JP2011093283A - 記録媒体の製造方法及び記録物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
金属面の外観を良好に維持しつつ、金属面とインクとの密着性が改善された記録媒体の製造方法を提供すること。
【解決手段】
金属面を有する素体の前記金属面に紫外線を照射する紫外線照射工程と、上記紫外線が照射された上記金属面に、アクリロキシ基及び/又はメタクリロキシ基を有するシラン化合物を含有するカップリング剤を塗布する塗布工程と、を備えることを特徴とする、記録媒体の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、記録媒体の製造方法及び記録物の製造方法に関する。
従来、金属面にインクジェット印刷等により画像を形成する場合、インクと金属面との密着性が不十分であり、インク層が容易に剥がれてしまうという問題があった。この問題を解決する方法として、金属面をクレンザー等で研磨することによりキズを生じさせ、インクとの密着性を改善する方法や、金属板を樹脂層で被覆して、当該樹脂層にインクを塗布する方法が知られている。(例えば、特許文献1を参照)。
特開2000−037811号公報
しかしながら、金属面を研磨する方法では、金属面に直接細かなキズが生じるため、金属光沢が失われ、外観が損なわれるという問題があった。また、特許文献1に記載の方法では、金属板を樹脂層で被覆するため、外観は樹脂様外観となり、金属光沢等の金属面特有の外観は失われてしまう。
そこで本発明は、金属面の外観を良好に維持しつつ、金属面とインクとの密着性が改善された記録媒体の製造方法、及び、当該記録媒体に画像を記録する記録物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る記録媒体の製造方法は、金属面を有する素体の上記金属面に紫外線を照射する紫外線照射工程と、上記紫外線が照射された上記金属面に、アクリロキシ基及び/又はメタクリロキシ基を有するシラン化合物を含有するカップリング剤を塗布する塗布工程と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る記録媒体の製造方法によれば、上記紫外線照射工程と上記塗布工程とを備えることにより、上記素体の金属面を、当該金属面の外観を損なうことなく、インクとの密着性が良好となるように改質することができる。すなわち、本発明に係る製造方法によれば、金属面の外観が良好に維持され、且つインクとの密着性に優れる記録媒体を製造することができる。
本発明に係る記録媒体の製造方法において、上記シラン化合物は、下記式(I)で表される化合物であることが好ましい。このようなシラン化合物によれば、記録媒体の金属面とインクとの密着性を一層改善することができる。
Figure 2011093283

[式中、nは1〜3の整数を示し、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数1〜10のアルカンジイル基を示し、Xは水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数1〜10のアルコキシ基を示す。nが2以上のとき、複数存在するRは互いに同一でも異なっていてもよく、複数存在するRは互いに同一でも異なっていてもよい。また、nが2以下のとき、複数存在するXは互いに同一でも異なっていてもよい。]
また、上記シラン化合物は、上記式(I)においてnが1であり、Xが水素原子、メチル基、メトキシ基又はエトキシ基である化合物であることがより好ましい。このようなシラン化合物によれば、記録媒体の金属面とインクとの密着性をより顕著に改善することができる。
本発明に係る記録媒体の製造方法において、上記金属面は、クロム、銅、亜鉛、ニッケル及びマグネシウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属を含有する材料からなる面であることが好ましい。このような金属面を有する素体に対して上記紫外線照射工程及び上記塗布工程を実施することで、より確実にインクとの密着性が改善された記録媒体を得ることができる。
