JP2011093962A - 金属インキ並びにそれを用いた金属含有膜及びその製造方法 - Google Patents

金属インキ並びにそれを用いた金属含有膜及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基材との強固な密着性を有し、しかも、金属光沢等の仕上がり外観にも優れた金属含有膜を製造することができる金属インキを提供する。
【解決手段】金属インキは、金属粒子と溶媒と、前記の金属粒子100重量部に対して0.5〜20重量部のポリエーテルと、前記の金属粒子100重量部に対して0.1〜20重量部の密着性付与剤とを少なくとも含み、ポリエーテルと密着性付与剤との合量が金属粒子100重量部に対し0.6〜20.5重量部とする。ポリエーテルとしてはポリエチレンオキシドが好ましく、密着性付与剤としてはポリエステルが好ましい。前記の金属インキを基材に印刷又は塗装した後、200℃以下の温度で加熱処理して、装飾膜、電極、配線パターン等の金属含有膜を製造することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、金属粒子を配合した金属インキに関する。また、その金属インキを用いた金属含有膜の製造方法に関する。更に、この金属含有膜の具体的用途である装飾膜、電極、配線パターンに関する。
金属粒子を溶媒に分散し、必要に応じてバインダーや分散剤、粘度調整剤などの添加剤を更に配合した金属インキは、その金属的性質を活用して、例えば電気的導通を確保するため、あるいは帯電防止、電磁波遮蔽又は金属光沢、抗菌性等を付与するためなどの種々の用途に用いられてきた。近年になって、配合する金属粒子として平均粒子径が1〜200nm程度のナノサイズの金属粒子が用いられるようになってきたため、その用途は多方面に拡大し、例えば、微細な電極、回路配線パターンを形成する技術が提案されている。これは、金属粒子を配合した金属インキを、スクリーン印刷、インクジェット印刷等の塗装手法で基板上に電極や回路配線パターン状に塗布した後、加熱して金属粒子を融着させるもので、プリント配線基板の製造に応用されつつある。更に、金属粒子はナノオーダーになるとそのサイズ効果によりバルク材の融点より低い温度においても容易に粒子の融着が進行するため、簡便な金属色調面の作製技術として、意匠・装飾用途においても注目されている。
このような金属インキとして例えば、特許文献1には、一次粒子の平均粒径がナノサイズの金属粒子の表面をポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、デンプン、ゼラチンなどの高分子分散剤で覆い、溶媒として主鎖に2以上のヒドロキシル基を有するポリオールを含む有機溶媒を用いることにより分散性に優れた金属粒子分散溶液が得られること、該分散溶液を用いて、加熱により高分子分散剤を分解することで導電性に優れた塗膜を製造できることを記載している。
また、特許文献2は、一次粒子径が30nm以下の金属粒子及び分散媒からなる金属粒子分散体であって、分散媒として直鎖状脂肪族ポリエーテル化合物を含有する金属粒子分散体を用いると、常圧下での加熱により分散媒を分解することで低抵抗の金属薄膜が製造できることが記載されている。
特開2008−138286号公報 特開2006−9120号公報
特許文献1の金属粒子分散溶液において、高分子分散剤は、金属粒子の表面を被覆することで溶液状態では金属粒子を分散させるため、比較的分子量の小さいものを用いる必要があり、塗膜製造時の加熱により分解される結果、塗膜と基材との密着性が十分でなく、塗膜強度が脆弱であるという問題がある。そのため、クラック等の表面欠陥や剥離等の欠損が生じやすく、導電性の低下や商品価値の低下を招く。
特許文献2の金属微粒子分散体は、分散媒として直鎖状脂肪族ポリエーテル化合物、特に分子量が150〜600のものを配合しているが、上述の特許文献1の発明と同様の課題をもつ。
上述のような金属粒子を分散させた塗料を直接基材に塗着する方法においては、得られる金属塗膜の基材に対する密着性が低いという問題点がある。
また、近年の金属粒子の用途の拡大においては、比較的低温で塗膜の形成が可能であるという性質からさまざまな基材への適用が検討されているが、特に、樹脂やガラスなどの低耐熱性基材と金属塗膜とは概して接着性が悪く、柔軟性を持つ基材では変形に伴い剥離等の欠陥が容易に生じるという問題点もある。
本発明者らは、上記の問題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定量のポリエーテルと密着性付与剤とを配合し、それらの合量を特定の範囲とすることにより、基材との強固な密着性を有し、しかも、金属光沢等の仕上がり外観にも優れた金属含有膜が得られることを見出し、本発明の完成に至った。
即ち、本発明は、
(1)金属粒子と溶媒と、前記の金属粒子100重量部に対して0.5〜20重量部のポリエーテルと、前記の金属粒子100重量部に対して0.1〜20重量部の密着性付与剤とを少なくとも含み、ポリエーテルと密着性付与剤との合量が金属粒子100重量部に対し0.6〜20.5重量部である金属インキであり、
(2)ポリエーテルがポリエチレンオキシドである金属インキであり、
(3)密着性付与剤がCO二重結合を単位構造に持つポリマーである金属インキであり、
(4)CO二重結合を単位構造に持つポリマーがポリエステルである金属インキであり、
(5)アミド系溶媒を含む金属インキであり、
(6)金属粒子の構成成分が、銅、銀、金、ニッケル、パラジウム及び白金から選ばれる少なくとも一種である金属インキであり、
(7)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の金属インキを基材に印刷又は塗装する金属含有膜の製造方法であり、
(8)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の金属インキを基材に印刷又は塗装した後、200℃以下の温度で加熱処理する金属含有膜の製造方法であり、
(9)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の金属インキを用いて作製される装飾膜であり、
