JP2011094640A - トルク変動吸収ダンパ - Google Patents

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Abstract

【課題】トルク変動吸収ダンパの組立作業の簡素化を図ると共に、ベアリングの「ビビリ振動」による騒音を低減する。
【解決手段】ハブ1と、このハブ1と同心的に配置された環状質量体2をハブ1に一体成形されたダンパゴム4を介してハブ1に弾性的かつ円周方向相対変位可能に連結してなるダイナミックダンパ部Dと、ハブ1と同心的に配置されたプーリ6を、カップリングゴム8を介してハブ1に弾性的かつ円周方向相対変位可能に連結してなるカップリング部Cと、ハブ1に対するプーリ6の径方向及び軸方向の変位を規制すると共にプーリ6を円周方向相対変位可能に支持するベアリング5を備え、このベアリング5が、ダンパゴム4から延びるゴム層41,42を介してハブ1と一体化されている。
【選択図】図1

Description

プーリ及びこれに巻き掛けられる無端ベルトにより駆動軸から他の回転機器へトルクを伝達すると共にそのトルクの変動を吸収するトルク変動吸収ダンパに関する。
図5は、従来の技術によるトルク変動吸収ダンパを、その軸心Oを通る平面で切断して示す断面図で、この図における左側が車両のフロント側となる正面側、右側が車両の内燃機関が存在する背面側である。このトルク変動吸収ダンパは、内燃機関のクランクシャフト(不図示)の軸端に取り付けられて一体に回転するハブ100と、このハブ100に取り付けられたダイナミックダンパ部110及びカップリング部120を備える。
ハブ100は金属材料で製作されたものであって、クランクシャフトに固定される内筒部101と、その正面側の端部から外径側へ延びる円盤部102と、この円盤部102の外径端から背面側へ延在された外筒部103からなり、すなわち軸心Oを通る平面で切断した断面(図示の断面)が略コ字形をなすものである。
ダイナミックダンパ部110は、ハブ100の外筒部103の外周にダンパゴム111を介して環状質量体112を取り付けた構造を有する。また、カップリング部120は、ハブ100の外筒部103の内周側からダイナミックダンパ部110の背面側及び外周側を包囲するように、軸心Oを通る平面で切断した断面(図示の断面)が略コ字形をなすプーリ121と、ハブ100の内筒部101の外周面に圧入嵌着されたスリーブ122と、ハブ100の円盤部102の背面側にあって前記スリーブ122とその外周側に位置する前記プーリ121の被支持筒部121aの間を弾性的に連結したカップリングゴム123からなる。
ハブ100の外筒部103とその内周に位置するプーリ121の被支持筒部121aの間には、低摩擦合成樹脂材料からなるラジアルベアリング124が介在され、前記外筒部103の背面側の端部と、これに対向する前記プーリ121の円盤部との間には、低摩擦合成樹脂材料からなるスラストベアリング125が介在されている。
すなわち、このトルク変動吸収ダンパは、クランクシャフトからハブ100へ入力されたトルクを、カップリング部120において、カップリングゴム123の捩り方向剪断変形作用によってトルク変動を吸収しながらプーリ121へ伝達し、ダンパゴム111及び環状質量体112で構成されるダイナミックダンパ部110が、クランクシャフトの捩り振幅が最大となる所定の振動数域において捩り方向へ共振することによって、捩り振動の振幅のピークを低減する制振機能を発揮するものである(例えば下記の特許文献参照)。
特開2006−183736号公報
しかしながら、従来のトルク変動吸収ダンパによれば、その組立においてハブ100の外筒部103とプーリ121の間にラジアルベアリング124及びスラストベアリング125を嵌合する工程が必要であるため、作業が煩雑であった。しかも、ハブ100とプーリ121の軸方向相対変位によってハブ100の外筒部103の端面とスラストベアリング125とプーリ121の間に僅かな隙間を生じると、何らかの入力振動によってスラストベアリング125が軸方向に共振してハブ100及びプーリ121との干渉による騒音を生じる、いわゆる「ビビリ振動」を発生することがあった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題は、トルク変動吸収ダンパの組立作業の簡素化を図ると共に、ベアリングの「ビビリ振動」による騒音を低減することにある。
