JP2011093747A - 石英るつぼおよびその製造方法 - Google Patents

石英るつぼおよびその製造方法 Download PDF

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    • Y02P40/57Improving the yield, e-g- reduction of reject rates

Abstract

【課題】シリコンインゴットの生産効率を向上させることができる石英るつぼおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】高純度の溶融石英ガラスの鋳塊から板状の石英ガラスを切り出す。切り出した石英ガラスを所定サイズに切断する。サイズを整えた板状の石英ガラスを酸水素混合火炎を用いた溶接によって接合して箱形状の石英るつぼを組み立てる。組み立てた石英るつぼにはフッ酸を用いた表面洗浄を施し、さらに酸水素混合火炎による表面処理を行って石英ガラス全体を透明にする。この石英るつぼを用いてシリコンを溶融させて凝固させるときに、石英るつぼの全体が透明であれば、シリコンからの熱放射はるつぼ壁面の石英ガラスによってほとんど遮られることがなくなる。その結果、シリコンの冷却速度が速くなり、シリコンインゴットの生産効率を向上させることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、太陽電池パネル等の製造に用いるシリコンインゴットを生成するための石英るつぼおよびその製造方法に関する。
現在実用化されている太陽電池パネルの大半は、シリコン結晶の基板を用いて製造されている。シリコン結晶は単結晶と多結晶とに区分される。一般に、単結晶のシリコン基板を太陽電池として用いた方が光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率(発電効率)を高めることができる。しかし、単結晶シリコンは、溶融シリコンから引き上げ育成するチョクラルスキー法を用いて製造されるため、多結晶シリコンに比べて製造コストが高くなり、その結果太陽電池の製造コストも上昇するという問題がある。
一方、多結晶シリコンは、溶融シリコンを鋳型で凝固させる鋳造法によって製造されるため、チョクラルスキー法で製造される単結晶シリコンよりも製造コストを低く抑制することができる。鋳造法では、原料である高純度シリコンをるつぼ内で加熱溶解し、そのままるつぼ内で冷却して凝固させるか、または鋳型に流し込んで凝固させてシリコンのインゴットを生成する。特許文献1には、炉内にて石英製のるつぼを用いてシリコンを加熱溶解し、そのまま炉内にてるつぼごと冷却してシリコンを凝固させる技術が開示されている。
特表2006−526751号公報
多結晶シリコンのインゴットを生成するための石英るつぼは、従来より所望の形状を得られやすい鋳造(キャスティング)によって作製されていた。石英るつぼの鋳造は、石英の微粉に添加物を混合させたものを加熱して溶解し、その溶融物を鋳型に流し込んで冷却して固めるというものである。
しかしながら、鋳造によって作製された石英るつぼには、添加物に起因した不純物が多く含まれる。このため、るつぼの石英自体が不透明なものとなっていた。その結果、石英るつぼ内にて溶融シリコンを凝固させる際に、熱放射が遮られることとなり、冷却速度が低下して凝固するまでに長時間を要するという問題が生じていた。
また、鋳造によって作製された石英るつぼに含有される不純物は汚染源ともなり、凝固した多結晶シリコンの歩留まりが低下するという問題も生じていた。その結果、凝固に長時間を要することともあいまって、多結晶シリコンインゴットの生産効率が低下することとなっていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、シリコンインゴットの生産効率を向上させることができる石英るつぼおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、シリコンインゴットを生成するための石英るつぼにおいて、少なくとも内質が透明な石英ガラスにて形成された側壁および底壁を備えることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る石英るつぼにおいて、側壁の接合部および側壁と底壁との接合部に溶接部を備えることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項2の発明に係る石英るつぼにおいて、石英るつぼは平面視で矩形の有底筒形状を有し、側壁は4枚の板状の石英ガラスを有するとともに、底壁は1枚の板状の石英ガラスを有することを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかの発明に係る石英るつぼにおいて、前記石英ガラスは溶融石英ガラスであることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、シリコンインゴットを生成するための石英るつぼの製造方法において、少なくとも内質が透明な石英ガラスを溶接して側壁および底壁を形成することを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項5の発明に係る石英るつぼの製造方法において、4枚の板状の石英ガラスを溶接して側壁を形成し、当該側壁に1枚の板状の石英ガラスを溶接して石英るつぼを平面視矩形の有底筒形状とすることを特徴とする。
また、請求項7の発明は、請求項6の発明に係る石英るつぼの製造方法において、板状の石英ガラスは溶融石英ガラスから切り出すことを特徴とする。
請求項1から請求項4の発明によれば、石英るつぼの側壁および底壁が少なくとも内質が透明な石英ガラスにて形成されているため、るつぼ内で溶融シリコンが凝固するときに、シリコンからの熱放射がるつぼ壁面の石英ガラスによって遮られることはほとんどなく、シリコンの冷却速度が速くなってシリコンインゴットの生産効率を向上させることができる。
特に、請求項2の発明によれば、側壁の接合部および側壁と底壁との接合部に溶接部を備えるため、石英るつぼの純度を損なうことが防止される。
特に、請求項3の発明によれば、石英るつぼは平面視で矩形の有底筒形状を有するため、矩形の太陽電池パネル用のシリコンインゴットを製造するのに好適である。
特に、請求項4の発明によれば、石英ガラスは溶融石英ガラスであるため、石英るつぼを高純度なものとすることができ、るつぼ自体からの不純物混入を低減してシリコンインゴットの歩留まりを向上させることができる。
また、請求項5から請求項7の発明によれば、少なくとも内質が透明な石英ガラスを溶接して石英るつぼの側壁および底壁を形成するため、るつぼ内で溶融シリコンが凝固するときに、シリコンからの熱放射がるつぼ壁面の石英ガラスによって遮られることはほとんどなく、シリコンの冷却速度が速くなってシリコンインゴットの生産効率を向上させることができる。
特に、請求項6の発明によれば、4枚の板状の石英ガラスを溶接して側壁を形成し、当該側壁に1枚の板状の石英ガラスを溶接して石英るつぼを平面視矩形の有底筒形状としているため、矩形の太陽電池パネル用のシリコンインゴットを製造するのに好適である。
特に、請求項7の発明によれば、板状の石英ガラスは溶融石英ガラスから切り出すため、石英るつぼを高純度なものとすることができ、るつぼ自体からの不純物混入を低減してシリコンインゴットの歩留まりを向上させることができる。
石英るつぼの外観斜視図である。 石英るつぼの製造方法の手順を示すフローチャートである。 石英るつぼの組み立てを説明する分解斜視図である。 石英ガラスの溶接を示す図である。 図1の石英るつぼを用いてシリコンインゴットを製造するための電気炉の一例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<1.石英るつぼの全体外観>
図1は、石英るつぼの外観斜視図である。図1の石英るつぼ10は、太陽電池の製造に用いるシリコンインゴットを生成するためのるつぼである。石英るつぼ10内にて高純度のシリコン(Si)を加熱溶解し、それを石英るつぼ10内で溶融シリコンを冷却して凝固させることにより多結晶シリコンのインゴットを生成する。
図1に示すように、石英るつぼ10は平面視で矩形の有底筒形状を有している。すなわち、石英るつぼ10は底面が閉塞された中空の四角柱形状(四角の箱形状)を有している。本実施形態においては、石英るつぼ10の内寸は縦215mm×横215mm×高さ300mmである。石英るつぼ10の側壁および底壁は高純度石英ガラス(純度99.998wt%以上)にて形成されている。石英るつぼ10の側壁および底壁の板厚は10mmである。なお、石英るつぼ10のサイズは上記に限定されるものではなく、製造する太陽電池パネルの大きさに応じて適宜のものとすることができる。例えば、縦160mm×横160mm×高さ160mmのように小さい場合であってもよく、更に縦700mm×横700mm×高さ700mmのように大きいサイズに適用したり、またそれ以上のサイズにも適用可能である。
