JP2011092262A - パチンコ遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】限られた遊技領域内のスペースに、他の装置の配置スペースを侵略することなく、可変入賞装置を配置することができて、遊技領域を有効に利用することが可能なパチンコ遊技機を提供すること。
【解決手段】パチンコ遊技機1は、センター役物装置30と、可変入賞装置(第2大入賞装置42)とを備えて構成される。センター役物装置は、遊技球を入口部61から流入させ出口部62から排出する通路部60を備える。可変入賞装置は、入賞口(第2大入賞口43)と、入賞口を開閉する開閉部材(第2開閉部材44)とを備える。開閉部材は、通路部の床面(通路面61b)を形成するよう配置される。開閉部材が入賞口を閉じているとき、入口部へ流入した遊技球は床面上を転動し出口部から排出され、開閉部材が入賞口を開いているとき、入口部へ流入した遊技球は入賞口へ入賞可能とされる。
【選択図】図14

Description

本発明は、パチンコ遊技機、特に、遊技球が通過可能な通路部を有するセンター役物装置と可変入賞装置とを備えたパチンコ遊技機に関する。
近年、従来よりも大きなセンター役物装置が採用されたパチンコ遊技機が主流となっている。このようなパチンコ遊技機では、センター役物装置が高い装飾効果や演出効果を発揮して、パチンコ遊技機の興趣性を向上させている(下記非特許文献1参照)。なお、一般的にセンター役物装置には、枠体部の左枠部分に遊技球が通過可能な通路部が配置されている。
「パチンコ必勝ガイド」、3.5号、株式会社百夜書房、平成21年3月5日、p4−9
しかしながら、このようなパチンコ遊技機では、遊技領域におけるセンター役物装置の配置スペースが拡大することによって、センター役物装置の下方や左方などの、可変入賞装置(始動入賞装置、大入賞装置)などを配置可能なスペースが縮小している。そのため、遊技領域内の限られたスペースに、大きなセンター役物装置と、可変入賞装置などの装置とをいかにして配置するかが製造時の課題となることが多くなっている。
そこで本発明は、上記事情に鑑み、限られた遊技領域内のスペースに、他の装置の配置スペースを侵略することなく、可変入賞装置を配置することができて、遊技領域を有効に利用することが可能なパチンコ遊技機を提供することを目的とする。
本発明のパチンコ遊技機は、センター役物装置と、可変入賞装置とを備えて構成され、前記センター役物装置は、遊技球を入口部から流入させ出口部から排出する通路部を備え、前記可変入賞装置は、入賞口と、該入賞口を開閉する開閉部材とを備えているパチンコ遊技機において、前記開閉部材は、前記通路部の床面を形成するよう配置され、前記開閉部材が前記入賞口を閉じているとき、前記入口部へ流入した遊技球は前記床面上を転動し前記出口部から排出され、前記開閉部材が前記入賞口を開いているとき、前記入口部へ流入した遊技球は前記入賞口へ入賞可能とされることを特徴とする。
ここで、本発明のパチンコ遊技機では、前記入口部が、前記センター役物装置の枠体部に設けられ、前記開閉部材が、前記入口部の床面を形成するように配置されている構成とすることができる。
また、本発明のパチンコ遊技機では、前記入口部の近傍の遊技盤面上に、前記入口部へ遊技球を誘導可能な一つまたは複数の案内釘が設けられ、前記案内釘が一つの場合、該一つの案内釘は、前記入口部との間隔が遊技球の直径未満となるように配置され、前記案内釘が複数の場合、前記入口部に隣接する案内釘は、前記入口部との間隔が遊技球の直径未満となるように配置され、その他の案内釘は、隣接する前記入口部側の案内釘に対して遊技球の直径未満の間隔で連なって配置されている構成とすることができる。
本発明のパチンコ遊技機によれば、通路部の床面を形成するように可変入賞装置の開閉部材を設けているので、可変入賞装置の配置領域をセンター役物装置の通路部の配置領域と兼ねることができ、全体としてコンパクトな配置とすることができる。よって、他の装置の配置スペースを侵略することなく、可変入賞装置を配置することができて、従来であれば可変入賞装置を配置していたスペースを他の用途に活用することが可能となる。
本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の正面図である。 同パチンコ遊技機における通路部近傍の斜視図である。 同パチンコ遊技機における第2大入賞装置の斜視図である。 同パチンコ遊技機における通路部近傍の斜視図であって、(a)第2大入賞装置の右方に遊技球通路管を設けた場合の第2大入賞口の入口の寸法を示す図、(b)第2大入賞装置の右方に遊技球通路管を設けていない場合の第2大入賞口の入口の寸法を示す図である。 同パチンコ遊技機における通路部近傍の斜視図であって、通路部の入口部に遮蔽部材を取り付けた状態を示す図である。 同パチンコ遊技機の電気系統のブロック図である。 メイン側タイマ割込処理のフローチャートである。 始動口SW処理のフローチャートである。 ゲートSW処理のフローチャートである。 特別図柄処理のフローチャートである。 普通図柄処理のフローチャートである。 大入賞口処理のフローチャートである。 電チュー処理のフローチャートである。 同パチンコ遊技機における通路部近傍の斜視図であって、(a)第2大入賞口の開放時の通路部近傍の遊技球の流れを示す図、(b)第2大入賞口の閉塞時の通路部近傍の遊技球の流れを示す図である。 本発明の変更例に係るパチンコ遊技機の通路部近傍の斜視図である。
1.実施形態
(1)パチンコ遊技機の構造
本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機について、図面に基づいて説明する。図1に示すように、実施形態のパチンコ遊技機1は、前面枠10の内側に取着された遊技盤2を備えている。遊技盤2には、ハンドル11の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材12で囲まれて形成されている。遊技領域3には、遊技球を誘導する案内釘29(図2参照)が多数突設されている。前面枠10には、複数の枠ランプ17及びスピーカ18が配設されている。また、遊技盤2には、盤ランプ19が設けられている。