(10)分光色彩計での入射角及び反射角20度の条件で測定した鏡面光沢度が400以上の塗膜を有する装飾膜であり、
(11)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の金属インキを用いて作製される電極、配線パターンであり、
(12)前記(9)〜(11)のいずれかに記載の装飾膜、電極又は配線パターンを有する部品である。
本発明の金属インキは、ポリエーテルと密着性付与剤の両者を配合することにより、加熱処理を行わない場合でも、また、加熱処理を行った場合は更に、ごく少量の添加でも基材との密着性が良好となり、平滑性や金属光沢等の仕上がり外観にも優れた金属膜が得られる。また、特に樹脂やガラスなどの低耐熱性材料を基材として用いる場合でも密着性が良く、剥離等の欠陥が生じ難い。このため、金属膜の表面欠陥や脱落、欠損などによる不良品が生じ難く、電気的導通を確保する材料、あるいは帯電防止、電磁波遮蔽又は金属光沢を付与する材料などに信頼性良く用いられるほか、特に、金属膜の導電性を活用したプリント配線基板等の微細電極及び回路配線パターンの形成、金属膜の鏡面を活用した意匠・装飾用途に用いられる。
また、本発明の金属インキは、粘度付与剤であるポリエーテルの量を適宜調整することで、種々の印刷方法、塗装方法に適した粘度の範囲に調整することができ、汎用の印刷機、塗装機を用いて、印刷ムラ、塗装ムラを生ずることなく基材に印刷又は塗装することができる。
本発明の金属インキは、一般にコーティング剤、塗料、ペースト、インク、分散液などと称される組成物を包含し、少なくとも(1)金属粒子と、(2)溶媒と、(3)前記の金属粒子100重量部に対して0.5〜20重量部のポリエーテルと、(4)前記の金属粒子100重量部に対して0.1〜20重量部の密着性付与剤とを少なくとも含み、さらに(3)と(4)との合量を金属粒子100重量部に対して0.6〜20.5重量部とする。
次に、本発明の金属インキに配合する各成分について説明する。
(1)金属粒子
本発明で用いる金属粒子は、その構成成分には特に制限はなく、用途に応じて適宜選択することができる。金属成分としては周期表VIII族(鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金)及びIB族(銅、銀、金)からなる群より選ばれる少なくとも1種であれば、導電性が高いので好ましく、中でも、銅、銀、金、ニッケル、パラジウム及び白金から選ばれる少なくとも一種が鏡面光沢の表面が得られ易いため好ましい。また、銀、金、白金、パラジウム、銅は特に導電性が高くより好ましく、電極、回路配線パターン形成に用いるには、導電性とコストのバランスから銀又は銅が特に好ましい。また、1種の金属であっても、合金にしたり積層したりするなどして2種以上の金属で構成されても良い。なお、金属粒子には、製法上不可避の酸素、異種金属等の不純物を含有していても良く、あるいは、金属粒子の急激な酸化防止のために必要に応じて予め酸素、金属酸化物や有機化合物などが含まれていても良い。
金属粒子の粒子径は、入手し易いことから1nm〜10μm程度の平均粒子径を有する金属粒子を適宜用いるのが好ましく、1nm〜1μm程度の平均粒子径の金属粒子がより好ましく、多方面の用途に用いることができることから1〜100nm程度の平均粒子径を有する金属粒子が更に好ましく、より微細な電極、回路配線パターンや優れた鏡面光沢の表面を得るためには、1〜50nmの範囲の平均粒子径を有する金属粒子を用いるのが更に好ましい。本発明では1種の金属粒子を用いても良いし、2種以上の金属粒子を混合して用いても良く、例えば平均粒子径が異なる2種以上の金属粒子、構成成分が異なる2種以上の金属粒子を混合して用いても良い。金属粒子の平均粒子径は、電子顕微鏡写真より1000個の粒子それぞれの粒子径を測定し、個数平均を算出して求める。
金属粒子は、公知の方法を用いて製造することができ、例えば、(1)金属を真空中で蒸発させて、気相中から金属粒子を凝結させる方法、(2)金属化合物溶液に還元剤を添加して、液相中から金属粒子を析出させる方法などを用いることができ、(2)の方法では廉価に金属粒子が得られるため、より好ましい方法である。(2)の方法において、金属粒子を製造するための原料である金属化合物は、例えば、前記金属の塩化物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩、酸化物等を用いることができる。金属化合物を溶解する媒液には、水又はアルコール等の有機溶媒、あるいはこれら2種以上の混合溶媒を用いることができる。金属化合物の媒液中の濃度は、金属化合物が溶解する範囲であれば特に制約はないが、工業的には5ミリモル/リットル以上とすることが好ましい。金属化合物が水に難溶のものであれば、金属成分と可溶性の錯体を形成する化合物を加えて用いることもできる。
液相での反応に用いる還元剤としては公知のものを用いることができ、例えば、(1)ヒドラジン又はその水和物、(2)ヒドラジン系化合物(例えば、塩酸ヒドラジン、硫酸ヒドラジン等)、(3)アルデヒド類((a)脂肪族アルデヒド類(例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド等)、(b)芳香族アルデヒド類(例えば、ベンズアルデヒド等)、(c)複素環式アルデヒド類等)、(4)アミン類((a)1級アミン類(例えば、ブチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、エチレンジアミン等)、(b)2級アミン類(例えば、ジブチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン等)、(c)3級アミン類(例えば、トリブチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン等)等)、(5)アミノアルデヒド類(例えば、アミノアセトアルデヒド等)、(6)アルカノールアミン類(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等)、(7)還元糖(例えば、ショ糖、トレパース、マルトース、ラクトース等)、(8)水素化合物(例えば、水素化ホウ素ナトリウム等)、(9)低次無機酸素酸(例えば、亜硫酸、亜硝酸、次亜硝酸、亜リン酸、次亜リン酸等)及びその水化物(例えば、亜硫酸水素)又はそれらの塩(例えば、ナトリウム等のアルカリ金属塩)等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を用いても良い。