また、石英るつぼ10の側壁および底壁は少なくとも内質が透明な石英ガラスにて形成されている。これについてはさらに後述する。
<2.石英るつぼの製造方法>
次に、石英るつぼ10の製造方法について説明する。図2は、石英るつぼ10の製造方法の手順を示すフローチャートである。まず、溶融石英ガラスの鋳塊(クォーツインゴット)から板状の石英ガラスを切り出す(ステップS1)。石英ガラスの製法には多くの種類があるが、大別して「溶融石英ガラス」と「合成石英ガラス」とに分類される。このうち溶融石英ガラスは、水晶(SiO2)の粉末を酸水素火炎や電気炉等で溶融して製造される。溶融石英ガラスは、合成石英ガラスに比較して製造コストが低廉であるため半導体製造装置用を中心として多くの用途に使用されており、近年の原料精製技術の向上と相まって高純度なものが製造されている。本実施形態においても純度が99.998wt%以上である高純度の溶融石英ガラスの鋳塊を鋳造し、その鋳塊から厚さ10mmの板状の石英ガラスを切り出している。
次に、切り出した板状の石英ガラスを切断加工によって所定サイズの形状に整える(ステップS2)。図1から明らかなように、石英るつぼ10の側壁は4枚の板状の石英ガラスから構成され、底壁は1枚の板状の石英ガラスによって構成されている。ステップS2では、鋳塊から切り出した板状の石英ガラスを所定サイズに切断してこれら5枚の石英ガラスを得る。切断加工によって得られた5枚の石英ガラスは、それぞれ所定サイズの矩形形状を有する。本実施形態においては、石英るつぼ10が平面視で正方形であるため、底壁の石英ガラスも正方形となる。また、側壁を構成する4枚の石英ガラスは同じサイズの長方形となる。
次に、上記5枚の石英ガラスを溶接によって接合して石英るつぼ10を組み立てる(ステップS3)。図3は、石英るつぼ10の組み立てを説明する分解斜視図である。石英るつぼ10の側壁を構成する4枚の石英ガラス11については、相対向する一辺を隣接する石英ガラス11の一辺と溶接する。石英るつぼ10の底壁を構成する石英ガラス12については、四辺のそれぞれを石英ガラス11の一辺と溶接する。
石英ガラスの溶接は酸水素溶接によって行う。酸水素溶接は、母材としての石英ガラスの辺を酸水素混合火炎によって融解させて接合させる融接に分類される溶接手法である。図4は、石英ガラスの溶接を示す図である。2枚の石英ガラスの辺を突き合わせるとともに、酸水素バーナー15から酸素ガス(O2)と水素ガス(H2)とを同時に噴出させ、その混合ガスに点火して得られる酸水素混合火炎によって石英ガラスの突き合わせ部を融解して接合させる。石英るつぼ10の側壁を構成する4枚の石英ガラス11同士の接合、および、底壁を構成する石英ガラス12と石英ガラス11との接合の全てが酸水素溶接によって行われる。なお、石英ガラスの板厚が厚い場合には溶接棒を用いて酸水素溶接を行っても良い。溶接棒としては石英ガラスと同じ材質(本実施形態では溶融石英ガラス)が使用される。
このようにして溶接によって組み立てられた石英るつぼ10は、側壁同士の接合部および側壁と底壁との接合部に溶接部を備え、その形状は図1に示すようなものとなる。溶接部の厚さは側壁および底壁の厚さと同じ(本実施形態では10mm)にするのが熱均一性の観点から好ましい。そして、組み立てられた石英るつぼ10の表面洗浄を行う(ステップS4)。表面洗浄はフッ酸(HF)を用いて行う。石英るつぼ10の石英ガラスの表面をフッ酸によってエッチングし、ガラス表面に付着していた不純物を除去する。なお、溶接時の熱影響によって石英るつぼ10に歪が生じている場合には、電気炉内で石英るつぼ10に歪取り焼鈍を行うようにしても良い。
上述したように、石英るつぼ10の側壁および底壁を構成する石英ガラスは溶融石英ガラスである。溶融石英ガラスは本質的には透明である。但し、ステップS1にてクォーツインゴットから板状の石英ガラスを切り出したときに、工具によって石英ガラスの表面には微小凹凸が生じて失透している。すなわち、上記の工程を経て製造された石英るつぼ10の側壁および底壁を形成する石英ガラスは、内質は透明であるものの表面は不透明となっている。このため、酸水素火炎によって石英るつぼ10の石英ガラスの表面を焼き鈍し、石英ガラスの表面も透明にしている(ステップS5)。具体的には、酸水素バーナーによって石英るつぼ10の全面を均一に炙り、石英ガラスの表面に形成されていた微小凹凸を消滅させて透明にする。