遊技領域3には、液晶表示装置である画像表示器4の表示部4aが配置されている。画像表示器4は、客待ち用のデモ表示、装飾図柄変動演出、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出などを表示部4aに表示する。装飾図柄変動演出は、数字等の装飾図柄と装飾図柄以外の画像とにより構成されて、変動表示を経て停止表示された装飾図柄により、遊技球の第1始動口51aまたは第2始動口51bへの入賞に対して行われる大当たり抽選(即ち、大当たり乱数の取得とその大当たり乱数を用いた判定)の結果を報知する演出であり、後述する特別図柄変動に並行して行われる。なお、画像表示器4の前方には、後述するセンター役物装置30が配置されている。
遊技領域3には、第1始動入賞装置5aが設けられている。第1始動入賞装置5aは、遊技領域3の左右方向における中央下部に配置され、遊技球の入球し易さが常時変わらない第1始動口51aを備えている。なお、センター役物装置30には、後述するように、第2始動口51bを備えた第2始動入賞装置5bが設けられている。
遊技領域3には、第1大入賞装置7が設けられている。第1大入賞装置7は、第1始動入賞装置5aの右方に配置されており、第1大入賞口71と、第1大入賞口ソレノイド72(図6参照)により動作する第1開閉部材73とを備えている。第1大入賞口71は、第1開閉部材73により開閉される。なお、センター役物装置30には、後述するように、第2大入賞口43を備えた第2大入賞装置42が設けられている。
また、遊技領域3には、複数の普通入賞装置9および遊技球の通過可能なゲート8が設けられている。各普通入賞装置9は、第1始動入賞装置5aの左方に配置されている。各普通入賞装置9に入った遊技球は、その普通入賞装置9内の普通入賞口90に入賞する。ゲート8は、センター役物装置30の右方に配置されている。
遊技領域3の外側には、普通図柄表示器13、第1特別図柄表示器14a、及び、第2特別図柄表示器14bが設けられるとともに、普通図柄保留ランプ15、第1特別図柄保留ランプ16a、第2特別図柄保留ランプ16bがそれぞれ4つ設けられている。
第1特別図柄表示器14a、第2特別図柄表示器14bは、それぞれ、遊技球の第1始動口51a、第2始動口51bへの入賞を契機として行われる大当たり抽選の結果を、変動表示を経て停止表示された図柄により報知する特別図柄変動を行うものである。第1特別図柄表示器14a、第2特別図柄表示器14bに停止表示された図柄(特別図柄)が大当たり図柄であれば、第1大入賞口71または第2大入賞口43を所定回数開閉する大当たり遊技が行われる。
遊技球が第1始動口51aまたは第2始動口51bに入賞すると、メイン制御基板20(図6参照)は、その入賞に対して取得した大当たり乱数を、第1始動口51aへの入賞であれば第1保留記憶部27a(図6参照)に、第2始動口51bへの入賞であれば第2保留記憶部27b(図6参照)に記憶する。そして、特別図柄変動を実行可能になったとき、即ち、前の入賞に対する特別図柄変動も、大当たり遊技も実行されていない状態になったときに、記憶しておいた大当たり乱数を用いて大当たりか否かの判定を行い、特別図柄変動を実行する。
第1特別図柄保留ランプ16a、第2特別図柄保留ランプ16bは、それぞれ、第1保留記憶部27a、第2保留記憶部27bに記憶されている大当たり乱数の個数を表示するものである。なお、第1保留記憶部27a、第2保留記憶部27bに記憶される大当たり乱数は、それぞれ4個が上限とされているため、第1保留記憶部27aに4個の大当たり乱数が記憶されている状態で遊技球が第1始動口51aに入賞したときや、第2保留記憶部27bに4個の大当たり乱数が記憶されている状態で遊技球が第2始動口51bに入賞したときは、その入賞に対する大当たり抽選は行われない。
普通図柄表示器13は、ゲート8への遊技球の通過を契機として行われる普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を、普通図柄の変動表示を経て停止表示する。停止表示された普通図柄が当たり図柄であれば、所定時間及び所定回数、後述する電チュー52を開く補助遊技が行われる。
普通図柄の変動表示中または補助遊技中に、遊技球がゲート8を通過すると、メイン制御基板20は、その通過に対して取得した当たり乱数を記憶しておき、普通図柄の変動表示を開始可能な状態になったときに、記憶しておいた当たり乱数を用いて当たりか否かの判定を行い、普通図柄の変動表示を開始してその判定を報知する普通図柄を停止表示する。普通図柄保留ランプ15は、このように記憶されている当たり乱数の個数を表示するものである。なお、記憶される当たり乱数は4個が上限とされているため、4個の当たり乱数が記憶されている状態で遊技球がゲート8を通過しても、その通過に対する普通図柄抽選は行われない。
センター役物装置30は、図1に示すように、遊技領域3の中央部であって、画像表示器4の前方かつ第1始動入賞装置5aの上方に配置されている。センター役物装置30は、表示部4aの周縁部前方に配設された枠体部31を備えている。枠体部31は、上枠部32、下枠部33、左枠部34、および右枠部35により構成されている。上枠部32には、文字や図形などを模した装飾部材39が配設されている。下枠部33には、上面を転動する遊技球を、第1始動口51aへと案内可能なステージ部41が形成されている。
右枠部35には、第2始動入賞装置5bが設けられている。第2始動入賞装置5bは、第2始動口51bと、電動チューリップ(以下、「電チュー」という。)52とを備えている。電チュー52は、電チューソレノイド53(図6参照)により開閉され、電チュー52が開いているときのみ、第2始動口51bに遊技球が入賞可能となる。