本発明はまた、金属面を有する素体の上記金属面に紫外線を照射する紫外線照射工程と、上記紫外線が照射された上記金属面に、アクリロキシ基及び/又はメタクリロキシ基を有するシラン化合物を含有するカップリング剤を塗布する塗布工程と、上記カップリング剤が塗布された上記金属面に、紫外線硬化型インクを付着させて画像を記録する記録工程と、を備えることを特徴とする記録物の製造方法を提供する。このような記録物の製造方法によれば、金属面が元来有する外観(例えば、金属光沢等)を備える記録媒体に画像が記録された記録物であって、金属面上に形成された画像の耐久性が高く、インクの剥がれ等による画像の欠損が生じ難い記録物を製造することができる。
本発明によれば、金属面の外観が良好に維持され、且つ金属面とインクとの密着性が改善された記録媒体の製造方法、及び当該記録媒体に画像を記録する記録物の製造方法を提供することができる。
本発明に係る記録媒体の製造方法の好適な実施形態、及び本発明に係る記録物の製造方法の好適な実施形態について、以下に説明する。
本実施形態に係る記録媒体の製造方法は、金属面を有する素体の上記金属面に紫外線を照射する紫外線照射工程と、上記紫外線が照射された前記金属面に、アクリロキシ基及び/又はメタクリロキシ基を有するシラン化合物を含有するカップリング剤を塗布する塗布工程と、を備えることを特徴とする。
紫外線照射工程と塗布工程とを備えることにより上記効果が奏される理由は、必ずしも明らかではないが、紫外線照射工程において、紫外線照射により金属面を構成する金属が活性化し、塗布工程において、前記活性化した金属と上記シラン化合物とが反応して、インクとの密着性が良好な被記録面が形成されるためと考えられる。
本実施形態に係る製造方法により製造される記録媒体は、とくに紫外線硬化型インクとの密着性が良好となる。上記被記録面には、シラン化合物由来のアクリロキシ基及び/又はメタクリロキシ基が存在し、これらの基と紫外線硬化型インクが含有する成分の官能基(例えば、オレフィン性二重結合)とが反応することで、紫外線硬化型インクの硬化物が被記録面に密着性良く付着すると考えられる。
紫外線照射工程では、金属面を有する素体の当該金属面に紫外線を照射する。素体が金属面以外の面を有する場合、金属面以外の面にも紫外線が照射されていてもよい。ここで金属面とは金属を含有する材料から構成される面を示し、金属面は平面であっても曲面であってもよい。
金属面としては、クロム、銅、亜鉛、ニッケル及びマグネシウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属を含有する材料からなる面が挙げられる。このような金属面を有する素体に対して上記紫外線照射工程及び上記塗布工程を実施することで、より確実にインクとの密着性が改善された記録媒体を得ることができる。
紫外線照射工程においては、波長200〜300nmの紫外線を用いることが好ましく、波長220〜280nmの紫外線を用いることがより好ましい。紫外線の照射条件としては、照度1〜100mW/cmで照射量100〜10000mJ/cmとなるように照射することが好ましい。
照度は、より好ましくは3〜50mW/cm、さらに好ましくは5〜30mW/cmである。照度が上記範囲より小さいと、金属面とインクとの密着性を改善するために長時間の紫外線照射が必要となる。また、照度が上記範囲より大きいと、紫外線照射装置の大型化や、紫外線照射に伴い生成するオゾン対策(例えば、ドラフト等の安全対策)が必要となり、経済的負荷が大きくなる場合がある。
照射量は、より好ましくは300〜5000mJ/cm、さらに好ましくは500〜3000mJ/cmである。照射量が上記範囲より小さいと、金属面とインクとの密着性が充分に改善されない場合があり、照射量が上記範囲より大きいと、経済的、時間的に無駄が大きくなる場合がある。
塗布工程で用いられるカップリング剤は、アクリロキシ基及び/又はメタクリロキシ基を有するシラン化合物を含有する。このようなシラン化合物としては、下記一般式(I)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2011093283
一般式(I)中、nは1〜3の整数を示し、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数1〜10のアルカンジイル基を示し、Xは水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数1〜10のアルコキシ基を示す。nが2以上のとき、複数存在するRは互いに同一でも異なっていてもよく、複数存在するRは互いに同一でも異なっていてもよい。また、nが2以下のとき、複数存在するXは互いに同一でも異なっていてもよい。
