JP4518968B2 - 送信回路 - Google Patents

送信回路 Download PDF

Info

Publication number
JP4518968B2
JP4518968B2 JP2005014706A JP2005014706A JP4518968B2 JP 4518968 B2 JP4518968 B2 JP 4518968B2 JP 2005014706 A JP2005014706 A JP 2005014706A JP 2005014706 A JP2005014706 A JP 2005014706A JP 4518968 B2 JP4518968 B2 JP 4518968B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
unit
frequency
amplitude signal
control unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005014706A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005244950A (ja
Inventor
松浦  徹
寿史 足立
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2005014706A priority Critical patent/JP4518968B2/ja
Publication of JP2005244950A publication Critical patent/JP2005244950A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4518968B2 publication Critical patent/JP4518968B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Transmitters (AREA)

Description

本発明は、携帯電話や無線LAN等の通信機器に用いられる送信回路に関し、より特定的には、低消費電力かつ広帯域動作が可能な送信回路に関する。
昨今、携帯電話や無線LANなどの移動通信システムにおいてはデータの高速化に伴い変調信号が広帯域化し、端末側に設けられる通信機器は、広帯域かつ低消費電力で動作することが求められる。また、通信機器は、送信電波における出力のパワー増幅で多くの電力を消費している。そのため、このような通信機器には、広帯域で動作し、かつ低消費電力で出力のパワー増幅を行うことができる送信回路が必要である。
従来から、通信機器における送信回路を動作させる方式の1つとして、ポーラ変調方式が知られている。ポーラ変調方式は、EER(Envelope Elimination and Restoration)とも呼ばれ、信号を振幅成分と角度成分とに分離し、2つの変調部で別々に増幅・変調した後で、振幅変調成分と角度変調成分とを合成する変調方式である。また、非特許文献1には、このようなポーラ変調方式が適用された送信回路が記載されている。以下、図面を参照しながら、ポーラ変調方式が適用された従来の送信回路について説明する。
図24は、ポーラ変調方式が適用された従来の送信回路の構成例を示すブロック図である。図24において、送信回路は、データ生成部1901、角度変調部1902、振幅変調部1903、電圧制御部1904、及び出力端子1905を備える。データ生成部1901は、角度変調部1902を介して振幅変調部1903のゲート又はベースに接続され、また電圧制御部1904を介して振幅変調部1903のドレイン又はコレクタに接続される。振幅変調部1903の出力側は、出力端子1905に接続される。
上記送信回路において、データ生成部1901は、送信するデータに基づいて、振幅データ成分からなる信号(以下、振幅信号と記す)と、位相データ成分からなる信号(以下、位相信号と記す)とを生成する。振幅信号は、電圧制御部1904に入力される。電圧制御部1904は、入力された振幅信号を増幅し、振幅変調部1903に出力する。すなわち、電圧制御部1904は、振幅信号よって制御された電圧を振幅変調部1903に供給する。
一方、位相信号は、角度変調部1902に入力される。角度変調部1902は、入力された位相信号を角度変調し、角度変調波信号を出力する。振幅変調部1903は、入力された角度変調波信号を電圧制御部1904から供給された電圧によって振幅変調し、変調波信号を出力する。すなわち、出力端子1905は、変調波信号を出力する。
なお、振幅変調部1903、及び電圧制御部1904の詳しい構成については、図25〜図27を用いて説明する。
まず、電圧制御部1904の構成について説明する。
電圧制御部1904としては、例えば、シリーズレギュレータ、あるいはスイッチングレギュレータを適用することができる。
シリーズレギュレータが適用された電圧制御部について説明する。
図25は、シリーズレギュレータが適用された電圧制御部の構成例を示すブロック図である。図25において、電圧制御部1904は、入力端子2001、電源2002、出力端子2003、比較部2004、及びトランジスタ2005を備える。
図25において、入力端子2001は、データ生成部1901と接続されており、振幅信号が入力されてくる。入力端子2001から入力された振幅信号は、比較部2004を介して、トランジスタ2005のゲート又はベースに入力される。すなわち、トランジスタ2005のゲート又はベースには、振幅信号によって制御された電圧が印加される。また、トランジスタ2005のドレイン又はコレクタは、電源2002に接続され、電圧が印加されている。そのため、トランジスタ2005のソース又はエミッタからは、増幅された振幅信号が出力される。トランジスタ2005で増幅された振幅信号は、出力端子2003を介して、振幅変調部1903のドレイン又はコレクタに入力される。すなわち、振幅変調部1903のドレイン又はコレクタには、振幅信号によって制御された電圧が印加されることになる。
なお、図25における電圧制御部1904は、トランジスタ2005のソース又はエミッタから出力される信号を比較部2004にフィードバックすることで、出力電圧を安定化させることができる。
このようなシリーズレギュレータが適用された電圧制御部は、後に説明するスイッチングレギュレータが適用された電圧制御部に比べて、電力効率が低い(消費電力が大きい)が、広帯域での動作が可能であることが知られている。
次に、スイッチングレギュレータが適用された電圧制御部について説明する。
図26は、スイッチングレギュレータが適用された電圧制御部の構成例を示すブロック図である。電圧制御部1904は、パルス変換部2101、増幅器2102、ローパスフィルタ2103、入力端子2104、及び出力端子2105を備える。
図26において、入力端子2104は、データ生成部1901と接続されており、振幅信号が入力されてくる。入力端子2104から入力された振幅信号は、パルス変換部2101でパルス信号に変換される。パルス変換部2101での変換方法としては、例えば、PWMやデルタシグマ変調などが用いられる。パルスに変換された信号は、増幅器2102で増幅され、ローパスフィルタ2103に送られる。なお、増幅器2102は、信号増幅の高効率化のために、例えば、D級やS級といったアンプを用いる。
増幅されたパルス信号は、ローパスフィルタ2103で、パルス生成時に発生したクロック周波数のスプリアス信号を除去され、出力端子2105から出力される。出力端子2105から出力された信号は、振幅変調部1903のドレイン又はコレクタに入力される。すなわち、振幅変調部1903のドレイン又はコレクタには、振幅信号によって出力レベルが制御された電圧が印加されることになる。なお、電圧制御部1904は、ローパスフィルタ2103の出力をパルス変換部2101にフィードバックしてもよい。
このようなスイッチングレギュレータが適用された電圧制御部は、シリーズレギュレータが適用された電圧制御部に比べて、広帯域での動作を苦手とするが、電力効率が高い(消費電力が小さい)ことが知られている。
次に、図面を参照しながら、振幅変調部1903について説明する。
図27は、図24における振幅変調部1903の構成例を示すブロック図である。振幅変調部は、入力端子2201、入力端子2205、出力端子2202、トランジスタ2203、電源端子2204、整合回路2206、整合回路2207、バイアス回路2208、及びバイアス回路2209を備える。
図27において、入力端子2201は、角度変調部1902と接続されており、角度変調波信号が入力されてくる。また、入力端子2201は、整合回路2206を介して、トランジスタ2203のゲート又はベースに接続される。電源端子2204には、直流電圧が印加される。入力端子2205は、電圧制御部1904と接続されており、増幅された振幅信号が入力されてくる。また、入力端子2205は、バイアス回路2209を介して、トランジスタ2203のドレイン又はコレクタと接続される。出力端子2202は、出力端子1905と接続される。
すなわち、トランジスタ2203のゲート又はベースには、角度変調波信号が入力される。また、トランジスタ2203のドレイン又はコレクタには、振幅信号によって制御された電圧が印加される。トランジスタ2203は、角度変調波信号を振幅信号によって制御された電圧で振幅変調し、変調波信号を出力する。変調波信号は、整合回路2207を介して、出力端子2202から出力される。
なお、整合回路2206、整合回路2207、バイアス回路2208、バイアス回路2209は、一般的な振幅変調部にも設けられているものであり、詳細な説明を省略する。
エフ・エッチ・ラーブ(F.H.Raab)他、「ハイ−エフィシェンシー エル−バンド カーン−テクニック トランスミッター(High−efficiency L−band Kahn−technique transmitter)」、1998年 アイトリプルイー・エムティティ−エス イント・マイクロウェーブ・シンポ・ディグ(1998 IEEE MTT−S Int.Microwave Symp.Dig.)
図25に示すようなシリーズレギュレータが適用された電圧制御部は、広帯域での動作は可能であるが、トランジスタ2005を可変抵抗として使用しているため、出力端子2003からの出力電圧が小さい場合には、電力損失が大きくなる。その結果、送信回路は、図25に示すようなシリーズレギュレータが適用された電圧制御部を用いて構成される場合、トータルの消費電力が大きくなる。
また、図26に示すようなスイッチングレギュレータが適用された電圧制御部は、電力効率は高いが、以下の理由のため広帯域での動作を苦手とする。電圧制御部は、パルス変換部2101を一般的に信号帯域の10倍以上の周波数で動作させる必要がある。しかし、パルス変換部2101は、このような広帯域で動作を行うことが困難である。また、電圧制御部は、パルス変換部2101を無理に広帯域で動作させようとすると消費電力が大きくなる。その結果、送信回路は、図26に示すようなスイッチングレギュレータが適用された電圧制御部を用いて構成される場合、広帯域での動作が困難であり、また無理に広帯域での動作を行うとトータルの消費電力が大きくなる。
昨今の通信機器は、高速通信を行うことが強く求められている。そのため、通信機器に適用される送信回路においても、広帯域で動作が可能である、図25に示すようなシリーズレギュレータが適用された電圧制御部を用いて構成されているのが現状である。その結果、広帯域動作が可能な送信回路は、消費電力が大きくなるという問題がある。
それ故に、本発明の目的は、低消費電力かつ広帯域動作が可能な送信回路を提供することである。
本発明は、送信信号として変調波信号を生成する送信回路に向けられている。そして上記目的を達成させるために、本発明の送信回路は、データ生成部、周波数弁別部、電圧制御部、及び変調部を備える。
データ生成部は、送信するデータに基づいて、振幅データ成分からなる振幅信号と、位相データ成分からなる信号とを生成する。周波数弁別部は、振幅信号を低周波振幅信号と高周波振幅信号とに分離し、電圧制御部に出力する。ここで、周波数弁別部は、所定の周波数をカットオフ周波数として低周波振幅信号を出力し、振幅信号をこの低周波振幅信号で割り算することで高周波振幅信号を出力する。電圧制御部は、低周波振幅信号又は高周波振幅信号の少なくとも一方に応じて出力レベルが制御された電圧を出力する。変調部は、電圧制御部から出力された低周波振幅信号あるいは低周波振幅信号によって出力レベルが制御された電圧によって、位相データ成分からなる信号を変調することで、変調波信号を生成する。
