前記出力手段から出力された情報を出力する画像形成装置と、を備える。
この発明によると、情報の印刷が可能となった場合に速やかにその情報を印刷させたいユーザにとって使い勝手がよい。
第12の発明は、記憶手段に記憶されている情報を出力する情報出力方法であって、記憶手段に記憶されている情報の出力要求を受け付ける受付段階と、前記受付段階によって前記出力要求が受け付けられるとその出力要求によって出力が要求されている情報を出力する出力段階と、前記記憶手段に記憶されている情報の出力を禁止する、及び出力禁止を解除する禁止/解除段階とを含み、前記出力段階において、前記禁止/解除段階において出力が禁止されている情報の出力要求が受け付けられた場合はその情報の出力を待機し、前記禁止/解除段階においてその情報の出力禁止が解除されると出力する。
この発明によると、情報の出力が可能となった場合に速やかにその情報を出力させたいユーザにとって使い勝手がよい。
本発明によれば、情報の出力が可能となった場合に速やかにその情報を出力させたいユーザにとって使い勝手がよい。
本発明の実施形態1に係る画像形成システムの構成を示す模式図。 機密管理における文書の状態遷移を示す状態遷移図。 機密文書管理テーブルの模式図。 利用者管理テーブルの模式図。 文書状態テーブルの模式図。 利用者情報テーブルの模式図。 全体処理の流れを示すフローチャート。 機密印刷処理1の流れを示すフローチャート。 機密印刷処理2の流れを示すフローチャート。 廃棄処理の流れを示すフローチャート。 廃棄処理の流れを示すフローチャート。 機密廃棄処理1の流れを示すフローチャート。 機密廃棄処理2の流れを示すフローチャート。 手動印刷処理の流れを示すフローチャート。 プリンタ印刷処理の流れを示すフローチャート。 処理ID応答処理の流れを示すフローチャート。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図16によって説明する。
(1)印刷システムの構成
図1は、印刷システム10(画像形成システムの一例)の構成を示す模式図である。印刷システム10は、コンピュータ1、プリンタ2、及びそれらを通信可能に接続するLAN(Local Area Network)などの通信ネットワーク3で構成されている。
(1−1)コンピュータの電気的構成
コンピュータ1(コンピュータ、情報処理装置の一例)は、CPU11、ROM12、RAM13、記憶部14、表示部15、操作部16、ネットワークインタフェース17(I/F)などを備えて構成されている。
CPU11(禁止/解除手段、廃棄管理手段、期限設定手段の一例)は、ROM12に記憶されている各種のプログラムを実行することによりコンピュータ1の各部を制御する。ROM12はCPU11が実行するための各種のプログラムやデータなどを記憶している。RAM13はCPU11が各種の処理を実行するための主記憶装置として用いられる。
記憶部14(記憶手段の一例)は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体を用いて各種のプログラムやデータを記憶する外部記憶装置である。記憶部14には文書印刷プログラム(情報出力プログラムの一例)が記憶されている他、種々の文書(情報の一例)がそれぞれファイルとして記憶されている。文書はプリンタ2で印刷可能なデータであれば文字データに限られず、例えば画像データであってもよい。なお、通信ネットワーク3を介して共有される他のコンピュータの外部記憶装置を記憶部14として用いてもよい。
表示部15は、CRTや液晶ディスプレイなどの表示装置で構成されている。
操作部16(受付手段、廃棄受付手段の一例)は、マウスやキーボードなどの入力装置で構成されている。利用者(ユーザ)は操作部16を操作して印刷要求、廃棄連絡、手動印刷指示(手動出力指示の一例)、各種のパスワード(認証情報の一例)などを入力する。
ネットワークインタフェース17(出力手段、第1の報知手段、第2の報知手段、第3の報知手段、要求手段の一例)は、通信ネットワーク3を介してプリンタ2などの外部の機器と接続される。
(1−2)プリンタの電気的構成
プリンタ2(出力装置、画像形成装置の一例)は、制御部21、印刷部22、操作部23、ネットワークインタフェース24(I/F)などを備えて構成されている。
制御部21は、CPU24、ROM25、RAM26などで構成されている。CPU24はROM25に記憶されている各種のプログラムを実行することによりプリンタ2の各部を制御する。ROM25はCPU24が実行するための各種のプログラムやデータなどを記憶している。RAM26はCPU24が各種の処理を実行するための主記憶装置として用いられる。
印刷部22は、レーザー方式、LED方式、インクジェット方式などで紙などの被記録媒体に画像を形成する。
操作部23(操作手段の一例)は、利用者がプリンタ2を操作するための各種の操作ボタンや、各種の情報を表示するためのディスプレイなどを備えている。
ネットワークインタフェース24は、通信ネットワーク3を介してコンピュータ1などの外部の機器と接続されている。
プリンタ2は、コンピュータ1から文書のセキュア印刷が指示されると操作部23により利用者からセキュア印刷のパスワード(認証情報の一例)が入力されるまで待機し、コンピュータ1から送信されたセキュア印刷のパスワードと利用者が入力したセキュア印刷のパスワードとが合致すると文書を印刷するセキュア印刷処理(機密出力処理の一例)を実行可能に構成されている。
(2)機密管理の概要
コンピュータ1は、文書印刷プログラムを実行することにより、記憶部14に記憶されている文書の機密管理を行う。機密管理とは、文書毎に同時に存在できる印刷物の部数に上限数(最大印刷可能数)を設定し、現存する印刷物の部数が上限数を超えないように文書の印刷禁止/禁止解除を行うことにより、機密が漏洩し難くする管理である。
