JP2011091597A - 電力増幅器に対応付けてδς変換器の制御値を制御する送信機、プログラム及び方法 - Google Patents

電力増幅器に対応付けてδς変換器の制御値を制御する送信機、プログラム及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スイッチングアンプの素子数を増やすことなく、所望信号と量子化雑音との電力比を高くし、電力効率を高くすることができる送信機、プログラム及び方法を提供する。
【解決手段】ΔΣ変換器の非一様量子化器における出力値qk毎に、出力電流Imの組み合わせの大きさに応じた、初期値としての出力値qk (1)を設定する。閾値xkは、出力値qk〜qk+1の中間値に設定する。出力電流Im毎に、入力信号の振幅値の確率密度関数を用いて、当該出力電流Imに関する全ての出力値qkに関する量子化雑音を算出し、量子化雑音を、出力値qmで(出力電流Imで)偏微分した偏導関数を用いて、出力電流Imの変化量を決定し、変化量に合わせて当該出力電流Imに関する全ての出力値qkを更新する。そして、非一様量子化器に対して、出力値qk及び閾値xkを出力し、電源供給部の変圧部に対して、出力値qmに基づく出力電流Imを発生させる供給電圧Vm値を出力する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ΔΣ変換器及び電力増幅器を有する送信機、プログラム及び方法に関する。
図1は、従来技術における送信機の構成図である。
送信機は、ベースバンド信号をキャリア周波数fcに変換し、その信号をアンテナから送信する(例えば非特許文献1参照)。図1によれば、送信機1は、同相成分信号I及び直交成分信号Qを出力するデータ送信部10と、同相成分信号I及び直交成分信号Q毎のΔΣ変換器11及びミキサ12と、PLL(Phase-locked loop)部13と、加算器14と、電力増幅器(Power Amplifier)15と、電源供給部16と、バンドパスフィルタ17と、アンテナ18とを有する。
データ送信部10は、送信すべきベースバンド信号における同相成分信号I及び直交成分信号Qを出力する。同相成分信号I及び直交成分信号Qはそれぞれ、別個のΔΣ変換器11へ出力される。
ΔΣ変換器11は、入力された同相成分信号I又は直交成分信号Qに対してΔΣ変換をする。「ΔΣ変換」とは、アナログ信号を、1ビット以上(数ビット)の振幅が離散化された信号に変換(符号化)する技術をいう。即ち、入力信号sは、N個の出力値qk(k=1,2,〜,N、N:量子化レベル)に量子化される。各ΔΣ変換器11から出力された同相成分信号Iの量子化信号(矩形波信号)と、直交成分信号Qの量子化信号とは、それぞれのミキサ12へ出力される。
ミキサ12は、ΔΣ変換器の出力信号を、キャリア周波数fcへ周波数変換する。ミキサ12は、ΔΣ変換器のI信号に対して、動作周波数4fcで[1,0,-1,0]の系列を乗算する。また、ΔΣ変換器のQ信号に対して、動作周波数4fcで[0,1,0,-1]の系列を乗算する。周波数変換された信号は、加算器14へ出力される。
PLL部13は、ΔΣ変換器11及びミキサ12に対する動作周波数を制御する。PLL部13は、ΔΣ変換器11に対して動作周波数2fcを出力し、ミキサ12に対して動作周波数4fcを出力する。
加算器14は、同相成分信号Iのキャリア周波数信号と、直交成分信号Qのキャリア周波数信号とを加算する。加算された信号は、電力増幅器15へ出力される。
電力増幅器15は、加算器14から出力された加算信号を、無線システムで必要とされる電力まで増幅する。ΔΣ変換に変換された矩形波信号が入力されるために、電力増幅器15として、高効率で動作するスイッチングアンプを用いることができる。増幅された信号は、バンドパスフィルタ17へ出力される。
電源供給部16は、電力増幅器15へ、電力増幅のための電圧を供給する。
バンドパスフィルタ17は、所望信号の周波数帯域fcのみを通過させる。これにより、ΔΣ変換器11によって生じた帯域外雑音を除去し、他の通信システムへの干渉を防ぐ。その周波数帯域のRF信号は、アンテナ18へ出力される。
アンテナ18は、バンドパスフィルタ17から入力されたRF信号を、エアへ送信する。
ここで、ΔΣ変換器について詳述する。ΔΣ変換器は、アナログ/デジタル変換器、デジタル/アナログ変換器、スイッチングアンプを用いた送信機等に用いられる。この技術は、オーバサンプリング及びノイズシェーピングによって、希望信号帯域内の量子化雑音(又は、符号化によって生じる歪み)を低減する。オーバサンプリングを用いて、信号帯域よりも十分に高い周波数でサンプリングし、量子化雑音を高い周波数にまで引き伸ばす。そして、ノイズシェーピングを用いて、全周波数に均等に引き伸ばされた量子化雑音を、所望信号が存在しない高い周波数領域へ移行させる。ノイズシェーピングは、量子化器の前段に積分器(フィルタ)を備え、量子化器の出力値をその積分器にフィードバックさせる構成によって実現される。
図1によれば、ΔΣ変換器11は、量子化器111と、積分器112と、減算器113とを有する。量子化器111は、入力信号sの連続的な振幅値を、N個の出力値qkに量子化する。その出力値qkは、入力信号sに対して量子化雑音nを含むものとなる。ΔΣ変換器の量子化器は、一般に、閾値間隔が一定である一様量子化器(Uniform quantizer)が用いられる。積分器112は、量子化器111の前段で、入力信号s及びフィードバックされた量子化雑音を積分する(伝達関数H(z)のフィルタ処理を行う)。伝達関数H(z)は、ローパスフィルタの特性を持つことが多いが、バンドパスフィルタ等の特性を持つ場合もある。減算器113は、量子化器111の出力値を入力信号へ帰還させることによって、ループを構成する。このループ構成とH(z)のフィルタ処理によって、ノイズシェーピングの伝達特性を実現する。
Martha Liliana,et la., 「A Cartesian Sigma-Delta Transmitter Architecture」、2008 IEEE Radio andWireless Symposium. Stuart P. Lloyd、「LeastSquares Quantization in PCM」、IEEE Transactions on Information Theory, pp.129-137, Vol. IT-28, No. 2, Mar. 1982.