以上説明したような工程を経て石英るつぼ10が製造される。石英るつぼ10は、全ての側壁および底壁が溶融石英ガラス、すなわち純度99.998wt%以上の高純度石英ガラスにて形成されている。また、石英るつぼ10の側壁の接合部および側壁と底壁との接合部には溶接部を備えている。さらに、石英るつぼ10の側壁および底壁を形成する石英ガラスの表面は酸水素混合火炎を用いた仕上げ処理によって平滑にされて透明となっている。従って、石英るつぼ10の側壁および底壁の全体が透明である。本明細書において、「透明」とは、180nmから4000nmの波長の光の平均透過率が80%以上であることを意味する。
<3.石英るつぼの使用方法>
次に、上述のようにして製造された石英るつぼ10の使用方法について説明する。本実施形態の石英るつぼ10は、太陽電池用のシリコンインゴットを生成するためのるつぼであり、高純度シリコンの加熱溶解および凝固に用いられる。図5は、石英るつぼ10を用いてシリコンインゴットを製造するための電気炉の一例を示す図である。
電気炉20は、筐体21の内部に加熱部22を備えて構成される。筐体21としては、ステンレススチール等の金属製の箱体の内側に耐熱セラミックスを敷設したものを用いることができる。加熱部22としては、発熱抵抗体や高周波誘導加熱装置などを用いることができる。なお、図5においては、筐体21の内側上部に加熱部22を設けるようにしていたが、加熱部22を筐体21の内側底部または側部に設けるようにしても良い。
この電気炉20によってシリコンインゴットを製造する際には、まず、原料である高純度シリコンを収納した石英るつぼ10を筐体21内に搬入する。石英るつぼ10は外るつぼ23の内側に収められた状態にて筐体21内に搬入される。外るつぼ23は炭化ケイ素(SiC)にて形成されている。また、石英るつぼ10はカーボン(C)の台座25に載置されて外るつぼ23の内側に収められる。
石英るつぼ10が筐体21に搬入された後、加熱部22によって高純度シリコンが加熱される。やがて、石英るつぼ10内のシリコンが融点(1414℃)以上にまで加熱されると溶融する。石英るつぼ10内のシリコンが完全に溶融した後、加熱部22による加熱を停止する。加熱部22による加熱を停止した後も石英るつぼ10は筐体21から搬出せずに炉内に置いたままとする。これにより、石英るつぼ10内の溶融シリコンは徐冷されて凝固し、多結晶のシリコンインゴットが生成される。
本実施形態においては、石英るつぼ10の側壁および底壁が透明な石英ガラスにて形成されている。従って、石英るつぼ10内のシリコンからの熱放射はるつぼ壁面の石英ガラスによってほとんど遮られることなく外るつぼ23等に吸収されることとなる。その結果、シリコンの冷却速度が速くなり、より短時間でシリコンを鋳造することができ、シリコンインゴットの生産効率を向上させることができる。
また、石英るつぼ10の側壁および底壁を構成する石英ガラスは高純度の溶融石英ガラスである。そして、高純度の石英ガラスを溶接によって接合して石英るつぼ10を組み立てている。従って、従来の鋳造によって製造した石英るつぼに比較して不純物の少ない石英るつぼ10を製造することができる。高純度の石英るつぼ10によってシリコンインゴットを製造すれば、るつぼ自体からの不純物混入を低減することができ、高純度のシリコンインゴットを製造することができる。その結果、シリコンインゴットの歩留まりを向上させることができる。
所定の冷却時間が経過して多結晶シリコンインゴットが生成された後、石英るつぼ10が電気炉20の筐体21から搬出される。そして、石英るつぼ10が割られて四角柱形状の多結晶シリコンインゴットが取り出される。このシリコンインゴットがスライスされて太陽電池用途の矩形のシリコン基板とされる。本実施形態の石英るつぼ10によって製造された高純度のシリコンインゴットから切り出したシリコン基板も高純度であるため、従来の多結晶シリコンインゴットから切り出した基板を用いるよりも太陽電池パネルの発電効率を高めることができる。
<4.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態においては、組み立てた石英るつぼ10の全表面を酸水素混合火炎によって処理することにより切り出し加工時の微小凹凸を消滅させてるつぼ全体を透明にするようにしていたが、透明とした石英るつぼ10の内側表面をサンドブラストによって擦りガラス状にするようにしても良い。石英ガラスの表面が擦りガラス状であっても内質が透明であれば、冷却時におけるシリコンからの熱放射の遮光にはほとんど影響しない。すなわち、サンドブラストによって表面が擦りガラス状とされた石英るつぼ10であっても、冷却時にシリコンからの熱放射が遮られることはほとんど無く、冷却速度は上記実施形態と同様にすることができる。特に、サンドブラストによって擦りガラス状とするのが石英るつぼ10の内側表面のみであれば、るつぼ内側は溶融した液体のシリコンによって濡れた状態となるため、擦りガラス状表面による熱放射の遮断はさらに低減する。
また、石英るつぼ10の石英ガラスの表面を酸水素混合火炎によって処理することなく、切り出しままの微小凹凸が存在した状態であっても石英ガラスの内質が透明であれば、冷却時にシリコンからの熱放射が遮られることはほとんど無く、冷却速度は上記実施形態と同様にすることができる。さらに、石英るつぼ10の石英ガラスの表面がエッチングによって多少腐食されていても、石英ガラスの内質が透明であれば、冷却時にシリコンからの熱放射が遮られることはほとんど無い。すなわち、石英るつぼ10を構成する石英ガラスの表面性状に関わらず、少なくともその内質が透明であれば、冷却時にシリコンからの熱放射が遮られることはほとんど無く、上記実施形態と同様にシリコンインゴットの生産効率を向上させることができる。
また、上記実施形態においては、溶融石英ガラスの鋳塊から板状の石英ガラスを切り出して石英るつぼ10を組み立てていたが、これに代えて、合成石英ガラスを石英るつぼ10の素材とするようにしても良い。合成石英ガラスは、化学的に合成した不純物の少ない材料を使用したものである。
また、上記実施形態においては、石英るつぼ10によって太陽電池用途のシリコンインゴットを製造するようにしていたが、他の用途のシリコンインゴットを製造するようにしても良い。この場合、シリコンインゴットの用途に応じて石英るつぼ10の形状も円筒形状等の任意の形状とすることができる。
10 石英るつぼ
11,12 石英ガラス
15 酸水素バーナー
20 電気炉
21 筐体
22 加熱部
23 外るつぼ
25 台座

Claims (7)

  1. シリコンインゴットを生成するための石英るつぼであって、
    少なくとも内質が透明な石英ガラスにて形成された側壁および底壁を備えることを特徴とする石英るつぼ。
  2. 請求項1記載の石英るつぼにおいて、
    側壁の接合部および側壁と底壁との接合部に溶接部を備えることを特徴とする石英るつぼ。
  3. 請求項2記載の石英るつぼにおいて、
    石英るつぼは平面視で矩形の有底筒形状を有し、
    側壁は4枚の板状の石英ガラスを有するとともに、底壁は1枚の板状の石英ガラスを有することを特徴とする石英るつぼ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の石英るつぼにおいて、
    前記石英ガラスは溶融石英ガラスであることを特徴とする石英るつぼ。
  5. シリコンインゴットを生成するための石英るつぼの製造方法であって、
    少なくとも内質が透明な石英ガラスを溶接して側壁および底壁を形成することを特徴とする石英るつぼの製造方法。
  6. 請求項5記載の石英るつぼの製造方法において、
    4枚の板状の石英ガラスを溶接して側壁を形成し、
    当該側壁に1枚の板状の石英ガラスを溶接して石英るつぼを平面視矩形の有底筒形状とすることを特徴とする石英るつぼの製造方法。
  7. 請求項6記載の石英るつぼの製造方法において、
    板状の石英ガラスは溶融石英ガラスから切り出すことを特徴とする石英るつぼの製造方法。
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CN104623967A (zh) * 2015-02-06 2015-05-20 北京凯德石英有限公司 一种一级过滤装置、制造方法及石英玻璃提纯装置
JP2021004159A (ja) * 2019-06-27 2021-01-14 Ftb研究所株式会社 ルツボ

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