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、本発明に係るトルク変動吸収ダンパは、ハブと、このハブと同心的に配置された環状質量体を前記ハブ又は環状質量体に一体成形されたダンパゴムを介して前記ハブに弾性的かつ円周方向相対変位可能に連結してなるダイナミックダンパ部と、前記ハブと同心的に配置されたプーリをカップリングゴムを介して前記ハブに弾性的かつ円周方向相対変位可能に連結してなるカップリング部と、前記ハブに対する前記プーリの径方向及び軸方向の変位を規制すると共に前記プーリを円周方向相対変位可能に支持するベアリングを備え、このベアリングが、前記ダンパゴムから延びるゴム層を介して前記ハブ又は環状質量体と一体化されたものである。
本発明に係るトルク変動吸収ダンパによれば、ハブとプーリの互いの組み付けに際してベアリングも同時に介装されるので、組立作業が簡素化され、しかもベアリングがゴム層を介して前記ハブと一体化されているので、ベアリングが軸方向に共振して騒音を発生する「ビビリ振動」を有効に低減することができる。
本発明によるトルク変動吸収ダンパの第一の形態を、その軸心Oを通る平面で切断して示す断面図である。 本発明によるトルク変動吸収ダンパの第一の形態を、その軸心Oを通る平面で切断して示す未組立状態の半断面図である。 本発明によるトルク変動吸収ダンパの第二の形態を、その軸心Oを通る平面で切断して示す半断面図である。 本発明によるトルク変動吸収ダンパの第二の形態を、その軸心Oを通る平面で切断して示す未組立状態の半断面図である。 従来の技術によるトルク変動吸収ダンパを、その軸心Oを通る平面で切断して示す断面図である。
次に、本発明に係るトルク変動吸収ダンパを実施するための好ましい形態を、図面を参照しながら説明する。まず図1は、第一の形態を示すものである。なお、以下の説明でいう「正面側」とは図における左側、すなわち車両のフロント側のことであり、「背面側」とは図における右側、すなわち図示されていない内燃機関が存在する側のことである。
図1において、参照符号1は、自動車における内燃機関の出力軸であるクランクシャフト(不図示)の軸端に取り付けられるハブである。このハブ1は、金属材料の鋳造等により製作されたものであって、クランクシャフトに固定される内筒部11と、その正面側の端部から外径側へ展開する円盤部12と、更にその外径端部から背面側へ延びる外筒部13からなる。なお、参照符号11aは、内筒部11の内周の軸孔に形成されたキー溝である。
ハブ1の外筒部13の外周には鋳造等によって製作された環状質量体2が同心配置されており、この環状質量体2の内周面には金属製のスリーブ3が圧入嵌着されており、このスリーブ3と前記外筒部13との間が、ダンパゴム4を介して円周方向相対変位可能に弾性的に連結されることによって、環状質量体2及びスリーブ3をマスとし、ダンパゴム4をばねとするダイナミックダンパ部Dが構成されている。また、ダンパゴム4の一部は前記外筒部13の背面側の端面及び内周面を覆うように延びる膜状のゴム層41,42となっており、このゴム層41,42にはベアリング5が一体に設けられている。
ダイナミックダンパ部Dの捩り方向固有振動数は、環状質量体2及びスリーブ3の円周方向慣性質量の和と、ダンパゴム4の捩り方向剪断ばね定数によって、クランクシャフトの捩れ角が最大となる所定の振動数域、言い換えればクランクシャフトの捩り方向固有振動数と合致するように同調されている。
ダンパゴム4は、耐熱性、耐寒性及び機械的強度に優れたゴム状弾性材料(ゴム材料又はゴム状弾性を有する合成樹脂材料)からなるものであって、図示されていない金型内にハブ1、スリーブ3及びベアリング5を同心的にセットし、このハブ1の外筒部13とスリーブ3とベアリング5の間に前記金型の型締めによって画成された環状のキャビティに、未加硫ゴム材料を充填して加熱・加圧することによって、前記外筒部13、スリーブ3及びベアリング5と一体に加硫成形したものである。
また、ベアリング5はPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)あるいはPPS(ポリフェニレンサルファイド)等の合成樹脂材料からなるものであって、ハブ1の外筒部13の内周にゴム層42を介して一体化された円筒状のラジアルベアリング部51と、このラジアルベアリング部51における背面側の端部から外径側へ展開して、前記外筒部13の端面にゴム層41を介して一体化された鍔状のスラストベアリング部52からなる。