好ましくは、データ生成部は、位相データ成分からなる信号として位相信号を生成する。その場合、電圧制御部は、高周波電圧制御部、及び低周波電圧制御部を備える。また、変調部は、角度変調部、高周波振幅変調部、及び振幅変調部を備える。
角度変調部は、データ生成部によって生成された位相信号を角度変調することで角度変調波信号を出力する。高周波電圧制御部は、周波数弁別部によって分離された高周波振幅信号に応じて出力レベルが制御された電圧を出力する。高周波振幅変調部は、角度変調部によって出力された角度変調波信号を、高周波電圧制御部によって出力された電圧によって振幅変調を行い、変調波信号を出力する。低周波電圧制御部は、周波数弁別部によって分離された低周波振幅信号に応じて出力レベルが制御された電圧を出力する。振幅変調部は、高周波振幅変調部によって出力された変調波信号を、低周波振幅信号によって出力された電圧で振幅変調することで、送信する変調波信号を生成する。
また、データ生成部は、位相データ成分からなる信号として、位相信号を直交座標系で表した直交信号を生成することもできる。その場合、電圧制御部は、低周波電圧制御部を備える。また、変調部は、掛け算部、直交変調部、及び振幅変調部を備える。
掛け算部は、データ生成部によって生成された直交信号と、周波数弁別部に分離された高周波振幅信号を掛け算する。直交変調部は、掛け算部によって掛け算された信号を直交変調し、直交変調信号を出力する。低周波電圧制御部は、周波数弁別部によって分離された低周波振幅信号に応じて出力レベルが制御された電圧を出力する。振幅変調部は、直交変調信号を、低周波電圧制御部によって出力された電圧によって振幅変調することで、変調波信号を生成する。
また、別の実施形態として、電圧制御部は、低周波電圧制御部、及び高周波電圧制御部を備える構成としてよい。また、変調部は、角度変調部、及び振幅変調部を備える構成とする。その場合、データ生成部は、位相データ成分からなる信号として位相信号を生成する。
角度変調部は、データ生成部によって生成された位相信号を角度変調することで角度変調波信号を出力する。低周波電圧制御部は、周波数弁別部によって分離された低周波振幅信号に応じて出力レベルが制御された電圧を出力する。また、高周波電圧制御部は、周波数弁別部によって分離された高周波振幅信号と低周波電圧制御部から出力された電圧とに応じて出力レベルが制御された電圧を出力する。振幅変調部は、角度変調部によって出力された角度変調波信号を、高周波電圧制御部から出力された電圧によって振幅変調することで、変調波信号を生成する。
また、周波数弁別部は、ローパスフィルタ、及び割り算部を備える構成とすることができる。ローパスフィルタは、データ生成部によって生成された振幅信号から所定の周波数より低い成分を抽出することで、低周波振幅信号を出力する。割り算部は、データ生成部によって生成された振幅信号から、ローパスフィルタによって抽出された低周波振幅信号を割り算することで高周波振幅信号を出力する。
また、高周波電圧制御部は、シリーズレギュレータであることが好ましい。また、低周波電圧制御部は、スイッチングレギュレータであることが好ましい。
また、低周波電圧制御部は、パルス変換部、増幅器、及びローパスフィルタを備える構成とすることができる。パルス変換部は、低周波振幅信号をパルス変換することでパルス信号を出力する。増幅器は、パルス変換部によって出力されたパルス信号を増幅することでパルス信号に応じて出力レベルが制御された電圧を出力する。ローパスフィルタは、雑信号を除去する。
また、周波数弁別部は、振幅変調部から送信される信号の出力レベルが所定の信号強度を定めたしきい値より小さいときは、信号の出力レベルに応じて、所定の周波数のカットオフ周波数を段階的に小さくすることもできる。この場合、周波数弁別部は、低周波振幅信号として、段階的にDC成分にエネルギーが集中する信号(直流又は直流に近くなる信号)を出力することになる。
また、送信回路は、周波数弁別部によって分離される低周波振幅信号と高周波振幅信号とを出力するタイミング又は大きさの少なくとも一方を補正するように制御(以下、補正制御と記す)してもよい。その場合、変調部は、分配器をさらに備える。また、電圧制御部は、包絡線検波部、制御部、及び補正部をさらに備える。
分配器は、振幅変調部によって出力された変調波信号を、包絡線検波部にも分配する。包絡線検波部は、分配器によって分配された変調波信号から、包絡線を検出することで、変調後の振幅信号を出力する。制御部は、データ生成部によって生成された振幅信号と、包絡線検波部によって出力された変調後の振幅信号とを比較することで、変調後の振幅信号に含まれる低周波振幅信号と高周波振幅信号との間のずれを測定し、測定されたずれを無くすように制御する指示を出す。補正部は、制御部の指示に従って、周波数弁別部によって分離された低周波振幅信号又は高周波振幅信号の少なくとも一方の出力タイミングを遅らせる。また、補正部は、制御部の指示に従って、周波数弁別部によって分離された低周波振幅信号又は高周波振幅信号の少なくとも一方の利得を調整することもできる。
なお、送信回路は、周波数弁別部によって分離される低周波振幅信号と高周波振幅信号との間で補正制御を行うのに、電圧制御部に分配器を配置する構成とすることもできる。その場合、電圧制御部は、包絡線検波部、制御部、補正部、及び分配器をさらに備える。
さらに、送信回路は、周波数弁別部によって分離される低周波振幅信号と高周波振幅信号との間で補正制御を行うのに、別の構成とすることもできる。その場合、変調部は、角度変調部、高周波振幅変調部、及び振幅変調部を備える。また、電圧制御部は、高周波電圧制御部、低周波電圧制御部、第1の分配器、第2の分配器、制御部、及び補正部を備える。
第1の分配器は、高周波電圧制御部から出力された高周波振幅信号によって制御された電圧を、制御部及び高周波振幅部に分配する。第2の電圧制御部は、低周波電圧制御部から出力された低周波振幅信号によって制御された電圧を、制御部及び振幅変調部に分配する。制御部は、データ生成部によって生成された振幅信号を基準にして、第1の分配器と第2の分配器とによって分配された電圧に含まれる高周波振幅信号と低周波振幅信号との間のずれを測定し、測定されたずれを無くすように制御する指示を出す。補正部は、制御部の指示に従って、周波数弁別部によって分離された低周波振幅信号又は高周波振幅信号の少なくとも一方の出力タイミングを遅らせる。また、補正部は、制御部の指示に従って、周波数弁別部によって分離された低周波振幅信号又は高周波振幅信号の少なくとも一方の利得を調整することもできる。
またさらに、送信回路は、周波数弁別部によって分離される低周波振幅信号と高周波振幅信号との間で補正制御を行うのに、別の構成とすることもできる。その場合、変調部は、掛け算部、直交変調部、第1の分配器、及び振幅変調部を備える。また、電圧制御部は、低周波電圧制御部、第2の分配器、制御部、包絡線検波部、及び補正部を備える。
第1の分配器は、直交変調部から出力された直交変調信号を、包絡線検波部及び振幅変調部に分配する。包絡線検波部は、第1の分配器によって分配された直交変調信号から包絡線を検出することで、変調後の振幅信号を出力する。第2の分配器は、低周波電圧制御部から出力された低周波振幅信号によって制御された電圧を、制御部及び振幅変調部に分配する。制御部は、データ生成部によって生成された振幅信号を基準にして、包絡線検波部によって出力された変調後の振幅信号に含まれる高周波振幅信号と、第2の分配器によって分配された電圧に含まれる低周波振幅信号との間のずれを測定し、測定されたずれを無くすように制御する指示を出す。補正部は、制御部の指示に従って、前記周波数弁別部によって分離された低周波振幅信号又は高周波振幅信号の少なくとも一方の出力タイミングを遅らせる。また、補正部は、制御部の指示に従って、周波数弁別部によって分離された低周波振幅信号又は高周波振幅信号の少なくとも一方の利得を調整することもできる。
また、送信回路は、データ生成部によって生成される振幅信号と位相データ成分からなる信号との間のずれをなくように制御(以下、遅延制御と記す)を行うことができる。その場合、送信回路は、制御部、及び復調部をさらに備える。また、変調部は、分配器をさらに備える。
好ましくは、データ生成部は、位相データ成分からなる信号として位相信号を生成する。分配器は、振幅変調部から出力された変調波信号を復調部にも分配する。復調部は、分配器によって分配された変調波信号を復調し、変調後の振幅信号と位相信号とを出力する。制御部は、復調部によって出力された変調後の振幅信号と位相信号との間のずれを測定し、データ生成部が出力する振幅信号と位相信号との間のずれを無くすように制御する。なお、データ生成部は、位相データ成分からなる信号として、位相信号を直交座標系で表した直交信号を生成することもできる。
また、送信回路は、周波数弁別部によって分離される低周波振幅信号と高周波振幅信号との間で補正制御を行うのに、別の構成とすることができる。本構成の送信回路は、変調波信号を変調後の高周波振幅信号と低周波振幅信号とに分離してから、周波数弁別部から出力される信号と比較する。その場合、変調部は、分配器をさらに備える。また、電圧制御部は、制御部、変調周波数弁別部、包絡線検波部、及び補正部をさらに備える。
分配器は、振幅変調部から出力された変調波信号を、包絡線検波部にも分配する。包絡線検波部は、分配器によって分配された変調波信号から包絡線を検出することで、変調後の振幅信号を出力する。変調周波数弁別部は、所定の周波数のしきい値を境界にして、変調後の振幅信号を変調後の低周波振幅信号と高周波振幅信号とに分離する。制御部は、周波数弁別部によって分離された高周波振幅信号と低周波振幅信号とを基準にして、変調周波数弁別部によって分離された変調後の高周波振幅信号と低周波振幅信号との間のずれを測定し、測定されたずれを無くすように制御する指示を出す。補正部は、制御部の指示に従って、周波数弁別部によって分離された低周波振幅信号又は高周波振幅信号の少なくとも一方の出力タイミングを遅らせる。また、補正部は、制御部の指示に従って、周波数弁別部によって分離された低周波振幅信号又は高周波振幅信号の少なくとも一方の利得を調整することもできる。
また、本発明は、無線信号を出力する通信機器にも向けられている。そして、通信機器は、上述した送信回路と、送信回路で生成された変調波信号を無線信号として出力するアンテナ部とを備える。
以上のように、本発明においては、送信するデータに基づいて、振幅信号と位相信号とを生成する。次に、位相信号を角度変調し、振幅信号を高周波振幅信号と低周波振幅信号とに分離することで、高周波振幅信号と低周波振幅信号とを別々に用いて角度変調された位相信号を振幅変調することができる。なお、位相信号の代わりに、位相信号を直交座標系で表した直交信号を用いることもできる。この場合、直交信号は直交変調される。すなわち、送信回路は、高周波振幅信号で振幅変調する場合は、電力効率よりも広帯域での動作を優先し、低周波振幅信号で振幅変調する場合は、広帯域での動作よりも電力効率を優先して行うことができる。これにより、送信回路は、広帯域で動作を行うことができ、かつ全体として消費電力を小さくすることができる。また、周波数弁別部によって分離された高周波振幅信号と低周波振幅信号とを送信するタイミング又は大きさを制御することで、出力信号の線形性を保つことができる。なお、データ生成部によって生成される振幅信号と、位相データ成分からなる信号とを送信するタイミングを制御することでも、出力信号の線形性を保つことができる。
まず、本発明が提供する送信回路が適用された通信機器の全体構成について図面を参照しながら説明する。当該通信機器は、送信回路に特徴があるのを除いては、一般的な携帯電話端末や無線LAN端末などの通信機器と同じ構成である。図1は、本発明の送信回路が適用された通信機器の全体構成例を示すブロック図である。
図1において、通信機器1は、アンテナ部50を介して、無線通信を行うことができる。通信機器1は、送信回路20、受信回路30、アンテナ共用部40、及びアンテナ部50を備える。
送信回路20は、送信信号として変調波信号を生成する。アンテナ共用部40は、送信回路20及び受信回路30に接続され、送信信号と受信信号とを振り分ける。アンテナ部50は、無線通信により、信号の送受信を行う。受信回路30は、アンテナ共用部40から受信信号を受ける。
次に、通信機器1の信号送信時の動作について説明する。
送信回路20は、送信信号として変調波信号を生成してアンテナ共用部40に送る。送信回路20で生成された変調波信号は、アンテナ共用部40を介して、アンテナ部50から無線通信によって送信される。送信回路20の詳細については、後に説明する。なお、受信回路30、アンテナ共用部40、及びアンテナ部50は、一般的な通信機器にも設けられているものであり、詳細な説明を省略する。