すなわち、コンピュータ1は、プリンタ2に文書を印刷させるとその文書の印刷可能数(最大印刷可能数から印刷した部数を引いた部数)を1つ減らし、後述する廃棄処理を実行すると印刷可能数を1つ増やすように構成されている。
本実施形態では文書の印刷要求を入力したい利用者はコンピュータ1が置かれている場所まで行って直接コンピュータ1を操作する。なお、他のコンピュータから通信ネットワーク3を介してコンピュータ1に印刷要求を送信し、その印刷要求を受け付けたコンピュータ1がプリンタ2に文書を印刷させる構成であってもよい。
(3)文書の状態遷移
図2は、機密管理における文書の状態遷移を示す状態遷移図である。
「印刷許可」状態は、文書の印刷が許可されている状態である。「印刷許可」状態にある文書の印刷を要求する印刷要求が受け付けられると、文書の状態は「印刷中1」状態に遷移する。
「印刷中1」状態は、プリンタ2で文書を印刷中の状態である。プリンタ2での印刷が完了すると、文書の状態は「印刷禁止」状態に遷移する。
「印刷禁止」状態は、プリンタ2で印刷した印刷物(出力結果の一例)が廃棄されていないために印刷が禁止されている状態である。この状態のときには、文書の印刷はできないが、利用者からの印刷要求は受け付けることができる。また、利用者は印刷物が不要になるとその印刷物を裁断や焼却などによって廃棄し、あるいは印刷物を管理者に返却することによって廃棄し、印刷物を廃棄した旨の連絡(廃棄連絡)をコンピュータ1に入力する。廃棄連絡を受け付けた場合には、文書の状態は「印刷許可」状態に戻る。
また、「印刷禁止」状態にある文書の印刷要求が受け付けられた場合には、文書の状態はその後に利用者が指定する印刷方法(自動印刷、自動セキュア印刷、手動印刷)に応じて「印刷予約禁止(自動印刷)」状態、「印刷予約禁止(自動セキュア印刷)」状態、又は「印刷予約禁止(手動印刷)」状態のいずれかに遷移する。この状態のときには、文書の印刷はできず、さらに、この文書に対する利用者の印刷要求も受け付けることができない。
「印刷予約禁止(自動印刷)」状態は、印刷物が廃棄されたときに速やかに印刷が実行されるように文書の印刷が予約されている状態である。印刷物に対する廃棄連絡を受け付けると、プリンタ2に文書が送信され、文書の状態は「印刷中2」状態に遷移する。
「印刷予約禁止(自動セキュア印刷)」状態も印刷を予約されているという意味で「印刷予約禁止(自動印刷)」状態と同じ状態であるが、廃棄連絡が受け付けられると、文書と、その文書の印刷要求を入力した利用者によって入力されたセキュア印刷のパスワードとがプリンタ2に送信され、文書の状態が「出力待ち(自動セキュア印刷)」状態に遷移する点で異なる。
「印刷予約禁止(手動印刷)状態も印刷を予約されているという意味で「印刷予約禁止(自動印刷)」状態と同じ状態であるが、廃棄連絡が入力されると文書の状態が「出力待ち(手動印刷)」状態に遷移する点で異なる。
「出力待ち(自動セキュア印刷)」状態は、プリンタ2側で利用者からセキュア印刷のパスワードが入力されるのを待っている状態である。コンピュータ1から送信したセキュア印刷のパスワードとプリンタ2側で利用者により入力されたセキュア印刷のパスワードとが一致すると、文書の状態は「印刷中2」状態に遷移する。
「出力待ち(手動印刷)」状態は、コンピュータ1側で利用者から手動印刷指示が入力されるのを待っている状態である。利用者により手動印刷指示が入力されると、プリンタ2に文書が送信され、文書の状態は「印刷中2」状態に遷移する。
「印刷中2」状態は、予約されていた文書をプリンタ2で印刷中の状態である。プリンタ2での印刷が完了すると、文書の状態は「印刷禁止」状態に戻る。
(4)管理テーブル
図3〜図6は、機密管理において用いられる各種の管理テーブルの一例を示す模式図である。
図3に示す機密文書管理テーブルは、機密管理の対象となる文書が登録されるテーブルである。機密管理の対象となる文書(機密文書)は管理者によって機密文書管理テーブルに登録される。機密文書管理テーブルに登録されていない文書は機密管理の対象外である。
文書ID(Identification)は文書を一意に識別するためのファイル名などの情報である。
最大印刷可能数は、その文書について同時に存在できる印刷物の部数である。
利用期間は、印刷物の利用が可能な期間を設定するものである。利用者は印刷物を印刷してから利用期間内に後述の廃棄連絡をする必要がある。
図4に示す利用者管理テーブルは、印刷された文書に対して印刷要求を行った利用者が登録されるテーブルである。利用者管理テーブルには印刷要求の入力が受け付けられたときに直ちに利用者が登録されるのではなく、その印刷要求による印刷が開始されたときに初めて登録される。例えば、文書の印刷が予約されて印刷が待機されている利用者の場合は、予約した印刷が開始されたときに初めて登録される。そして、利用者が文書IDを指定して廃棄連絡を入力すると、その利用者の利用者IDと一致するレコードのうちその文書IDのレコードが利用者管理テーブルから削除される。
利用者管理IDは、利用者管理テーブルに登録されているレコードにシーケンシャルに割り当てられる管理番号である。
利用者ID(識別情報の一例)は利用者を一意に識別するための情報である。
廃棄パスワードは、廃棄連絡を入力する際に必要となるパスワードである。
利用期限(廃棄期限の一例)は、文書を印刷した時刻にその文書の利用期間を加算した時刻であり、利用者はこの利用期限までに印刷物を廃棄して廃棄連絡を入力することが求められる。