参照符号6はプーリである。このプーリ6は、金属材料による鋳造あるいは金属板の打ち抜きプレス等によって製作されたものであって、ダイナミックダンパ部D(環状質量体2)の外周側に配置されたプーリ本体61と、その背面側の端部から前記ダイナミックダンパ部D及びハブ1の外筒部13の背面側を延びる背面盤部62と、その内周端部から、前記外筒部13の内周側を正面側へ向けて延びる被支持筒部63とからなる。プーリ本体61の外周面にはポリV溝61aが形成されており、図示されていない無端ベルトが巻き掛けられるようになっている。
プーリ6の被支持筒部63は、ベアリング5におけるラジアルベアリング部51の内周面に円周方向摺動可能に嵌合され、プーリ6の背面盤部62の内径部は、ベアリング5におけるスラストベアリング部52の端面に円周方向摺動可能に当接されている。このためプーリ6は、ハブ1の外筒部13にベアリング5を介して円周方向相対変位可能に支持されると共に、ハブ1に対する径方向及び軸方向の変位が規制されている。
ハブ1の内筒部11の外周面には金属製のスリーブ7が圧入嵌着されており、このスリーブ7と、その外周側に位置するプーリ6の被支持筒部63との間が、ハブ1の内筒部11、円盤部12及び外筒部13で囲まれた空間に配置されたカップリングゴム8を介して円周方向相対変位可能に弾性的に連結され、これによってカップリング部Cが構成されている。すなわちカップリング部Cは、クランクシャフトからハブ1へ入力された駆動トルクを、カップリングゴム8の円周方向剪断変形作用によって平滑化しながら、プーリ6へ伝達するものである。
カップリングゴム8は、耐熱性、耐寒性及び機械的強度に優れたゴム状弾性材料(ゴム材料又はゴム状弾性を有する合成樹脂材料)からなるものであって、図示されていない金型内に、スリーブ7とプーリ6を同心的にセットし、このスリーブ7とプーリ6の被支持筒部63との間に前記金型の型締めによって画成された環状のキャビティに、未加硫ゴム材料を充填して加熱・加圧することによって、前記被支持筒部63及びスリーブ7と一体に加硫成形したものである。
そして、クランクシャフトのトルク変動は、アイドリング以下の低回転領域で顕著になることから、カップリングゴム8は、円周方向の剪断ばね定数がダンパゴム4に比較して十分に低いものであると共に、捩り方向への許容変形量が大きなものとなっており、しかも大きなトルク伝達力を与えるため、軸方向及び径方向の肉厚が十分に大きく形成されている。また、このカップリングゴム8は、ハブ1とプーリ6の間で円周方向剪断変形を受けた時に径方向全域で剪断応力がほぼ均一になるように、軸方向の肉厚が外径側ほど減少する形状となっている。
ハブ1の円盤部12の径方向中間部分には、この円盤部12とカップリングゴム8との間の環状空間をハブ1の正面側へ開放する複数の通気窓14が、円周方向所定間隔で開設されている。
ハブ1の外筒部13における正面側の端部には、カップリングゴム8のゴム状弾性材料の一部からなるシールリップ81が設けられている。このシールリップ81は、ラジアルベアリング5と通気窓14の間に位置しており、先端が、ハブ1の円盤部12に密接されている。
以上の構成を具える第一の形態のトルク変動吸収ダンパは、ハブ1の内筒部11が、不図示のクランクシャフトの軸端に装着されることによって、このクランクシャフトと共に回転される。クランクシャフトのトルクは、ハブ1からカップリング部Cのスリーブ7及びカップリングゴム8を介してプーリ6へ伝達され、更に、プーリ6のプーリ本体61に巻き掛けられた無端ベルト(不図示)を介して、冷却水循環ポンプや、オルタネータや、冷却ファン等の補機の回転軸に伝達される。
クランクシャフトには、特にアイドリング以下の低回転域で顕著なトルク変動を生じるが、このトルク変動は、カップリング部Cにおけるカップリングゴム8が低ばねで捩り方向へ剪断変形されることによって吸収されるので、ベルトへの伝達トルクが平滑化される。また、ダイナミックダンパ部Dは、クランクシャフトの捩り振動による捩れ角が最大となる振動数域で円周方向に共振し、その共振によるトルクは入力振動のトルクと方向が逆になるため、クランクシャフトの捩れ角のピークを有効に低減することができる。
そして第一の形態のトルク変動吸収ダンパによれば、プーリ6をハブ1に対して円周方向相対変位可能に支持するベアリング5は、ゴム層41,42を介してハブ1の外筒部13に一体化され、このベアリング5のスラストベアリング部52は適宜厚肉に形成されたゴム層41の弾性と、カップリングゴム8の弾性によって、プーリ6の背面盤部62に対して弾性的に押し付けられているので、軸方向へのベアリング5の共振による「ビビリ振動」が有効に防止される。しかも「ビビリ振動」が発生してもその振幅は前記ゴム層41,42によって抑制されるので、騒音が緩和される。