前述したように、従来技術によれば、高効率なスイッチングアンプを用いるために、ΔΣ変換器によって矩形波信号を生成している。
しかしながら、ΔΣ変換器は、所望帯域外に量子化雑音を生じるために、バンドパスフィルタを用いて、不要な量子化雑音を除去する必要がある。即ち、スイッチングアンプによって増幅される送信電力の中で、所望帯域外の量子化雑音の電力はロスとなる。この場合、スイッチングアンプが高効率であっても、量子化雑音が大きければ、送信機全体から見て、電力付加効率が低下する。
一般に、量子化器は、出力値の数を増加させることによって、所望信号と量子化雑音との電力比を高くすることができる。但し、この場合、スイッチングアンプの素子数が多くなるという問題がある。
そこで、本発明は、スイッチングアンプの素子数を増やすことなく、所望信号と量子化雑音との電力比を高くし、電力効率を高くすることができる送信機、プログラム及び方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、非一様量子化器を含み、送信すべきベースバンド信号における同相成分信号I及び直交成分信号QそれぞれについてΔΣ変換する複数のΔΣ変換器と、
ΔΣ変換器から出力された同相成分信号Iの量子化信号と直交成分信号Qの量子化信号とのそれぞれを、キャリア周波数へ周波数変換する複数のミキサと、
第1のミキサから出力された同相成分信号Iのキャリア周波数信号と、第2のミキサから出力された直交成分信号Qのキャリア周波数信号とを加算する加算器と、
加算器から出力された加算信号に対して電力増幅する電力増幅器と、
電力増幅器へ、電力増幅のための電圧を供給する電源供給部と
を有する送信機であって、
電力増幅器は、加算器からの出力値qk(k=1,2,〜,N)毎に異なる1つ以上の出力電流Im(m=1,2,〜,M、N=2m-1)を組み合わせて電流加算するスイッチングアンプを有し、
電源供給部は、電力増幅器の出力電流Imが変化するように供給電圧Vmを変化させる変圧部を有し、
ΔΣ変換器の非一様量子化器に対して、及び、電源供給部に対して、制御値を出力する制御部を更に有し、
制御部は、
ΔΣ変換器の非一様量子化器における出力値qk毎に、出力電流Imの組み合わせの大きさに応じた、初期値としての第1の出力値qk (1)を設定し、
閾値xkは、出力値qk〜qk+1の中間値に設定し、
出力電流Im毎に、入力信号の振幅値の確率密度関数を用いて、当該出力電流Imに関する全ての出力値qkに関する量子化雑音を算出し、
量子化雑音を、出力値qmで(出力電流Imで)偏微分した偏導関数を用いて、出力電流Imの変化量を決定し、
変化量に合わせて当該出力電流Imに関する全ての出力値qkを更新し、
ΔΣ変換器の非一様量子化器に対して、出力値qk及び閾値xkを出力し、電源供給部の変圧部に対して、出力値qmに基づく出力電流Imを発生させる供給電圧Vm値を出力する
ことを特徴とする。
本発明の送信機における他の実施形態によれば、
制御部は、閾値xkを出力値qk〜qk+1の中間値に設定した後、
閾値xk-1〜xkの間の区間Qkにおける、入力信号の振幅値の確率密度関数で重み付けした重心を算出し、
重心と出力値qkとの差Δqkを算出し、
出力電流Im毎に、当該出力電流Imに関係する全ての出力値差Δqkの符号を判定し、
符号が+又は−で一致している場合、量子化雑音及びその偏導関数の算出の処理を実行することなく、当該出力電流Imに関係する全ての出力値差Δqkの中で絶対値が最小となる出力値差Δqxを導出し、
当該出力電流Imに関係する全ての出力値ΔqkにΔqxを加算することで出力値qkを更新することも好ましい。
本発明の送信機における他の実施形態によれば、
制御部は、閾値xk及び出力値qkの更新を、
所定回数まで繰り返すか、又は、
繰り返しの際の閾値xkの変化量及び/若しくは出力値qkの変化量が所定閾値以下となるまで繰り返すことも好ましい。
本発明の送信機における他の実施形態によれば、
電力増幅器のスイッチングアンプは、
加算信号の出力値qkを複数のビットに変換する信号変換手段と、
各ビットの値に基づいてスイッチングを制御する複数のトランジスタと、
トランジスタのオンオフに基づいて、変圧部からの供給電圧に応じた出力電流を発生させるトランスとを有することも好ましい。
本発明の送信機における他の実施形態によれば、
信号変換手段は、入力された出力値±qkを、出力電流Imの数に符号数を乗じたm×2個のビットb±mに変換するものであって、出力値+qkに対応付けられた組み合わせのビットb+1〜b+mをオンにし、出力値−qkに対応付けられた組み合わせのビットb-1〜b-mをオンにし、
ビットb±mの±ビットの組毎に、ビットb+mをゲートに入力する第1のトランジスタと、ビットb-mをゲートに入力する第2のトランジスタとを有し、
第1のトランジスタのソース及び第2のトランジスタのソースは、トランスの入力側コイルの両端に接続され、変圧部から出力される供給電圧Vmは、トランスの入力側コイルの間に入力され、第1のトランジスタのドレイン及び第2のトランジスタのドレインは、グランドに結合されており、
入力されるm×2個のビットb±mに応じて、複数のトランジスタがオンオフに制御されることによって、トランスの出力側コイルに発生する出力電流を出力することも好ましい。
本発明の送信機における他の実施形態によれば、入力信号は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号であることも好ましい。
本発明によれば、非一様量子化器を含み、送信すべきベースバンド信号における同相成分信号I及び直交成分信号QそれぞれについてΔΣ変換する複数のΔΣ変換器と、
ΔΣ変換器から出力された同相成分信号Iの量子化信号と直交成分信号Qの量子化信号とのそれぞれを、キャリア周波数へ周波数変換する複数のミキサと、