なお、本発明は、送信回路20についてなされた発明である。そのため、通信機器1において、受信回路30及びアンテナ共用部40は、受信動作が行われる場合に関係する構成であるため、必須ではない。
以下に、本発明の送信回路20の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図2は、本発明の第1の実施形態に係る送信回路20の構成例を示すブロック図である。図2において、送信回路20は、データ生成部101、周波数弁別部102、角度変調部103、高周波電圧制御部104、低周波電圧制御部106、振幅変調部105、振幅変調部107、及び出力端子108を備える。
なお、高周波電圧制御部104、及び低周波電圧制御部106は、まとめて電圧制御部とすることができる。角度変調部103、振幅変調部105、及び振幅変調部107は、まとめて変調部とすることができる。
図2において、データ生成部101は、送信するデータに基づいて、振幅データ成分からなる信号(振幅信号)と、位相データ成分からなる信号(位相信号)とを生成する。振幅信号は、周波数弁別部102に入力される。周波数弁別部102は、入力された振幅信号を高周波振幅成分の信号(高周波振幅信号)と、低周波振幅成分の信号(低周波振幅信号)とに分離して、それぞれ高周波電圧制御部104と低周波電圧制御部106とに出力する。一方、位相信号は、角度変調部103に入力される。角度変調部103は、入力された位相信号を角度変調し、角度変調波信号を出力する。
高周波電圧制御部104及び低周波電圧制御部106は、入力された振幅信号によって出力電圧を制御し、振幅変調部105及び振幅変調部107に供給する。振幅変調部105及び振幅変調部107は、入力された信号を、高周波電圧制御部104及び低周波電圧制御部106から供給された電圧によって振幅変調し、変調波信号を出力する。
周波数弁別部102、高周波電圧制御部104、及び低周波電圧制御部106についての詳細は、後に説明する。
なお、データ生成部101、角度変調部103、振幅変調部105、振幅変調部107、及び出力端子108については、背景技術において説明した、図24のポーラ変調方式が適用された送信回路の構成と同様であるので、詳細な説明を省略する。
まず、周波数弁別部102の詳細について説明する。
図7は、図2における周波数弁別部102の構成例を示すブロック図である。図7において、周波数弁別部102は、入力端子501、出力端子502、出力端子503、ローパスフィルタ504、及び割り算部505を備える。
図7において、入力端子501は、データ生成部101に接続され、振幅信号が入力されてくる。振幅信号は、ローパスフィルタ504、及び割り算部505に入力される。ローパスフィルタ504は、入力された振幅信号から所定の周波数より低い成分(低周波振幅信号)を抽出し、出力端子502、及び割り算部505に出力する。出力端子502は、低周波電圧制御部106に接続され、低周波振幅信号を出力する。また、割り算部505は、振幅信号から低周波成分を割り算した高周波成分(高周波振幅信号)を、出力端子503に出力する。出力端子503は、高周波電圧制御部104に接続され、高周振幅信号を出力する。
なお、ローパスフィルタ504、及び割り算部505については、一般的に用いられている構成であるので、詳細な説明を省略する。
次に、高周波電圧制御部104、及び低周波電圧制御部106の詳細について説明する。
第1の実施形態に係る送信回路20は、例えば、変調波信号を生成する方式として、EDGE(Enhanced Datarate GSM Evolution)方式を用いたとする。図20は、このとき送信回路20から出力される変調波信号のスペクトラムである。図20において、横軸の周波数は、変調波信号の中心周波数からのずれを表す。また、図21は、データ生成部101から出力される振幅信号M(t)のスペクトラムである。
図21において、振幅信号M(t)のスペクトラムは、図20における変調波信号のスペクトラムよりも広い帯域に広がっており、かつ低周波領域にエネルギーが集中している。そのため、振幅信号M(t)には、高周波領域(高周波振幅信号)においてエネルギーが小さく、低周波領域(低周波振幅信号)においてエネルギーが大きいという特徴がある。なお、この特徴は、変調方式として、EDGE方式を用いた場合だけでなく、W−CDMA方式などを用いた場合にも成り立つ。そのため、送信回路20は、エネルギーの大きい低周波振幅信号を処理する場合の電力を小さくすることで、全体として消費電力を効果的に減らすことが可能となる。
このことから、エネルギーの小さい高周波振幅信号は、電力効率は低いが広帯域での動作を得意とする、図25に示すようなシリーズレギュレータが適用された電圧制御部を用いて処理することが適当である。また、逆に、エネルギーの大きい低周波振幅信号は、電力効率は高いが広帯域での動作を苦手とする、図26に示すようなスイッチングレギュレータが適用された電圧制御部を用いて処理することが適当である。
すなわち、送信回路20は、高周波電圧制御部104として、図25に示すようなシリーズレギュレータが適用された電圧制御部を用いる。また、送信回路20は、低周波電圧制御部106として、図26に示すようなスイッチングレギュレータが適用された電圧制御部を用いる。さらに、送信回路20は、高効率な低周波電圧制御部106を高周波電圧制御部104よりも後段に配置することで、振幅変調部105よりも大きな電力を必要とする振幅変調部107を効率良く動作させることができる。
次に、本発明の第1の実施形態に係る送信回路20の動作を説明する。
図2において、データ生成部101は、送信するデータに基づいて、振幅信号M(t)と位相信号φ(t)とを生成する。位相信号φ(t)は、角度変調部103に入力され、角度変調される。この角度変調された信号(角度変調波信号)P(t)は、式(1)に示される。ここで、ωは、角周波数である。また、tは時間である。角度変調波信号P(t)は、振幅変調部105に入力される。
P(t)=cos(ωt+φ(t))・・・(1)
一方、振幅信号M(t)は、周波数弁別部102に入力される。周波数弁別部102に入力された振幅信号M(t)は、高周波振幅信号Mh(t)と低周波振幅信号Ml(t)とに分離される。高周波振幅信号Mh(t)は、高周波電圧制御部104に入力される。また、低周波振幅信号Ml(t)は、低周波電圧制御部106に入力される。ただし、Ml(t)とMh(t)との関係は、式(2)が成り立つ。また、Aは、定数である。
M(t)=A・Ml(t)・Mh(t)・・・(2)
高周波電圧制御部104は、高周波振幅信号Mh(t)によって制御された電圧を振幅変調部105に供給する。振幅変調部105は、角度変調部103から入力された角度変調波信号を、高周波電圧制御部104から供給された電圧によって振幅変調し、第1の変調波信号P1(t)を出力する。ここで、第1の変調波信号P1(t)は、式(3)で表すことができる。また、Ahは、定数である。第1の変調波信号P1(t)は、振幅変調部107に入力される。
P1(t)=Ah・Mh(t)cos(ωt+φ(t))・・・(3)
次に、振幅変調部107において、入力信号(第1の変調波信号)を振幅変調する際に問題となる、出力信号(変調波信号)の非線形性に関する問題について説明する。変調波信号の非線形性に関する問題とは、搬送波の波形が歪む(非線形になる)ことで、変調品位を低下させる問題である。
図2において、周波数弁別部102は、例えば、図21で示される振幅信号M(t)のスペクトラムを500kHzで周波数弁別したとする。すなわち、周波数弁別部102は、振幅信号M(t)を、高周波振幅信号Mh(t)と低周波振幅信号Ml(t)とに分離したとする。図22は、周波数弁別部102によって分離された高周波振幅信号Mh(t)の波形である。図22において、高周波振幅信号Mh(t)の波形は、DC成分にエネルギーが集中している。すなわち、高周波振幅信号Mh(t)の波形は、変動する比率が小さいことを示している。
ここで、振幅変調部105は、例えば、図22に示される高周波振幅信号Mh(t)によって、位相信号を振幅変調したとする。図23は、このとき振幅変調部105から出力される第1の変調波信号のCCDF(complementary cumulative distribution function)である。図23において、第1の変調波信号のCCDFは、包絡線の強度の変動(ピークファクタ)がきわめて小さく、ほぼ定包絡線となっていることが確認できる。
振幅変調部107は、飽和領域(非線形領域)においても動作させる必要がある。そのため、振幅変調部107では、振幅変調部105から出力される信号(第1の変調波信号)の包絡線の変化が大きい場合、飽和領域において、出力信号が非線形になるという問題が発生する。しかし、第1の変調波信号は、図23から確認できるように、包絡線の変化が小さい。このことから、振幅変調部107において、変調波信号の非線形性に関する問題は、ほとんど発生しないことが確認できる。なお、第1の変調波信号は、周波数弁別部102におけるカットオフ周波数を大きくする程、包絡線の変動を小さくすることができる。
本発明の第1の実施形態に係る送信回路20の動作説明に戻る。
一方、低周波電圧制御部106は、入力された低周波振幅信号Ml(t)によって出力電圧を制御し、振幅変調部107に電圧を供給する。振幅変調部107は、振幅変調部105から入力された第1の変調波信号を低周波電圧制御部106から供給された電圧によって振幅変調し、第2の変調波信号を出力する。ここで、第2の変調波信号P2(t)は、式(4)で表すことができる。また、第2の変調波信号P2(t)は、式(2)との関係から、式(5)で表すことができる。ここで、Alは、定数である。すなわち、式(5)に示される第2の変調波信号が、出力端子108から出力される。ただし、図2における各経路の遅延は無視できるものとする。
P2(t)=Ah・Al・Mh(t)・Ml(t)cos(ωt+φ(t))・・・(4)
P2(t)=(Ah・Al/A)・M(t)cos(ωt+φ(t))・・・(5)
以上のように、第1の実施形態の送信回路20は、振幅データM(t)及び位相データφ(t)から、式(5)で示される変調波信号P2(t)を生成して出力する。
なお、周波数弁別部102は、振幅変調部107から送信される信号(変調波信号)の出力レベルが所定の信号強度を定めたしきい値より小さい場合は、信号の出力レベルに応じて、周波数弁別時に用いる所定の周波数のしきい値を段階的に小さくするようにしてもよい。すなわち、周波数弁別部102は、低周波振幅信号Ml(t)として、段階的にDC成分にエネルギーが集中する信号(直流又は直流に近くなる信号)を出力する。この理由について、以下に説明する。
本発明の第1の実施形態において、送信回路20の出力レベルを制御する必要がある場合、振幅変調部105及び振幅変調部107は、出力信号の電源電圧に対する線形性を広いダイナミックレンジで確保する必要がある。
特に、振幅変調部107は、出力信号が小さい領域において、低周波電圧制御部106から入力される電圧に対する、出力信号の線形性を保つのが難しい。そこで、周波数弁別部102は、振幅変調部107から送信される信号の出力レベルが所定の信号強度を定めたしきい値より小さい場合は、信号の出力レベルに応じて、周波数弁別時に用いる所定の周波数のカットオフ周波数を段階的に小さくすることで、DC成分にエネルギーが集中する低周波振幅信号Ml(t)を出力するようになる。この場合、低周波電圧制御部106は、振幅信号によって制御された電圧ではなく、直流に近い電圧を振幅変調部107に供給することになる。
また、送信回路20は、振幅変調部107から送信される信号の出力レベルが十分小さいときには低周波振幅信号を直流とし、振幅変調を振幅変調部105だけで実現させる。この場合、振幅変調部107は、増幅器として動作することになる。これにより、送信回路20は、出力信号の線形性を保つことができる。
また、振幅変調部107から送信される出力が所定の信号強度を定めたしきい値よりさらに小さい場合、低周波電圧制御部106は、振幅変調部107に供給する直流電圧を低下させ、この消費電力を低減させてもよい。これにより、送信回路20は、出力信号の線形性を保ちつつ、消費電力をさらに削減することができる。
また、送信回路20は、各構成にデジタル回路あるいはアナログ回路を用いる。例えば、送信回路20は、データ生成部101、周波数弁別部102及び角度変調部103をデジタル回路で、高周波電圧制御部104、低周波電圧制御部106、振幅変調部105及び振幅変調部107をアナログ回路で構成する。