また、ハブ1の円盤部12に開設された通気窓14を通じて、カップリングゴム8とハブ1の円盤部12との間の環状空間へ入り込む外部空気に含まれるダストが、ベアリング5のラジアルベアリング部51とプーリ6の被支持筒部63との摺動部へ介入するのを、カップリングゴム8から連続したシールリップ81によって遮断しているため、ベアリング5の摺動部の摩耗や損傷を防止してその耐久性を維持することができる。
図示の形態によるトルク変動吸収ダンパの組み立てに際しては、図2に示されるように、ハブ1、スリーブ3及びベアリング5にダンパゴム4を一体成形した第一成形体Aにおける前記スリーブ3の外周面に環状質量体2を圧入嵌着する。そして、プーリ6とスリーブ7の間にカップリングゴム8を一体成形した第二成形体Bにおける前記プーリ6の被支持筒部63を、前記第一成形体Aにおけるベアリング5のラジアルベアリング部51の内周面に密嵌状態に挿入すると共に、第二成形体Bにおけるスリーブ7を第一成形体Aにおけるハブ1の内筒部11の外周面11bに圧入嵌着することによって、図1に示される組立状態となる。
このとき、プーリ6の被支持筒部63を第一成形体Aにおけるベアリング5のラジアルベアリング部51の内周面に密嵌状態に挿入することで、ハブ1の外筒部13とプーリ6の被支持筒部63との間へのベアリング5の介装が同時に行われるので、従来技術ではベアリングの組み込みをハブへのプーリの組み込みに先行して行う必要があったのに対し、組み立て工程が簡素化される。
ここで、図2に示される未組立状態では、第一成形体Aにおけるスリーブ3の外径は環状質量体2の内径よりも僅かに大径となっている。このため第一成形体Aにおけるスリーブ3の外周に環状質量体2を圧入する過程で、このスリーブ3が強制的に縮経変形され、これに伴いダンパゴム4を内径側へ圧縮することになる。したがってダンパゴム4は、加硫成形後の体積収縮によって生じた引張応力が解消され、所要の耐久性が確保される。
また、カップリングゴム8は、図2に示される未組立状態では内径側ほど背面側へ突出した形状をなしており、スリーブ7がプーリ6の被支持筒部63より相対的に背面側に偏在していると共に、スリーブ7の内径がハブ1の内筒部11の外径よりも僅かに小径となっている。このため、プーリ6の被支持筒部63を第一成形体Aにおけるベアリング5のラジアルベアリング部51の内周に挿入すると共に、第一成形体Aにおけるハブ1の内筒部11の外周面11bへ、スリーブ7をプーリ6の被支持筒部63とほぼ径方向に並ぶ軸方向位置まで圧入することによって図1のように組み立てる過程で、カップリングゴム8が軸方向への剪断及び圧縮変形を受けることになり、しかもスリーブ7が強制的に拡径変形され、カップリングゴム8を外径側へ圧縮することになる。したがって、このカップリングゴム8は、加硫成形後の体積収縮によって生じた引張応力が解消されるばかりでなく、十分な予圧縮が与えられるので、所要の耐久性が確保される。
また、上記組立過程でカップリングゴム8が剪断変形を受けることにより生じる軸方向付勢力によって、プーリ6の背面盤部62が、ベアリング5のスラストベアリング部52の端面に確実に当接されると共に、シールリップ81が、確実にハブ1の円盤部12に密接される。
次に図3は、本発明に係るトルク変動吸収ダンパを実施するための好ましい第二の形態を示すものである。
この形態において、先に説明した第一の形態と異なるところについて説明すると、スリーブ3がハブ1の外筒部13の外周面に圧入嵌着されており、ダンパゴム4が、このスリーブ3と環状質量体2の内周面との間に一体的に設けられている。そしてこれによって、第一の形態と同様、環状質量体2及びスリーブ3をマスとし、ダンパゴム4をばねとするダイナミックダンパ部Dが構成されている。
また、ベアリング5はダンパゴム4の一部からなるゴム層43,44を介して環状質量体2の外周部に一体に設けられており、すなわち環状質量体2の外周にゴム層44を介して一体化された円筒状のラジアルベアリング部53と、このラジアルベアリング部53における背面側の端部から内径側へ屈曲して、前記環状質量体2の端面にゴム層43を介して一体化された内向き鍔状のスラストベアリング部54からなる。
そしてダンパゴム4は、図示されていない金型内に環状質量体2、スリーブ3及びベアリング5を同心的にセットし、この環状質量体2とスリーブ3とベアリング5の間に前記金型の型締めによって画成された環状のキャビティに、未加硫ゴム材料を充填して加熱・加圧することによって、前記環状質量体2、スリーブ3及びベアリング5と一体に加硫成形したものである。