図5に示す文書状態テーブルは、印刷が要求された文書の状態を管理するためのテーブルである。文書状態テーブルでは、例えば文書の最大印刷可能数が10である場合には、実際の文書は1つであっても仮想的に同じ文書が10個あるものとして、その文書のレコードを最大10個まで登録して個別に状態を管理する。文書状態テーブルにない文書の状態は「印刷許可」状態である。
処理IDは、文書状態テーブルに登録されている文書にシーケンシャルに割り当てられる管理番号である。
状態は、仮想的な1つの文書の状態を示す情報である。
詳細情報は、印刷の予約に関する情報である。印刷の予約に関する情報とは、印刷方法(自動印刷、自動セキュア印刷、手動印刷)、印刷要求を入力した利用者の利用者ID、廃棄パスワード、セキュア印刷のパスワード(印刷方法が自動セキュア印刷の場合のみ)などである。印刷の予約についての詳細は後述する。
状態変化時刻は、図2に示す状態が変化する毎にその時の現在時刻に更新される。
文書状態テーブルにおいて文書IDが同じであるレコードの数を合計すれば、文書を印刷した後にまだ廃棄連絡を受け付けていない印刷物の部数と印刷禁止が解除されて印刷待ち又は印刷中の状態にある印刷要求の数との合計数を特定することができる。この合計数は、最大印刷可能数によって示される同時に存在可能な印刷物の部数のうち何部の印刷物(文書の印刷禁止が解除されて印刷待ちあるいは印刷中である場合も含む)が現存しているかを示すものである。
例えばファイルCの場合、処理ID2のレコードは文書を印刷した後にまだ廃棄連絡を受け付けられていない印刷物に対応するレコードである。そして、処理ID6のレコードは印刷禁止が解除されて文書が印刷待ちの状態にある印刷要求に対応するレコードであり、処理ID7のレコードは印刷禁止が解除されて文書が印刷中の状態にある印刷要求に対応するレコードである。従って、ファイルCについての合計数は3である。
図6に示す利用者情報テーブルは、利用者が部外者であるか否か、及びその利用者に各種のメッセージを送信する場合の通知方法(宛先の一例)を管理するテーブルである。本実施形態では部門ごとに機密管理がなされ、部外者の場合は文書の印刷自体は可能であるものの、印刷の予約はできないようにしている。
通知方法(宛先の一例)には、例えば利用者のメールアドレス、電話番号、その利用者が所管しているコンピュータのIPアドレスなどが登録される。
(5)文書印刷プログラムの論理的構成
文書印刷プログラムは、全体処理、廃棄処理、手動印刷処理、処理ID応答処理、及びプリンタ印刷処理を実行するためのプログラムである。全体処理、廃棄処理、手動印刷処理、及び処理ID応答処理はコンピュータ1側で実行される処理であり、プリンタ印刷処理はプリンタ2側で実行される処理である。
以下、各処理について図2を参照しつつ説明する。
全体処理(図示せず)は、印刷に関する全体的な処理である。全体処理からは機密印刷処理1(図2参照)、及び機密印刷処理2(図2参照)が呼び出される。
機密印刷処理1は印刷が禁止されていない文書に対する印刷要求が入力された場合にその文書をプリンタ2に印刷させる処理である。
機密印刷処理2は印刷が禁止されている文書に対する印刷要求が入力された場合の処理であって、印刷物が廃棄されて印刷禁止が解除されたときに速やかに文書が印刷されるようにその文書の印刷を予約する処理である。
廃棄処理(図示せず)は、文書の印刷物を廃棄した利用者からその文書の印刷物に対する廃棄連絡を受け付けるとともに、その文書の印刷が予約されていた場合に印刷を実行させる処理である。廃棄処理からは機密廃棄処理1(図2参照)、及び機密廃棄処理2(図2参照)が呼び出される。
機密廃棄処理1は、文書の印刷が予約されていない場合の処理であって、廃棄連絡が受け付けられると文書状態テーブルから文書のレコードを削除する処理である。
機密廃棄処理2は、文書の印刷が予約されている場合の処理であって、廃棄連絡が受け付けられると予約されている印刷を実行させる処理である。
手動印刷処理(図2参照)は、状態が「出力待ち(手動印刷)」状態に遷移して利用者から手動印刷指示が入力されるのを待っている文書に対する利用者からの手動印刷指示を受け付け、その文書をプリンタ2に印刷させる処理である。
処理ID応答処理(図示せず)は、セキュア印刷が指示されてプリンタ2側で文書が印刷された場合にコンピュータ1側で文書の状態を「印刷禁止」状態に遷移させる処理である。
プリンタ印刷処理(図2参照)は、状態が「出力待ち(自動セキュア印刷)」状態に遷移してプリンタ2側で利用者からセキュア印刷のパスワードが入力されるのを待っている文書に対する利用者からのセキュア印刷のパスワードを受け付け、その文書を印刷する処理である。
(6)全体処理
図7は、全体処理の流れを示すフローチャートである。本処理は利用者が操作部16を操作して印刷要求を入力するための所定の操作を行うと開始される。
S101では、CPU11は利用者による印刷要求の入力を受け付ける。本実施形態では印刷要求として印刷対象の文書の文書IDを受け付ける。
S102では、CPU11は受け付けた文書IDに対応する文書が機密文書であるか否かを機密文書管理テーブルを参照して判定する。CPU11は、機密文書ではないと判定した場合はS103に進み、機密文書であると判定した場合はS104に進む。
S103では、CPU11は、その文書を直ちにプリンタ2に印刷させる。
S104では、CPU11は利用者から利用者IDの入力を受け付ける。
S105では、CPU11は利用者による廃棄パスワードの入力を受け付ける。廃棄パスワードは廃棄連絡を入力する際に必要となるパスワードであり、ここでは利用者は任意のパスワードを廃棄パスワードとして入力できる。
S106では、CPU11は機密文書管理テーブルから文書IDに対応する最大印刷可能数と利用期間とを読み出す。