左枠部34は、遊技盤面2aよりも前方へ突出した形状の左枠上部36と、遊技盤面2aと略面一となる平板状の左枠下部37から構成されている。図2に示すように、左枠下部37には、第2大入賞装置42が設けられている。第2大入賞装置42は、第2大入賞口43と、第2大入賞口43を開閉する第2開閉部材44とを備えている。第2大入賞装置42は、左枠下部37を基板部として構成され、基板部37には、第2開閉部材44が挿通される長孔(第2開閉部材進退孔)47と、第2大入賞口43に入賞した遊技球を遊技盤2の裏面側へ案内する入賞球通し孔49が形成されている。
第2開閉部材進退孔47は、右下がりに緩やかに傾斜した長孔であり、第2開閉部材進退孔47には、第2開閉部材44の本体部44aが挿通される。本体部44aは、開閉部材進退孔47を通って前進および後退可能とされている。本体部44aが前進状態のとき、換言すると、第2開閉部材44が前進状態のとき、図3(a)に示すように、第2開閉部材44は左枠下部37から前方へ突出した状態となり、遊技球は第2開閉部材44で受け止められ、第2開閉部材44の上面44dに沿って右方へ向かって斜めに流下可能となる。また、本体部44aが後退状態のとき、換言すると、第2開閉部材44が後退状態(格納状態)のとき、図3(b)に示すように、第2開閉部材44は左枠下部37に対して引っ込んだ状態となり、遊技球は第2開閉部材44と干渉することなく下方へ落下可能となる。
前進状態の第2開閉部材44の下方には、U字状の壁部48a、48b、48cが左枠下部37の前面から突設されている。壁部48a、48b、48cは、左右の側壁部48a、48bと底壁部48cとからなり、第2開閉部材44が後退状態のとき、落下してきた遊技球を受け止め、入賞球通し孔49へ誘導する。
入賞球通し孔49は、右側壁部48b寄りに形成され、壁部48a、48b、48cに受け止められた遊技球を遊技盤2の裏面側へ案内する。遊技盤2の裏面側には、入賞球通し孔49を通過してきた遊技球を検出し、検出信号をメイン制御基板20(図6参照)に入力する第2大入賞口スイッチ46(図6参照)が設けられている。
図3に示すように、第2開閉部材44は、薄板状の本体部44aと、本体部44aの後端から延設される取付部44bとを有している。第2開閉部材44の上面44dは、正面から見て右下がりに傾斜している。第2開閉部材44の前進及び後退は、第2開閉部材駆動装置56によって制御される。第2開閉部材駆動装置56は、図3に示すように、ソレノイド(第2大入賞口ソレノイド)57と、ソレノイド57のプランジャー57aの先端に設けられた係止部58と、プランジャー57aの外周に装着されたコイルばね59とを備えている。コイルばね59は、係止部58に対して前方への押圧力を常時加えている。係止部58には、第2開閉部材44が、取付部44bに設けられた係止孔44cを利用して係止されている。
ソレノイド57への通電は、メイン制御基板20(図6参照)からの制御信号によって制御され、通常の非通電時に第2開閉部材駆動装置56及び第2開閉部材44は図3(a)に示す状態となり、一方、通電時に第2開閉部材駆動装置56及び第2開閉部材44は図3(b)に示す状態となる。図3(a)に示す通常状態は、係止部58がコイルばね59の押圧力により前進した状態にあり、第2開閉部材44は前進状態となり、遊技球の第2大入賞口43への入賞が阻止される。一方、図3(b)に示す状態は、ソレノイド57への通電によりプランジャー57aが後退した状態にあり、第2開閉部材44は後退状態となり、遊技球の第2大入賞口43への入賞が可能とされる。
また、図2に示すように、左枠部34には、遊技球をセンター役物装置30内に流入させる通路部60が設けられている。通路部60は、入口部61の流入口61aから遊技球を流入させ、出口部62の流出口62aから遊技球を流出することにより、遊技球をステージ部41へ排出する。
通路部60の入口部61は、左枠部34に形成されている。入口部61の流入口61aは、左枠部34の外周縁上で開口している。入口部61における遊技球の通路面(床面に相当)61bは、第2大入賞装置42の第2開閉部材44の上面44dにより形成されている。
通路部60において左枠部34に形成された部分以外の部分は、内部に遊技球通路64aを有した遊技球通路管64により構成されている。遊技球通路管64の入口65は、前進状態の第2開閉部材44の下流側(右側)で開口している。すなわち、遊技球通路管64の入口65は、第2大入賞口43の下流側で右側壁部48bを間に挟んで並設されている。また、遊技球通路管64の出口66は、ステージ部41の上方で開口している。遊技球通路管64の出口66は、通路部60における出口部62の流出口62aを構成するもので、遊技球通路管64の出口66部分は、通路部60の出口部62に相当する。
また、図2に示すように、通路部60の入口部61近傍の遊技盤面2a上には、所定の配置パターンで遊技球を誘導する案内釘a,b,c,dが設けられている。案内釘a,bは、第2開閉部材44の上面44dと一致する仮想平面状に並設されている。案内釘aと左側壁部48aの上部との離隔距離、および、案内釘bと案内釘aとの離隔距離は、遊技球の直径未満とされており、案内釘aと左側壁部48aの上部との間、および、案内釘bと案内釘aとの間は、遊技球が通過不能となっている。また、案内釘cは、案内釘bの左上方に配置されている。案内釘cと案内釘bとの離隔距離は、遊技球の直径以上とされており、案内釘cと案内釘bとの間は、遊技球が通過可能となっている。また、案内釘dは、案内釘aの上方に配置されている。案内釘dと案内釘cとの離隔距離、および、案内釘dと案内釘aとの離隔距離は、遊技球の直径以上とされており、案内釘dと案内釘cとの間、および、案内釘dと案内釘aとの間は、遊技球が通過可能となっている。
このような案内釘a,b,c,dの配置により、通路部60へ向かって流下してきた遊技球は、図2に矢印Xで示すように、cd間を通過して案内釘a,bに誘導され、ad間を通過し流入口61aから通路部60内へ流入するか、図2に矢印Yで示すように、cd間を通過して案内釘bにはじかれて、bc間を通過して遊技領域3の左側部分3a(図1参照)を流下していく。なお、ad間を通過し流入口61aから通路部60内へ流入した遊技球は、第2開閉部材44が前進状態のとき、第2開閉部材44の上面44dに沿って斜めに流下し、遊技球通路管64の入口65に流入する。また、第2開閉部材44が後退状態のとき、第2大入賞口43に入賞し得る。