第1のミキサから出力された同相成分信号Iのキャリア周波数信号と、第2のミキサから出力された直交成分信号Qのキャリア周波数信号とを加算する加算器と、
加算器からの出力値qk(k=1,2,〜,N)毎に異なる1つ以上の出力電流Im(m=1,2,〜,M、N=2m-1)を組み合わせて電流加算するスイッチングアンプを有する電力増幅器と、
電力増幅器へ、電力増幅のための電圧を供給すると共に、電力増幅器の出力電流Imが変化するように供給電圧Vmを変化させる変圧部を有する電源供給部と
を有する送信機に搭載されたコンピュータを実行させるプログラムであって、
ΔΣ変換器の非一様量子化器における出力値qk毎に、出力電流Imの組み合わせの大きさに応じた、初期値としての第1の出力値qk (1)を設定し、
閾値xkは、出力値qk〜qk+1の中間値に設定し、
出力電流Im毎に、入力信号の振幅値の確率密度関数を用いて、当該出力電流Imに関する全ての出力値qkに関する量子化雑音を算出し、
量子化雑音を、出力値qmで(出力電流Imで)偏微分した偏導関数を用いて、出力電流Imの変化量を決定し、
変化量に合わせて当該出力電流Imに関する全ての出力値qkを更新し、
ΔΣ変換器の非一様量子化器に対して、出力値qk及び閾値xkを出力し、電源供給部の変圧部に対して、出力値qmに基づく出力電流Imを発生させる供給電圧Vm値を出力する
ようにコンピュータを実行させることを特徴とする。
本発明によれば、非一様量子化器を含み、送信すべきベースバンド信号における同相成分信号I及び直交成分信号QそれぞれについてΔΣ変換する複数のΔΣ変換器と、
ΔΣ変換器から出力された同相成分信号Iの量子化信号と直交成分信号Qの量子化信号とのそれぞれを、キャリア周波数へ周波数変換する複数のミキサと、
第1のミキサから出力された同相成分信号Iのキャリア周波数信号と、第2のミキサから出力された直交成分信号Qのキャリア周波数信号とを加算する加算器と、
加算器からの出力値qk(k=1,2,〜,N)毎に異なる1つ以上の出力電流Im(m=1,2,〜,M、N=2m-1)を組み合わせて電流加算するスイッチングアンプを有する電力増幅器と、
電力増幅器へ、電力増幅のための電圧を供給すると共に、電力増幅器の出力電流Imが変化するように供給電圧Vmを変化させる変圧部を有する電源供給部と
を有する送信機の電力増幅制御方法であって、
ΔΣ変換器の非一様量子化器における出力値qk毎に、出力電流Imの組み合わせの大きさに応じた、初期値としての第1の出力値qk (1)を設定し、
閾値xkは、出力値qk〜qk+1の中間値に設定し、
出力電流Im毎に、入力信号の振幅値の確率密度関数を用いて、当該出力電流Imに関する全ての出力値qkに関する量子化雑音を算出し、
量子化雑音を、出力値qmで(出力電流Imで)偏微分した偏導関数を用いて、出力電流Imの変化量を決定し、
変化量に合わせて当該出力電流Imに関する全ての出力値qkを更新し、
ΔΣ変換器の非一様量子化器に対して、出力値qk及び閾値xkを出力し、電源供給部の変圧部に対して、出力値qmに基づく出力電流Imを発生させる供給電圧Vm値を出力する
ことを特徴とする。
本発明の送信機、プログラム及び方法によれば、スイッチングアンプの素子数を増やすことなく、所望信号と量子化雑音との電力比を高くし、電力効率を高くすることができる。
従来技術における送信機の機能構成図である。 量子化器における閾値xkに対する出力値qkを表す説明図である。 本発明における送信機の機能構成図である。 本発明の送信機における制御部の第1のフローチャートである。 本発明の送信機における制御部の第2のフローチャートである。 本発明における電力増幅器の機能構成図である。 電力増幅器の第1の動作説明図である。 電力増幅器の第2の動作説明図である。 電力増幅器の第3の動作説明図である。 電力増幅器の第4の動作説明図である。 電力増幅器の第5の動作説明図である。 電力増幅器の第6の動作説明図である。 電力増幅器の第7の動作説明図である。 電力増幅器の第8の動作説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図2は、量子化器における閾値xkに対する出力値qkを表す説明図である。
量子化器は、以下のように動作する。
閾値xk(k=1,2,〜,N、N:量子化レベル)であって、
入力信号sが、区間Qk={x:xk-1<x≦xk}(x0=0,xN=∞)にある場合、
出力値qkを出力する。
量子化器の出力値の数がN=7である場合、閾値xkに基づいて、以下の出力値±qが出力される。
x<−xの場合、 −qを出力する。
−x≦x<−xの場合、−qを出力する。
−x≦x<−xの場合、−qを出力する。
−x≦x<−xの場合、−qを出力する。
−x≦x<−xの場合、−qを出力する。
−x≦x<−xの場合、−qを出力する。
−x≦x<0の場合、 −qを出力する。
0<x≦xの場合、 +qを出力する。
<x≦xの場合、 +qを出力する。
<x≦xの場合、 +qを出力する。
<x≦xの場合、 +qを出力する。
<x≦xの場合、 +qを出力する。
<x≦xの場合、 +qを出力する。
<xの場合、 +qを出力する。
量子化器は、出力値qk(k=1,2,〜,N)の間隔Δk=qk−qk-1によって、以下の2つに分類される。図2は、非一様量子化器を表す。
一様量子化器(uniform quantizer) :Δkが一定である
非一様量子化器(non-uniform quantizer):Δkが一定でない
量子化レベルNを一定とし、且つ、入力信号の振幅値の発生確率が一様でない場合、非一様量子化器は、閾値xk及び出力値qkの選択によっては、一様量子化器よりも、量子化雑音を小さくすることができる。
図3は、本発明における送信機の機能構成図である。