以上のように、本発明の第1の実施形態に係る送信回路20によれば、送信するデータに基づいて、振幅信号と位相信号とを生成する。次に、位相信号を角度変調し、振幅信号を高周波振幅信号と低周波振幅信号とに分離することで、高周波振幅信号と低周波振幅信号とを別々に用いて角度変調された位相信号を振幅変調することができる。すなわち、送信回路20は、高周波振幅信号で振幅変調する場合は、電力効率よりも広帯域での動作を優先し、低周波振幅信号で振幅変調する場合は、広帯域での動作よりも電力効率を優先して行うことができる。これにより、送信回路20は、広帯域動作を行うことができ、かつ全体として消費電力を小さくすることができる。
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態に係る送信回路20の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る送信回路20では、以下の点が第1の実施形態と異なる。第2の実施形態におけるデータ生成部201は、位相信号の代わりに直交信号を出力する。また、第1の実施形態における角度変調部103、高周波電圧制御部104、及び振幅変調部105は、第2の実施形態における掛け算部209、及び直交変調部210に置き換わる。
図3において、送信回路20は、データ生成部201、周波数弁別部202、掛け算部209、直交変調部210、低周波電圧制御部206、振幅変調部207、及び出力端子208を備える。
データ生成部201は、送信するデータに基づいて、振幅信号と直交信号とを生成する。ここで、直交信号とは、位相信号を直交座標系で表したものである。掛け算部209は、入力された直交信号と高周波信号とを掛け算する。直交変調部210は、入力された信号を直交変調する。
なお、周波数弁別部202、低周波電圧制御部206、振幅変調部207、及び出力端子208については、第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
また、低周波電圧制御部106は、電圧制御部とすることができる。掛け算部209、直交変調部210、及び振幅変調部207は、まとめて変調部とすることができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る送信回路20の動作を説明する。
図3において、データ生成部201は、送信するデータに基づいて、振幅信号M(t)と直交信号D(t)とを生成する。なお、直交信号D(t)は、位相信号φ(t)を直交座標系で表したものであり、式(6)で示される信号である。
D(t)=(cosφ(t)、sinφ(t))・・・(6)
振幅信号M(t)は、周波数弁別部202に入力され、高周波振幅信号Mh(t)と低周波振幅信号Ml(t)とに分離される。高周波振幅信号Mh(t)は、掛け算部209に入力される。また、低周波振幅信号Ml(t)は、低周波電圧制御部206に入力される。ただし、Ml(t)とMh(t)との関係は、第1の実施形態における、式(2)が成り立つ。
次に、直交信号D(t)は、掛け算部209に入力される。図4は、掛け算部209の構成の一例を示すブロック図である。図4において、掛け算部209は、直交信号D(t)と高周波振幅信号Mh(t)とを掛け算し、信号Mh(t)・D(t)を出力する。直交変調部210は、掛け算部209から出力された信号Mh(t)・D(t)を直交変調し、直交変調波信号P1(t)を出力する。ここで、直交変調波信号P1(t)は、式(7)で表すことができる。また、ωは、角度周波数である。Ahは、定数である。直交変調波信号P1(t)は、振幅変調部207に入力される。
P1(t)=Ah・Mh(t)cos(ωt+φ(t))・・・(7)
一方、低周波電圧制御部206は、入力された低周波振幅信号Ml(t)によって出力電圧を制御し、振幅変調部207に電圧を供給する。振幅変調部207は、直交変調部210から入力された直交変調波信号P1(t)を、低周波電圧制御部206から供給された電圧によって振幅変調し、変調波信号P2(t)を出力する。ここで、変調波信号P2(t)は、式(8)で表すことができる。また、変調波信号P2(t)は、式(2)との関係から、式(9)で表すことができる。ここで、Alは、定数である。すなわち、式(9)に示される変調波信号が、出力端子208から出力される。ただし、図3における各経路の遅延は無視できるものとする。
P2(t)=Ah・Al・Mh(t)・Ml(t)cos(ωt+φ(t))・・・(8)
P2(t)=(Ah・Al/A)・M(t)cos(ωt+φ(t))・・・(9)
以上のように、第2の実施形態の送信回路20は、振幅信号M(t)、及び直交信号D(t)から、式(9)で示される変調波信号P2(t)を生成して出力する。
なお、周波数弁別部202は、振幅変調部207から送信される信号(変調波信号)の出力レベルが所定の信号強度を定めたしきい値より小さい場合は、信号の出力レベルに応じて、周波数弁別時に用いる所定の周波数のしきい値を段階的に小さくするようにしてもよい。すなわち、周波数弁別部202は、低周波振幅信号Ml(t)として、段階的にDC成分にエネルギーが集中する信号(直流又は直流に近くなる信号)を出力することになる。この理由は、第1の実施形態と同様である。
なお、振幅変調部207から送信される出力が所定の信号強度を定めたしきい値よりさらに小さい場合は、低周波電圧制御部206は、振幅変調部207に供給する直流電圧を低下させ、この消費電力を低減させてもよい。これにより、送信回路20は、出力信号の線形性を保ちつつ、消費電力をさらに削減することができる。
また、例えば、送信回路20は、データ生成部201、周波数弁別部202及び掛け算部209をデジタル回路で、直交変調部210、低周波電圧制御部206及び振幅変調部207をアナログ回路で構成する。これにより、送信回路20は、高周波振幅信号Mhの掛け算をデジタル回路で行うことができるので、第1の実施形態と比較すると、遅延時間の調整を容易に行うことができる。
以上のように、本発明の第2の実施形態に係る送信回路20によれば、送信するデータに基づいて、振幅信号と、位相信号を直交座標系で表した直交信号とを生成し、振幅信号を高周波振幅信号と低周波振幅信号とに分離することで、高周波振幅信号と低周波振幅信号とを別々に用いて、直交信号を変調することができる。すなわち、送信回路20は、高周波振幅信号で変調する場合は、電力効率よりも広帯域での動作を優先し、低周波振幅信号で変調する場合は、広帯域での動作よりも電力効率を優先して行うことができる。これにより、送信回路20は、広帯域動作を行うことができ、かつ全体として消費電力を小さくすることができる。
(第3の実施形態)
図5は、本発明の第3の実施形態に係る送信回路20の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る送信回路20では、高周波電圧制御部304と低周波電圧制御部306とが直列に接続される点が、第1の実施形態と異なる。
図5において、送信回路20は、データ生成部301、周波数弁別部302、角度変調部303、高周波電圧制御部304、低周波電圧制御部306、振幅変調部307、及び出力端子308を備える。なお、上記構成要素は、第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
また、高周波電圧制御部304、及び低周波電圧制御部306は、まとめて電圧制御部とすることができる。角度変調部303、及び振幅変調部307は、まとめて変調部とすることができる。
次に、本発明の第3の実施形態に係る送信回路20の動作を説明する。
本実施形態の送信回路20において、周波数弁別部302が、高周波電圧制御部304及び低周波電圧制御部306に、高周波振幅信号Mh(t)及び低周波振幅信号Ml(t)を出力するまでの動作は、第1の実施形態と同様である。また、Ml(t)とMh(t)との関係は、第1の実施形態で示した、式(2)が成り立つ。
次に、低周波振幅信号Ml(t)は、低周波電圧制御部306に入力される。低周波電圧制御部306は、低周波振幅信号Ml(t)によって制御された信号Al・Ml(t)を、高周波電圧制御部304に出力する。ここで、Alは、定数である。
一方、高周波振幅信号Mh(t)は、高周波電圧制御部304に入力される。高周波電圧制御部304は、低周波電圧制御部306からの出力信号Al・Ml(t)を、高周波振幅信号Mh(t)によって制御することで、出力信号Al・Ah・Ml(t)・Mh(t)を、振幅変調部307に出力する。ここで、Ahは、定数である。
また、角度変調部303は、式(10)で示される角度変調波信号P(t)を出力する。これは、第1の実施形態と同様である。
P(t)=cos(ωt+φ(t))・・・(10)
振幅変調部307は、角度変調波信号P(t)を、高周波電圧制御部304からの出力信号Al・Ah・Ml(t)・Mh(t)によって、振幅変調する。振幅変調部307から出力される変調波信号P2(t)は、式(11)で示される。また、変調波信号P2(t)は、式(2)との関係から、式(12)で表すことができる。すなわち、式(12)に示される変調波信号が、出力端子308から出力される。ただし、図5における各経路の遅延は無視できるものとする。
P2(t)=Ah・Al・Mh(t)・Ml(t)cos(ωt+φ(t))・・・(11)
P2(t)=(Ah・Al/A)・M(t)cos(ωt+φ(t))・・・(12)
以上のように、第3の実施形態の送信回路20は、振幅データM(t)及び位相データφ(t)から、式(12)で示される変調波信号P2(t)を生成して出力する。
なお、周波数弁別部302は、振幅変調部307から送信される信号(変調波信号)の出力レベルが所定の信号強度を定めたしきい値より小さい場合は、信号の出力レベルに応じて、周波数弁別時に用いる所定の周波数のしきい値を段階的に小さくするようにしてもよい。すなわち、周波数弁別部302は、低周波振幅信号Ml(t)として、段階的にDC成分にエネルギーが集中する信号(直流又は直流に近くなる信号)を出力することになる。この理由は、第1の実施形態と同様である。
また、振幅変調部307から送信される出力が所定の信号強度を定めたしきい値よりさらに小さい場合は、低周波電圧制御部306は、振幅変調部307に供給する直流電圧を低下させ、この消費電力を低減させてもよい。これにより、送信回路20は、出力信号の線形性を保ちつつ、消費電力をさらに削減することができる。
またさらに、上述したように高周波電圧制御部304にシリーズレギュレータを使用した場合、高周波電圧制御部304は、入力電圧よりも高い出力電圧を振幅変調部307に対して供給することはできない。そのため、高周波電圧制御部304は、低周波電圧制御部306と直列に接続された場合、振幅変調部307に対して所望の電圧を供給できない可能性がある。図6は、高周波電圧制御部304における入力電圧と出力電圧との関係を示す図である。図6において、点線は、高周波電圧制御部304が出力する理想的な電圧(以下、理想的な出力電圧と記す)を示している。また、実線は、低周波電圧制御部306から入力される電圧(以下、入力電圧と記す)を示している。高周波電圧制御部306は、入力電圧よりも大きな出力電圧を得ようとする場合(すなわち、実線よりも点線の方が大きい領域では)、十分に高速な動作を行ったとしても理想的な出力電圧(点線)を得るのが難しくなる。このような場合、例えば、高周波電圧制御部304は、予め所定の定数aが掛け算された入力電圧を低周波電圧制御部306から供給されることで、理想的な出力電圧を得ることができる。
以上により、本発明の第3の実施形態に係る送信回路20によれば、高周波電圧制御部304と低周波電圧制御部306とを直列に接続することで、第1の実施形態の送信回路20と比較して、低周波振幅信号と高周波振幅信号との間の遅延時間を削減することができる。
(第4の実施形態)
図8は、本発明の第4の実施形態に係る送信回路20の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る送信回路20では、周波数弁別部102が出力する低周波振幅信号と高周波振幅信号との間で補正制御を行うところが、第1の実施形態と異なる。本実施形態に係る送信回路20は、第1の実施形態に係る送信回路20より分配器611、包絡線検波部612、制御部613、及び補正部614をさらに備える。
図8において、送信回路20は、データ生成部101、周波数弁別部102、角度変調部103、高周波電圧制御部104、低周波電圧制御部106、振幅変調部105、振幅変調部107、出力端子108、分配器611、包絡線検波部612、制御部613、及び補正部614を備える。