ここで、図4に基づいて第2大入賞口43の入口の寸法について説明する。パチンコ遊技機における入賞口の入口の寸法は、「遊技機の認定及び型式等に関する規則、別表第4パチンコ遊技機にかかる技術上の規格(第6条関係)、(2)構造に関する規格ニ(チ)(リ)」(以下、「遊技機規則」という。)によれば、普通電動役物(電チュー52)により開き又は拡大した場合の入賞口(第2始動口51b)の大きさは55mmを超えないこと、特別電動役物(第2大入賞装置42の第2開閉部材44)により開き又は拡大した場合の入賞口(第2大入賞口43)の入口の大きさは55mmを超え135mmを超えないことと規定されている。そして、これら入賞口の入口の大きさは、遊技盤2と平行な距離の最大値で判断すると規定されている。
具体的に説明すれば、実施形態のパチンコ遊技機1では、図4(a)に示すように、第2大入賞口43の下流側の縁と、案内釘bとを結ぶ距離L1が、第2大入賞口43の入口の寸法となる。この場合、第2大入賞口43の入口の寸法は、55mmを超え、遊技機規則で規定された寸法の条件に適合する。
これに対して、実施形態のパチンコ遊技機1において遊技球通路管64を設けず、第2大入賞装置42の右側壁部48bを鉛直方向に沿って左枠上部36まで延設した場合、図4(b)に示すように、案内釘aと案内釘dとを結ぶ距離L2が、第2大入賞口43の入口の寸法となる。この場合、第2大入賞口43の入口の寸法は、55mmを超えず、遊技機規則で規定された寸法の条件に適合しない。なお、このように遊技球通路管64の有無によって第2大入賞口43の入口の寸法を異なる位置で測るのは、図4(a)に示す遊技球通路管64を設けたパチンコ遊技機では、遊技球が案内釘aと案内釘dとの間を流下しても、第2大入賞口43へ入賞することが確定しない(遊技球通路管64の入口65に流入する可能性がある)のに対して、図4(b)に示す遊技球通路管64を設けていないパチンコ遊技機では、遊技球が案内釘aと案内釘dとの間を流下した時点で、第2大入賞口43へ入賞することが確定するためである。このように、遊技球通路管64を設けている場合には、案内釘a,bを含んだ距離L1で第2大入賞口43の入口の大きさが決まるので、第2開閉部材44の幅寸法を55mm以上確保する必要がなく、第2開閉部材44を小さく構成できる。
なお、図5に示すように、通路部60の入口部61には、前方から遮蔽部材68が取り付けられる。遮蔽部材68は、側壁部68aと、前壁部68bとを備えて構成されている。側壁部68aにより、通路部60に流入した遊技球は遊技球通路管64の入口65を超えて右方に流下するのを抑制される。前壁部68bにより、第2大入賞装置42は前方から視認困難な状態とされる。
(2)パチンコ遊技機の電気系統
図6に示すように、実施形態のパチンコ遊技機1は、メイン制御基板(遊技制御基板)20、払出制御基板21、サブ制御基板25を備え、サブ制御基板25は、演出制御基板22、画像制御基板23、及び、ランプ制御基板24を備えている。そして、払出制御基板21及び演出制御基板22はメイン制御基板20に接続され、画像制御基板23及びランプ制御基板24は演出制御基板22に接続されている。各制御基板は、CPU、ROM、RAM等を備えている。また、メイン制御基板20は、RAM内に第1保留記憶部27a及び第2保留記憶部27bを有する保留記憶部27を備えている。
メイン制御基板20は、大当たりの抽選や遊技状態の移行など主に利益に関わる制御を行うものである。メイン制御基板20には、第1始動口51a内に設けられて第1始動口51aに入賞した遊技球を検出する第1始動口SW(スイッチ)54a、第2始動口51b内に設けられて第2始動口51bに入賞した遊技球を検出する第2始動口SW54b、電チューソレノイド53、ゲート8内に設けられてゲート8を通過した遊技球を検出するゲートSW81、第1大入賞口71内に設けられて第1大入賞口71に入賞した遊技球を検出する第1大入賞口SW74、第2大入賞口43内に設けられて第2大入賞口43に入賞した遊技球を検出する第2大入賞口SW46、第1大入賞口ソレノイド72、第2大入賞口ソレノイド57、各普通入賞口90内にそれぞれ設けられてその普通入賞口90に入賞した遊技球を検出する普通入賞口SW91、第1特別図柄保留ランプ16a、第2特別図柄保留ランプ16b、普通図柄保留ランプ15、第1特別図柄表示器14a、第2特別図柄表示器14b、普通図柄表示器13がそれぞれ接続され、図6の矢印で示すように、各スイッチからはメイン制御基板20に信号が入力され、各ソレノイドやランプ等にはメイン制御基板20から信号が出力される。
また、メイン制御基板20は、払出制御基板21に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板21から信号を受信する。払出制御基板21には、図示しない払出装置を駆動する払出駆動モータ26が接続され、払出制御基板21は、メイン制御基板20から受信したコマンドに従って払出駆動モータ26を動作させ、賞球の払出を行わせる。
さらに、メイン制御基板20は、演出制御基板22に対し各種コマンドを送信し、演出制御基板22は、画像制御基板23との間でコマンドや信号の送受信を行う。画像制御基板23には画像表示器4及びスピーカ18が接続され、画像制御基板23は、演出制御基板22から受信したコマンドに従って、画像表示器4の表示部4aに装飾図柄その他の画像を表示し、スピーカ18から音声を出力する。また、演出制御基板22は、ランプ制御基板24との間でコマンドや信号の送受信を行う。ランプ制御基板24には枠ランプ17及び盤ランプ19が接続され、ランプ制御基板24は、演出制御基板22から受信したコマンドに従って、枠ランプ17や盤ランプ19を点灯・消灯する。
(3)遊技状態等の説明
次に、実施形態のパチンコ遊技機1の遊技状態等について説明する。実施形態のパチンコ遊技機1は、通常遊技状態、時短遊技状態、確変遊技状態、潜確遊技状態の4つの遊技状態と、大当たり遊技、小当たり遊技とを有している。