また、プーリ6のプーリ本体61は、ベアリング5におけるラジアルベアリング部53の外周面に円周方向摺動可能に嵌合され、プーリ6の背面盤部62の外径部は、ベアリング5におけるスラストベアリング部54の端面に円周方向摺動可能に当接されている。このためプーリ6は、環状質量体2の外周にベアリング5を介して円周方向相対変位可能に支持されると共に、ハブ1に対する径方向及び軸方向の変位が規制されている。
したがって、上述の構成を備える第二の形態も、第一の形態と同様、カップリング部Cにおいてプーリ6への伝達トルクの変動を吸収し、ダイナミックダンパ部Dにおいて、共振による動的吸振機能を発揮するものである。
そして、プーリ6をハブ1に対して円周方向相対変位可能に支持するベアリング5は、ゴム層43,44を介して環状質量体2に一体化され、このベアリング5のスラストベアリング部54は適宜厚肉に形成されたゴム層43の弾性と、カップリングゴム8の軸方向弾性によって、プーリ6の背面盤部62に対して弾性的に押し付けられているので、軸方向へのベアリング5の共振による「ビビリ振動」が有効に防止される。しかも「ビビリ振動」が発生してもその振幅は前記ゴム層43,44によって抑制されるので、騒音が緩和される。
また、このトルク変動吸収ダンパの組み立てに際しては、図4に示されるように、環状質量体2、スリーブ3及びベアリング5にダンパゴム4を一体成形した第一成形体Eにおける前記スリーブ3を、ハブ1の外筒部13の外周面に圧入嵌着する。そして、プーリ6とスリーブ7の間にカップリングゴム8を一体成形した第二成形体Bにおける前記スリーブ7を、ハブ1の内筒部11の外周面11bに圧入嵌着すると共に、プーリ6のプーリ本体61を、前記第一成形体Eにおけるベアリング5のラジアルベアリング部53の外周面に密嵌状態に挿入することによって、プーリ6の被支持筒部63が、前記ハブ1の外筒部13の内周に遊挿され、図3に示される組立状態となる。
このとき、プーリ6のプーリ本体61を第一成形体Eにおけるベアリング5のラジアルベアリング部53の外周面に密嵌状態に挿入することで、環状質量体2とプーリ6のプーリ本体61との間へのベアリング5の介装が同時に行われるので、組み立て工程が簡素化される。
ここで、図4に示される未組立状態では、第一成形体Eにおけるスリーブ3の内径はハブ1の外筒部13の外径よりも僅かに小径となっている。このため第一成形体Eにおけるスリーブ3の内周にハブ1の外筒部13を圧入する過程で、このスリーブ3が強制的に拡径変形され、これに伴いダンパゴム4を外径側へ圧縮することになる。したがってダンパゴム4は、加硫成形後の体積収縮によって生じた引張応力が解消され、所要の耐久性が確保される。
また、カップリングゴム8は第一の形態と同様であるため、図3のように組み立てる過程で軸方向への剪断及び圧縮変形を受けることになり、しかもスリーブ7が強制的に拡径変形され、カップリングゴム8を外径側へ圧縮することになるため、このカップリングゴム8に加硫成形後の体積収縮によって生じた引張応力が解消されるばかりでなく、十分な予圧縮が与えられるので、所要の耐久性が確保される。
また、上記組立過程でカップリングゴム8が剪断変形を受けることにより生じる軸方向付勢力によって、プーリ6の背面盤部62が、ベアリング5のスラストベアリング部54の端面に確実に当接されると共に、シールリップ81が、確実にハブ1の円盤部12に密接される。
1 ハブ
2 環状質量体
3,7 スリーブ
4 ダンパゴム
41,42 ゴム層
5 ベアリング
51 ラジアルベアリング部
52 スラストベアリング部
6 プーリ
61 プーリ本体
62 背面盤部
63 被支持筒部
8 カップリングゴム
A,E 第一成形体
B 第二成形体
C カップリング部
D ダイナミックダンパ部

Claims (1)

  1. ハブと、このハブと同心的に配置された環状質量体を前記ハブ又は環状質量体に一体成形されたダンパゴムを介して前記ハブに弾性的かつ円周方向相対変位可能に連結してなるダイナミックダンパ部と、前記ハブと同心的に配置されたプーリを、カップリングゴムを介して前記ハブに弾性的かつ円周方向相対変位可能に連結してなるカップリング部と、前記ハブに対する前記プーリの径方向及び軸方向の変位を規制すると共に前記プーリを円周方向相対変位可能に支持するベアリングを備え、このベアリングが、前記ダンパゴムから延びるゴム層を介して前記ハブ又は環状質量体と一体化されたことを特徴とするトルク変動吸収ダンパ。
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