S107では、CPU11はその文書が印刷禁止であるか否かを判定する。具体的には、CPU11は文書状態テーブルに登録されている文書のうち文書IDがS101で入力された文書IDと一致する文書の数(情報を出力した後にまだ廃棄連絡を受け付けていない出力結果の数と出力禁止が解除されて出力待ち又は出力中の状態にある出力要求の数との合計数の一例)を合計し、合計数が最大印刷可能数未満である場合は印刷禁止ではないと判定してS108に進み、最大印刷可能数に達している場合は印刷禁止であると判定してS112に進む。
S108では、CPU11は現在時刻にS106で読み出した利用期間を加算して利用期限を算出する。
S109では、CPU11は文書状態テーブルにその文書のレコードを追加することによって文書状態テーブルに仮想的な1つの文書を登録し、そのレコードに、必要な情報(状態、詳細情報、及び状態変化時刻)を入力する。具体的には、CPU11は次の値を設定する。
状態=「−(空白)」
詳細情報=「−(空白)」
状態変化時刻=「現在時刻」
S110では、CPU11はS109で追加したレコードを処理対象のレコードとする。
S111では、CPU11は処理対象のレコードに対して「機密印刷処理1」を実行する。「機密印刷処理1」の詳細は後述する。
S112では、CPU11はS104で入力された利用者IDに対応する利用者が部外者であるか否かを利用者情報テーブルを参照して判定し、部外者ではないと判定した場合はS113に進み、部外者であると判定した場合はS116に進む。
S113では、CPU11は文書状態テーブルに登録されているレコードのうちS101で入力された文書IDと同一文書IDで状態が「印刷禁止」状態であるレコードがあるか否かを判定し、「印刷禁止」状態である場合はS114に進み、「印刷禁止」状態でない場合はS116に進む。
S114では、CPU11は同一文書IDで状態が「印刷禁止」状態であるレコードのうち、状態変化時刻が最も古いレコードを処理対象のレコードとする。
S115では、CPU11は処理対象のレコードに対して「機密印刷処理2」を実行する。「機密印刷処理2」の詳細は後述する。
S116では、CPU11は利用者管理テーブルを参照してS101で入力された文書IDと同一文書IDのレコードの中で最も早く到来する利用期限を読み出す。
S117では、CPU11は、利用者情報テーブルを参照して、印刷要求を入力した利用者(部外者)の宛先に、最も早く到来する利用期限を送信する(廃棄期限を報知する一例)。この処理は表示部15に利用期限を表示させてもよい。
(6−1)機密印刷処理1
図8は、S111で実行される機密印刷処理1の流れを示すフローチャートである。
S201では、CPU11は利用者管理テーブルにS101で印刷要求を入力した利用者のレコードを追加し、必要な情報(文書ID、利用者ID、廃棄パスワード、及び利用期限)を入力する。
S202では、CPU11は文書状態テーブルにおいて処理対象のレコード(S109で追加したレコード)を次のように更新する。
状態=「印刷中1」
詳細情報=「−(空白)]
状態変化時刻=「現在時刻」
S203では、CPU11は文書IDに対応する文書をプリンタ2に印刷させる。
S204では、CPU11は文書状態テーブルにおいて処理対象のレコードを次のように更新する。
状態=「印刷禁止」
詳細情報=「−(空白)」
状態変化時刻=「現在時刻」
処理終了後、CPU11は全体処理に戻る。
(6−2)機密印刷処理2
図9は、S115で実行される機密印刷処理2の流れを示すフローチャートである。
S301では、CPU11は、利用者情報テーブルを参照して、印刷要求を入力した利用者に印刷待ちになる旨のメッセージを送信する(情報の出力が待機されたことを報知する一例)。なお、表示部15にメッセージを表示させてもよい。
S302では、CPU11は利用者による印刷方法(自動印刷、自動セキュア印刷、又は手動印刷)の入力を受け付ける。
S303では、CPU11は入力された印刷方法が自動印刷であるか否かを判定し、自動印刷である場合はS304に進み、自動印刷ではない場合(自動セキュア印刷、又は手動印刷である場合)はS305に進む。
S304では、CPU11は文書状態テーブルにおいて処理対象のレコード(S114で処理対象とされたレコード)を次のように更新する。
状態=「印刷予約禁止」
詳細情報=「自動印刷、利用者ID、廃棄パスワード(PW)」
状態変化時刻=「現在時刻」
詳細情報に書き込まれる情報は印刷の予約に関する情報である。状態が印刷予約禁止に設定され、印刷の予約に関する情報が詳細情報に書き込まれることにより、そのレコードの文書IDに対応する文書の印刷が予約される。
S305では、CPU11は入力された印刷方法が自動セキュア印刷であるか否かを判定し、自動セキュア印刷である場合はS306に進み、自動セキュア印刷ではない場合(手動印刷の場合)はS308に進む。
S306では、CPU11は利用者によるセキュア印刷のパスワードの入力を受け付ける。セキュア印刷のパスワードは、プリンタ2に送信した文書を印刷させるために利用者がプリンタ2側で入力するパスワードであり、ここでは利用者は任意のパスワードをセキュア印刷のパスワードとして入力できる。
S307では、CPU11は文書状態テーブルにおいて処理対象のレコードを次のように更新する。
状態=「印刷予約禁止」
詳細情報=「自動セキュア印刷、利用者ID、廃棄パスワード(PW)、セキュア印刷のパスワード(PW)」
状態変化時刻=「現在時刻」
S308では、CPU11は文書状態テーブルにおいて処理対象のレコードを次のように更新する。
状態=「印刷予約禁止」
詳細情報=「手動印刷、利用者ID、廃棄パスワード(PW)」
状態変化時刻=「現在時刻」