時短遊技状態とは、通常遊技状態よりも第2始動口51bへ遊技球が入賞し易い状態をいい、通常遊技状態では、普通図柄変動時間が4秒、電チュー52の開放時間が0.15秒、電チュー52の開放回数が1回であるのに対して、時短遊技状態では、普通図柄変動時間が1.5秒、電チュー52の開放時間が1.80秒、電チュー52の開放回数が3回となっている。
確変遊技状態とは、通常遊技状態よりも大当たりに当選しやすく、かつ第2始動口51bへ遊技球が入賞し易い状態をいい、通常遊技状態では、大当たり当選確率が約1/300であるのに対して、確変遊技状態では、大当たり当選確率が約1/30となっている。また、確変遊技状態では、時短遊技状態と同様、普通図柄変動時間が1.5秒、電チュー52の開放時間が1.80秒、電チュー52の開放回数が3回となっている。
潜確遊技状態とは、通常遊技状態よりも大当たりに当選しやすい状態をいい、潜確遊技状態では、確変遊技状態と同様、大当たり当選確率が約1/30となっている。また、潜確遊技状態では、通常遊技状態と同様、普通図柄変動時間が4秒、電チュー52の開放時間が0.15秒、電チュー52の開放回数が1回となっている。
そして、初期状態では(即ち、電源が投入されて最初の遊技が開始されるときは)通常遊技状態であり、大当たりが発生すれば、第1大入賞口71または第2大入賞口43を所定回数開閉する大当たり遊技を経て、その大当たりの種類に応じた遊技状態に遷移する。大当たりの種類には、短当たりとして、2R(ラウンド)潜確大当たり、長当たりとして、15R(ラウンド)確変大当たり、15R(ラウンド)通常大当たりがある。また、これら大当たりの他に当たりとして小当たりがある。なお、ラウンドとは第1大入賞口71または第2大入賞口43の開放期間を言う。2R潜確大当たりは、第2大入賞口43を極短時間2回開放する大当たり遊技を行った後、潜確遊技状態に遷移し、15R確変大当たりは、第1大入賞口71を15回開放する大当たり遊技を行った後、確変遊技状態に遷移し、15R通常大当たりは、第1大入賞口71を15回開放する大当たり遊技を行った後、時短遊技状態に遷移する。また、小当たりであれば、第2大入賞口43を極短時間2回開放する小当たり遊技を行うが、遊技状態は遷移しない。このように、開放時間が極短時間である場合には、第2大入賞口43が開放される。なお、時短遊技状態において途中で大当たりが発生することなく100回の特別図柄変動が行われたときも、通常遊技状態に遷移する。
(4)パチンコ遊技機の動作
次に、図7〜13に基づいてメイン制御基板20の動作について説明する。なお、後述する各カウンタは、RAMに設けられ、パチンコ遊技機1の電源投入時にゼロクリアされる。
[メイン側タイマ割込処理]メイン制御基板20は、図7に示すメイン側タイマ割込処理を例えば4msecといった短時間毎に繰り返す。まず、メイン制御基板20は、大当たり抽選に用いる大当たり乱数、大当たり図柄の種類を決めるための図柄乱数、変動パターンを決めるための変動パターン乱数、普通図柄抽選に用いる当たり乱数等を更新する乱数更新処理を行う(ステップS101)。
次に、メイン制御基板20は、後述する始動口SW処理(S102)、ゲートSW処理(S103)の他、大入賞口SW処理(S104)及び普通入賞口SW処理(S105)を行う。大入賞口SW処理は、第1大入賞口SW74または第2大入賞口SW46がONしていれば、大当たり遊技(後述する大当たり遊技フラグがON)中か否かを判定して、大当たり遊技中であれば、入賞個数カウンタの値Cに1を加算するとともに、大入賞口カウンタの値に1を加算する処理である。普通入賞口SW処理は、普通入賞口SW91がONしていれば普通入賞口カウンタの値に1を加算する処理である。
続いて、メイン制御基板20は、後述する特別図柄処理(S106)、普通図柄処理(S107)、大入賞口処理(S108)、及び、電チュー処理(S109)を行う。そして、メイン制御基板20は、大入賞口カウンタの値に応じた数の賞球、及び、普通入賞口カウンタの値に応じた数の賞球を払い出すためのコマンドをセットして、それらのカウンタをゼロクリアする賞球処理(S110)を行い、以上の各処理においてセットしたコマンドを払出制御基板21及び演出制御基板22に出力する出力処理(S111)を行う。
[始動口SW処理]図8に示すように、始動口SW処理では、メイン制御基板20は第1始動口SW54aがONしたか否かを判定し(S201)、ONしていなければステップS206に進み、ONしていれば、第1保留記憶部27aに記憶されている大当たり乱数の個数を数える第1始動口保留カウンタの値U1が、上限値の4未満か否かを判定する(S202)。そして、4未満でない場合はステップS206に進み、4未満の場合は、U1に1を加算して(S203)、大当たり乱数を取得して第1保留記憶部27aに格納するとともに、大当たり図柄乱数等を取得して所定記憶域に記憶し(S204)、第1保留数増加コマンドをセットする(S205)。
ステップS206では、メイン制御基板20は第2始動口SW54bがONしたか否かを判定し、ONしていなければ始動口SW処理を終え、ONしていれば、第2保留記憶部27bに記憶されている大当たり乱数の個数を数える第2始動口保留カウンタの値U2が、上限値の4未満か否かを判定する(S207)。そして、4未満でない場合は始動口SW処理を終え、4未満の場合は、U2に1を加算して(S208)、大当たり乱数を取得して第2保留記憶部27bに格納するとともに、大当たり図柄乱数等を取得して所定記憶域に記憶し(S209)、第2保留数増加コマンドをセットして(S210)、始動口SW処理を終える。
[ゲートSW処理]図9に示すように、ゲートSW処理では、メイン制御基板20はゲートSW81がONしたか否かを判定し(S301)、ONしていなければゲートSW処理を終え、ONしていれば、ゲート保留カウンタの値Gが上限値の4未満か否かを判定する(S302)。そして、4未満でない場合はゲートSW処理を終え、4未満であればGに1を加算して(S303)、当たり乱数を取得して所定記憶域に格納し(S304)、ゲートSW処理を終える。