還元反応は任意の温度で行うことができ、水性媒液中で行う場合には、5〜90℃の範囲の温度であれば、反応が進み易いので好ましい。還元剤の添加量は金属に還元できる範囲であれば適宜設定することができ、金属化合物1モルに対して、0.2〜50モルであることが好ましい。添加量が0.2モル未満では還元反応が十分に進行し難いため好ましくなく、50モルを超えると生成した金属粒子の分散が不安定になり易いため好ましくない。
金属化合物と還元剤の混合液のpHを8〜14の範囲に調整すると、金属化合物が媒液中に均一に分散し、還元反応が生じ易いので好ましい。更に好ましいpHの範囲は8〜13であり、8〜12であれば一層好ましい。具体的には、例えば、金属化合物を含む媒液のpHを調整した後、金属化合物を還元しても良く、あるいは、還元剤を混合した後、pHを調整しても良い。pH調整には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物や炭酸塩、アンモニア等のアンモニウム化合物、アミン類等の塩基性化合物を用いることができる。このようにして得られた金属粒子は、媒液のpHを5以下にすると容易に凝集するので、吸引ろ過、沈降分離等の比較的簡単な操作でろ別できる。より好ましいpHの範囲は0〜5である。ろ別した金属コロイド粒子は常法により洗浄することができ、可溶性塩類や残存する還元剤を十分に除去できる。pH調整には、例えば、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等の有機酸等の酸性化合物を用いることができる。
前記の金属粒子の表面には、硫黄、窒素、リンから選ばれる少なくとも1種の元素を含む化合物(以下、配位化合物と記載することもある)を存在させるのが好ましい。硫黄、窒素、リンのそれぞれの元素は金属粒子の表面に配位し化学結合するため、硫黄、窒素、リンの元素を含む化合物は、これらの元素を介して金属粒子の表面に配位する。これらの元素の中でも硫黄が金属粒子との化学結合力が強いので好ましい。
硫黄化合物としては例えば、(a)メルカプトカルボン酸類(例えば、メルカプトプロピオン酸、メルカプト酢酸、チオジプロピオン酸、メルカプトコハク酸、ジメルカプトコハク酸、チオ酢酸、チオジグリコール酸等)、(b)チオグリコール類(例えば、メルカプトエタノール、チオジエチレングリコール等)、(c)アミノチオール類(アミノエチルメルカプタン、チオジエチルアミン等)、(d)チオアミド類(例えば、チオホルムアミド等)、(e)含硫黄アミノ酸類(例えば、システイン、メチオニン等)が挙げられる。中でも、メルカプトプロピオン酸、メルカプト酢酸、チオジプロピオン酸、メルカプトコハク酸、メルカプトエタノール、チオジエチレングリコール、チオジグリコール酸、アミノエチルメルカプタン、チオジエチルアミンから選ばれる少なくとも1種が好ましく、特にメルカプトプロピオン酸、メルカプト酢酸、メルカプトエタノールは、金属粒子、とりわけ金属コロイド粒子に分散安定性を付与する効果が高くより好ましい。
また、窒素化合物としては、(a)アミノ酸類(例えば、グリシン、アラニン等の中性アミノ酸類、ヒスチジン、アルギニン等の塩基性アミノ酸類、アスパラギン酸、グルタミン酸等の酸性アミノ酸類)、(b)アミノポリカルボン酸類(例えば、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、イミノジ酢酸(IDA)、エチレンジアミンジ酢酸(EDDA)、エチレングリコールジエチルエーテルジアミンテトラ酢酸(GEDA)等)、(c)アルカノールアミン類(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等)、(d)アミン類(エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリアミノトリエチルアミン等)が挙げられる。
また、リン化合物としては、アルキルホスフィン(−PR:Rはアルキル基)などが挙げられる。
更に、金属粒子の表面には保護コロイドが存在しても良い。
保護コロイドとしては、例えば、ゼラチン、アラビアゴム、カゼイン、カゼイン酸ソーダ、カゼイン酸アンモニウム等のタンパク質系、デンプン、デキストリン、寒天、アルギン酸ソーダ等の天然高分子や、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース系、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等のビニル系、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸アンモニウム等のアクリル酸系、ステアリン酸等の高級脂肪酸、ポリエチレングリコール等の合成高分子、クエン酸等の多価カルボン酸、アニリン又はそれらの誘導体等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を用いても良い。高分子の保護コロイドは分散安定化の効果が高いので、これを用いるのが好ましく、水系媒液中で反応させる場合、水溶性のものを用いるのが好ましく、特にゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールが好ましい。なかでも、石灰処理ゼラチンは金属粒子の分散能力と酸化防止力が高いため好ましい。
金属粒子の表面に、前記の配位化合物又は保護コロイド(以降、「配位化合物等」と記載することもある)を予め化学結合させるには、金属粒子を分散した媒液中に配位化合物等を添加し混合するか、あるいは、前記の金属化合物と還元剤とを液相中で反応させる際に配位化合物等を存在させても製造することができる。後者の方法では還元反応の際に前記の配位化合物等が存在しており、より高度に分散した金属粒子が得られ、特に微細な金属コロイド粒子が得られるため好ましい方法である。このことから、金属化合物と配位化合物等とを媒液に溶解した溶液と還元剤とを混合して還元する方法、金属化合物と配位化合物等とを媒液に溶解した溶液に還元剤を添加して還元する方法などがより好ましい方法である。