S309では、CPU11は、利用者情報テーブルを参照して、印刷要求を入力した利用者に予約完了した旨のメッセージを送信する。なお、表示部15にメッセージを表示させてもよい。
S310では、CPU11は利用者管理テーブル、及び利用者情報テーブルを参照し、処理対象とされたレコードの文書IDと同じ文書IDの文書が印刷された後にまだその印刷物の廃棄連絡を入力していない利用者の宛先に、他の利用者によってその文書の印刷が予約された旨のメッセージを送信する(出力結果の廃棄を要求する一例)。このときメッセージを送信する相手は、廃棄連絡を入力していない利用者全てであってもよいし、廃棄連絡を入力していない利用者のうち利用期限が過ぎている利用者でもよいし、廃棄連絡を入力していない利用者のうち状態変化時刻が最も早い利用者であってもよい。
処理終了後、CPU11は全体処理に戻る。
(7)廃棄処理
図10及び図11は、廃棄処理の流れを示すフローチャートである。本処理は利用者がコンピュータ1を操作して印刷物の廃棄連絡を入力するための所定の操作を行うと開始される。
以下のS401〜S403の処理は廃棄連絡の入力を受け付ける一例である。
S401では、CPU11は利用者による文書IDの入力を受け付ける。
S402では、CPU11は利用者による利用者IDの入力を受け付ける。
S403では、CPU11は利用者による廃棄パスワードの入力を受け付ける。ここでは利用者はS105で入力した廃棄パスワードと同じものを入力する。
S404では、CPU11は入力された文書ID、利用者ID、及び廃棄パスワードが利用者管理テーブルの内容と合致するか否かを判定し、合致する場合は廃棄を受け付けるとしてS405に進み、合致しない場合は廃棄を受け付けないとして処理を終了する。
S405では、CPU11は該当するレコードの利用期限と現在時刻とを比較し、現在時刻が利用期限を超過している場合はS406に進み、超過していない場合はS407に進む。
S406では、CPU11は利用者に利用期限を超過している旨の警告を報知する。この報知は、表示部15のディスプレイに表示することによって行ってもよいし、音声によって行ってもよい。
S407では、CPU11は利用者管理テーブルから該当するレコードを削除する。
S408では、CPU11は文書状態テーブルから文書IDが一致するレコードを選択する。該当するレコードが複数ある場合には、その全てを選択する。
S409では、CPU11は選択したレコードの中に状態が「印刷予約禁止」状態であるものが存在するか否かを判定し、存在する場合はS410に進み、存在しない場合はS412に進む。
S410では、CPU11は該当するレコードのうち状態変化時刻が最も古いレコードを処理対象のレコードとする。
S411では、CPU11は処理対象のレコードに対して「機密廃棄処理2」を実行する。「機密廃棄処理2」の詳細は後述する。
S412では、CPU11は選択したレコードの中に「印刷禁止」状態であるものが存在するか否かを判定し、存在する場合はS413に進み、存在しない場合はS415に進む。
S413では、CPU11は該当するレコードのうち状態変化時刻が最も古いレコードを処理対象のレコードとする。
S414では、CPU11は処理対象のレコードに対して「機密廃棄処理1」を実行する。「機密廃棄処理1」の詳細は後述する。
S415では、CPU11は選択したレコードの中に「印刷中1」状態、又は「印刷中2」状態であるものが存在するか否かを判定し、存在する場合はS416に進み、存在しない場合(「出力待ち(自動セキュア印刷)」状態、又は「出力待ち(手動印刷)」状態の場合)はS418に進む。
S416では、CPU11は該当レコードのうち状態変化時刻が最も古いレコードを処理対象のレコードとする。
S417では、CPU11は印刷が完了するまで待機し、印刷が完了するとS414に進む。
S418では、CPU11は該当レコードが「出力待ち(自動セキュア印刷)」状態、又は「出力待ち(手動印刷)」状態であるとして所定時間待機し、その後にS409に戻って処理を繰り返す。
(7−1)機密廃棄処理1
図12は、S414で実行される機密廃棄処理1の流れを示すフローチャートである。
S501では、CPU11は文書状態テーブルから処理対象のレコード(S413で処理対象とされたレコード)を削除する。これにより、処理対象のレコードの文書IDに対応する文書についての合計数が最大印刷可能数に達していた場合には、その文書の印刷禁止が解除される。
処理終了後、CPU11は廃棄処理に戻る。
(7−2)機密廃棄処理2
図13は、S411で実行される機密廃棄処理2の流れを示すフローチャートである。
S601では、CPU11は機密文書管理テーブルからS401で入力された文書IDに対応する利用期間を読み出す。
S602では、CPU11は現在時刻にS601で読み出した利用期間を加算して利用期限を算出する。
S603では、CPU11は利用者管理テーブルにレコードを追加し、必要な情報(S410で処理対象とされたレコードの文書ID、そのレコードの詳細情報に登録されている利用者ID、廃棄パスワード、S602で算出した利用期限)を入力する。
S604では、CPU11は処理対象のレコードの詳細情報に登録されている印刷方法が自動印刷であるか否かを判定し、自動印刷である場合はS605に進み、自動印刷ではない場合(自動セキュア印刷、又は手動印刷である場合)はS608に進む。
S605では、CPU11は文書状態テーブルにおいて処理対象のレコードを次のように更新する。
状態=「印刷中2」
詳細情報=「−(空白)」
状態変化時刻=「現在時刻」
S606では、CPU11は文書IDに対応する文書をプリンタ2に印刷させる。
S607では、CPU11は文書状態テーブルにおいて処理対象のレコードを次のように更新する。