[特別図柄処理]図10に示すように、特別図柄処理では、メイン制御基板20は、当たり遊技中か否かを示す当たり遊技フラグ(即ち、小当たり遊技フラグ、長当たり遊技フラグ、又は、短当たり遊技フラグ)がONか否かを判定し(S401)、ONであれば特別図柄処理を終え、ONでなければ特別図柄の変動中か否かを判定する(S402)。そして、変動中であればステップS411に進み、変動中でなければ、第2始動口保留カウンタの値U2又は第1始動口保留カウンタの値U1が1以上か否かを判定する(S403 ,S405)。そして、U2又はU1が1以上でなければ特別図柄処理を終え、U2又はU1が1以上であればU2又はU1から1を減算して(S404,S406)、ステップS204又はS209で格納しておいた大当たり乱数を用いて大当たり判定処理を行う(S407)。
大当たり判定処理では、メイン制御基板20は、大当たり判定用テーブルを用いて大当たり乱数が大当たりか否かの判定を行い、大当たりであればステップS204又はS209で格納しておいた大当たり図柄乱数がどの大当たり図柄を示すものかを判定して、その大当たり図柄をセットし、小当たりであれば小当たり図柄をセットし、大当たりでも小当たりでもなければハズレ図柄をセットする。なお、大当たり図柄によって、大当たりの種類が決まる。
続いて、メイン制御基板20は、変動パターン選択処理を行う(S408)。変動パターン選択処理では、直前の大当たり判定処理において大当たりと判定していれば、乱数値と変動パターンとの対応を示す変動パターンテーブルとして大当たり用テーブルを参照し、小当たりと判定していれば小当たり用テーブルを参照し、大当たりでも小当たりでもないと判定していればハズレ用テーブルを参照して、ステップS204又はS209で格納しておいた変動パターン乱数がいずれの変動パターンを示すかの判定を行い、変動パターンをセットする。なお、変動パターンには変動時間を示す情報が含まれている。
その後、メイン制御基板20は、第1特別図柄表示器14aまたは第2特別図柄表示器14bにおいて特別図柄の変動を開始し(S409)、変動開始コマンドをセットして(S410)、ステップS411に進む。ステップS411では、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定し、経過していなければ特別図柄処理を終えるが、経過していれば特別図柄の変動を停止して、大当たり判定処理でセットされた図柄で特別図柄を確定表示し(S412)、変動停止コマンドをセットする(S413)。そして、停止中処理(S414)として、各種遊技フラグ(時短遊技フラグ、確変遊技フラグ、潜確遊技フラグ、小当たり遊技フラグ、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ)のON/OFFに関する処理をし、大当たり又は小当たりであれば、オープニングを開始するとともに、オープニングコマンドをセットして、特別図柄処理を終える。
[普通図柄処理]図11に示すように、普通図柄処理では、メイン制御基板20は、補助遊技中か否かを示す補助遊技フラグがONか否かを判定し(S501)、ONであれば普通図柄処理を終え、ONでなければ普通図柄の変動中か否かを判定する(S502)。そして、変動中の場合にはステップS509に進み、変動中でない場合には、ゲート保留カウンタの値Gが1以上か否かを判定し(S503)、Gが1以上でなければ普通図柄処理を終え、Gが1以上であればGから1を減算して(S504)、ステップS304で格納しておいた当たり乱数が当たりか否かを判定して(S505)、停止図柄を選択する(S506)。そして、遊技状態に応じた変動時間(本実施形態では、通常遊技状態または潜確遊技状態であれば4秒、時短遊技状態または確変遊技状態であれば1.5秒)を選択し(S507)、普通図柄の変動を開始して(S508)、ステップS509に進む。
ステップS509では、メイン制御基板20は、変動時間が経過したか否かを判定し、経過していなければ普通図柄処理を終えるが、経過していれば、普通図柄の変動を停止して停止図柄を表示する(S510)。そして、停止図柄が当たりを示す図柄であれば(S511でYES)、補助遊技フラグをONし(S512)、ハズレを示す図柄であれば(S511でNO)、普通図柄処理を終える。
[大入賞口処理]図12に示すように、大入賞口処理では、メイン制御基板20は、まず、当たり遊技フラグがONか否かを判定し(S601)、ONでなければ大入賞口処理を終えるが、ONであれば、オープニング中であるか否かを判定する(S602)。オープニングとは、大当たり遊技の開始から第1ラウンドの開始までの期間をいう。メイン制御基板20は、オープニング中と判定した場合には、オープニング時間が経過したか否かを判定し(S603)、経過していなければ大入賞口処理を終え、経過していれば、大当たりの種類に応じた最大R数(ラウンド数)と作動パターンとを設定する(S604)。そして、入賞個数カウンタの値Cをゼロクリアし(S605)、ラウンドカウンタの値Rに1を加算し(S606)、第1大入賞口71または第2大入賞口43の作動(開放)を開始する(S607)。
次に、メイン制御基板20は、第1大入賞口71または第2大入賞口43の作動時間(開放時間。例えば、長当たりであれば29.5秒、短当たりまたは小当たりであれば0.1秒等)が経過したか否かを判定し(S608)、経過していれば第1大入賞口71または第2大入賞口43を閉口し(S610)、経過していなければ、入賞個数カウンタの値Cが規定個数であるか否かを判定して(S609)、規定個数でなければ大入賞口処理を終え、規定個数であれば第1大入賞口71または第2大入賞口43を閉口する(S610)。