図3によれば、電力増幅器15は、加算器14からの出力値qk(k=1,2,〜,N)毎に異なる1つ以上の出力電流Im(m=1,2,〜,M、N=2m-1)を組み合わせて電流加算するスイッチングアンプを有する。また、電源供給部16は、電力増幅器15の出力電流Imが変化するように供給電圧Vmを変化させる変圧部161を有する。
図3の送信機1は、図1と比較して、制御部19を更に有する。制御部19は、ΔΣ変換器11の非一様量子化器111に対して、出力値qk及び閾値xkを出力する。また、制御部19は、電源供給部16の変圧部161に対して、出力値qkに基づく出力電流Imを発生させる供給電圧Vm値を出力する。尚、制御部19は、送信機に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって実現される。
ΔΣ変換器11からの出力値qkの数と、電力増幅器15のスイッチングアンプのトランジスタの段数とは、従来、同一であった。しかし、出力電流が制御可能な場合、スイッチングアンプの段数がm段である場合、表現可能な出力電流の数は2m-1にすることができる。つまり、ΔΣ変換器の出力値の数を増やすことができるため、所望信号電力と量子化雑音電力との比を高くすることができる。従来技術によれば、量子化器の量子化雑音を最小化する出力値と、閾値の最適値とを導出する技術がある(例えば非特許文献2参照)。この技術は、出力値毎に、互いに独立した最適値を導出するものであり、1つの出力電流の値が、他の複数の出力値と依存する関係で、最適値を導出するものではない。
制御部19は、送信すべきベースバンド信号の通信方式が変更される毎に、出力値qk、閾値xk及び供給電圧Vmを更新する。ここで、通信方式の変更としては、例えばQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)又はOFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing)のような変調方式や帯域幅の変更をいう。また、制御部19は、通信方式毎の確率密度関数と、スイッチングアンプのトランジスタの数とを、予め記憶している。
補足的に、バンドパスフィルタ17は、フィルタの種類として、SAW(Surface Acoustic Wave:弾性表面波)フィルタ、FBAR(Film Bulk Acoustic Resonator:圧電薄膜共振器)等が想定される。また、マイクロストリップラインを用いたバンドパスフィルタであってもよい。
図4は、本発明の送信機における制御部の第1のフローチャートである。
(S41)制御部は、最初に、非一様量子化器の出力値qk毎に、初期値として第1の出力値qk (1)を設定する。ここで、スイッチングアンプの段数を3(m=3)とし、出力電流をI1,I2,I3とする。出力電流の加算値は、以下の関係となる。
1<I2<I3<I1+I2<I1+I3<I2+I3<I1+I2+I3
勿論、I1<I2<I1+I2<I3<I1+I3<I2+I3<I1+I2+I3の関係であってもよい。
出力値qk毎の初期値としての第1の出力値qk (1)は、以下のように決定される。これは、各出力値qkに対応して加算された各出力電流Iを、所定倍(1/G倍、G:定数)したものである。
1 (1)=I1/G
2 (1)=I2/G
3 (1)=I3/G
4 (1)=(I1+I2)/G
5 (1)=(I1+I3)/G
6 (1)=(I2+I3)/G
7 (1)=(I1+I2+I3)/G
(S42)S43〜S47を、所定回数まで繰り返すか、又は、繰り返しの際の閾値xkの変化量及び/若しくは出力値qkの変化量が所定閾値以下となるまで繰り返す。
(S43)閾値xkを、出力値qk〜qk+1の中間値に設定する。
k (1)=(qk (1)+qk+1 (1))/2
(S44)出力電流Im毎に、S45及びS46を繰り返す。
(S45)当該出力電流Imに関係する全ての出力値差Δqkは、以下のようになる。
出力電流I1に関係する出力値差:Δq1,Δq4,Δq5,Δq7
出力電流I2に関係する出力値差:Δq2,Δq4,Δq6,Δq7
出力電流I3に関係する出力値差:Δq3,Δq5,Δq6,Δq7
そして、確率密度関数を用いて、当該出力電流Imを変化させた場合の量子化雑音の変化量ΔNを算出する。出力電流I1をΔI1(=G・Δq1)だけ変化させた場合(q1 (1)をΔq1だけ変化させた場合)の量子化雑音の変化量ΔNは、以下の式のように表わされる。
ΔN=Σk=1,4,5,7{∫xk-1 xk(qk (1)−x)dF(x)−∫xk-1 xk(qk (1)+Δq1−x)dF(x)}
式(1)
次に、偏導関数を用いて、量子化雑音が小さくなるq1の変化の方向を調べる。量子化雑音のq1に関する偏導関数は、以下の式のように表される。
∂N/∂q1=Σk=1,4,5,7{−2(∫xk-1 xk(q1+(qk (1)−q1 (1))−x)dF(x))}
式(2)
式(2)によって、以下の式を算出する。
∂N/∂q1q1=q1(1)
その符号が+(正)であれば、出力値qk(k=1, 4, 5, 7)を−|Δq1'|だけ変化させる(Δq1'=−|Δq1'|)。逆に、符号が−(負)であれば、出力値qkを+|Δq1'|だけ変化させる(Δq1'=|Δq1'|)。
変化量|Δq1'|は、例えば、|Δq1|、|Δq4|、|Δq5|、|Δq7|の最小値を用いてもよい。また、以下の式のように、各区間の確率密度で重み付けした値を用いてもよい。
|Δq1'|=|Σk=1,4,5,7(Δqk×∫QkdF(x))/Σk=1,4,5,7(∫QkdF(x))|
ここで、Δq1'を式(1)のΔq1に代入し、ΔNが負となることを確認する。ΔNが正となる場合には、変化量をより小さい値、例えば|Δq1'|/2としてq1を変化させて、ΔNの符号を確認する。