配位化合物等は金属粒子100重量部に対し、0.1〜15重量部程度の範囲で存在していれば、所望の効果が得られるので好ましく、更に好ましい範囲は0.1〜10重量部程度である。なお、保護コロイドを用いる場合、密着性付与剤と同種であっても、添加する工程の違いから機能も異なるため、密着性付与剤の量には加算しない。
(2)溶媒
金属インキに配合する溶媒は、水及び/又は有機溶媒を用いることができる。有機溶媒には、通常使用される有機溶媒を適宜選択して用いることができる。有機溶媒としては、具体的にはトルエン、キシレン、ソルベントナフサ、ノルマルヘキサン、イソヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ノルマルヘプタン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン等の炭化水素系溶媒、メタノール、エタノール、ブタノール、IPA(イソプロピルアルコール)、ノルマルプロピルアルコール、2−ブタノール、TBA(ターシャリーブタノール)、ブタンジオール、エチルヘキサノール、ベンジルアルコール、テルピネオール(沸点:217〜218℃)、ジヒドロテルピネオール(沸点:約200℃)等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、DIBK(ジイソブチルケトン)、シクロヘキサノン、DAA(ジアセトンアルコール)等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシブチル、酢酸セロソルブ、酢酸アミル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸イソプロピル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル等のエステル系容媒、メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、ジオキサン、MTBE(メチルターシャリーブチルエーテル)、ブチルカルビトール(沸点:230.6℃)等のエーテル系溶媒、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール系溶媒、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(沸点:194℃)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(沸点:249℃)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点:189〜190℃)、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール等のグリコールエーテル系溶媒、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、PMA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(沸点:217.4℃)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(沸点:246.8℃)等のグリコールエステル系溶媒、ホルムアミド(沸点:210℃)、N−メチルホルムアミド(沸点:197℃)、N,N−ジメチルホルムアミド(沸点:197℃)、アセトアミド、N−メチルアセトアミド(沸点:205℃)、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N−メチルピロリドン(沸点:202℃)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(沸点:226℃)、フルフラール(沸点:161℃)等のアミド系溶媒から選ばれる少なくとも1種を用いることができる。本発明では、エーテル系溶媒、グリコールエステル系溶媒、アミド系溶媒から選ばれる1種が好ましく、アミド系溶媒がより好ましい。また、有機溶媒の沸点に関して、比較的高い沸点を有するものが好ましく、沸点が185〜250℃のものがより好ましく、200〜250℃のものが更に好ましい。
(3)ポリエーテル
ポリエーテルは金属インキの粘度を増粘させるためのものである。
ポリエーテルは、主鎖にエーテル結合−R−O−R−をもつ線状高分子であり、繰り返し単位が炭素数2〜6のアルキレン基であることが好ましい。このようなポリエーテルとしてはポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレンオキシド、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールなどが挙げられ、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコールが添加効果が高いためより好ましい。また、ポリエーテルは、2元以上のポリエーテルコポリマーやポリエーテルブロックコポリマーであってもよい。例えば、エチレングリコール/プロピレングリコール、エチレングリコール/ブチレングリコールの2元コポリマー、エチレングリコール/プロピレングリコール/エチレングリコール、プロピレングリコール/エチレングリコール/プロピレングリコール、エチレングリコール/ブチレングリコール/エチレングリコールなどの直鎖状の3元コポリマーが挙げられる。また、ブロックコポリマーとしては、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールポリブチレングリコールのような2元ブロックコポリマー、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールポリエチレングリコールポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールポリブチレングリコールポリエチレングリコールのような3元ブロックコポリマーなどが挙げられる。