そして、メイン制御基板20は、ラウンドカウンタの値Rが最大R数であるか否かを判定し(S611)、最大R数でなければ大入賞口処理を終え、最大R数であれば、エンディングを開始して(S612)、エンディングコマンドをセットし(S613)、ラウンドカウンタの値Rをゼロクリアする(S614)。なお、エンディングとは、最終ラウンドの終了から大当たり遊技の終了までの期間をいう。次に、メイン制御基板20は、エンディング時間が経過したか否かを判定し(S617)、経過していなければ大入賞口処理を終え、経過していれば遊技状態設定処理を行って(S618)、当たり遊技フラグをOFFする(S619)。遊技状態設定処理では、メイン制御基板20は、今終了した当たり遊技が、小当たりであれば、遊技状態を遷移させないので遊技状態設定処理を終え、15R通常大当たりであれば、時短遊技状態に遷移させるため時短遊技フラグをONし、15R確変大当たりであれば、確変遊技状態に遷移させるため確変遊技フラグをONし、2R潜確大当たりであれば、潜確遊技状態に遷移させるため潜確遊技フラグをONする。
一方、メイン制御基板20は、ステップS602においてオープニング中でないと判定したときは、第1大入賞口71または第2大入賞口43がエンディング中であるか否かを判定し(S615)、エンディング中であればステップS617に移行し、エンディング中でなければ大入賞口71の作動中か否かを判定する(S616)。そして、作動中でなければステップS605に移行し、作動中であればステップS608に移行する。
[電チュー処理]図13に示すように、電チュー処理では、メイン制御基板20は、補助遊技フラグがONか否かを判定し(S701)、ONでないと判定すれば電チュー処理を終える。一方、ONと判定すれば、電チュー52が作動中か否かを判定し(S702)、作動中でなければ、現在の遊技状態に応じた電チュー52の作動パターン(本実施形態では、通常遊技状態または潜確遊技状態であれば0.15秒の開放を1回、時短遊技状態または確変遊技状態であれば1.80秒の開放を3回)を選択して(S703)、その作動パターンに則った作動を開始する(S704)。次に、メイン制御基板20は、作動時間(複数の開放を含む作動パターンでは、開放間のインターバル時間を含む。)が経過したか否かを判定し(S705)、経過していなければ電チュー処理を終え、経過していれば補助遊技フラグをOFFして(S706)、電チュー処理を終える。
(5)パチンコ遊技機の遊技の流れの例
次に、上記のように構成されるパチンコ遊技機1について、遊技の流れの一例を説明する。
(i)通常遊技状態
まず、通常遊技状態のとき、遊技者は、発射した遊技球が遊技領域3の左側部分3a(図1参照)を転動落下するようハンドル11を操作する。遊技領域3の左側部分3aを転動落下した遊技球は、遊技領域3の下側部分3b(図1参照)へ移動し、第1始動口51aに入賞可能となる。
遊技球が第1始動口51aに入賞すると、メイン制御基板20は、第1始動口51aへ入賞した遊技球の保留個数が4個未満であることを条件として大当たり乱数を含む各種乱数を取得し(S201〜S204参照)、大当たり判定処理を行う(S407参照)。大当たり判定処理において上記取得した大当たり乱数が所定の大当たり乱数値に該当すると判定された場合、第1特別図柄表示器14aにおいて特別図柄を変動表示するとともに表示部4aにおいて装飾図柄の変動表示及びリーチ演出等の演出を行った後、特別図柄をセットされた大当たり図柄で変動停止させて表示部4aに大当たりが発生した旨の表示をし、大当たり遊技(大入賞口処理参照)を実行する。
(ii)大当たり遊技
大当たり遊技が実行されると、大入賞口が所定ラウンド数だけ間欠的に開放される。例えば、2R潜確大当たりに当選した場合には、第2大入賞口43が2ラウンド間欠的に開放され(S604〜S611参照)、その後、潜確遊技状態に移行する(S618参照)。
2R潜確大当たりに基づく大当たり遊技中は、遊技者は、通常遊技状態と同様、発射した遊技球が遊技領域3の左側部分3a(図1参照)を転動落下するようハンドル11を操作する。遊技領域3の左側部分3aを転動落下した遊技球の一部は、案内釘cと案内釘dとの間を通過して案内釘a,bに誘導され、案内釘aと案内釘dとの間を通過して、通路部60の流入口61aに流入する。
通路部60の流入口61aに流入した遊技球は、遊技球が流入口61aに流入したタイミングで第2大入賞口43が開放されていれば、図14(a)に示すように第2大入賞口43に入賞し、第2大入賞口43が閉塞されていれば、図14(b)に示すように第2開閉部材44の上面44dを転動して遊技球通路管64の入口65へ流入し、遊技球通路管64内を通過して出口66からステージ部41へと排出される。
なお、2R潜確大当たりは、大当たり確率が約1/30となる潜確遊技状態に遊技状態を移行させることが目的の大当たりであり、遊技者に対して賞球を与えることを目的とした大当たりではないため、第2大入賞口43の開放時間は1Rが0.1秒と短く、2R潜確大当たりに基づく大当たり遊技において第2大入賞口43に遊技球が入賞することはほとんどない。また、小当たりに当選した場合も第2大入賞口43は2R潜確大当たりと同様に作動する。小当たりの場合には遊技状態は遷移しないので、通常遊技状態において小当たりに当選してもその後の大当たり確率は約1/300のまま変わらない。
(6)実施形態の効果
以上説明したように、実施形態のパチンコ遊技機1では、第2開閉部材44の上面44dが通路部60の床面61bを形成するように、第2大入賞装置42がセンター役物装置30に設けられているので、センター役物装置30を配置する領域以外の領域(遊技領域3の左側部分3a、下側部分3b、または右側部分3c(図1参照))に第2大入賞装置42を設ける領域を別途確保する必要がない。すなわち、第2大入賞装置42の配置領域をセンター役物装置30の通路部60の配置領域と兼ねることにより、全体としてコンパクトな配置とすることができ、遊技領域3の左側部分3a、下側部分3b、または右側部分3c(図1参照)を他の用途に活用することが可能となる。
また、実施形態のパチンコ遊技機1では、一つの部材(第2開閉部材44)が通路部60を形成する部材と第2大入賞口43を開閉する部材とを兼ねるので、通常様々な装飾物(可動役物など)が配置されるセンター役物装置30の中に、第2開閉部材44を配置するためだけのスペースを確保する必要がない。よって、センター役物装置30内のスペースを有効に利用して第2大入賞装置42を設けることができる。
また、実施形態のパチンコ遊技機1では、センター役物装置30の枠体部31に設けられた入口部61の床面61bを形成するように第2開閉部材44を配置しているため、第2開閉部材44を配設する際に枠体部31を利用することができる。よって、第2開閉部材44をセンター役物装置30に対して取り付けるのが容易となる。
また、実施形態のパチンコ遊技機1では、入口部61の近傍の遊技盤面2a上に、入口部61へ遊技球を誘導可能な複数の案内釘a,bが設けられ、入口部61に隣接する案内釘aは、入口部61との間隔が遊技球の直径未満となるように配置され、その他の案内釘bは、隣接する入口部61側の案内釘aに対して遊技球の直径未満の間隔で連なって配置されている。そのため、入口部61へ向かって流下した遊技球は、入口部61近傍の案内釘a,bまで到達した後、案内釘aと案内釘bの間を通り抜けることなく、案内釘a,bに誘導されて入口部61へ流入し得る。このような場合、入口部61に設けた第2開閉部材44によって開放される第2大入賞口43の入口の大きさは、実際に第2開閉部材44によって開放された第2大入賞口43のみの大きさではなく、第2大入賞口43から案内釘a,bに至るまでの範囲を含んだ大きさで判断される(図4(a)図示L1参照)。したがって、製造したい入賞口(第2大入賞口43)の入口の大きさよりも小さな開閉部材(第2開閉部材44)を用いても、入賞口(第2大入賞口43)の入口の大きさを希望の大きさに形成できる。よって、開閉部材(第2開閉部材44)を小型化できセンター役物装置30に対して省スペースで配置することができる。
また、実施形態のパチンコ遊技機1では、センター役物装置30は、第2開閉部材44を前方から視認困難にする遮蔽部材68(図5参照)を有している。そのため、第2開閉部材44が遮蔽部材68によって視認困難となるので、遊技者に気付かれずに第2開閉部材44を動作させることができる。近年では、実施形態のパチンコ遊技機1のように、遊技球を大入賞口(第2大入賞口43)へ入賞させるためではなく遊技状態を移行させることのみを目的として、開閉部材(第2開閉部材44)を極短時間動作させる大当たり(2R潜確大当たり)を実行するパチンコ遊技機が主流となっているところ、本構成によれば、このような遊技者に見せる必要のない第2開閉部材44の動作を、遊技者から視認しにくくすることができる。なお、第2開閉部材44の動作を遊技者に対して全く見せたくない場合には、遮蔽部材として、第2開閉部材44を前方から視認不能にできるものを用いて構成する。
2.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、実施形態のパチンコ遊技機1と同様の構成については、実施形態のパチンコ遊技機1と同様の符号を付して説明を省略する。
実施形態では、遊技球通路管64の入口65は、第2開閉部材44の右側の端部に略沿うように開口する構成としたが、図15に示すように、遊技球通路管64Aの入口65Aが、第2開閉部材44の後方側若しくは前方側(図15に示すパチンコ遊技機では後方側)の端部に略沿うように開口する構成としてもよい。なお、この場合も第2大入賞口43の入口の寸法は、第2開閉部材の右側の端部と案内釘bとを結んだ距離L3となる。
また、実施形態では、第2大入賞装置42の第2開閉部材44が通路部60の入口部61の通路面(床面)61bを構成するように第2大入賞装置42を配置したが、取付性を考慮せず枠体部31を利用して配置しないのであれば、第2開閉部材44が通路部60の入口部61以外の床面を構成するように第2大入賞装置42を配置してもよい。
また、実施形態では、通路部60の入口部61の近傍の遊技盤面2a上に案内釘a,bを設けて構成したが、入口部61の近傍の遊技盤面2a上に設ける案内釘の数は任意であり、開閉部材によって開口される入賞口の大きさが遊技機規則に規定される入賞口の入口の大きさに適合するのであれば、開閉部材の大きさなどを考慮した上で案内釘を自由に配設可能である。
1…パチンコ遊技機
2…遊技盤
30…センター役物装置
31…枠体部
42…第2大入賞装置(可変入賞装置)
43…第2大入賞口(入賞口)
44…第2開閉部材(開閉部材)
60…通路部
61…入口部
61b…通路面(床面)
62…出口部
a…案内釘
b…案内釘

Claims (3)

  1. センター役物装置と、可変入賞装置とを備えて構成され、
    前記センター役物装置は、遊技球を入口部から流入させ出口部から排出する通路部を備え、
    前記可変入賞装置は、入賞口と、該入賞口を開閉する開閉部材とを備えているパチンコ遊技機において、
    前記開閉部材は、前記通路部の床面を形成するよう配置され、
    前記開閉部材が前記入賞口を閉じているとき、前記入口部へ流入した遊技球は前記床面上を転動し前記出口部から排出され、
    前記開閉部材が前記入賞口を開いているとき、前記入口部へ流入した遊技球は前記入賞口へ入賞可能とされることを特徴とするパチンコ遊技機。
  2. 前記入口部が、前記センター役物装置の枠体部に設けられ、
    前記開閉部材が、前記入口部の床面を形成するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のパチンコ遊技機。
  3. 前記入口部の近傍の遊技盤面上に、前記入口部へ遊技球を誘導可能な一つまたは複数の案内釘が設けられ、
    前記案内釘が一つの場合、該一つの案内釘は、前記入口部との間隔が遊技球の直径未満となるように配置され、
    前記案内釘が複数の場合、前記入口部に隣接する案内釘は、前記入口部との間隔が遊技球の直径未満となるように配置され、その他の案内釘は、隣接する前記入口部側の案内釘に対して遊技球の直径未満の間隔で連なって配置されていることを特徴とする請求項2に記載のパチンコ遊技機。
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