なお、高周波電圧制御部104、低周波電圧制御部106、包絡線検波部612、制御部613、及び補正部614は、まとめて電圧制御部とすることができる。角度変調部103、振幅変調部105、振幅変調部107、分配器611は、まとめて変調部とすることができる。
図8において、分配器611は、入力信号を複数に分配して出力する。包絡線検波部612は、変調波信号から包絡線を検出することで、変調後の振幅信号を出力する。制御部613は、変調後の振幅信号に含まれる低周波振幅信号と高周波振幅信号との間のずれを無くすように補正部614を制御する。補正部614は、制御部613に従って、低周波振幅信号を出力するタイミングを遅らせる。
なお、データ生成部101、周波数弁別部102、角度変調部103、高周波電圧制御部104、低周波電圧制御部106、振幅変調部105、振幅変調部107、及び出力端子108は、第1の実施形態と同様であるので、説明は省略する。
次に、本発明の第4の実施形態に係る送信回路20の動作を説明する。
図8において、振幅変調部107が変調波信号を出力するまでの動作は、第1の実施形態と同様である。
振幅変調部107は、変調波信号を分配器611に出力する。分配器611は、入力された変調波信号を、包絡線検波部612及び出力端子108に出力する。包絡線検波部612は、変調波信号から包絡線を検出することで、変調後の振幅信号を取り出し、制御部613に出力する。制御部613は、データ生成部101によって生成された振幅信号と、包絡線検波部612から出力された変調後の振幅信号とを比較することで、変調後の振幅信号に含まれる低周波振幅信号と高周波振幅信号との間のずれを無くすように補正部614を制御する。補正部614は、制御部613の指示に従って、低周波振幅信号を、低周波電圧制御部106に出力するタイミングを遅らせる。
なお、制御部613は、データ生成部101から出力された振幅信号と変調後の振幅信号とを比較する方法として、例えば、両信号の波形の相対的な形を比較することができる。
なお、図8に示した送信回路20は、補正部614を低周波電圧制御部106側に配置したが、高周波電圧制御部104側に配置しても、両方に配置する構成にしてもよい。その場合、補正部614は、制御部613の指示に従って、周波数弁別部102から出力される高周波振幅信号又は低周波振幅信号を、高周波電圧制御部104又は低周波電圧制御部106に出力するタイミングを遅らせる。
なお、補正部614は、制御部613の指示に従って、周波数弁別部102によって分離された低周波振幅信号又は高周波振幅信号の少なくとも一方の利得を調整することで、信号の大きさのずれを無くすように補正してもよい。
なお、第2の実施形態に係る送信回路20(図3)においても、上記と同様の補正制御を行う構成としてもよい。図9は、第4の実施形態と同様の補正制御を第2の実施形態に係る図3の送信回路20に適用した場合の構成例を示すブロック図である。図9において、送信回路20は、第2の実施形態に係る送信回路20の構成に、分配器711、包絡線検波部712、制御部713、及び補正部714をさらに備える。送信回路20は、振幅変調部207における高周波振幅信号Mh(t)と低周波振幅信号Ml(t)との関係を考えた場合、高周振幅波信号Mh(t)には遅延がほとんど発生しないので、低周波振幅信号Ml(t)において発生する遅延のみを調整すればよい。そのため、送信回路20は、容易な調整で低周波振幅信号Ml(t)と高周波振幅信号Mh(t)との間において発生するずれを無くすことができる。
なお、第3の実施形態に係る送信回路20(図5)においても、上記と同様の補正制御を行う構成としてもよい。図10は、第4の実施形態と同様の補正制御を第3の実施形態に係る図5の送信回路20に適用した場合の構成例を示すブロック図である。図10において、送信回路20は、第3の実施形態に係る送信回路20の構成に、分配器811、包絡線検波部812、制御部813、及び補正部814をさらに備える。
なお、第3の実施形態に係る送信回路20(図5)においても、高周波電圧制御部304と振幅変調部307との間に分配器811を置く構成としてもよい。図13は、第3の実施形態に係る図5の送信回路20を図10とは別の構成例で示すブロック図である。本送信回路20は、図10に記載の送信回路20が、振幅成分と位相成分とを含んだ信号を分配するのに対して、振幅成分のみを含んだ信号を分配する点が異なる。また、本送信回路20は、分配器811から出力される信号に位相成分が含まれないため、図10に記載の送信回路20と比べて、包絡線検波部812を備える必要がない。図13において、送信回路20は、第3の実施形態に係る送信回路20の構成に、分配器811、制御部813、及び補正部814をさらに備える。
以上により、本発明の第4の実施形態に係る送信回路20によれば、第1の実施形態、第2の実施形態、及び第3の実施形態に係る送信回路20から出力される変調波信号に含まれる低周波振幅信号と高周波振幅信号との間の遅延時間及び大きさのずれを補正することができる。これにより、本実施形態に係る送信回路20は、変調波信号の線形性を保つことができる。
(第5の実施形態)
図11は、本発明の第5の実施形態に係る送信回路20の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る送信回路20は、周波数弁別部102が出力する低周波振幅信号と高周波振幅信号との間で補正制御を行うところが、第1の実施形態と異なる。そのため、本実施形態に係る送信回路20は、第1の実施形態に係る送信回路20の構成に、分配器611a、分配器611b、制御部913、及び補正部614をさらに備える。また、本実施形態に係る送信回路20は、振幅信号を分配器にて分配する位置が、第4の実施形態に記載の図8の送信回路20と異なる。
図11において、送信回路20は、データ生成部101、周波数弁別部102、角度変調部103、高周波電圧制御部104、低周波電圧制御部106、振幅変調部105、振幅変調部107、出力端子108、分配器611a、分配器611b、制御部913、及び補正部614を備える。
なお、高周波電圧制御部104、低周波電圧制御部106、分配器611a、分配器611b、制御部913、及び補正部614は、まとめて電圧制御部とすることができる。角度変調部103、振幅変調部105、及び振幅変調部107は、まとめて変調部とすることができる。
図11において、分配器611a及び分配器611bは、入力を複数に分配して出力する。制御部913は、分配器611aと分配器611bとからの出力に含まれる高周波振幅信号と低周波振幅信号との間のずれを無くすように、補正部614を制御する。
なお、データ生成部101、周波数弁別部102、角度変調部103、高周波電圧制御部104、低周波電圧制御部106、振幅変調部105、振幅変調部107、出力端子108、及び補正部614は、第4の実施形態に記載の図8の送信回路20と同様であるので、説明は省略する。
次に、本発明の第5の実施形態に係る送信回路20の動作を説明する。
図11において、高周波電圧制御部104及び低周波電圧制御部106が、高周波振幅信号及び低周波振幅信号によって制御された電圧を出力するまでの動作は、第1の実施形態と同様である。
分配器611aは、高周波電圧制御部104から出力された電圧を、制御部913及び振幅変調部105に出力する。また、分配器611bは、低周波電圧制御部106から出力された電圧を、制御部913及び振幅変調部107に出力する。制御部913は、データ生成部101によって生成された振幅信号を基準にして、分配器611aと分配器611bとから出力された電圧に含まれる高周波振幅信号と低周波振幅信号との間のずれを無くすように補正部614を制御する。補正部614は、制御部613の指示に従って、低周波振幅信号を、低周波電圧制御部106に出力するタイミングを遅らせる。
なお、図11に示した送信回路20は、補正部614を低周波電圧制御部106側に配置したが、高周波電圧制御部104側に配置しても、両方に配置する構成にしてもよい。その場合、補正部614は、制御部913の指示に従って、周波数弁別部102から出力される高周波振幅信号又は低周波振幅信号を、高周波電圧制御部104又は低周波電圧制御部106に出力するタイミングを遅らせる。
なお、補正部614は、制御部913の指示に従って、周波数弁別部102によって分離された低周波振幅信号又は高周波振幅信号の少なくとも一方の利得を調整することで、信号の大きさのずれを無くすように補正してもよい。
以上により、本発明の第5の実施形態に係る送信回路20によれば、第1の実施形態に係る送信回路20において出力される変調波信号に含まれる低周波振幅信号と高周波振幅信号との間の遅延時間及び大きさのずれを補正することができる。これにより、本実施形態に係る送信回路20は、変調波信号の線形性を保つことができる。
(第6の実施形態)
図12は、本発明の第6の実施形態に係る送信回路20の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る送信回路20は、周波数弁別部202が出力する低周波振幅信号と高周波振幅信号との間で補正制御を行うところが、第2の実施形態と異なる。そのため、本実施形態に係る送信回路20は、第2の実施形態に係る送信回路20より、分配器711a、分配器711b、包絡線検波部712、制御部1013、及び補正部714をさらに備える。また、本実施形態に係る送信回路20は、振幅信号を分配器にて分配する位置が、第4の実施形態に記載の図9の送信回路20と異なる。
図12において、送信回路20は、データ生成部201、周波数弁別部202、掛け算部209、直交変調部210、振幅変調部207、低周波電圧制御部206、出力端子208、分配器711a、分配器711b、包絡線検波部712、制御部1013、及び補正部714を備える。
分配器711a及び分配器711bは、入力を複数に分配して出力する。制御部1013は、データ生成部201によって生成された振幅信号を基準にして、分配器711aから出力された直交変調信号に含まれる高周波振幅信号と、分配器711bから出力された電圧に含まれる低周波振幅信号との間のずれを無くすように、補正部714を制御する。
なお、周波数弁別部202、掛け算部209、直交変調部210、振幅変調部207、低周波電圧制御部206、出力端子208、包絡線検波部712、及び補正部714は、第4の実施形態に記載の図9の送信回路20と同様であるので、説明は省略する。
なお、低周波電圧制御部206、分配器711b、包絡線検波部712、補正部714、及び制御部1013は、まとめて電圧制御部とすることができる。掛け算部209、直交変調部210、分配器711a、及び振幅変調部207は、まとめて変調部とすることができる。
次に、本発明の第6の実施形態に係る送信回路20の動作を説明する。
図12において、直交変調部210及び低周波電圧制御部206が、直交変調信号及び低周波振幅信号によって制御された電圧を出力するまでの動作は、第2の実施形態に記載の図3の送信回路20と同様である。
分配器711aは、直交変調部210から出力された直交変調信号を、包絡線検波部712及び振幅変調部207に出力する。また、分配器711bは、低周波電圧制御部206から出力された電圧を、制御部1013及び振幅変調部207に出力する。包絡線検波部712は、直交変調信号から振幅変調波成分(高周波振幅信号)だけを取り出し、制御部1013に出力する。制御部1013は、データ生成部201によって生成された振幅信号を基準にして、包絡線検波部712から出力された高周波振幅信号と分配器711bから出力された電圧に含まれる低周波振幅信号との間のずれを無くすように、補正部714を制御する。補正部714は、制御部1013の指示に従って、低周波振幅信号を、低周波電圧制御部206に出力するタイミングを遅らせる。
なお、図12に示した送信回路20は、補正部714を低周波電圧制御部206側に配置したが、掛け算部209側に配置しても、両方に配置する構成にしてもよい。その場合、補正部714は、制御部1013の指示に従って、周波数弁別部202から出力される高周波振幅信号又は低周波振幅信号を、掛け算部209又は低周波電圧制御部206に出力するタイミングを遅らせる。
なお、補正部714は、制御部1013の指示に従って、周波数弁別部202によって分離された低周波振幅信号又は高周波振幅信号の少なくとも一方の利得を調整することで、信号の大きさのずれを無くすように補正してもよい。
以上により、本発明の第6の実施形態に係る送信回路20によれば、第2の実施形態に係る送信回路20から出力される変調波信号に含まれる低周波振幅信号と高周波振幅信号との間の遅延時間及び大きさのずれを補正することができる。これにより、本実施形態に係る送信回路20は、変調波信号の線形性を保つことができる。