ΔNの符号が負になることを確認できた場合、q1をΔq1'だけ変化させることを確定する。つまり、I1をG・Δq1'だけ変化させることとする。
(S46)当該出力電流Imに関係する全ての出力値qkにΔqkを加算することで、出力値qkを更新する。
1 (1)=q1 (1)+Δq1'
2 (1)=q2 (1)
3 (1)=q3 (1)
4 (1)=q4 (1)+Δq1'
5 (1)=q5 (1)+Δq1'
6 (1)=q6 (1)
7 (1)=q7 (1)+Δq1'
Δq1=Δq1−Δq1'
Δq2=Δq2
Δq3=Δq3
Δq4=Δq4−Δq1'
Δq5=Δq5−Δq1'
Δq6=Δq6
Δq7=Δq7−Δq1'
そして、全ての出力電流Imについて、S45及びS46を繰り返す。
(S47)1回目の出力値の更新は、以下のようになる。
1 (2)=q1 (1)+Δq1'
2 (2)=q2 (1)+Δq2'
3 (2)=q3 (1)+Δq3'
4 (2)=q4 (1)+Δq1'+Δq2'
5 (2)=q5 (1)+Δq1'+Δq3'
6 (2)=q6 (1)+Δq2'+Δq3'
7 (2)=q7 (1)+Δq1'+Δq2'+Δq3'
そして、S43〜S46を、所定回数まで繰り返すか、又は、繰り返しの際の閾値xkの変化量及び/若しくは出力値qkの変化量が所定閾値以下となるまで繰り返す。これによって、最終的な出力値qkと閾値xkを得る。
(S48)制御部は、ΔΣ変換器の非一様量子化器に対して、出力値qk及び閾値xkを出力する。
(S49)また、制御部は、電源供給部の変圧部に対して、出力値qkに基づく出力電流Imを発生させる供給電圧Vm値を出力する。以下のように、出力電流I1,I2,I3が出力値q1,q2,q3の定数倍となるように、供給電圧V1,V2,V3が設定される。
=G・q
=G・q
=G・q
尚、供給電圧と出力電流との関係については、制御部19が、予め測定した結果をテーブルとして記憶するものであってもよい。また、出力回路に備えた電流計によって、電流値を比較しながら調整するものであってもよい。
図5は、本発明の送信機における制御部の第2のフローチャートである。
図5のS41〜S49は、図4のS41〜S49と全く同一の処理である。以下では、図4と処理が異なるS51〜S54についてのみ、詳細に説明する。
(S51)S43によって閾値xを設定した後、閾値xk-1〜xkの間の区間Qk={x: xk-1<x≦xk}(x0=0)における、入力信号の振幅値の確率密度関数で重み付けした重心ckを算出する。ここで、「重心」とは、入力信号の振幅値の確率密度関数で重み付けした重心をいう。
F(x):ベースバンド信号の振幅値の確率密度関数
k=∫QkxdF(x)/∫QkdF(x) ck:Qkの重心
各出力値qkが独立な場合には、ckが区間Qkにおける最適な出力値となる。しかし、各出力値の間に依存関係があるため、全てのqkをckに設定することができない。そこで、S52を実行する。
(S52)現在の出力値qk (1)と最適な出力値ckとの出力値差Δqk(=ck−qk (1))を算出する。
(S53)出力電流Im毎に、当該出力電流Imに関係する全ての出力値差Δqkの符号が、+又は−で一致しているか否かを判定する。ここで、+及び−が混在している場合、図4と同様にのS45を実行する。
(S54)符号が+又は−で一致している場合、量子化雑音及びその偏導関数の算出の処理を実行することなく、当該出力電流Imに関係する全ての出力値差Δqkの中で、絶対値が最小となる出力値差Δqxを導出する。
これによって、S46では、その出力値差Δqkに基づいて、当該出力電流Imに関係する出力値qkを更新する。
例えば、最初に、出力電流I1について処理する。出力電流I1に関係する出力値差は、Δq1、Δq4、Δq5及びΔq7である。その中で、絶対値が最小となるΔqkだけq1を変化させる。例えば、Δq5が最小であったとすると、qをΔq5だけ変化させる。このとき、Δq1、Δq4、Δq5及びΔq7を以下のように変化させる。
Δq1=Δq1−Δq5
Δq4=Δq4−Δq5
Δq5=Δq5−Δq5=0
Δq7=Δq7−Δq5
q'1 (1)=q1 (1)+Δq5
q'4 (1)=q4 (1)+Δq5
q'5 (1)=q5 (1)+Δq5
q'7 (1)=q7 (1)+Δq5
次に、出力電流I2について処理する。出力電流I2に関係する出力値差は、Δq2、Δq4、Δq6及びΔq7である。その中で、絶対値が最小となるΔqkだけq2を変化させる。例えば、Δq7が最小であったとすると、q2をΔq7だけ変化させる。このとき、Δq2、Δq4、Δq6及びΔq7を以下のように変化させる。
Δq2=Δq2−Δq7
Δq4=Δq4−Δq7
Δq6=Δq6−Δq7
Δq7=Δq7−Δq7=0
q'2 (1)=q'2 (1)+Δq7
q'4 (1)=q'4 (1)+Δq7
q'6 (1)=q'6 (1)+Δq7
q'7 (1)=q'7 (1)+Δq7
次に、出力電流I3について処理する。出力電流I3に関係する出力値差は、Δq3、Δq5、Δq6及びΔq7である。その中で、絶対値が最小となるΔqkだけq3を変化させる。例えば、Δq6が最小であったとすると、q3をΔq6だけ変化させる。このとき、Δq3、Δq5、Δq6及びΔq7を以下のように変化させる。
Δq3=Δq3−Δq6
Δq5=Δq5−Δq6
Δq6=Δq6−Δq6=0
Δq7=Δq7−Δq6
q'3 (1)=q'3 (1)+Δq6
q'5 (1)=q'5 (1)+Δq6
q'6 (1)=q'6 (1)+Δq6
q'7 (1)=q'7 (1)+Δq6
全てのImに関する処理が終了した後、出力値を更新する。
1 (2)=q'1 (1)
2 (2)=q'2 (1)
3 (2)=q'3 (1)
4 (2)=q'4 (1)