炭素数1〜10のアルカンジイル基としては、直鎖状又は分枝状のアルカンジイル基が挙げられ、具体的にはメチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基等が挙げられる。
炭素数1〜10のアルキル基としては、直鎖状又は分枝状のアルキル基が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、i−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等が挙げられる。
炭素数1〜10のアルコキシ基としては、直鎖状又は分枝状のアルコキシ基が挙げられる。上記アルコキシ基は、−OR(Rは、炭素数1〜10のアルキル基を示す。)で表される基であり、ここで炭素数1〜10のアルキル基としては、上記と同様の基が例示できる。
としては、炭素数1〜8のアルカンジイル基が好ましく、炭素数2〜5のアルカンジイル基がより好ましく、炭素数3のアルカンジイル基がとくに好ましい。アルカンジイル基の炭素数が大きいと、金属面との反応により形成される被記録面の疎水性が向上する反面、金属面との反応性が低下する傾向がある。一方、アルカンジイル基の炭素数が小さいと、金属面との反応性が良好になる反面、上記被記録面の疎水性が低下する傾向がある。これらのバランスが良好となるため、アルカンジイル基の炭素数が上記範囲内であると好ましい。また、アルカンジイル基の炭素数が上記範囲内であるカップリング剤は、紫外線硬化型インクとの反応性が良好であるため、とくに紫外線硬化型インクを付着させるための記録媒体の製造に好適である。
Xとしては、カップリング剤の保存安定性が良好となり、且つ金属面との反応性が良好となる観点から、水素原子、メチル基、メトキシ基又はエトキシ基が好ましい。また、金属面との反応性が良好となる観点から、Xのうち少なくとも一つが炭素数1〜10のアルコキシ基であることが好ましく、Xのうち少なくとも一つが炭素数1〜4のアルコキシ基であることがより好ましく、Xのうち少なくとも一つがメトキシ基又はエトキシ基であることがさらに好ましい。
カップリング剤は、例えば、シラン化合物と極性溶媒とを含有する。シラン化合物の含有量は、カップリング剤の全量基準で、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜8質量%がより好ましく、1〜5質量%がさらに好ましい。
極性溶媒としては、水;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;ジエチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル類;等が挙げられる。
カップリング剤のpHは、3〜6であることが好ましく、3.5〜4であることがより好ましい。カップリング剤のpHが上記範囲内であると、カップリング剤の保存安定性が良好となり、且つ金属面との反応性が良好になる傾向がある。
カップリング剤は、pH調整剤を含有していてもよい。pH調整剤としては、酢酸、アクリル酸等が挙げられる。pH調整剤の含有量は、上記好適なpHの範囲内となるよう適宜調整される。
カップリング剤の塗布方法としては、特に限定されず、例えば、スプレー、ウエス塗布、スピンコート、ディッピング等の方法を適用することができる。
カップリング剤を金属面上に塗布した後、例えば加熱により上記極性溶媒を除去し、乾燥させる。乾燥後の金属面は、シラン化合物との反応によりインクとの密着性が良好な被印刷面となる。
本実施形態に係る記録物の製造方法は、金属面を有する素体の上記金属面に紫外線を照射する紫外線照射工程と、上記紫外線が照射された上記金属面に、アクリロキシ基及び/又はメタクリロキシ基を有するシラン化合物を含有するカップリング剤を塗布する塗布工程と、上記カップリング剤が塗布された上記金属面に、紫外線硬化型インクを付着させて画像を記録する記録工程と、を備えることを特徴とする。
本実施形態に係る製造方法により得られる記録媒体は、とくに紫外線硬化型インクとの密着性が良好であるため、上記記録物の製造方法によれば、金属面が元来有する外観(例えば、金属光沢等)を備える記録媒体に画像が記録された記録物であって、金属面上に形成された画像の耐久性が高く、インクの剥がれ等による画像の欠損が生じ難い記録物を製造することができる。