(第7の実施形態)
図14は、本発明の第7の実施形態に係る送信回路20の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る送信回路20では、データ生成部101が生成する振幅信号と位相信号との間の遅延制御を行うところが、第1の実施形態と異なる。そのため、本実施形態に係る送信回路20は、第1の実施形態に係る送信回路20より、分配器611、制御部1213、及び復調部1215をさらに備える。
図14において、送信回路20は、データ生成部101、周波数弁別部102、角度変調部103、高周波電圧制御部104、低周波電圧制御部106、振幅変調部105、振幅変調部107、出力端子108、分配器611、制御部1213、及び復調部1215を備える。
分配器611は、振幅変調部107が出力した変調波信号を復調部1215及び出力端子108に出力する。復調部1215は、分配器611から入力された変調波信号から、振幅信号と位相信号とを復調する。制御部1213は、復調部1215から出力された振幅信号と位相信号とのずれを無くすように、データ生成部101を制御する。
なお、データ生成部101、周波数弁別部102、角度変調部103、高周波電圧制御部104、低周波電圧制御部106、振幅変調部105、振幅変調部107、及び出力端子108は、第1の実施形態に記載の図2の送信回路20と同様であるので、説明は省略する。
なお、高周波電圧制御部104、及び低周波電圧制御部106は、まとめて電圧制御部とすることができる。角度変調部103、振幅変調部105、振幅変調部107、及び分配器611は、まとめて変調部とすることができる。
次に、本発明の第7の実施形態に係る送信回路20の動作を説明する。
図14において、振幅変調部107が変調波信号を出力するまでの動作は、第1の実施形態に記載の図2の送信回路20と同様である。
分配器611は、振幅変調部107から出力された変調波信号を、復調部1215及び出力端子108に出力する。次に、復調部1215は、分配器611から出力された変調波信号を復調し、変調後の振幅信号と位相信号とを制御部1213に出力する。制御部1213は、復調部1215から出力された変調後の振幅信号と位相信号との間のずれ合わせるように、データ生成部101を制御する。データ生成部101は、制御部1213の指示によって、振幅信号と位相信号との出力タイミングを調整する。
なお、第2の実施形態に係る送信回路20(図3)においても、上記と同様の遅延制御を行う構成としてもよい。図15は、第7の実施形態と同様の遅延制御を第2の実施形態に係る図3の送信回路20に適用した場合の構成例を示すブロック図である。図15において、送信回路20は、第2の実施形態に記載の図3の送信回路20より、分配器711、復調部1315、及び制御部1313をさらに備える。
なお、第3の実施形態に係る送信回路20(図5)においても、上記と同様の遅延制御を行う構成としてもよい。図16は、第7の実施形態と同様の遅延制御を第3の実施形態に係る図5の送信回路20に適用した場合の構成例を示すブロック図である。図16において、送信回路20は、第3の実施形態に記載の図5の送信回路20より、分配器811、復調部1415、及び制御部1413をさらに備える。
以上により、本発明の第7の実施形態に係る送信回路20によれば、第1の実施形態に係る送信回路20、及び第3の実施形態に係る送信回路20から出力される変調波信号に含まれる振幅信号と位相信号との間のずれを無くすことができる。また、図15に記載の送信回路20によれば、第2の実施形態に係る送信回路20から出力される変調波信号に含まれる振幅信号と直交信号との間のずれを無くすことができる。これにより、本実施形態に係る送信回路20は、変調波信号の線形性を保つことができる。
(第8の実施形態)
図17は、本発明の第8の実施形態に係る送信回路20の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る送信回路20では、周波数弁別部102が出力する低周波振幅信号と高周波振幅信号との間で補正制御を行うところが、第1の実施形態と異なる。本実施形態に係る送信回路20は、第1の実施形態に係る送信回路20より分配器611、包絡線検波部612、周波数弁別部102b、制御部1513、及び補正部614をさらに備える。また、本実施形態に係る送信回路20は、周波数弁別部102bにおいて変調後の振幅信号を高周波振幅信号と低周波振幅信号とに分離するところが、第4の実施形態に記載の図8の送信回路20と異なる。
図17において、送信回路20は、データ生成部101、周波数弁別部102、角度変調部103、高周波電圧制御部104、低周波電圧制御部106、振幅変調部105、振幅変調部107、出力端子108、分配器611、包絡線検波部612、周波数弁別部102b、制御部1513、及び補正部614を備える。
制御部1513は、変調後の振幅信号に含まれる低周波振幅信号と高周波振幅信号との間のずれを無くすように補正部614を制御する。補正部614は、制御部613に従って、低周波振幅信号を出力するタイミングを遅らせる。
なお、データ生成部101、周波数弁別部102、角度変調部103、高周波電圧制御部104、低周波電圧制御部106、振幅変調部105、振幅変調部107、出力端子108、分配器611、包絡線検波部612、及び補正部614は、第4の実施形態に記載の図8の送信回路20と同様であるので、説明は省略する。
なお、高周波電圧制御部104、低周波電圧制御部106、周波数弁別部102b、包絡線検波部612、補正部614、制御部1513は、まとめて電圧制御部とすることができる。角度変調部103、振幅変調部105、振幅変調部107、及び分配器611は、まとめて変調部とすることができる。
次に、本発明の第8の実施形態に係る送信回路20の動作を説明する。
図17において、振幅変調部107が変調波信号を出力するまでの動作は、第1の実施形態と同様である。
振幅変調部107は、変調波信号を分配器611に出力する。分配器611は、入力された変調波信号を、包絡線検波部612及び出力端子108に出力する。包絡線検波部612は、変調波信号から包絡線を検出することで、変調後の振幅信号を取り出し、周波数弁別部102bに出力する。周波数弁別部102bは、変調後の振幅信号から、高周波振幅信号と低周波振幅信号とを分離し、制御部1513に出力する。制御部1513は、周波数弁別部102から出力された高周波振幅信号及び低周波振幅信号と、周波数弁別部102bから出力された変調後の高周波振幅信号及び低周波振幅信号とを比較することで、変調後の高周波振幅信号と低周波振幅信号との間のずれを無くすように補正部614を制御する。補正部614は、制御部1513の指示に従って、低周波振幅信号を、低周波電圧制御部106に出力するタイミングを遅らせる。
なお、図17に示した送信回路20は、補正部614を低周波電圧制御部106側に配置したが、高周波電圧制御部104側に配置しても、両方に配置する構成にしてもよい。その場合、補正部614は、制御部1513の指示に従って、周波数弁別部102から出力される高周波振幅信号又は低周波振幅信号を、高周波電圧制御部104又は低周波電圧制御部106に出力するタイミングを遅らせる。
なお、補正部614は、制御部1513の指示に従って、周波数弁別部102によって分離された低周波振幅信号又は高周波振幅信号の少なくとも一方の利得を調整することで、信号の大きさのずれを無くすように補正してもよい。
なお、第2の実施形態に係る送信回路20(図3)においても、上記と同様の補正制御を行う構成としてもよい。図18は、第8の実施形態と同様の補正制御を第2の実施形態に係る図3の送信回路20に適用した場合の構成例を示すブロック図である。図18において、送信回路20は、第2の実施形態に係る送信回路20の構成に、分配器711、包絡線検波部712、周波数弁別部202b、制御部1613、及び補正部714をさらに備える。
なお、第3の実施形態に係る送信回路20(図5)においても、上記と同様の補正制御を行う構成としてもよい。図19は、第8の実施形態と同様の補正制御を第3の実施形態に係る図5の送信回路20に適用した場合の構成例を示すブロック図である。図19において、送信回路20は、第3の実施形態に係る送信回路20の構成に、分配器811、包絡線検波部812、周波数弁別部302b、制御部1713、及び補正部814をさらに備える。
以上により、本発明の第8の実施形態に係る送信回路20によれば、第1の実施形態、第2の実施形態、及び第3の実施形態に係る送信回路20から出力される変調波信号における低周波振幅信号と高周波振幅信号との間の遅延時間及び大きさのずれを補正することができる。これにより、本実施形態に係る送信回路20は、変調波信号の線形性を保つことができる。
なお、本発明の第1〜8の実施形態に係る送信回路20は、携帯電話や情報通信端末、無線LAN等の通信機器1(図1参照)における送信回路20として用いることができる。これによって、通信機器1は、低消費電力かつ広帯域動作が可能となる。
以上、本発明を詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。
本発明の送信回路は、携帯電話や無線LANなどの通信機器に利用される送信回路等に適しており、特に低消費電力かつ広帯域に信号を送信する場合等に有効である。
本発明の送信回路が適用された通信機器の全体構成例を示すブロック図 本発明の第1の実施形態に係る送信回路20の構成例を示すブロック図 本発明の第2の実施形態に係る送信回路20の構成例を示すブロック図 掛け算部209の構成の一例を示すブロック図 本発明の第3の実施形態に係る送信回路20の構成例を示すブロック図 高周波電圧制御部304における入力電圧と出力電圧との関係を示す図 図2における周波数弁別部102の構成例を示すブロック図 本発明の第4の実施形態に係る送信回路20の構成例を示すブロック図 第4の実施形態と同様の補正制御を第2の実施形態に係る図3の送信回路20に適用した場合の構成例を示すブロック図 第4の実施形態と同様の補正制御を第3の実施形態に係る図5の送信回路20に適用した場合の構成例を示すブロック図 本発明の第5の実施形態に係る送信回路20の構成例を示すブロック図 本発明の第6の実施形態に係る送信回路20の構成例を示すブロック図 第3の実施形態に係る図5の送信回路20を図10とは別の構成例で示すブロック図 本発明の第7の実施形態に係る送信回路20の構成例を示すブロック図 第7の実施形態と同様の遅延制御を第2の実施形態に係る図3の送信回路20に適用した場合の構成例を示すブロック図 第7の実施形態と同様の遅延制御を第3の実施形態に係る図5の送信回路20に適用した場合の構成例を示すブロック図 本発明の第8の実施形態に係る送信回路20の構成例を示すブロック図 第8の実施形態と同様の補正制御を第2の実施形態に係る図3の送信回路20に適用した場合の構成例を示すブロック図 第8の実施形態と同様の補正制御を第3の実施形態に係る図5の送信回路20に適用した場合の構成例を示すブロック図 送信回路20から出力される変調波信号のスペクトラム データ生成部101から出力される振幅信号M(t)のスペクトラム 周波数弁別部102によって分離された高周波振幅信号Mh(t)の波形 振幅変調部105から出力された第1の変調波信号のCCDF ポーラ変調方式が適用された従来の送信回路の構成例を示すブロック図 シリーズレギュレータが適用された電圧制御部の構成例を示すブロック図 スイッチングレギュレータが適用された電圧制御部の構成例を示すブロック図 図24における振幅変調部1903の構成例を示すブロック図
符号の説明
1 通信機器
20 送信回路
30 受信回路
40 アンテナ共用部
50 アンテナ部
101、201、301、1902 データ生成部
102、202、302、102b、202b、302b 周波数弁別部
103、303、1902 角度変調部
104、304 高周波電圧制御部
105、107、207、307、1903 振幅変調部
106、206、306 低周波電圧制御部
108、208、308 端子
209 掛け算部
210 直交変調部
504 ローパスフィルタ
505 割り算部
611、711、811 分配器
612、712、812 包連線検波部
613、713、813、1513、1613、1713 制御部
614、714、814 補正部
1215 復調部
2002 電源
2004 比較部
2005、2203 トランジスタ
2101 パルス変換部
2102 増幅器
2103 ローパスフィルタ
2206、2207 整合回路
2208、2209 バイアス回路