状態=「印刷禁止」
詳細情報=「−(空白)」
状態変化時刻=「現在時刻」
S608では、CPU11は処理対象のレコードの詳細情報に登録されている印刷方法が自動セキュア印刷であるか否かを判定し、自動セキュア印刷である場合はS609に進み、自動セキュア印刷ではない場合(手動印刷である場合)はS611に進む。
S609では、CPU11は文書状態テーブルにおいて処理対象のレコードを次のように更新する。
状態=「出力待ち」
詳細情報=変更なし
状態変化時刻=「現在時刻」
S610では、文書状態テーブルに設定されている自動セキュア印刷の設定に基づき、CPU11は文書IDに対応する文書をプリンタ2にセキュア印刷処理させる。具体的には、CPU11は文書IDに対応する文書、並びに処理対象のレコードの処理ID、S603で追加したレコードの利用者ID、及びセキュア印刷のパスワードをプリンタ2に送信して、自動的にセキュア印刷を指示する。
S611では、CPU11は文書状態テーブルにおいて処理対象のレコードを次のように更新する。
状態=「出力待ち」
詳細情報=変更なし
状態変化時刻=「現在時刻」
S612では、CPU11はS603で追加したレコードの利用者IDに対応する利用者に印刷予約禁止が解除された旨のメッセージを送信する(出力禁止が解除されたことを報知する一例)。
処理終了後、CPU11は廃棄処理に戻る。
(8)手動印刷処理
図14は、手動印刷処理の流れを示すフローチャートである。本処理はS612で印刷予約禁止が解除された旨のメッセージが送信された利用者がコンピュータ1を操作して手動印刷指示を入力するための所定の操作を行うと開始される。
以下のS701〜S702の処理は手動印刷指示の入力を受け付ける一例である。
S701では、CPU11は利用者による文書IDの入力を受け付ける。
S702では、CPU11は利用者による利用者IDの入力を受け付ける。
S703では、CPU11は文書状態テーブルにおいて以下の条件と合致するレコードを検索する。
文書ID=S701で入力された文書ID
状態=「出力待ち」
詳細情報の利用者ID=S702で入力された利用者ID
そして、CPU11は該当するレコードのうち状態変化時刻が最も古いレコードを処理対象のレコードとする。
S704では、CPU11はS703で該当するレコードが検索されたか否かを判定し、該当するレコードがある場合はS705に進み、ない場合は処理を終了する。
S705では、CPU11は処理対象のレコードを次のように更新する。
状態=「印刷中2」
詳細情報=「−(空白)」
状態変化時刻=「現在時刻」
S706では、CPU11は文書IDに対応する文書をプリンタ2に印刷させる。
S707では、CPU11は処理対象のレコードを次のように更新し、処理を終了する。
状態=「印刷禁止」
詳細情報=「−(空白)」
状態変化時刻=「現在時刻」
(9)プリンタ印刷処理
図15は、プリンタ印刷処理の流れを示すフローチャートである。本処理はプリンタに電源が投入されている間、プリンタ2で繰り返し実行される処理である。
S801では、プリンタ2はコンピュータ1からの入力あるいはプリンタ2の操作部23からの入力を受信するまで待機し、入力を受信するとS802に進む。
S802では、プリンタ2は受信した入力がコンピュータ1からの印刷指示であるか否かを判定し、印刷指示である場合はS803に進み、それ以外(操作部23からの入力)である場合はS806に進む。
S803では、プリンタ2は印刷指示がセキュア印刷であるか否かを判定し、セキュア印刷ではない場合(自動印刷、手動印刷、又は機密文書管理テーブルで管理されていない文書の印刷である場合)はS804に進み、セキュア印刷である場合はS805に進む。
S804では、プリンタ2はコンピュータ1から送信された文書を印刷して処理を終了する。
S805では、プリンタ2はコンピュータ1から送信された文書に、処理ID、利用者ID、文書ID、及びセキュア印刷のパスワードを対応付けてRAM26に記憶して処理を終了する。
S806では、プリンタ2は操作部23からの入力がセキュア印刷のための操作であるか否かを判定し、セキュア印刷のための操作である場合はS807に進み、それ以外である場合は、操作部23から入力された操作に応じた処理を実行し処理を終了する。
S807では、プリンタ2は利用者による利用者ID、セキュア印刷のパスワード、及び文書IDの入力を受け付ける。
S808では、プリンタ2は入力された利用者ID、セキュア印刷のパスワード、及び文書IDに対応する文書がRAM26に記憶されているか否かを判定し、記憶されている場合はS809に進み、記憶されていない場合は処理を終了する。
S809では、プリンタ2は文書IDに対応する文書を読み出して印刷する。
S810では、プリンタ2は印刷した文書に対応する処理IDをコンピュータ1へ応答し、処理を終了する。
(10)処理ID応答処理
図16は、処理ID応答処理の流れを示すフローチャートである。本処理は、S810でプリンタ2から処理IDが応答されると開始される。
S901では、CPU11は文書状態テーブルに登録されているレコードのうちプリンタ2から受信した処理IDに対応するレコードを次のように更新する。
状態=「印刷禁止」
詳細情報=「−(空白)」
状態変化時刻=「現在時刻」
(11)実施形態の効果
以上説明した本発明の実施形態1に係る文書印刷プログラムによると、印刷禁止が解除されると文書が印刷されるので、印刷禁止が解除されたときに速やかにその文書を印刷させたいと考えている利用者は、印刷禁止が解除されたか否かを監視していなくてもよい。
また、文書印刷プログラムによると、文書の廃棄連絡を受け付けた場合、その廃棄連絡を受けた文書で印刷予約禁止状態のものがあれば、印刷予約禁止状態となっている文書の印刷を行う。従って、印刷の予約を行った利用者は、出力禁止状態が解除されてから印刷要求を行った利用者よりも優先して文書を印刷させることができる。従って、印刷の予約を行った利用者は、他者に割り込まれることがなく情報の出力を行うことができる。
よってこの文書印刷プログラムによると、文書の印刷が可能となった場合に速やかにその文書を印刷させたい利用者にとって使い勝手がよい。
更に、この文書印刷プログラムによると、印刷要求を入力した利用者の利用者IDに応じた宛先に、その文書の印刷が待機された旨のメッセージを送信するので、利用者は文書の印刷が直ちに行われないことを知ることができる。
更に、この文書印刷プログラムによると、文書の印刷禁止が解除されるとその文書の印刷が待機されている利用者の利用者IDに応じた宛先に、印刷禁止が解除された旨のメッセージを送信するので、文書の印刷が待機されている利用者は、その文書の印刷禁止が解除されたことを知ることができる。
更に、この文書印刷プログラムによると、文書が印刷されると印刷を禁止し、廃棄連絡が受け付けられると印刷禁止を解除するので、記憶部14に記憶されている文書の印刷禁止、及び印刷禁止の解除を管理できる。
更に、この文書印刷プログラムによると、文書を印刷した後にまだ廃棄連絡を受け付けていない印刷物の部数と印刷禁止が解除されて印刷待ち又は印刷中の状態にある印刷要求の数との合計数が上限数に達するまで文書を印刷できるので、複数の印刷物が必要である場合に利用者にとって利便性がよい。
更に、この文書印刷プログラムによると、印刷が禁止されている文書の印刷要求が受け付けられると、まだ廃棄連絡を入力していない利用者の利用者IDに応じた宛先に印刷結果の廃棄を要求するメッセージを送信するので、印刷結果の廃棄が促進され、印刷が待機されている文書の印刷をより速やかに行うことができる。
更に、この文書印刷プログラムによると、文書の印刷要求を行った利用者の利用者IDに応じた宛先に、その文書の印刷結果に設定されている利用期限を送信するので、印刷が禁止されている文書の印刷要求を入力した利用者は、その文書の印刷が可能になるおおよその時を知ることができる。
更に、この文書印刷プログラムによると、印刷要求が受け付けられるとその印刷要求によって印刷が要求されている文書をプリンタ2に出力するので、文書の印刷が可能となった場合に速やかにその文書をプリンタ2に印刷させたい利用者にとって使い勝手がよい。
更に、この文書印刷プログラムによると、自動セキュア印刷を指定した場合には印刷禁止が解除されても利用者がプリンタ2でセキュア印刷のパスワードを入力しないと印刷されないので、印刷禁止が解除されたときに機密性の高い文書が直ちに印刷されて他の利用者に閲覧されてしまわないようにすることができる。
更に、この文書印刷プログラムによると、手動印刷を指定した場合には印刷禁止が解除されても利用者が手動印刷指示を入力しないと印刷されないので、印刷禁止が解除されたときに機密性の高い文書が直ちに印刷されて他の利用者に閲覧されてしまわないようにすることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では文書を印刷させることによって情報を出力する場合を例に説明したが、情報の出力は、例えば文書をディスプレイ(出力装置の一例)に表示させることによって出力してもよいし、文書を電子メールやファクシミリ装置で送信することによって出力してもよい。
(2)上記実施形態では文書印刷プログラムをコンピュータ1側とプリンタ2側とで実行する場合を例に説明したが、自動セキュア印刷を行わない場合はコンピュータ1側のみで実行してもよい。
また、プリンタ2にコンピュータ1の機能を持たせ、プリンタ2で機密管理を行う構成であってもよい。
(3)上記実施形態では印刷物を廃棄した利用者が廃棄連絡を入力する場合を例に説明したが、印刷物を廃棄(例えば裁断)するための装置を設け、その装置によって廃棄処理されたときにその装置から廃棄連絡が入力される構成であってもよい。
また、利用者が廃棄連絡を入力するのではなく、利用者から印刷物が返却された管理者が廃棄連絡を入力するように運用されてもよい。
1…コンピュータ
2…プリンタ
10…印刷システム
11…CPU
12…ROM
13…RAM
14…記憶部
15…表示部
16…操作部
21…制御部
22…印刷部
23…操作部

Claims (12)

  1. 記憶手段に記憶されている情報の出力要求を受け付ける受付手段と、
    前記受付手段によって前記出力要求が受け付けられるとその出力要求によって出力が要求されている情報を出力する出力手段と、
    前記記憶手段に記憶されている情報の出力を禁止する、及び出力禁止を解除する禁止/解除手段としてコンピュータを機能させ、
    前記出力手段は、前記禁止/解除手段によって出力が禁止されている情報の出力要求が受け付けられた場合はその情報の出力を待機し、前記禁止/解除手段によってその情報の出力禁止が解除されると出力する、情報出力プログラム。
  2. 請求項1に記載の情報出力プログラムであって、
    前記受付手段は、前記出力要求を行ったユーザの識別情報を受け付け、
    前記出力要求によって出力が要求された情報の出力が待機された場合に、当該出力要求を入力したユーザの識別情報に応じた宛先に、情報の出力が待機されたことを報知する第1の報知手段として前記コンピュータを機能させる、情報出力プログラム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の情報出力プログラムであって、
    前記受付手段は、前記出力要求を行ったユーザの識別情報を受け付け、
    前記禁止/解除手段によって情報の出力禁止が解除されると、その情報の出力が待機されているユーザの識別情報に応じた宛先に、出力禁止が解除されたことを報知する第2の報知手段として機能させる、情報出力プログラム。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の情報出力プログラムであって、
    情報の出力結果に対する廃棄連絡を受け付ける廃棄受付手段として前記コンピュータを機能させ、
    前記禁止/解除手段は、前記出力手段によって情報が出力されると出力を禁止し、前記廃棄受付手段によって廃棄連絡が受け付けられると出力禁止を解除する、情報出力プログラム。
  5. 請求項4に記載の情報出力プログラムであって、
    前記禁止/解除手段は、情報を出力した後にまだ廃棄連絡を受け付けていない出力結果の数と出力禁止が解除されて出力待ち又は出力中の状態にある出力要求の数との合計数が上限数に達すると出力を禁止し、前記廃棄受付手段によって廃棄連絡が受け付けられると出力禁止を解除する、情報出力プログラム。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の情報出力プログラムであって、
    前記受付手段は、前記出力要求を行ったユーザの識別情報を受け付け、
    情報が出力された後にまだその出力結果に対する廃棄連絡を入力していないユーザの識別情報を記憶手段に記憶させるユーザ管理手段として前記コンピュータを機能させ、
    前記禁止/解除手段によって出力が禁止されている情報の出力要求が受け付けられると、まだ廃棄連絡を入力していないユーザの識別情報に応じた宛先に、出力結果の廃棄を要求する要求手段としてコンピュータを機能させる、情報出力プログラム。
  7. 請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載の情報出力プログラムであって、
    前記受付手段は、前記出力要求を行ったユーザの識別情報を受け付け、
    情報の出力結果に廃棄期限を設定する期限設定手段と、
    前記禁止/解除手段によって出力が禁止されている情報の出力要求が受け付けられると、その出力要求を行ったユーザの識別情報に応じた宛先に、情報を出力した後にまだ廃棄連絡を受け付けていない他の出力結果に設定されている廃棄期限を報知する第3の報知手段として前記コンピュータを機能させる、情報出力プログラム。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の情報出力プログラムであって、
    前記出力手段は前記受付手段によって出力要求が受け付けられるとその出力要求によって出力が要求されている情報を出力装置に出力する、情報出力プログラム。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の情報出力プログラムであって、
    前記受付手段は、前記出力要求を行ったユーザの識別情報を受け付け、
    前記出力手段は、前記コンピュータに接続された出力装置に対して情報の出力を指示するものであり、前記出力装置はユーザが認証情報を入力するための操作手段を備え、前記出力手段から情報の出力が指示されると前記操作手段によりユーザに認証情報を入力させ、前記コンピュータから出力された認証情報とユーザが入力した認証情報とが合致すると情報を出力する機密出力処理を実行可能に構成されており、
    前記出力手段は、前記受付手段により前記機密出力処理が前記出力要求として受け付けられると、前記受付手段によりユーザから認証情報を受け付け、受け付けた認証情報とその出力要求によって機密出力処理が要求されている情報とを前記出力装置に出力して機密出力処理を指示する、情報出力プログラム。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の情報出力プログラムであって、
    前記受付手段は、ユーザからの手動出力指示を受け付け、
    前記出力手段は、前記禁止/解除手段によって情報の出力禁止が解除されると、前記受付手段によって手動出力指示が受け付けられるまで出力を待機し、手動出力指示が受け付けられると出力する、情報出力プログラム。
  11. 記憶手段に記憶されている情報の出力要求を受け付ける受付手段と、前記受付手段によって前記出力要求が受け付けられるとその出力要求によって出力が要求されている情報を出力する出力手段と、前記記憶手段に記憶されている情報の出力を禁止する、及び出力禁止を解除する禁止/解除手段とを備え、前記出力手段は、前記禁止/解除手段によって出力が禁止されている情報の出力要求が受け付けられた場合はその情報の出力を待機し、前記禁止/解除手段によってその情報の出力禁止が解除されると出力する、情報処理装置と、
    前記出力手段から出力された情報を出力する画像形成装置と、
    を備える画像形成システム。
  12. 記憶手段に記憶されている情報を出力する情報出力方法であって、
    記憶手段に記憶されている情報の出力要求を受け付ける受付段階と、
    前記受付段階によって前記出力要求が受け付けられるとその出力要求によって出力が要求されている情報を出力する出力段階と、
    前記記憶手段に記憶されている情報の出力を禁止する、及び出力禁止を解除する禁止/解除段階とを含み、
    前記出力段階において、前記禁止/解除段階において出力が禁止されている情報の出力要求が受け付けられた場合はその情報の出力を待機し、前記禁止/解除段階においてその情報の出力禁止が解除されると出力する、情報出力方法。
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