紫外線照射工程及び塗布工程は、本実施形態に係る記録媒体の製造方法における紫外線照射工程及び塗布工程と同様の工程であることが好ましい。
記録工程において、カップリング剤が塗布された金属面に、紫外線硬化型インクを付着させて画像を記録する方法としては、スクリーン方式等公知のインクを付着させる方法を用いることができるが、製版が不要であること、金属面が曲面や凹凸を有する場合であっても精密な画像を記録できること、等の観点から、インクジェット方式により紫外線硬化型インクを金属面に塗布する方法が好適である。
紫外線硬化型インクとしては、例えば、顔料とアクリル酸エステルとを含有する紫外線硬化型インクが挙げられる。紫外線硬化型インクにおけるアクリル酸エステルの含有割合は、紫外線硬化型インクの全量基準で、60〜95質量%であることが好ましく、65〜90質量%であることがより好ましい。このような紫外線硬化型インクは、アクリル酸エステル由来のオレフィン性二重結合と、シラン化合物由来のアクリロキシ基及び/又はメタクリロキシ基とが反応することにより、被記録面に一層密着性良く付着される。
紫外線硬化型インクの25℃における粘度は、10〜30mPa・secであることが好ましく、15〜25mPa/secであることがより好ましい。粘度が上記範囲内である紫外線硬化型インクは、インクジェット方式に好適に使用できる。
記録工程では、例えば、紫外線硬化型インクを金属面上に付着させ、金属面上に付着した紫外線硬化型インクに紫外線を照射して硬化させることにより、画像が形成される。紫外線硬化型インクに紫外線を照射すると、紫外線硬化型インクが含有する成分(例えば、アクリル酸エステル)由来の官能基(例えば、オレフィン性二重結合)が反応し、紫外線硬化型インクが硬化される。このとき、紫外線の照射によって、紫外線硬化型インクが含有する成分由来の官能基の一部と、金属面に塗布されたシラン化合物由来のアクリロキシ基及び/又はメタクリロキシ基との反応も進行する。そのため、このようにして形成された画像は、インクのはがれ等による欠損が生じ難くなる。
なお、本実施形態に係る記録媒体の製造方法及び本実施形態に係る記録物の製造方法における金属面を有する素体としては、例えば、携帯電話や家電製品等の筐体、キーホルダー等の小物類、看板、パネル、銘板、等が挙げられる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(i)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン1質量部とエタノール99質量部とを混合し、pH調整剤(酢酸)で弱酸性(pH4)に調整して、カップリング剤を調製した。
(ii)クロムメッキ基材の表面を、イソプロピルアルコールを含ませたウエスで軽く拭き、汚れを落とした。次いで、紫外線洗浄改質実験装置UVE−110−1E(センエンジニアリング社製)を用いて、クロムメッキ基材の表面と光源との距離10mm、UV照度5mW/cmの条件で、クロムメッキ基材の表面に254nmのUV光を3分間照射した。
(iii)UV光を照射したクロムメッキ基材の表面に、上記カップリング剤を塗布し、室温(25℃)で約10分間乾燥させた。
(iv)乾燥後のクロムメッキ基材の表面に、UVインクジェットプリンタUJF−605C(ミマキエンジニアリング社製)を用いて、印刷モード1200dpi、16pass、Hiの条件で印刷を行い、印刷物を作製した。印刷には、SPC−0371(商品名、ミマキエンジニアリング社製)を用いた。
(実施例2)
アクリロキシプロピルトリメトキシシランに代えてメタクリロキシプロピルトリメトキシシランを用いたこと以外は、実施例1と同様にして印刷物を作製した。
(比較例1)
クロムメッキ基材の表面を、イソプロピルアルコールを含ませたウェスで軽く拭き、汚れを落とした。次いで、汚れを落としたクロムメッキ基材の表面に、UVインクジェットプリンタUJF−605C(ミマキエンジニアリング社製)を用いて、印刷モード1200dpi、16pass、Hiの条件で印刷を行い、印刷物を作製した。
(比較例2)
クロムメッキ基材の表面を、イソプロピルアルコールを含ませたウェスで軽く拭き、汚れを落とした。次いで、実施例1と同様のカップリング剤をクロムメッキ基材の表面に塗布し、室温(25℃)で約10分間乾燥させた。乾燥後のクロムメッキ基材の表面に、UVインクジェットプリンタUJF−605C(ミマキエンジニアリング社製)を用いて、印刷モード1200dpi、16pass、Hiの条件で印刷を行い、印刷物を作製した。