また、ポリエーテルは、その化学構造にもよるが、粘度平均分子量が100,000〜5,000,000程度が好ましい。粘度平均分子量が100,000より小さいと、単位添加重量部あたりの増粘効果が小さく、20重量部を超えて添加する必要があり、膜の鏡面光沢、導電性等の特性が低下し易くなる。一方、粘度平均分子量が5,000,000より大きいと、インキの製造時や、印刷、塗装時の取り扱いが困難になる。より好ましくは100,000〜4,000,000の範囲であり、さらに好ましくは、500,000〜3,000,000の範囲である。
粘度平均分子量Mvは、温度30℃のポリエチレンオキシド水溶液の極限粘度数ηを求め、式:η=K・Mvαにより求めることができる。極限粘度数ηの測定方法は「JIS K7367-3 1999」に規定されている。
(4)密着性付与剤
密着性付与剤は、金属粒子と基材との密着性を向上させるためのものであり、バインダー作用のあるポリマーなどの密着性を付与する効果を有するものであればいずれのものでも使用できる。
本発明の配合量の範囲で良好な効果を有する密着性付与剤としては、CO二重結合を単位構造に持つポリマーが好ましく、具体的にはポリエステル、蛋白質、ポリケトン、ポリアミド等を用いることができる。
ポリエステルは主鎖にエステル結合−CO−O−をもつ高分子であり、多価カルボン酸(ジカルボン酸)とポリアルコール(ジオール)との重縮合体であるポリエステル樹脂や、ポリエステル樹脂にポリアルキレングリコール、ジカルボン酸等を共重合した共重合ポリエステル、ポリエステル樹脂とビニル重合性モノマーを反応させたビニル変性、エポキシ化合物によるエポキシ樹脂変性、又はイソシアネート化合物でウレタン変性した変性ポリエステルや、芳香族ジカルボン酸と炭素数2〜6の脂肪族ジオールとを反応させたポリエステルジオールなどを用いることができる。
蛋白質はペプチド結合−CO−NH−をもつ高分子であり、蛋白質を更に加水分解した生成物を含む。具体的にはゼラチンやゼラチンを更に加水分解した生成物、アラビアゴム、カゼイン、カゼイン酸ソーダ、カゼイン酸アンモニウム等を用いることができる。
ポリケトンはケトン基をもつオレフィンと一酸化炭素の共重合体であり、エチレン−一酸化炭素共重合体、エチレン−プロピレン−一酸化炭素共重合体等を用いることができる。
ポリアミドは、アミド結合−CO−NH−の繰り返しによって主鎖が構成される線状高分子であり、ナイロン6のような脂肪族ポリアミド、ケブラー(登録商標)のような芳香族ポリアミド等を用いることができる。
密着性付与剤は、ポリエステル、蛋白質から選ばれる少なくとも一種が好ましく、ポリエステルがより好ましい。
ポリエステルを用いると、要因は不明であるが、粘度付与剤であるポリエーテルと組み合わされることで、密着性付与効果が著しく高まるため好ましい。具体的には、東洋紡株式会社製バイロン、バイロナール等の共重合ポリエステル樹脂を挙げることができる。
(5)その他の成分
本発明の金属インキには、その他の成分として、架橋剤、表面調整剤(レベリング剤)、消泡剤、界面活性剤、高分子分散剤、非界面活性型分散剤、硬化性樹脂、可塑剤、防カビ剤等の添加剤を、必要に応じて適宜配合することもできる。
架橋剤は、膜を作製した際に架橋反応を行い得るものであって、基材との密着性がより一層向上するため必要に応じて配合することができる。架橋剤としては、オキサゾリン基(−CONC)、カルボジイミド基(−N=C=N−)、ブロックイソシアネート基、エポキシ基(−COC)、カルボニル基(−C=O)等から選ばれる少なくとも1種の活性基を持つ架橋剤が好ましい。また、架橋剤としてメラミン、メラミン誘導体から選ばれる1種の化合物も用いることができる。具体的には、オキサゾリン系架橋剤としては、2、2’−ビス(2オキサゾリン)、2、2’−メチレン−ビス(2オキサゾリン)、2、2’−エチレン−ビス(4、4’ジメチル−2オキサゾリン)、2、2’−フェニレン−ビス(2オキサゾリン)、ビス(2−オキサゾリンシクロヘキサノン)スルフィド等が挙げられる。カルボジイミド系架橋剤としては、キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物の縮合物が挙げられる。ブロックイソシアネート系架橋剤としては、先に挙げたジイソシアネート化合物のイソシアネート基(−N=C=O)をアルコール系、フェノール系、オキシム系、酸アミド系等のブロック剤でブロックしたものが挙げられる。エポキシ系架橋剤としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1、6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、グリシジルアクリレート等が挙げられる。カルボニル系架橋剤としては、ホルムアルデヒド、グリオキサール、グルタールアルデヒド等のアルデヒド系化合物、ジアセトン、シクロペンタジオン、ダイアセトンアクリルアミド、アジピン酸ヒドラジド、アセトアセトキシエチルメタクリレート、アセト酢酸アリル等のケトン系化合物等が挙げられる。メラミン系架橋剤としては、メラミン、メラミンとホルムアルデヒドを縮合して得られるメチロール化メラミン誘導体、メチロール化メラミンに低級アルコールを反応させて部分的あるいは完全にエーテル化した化合物、及びこれらの混合物が挙げられる。これらの活性基は1種の架橋剤中に1種又は2種以上含まれていても良く、異なる活性基を有する架橋剤を2種以上用いることも、同種の活性基を有する異種の架橋剤を2種以上用いることもできる。
架橋剤を配合する場合には、密着性付与剤にポリエステルを用いると、相互に反応し密着性が更に向上するため好ましく、分子末端に水酸基を持つポリエステルを用いるのがより好ましい。基材にプラスチックフィルム、特にPET(ポリエチレンテレフタレート)やPEN(ポリエチレンナフタレート)などを用いる場合にはより一層効果的である。