Claims (24)

  1. 送信信号として変調波信号を生成する送信回路であって、
    送信するデータに基づいて、振幅データ成分からなる振幅信号と、位相データ成分からなる信号とを生成するデータ生成部と、
    所定の周波数のしきい値を境界にして、前記振幅信号を低周波振幅信号と高周波振幅信号とに分離する周波数弁別部と、
    前記低周波振幅信号又は前記高周波振幅信号の少なくとも一方に応じて出力レベルが制御された電圧を出力する電圧制御部と、
    前記位相データ成分からなる信号を前記高周波振幅信号に基づく信号によって変調することで第1の変調波信号を生成し、当該第1の変調波信号を前記低周波振幅信号に応じて制御された電圧によって変調することで、第2の変調波信号を生成する変調部とを備える、送信回路。
  2. 前記データ生成部は、位相データ成分からなる信号として位相信号を生成し、
    前記電圧制御部は、
    前記高周波振幅信号に応じて出力レベルが制御された電圧を前記高周波振幅信号に基づく信号として出力する高周波電圧制御部と、
    前記低周波振幅信号に応じて出力レベルが制御された電圧を出力する低周波電圧制御部とを備え、
    前記変調部は、
    前記位相信号を角度変調することで角度変調波信号を出力する角度変調部と、
    前記角度変調波信号を前記高周波電圧制御部から出力された電圧によって振幅変調することで前記第1の変調波信号を出力する高周波振幅変調部と、
    前記高周波振幅変調部から出力された前記第1の変調波信号を前記低周波電圧制御部から出力された電圧によって振幅変調することで、前記第2の変調波信号を生成する振幅変調部とを備えることを特徴とする、請求項1に記載の送信回路。
  3. 前記データ生成部は、位相データ成分からなる信号として、位相信号を直交座標系で表した直交信号を生成し、
    前記電圧制御部は、
    前記低周波振幅信号に応じて出力レベルが制御された電圧を出力する低周波電圧制御部を備え、
    前記変調部は、
    前記直交信号と前記高周波振幅信号とを掛け算する掛け算部と、
    前記掛け算部によって掛け算された信号を直交変調することで前記第1の変調波信号として直交変調信号を出力する直交変調部と、
    前記直交変調信号を前記低周波電圧制御部から出力された電圧によって振幅変調することで、前記第2の変調波信号を生成する振幅変調部とを備えることを特徴とする、請求項1に記載の送信回路。
  4. 前記周波数弁別部は、前記振幅信号から所定の周波数より低い成分を抽出することで、前記低周波振幅信号を出力し、前記振幅信号から前記低周波振幅信号を割り算することで前記高周波振幅信号を出力することを特徴とする、請求項1に記載の送信回路。
  5. 前記周波数弁別部は、
    前記振幅信号から所定の周波数より低い成分を抽出することで、前記低周波振幅信号を出力するローパスフィルタと、
    前記振幅信号から前記低周波振幅信号を割り算することで、前記高周波振幅信号を出力する割り算部とを備えることを特徴とする、請求項1に記載の送信回路。
  6. 前記高周波電圧制御部は、シリーズレギュレータであることを特徴とする、請求項2に記載の送信回路。
  7. 前記低周波電圧制御部は、スイッチングレギュレータであることを特徴とする、請求項2又は3のいずれかに記載の送信回路。
  8. 前記低周波電圧制御部は、
    前記低周波振幅信号をパルス変換することでパルス信号を出力するパルス変換部と、
    前記パルス信号を増幅することでパルス信号に応じて出力レベルが制御された電圧を出力する増幅器と、
    前記増幅器によって出力された電圧から前記パルス変換部で発生した雑信号であるスプリアス信号を除去した電圧を出力するローパスフィルタとを備えることを特徴とする、請求項に記載の送信回路。
  9. 前記周波数弁別部は、前記振幅変調部から出力された前記第2の変調波信号の出力レベルが所定の信号強度を定めたしきい値より小さいときは、前記第2の変調波信号の出力レベルに応じて、前記所定の周波数のしきい値を段階的に小さくすることを特徴とする、請求項2又は3のいずれかに記載の送信回路。
  10. 前記変調部は、前記振幅変調部から出力された前記第2の変調波信号を分配する分配器をさらに備え、
    前記電圧制御部は、
    前記分配器によって分配された前記第2の変調波信号から包絡線を検出することで、変調後の振幅信号を出力する包絡線検波部と、
    前記データ生成部によって生成された振幅信号と、前記包絡線検波部から出力された変調後の振幅信号とを比較することで、変調後の振幅信号に含まれる低周波振幅信号と高周波振幅信号との間の遅延時間又は大きさの少なくとも一方のずれを測定し、測定されたずれを無くすように制御する指示を出す制御部と、
    前記制御部の指示に従って、前記周波数弁別部によって分離された低周波振幅信号と高周波振幅信号との出力タイミング又は大きさの少なくとも一方を補正する補正部とをさらに備えることを特徴とする、請求項2又は3のいずれかに記載の送信回路。
  11. 前記電圧制御部は、
    前記高周波電圧制御部から出力された高周波振幅信号によって制御された電圧を分配する第1の分配器と、
    前記低周波電圧制御部から出力された低周波振幅信号によって制御された電圧を分配する第2の分配器と、
    前記データ生成部によって生成された振幅信号を基準にして、前記第1の分配器と前記第2の分配器とによって分配された電圧に含まれる高周波振幅信号と低周波振幅信号との間の遅延時間又は大きさの少なくとも一方のずれを測定し、測定されたずれを無くすように制御する指示を出す制御部と、
    前記制御部の指示に従って、前記周波数弁別部によって分離された低周波振幅信号と高周波振幅信号との出力タイミング又は大きさの少なくとも一方を補正する補正部とをさらに備えることを特徴とする、請求項2に記載の送信回路。
  12. 前記変調部は、前記直交変調部から出力された直交変調信号を分配する第1の分配器をさらに備え、
    前記電圧制御部は、
    前記低周波電圧制御部から出力された低周波振幅信号によって制御された電圧を分配する第2の分配器と、
    前記第1の分配器によって分配された直交変調信号から包絡線を検出することで、変調後の振幅信号を出力する包絡線検波部と、
    前記データ生成部によって生成された振幅信号を基準にして、前記包絡線検波部によって出力された変調後の振幅信号に含まれる高周波振幅信号と、前記第2の分配器によって分配された電圧に含まれる低周波振幅信号との間の遅延時間又は大きさの少なくとも一方のずれを測定し、測定されたずれを無くすように制御する指示を出す制御部と、
    前記制御部の指示に従って、前記周波数弁別部によって分離された低周波振幅信号と高周波振幅信号との出力タイミング又は大きさの少なくとも一方を補正する補正部とをさらに備えることを特徴とする、請求項3に記載の送信回路。
  13. 前記変調部は、前記振幅変調部から出力された前記第2の変調波信号を分配する分配器をさらに備え、
    前記電圧制御部は、
    前記分配器によって分配された前記第2の変調波信号から包絡線を検出することで、変調後の振幅信号を出力する包絡線検波部と、
    所定の周波数のしきい値を境界にして、前記変調後の振幅信号を変調後の低周波振幅信号と高周波振幅信号とに分離する変調周波数弁別部と、
    前記周波数弁別部によって分離された高周波振幅信号と低周波振幅信号とを基準にして、前記変調周波数弁別部によって分離された変調後の高周波振幅信号と低周波振幅信号との間の遅延時間又は大きさの少なくとも一方のずれを測定し、測定されたずれを無くすように制御する指示を出す制御部と、
    前記制御部の指示に従って、前記周波数弁別部によって分離された低周波振幅信号と高周波振幅信号との出力タイミング又は大きさの少なくとも一方を補正する補正部とをさらに備えることを特徴とする、請求項2又は3のいずれかに記載の送信回路。
  14. 前記補正部は、前記制御部の指示に従って、前記周波数弁別部によって分離された低周波振幅信号又は高周波振幅信号の少なくとも一方の出力タイミングを遅らせることで、前記遅延時間のずれを無くすことを特徴とする、請求項10に記載の送信回路。
  15. 前記補正部は、前記制御部の指示に従って、前記周波数弁別部によって分離された低周波振幅信号又は高周波振幅信号の少なくとも一方の出力タイミングを遅らせることで、前記遅延時間のずれを無くすことを特徴とする、請求項11に記載の送信回路。
  16. 前記補正部は、前記制御部の指示に従って、前記周波数弁別部によって分離された低周波振幅信号又は高周波振幅信号の少なくとも一方の出力タイミングを遅らせることで、前記遅延時間のずれを無くすことを特徴とする、請求項12に記載の送信回路。
  17. 前記補正部は、前記制御部の指示に従って、前記周波数弁別部によって分離された低周波振幅信号又は高周波振幅信号の少なくとも一方の出力タイミングを遅らせることで、前記遅延時間のずれを無くすことを特徴とする、請求項13に記載の送信回路。
  18. 前記補正部は、前記制御部の指示に従って、前記周波数弁別部によって分離された低周波振幅信号又は高周波振幅信号の少なくとも一方の利得を調整することで、前記大きさのずれを無くすことを特徴とする、請求項10に記載の送信回路。
  19. 前記補正部は、前記制御部の指示に従って、前記周波数弁別部によって分離された低周波振幅信号又は高周波振幅信号の少なくとも一方の利得を調整することで、前記大きさのずれを無くすことを特徴とする、請求項11に記載の送信回路。
  20. 前記補正部は、前記制御部の指示に従って、前記周波数弁別部によって分離された低周波振幅信号又は高周波振幅信号の少なくとも一方の利得を調整することで、前記大きさのずれを無くすことを特徴とする、請求項12に記載の送信回路。
  21. 前記補正部は、前記制御部の指示に従って、前記周波数弁別部によって分離された低周波振幅信号又は高周波振幅信号の少なくとも一方の利得を調整することで、前記大きさのずれを無くすことを特徴とする、請求項13に記載の送信回路。
  22. 前記変調部は、前記振幅変調部から出力された前記第2の変調波信号を分配する分配器をさらに備え、
    前記分配器によって分配された前記第2の変調波信号を復調し、変調後の振幅信号と位相信号とを出力する復調部と、
    前記復調部によって出力された変調後の振幅信号と位相信号との間のずれを測定し、前記データ生成部が出力する振幅信号と位相信号との間のずれを無くすように制御する制御部とをさらに備えることを特徴とする、請求項2に記載の送信回路。
  23. 前記変調部は、前記振幅変調部から出力された前記第2の変調波信号を分配する分配器をさらに備え、
    前記分配器によって分配された前記第2の変調波信号を復調し、変調後の振幅信号と直交信号とを出力する復調部と、
    前記復調部によって出力された変調後の振幅信号と直交信号との間のずれを測定し、前記データ生成部が出力する振幅信号と直交信号との間のずれを無くすように制御する制御部とをさらに備えることを特徴とする、請求項3に記載の送信回路。
  24. 無線信号を出力する通信機器であって、
    請求項1〜3のいずれかに記載の送信回路と、
    前記送信回路で生成された前記第2の変調波信号を無線信号として出力するアンテナ部とを備えることを特徴とする、通信機器。
JP2005014706A 2004-01-26 2005-01-21 送信回路 Expired - Fee Related JP4518968B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005014706A JP4518968B2 (ja) 2004-01-26 2005-01-21 送信回路