(比較例3)
クロムメッキ基材の表面を、イソプロピルアルコールを含ませたウェスで軽く拭き、汚れを落とした。次いで、実施例1と同様の条件でクロムメッキ基材の表面にUV光を照射した。UV光を照射したクロムメッキ基材の表面に、UVインクジェットプリンタUJF−605C(ミマキエンジニアリング社製)を用いて、印刷モード1200dpi、16pass、Hiの条件で印刷を行い、印刷物を作製した。
(比較例4)
クロムメッキ基材の表面を、クレンザーで研磨洗浄した。次いで、クロムメッキの表面に実施例1と同様のカップリング剤を塗布し、室温(25℃)で約10分間乾燥させた。乾燥後のクロムメッキ基材の表面に、UVインクジェットプリンタUJF−605C(ミマキエンジニアリング社製)を用いて、印刷モード1200dpi、16pass、Hiの条件で印刷を行い、印刷物を作製した。
(密着性試験)
実施例1〜2、比較例1〜4で作製した印刷物の表面に、カッターでキズを入れた後、爪を立て10往復擦過を行い、インク層の「浮き」、「剥がれ」が生じるかを目視判定し、「浮き」「剥がれ」共に観測されなかった場合をA、「浮き」又は「剥がれ」が生じて密着性不良となった場合をBとして評価した。試験結果を表1に示す。
(外観)
実施例1〜2、比較例1〜4で作製した印刷物の外観を目視判定し、クロムメッキの光沢感が維持されている場合をA、クロムメッキの光沢感が損なわれている場合をBとして評価した。試験結果を表1に示す。
Figure 2011093283
紫外線照射工程と塗布工程とを備える製造方法により製造された実施例1、2の記録媒体は、インクと良好な密着性を示した。一方、紫外線照射工程と塗布工程を両方実施しなかった比較例1、いずれか一方しか実施しなかった比較例2、3では、インクとの密着性が悪く、インク層の浮きや剥がれが容易に生じた。また、クレンザーによる研磨洗浄を行った比較例4では、インクとの密着性は良好であったものの、クロムメッキ基材の表面に細かなキズが入り、メッキの光沢感が損なわれた。

Claims (5)

  1. 金属面を有する素体の前記金属面に紫外線を照射する紫外線照射工程と、
    前記紫外線が照射された前記金属面に、アクリロキシ基及び/又はメタクリロキシ基を有するシラン化合物を含有するカップリング剤を塗布する塗布工程と、
    を備えることを特徴とする、記録媒体の製造方法。
  2. 前記シラン化合物は、下記式(I)で表される化合物であることを特徴とする、請求項1記載の記録媒体の製造方法。
    Figure 2011093283

    [式中、nは1〜3の整数を示し、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数1〜10のアルカンジイル基を示し、Xは水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数1〜10のアルコキシ基を示す。nが2以上のとき、複数存在するRは互いに同一でも異なっていてもよく、複数存在するRは互いに同一でも異なっていてもよい。また、nが2以下のとき、複数存在するXは互いに同一でも異なっていてもよい。]
  3. 前記nが1であり、前記Xが水素原子、メチル基、メトキシ基又はエトキシ基であることを特徴とする、請求項2記載の記録媒体の製造方法。
  4. 前記金属面は、クロム、銅、亜鉛、ニッケル及びマグネシウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属を含有する材料からなる面であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の記録媒体の製造方法。
  5. 金属面を有する素体の前記金属面に紫外線を照射する紫外線照射工程と、
    前記紫外線が照射された前記金属面に、アクリロキシ基及び/又はメタクリロキシ基を
    有するシラン化合物を含有するカップリング剤を塗布する塗布工程と、
    前記カップリング剤が塗布された前記金属面に、紫外線硬化型インクを付着させて画像を記録する記録工程と、を備えることを特徴とする、記録物の製造方法。
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