表面調整剤は金属インキの表面張力をコントロールして、ハジキ、クレーター等の欠陥を防止するものであり、アクリル系表面調整剤、ビニル系表面調整剤、シリコーン系表面調整剤、フッ素系表面調整剤等が挙げられる。また、消泡剤は、金属インキに配合する各成分を混合する際に生じる気泡の発生量を抑制するためのものであって、シリコーン系消泡剤等を用いることができる。界面活性剤は金属粒子の分散安定性を更に高める作用や、金属インキのレオロジー特性を制御し、塗工性を改良する作用を有するので好ましく、具体的には、第4級アンモニウム塩等のカチオン系、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩等のアニオン系、エーテル型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型等のノニオン系等の公知の界面活性剤を用いることができ、高分子分散剤は、金属粒子同士の凝集を抑制するためのものであって、公知のものを用いることができる。これらから選ばれる1種以上を用いることができる。表面調整剤(レベリング剤)、消泡剤、界面活性剤等の配合量は、金属インキ組成に応じて適宜設定することができるが、一般的には金属粒子100重量部に対し、0.01〜0.5重量部程度の範囲が好ましい。
本発明の金属インキは、所定量の金属粒子、溶媒、ポリエーテル、密着性付与剤、必要に応じてその他配合物とを公知の方法により混合して、金属粒子を溶媒に分散させる。混合方法としては、例えば、ディスパー等の撹拌機を用いた撹拌混合、ミキサー、サンドミル、コロイドミル等の湿式粉砕混合などの方法を用いることができる。
金属インキに配合する金属粒子、ポリエーテル、密着性付与剤、溶媒などの配合量は、用いる印刷機又は塗装機に応じて必要とされるインキ粘度、得られる金属含有膜の性能等に応じて以下のように設定するのが好ましい。
ポリエーテルは金属インキの粘度を増粘させるためのものであり、含有量を適宜調整することにより、印刷機、塗装機に応じた粘度に調整することができる。金属粒子の量や溶媒の量にも依存するが、ポリエーテルの含有量を多くするとインキ粘度は高くなり使用できる印刷機、塗装機の選定が容易になるものの、金属含有膜の鏡面光沢、導電性等の特性が低下し易くなる。一方、ポリエーテルの含有量を少なくすると金属含有膜の鏡面光沢や導電性等の特性は高くなるものの、インキ粘度が低くなり使用できる印刷機、塗装機の選定が難しくなり易い。このため、ポリエーテルの含有量は、前記の金属粒子100重量部に対して0.5〜20重量部の範囲が重要であり、0.5〜10重量部の範囲が好ましい。
密着性付与剤の含有量も適宜調整することができるが、含有量を多くすると密着性は良くなるものの、金属含有膜の鏡面光沢、導電性等の特性が低下し易い。一方、密着性付与剤の含有量を少なくすると金属含有膜の鏡面光沢や導電性等の特性は高くなるものの、密着性が低くなり易い。このため、密着性付与剤の含有量は金属粒子100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲が重要であり、0.1〜6重量部の範囲が好ましい。
ポリエーテルと密着性付与剤の合量も適宜調整することができるが、合量を多くしすぎると、金属含有膜の鏡面光沢、導電性等の特性が低下し易い。一方、合量が少なすぎるとポリエーテルと密着性付与剤の密着性に及ぼす相乗効果が認められ難い。このため、ポリエーテルと密着性付与剤の合量は金属粒子100重量部に対して0.6〜20.5重量部の範囲が重要であり、0.6〜10.5重量部の範囲が好ましい。
架橋剤は必要に応じて配合することができるが、その含有量は金属粒子100重量部に対して5重量部以下が好ましく、特に、密着性付与剤としてポリエステルを用いる場合には、2重量部以下がより好ましい。架橋剤が5重量部より多いと鏡面光沢が得られにくく、導電性等の特性も低下する。さらに、架橋剤を配合する場合には、ポリエーテル、密着性付与剤及び架橋剤の合量が20重量部以下であることが好ましい。
金属粒子の含有量も適宜調整することができ、含有量が多いほどインキ粘度は高くなり、金属含有膜の光沢、導電性も良好になる。このため、金属粒子の含有量は金属インキに対して5重量%以上が好ましい。一方、金属粒子の含有量が多過ぎると、インキ粘度が高くなりすぎ印刷性、塗装性が阻害されるため、90重量%以下が好ましい。
溶媒の含有量は適宜設定することができ、例えば金属インキに対して95重量%以下が好ましい。有機溶媒の含有量が95重量%より多いと金属インキの粘度が低くなりすぎるため好ましくない。
本発明の金属インキは、前述の範囲で各種材料の配合を適宜設定することにより、広い範囲の粘度に調整することができる。
具体的には、回転粘度計(ブルックフィールド社製DV−I+)にて25℃、せん断速度7.5sec−1で測定した粘度で表したとき、500〜200000mPa・sの範囲に調整することができる。1000〜10000mPa・sの範囲が好ましく、1000〜5000mPa・sの範囲がより好ましい。
次に、本発明の金属インキを基材に印刷又は塗装した後、溶媒を除去すると金属含有膜を得ることができる。
基材への印刷に用いる汎用の印刷機としては、例えばスクリーン印刷機、グラビア印刷機、フレキソ印刷機、インクジェット印刷機又はオフセット印刷機等が挙げられる。また、塗装に用いる汎用の塗装機としては、スプレー塗装機、スリットコーター、カーテンコーター、バーコーター、又はスピンコーター等が挙げられ、その他にも刷毛、ヘラ、コテ、ローラー、ペン又は筆等を用いて塗装することもできる。なお、本発明の金属インキは、特にスクリーン印刷機に適したものである。
また、必要に応じて、本発明の金属インキを基材に印刷又は塗装して作製した金属含有膜を加熱してもよい。該加熱により、ポリエーテル及び密着性付与剤及び/又は架橋剤等のインキに配合した有機化合物が相互に架橋等の反応を起こして密着性が向上すると共に、金属粒子が一部融着し、金属含有膜の鏡面光沢、導電性等の特性がより向上すると推測される。
加熱温度は、基材の耐熱温度や金属種にも依存するが、適宜設定することができ、例えば、200℃以下が好ましく、50〜150℃程度がより好ましい。加熱時間も適宜設定することができ、例えば、5分〜10時間程度が適当である。
雰囲気も適宜設定することができ、不活性ガス雰囲気下又は還元性ガス雰囲気下、酸素含有雰囲気下(大気中など)で実施することもできる。不活性ガスにはNガス、Arガス、Heガス等を用いることができる。
このようにして得られた膜は、電気的導通、帯電防止、電磁波遮蔽又は金属光沢、鏡面光沢の付与等に用いることができ、更には、電極、回路配線パターン等に用いることができる。
特に、本発明の金属インキは装飾膜を形成して金属鏡面光沢を付与するために好適に用いられ、金属粒子の金属色や鏡面光沢を基材表面に付与した装飾物品として用いることができる。金属インキを用いて基材の表面の少なくとも一部に、あるいは、基材表面の全面にわたって着色し光沢を付与することができるほか、基材表面の一部分に意匠、標章、ロゴマークを形成したり、その他の文字、図形、記号を形成したりすることもできる。また、本発明の金属インキを用いて作製した金属含有膜は、基材との密着性に優れるため、膜の形成後の変形加工にも耐えることができる。そのため、製品の製造段階におけるいずれの段階でも金属含有膜形成工程を導入することができ、基材を使用物品に加工する前の原料基材に膜を形成して装飾を施すこともでき、あるいは、基材を加工した後のあらゆる物品に装飾を施すこともできる。更に、それらの基材表面に予め塗装したものの表面に金属インキを用いて装飾を施すこともできる。
得られた金属含有膜の鏡面光沢は分光色彩計を用いて判断できる。本発明の金属インキを用いると、JIS Z 8741に従い、入射角、反射角ともに20度の条件にて測定したときに光沢度が400以上の金属含有膜を作製することができ、金属鏡面として加飾用途に使用することができる。
得られた金属含有膜をJIS K 5600−5−6に準拠した方法(カッターナイフで碁盤目を作り、セロハンテープを貼付し、次いで、セロハンテープを剥離し、その後に残存する塗膜片の数を表記)で評価すると、70%以上の碁盤目が残存し、工業的に十分な密着性を有する。残存率は80%以上であるとより好ましい。
基材としては、金属、ガラス、セラミック、コンクリートなどの無機質材料、ゴム、プラスチック、紙、木、皮革、布、繊維などの有機質材料、無機質材料と有機質材料とを併用あるいは複合した材料を用いることができる。
装飾を施す物品の具体例としては、
(1)自動車、トラック、バスなどの輸送機器の外装、内装、バンパー、ドアノブ、サイドミラー、フロントグリル、ランプの反射板、表示機器等、
(2)テレビ、冷蔵庫、電子レンジ、パーソナルコンピューター、携帯電話、カメラなどの電化製品の外装、リモートコントロール、タッチパネル、フロントパネル等、
(3)家屋、ビル、デパート、ストアー、ショッピングモール、パチンコ店、結婚式場、葬儀場、神社仏閣などの建築物の外装、窓ガラス、玄関、表札、門扉、ドア、ドアノブ、ショーウインド、内装等、
(4)照明器具、家具、調度品、トイレ機器、仏壇仏具、仏像などの家屋設備、
(5)金物、食器などの什器、
(6)飲料水、タバコなどの自動販売機、
(7)合成洗剤、スキンケア、清涼飲料水、酒類、菓子類、食品、たばこ、医薬品などの容器、
(8)表装紙、ダンボール箱などの梱包用具、
(9)衣服、靴、鞄、メガネ、人口爪、人口毛、宝飾品などの衣装・装飾品、
(10)野球のバット、ゴルフのクラブなどのスポーツ用品、つり具などの趣味用品、
(11)鉛筆、色紙、ノート、年賀はがきなどの事務用品、机、椅子などの事務機器、
(12)書籍類のカバーやオビ等、人形、ミニカーなどのおもちゃ、定期券などのカード類、CD、DVDなどの記録媒体、などが挙げられる。また、人間の爪、皮膚、眉毛、髪の毛などを基材とすることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。
(金属コロイド粒子の調製)
金属化合物として硝酸銀50g、配位化合物として3−メルカプトプロピオン酸1.6gを純水220ミリリットルに溶解し、28%アンモニア水70ミリリットルを加え、pHを11.6に調整した。一方、還元剤として水素化ホウ素ナトリウム2.1gを、28%アンモニア水4ミリリットルを加えた295ミリリットルの純水に溶解した。両者を30分間かけて600ミリリットルの純水中に撹拌しながら同時に滴下し、硝酸銀を還元して、3−メルカプトプロピオン酸が表面に存在する銀コロイド粒子を媒液中に生成させた。次いで、得られた銀コロイド粒子の媒液を、硝酸(30%)を用いて媒液のpHを2.5に調整し、銀コロイド粒子を沈降させ、真空ろ過機で銀コロイド粒子(銀コロイド粒子1000重量部に対し、メルカプトプロピオン酸を3重量部含む。銀コロイド粒子の平均粒子径は約10nm)をろ別し、ろ液の比導電率が10μS/cm以下になるまで水洗した後、N−メチルホルムアミド中に再分散して、銀コロイド溶液(銀コロイド粒子を70重量%含有)を得た。
(ビヒクルの調製)
プラスチック製カップに、ホルムアミド2.23g、表面張力調整剤(ビックケミー社BYK−190)0.07g、密着性付与剤として水分散ポリエステル(東洋紡社製 バイロナール(登録商標) MD−1100 ポリエステル含有分30重量%)1.85gを計り取り、撹拌した後、これに、ポリエチレンオキシド(住友精化製 PEO(登録商標)−3Z、分子量600,000〜1,100,000)1.03gを、N−メチルホルムアミド4.80gに溶解した溶液を加え、撹拌脱泡機にて混合し、ビヒクルを得た。
(インキの調製)
上記方法で得た銀コロイド溶液7.2g、ビヒクル1.8g、N−メチルホルムアミド0.9gを撹拌脱泡機にて混合し、本発明の銀インキを得た。
実施例1において、ポリエチレンオキシドを分子量1,700,000〜2,200,000のポリエチレンオキシド(住友精化製 PEO−8Z)0.78gに替えること以外は、実施例1と同じ条件で、本発明の銀インキを得た。
実施例1において、水分散ポリエステルの使用量を1.85gから5.55gに替えること以外は、実施例1と同じ条件で、本発明の銀インキを得た。
実施例1において、更に架橋剤として、ブロックイソシアネート(第一工業製薬社製 エラストロン(登録商標)BN−77)を0.02g(銀100重量部に対し0.4重量部)添加したこと以外は、実施例1と同じ条件で、本発明の銀インキを得た。
比較例1
実施例1において、水分散ポリエステルの使用量を1.85gから65.0gに替えること以外は、実施例1と同じ条件で、比較用の銀インキを得た。
比較例2
実施例1において、水分散ポリエステルを添加しないこと以外は、実施例1と同じ条件で、比較用の銀インキを得た。
比較例3
実施例1において、ポリエチレンオキシドを用いないこと以外は、実施例1と同じ条件で、比較用の銀インキを得た。
比較例4
実施例1において、水分散ポリエステル及びポリエチレンオキシドを添加しないこと以外は、実施例1と同じ条件で、比較用の銀インキを得た。
(粘度測定)
回転粘度計(ブルックフィールド社製DV−I+)にて25℃、せん断速度7.5sec−1の条件で測定した。
銀100重量部に対する各配合物の配合量は表1の通りである。
また、それぞれの銀インキの粘度を表1に示す。本発明の銀インキは粘度を適宜調整することができ、具体的にはポリエーテル量の若干の調整のみでも1500〜2500mPa・sの範囲に調整できることがわかる。
Figure 2011093962
(塗膜の作製)
得られたインキをPETフィルム(東レ社製 ルミラー(登録商標)T60)上に垂らし、バーコーター(#3)を用いて厚み約7μmに広げ、オーブン中100℃、30分間加熱することで、銀塗膜を作製した。
(密着性の評価)
得られた銀塗膜をJIS K5600−5−6に準拠して、カッターナイフで25マスの碁盤目を作り、セロハンテープを貼付した後、剥離し、その後に残存する塗膜碁盤目片の数で評価した。全部剥離すれば0/25、全部残存すれば25/25であり、この数値が大きい程、銀含有膜と基材との密着性が高いことを示す。
(金属鏡面光沢度の評価)
得られた銀塗膜をJIS Z 8741に準拠した方法で、入射角、反射角ともに20度の条件にて光沢度を測定した。測定には日本電色工業社製分光色彩計(SD5000)を用いた。
(外観の評価)
得られた銀塗膜の色調と均質性を目視により観察した。均質性は、塗膜の色むらやハジキの有無で判断した。
Figure 2011093962
実施例で得られた銀含有膜のクロスカット試験での碁盤目片残存率は85〜100%であり、十分な密着性が得られていることがわかる。
また、実施例で得られた銀含有膜の鏡面光沢度はいずれも800以上であり、十分な金属光沢が得られていることがわかる。
さらに、実施例で得られた銀含有膜には色むら、ハジキ等が認められず、銀色の色調を有することがわかる。
本発明では、ポリエーテルと密着性付与剤の両者を一定量配合することで、高粘度の金属インキを作製できるだけでなくその金属インキを用いた金属含有膜の基材との密着性と外観とを両立させることができ、個別にポリエーテルや密着性付与剤を添加するよりも少量でその効果が生じることがわかる。
本発明の金属インキは、スクリーン印刷機、グラビア印刷機、フレキソ印刷機、インクジェット印刷機又はオフセット印刷機等の汎用の印刷機、スプレー、スリットコーター、カーテンコーター、バーコーター、又はスピンコーター等の汎用の塗装機、刷毛、ヘラ、コテ、ローラー、ペン又は筆等を用いて、印刷ムラ、塗装ムラもなく基材に印刷又は塗装することができるため、電気的導通を確保する材料、あるいは帯電防止、電磁波遮蔽又は金属光沢を付与する材料などの用途に幅広く用いられる。また、比較的低温での加熱によっても優れた導電性、金属光沢を有する塗膜が得られることから、近年活発に開発が進められている電極、回路配線パターンの形成といったナノテクノロジーの新規用途にも適用でき、また、金属鏡面光沢による意匠性、装飾性の付与などのメッキ技術の代替用途にも適用できる。

Claims (13)

  1. 金属粒子と溶媒と、前記の金属粒子100重量部に対して0.5〜20重量部のポリエーテルと、前記の金属粒子100重量部に対して0.1〜20重量部の密着性付与剤とを少なくとも含み、ポリエーテルと密着性付与剤との合量が金属粒子100重量部に対し0.6〜20.5重量部である金属インキ。
  2. ポリエーテルがポリエチレンオキシドであることを特徴とする請求項1に記載の金属インキ。
  3. 密着性付与剤がCO二重結合を単位構造に持つポリマーであることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属インキ。
  4. CO二重結合を単位構造に持つポリマーがポリエステルであることを特徴とする請求項3に記載の金属インキ。
  5. アミド系溶媒を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の金属インキ。
  6. 金属粒子の構成成分が、銅、銀、金、ニッケル、パラジウム及び白金から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の金属インキ。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の金属インキを基材に印刷又は塗装することを特徴とする金属含有膜の製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の金属インキを基材に印刷又は塗装した後、200℃以下の温度で加熱処理することを特徴とする請求項7記載の金属含有膜の製造方法。
  9. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の金属インキを用いて作製されることを特徴とする装飾膜。
  10. 分光色彩計での入射角及び反射角20度の条件で測定した鏡面光沢度が400以上の塗膜を有することを特徴とする請求項9に記載の装飾膜。
  11. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の金属インキを用いて作製されることを特徴とする電極。
  12. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の金属インキを用いて作製されることを特徴とする配線パターン。
  13. 請求項9〜12のいずれか一項に記載の装飾膜、電極又は配線パターンを有する部品。
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