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004017656 2004-01-26
JP2005014706A JP4518968B2 (ja) 2004-01-26 2005-01-21 送信回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005244950A JP2005244950A (ja) 2005-09-08
JP4518968B2 true JP4518968B2 (ja) 2010-08-04

Family

ID=35026124

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005014706A Expired - Fee Related JP4518968B2 (ja) 2004-01-26 2005-01-21 送信回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4518968B2 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100571247C (zh) 2004-11-17 2009-12-16 松下电器产业株式会社 发送电路、发送方法及使用该发送电路的通信设备
JP4652974B2 (ja) * 2005-12-27 2011-03-16 富士通株式会社 タイミング調整装置及びタイミング調整方法
JP2007189438A (ja) * 2006-01-12 2007-07-26 Fujitsu Ltd タイミング調整装置及びタイミング調整方法
JP2007300400A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 送信回路、送信方法、及びそれを用いた通信機器
US7912148B2 (en) 2006-08-04 2011-03-22 Panasonic Corporation Transmission circuit and communication device
US8072261B2 (en) 2006-12-26 2011-12-06 Nec Corporation Power amplifier
US7941109B2 (en) 2007-01-12 2011-05-10 Panasonic Corporation Polar modulation transmission apparatus and transmission power control method
US7855599B2 (en) 2007-01-24 2010-12-21 Nec Corporation Power amplifier
JP5081612B2 (ja) * 2007-12-26 2012-11-28 株式会社日立国際電気 電源回路並びにそれを用いた電力増幅器及び基地局装置
JP5112213B2 (ja) * 2008-08-01 2013-01-09 パナソニック株式会社 送信回路及び送信回路を用いた通信機器
JPWO2011007481A1 (ja) * 2009-07-15 2012-12-20 パナソニック株式会社 振幅変調器
JP2011146979A (ja) * 2010-01-15 2011-07-28 Panasonic Corp 送信装置、無線通信装置及び送信方法
JP5731325B2 (ja) * 2011-08-26 2015-06-10 富士通株式会社 変調器およびそれを用いる増幅器
US9584349B2 (en) 2013-05-31 2017-02-28 Nec Corporation Transmission circuit
WO2015056366A1 (ja) * 2013-10-18 2015-04-23 日本電気株式会社 電源回路、高周波電力増幅回路及び電源制御方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003500873A (ja) * 1999-05-17 2003-01-07 エリクソン インコーポレイテッド 振幅波形の高低周波数部分を別々に増幅する電力変調装置及び方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04154321A (ja) * 1990-10-18 1992-05-27 Hitachi Ltd 高周波電力増幅回路
JPH04119707A (ja) * 1990-09-10 1992-04-21 Uchu Tsushin Kiso Gijutsu Kenkyusho:Kk 高効率増幅器
US6983025B2 (en) * 2001-04-11 2006-01-03 Tropian, Inc. High quality power ramping in a communications transmitter

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003500873A (ja) * 1999-05-17 2003-01-07 エリクソン インコーポレイテッド 振幅波形の高低周波数部分を別々に増幅する電力変調装置及び方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005244950A (ja) 2005-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4518968B2 (ja) 送信回路
US7383027B2 (en) Transmission circuit
US9350302B2 (en) Reduced bandwith of signal in an envelope path for envelope tracking system
US7519336B2 (en) Method and arrangement for optimizing efficiency of a power amplifier
US7072626B2 (en) Polar modulation transmitter
US8666325B2 (en) Polar feedback receiver for modulator
US7493091B2 (en) Transmission circuit and communication device
US20020193085A1 (en) Systems and methods for amplification of a communication signal
JP4637850B2 (ja) 送信装置、通信機器、及び移動無線機
JPWO2006054464A1 (ja) 送信回路、送信方法、及びそれを用いた通信機器
US20070290747A1 (en) System and method for polar modulation using power amplifier bias control
US20040038648A1 (en) Transmitting circuit device and wireless communications device
JP5112213B2 (ja) 送信回路及び送信回路を用いた通信機器
JPWO2005011109A1 (ja) 増幅装置
CN1701521A (zh) 发送器和发送器的调整方法
US7957710B2 (en) DCDC converter unit, power amplifier, and base station using the same
JP2009519613A (ja) 送信回路、及びそれを用いた通信機器
KR101201205B1 (ko) 폴라 송신기의 이득 제어 장치 및 방법
JP5109980B2 (ja) 電力増幅器
WO2008099724A1 (en) Linc transmission circuit and communication device using the same
JP5100339B2 (ja) 電力増幅器
JP2005039725A (ja) データ変換装置および送信機
US10652057B1 (en) All digital outphasing transmitter
JP2000236286A (ja) 通信装置
JPH0793538B2 (ja) 増幅装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100423

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100518

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130528

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees