1.実施形態
(1)パチンコ遊技機の構造
本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機について、図面に基づいて説明する。図1に示すように、実施形態のパチンコ遊技機1は、前面枠10の内側に取着された遊技盤2を備えている。遊技盤2には、ハンドル11の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材12で囲まれて形成されている。遊技領域3には、遊技球を誘導する案内釘29(図2参照)が多数突設されている。前面枠10には、複数の枠ランプ17及びスピーカ18が配設されている。また、遊技盤2には、盤ランプ19が設けられている。
遊技領域3には、液晶表示装置である画像表示器4の表示部4aが配置されている。画像表示器4は、客待ち用のデモ表示、装飾図柄変動演出、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出などを表示部4aに表示する。装飾図柄変動演出は、数字等の装飾図柄と装飾図柄以外の画像とにより構成されて、変動表示を経て停止表示された装飾図柄により、遊技球の第1始動口51aまたは第2始動口51bへの入賞に対して行われる大当たり抽選(即ち、大当たり乱数の取得とその大当たり乱数を用いた判定)の結果を報知する演出であり、後述する特別図柄変動に並行して行われる。なお、画像表示器4の前方には、後述するセンター役物装置30が配置されている。
遊技領域3には、第1始動入賞装置5aが設けられている。第1始動入賞装置5aは、遊技領域3の左右方向における中央下部に配置され、遊技球の入球し易さが常時変わらない第1始動口51aを備えている。なお、センター役物装置30には、後述するように、第2始動口51bを備えた第2始動入賞装置5bが設けられている。
遊技領域3には、大入賞装置7が設けられている。大入賞装置7は、第1始動入賞装置5aの右方に配置されており、大入賞口71と、大入賞口ソレノイド72(図5参照)により動作する開閉部材73とを備えている。大入賞口71は、開閉部材73により開閉される。
また、遊技領域3には、複数の普通入賞装置9が設けられている。各普通入賞装置9は、第1始動入賞装置5aの左方に配置されている。各普通入賞装置9に入った遊技球は、その普通入賞装置9内の普通入賞口90に入賞する。
遊技領域3の外側には、普通図柄表示器13、第1特別図柄表示器14a、及び、第2特別図柄表示器14bが設けられるとともに、普通図柄保留ランプ15、第1特別図柄保留ランプ16a、第2特別図柄保留ランプ16bがそれぞれ4つ設けられている。
第1特別図柄表示器14a、第2特別図柄表示器14bは、それぞれ、遊技球の第1始動口51a、第2始動口51bへの入賞を契機として行われる大当たり抽選の結果を、変動表示を経て停止表示された図柄により報知する特別図柄変動を行うものである。第1特別図柄表示器14a、第2特別図柄表示器14bに停止表示された図柄(特別図柄)が大当たり図柄であれば、大入賞口71を所定回数開閉する大当たり遊技が行われる。
遊技球が第1始動口51aまたは第2始動口51bに入賞すると、メイン制御基板20(図5参照)は、その入賞に対して取得した大当たり乱数を、第1始動口51aへの入賞であれば第1保留記憶部27a(図5参照)に、第2始動口51bへの入賞であれば第2保留記憶部27b(図5参照)に記憶する。そして、特別図柄変動を実行可能になったとき、即ち、前の入賞に対する特別図柄変動も、大当たり遊技も実行されていない状態になったときに、記憶しておいた大当たり乱数を用いて大当たりか否かの判定を行い、特別図柄変動を実行する。
第1特別図柄保留ランプ16a、第2特別図柄保留ランプ16bは、それぞれ、第1保留記憶部27a、第2保留記憶部27bに記憶されている大当たり乱数の個数を表示するものである。なお、第1保留記憶部27a、第2保留記憶部27bに記憶される大当たり乱数は、それぞれ4個が上限とされているため、第1保留記憶部27aに4個の大当たり乱数が記憶されている状態で遊技球が第1始動口51aに入賞したときや、第2保留記憶部27bに4個の大当たり乱数が記憶されている状態で遊技球が第2始動口51bに入賞したときは、その入賞に対する大当たり抽選は行われない。
普通図柄表示器13は、後述するゲート8への遊技球の通過を契機として行われる普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を、普通図柄の変動表示を経て停止表示する。停止表示された普通図柄が当たり図柄であれば、所定時間及び所定回数、後述する電チュー52を開く補助遊技が行われる。
普通図柄の変動表示中または補助遊技中に、遊技球がゲート8を通過すると、メイン制御基板20は、その通過に対して取得した当たり乱数を記憶しておき、普通図柄の変動表示を開始可能な状態になったときに、記憶しておいた当たり乱数を用いて当たりか否かの判定を行い、普通図柄の変動表示を開始してその判定を報知する普通図柄を停止表示する。普通図柄保留ランプ15は、このように記憶されている当たり乱数の個数を表示するものである。なお、記憶される当たり乱数は4個が上限とされているため、4個の当たり乱数が記憶されている状態で遊技球がゲート8を通過しても、その通過に対する普通図柄抽選は行われない。
センター役物装置30は、図1に示すように、遊技領域3の中央部であって、画像表示器4の前方かつ第1始動入賞装置5aの上方に配置されている。センター役物装置30は、表示部4aの周縁部前方に配設された枠体部31を備えている。枠体部31は、上枠部32(上側部に相当する)、下枠部33、左枠部34(左側部に相当する)、および右枠部35(右側部に相当する)により構成されている。上枠部32には、文字や図形などを模した装飾部材39が配設されている。左枠部34には、入口40aから遊技球を流入させ、出口40bから後述するステージ部41へ遊技球を流出するワープ部40が配設されている。下枠部33には、上面を転動する遊技球を、第1始動口51aへと案内可能なステージ部41が形成されている。
右枠部35は、遊技領域3を画成するレール部材12に沿った形状の右枠上部36と、右枠上部36の下端部36aから左下方へ斜めに延びる右枠中部37と、右枠中部37の下端部から略鉛直方向沿って延びる右枠下部38と、を備えている。すなわち、右枠部35は下部38が上部36に比べて遊技領域3の中央方向へ入り込むように形成されている。そのため、右枠下部38及び右枠中部37の右方であってレール部材12までの領域は、入賞装置やゲートなどを配置可能な領域(以下、「配置領域」という。図3図示網掛け部分A参照。)となっている。なお、右枠上部36は、レール部材12との間隙を遊技球の直径程度の寸法として配設されている。また、実施形態では、配置領域にはゲート8が配置されている。
図2に示すように、右枠下部38の下端部には、第2始動入賞装置5b(入賞装置に相当する)が配設されている。第2始動入賞装置5bは、第2始動口51b(入賞口に相当する)と、電動チューリップ(以下、「電チュー」という。)52とを備えている。電チュー52は、正面視略ドロップ形状に形成された開閉部材55を備える。開閉部材55は、軸56を中心に揺動可能とされている。開閉部材55は、電チューソレノイド53(図5参照)により駆動されて、第2始動口51bを開閉する。なお、図13に示す状態が、電チュー52が閉じて第2始動口51bが閉塞された状態であり、図14に示す状態が、電チュー52が開いて第2始動口51bが開放された状態である。
右枠下部38における第2始動入賞装置5bの上方には、遊技球が通過可能な通路部60が配設されている。通路部60は、略1/8円弧形状の遊技球通路60aを有し、遊技球通路60aへ遊技球を流入させる流入口61と、遊技球通路60aから遊技球を流出する流出口62とを備える。なお、通路部60は、ステージ部41の配置位置と比べて前方に配置されている。
通路部60の流入口61と、第2始動口51bとは、区画壁63を間に挟んで略鉛直方向に沿って並設されている。区画壁63の上面63aは、通路部60における遊技球の通路面を形成している。なお、通路部60の流入口61は、流入口61の縁61aが、閉じた状態の開閉部材55の上流側の端部55a(開閉部材55の先端部55a)に略沿うように開口している(図13参照)。
流入口61から通路部60内に流入した遊技球は、流出口62から排出され、遊技領域3の下部に配設された案内釘29に誘導されて、大入賞口71または第1始動口51aへ向かって流下していく。
図3に示すように、右枠下部38の右側に位置する配置領域(網掛け部分A参照)には、遊技球が通過可能なゲート8が設けられている。詳述すれば、ゲート8は、開いた状態の開閉部材55の先端部55aと、通路部60の流入口61の開閉部材55側の縁61aとを結ぶライン(以下、「入賞口入口ライン」という。)Lを基準としてセンター役物装置30側となるエリア(以下、「入賞口エリア」という。図3図示網掛け部分B参照)の外側であって、開いた状態の開閉部材55の上流(実施形態では上方)かつ入賞口入口ラインLの近傍に、配置されている。なお、このゲート8への遊技球の通過を契機として普通図柄抽選が行われ、普通図柄抽選の結果、停止表示された普通図柄が当たり図柄であれば、所定時間及び所定回数電チュー52が開いて第2始動口51bが開放される。
ここで、図4に基づいて第2始動口51bの入口の寸法について説明する。パチンコ遊技機における入賞口の入口の寸法は、「遊技機の認定及び型式等に関する規則、別表第4パチンコ遊技機にかかる技術上の規格(第6条関係)、(2)構造に関する規格ニ(チ)(リ)」(以下、「遊技機規則」という。)によれば、普通電動役物(電チュー52)により開き又は拡大した場合の入賞口(第2始動口51b)の大きさは55mmを超えないこと、特別電動役物(大入賞装置の開閉部材55)により開き又は拡大した場合の入賞口(大入賞口71)の入口の大きさは55mmを超え135mmを超えないことと規定されている。そして、これら入賞口の入口の大きさは、遊技盤2と平行な距離の最大値で判断すると規定されている。
具体的に説明すれば、実施形態のパチンコ遊技機1では、案内釘を打っていない状態でみた場合、図4(a)に示すP点とO点とを結ぶ距離L1が、第2始動口51bの入口の寸法となる。すなわち、通路部60の流入口61の縁61aと、開いた状態の開閉部材55の先端部55aとを結ぶ距離が、第2始動口51bの入口の寸法となる。この場合、第2始動口51bの入口の寸法は、55mm未満となる。
これに対して、実施形態のパチンコ遊技機1において流入口61を設けなかった場合には、図4(b)に示すQ点とO点とを結ぶ距離L2が、第2始動口51bの入口の寸法となる。すなわち、右枠上部36の下端部36aと、開いた状態の開閉部材55の先端部55aとを結ぶ距離が、第2始動口51bの入口の寸法となる。この場合、第2始動口51bの入口の寸法は、55mmを超える。なお、このように流入口61の有無によって第2始動口51bの入口の寸法を異なる位置で測るのは、図4(a)に示す流入口61を設けたパチンコ遊技機では、開いた状態の開閉部材55の上方を流下する遊技球は、第2始動口51bへ入賞するか通路部60内を通過するか確定しないのに対して、図4(b)に示す流入口61を設けていないパチンコ遊技機では、開いた状態の開閉部材55の上方を流下する遊技球は、第2始動口51bへ入賞することが確定するためである。このように、流入口61を設けていない場合には、第2始動口51bの入口の大きさが、センター役物装置30の枠体部31の形状によって左右されることになり、遊技機規則で規定された寸法の条件に適合しない場合が生じる。
また、上述したように流入口61を設けなかった場合には、図4(b)に示すQ点とO点とを結んだ部分が第2始動口51bの入口となるため、実施形態のパチンコ遊技機1のようにゲート8を配置すると、第2始動口51bの入口よりも内側の領域(即ち、第2始動口51bの入口から第2始動口51bに至るまでの領域、図4(b)図示網かけ部分C参照)にゲート8が配置されることとなって、ゲート8が第2始動口51bの入口の寸法に影響を与えてしまう。これに対して、実施形態のパチンコ遊技機1のように、流入口61を設けている場合には、図4(a)に示すP点とO点とを結んだ部分が第2始動口51bの入口となるため、ゲート8が配置される位置が第2始動口51bの入口よりも外側の領域(即ち、第2始動口51bの入口から第2始動口51bとは反対の領域)になり、ゲート8が第2始動口51bの入口の寸法に影響を与えることがない。このように、実施形態のパチンコ遊技機1では、流入口61を設けていることにより、第2始動口51bの入口の寸法に影響を与えずに、ゲート8を第2始動入賞装置5bの近くに配置することが可能となっている。そのため、ゲート8および第2始動入賞装置5bを遊技領域3の一箇所にまとめて配置することが可能となっている。
(2)パチンコ遊技機の電気系統
図5に示すように、実施形態のパチンコ遊技機1は、メイン制御基板(遊技制御基板)20、払出制御基板21、サブ制御基板25を備え、サブ制御基板25は、演出制御基板22、画像制御基板23、及び、ランプ制御基板24を備えている。そして、払出制御基板21及び演出制御基板22はメイン制御基板20に接続され、画像制御基板23及びランプ制御基板24は演出制御基板22に接続されている。各制御基板は、CPU、ROM、RAM等を備えている。また、メイン制御基板20は、RAM内に第1保留記憶部27a及び第2保留記憶部27bを有する保留記憶部27を備えている。
メイン制御基板20は、大当たりの抽選や遊技状態の移行など主に利益に関わる制御を行うものである。メイン制御基板20には、第1始動口51a内に設けられて第1始動口51aに入賞した遊技球を検出する第1始動口SW(スイッチ)54a、第2始動口51b内に設けられて第2始動口51bに入賞した遊技球を検出する第2始動口SW54b、電チューソレノイド53、ゲート8内に設けられてゲート8を通過した遊技球を検出するゲートSW81、大入賞口71内に設けられて大入賞口71に入賞した遊技球を検出する大入賞口SW74、大入賞口ソレノイド72、各普通入賞口90内にそれぞれ設けられてその普通入賞口90に入賞した遊技球を検出する普通入賞口SW91、第1特別図柄保留ランプ16a、第2特別図柄保留ランプ16b、普通図柄保留ランプ15、第1特別図柄表示器14a、第2特別図柄表示器14b、普通図柄表示器13がそれぞれ接続され、図5の矢印で示すように、各スイッチからはメイン制御基板20に信号が入力され、各ソレノイドやランプ等にはメイン制御基板20から信号が出力される。
また、メイン制御基板20は、払出制御基板21に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板21から信号を受信する。払出制御基板21には、図示しない払出装置を駆動する払出駆動モータ26が接続され、払出制御基板21は、メイン制御基板20から受信したコマンドに従って払出駆動モータ26を動作させ、賞球の払出を行わせる。
さらに、メイン制御基板20は、演出制御基板22に対し各種コマンドを送信し、演出制御基板22は、画像制御基板23との間でコマンドや信号の送受信を行う。画像制御基板23には画像表示器4及びスピーカ18が接続され、画像制御基板23は、演出制御基板22から受信したコマンドに従って、画像表示器4の表示部4aに装飾図柄その他の画像を表示し、スピーカ18から音声を出力する。また、演出制御基板22は、ランプ制御基板24との間でコマンドや信号の送受信を行う。ランプ制御基板24には枠ランプ17及び盤ランプ19が接続され、ランプ制御基板24は、演出制御基板22から受信したコマンドに従って、枠ランプ17や盤ランプ19を点灯・消灯する。
(3)遊技状態等の説明
次に、実施形態のパチンコ遊技機1の遊技状態等について説明する。実施形態のパチンコ遊技機1は、通常遊技状態、時短遊技状態、確変遊技状態、潜確遊技状態の4つの遊技状態と、大当たり遊技、小当たり遊技とを有している。
時短遊技状態とは、通常遊技状態よりも第2始動口51bへ遊技球が入賞し易い状態をいい、通常遊技状態では、普通図柄変動時間が4秒、電チュー52の開放時間が0.15秒、電チュー52の開放回数が1回であるのに対して、時短遊技状態では、普通図柄変動時間が1.5秒、電チュー52の開放時間が1.80秒、電チュー52の開放回数が3回となっている。
確変遊技状態とは、通常遊技状態よりも大当たりに当選しやすく、かつ第2始動口51bへ遊技球が入賞し易い状態をいい、通常遊技状態では、大当たり当選確率が約1/300であるのに対して、確変遊技状態では、大当たり当選確率が約1/30となっている。また、確変遊技状態では、時短遊技状態と同様、普通図柄変動時間が1.5秒、電チュー52の開放時間が1.80秒、電チュー52の開放回数が3回となっている。
潜確遊技状態とは、通常遊技状態よりも大当たりに当選しやすい状態をいい、潜確遊技状態では、確変遊技状態と同様、大当たり当選確率が約1/30となっている。また、潜確遊技状態では、通常遊技状態と同様、普通図柄変動時間が4秒、電チュー52の開放時間が0.15秒、電チュー52の開放回数が1回となっている。
そして、初期状態では(即ち、電源が投入されて最初の遊技が開始されるときは)通常遊技状態であり、大当たりが発生すれば、大入賞口71を所定回数開閉する大当たり遊技を経て、その大当たりの種類に応じた遊技状態に遷移する。大当たりの種類には、短当たりとして、2R(ラウンド)潜確大当たり、長当たりとして、15R(ラウンド)確変大当たり、15R(ラウンド)通常大当たりがある。また、これら大当たりの他に当たりとして小当たりがある。なお、ラウンドとは大入賞口71の開放期間を言う。2R潜確大当たりは、大入賞口71を極短時間2回開放する大当たり遊技を行った後、潜確遊技状態に遷移し、15R確変大当たりは、大入賞口71を15回開放する大当たり遊技を行った後、確変遊技状態に遷移し、15R通常大当たりは、大入賞口71を15回開放する大当たり遊技を行った後、時短遊技状態に遷移する。また、小当たりであれば、大入賞口71を極短時間2回開放する小当たり遊技を行うが、遊技状態は遷移しない。なお、時短遊技状態において途中で大当たりが発生することなく100回の特別図柄変動が行われたときも、通常遊技状態に遷移する。
(4)パチンコ遊技機の動作
次に、図6〜12に基づいてメイン制御基板20の動作について説明する。なお、後述する各カウンタは、RAMに設けられ、パチンコ遊技機1の電源投入時にゼロクリアされる。
[メイン側タイマ割込処理]メイン制御基板20は、図6に示すメイン側タイマ割込処理を例えば4msecといった短時間毎に繰り返す。まず、メイン制御基板20は、大当たり抽選に用いる大当たり乱数、大当たり図柄の種類を決めるための図柄乱数、変動パターンを決めるための変動パターン乱数、普通図柄抽選に用いる当たり乱数等を更新する乱数更新処理を行う(ステップS101)。
次に、メイン制御基板20は、後述する始動口SW処理(S102)、ゲートSW処理(S103)の他、大入賞口SW処理(S104)及び普通入賞口SW処理(S105)を行う。大入賞口SW処理は、大入賞口SW74がONしていれば、大当たり遊技(後述する大当たり遊技フラグがON)中か否かを判定して、大当たり遊技中であれば、入賞個数カウンタの値Cに1を加算するとともに、大入賞口カウンタの値に1を加算する処理である。普通入賞口SW処理は、普通入賞口SW91がONしていれば普通入賞口カウンタの値に1を加算する処理である。
続いて、メイン制御基板20は、後述する特別図柄処理(S106)、普通図柄処理(S107)、大入賞口処理(S108)、及び、電チュー処理(S109)を行う。そして、メイン制御基板20は、大入賞口カウンタの値に応じた数の賞球、及び、普通入賞口カウンタの値に応じた数の賞球を払い出すためのコマンドをセットして、それらのカウンタをゼロクリアする賞球処理(S110)を行い、以上の各処理においてセットしたコマンドを払出制御基板21及び演出制御基板22に出力する出力処理(S111)を行う。
[始動口SW処理]図7に示すように、始動口SW処理では、メイン制御基板20は第1始動口SW54aがONしたか否かを判定し(S201)、ONしていなければステップS206に進み、ONしていれば、第1保留記憶部27aに記憶されている大当たり乱数の個数を数える第1始動口保留カウンタの値U1が、上限値の4未満か否かを判定する(S202)。そして、4未満でない場合はステップS206に進み、4未満の場合は、U1に1を加算して(S203)、大当たり乱数を取得して第1保留記憶部27aに格納するとともに、大当たり図柄乱数等を取得して所定記憶域に記憶し(S204)、第1保留数増加コマンドをセットする(S205)。
ステップS206では、メイン制御基板20は第2始動口SW54bがONしたか否かを判定し、ONしていなければ始動口SW処理を終え、ONしていれば、第2保留記憶部27bに記憶されている大当たり乱数の個数を数える第2始動口保留カウンタの値U2が、上限値の4未満か否かを判定する(S207)。そして、4未満でない場合は始動口SW処理を終え、4未満の場合は、U2に1を加算して(S208)、大当たり乱数を取得して第2保留記憶部27bに格納するとともに、大当たり図柄乱数等を取得して所定記憶域に記憶し(S209)、第2保留数増加コマンドをセットして(S210)、始動口SW処理を終える。
[ゲートSW処理]図8に示すように、ゲートSW処理では、メイン制御基板20はゲートSW81がONしたか否かを判定し(S301)、ONしていなければゲートSW処理を終え、ONしていれば、ゲート保留カウンタの値Gが上限値の4未満か否かを判定する(S302)。そして、4未満でない場合はゲートSW処理を終え、4未満であればGに1を加算して(S303)、当たり乱数を取得して所定記憶域に格納し(S304)、ゲートSW処理を終える。
[特別図柄処理]図9に示すように、特別図柄処理では、メイン制御基板20は、当たり遊技中か否かを示す当たり遊技フラグ(即ち、小当たり遊技フラグ、長当たり遊技フラグ、又は、短当たり遊技フラグ)がONか否かを判定し(S401)、ONであれば特別図柄処理を終え、ONでなければ特別図柄の変動中か否かを判定する(S402)。そして、変動中であればステップS411に進み、変動中でなければ、第2始動口保留カウンタの値U2又は第1始動口保留カウンタの値U1が1以上か否かを判定する(S403 ,S405)。そして、U2又はU1が1以上でなければ特別図柄処理を終え、U2又はU1が1以上であればU2又はU1から1を減算して(S404,S406)、ステップS204又はS209で格納しておいた大当たり乱数を用いて大当たり判定処理を行う(S407)。
大当たり判定処理では、メイン制御基板20は、大当たり判定用テーブルを用いて大当たり乱数が大当たりか否かの判定を行い、大当たりであればステップS204又はS209で格納しておいた大当たり図柄乱数がどの大当たり図柄を示すものかを判定して、その大当たり図柄をセットし、小当たりであれば小当たり図柄をセットし、大当たりでも小当たりでもなければハズレ図柄をセットする。なお、大当たり図柄によって、大当たりの種類が決まる。
続いて、メイン制御基板20は、変動パターン選択処理を行う(S408)。変動パターン選択処理では、直前の大当たり判定処理において大当たりと判定していれば、乱数値と変動パターンとの対応を示す変動パターンテーブルとして大当たり用テーブルを参照し、小当たりと判定していれば小当たり用テーブルを参照し、大当たりでも小当たりでもないと判定していればハズレ用テーブルを参照して、ステップS204又はS209で格納しておいた変動パターン乱数がいずれの変動パターンを示すかの判定を行い、変動パターンをセットする。なお、変動パターンには変動時間を示す情報が含まれている。
その後、メイン制御基板20は、第1特別図柄表示器14aまたは第2特別図柄表示器14bにおいて特別図柄の変動を開始し(S409)、変動開始コマンドをセットして(S410)、ステップS411に進む。ステップS411では、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定し、経過していなければ特別図柄処理を終えるが、経過していれば特別図柄の変動を停止して、大当たり判定処理でセットされた図柄で特別図柄を確定表示し(S412)、変動停止コマンドをセットする(S413)。そして、停止中処理(S414)として、各種遊技フラグ(時短遊技フラグ、確変遊技フラグ、潜確遊技フラグ、小当たり遊技フラグ、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ)のON/OFFに関する処理をし、大当たり又は小当たりであれば、オープニングを開始するとともに、オープニングコマンドをセットして、特別図柄処理を終える。
[普通図柄処理]図10に示すように、普通図柄処理では、メイン制御基板20は、補助遊技中か否かを示す補助遊技フラグがONか否かを判定し(S501)、ONであれば普通図柄処理を終え、ONでなければ普通図柄の変動中か否かを判定する(S502)。そして、変動中の場合にはステップS509に進み、変動中でない場合には、ゲート保留カウンタの値Gが1以上か否かを判定し(S503)、Gが1以上でなければ普通図柄処理を終え、Gが1以上であればGから1を減算して(S504)、ステップS304で格納しておいた当たり乱数が当たりか否かを判定して(S505)、停止図柄を選択する(S506)。そして、遊技状態に応じた変動時間(本実施形態では、通常遊技状態または潜確遊技状態であれば4秒、時短遊技状態または確変遊技状態であれば1.5秒)を選択し(S507)、普通図柄の変動を開始して(S508)、ステップS509に進む。
ステップS509では、メイン制御基板20は、変動時間が経過したか否かを判定し、経過していなければ普通図柄処理を終えるが、経過していれば、普通図柄の変動を停止して停止図柄を表示する(S510)。そして、停止図柄が当たりを示す図柄であれば(S511でYES)、補助遊技フラグをONし(S512)、ハズレを示す図柄であれば(S511でNO)、普通図柄処理を終える。
[大入賞口処理]図11に示すように、大入賞口処理では、メイン制御基板20は、まず、当たり遊技フラグがONか否かを判定し(S601)、ONでなければ大入賞口処理を終えるが、ONであれば、オープニング中であるか否かを判定する(S602)。オープニングとは、大当たり遊技の開始から第1ラウンドの開始までの期間をいう。メイン制御基板20は、オープニング中と判定した場合には、オープニング時間が経過したか否かを判定し(S603)、経過していなければ大入賞口処理を終え、経過していれば、大当たりの種類に応じた最大R数(ラウンド数)と作動パターンとを設定する(S604)。そして、入賞個数カウンタの値Cをゼロクリアし(S605)、ラウンドカウンタの値Rに1を加算し(S606)、大入賞口71の作動(開放)を開始する(S607)。
次に、メイン制御基板20は、大入賞口71の作動時間(開放時間。例えば、長当たりであれば29.5秒、短当たりまたは小当たりであれば0.1秒等)が経過したか否かを判定し(S608)、経過していれば大入賞口71を閉口し(S610)、経過していなければ、入賞個数カウンタの値Cが規定個数であるか否かを判定して(S609)、規定個数でなければ大入賞口処理を終え、規定個数であれば大入賞口71を閉口する(S610)。
そして、メイン制御基板20は、ラウンドカウンタの値Rが最大R数であるか否かを判定し(S611)、最大R数でなければ大入賞口処理を終え、最大R数であれば、エンディングを開始して(S612)、エンディングコマンドをセットし(S613)、ラウンドカウンタの値Rをゼロクリアする(S614)。なお、エンディングとは、最終ラウンドの終了から大当たり遊技の終了までの期間をいう。次に、メイン制御基板20は、エンディング時間が経過したか否かを判定し(S617)、経過していなければ大入賞口処理を終え、経過していれば遊技状態設定処理を行って(S618)、当たり遊技フラグをOFFする(S619)。遊技状態設定処理では、メイン制御基板20は、今終了した当たり遊技が、小当たりであれば、遊技状態を遷移させないので遊技状態設定処理を終え、15R通常大当たりであれば、時短遊技状態に遷移させるため時短遊技フラグをONし、15R確変大当たりであれば、確変遊技状態に遷移させるため確変遊技フラグをONし、2R潜確大当たりであれば、潜確遊技状態に遷移させるため潜確遊技フラグをONする。
一方、メイン制御基板20は、ステップS602においてオープニング中でないと判定したときは、大入賞口71がエンディング中であるか否かを判定し(S615)、エンディング中であればステップS617に移行し、エンディング中でなければ大入賞口71の作動中か否かを判定する(S616)。そして、作動中でなければステップS605に移行し、作動中であればステップS608に移行する。
[電チュー処理]図12に示すように、電チュー処理では、メイン制御基板20は、補助遊技フラグがONか否かを判定し(S701)、ONでないと判定すれば電チュー処理を終える。一方、ONと判定すれば、電チュー52が作動中か否かを判定し(S702)、作動中でなければ、現在の遊技状態に応じた電チュー52の作動パターン(本実施形態では、通常遊技状態または潜確遊技状態であれば0.15秒の開放を1回、時短遊技状態または確変遊技状態であれば1.80秒の開放を3回)を選択して(S703)、その作動パターンに則った作動を開始する(S704)。次に、メイン制御基板20は、作動時間(複数の開放を含む作動パターンでは、開放間のインターバル時間を含む。)が経過したか否かを判定し(S705)、経過していなければ電チュー処理を終え、経過していれば補助遊技フラグをOFFして(S706)、電チュー処理を終える。
(5)パチンコ遊技機の遊技の流れの例
次に、上記のように構成されるパチンコ遊技機1について、遊技の流れの一例を説明する。
(i)通常遊技状態
まず、通常遊技状態のとき、遊技者は、発射した遊技球が遊技領域3の左側部分3a(図1参照)を転動落下するようハンドル11を操作する。遊技領域3の左側部分3aを転動落下した遊技球は、遊技領域3の下側部分3b(図1参照)へ移動し、第1始動口51aに入賞可能となる。
遊技球が第1始動口51aに入賞すると、メイン制御基板20は、第1始動口51aへ入賞した遊技球の保留個数が4個未満であることを条件として大当たり乱数を含む各種乱数を取得し(S201〜S204参照)、大当たり判定処理を行う(S407参照)。大当たり判定処理において上記取得した大当たり乱数が所定の大当たり乱数値に該当すると判定された場合、第1特別図柄表示器14aにおいて特別図柄を変動表示するとともに表示部4aにおいて装飾図柄の変動表示及びリーチ演出等の演出を行った後、特別図柄をセットされた大当たり図柄で変動停止させて表示部4aに大当たりが発生した旨の表示をし、大当たり遊技(大入賞口処理参照)を実行する。
(ii)大当たり遊技
大当たり遊技が実行されると、大入賞口71が所定ラウンド数だけ間欠的に開放される。例えば、15R通常大当たりに当選した場合には、大入賞口71が15ラウンド間欠的に開放され(S604〜S611参照)、その後、時短遊技状態に移行する(S618参照)。
大当たり遊技中は、遊技者は、発射した遊技球が右打ち用球通路3d(図1参照)を経て遊技領域3の右側部分3c(図1参照)を転動落下するようハンドル11を操作する(いわゆる「右打ち」を行う)。遊技領域3の右側部分3cを転動落下した遊技球は、図13に二点鎖線で示すように、第2始動入賞装置5bの右側を流下して、または、流入口61から通路部60内へ流入した後流出口62から排出されて、遊技領域3の下側部分3bへ移行し、開放された大入賞口71に入賞する。なお、遊技領域3の右側部分3cは、上述の配置領域(図3図示網掛け部分A参照)と略一致する領域である。
(iii)時短遊技状態
大当たり遊技後に遊技状態が時短遊技状態となった場合には、遊技者は、大当たり遊技のとき同様、発射した遊技球が右打ち用球通路3dを経て遊技領域3の右側部分3cを転動落下するようハンドル11を操作する。遊技領域3の右側部分3cを転動落下した遊技球の一部は、ゲート8を通過する。
遊技球がゲート8を通過すると、メイン制御基板20は、ゲート8を通過した遊技球の保留個数が4個未満であることを条件として当たり乱数を取得し(S301〜S304参照)、当たり乱数判定処理を行う(S505参照)。当たり乱数判定処理において取得した当たり乱数が所定の当たり乱数値に該当すると判定された場合、普通図柄表示器13において普通図柄を変動表示した後、普通図柄を当たり図柄で変動停止させ、当たり遊技を実行する(S508〜S512参照)。時短遊技状態中の当たり遊技では、メイン制御基板20は、電チューソレノイド53に対し、1回が1.80秒の通電を3回行う(S704参照)。電チューソレノイド53の通電中は、図14に示すように、電チュー52が開いた状態となるため、遊技球は第2始動口51bへ入賞可能となる。
ここで、遊技領域3の右側部分3cへ打ち出された遊技球は、図14に二点鎖線で示すように、第2始動口51bへ入賞するルート、流入口61から通路部60へ流入するルート、第2始動口51bおよび流入口61のいずれにも入賞せずそのまま右側部分3cを流下するルート、のいずれかのルートで流下する。特に、実施形態のパチンコ遊技機1では、第2始動口51bの上流側に通路部60があることから、右側部分3cを第2始動口51bの方向へ向かって流下した遊技球であっても、第2始動口51bへ入賞せず、通路部60の流入口61へ流入することがある。これにより、実施形態のパチンコ遊技機1では、遊技球が第2始動口51bに入りすぎることがないよう調整される。なお、右側部分3cを流下した遊技球が、第2始動口51bと通路部60の流入口61との区画壁63に衝突することにより、第2始動口51bの方向または通路部60の流入口61の方向へ振り分けられて流下する場合もある。また、通路部60を通過した遊技球は、流出口62の下方に配置された大入賞口71へ向かって流下したり、案内釘29に誘導されて第1始動口51aへ向かって流下したりする。
(6)実施形態の効果
以上説明したように、実施形態のパチンコ遊技機1では、第2始動口51bを開閉する開閉部材55の上流側であって、開閉部材55が設けられている右枠部35に、通路部60の流入口61を設けているため、開閉部材55が開いているときに第2始動口51bへ向かって流下した遊技球であっても、第2始動口51bへ入らずに通路部60の流入口61へ流入することがある。このように、実施形態のパチンコ遊技機1では、第2始動口51bへ向かって流下した遊技球が、第2始動口51bへ入賞する遊技球と通路部60の流入口61へ流入する遊技球とに分かれるので、第2始動口51bへ遊技球が入り過ぎるのを抑制することができる。
また、実施形態のパチンコ遊技機1では、通路部60の流入口61へ流入した遊技球は流出口62から大入賞口71または第1始動口51aへ向けて排出されるため、たとえ第2始動口51bに遊技球が入賞せず通路部60の流入口61へ流入した場合であっても、まだ大入賞口71または第1始動口51aへ入賞する可能性がある。そのため、通路部60の流入口61へ流入した遊技球の流下結果に対して期待して遊技することができるので、興趣性が高い。
また、実施形態のパチンコ遊技機1では、第2始動入賞装置5bと、通路部60の流入口61とが、センター役物装置30の右枠下部38にまとめて配置されているため、全体としてコンパクトな配置となり、センター役物装置30を配置する領域以外の領域に第2始動入賞装置5bを設ける領域を別途確保する必要がない。そのため、第2始動入賞装置5bを遊技領域3の中に省スペースで配置することができる。
また、実施形態のパチンコ遊技機1では、開閉部材55が開いたときの第2始動口51bの入口の距離は、通路部60の流入口61の縁61aと、開いた状態の開閉部材55の先端部55aとを結ぶ距離L1となる(図4(a)参照)。したがって、通路部60の流入口61を設ける位置を変更することにより、第2始動口51bの入口の大きさを容易に調整することができる。したがって、第2始動口51bの入口の距離が遊技機規則を満たすように通路部60の流入口61を配置するだけで、第2始動口51bの入口の大きさを容易に遊技機規則に適合させることができる。
また、実施形態のパチンコ遊技機1では、通路部60の流入口61が、閉じた状態の開閉部材55の先端部55aに略沿うように開口されているため、開閉部材55が開いたときの第2始動口51bの入口よりもセンター役物装置30側となる領域(図3図示網掛け部分B参照)が、通路部60の流入口61を開閉部材55から離して配置した場合に比べて狭くなる。よって、その分ゲート8を開閉部材55の近くに配置しても、第2始動口51bの入口の大きさに影響を与えることがないので、ゲート8および第2始動入賞装置5bを遊技領域3の中で一箇所にまとめて省スペースで配置することができる。
また、実施形態のパチンコ遊技機1では、ゲート8は、入賞口エリア(図3図示網掛け部分B参照)の外側であって、開いた状態の開閉部材55の上方かつ入賞口入口ラインL(図3参照)の近傍に配置されている。すなわち、実施形態のパチンコ遊技機1では、ゲート8は開閉部材55とともに遊技領域3内の一箇所に省スペースで配置されているため、その分遊技領域3を他の用途に利用することができる。実施形態では、センター役物装置30の右枠上部36をレール部材12の近くまで突出させて大きく形成することにより、パチンコ遊技機1の装飾性を高めて、遊技者に対してインパクトのあるパチンコ遊技機としている。
2.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、実施形態のパチンコ遊技機1と同様の構成については、実施形態のパチンコ遊技機1と同様の符号を付して説明を省略する。
実施形態では、センター役物装置30に配設する可変入賞装置(入賞口を備え、開閉部材により入賞口を開閉する装置)として、始動口(第2始動口51b)を備える始動入賞装置(第2始動入賞装置5b)を配設したが、図15に示すように、大入賞口101を備える大入賞装置100を配設してもよい。この場合、大入賞装置100の開閉部材102の上流側に通路部110の流入口111を設けるが、この通路部110の流入口111は、開いた状態の開閉部材102の先端部102aから通路部110の流入口111の縁111aまでの距離L3が55mmを超えかつ135mmを超えないように設ける。このように流入口111を配置すれば開放時の大入賞口71の入口の大きさが遊技機規則を満たすことができる。
また、実施形態では、センター役物装置30の右枠下部38の右方にはゲート8を配置し、右枠上部36を右枠下部38と比べてレール部材12の近くまで突出させて構成したが、図15に示すように、ゲート8を設けず、センター役物装置30Aの右枠部35Aを略鉛直方向に沿った形状として構成してもよい。
また、実施形態では、通路部60の流入口61は、第2始動入賞装置5bの開閉部材55の先端部55aに略沿うように開口する構成としたが、遊技機規則で規定されている始動口の入口の寸法(55mmを超えないこと)を満たすのであれば、流入口61を開閉部材55から離して配置してもよい。
また、実施形態では、センター役物装置30の右方の配置領域(図3図示網掛け部分A参照)にはゲート8を設ける構成としたが、ゲート8を配置する代わりに、始動口、大入賞口、普通入賞口などの入賞口を設けてもよい。
また、実施形態では、センター役物装置30の右枠部35に第2始動入賞装置5bの開閉部材55および通路部60の流入口61を配設したが、センター役物装置30の左枠部34や上枠部32に入賞装置の開閉部材および通路部の流入口を配設してもよい。