5 (2)=q'5 (1)
6 (2)=q'6 (1)
7 (2)=q'7 (1)
図6は、本発明における電力増幅器の機能構成図である。
電源供給部16は、複数の出力電流Imに対応する供給電圧Vm(m=1,2,〜,M、N=2M-1)を出力する変圧部161を有する。
電力増幅器15は、高効率で動作するスイッチングアンプを有する。図6によれば、スイッチングアンプは、信号変換器151と、複数のトランジスタ152と、トランス153とを有する。
信号変換器151は、加算信号の出力値qkを複数のビットに変換する。ここで、信号変換器151は、複数の出力電流Imにおける1つ以上の組み合わせによって、2m-1個の出力値qk(k=1,2,〜,2m-1)を対応付けている(図6の表参照)。従って、信号変換部151は、入力された出力値±qkを、出力電流Imの数に符号数を乗じたm×2個のビットb±mに変換する。
複数のトランジスタ152は、各ビットの状態に基づいてスイッチングを制御する。ビットb±kの±ビットの組毎に、ビットb+kをゲートに入力する第1のトランジスタと、ビットb−kをゲートに入力する第2のトランジスタとを有する。図6によれば、ビットb±1の組と、ビットb±2の組と、ビットb±3の組とに対して、6個(3×2)のトランジスタが備えられている。
トランジスタは、FET(Field Effect Transistor:電界効果トランジスタ)であるのが好ましい。FETは、ユニポーラトランジスタであって、「ソース」「ゲート」「ドレイン」の3つの端子を備える。ゲート端子にオン電圧をかけることによって、ソース-ドレイン間に電流が流れる。
トランス153は、トランジスタのオンオフに基づいて、変圧部からの供給電圧に応じた出力電流を発生させる。トランス153の入力側コイルの両端には、第1のトランジスタのソース及び第2のトランジスタのソースがそれぞれ接続される。また、トランスの入力側コイルの間に、変圧部から出力される供給電圧Vmが入力される。更に、第1のトランジスタのドレイン及び第2のトランジスタのドレインは、グランドに結合される。
トランス153の出力側コイルには、入力されるm×2個のビットb±mに応じて、複数のトランジスタがオンオフに制御されることによって、トランスの出力側コイルに発生する出力電流を出力する。
図7は、電力増幅器の第1の動作説明図である。
図7によれば、電力増幅器に出力値+q1が入力された場合の動作を表す。このとき、信号変換器151は、以下のビットbk±を出力する。
[b1+,b1-,b2+,b2-,b3+,b3-
[ ON, OFF, OFF, OFF, OFF, OFF]
このとき、トランジスタS1+のみがオンとなり、トランスにおける供給電圧V1が接続された入力側コイルに、電流I1が流れる。このとき、トランスの出力側コイルに、出力電流+I1が出力される。
1=G・q1
図8は、電力増幅器の第2の動作説明図である。
図8によれば、電力増幅器に出力値+q2が入力された場合の動作を表す。このとき、信号変換器151は、以下のビットbを出力する。
[b1+,b1-,b2+,b2-,b3+,b3-
[ OFF, OFF, ON, OFF, OFF, OFF]
このとき、トランジスタS2+のみがオンとなり、トランスにおける供給電圧V2が接続された入力側コイルに、電流I2が流れる。このとき、トランスの出力側コイルに、出力電流+I2が出力される。
2=G・q2
図9は、電力増幅器の第3の動作説明図である。
図9によれば、電力増幅器に出力値+q3が入力された場合の動作を表す。このとき、信号変換器151は、以下のビットbを出力する。
[b1+,b1-,b2+,b2-,b3+,b3-
[ OFF, OFF, OFF, OFF, ON, OFF]
このとき、トランジスタS3+のみがオンとなり、トランスにおける供給電圧V3が接続された入力側コイルに、電流I3が流れる。このとき、トランスの出力側コイルに、出力電流+I3が出力される。
3=G・q3
図10は、電力増幅器の第4の動作説明図である。
図10によれば、電力増幅器に出力値+q4が入力された場合の動作を表す。このとき、信号変換器151は、以下のビットbを出力する。
[b1+,b1-,b2+,b2-,b3+,b3-
[ ON, OFF, ON, OFF, OFF, OFF]
このとき、トランジスタS1+及びS2+がオンとなる。トランスにおける供給電圧V1が接続された入力側コイルに電流I1が流れる。また、トランスにおける供給電圧V2が接続された入力側コイルに電流I2が流れる。このとき、トランスの出力側コイルに、出力電流+(I1+I2)が出力される。
1+I2=G・q4
図11は、電力増幅器の第5の動作説明図である。
図11によれば、電力増幅器に出力値+q5が入力された場合の動作を表す。このとき、信号変換器151は、以下のビットbを出力する。
[b1+,b1-,b2+,b2-,b3+,b3-
[ ON, OFF, OFF, OFF, ON, OFF]
このとき、トランジスタS1+及びS3+がオンとなる。トランスにおける供給電圧V1が接続された入力側コイルに電流I1が流れる。また、トランスにおける供給電圧V3が接続された入力側コイルに電流I3が流れる。このとき、トランスの出力側コイルに、出力電流+(I1+I3)が出力される。
1+I3=G・q5
図12は、電力増幅器の第6の動作説明図である。
図12によれば、電力増幅器に出力値+q6が入力された場合の動作を表す。このとき、信号変換器151は、以下のビットbを出力する。
[b1+,b1-,b2+,b2-,b3+,b3-
[ OFF, OFF, ON, OFF, ON, OFF]
このとき、トランジスタS2+及びS3+がオンとなる。トランスにおける供給電圧V2が接続された入力側コイルに電流I2が流れる。また、トランスにおける供給電圧V3が接続された入力側コイルに電流I3が流れる。このとき、トランスの出力側コイルに、出力電流+(I2+I3)が出力される。
2+I3=G・q6
図13は、電力増幅器の第7の動作説明図である。
図13によれば、電力増幅器に出力値+q7が入力された場合の動作を表す。このとき、信号変換器151は、以下のビットbを出力する。
[b1+,b1-,b2+,b2-,b3+,b3-
[ ON, OFF, ON, OFF, ON, OFF]
このとき、トランジスタS1+、S2+及びS3+がオンとなる。トランスにおける供給電圧V1が接続された入力側コイルに電流I1が流れる。また、トランスにおける供給電圧V2が接続された入力側コイルに電流I2が流れる。更に、トランスにおける供給電圧V3が接続された入力側コイルに電流I3が流れる。このとき、トランスの出力側コイルに、出力電流+(I1+I2+I3)が出力される。
1+I2+I3=G・q7
図14は、電力増幅器の第8の動作説明図である。
図14によれば、電力増幅器に出力値−q1が入力された場合の動作を表す。このとき、信号変換器151は、以下のビットbを出力する。
[b1+,b1-,b2+,b2-,b3+,b3-
[ OFF, ON, OFF, OFF, OFF, OFF]
このとき、トランジスタS1-のみがオンとなり、トランスにおける供給電圧V1が接続された入力側コイルに、電流I1が流れる。このとき、トランスの出力側コイルに、出力電流−I1が出力される。
−I1=G・(−q1
尚、出力値−q2及び−q3の場合も、図6及び図7とは逆向きの出力電流が発生する。
以上、詳細に説明したように、本発明の送信機、プログラム及び方法によれば、スイッチングアンプの素子数を増やすことなく、所望信号と量子化雑音との電力比を高くし、電力効率を高くすることができる。
特に、入力信号の振幅値の確率密度関数に基づいて量子化器の閾値xk及び出力値qkを最適に決定することにより、量子化雑音を小さくすることができる。
前述した本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
1 送信機
10 データ送信部
11 ΔΣ変換器
111 量子化器
112 積分器
113 減算器
12 ミキサ
13 PLL部
14 加算器
15 電力増幅器
151 信号変換器
152 トランジスタ、FET
153 トランス
16 電源供給部
161 変圧部
17 バンドパスフィルタ
18 アンテナ
19 制御部

Claims (8)

  1. 非一様量子化器を含み、送信すべきベースバンド信号における同相成分信号I及び直交成分信号QそれぞれについてΔΣ変換する複数のΔΣ変換器と、
    前記ΔΣ変換器から出力された同相成分信号Iの量子化信号と直交成分信号Qの量子化信号とのそれぞれを、キャリア周波数へ周波数変換する複数のミキサと、
    第1のミキサから出力された同相成分信号Iのキャリア周波数信号と、第2のミキサから出力された直交成分信号Qのキャリア周波数信号とを加算する加算器と、
    前記加算器から出力された加算信号に対して電力増幅する電力増幅器と、
    前記電力増幅器へ、電力増幅のための電圧を供給する電源供給部と
    を有する送信機であって、
    前記電力増幅器は、前記加算器からの出力値qk(k=1,2,〜,N)毎に異なる1つ以上の出力電流Im(m=1,2,〜,M、N=2m-1)を組み合わせて電流加算するスイッチングアンプを有し、
    前記電源供給部は、前記電力増幅器の前記出力電流Imが変化するように供給電圧Vmを変化させる変圧部を有し、
    前記ΔΣ変換器の前記非一様量子化器に対して、及び、前記電源供給部に対して、制御値を出力する制御部を更に有し、
    前記制御部は、
    前記ΔΣ変換器の前記非一様量子化器における出力値qk毎に、前記出力電流Imの組み合わせの大きさに応じた、初期値としての第1の出力値qk (1)を設定し、
    前記閾値xkは、出力値qk〜qk+1の中間値に設定し、
    前記出力電流Im毎に、入力信号の振幅値の確率密度関数を用いて、当該出力電流Imに関する全ての出力値qkに関する量子化雑音を算出し、
    前記量子化雑音を、出力値qmで(出力電流Imで)偏微分した偏導関数を用いて、前記出力電流Imの変化量を決定し、
    前記変化量に合わせて当該出力電流Imに関する全ての出力値qkを更新し、
    前記ΔΣ変換器の前記非一様量子化器に対して、前記出力値qk及び前記閾値xkを出力し、前記電源供給部の前記変圧部に対して、前記出力値qmに基づく出力電流Imを発生させる供給電圧Vm値を出力する
    ことを特徴とする送信機。
  2. 前記制御部は、前記閾値xkを出力値qk〜qk+1の中間値に設定した後、
    前記閾値xk-1〜xkの間の区間Qkにおける、入力信号の振幅値の確率密度関数で重み付けした重心を算出し、
    前記重心と出力値qkとの差Δqkを算出し、
    前記出力電流Im毎に、当該出力電流Imに関係する全ての出力値差Δqkの符号を判定し、
    前記符号が+又は−で一致している場合、前記量子化雑音及びその偏導関数の算出の処理を実行することなく、当該出力電流Imに関係する全ての出力値差Δqkの中で絶対値が最小となる出力値差Δqxを導出し、
    当該出力電流Imに関係する全ての出力値ΔqkにΔqxを加算することで出力値qkを更新することを特徴とする請求項1に記載の送信機。
  3. 前記制御部は、前記閾値xk及び前記出力値qkの更新を、
    所定回数まで繰り返すか、又は、
    繰り返しの際の前記閾値xkの変化量及び/若しくは前記出力値qkの変化量が所定閾値以下となるまで繰り返す
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の送信機。
  4. 前記電力増幅器の前記スイッチングアンプは、
    前記加算信号の出力値qkを複数のビットに変換する信号変換手段と、
    各ビットの値に基づいてスイッチングを制御する複数のトランジスタと、
    前記トランジスタのオンオフに基づいて、前記変圧部からの供給電圧に応じた出力電流を発生させるトランスと
    を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の送信機。
  5. 前記信号変換手段は、入力された出力値±qkを、出力電流Imの数に符号数を乗じたm×2個のビットb±mに変換するものであって、出力値+qkに対応付けられた組み合わせのビットb+1〜b+mをオンにし、出力値−qkに対応付けられた組み合わせのビットb-1〜b-mをオンにし、
    前記ビットb±mの±ビットの組毎に、ビットb+mをゲートに入力する第1のトランジスタと、ビットb-mをゲートに入力する第2のトランジスタとを有し、
    第1のトランジスタのソース及び第2のトランジスタのソースは、前記トランスの入力側コイルの両端に接続され、変圧部から出力される供給電圧Vmは、前記トランスの入力側コイルの間に入力され、第1のトランジスタのドレイン及び第2のトランジスタのドレインは、グランドに結合されており、
    入力されるm×2個のビットb±mに応じて、前記複数のトランジスタがオンオフに制御されることによって、前記トランスの出力側コイルに発生する出力電流を出力する
    ことを特徴とする請求項4に記載の送信機。
  6. 前記入力信号は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の送信機。
  7. 非一様量子化器を含み、送信すべきベースバンド信号における同相成分信号I及び直交成分信号QそれぞれについてΔΣ変換する複数のΔΣ変換器と、
    前記ΔΣ変換器から出力された同相成分信号Iの量子化信号と直交成分信号Qの量子化信号とのそれぞれを、キャリア周波数へ周波数変換する複数のミキサと、
    第1のミキサから出力された同相成分信号Iのキャリア周波数信号と、第2のミキサから出力された直交成分信号Qのキャリア周波数信号とを加算する加算器と、
    前記加算器からの出力値qk(k=1,2,〜,N)毎に異なる1つ以上の出力電流Im(m=1,2,〜,M、N=2m-1)を組み合わせて電流加算するスイッチングアンプを有する電力増幅器と、
    前記電力増幅器へ、電力増幅のための電圧を供給すると共に、前記電力増幅器の前記出力電流Imが変化するように供給電圧Vmを変化させる変圧部を有する電源供給部と
    を有する送信機に搭載されたコンピュータを実行させるプログラムであって、
    前記ΔΣ変換器の前記非一様量子化器における出力値qk毎に、前記出力電流Imの組み合わせの大きさに応じた、初期値としての第1の出力値qk (1)を設定し、
    前記閾値xkは、出力値qk〜qk+1の中間値に設定し、
    前記出力電流Im毎に、入力信号の振幅値の確率密度関数を用いて、当該出力電流Imに関する全ての出力値qkに関する量子化雑音を算出し、
    前記量子化雑音を、出力値qmで(出力電流Imで)偏微分した偏導関数を用いて、前記出力電流Imの変化量を決定し、
    前記変化量に合わせて当該出力電流Imに関する全ての出力値qkを更新し、
    前記ΔΣ変換器の前記非一様量子化器に対して、前記出力値qk及び前記閾値xkを出力し、前記電源供給部の前記変圧部に対して、前記出力値qmに基づく出力電流Imを発生させる供給電圧Vm値を出力する
    ようにコンピュータを実行させることを特徴とする送信機用のプログラム。
  8. 非一様量子化器を含み、送信すべきベースバンド信号における同相成分信号I及び直交成分信号QそれぞれについてΔΣ変換する複数のΔΣ変換器と、
    前記ΔΣ変換器から出力された同相成分信号Iの量子化信号と直交成分信号Qの量子化信号とのそれぞれを、キャリア周波数へ周波数変換する複数のミキサと、
    第1のミキサから出力された同相成分信号Iのキャリア周波数信号と、第2のミキサから出力された直交成分信号Qのキャリア周波数信号とを加算する加算器と、
    前記加算器からの出力値qk(k=1,2,〜,N)毎に異なる1つ以上の出力電流Im(m=1,2,〜,M、N=2m-1)を組み合わせて電流加算するスイッチングアンプを有する電力増幅器と、
    前記電力増幅器へ、電力増幅のための電圧を供給すると共に、前記電力増幅器の前記出力電流Imが変化するように供給電圧Vmを変化させる変圧部を有する電源供給部と
    を有する送信機の電力増幅制御方法であって、
    前記ΔΣ変換器の前記非一様量子化器における出力値qk毎に、前記出力電流Imの組み合わせの大きさに応じた、初期値としての第1の出力値qk (1)を設定し、
    前記閾値xkは、出力値qk〜qk+1の中間値に設定し、
    前記出力電流Im毎に、入力信号の振幅値の確率密度関数を用いて、当該出力電流Imに関する全ての出力値qkに関する量子化雑音を算出し、
    前記量子化雑音を、出力値qmで(出力電流Imで)偏微分した偏導関数を用いて、前記出力電流Imの変化量を決定し、
    前記変化量に合わせて当該出力電流Imに関する全ての出力値qkを更新し、
    前記ΔΣ変換器の前記非一様量子化器に対して、前記出力値qk及び前記閾値xkを出力し、前記電源供給部の前記変圧部に対して、前記出力値qmに基づく出力電流Imを発生させる供給電圧Vm値を出力する
    ことを特徴とする送信機の電力増幅制御方法。
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