JP2009519613A - 送信回路、及びそれを用いた通信機器 - Google Patents

送信回路、及びそれを用いた通信機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2009519613A
JP2009519613A JP2007550613A JP2007550613A JP2009519613A JP 2009519613 A JP2009519613 A JP 2009519613A JP 2007550613 A JP2007550613 A JP 2007550613A JP 2007550613 A JP2007550613 A JP 2007550613A JP 2009519613 A JP2009519613 A JP 2009519613A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
amplitude
phase
predetermined
magnitude
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007550613A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4646987B2 (ja
Inventor
松浦  徹
石田  薫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Publication of JP2009519613A publication Critical patent/JP2009519613A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4646987B2 publication Critical patent/JP4646987B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/32Carrier systems characterised by combinations of two or more of the types covered by groups H04L27/02, H04L27/10, H04L27/18 or H04L27/26
    • H04L27/34Amplitude- and phase-modulated carrier systems, e.g. quadrature-amplitude modulated carrier systems
    • H04L27/36Modulator circuits; Transmitter circuits
    • H04L27/361Modulation using a single or unspecified number of carriers, e.g. with separate stages of phase and amplitude modulation
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/32Carrier systems characterised by combinations of two or more of the types covered by groups H04L27/02, H04L27/10, H04L27/18 or H04L27/26
    • H04L27/34Amplitude- and phase-modulated carrier systems, e.g. quadrature-amplitude modulated carrier systems
    • H04L27/36Modulator circuits; Transmitter circuits
    • H04L27/366Arrangements for compensating undesirable properties of the transmission path between the modulator and the demodulator
    • H04L27/367Arrangements for compensating undesirable properties of the transmission path between the modulator and the demodulator using predistortion
    • H04L27/368Arrangements for compensating undesirable properties of the transmission path between the modulator and the demodulator using predistortion adaptive predistortion

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Transmitters (AREA)
  • Amplifiers (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

【課題】出力電力の大きさに関係なく線形性の高い送信信号を出力し、小型かつ高効率に動作する送信回路を提供する。
【解決手段】信号生成部(11)は、入力データに基づいて直交データを生成する。演算部(12)は、直交データの振幅成分と所定の振幅しきい値とを比較して、振幅信号と、第1の位相信号と、第2の位相信号とを出力する。レギュレータ(17)は、振幅信号に応じて制御された電圧を出力する。角度変調部(13)及び角度変調部(14)は、位相信号を角度変調して、第1及び第2の角度変調信号を出力する。振幅変調部(15)及び振幅変調部(16)は、第1及び第2の角度変調信号を振幅信号に応じて制御された電圧で振幅変調して、第1及び第2の変調信号を出力する。合成部(18)は、第1及び第2の変調信号を合成して、送信信号を出力する。
【選択図】図1A

Description

本発明は、携帯電話や無線LAN等の通信機器に用いられる送信回路に関し、より特定的には、出力電力の大きさに関係なく線形性の高い送信信号を出力し、小型かつ高効率に動作する送信回路、及びそれを用いた通信機器に関する。
携帯電話や無線LAN等の通信機器は、大きな出力電力で動作する場合も、小さな出力電力で動作する場合も、送信信号の線形性を確保しつつ、かつ低消費電力で動作することが求められている。そして、このような通信機器には、出力電力の大きさに関係なく線形性の高い送信信号を出力し、小型かつ高効率で動作する送信回路が用いられる。以下に、従来の送信回路について説明する。
従来の送信回路としては、例えば、直交変調等の変調方式を利用して、送信信号を生成する送信回路(以下、直交変調回路と記す)があった。なお、直交変調回路については、広く知られているため説明を省略する。また、直交変調回路よりも高効率に線形性の高い送信信号を出力する従来の送信回路としては、例えば、図20に示す送信回路500があった。図20は、従来の送信回路500の構成を示すブロック図である。図20において、従来の送信回路500は、信号生成部501、角度変調部502、レギュレータ503、振幅変調部504、及び出力端子505を備える。
従来の送信回路500において、信号生成部501は、振幅信号及び位相信号を生成する。振幅信号は、レギュレータ503に入力される。レギュレータ503は、入力された振幅信号に応じた電圧を振幅変調部504に供給する。また、位相信号は、角度変調部502に入力される。角度変調部502は、入力された位相信号を角度変調して角度変調信号を出力する。角度変調部502から出力された角度変調信号は、振幅変調部504に入力される。振幅変調部504は、角度変調信号をレギュレータ503から供給された電圧で振幅変調して、角度変調及び振幅変調された変調信号として出力する。この変調信号が、送信信号として出力端子505から出力される。なお、このような送信回路500をポーラ変調回路と呼ぶ。
また、直交変調回路よりも高効率に線形性の高い送信信号を出力する従来の送信回路としては、例えば、図21に示すLINC(Linear Amplification using Nonlinear Components)と呼ばれる送信回路600があった。図21は、従来の送信回路600の構成を示すブロック図である。図21において、従来の送信回路600は、定振幅波発生回路601、増幅器602、増幅器603、及び合成回路604を備える。
定振幅波発生回路601は、入力信号に基づいて、位相関係が異なり、定振幅である2つの変調信号(以下、定振幅信号と記す)を出力する。定振幅波発生回路601から出力された2つの定振幅信号は、増幅器602及び増幅器603で増幅され、合成回路604に入力される。合成回路604は、増幅器602の出力信号S1と、増幅器603の出力信号S2とを合成し、合成した信号を送信信号S0として出力する。
ここで、送信信号S0、増幅器602の出力信号S1、増幅器603の出力信号S2は、式(10)〜(13)を用いて表すことができる。ただし、式(10)〜式(13)において、m(t)は送信信号S0の振幅成分を、θ(t)は送信信号S0の位相成分を表す。また、Mxは、増幅器602の出力信号S1、あるいは増幅器603の出力信号S2の振幅の大きさを、ψ(t)は、出力信号S1又は出力信号S2の送信信号S0に対する位相のずれを表す。
Figure 2009519613
Figure 2009519613
Figure 2009519613
Figure 2009519613
図22は、従来の送信回路600の動作を具体的に説明する図である。図22を参照して、従来の送信回路600は、出力信号S1及び出力信号S2の送信信号S0に対する位相のずれを小さくすることで大きな送信信号S0を出力する(図22(a)参照)。また、送信回路600は、出力信号S1及び出力信号S2の送信信号S0に対する位相のずれを大きくすることで小さな送信信号S0を出力する(図22(b)参照)。すなわち、送信回路600は、定振幅発生回路601が出力する2つの定振幅信号の位相のずれを制御することによって、送信信号S0の大きさを制御することができる。
しかし、従来の送信回路600には、出力信号S1及び出力信号S2を合成して送信信号S0を生成するために、出力信号S1及び出力信号S2に位相誤差や振幅誤差が含まれていると、所望の送信信号S0を実現することが難しいという課題があった。
そこで、従来のLINCと呼ばれる送信回路において、出力信号S1と出力信号S2とに含まれる位相誤差や振幅誤差を補正する送信回路が開示されている(例えば、特許文献1参照)。図23は、特許文献1に開示されている従来の送信回路700の構成を示すブロック図である。図23において、従来の送信回路700は、定振幅波発生回路601、増幅器602、増幅器603、合成回路604、位相検出器701、可変位相器702、振幅差検出器703、及び可変減衰器704を備える。
従来の送信回路700において、位相検出器701は、増幅器602の出力信号S1に含まれる位相誤差を検出する。可変位相器702は、検出された位相誤差に基づいて、定振幅発生回路601が生成した定振幅信号の位相を補正する。振幅差検出器703は、増幅器602の出力信号S2に含まれる振幅誤差を検出する。可変減衰器704は、検出された振幅誤差に基づいて、定振幅発生回路601が生成した定振幅信号の振幅を補正する。これによって、従来の送信回路700は、所望の送信信号S0を実現することができた。
特開平5−37263号公報
しかしながら、従来の送信回路500(図20参照)には、所定の出力電力よりも小さな送信信号を出力できない(すなわち、送信信号の出力電力に下限が存在する)という課題があった。図24は、従来の送信回路500の出力特性の一例を示す図である。図23において、横軸は、信号生成部501から出力される振幅信号を表している。縦軸は、送信信号の出力電力を表している。図24に示すように、従来の送信回路500は、出力電力が小さい領域(すなわち、振幅信号が小さい領域)では、振幅変調部504を線形動作させることが難しく、線形性の高い送信信号を出力することができなかった。
また、従来の送信回路600(図21参照)には、上述したように、位相の異なる出力信号S1及び出力信号S2を合成して送信信号S0を生成するために、送信信号S1及び送信信号S2に含まれる位相誤差や振幅誤差によって、所望の送信信号S0を実現することが難しいという課題があった。また、送信回路600は、位相が異なる出力信号S1及び出力信号Sを合成して送信信号S0を生成するために、出力電力の大きさによっては、必ずしも高効率に動作することができなかった。
また、従来の送信回路700(図23参照)は、出力信号S1と出力信号S2とに含まれる位相誤差や振幅誤差を補正するために、多くの構成(例えば、位相検出器701、可変位相器702、振幅差検出器703、及び可変減衰器704)を備える必要があった。このため、従来の送信回路700には、回路規模が大きくなってしまうという課題があった。また、従来の送信回路700は、増幅器602及び増幅器603の出力を分岐しているため、この分岐によって損失が発生し、送信回路としての消費電力が大きくなってしまうという課題があった。
それ故に、本発明の目的は、小型かつ高効率に動作し、出力電力の大きさに関係なく線形性の高い送信信号を出力する送信回路、及びそれを用いた通信機器を提供することである。
本発明は、入力データに基づいて、送信信号を生成して出力する送信回路に向けられている。そして、上記目的を達成させるために、本発明の送信回路は、信号生成部と、演算部と、レギュレータと、第1の角度変調部と、第1の振幅変調部と、第2の角度変調部と、第2の振幅変調部と、合成部とを備える。
信号生成部は、入力データを変調することによって、所定形式のデータを生成する。演算部は、信号生成部が生成したデータを演算して、振幅信号と、第1の位相信号と、第2の位相信号とを出力する。レギュレータは、振幅信号に応じて制御された信号を出力する。第1の角度変調部は、第1の位相信号を角度変調して、第1の角度変調信号として出力する。第1の振幅変調部は、第1の角度変調信号をレギュレータから出力された信号で振幅変調して、角度変調及び振幅変調された第1の変調信号として出力する。第2の角度変調部は、第2の位相信号を角度変調して、第2の角度変調信号として出力する。第2の振幅変調部は、第2の角度変調信号をレギュレータから出力された信号で振幅変調して、角度変調及び振幅変調された第2の変調信号として出力する。合成部は、第1の変調信号と、第2の変調信号と合成して、送信信号として出力する。
好ましくは、演算部は、信号生成部が生成したデータの振幅成分と位相成分とを算出し、振幅成分の大きさと、所定の振幅しきい値とを比較し、振幅成分の大きさが所定の振幅しきい値よりも大きければ、振幅成分の大きさに所定の定数を乗算して得られる振幅信号と、位相成分に相当する第1の位相信号と、位相成分に相当する第2の位相信号とを出力し、振幅成分の大きさが所定の振幅しきい値よりも小さければ、所定の振幅しきい値に所定の定数を乗算して得られる振幅信号と、位相成分を一方に所定の位相だけずらした第1の位相信号と、位相成分を他方に所定の位相だけずらした第2の位相信号とを出力する。
送信回路には、送信信号の出力電力の大きさを所定の時間毎に示す送信電力情報が入力される。この場合、演算部は、所定の時間毎に、送信電力情報が示す出力電力の大きさにと逆特性の関係になるように、所定の振幅しきい値の大きさを変更する。また、送信回路は、振幅信号を送信電力情報に基づいた利得によって増幅する可変利得増幅部をさらに備える。可変利得増幅部は、所定の時間毎に、送信電力情報が示す出力電力の大きさと正特性の関係になるように、振幅信号を増幅する利得の大きさを変更する。
好ましくは、演算部は、送信電力情報が示す出力電力の2乗根の大きさと反比例の関係になるように、振幅しきい値の大きさを変更する。具体的には、演算部は、送信電力情報が示す出力電力の大きさに応じて、予め最適値が設定されたルックアップテーブルを参照して、振幅しきい値の大きさを変更する。
好ましくは、可変利得増幅部は、送信電力情報が示す出力電力の2乗根の大きさと正比例の関係になるように、振幅信号を増幅するための利得の大きさを変更する。具体的には、可変利得増幅部は、送信電力情報が示す出力電力の大きさに応じて、予め最適値が設定されたルックアップテーブルを参照して、振幅信号を増幅するための利得の大きさを変更する。
所定の位相は、振幅成分を所定の振幅しきい値で割ることによって得られる値を、逆余弦することで算出される。
好ましくは、レギュレータは、スイッチングレギュレータである。また、レギュレータは、シリーズレギュレータであってもよい。また、レギュレータは、スイッチングレギュレータとシリーズレギュレータとを直列に接続した構成であってもよい。
また、送信回路は、演算部の出力に、振幅信号、第1の位相信号、および第2の位相信号のうち少なくともいずれかの信号を、第1の角度変調部、第2の角度変調部、第1の振幅変調部、第2の振幅変調部、およびレギュレータの少なくともいずれかで発生する歪みが抑制されるように補償する歪み補償部をさらに備えてもよい。
好ましくは、演算部は、所定区間毎に振幅成分の大きさと、所定の振幅しきい値とを比較する。演算部は、所定区間において、振幅成分の大きさが所定の振幅しきい値を超えるサンプリング点の個数が所定の個数以上である場合に、振幅成分の大きさに所定の定数を乗算して得られる振幅信号と、位相成分に相当する第1の位相信号と、位相成分に相当する第2の位相信号とを出力し、所定区間において、振幅成分の大きさが所定の振幅しきい値を超えるサンプリング点の個数が所定の個数よりも少ない場合に、所定の振幅しきい値に所定の定数を乗算して得られる振幅信号と、位相成分を一方に所定の位相だけずらした第1の位相信号と、位相成分を他方に所定の位相だけずらした第2の位相信号とを出力する。
また、演算部は、送信信号の包絡線の変動幅に応じて、所定区間の長さを変化させてもよい。より具体的には、演算部は、送信信号の包絡線の変動幅が少ない場合、所定区間を短く変化させ、送信信号の包絡線の変動幅が大きい場合、所定区間を長く変化させる。
また、送信信号の出力電力の大きさを所定の時間毎に示す送信電力情報が入力される場合、演算部は、信号生成部が生成したデータの振幅成分と位相成分とを算出し、所定の時間毎に送信電力情報の大きさと、所定の電力しきい値の大きさとを比較し、送信電力情報情報の大きさが所定の電力しきい値よりも大きければ、振幅成分の大きさに所定の定数を乗算して得られる振幅信号と、位相成分に相当する第1の位相信号と、位相成分に相当する第2の位相信号とを出力し、送信電力情報の大きさが所定の電力しきい値よりも小さければ、所定の電力しきい値に所定の定数を乗算して得られる振幅信号と、位相成分を一方に所定の位相だけずらした第1の位相信号と、位相成分を他方に所定の位相だけずらした第2の位相信号とを出力する。
また、本発明は、上述した送信回路を備える通信機器にも向けられている。通信機器は、送信信号を生成する送信回路と、送信回路で生成された送信信号を出力するアンテナとを備える。また、通信機器は、アンテナから受信した受信信号を処理する受信回路と、送信回路で生成された送信信号をアンテナに出力し、アンテナから受信した受信信号を受信回路に出力するアンテナ共用部とをさらに備えてもよい。
以上のように、本発明によれば、演算部は、入力データの振幅成分の大きさが、所定の振幅しきい値よりも大きい場合は、入力データの振幅成分に所定の定数を乗算して得られる振幅信号と、入力データの位相成分に相当する第1の位相信号と、入力データの位相成分に相当する第2の位相信号とを出力する。従って、送信回路1は、入力データの振幅成分の大きさが、所定の振幅しきい値よりも大きい場合は、振幅信号に応じて大きさが変動し、かつ位相が等しい第1の変調信号と、第2の変調信号とを合成し、合成した信号を送信信号として出力することができる。
また、演算部は、入力データの振幅成分の大きさが、所定の振幅しきい値よりも小さい場合は、所定の振幅しきい値に所定の定数を乗算して得られる振幅信号と、入力データの位相成分を一方に所定の位相だけずらした第1の位相信号と、入力データの位相成分を他方に所定の位相だけずらした第2の位相信号とを出力する。従って、送信回路は、入力データの振幅成分の大きさが、所定の振幅しきい値よりも小さい場合は、大きさが一定であり、かつ位相が異なる第1の変調信号と、第2の変調信号とを合成し、合成した信号を送信信号として出力することができる。これによって、送信回路は、入力データの振幅成分の大きさによって変動する出力電力の大きさに関係なく、高効率に線形性の高い送信信号を出力することができる。
また、送信回路は、第1の振幅変調部及び第2の振幅変調部の出力信号を分岐させないため、信号の分岐に伴う損失を抑えることができ、送信回路としての消費電力を低減することができる。
また、送信回路は、入力される送信電力情報が示す出力電力の大きさに対して逆特性となるように所定の振幅しきい値の大きさを変更し、送信電力情報が示す出力電力の大きさに対して正特性となる利得で演算部が出力した振幅信号を増幅する。これによって、送信回路は、送信電力情報が示す出力電力の大きさが変動する場合も、高効率に線形性の高い送信信号を出力することができる。
また、本発明の通信機器によれば、上述した送信回路を用いることで、広い帯域幅で出力信号の精度を確保しつつ、小型かつ高効率に動作することができる。
(第1の実施形態)
図1Aは、本発明の第1の実施形態に係る送信回路1の構成の一例を示すブロック図である。図1Aにおいて、送信回路1は、信号生成部11、演算部12、角度変調部13、角度変調部14、振幅変調部15、振幅変調部16、レギュレータ17、合成部18、及び出力端子19を備える。
信号生成部11は、入力データを変調することによって、所定形式のデータを生成する。具体的には、信号生成部11は、所定形式のデータとして、直交データであるI,Q信号を生成する。なお、信号生成部11は、所定形式のデータとして、例えば振幅成分と位相成分とを含むようなデータを生成してもよい。信号生成部11が生成したI,Q信号は、演算部12に入力される。演算部12は、I,Q信号に基づいて所定の演算処理を行って、振幅信号m1(t)、第1の位相信号θ1(t)、及び第2の位相信号θ2(t)を生成する。具体的な演算部12における演算処理については後に説明する。振幅信号m1(t)は、レギュレータ17に入力される。レギュレータ17は、振幅信号m1(t)によって制御された信号を出力する。レギュレータ17が出力した信号は、振幅変調部15及び振幅変調部16に入力される。
第1の位相信号θ1(t)は、角度変調部13に入力される。角度変調部13は、第1の位相信号θ1(t)を角度変調して、第1の角度変調信号を出力する。第1の角度変調信号は、振幅変調部15に入力される。振幅変調部15は、第1の角度変調信号をレギュレータ17から入力された信号で振幅変調して、角度変調及び振幅変調された信号を第1の変調信号として出力する。第1の変調信号は、合成部18に入力される。
第2の位相信号θ2(t)は、角度変調部14に入力される。角度変調部14は、第2の位相信号θ2(t)を角度変調して、第2の角度変調信号を出力する。第2の角度変調信号は、振幅変調部16に入力される。振幅変調部16は、第2の角度変調信号をレギュレータ17から入力された信号で振幅変調して、角度変調及び振幅変調された第2の変調信号として出力する。第2の変調信号は、合成部18に入力される。合成部18は、第1の変調信号及び第2の変調信号を合成して、送信信号として出力する。送信信号は、出力端子19から出力される。
なお、図1Aに示した送信回路1は、振幅変調部15及び振幅変調部16に対して共通のレギュレータ17から信号を供給しているが、図1Bに示すように振幅変調部15及び振幅変調部16に対して別々のレギュレータから信号を供給してもよい。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る演算部12の動作の一例を示すフローチャートである。図2を参照して、演算部12には、信号生成部11からI,Q信号が入力される(ステップS101)。演算部12は、I,Q信号から式(1)に示す演算処理によって、振幅信号m(t)を生成する。すなわち、演算部12は、入力データの振幅成分に相当する振幅信号m(t)を生成する。また、演算部12は、I,Q信号から式(2)に示す演算処理によって、位相信号θ(t)を生成する(ステップS102)。すなわち、演算部12は、入力データの位相成分に相当する位相信号θ(t)を生成する。
Figure 2009519613
Figure 2009519613
演算部12は、所定区間における振幅信号m(t)の大きさと、所定の振幅しきい値2m0とを比較する(ステップS103)。ここで、所定区間とは、振幅信号m(t)のサンプリング区間である。演算部12は、所定区間における振幅信号m(t)の大きさが所定の振幅しきい値2m0よりも大きい場合は、式(3)〜(5)に示す振幅信号m1(t)、第1の位相信号θ1(t)、及び第2の位相信号θ2(t)を出力する(ステップS104、S105)。
Figure 2009519613
Figure 2009519613
Figure 2009519613
一方、演算部12は、所定区間における振幅信号m(t)の大きさが所定の振幅しきい値2m0よりも小さい場合は、式(6)〜(8)に示す振幅信号m1(t)、第1の位相信号θ1(t)、及び第2の位相信号θ2(t)を出力する(ステップS104、S106)。ただし、φ(t)は、式(9)によって求められる。
Figure 2009519613
Figure 2009519613
Figure 2009519613
Figure 2009519613
なお、演算部12は、所定区間における振幅信号m(t)の大きさが所定の振幅しきい値2m0よりも大きい場合に出力する振幅信号m1(t)と、小さい場合に出力する振幅信号m1(t)との比率が同じであれば、式(3)及び式(6)で表した以外の大きさの振幅信号m1(t)を出力してもよい。振幅信号m1(t)は、レギュレータ17で定数倍されるからである。すなわち、演算部12は、所定区間における振幅信号m(t)の大きさが所定の振幅しきい値2m0よりも大きい場合は、振幅信号m(t)の大きさをA倍(ただし、Aは任意の定数である)した振幅信号m1(t)を出力してもよい。また、演算部12は、所定区間における振幅信号m(t)の大きさが所定の振幅しきい値2m0よりも小さい場合は、振幅しきい値2m0の大きさをA倍した振幅信号m1(t)を出力してもよい。
また、上述した説明では、所定区間をサンプリング区間としたが、所定区間は複数のサンプリング区間を含む区間であってもよい。このような場合、演算部12は、所定区間における所定の振幅しきい値を超えるサンプリング点の個数に応じて、出力する信号を決定する。例えば、演算部12は、所定区間における所定の振幅しきい値を超えるサンプリング点の個数が所定の個数以上である場合には、式(3)〜(5)に示す振幅信号m1(t)、第1の位相信号θ1(t)、及び第2の位相信号θ2(t)を出力する。ここで、所定の個数とは、1以上の任意の整数である。一方、演算部12は、所定区間における所定の振幅しきい値を超えるサンプリング点の個数が所定の個数よりも少ない場合には、式(6)〜(8)に示す振幅信号m1(t)、第1の位相信号θ1(t)、及び第2の位相信号θ2(t)を出力する。ただし、φ(t)は、式(9)によって求められる。
次に、図3A及び図3Bを用いて、第1の実施形態に係る送信回路1と従来のLINCと呼ばれる送信回路との違いについて説明する。図3Aは、所定区間における振幅信号m(t)の大きさが、所定の振幅しきい値2m0よりも大きい場合の送信回路1の動作を説明する図である。また、図3Bは、所定区間における振幅信号m(t)の大きさが、所定の振幅しきい値2m0よりも小さい場合の送信回路1の動作を説明する図である。
図3A及び図3Bにおいて、実線で表した大きな円は、所定の振幅しきい値2m0の大きさの範囲を示している。また、実線で表した小さな円は、所定の振幅しきい値2m0の半分の大きさm0の範囲を示している。また、点線で表した大きな円は、全区間における振幅信号m(t)の最大振幅2Mx(以下、全最大振幅2Mxと記す)の大きさの範囲を示している。また、点線で表した小さな円は、全最大振幅2Mxの半分の大きさMxの範囲を示している。
図3Aを参照して、式(1)〜(2)で示した振幅信号m(t)と位相信号θ(t)との関係を図示すると、長い実線の矢印で示した信号となる。また、式(3)〜(5)で示した振幅信号m1(t)と、第1の位相信号θ1(t)と、第2の位相信号θ2(t)との関係を図示すると、短い実線の矢印で示した2つの信号となる。なお、この短い実線の矢印で示した2つの信号は、実際には重なっており、便宜上、見やすくするために、原点をずらして記載している。すなわち、送信回路1は、所定区間における振幅信号m(t)の大きさが、所定の振幅しきい値2m0よりも大きい場合、大きさ及び位相が等しい2つの信号を合成することになる。
一方、従来のLINCと呼ばれる送信回路においては、全最大振幅2Mxの半分の大きさMxの範囲にあり、互いに位相が±ψだけずれた2つの信号(すなわち、点線の矢印で表した信号)を合成することになる。ただし、ψ(t)は、式(13)で表すことができる。すなわち、送信回路1は、所定区間における振幅信号m(t)の大きさが、所定の振幅しきい値2m0よりも大きい場合、大きさ及び位相が等しい2つの信号を合成することになるので、位相が±ψ(t)だけずれた2つの信号を合成する従来のLINCよりも、高効率に動作することができる。
図3Bを参照して、式(1)〜(2)で示した振幅信号m(t)と位相信号θ(t)との関係を図示すると、長い実線の矢印で示した信号となる。また、式(6)〜(8)で示した振幅信号m1(t)と、第1の位相信号θ1(t)と、第2の位相信号θ2(t)との関係を図示すると、短い実線の矢印で示した2つの信号となる。すなわち、送信回路1は、所定区間における振幅信号m(t)の大きさが、所定の振幅しきい値2m0よりも小さい場合、大きさが等しく、互いに位相が±φ(t)だけずれた2つの信号を合成することになる。
一方、従来のLINCと呼ばれる送信回路においては、全最大振幅2Mxの半分の大きさMxの範囲にあり、互いに位相が±ψだけずれた2つの信号(すなわち、点線の矢印で表した信号)を合成することになる。ただし、ψ(t)は、式(13)で表すことができる。ここで、φ(t)とψ(t)とを比較した場合、Mx≧m0であるので、ψ(t)≧φ(t)の関係が成り立つ。すなわち、送信回路1は、所定区間における振幅信号m(t)の大きさが、所定の振幅しきい値2m0よりも小さい場合、大きさが等しく、互いに位相が±φ(t)だけずれた2つの信号を合成することになるので、位相が±ψだけずれた2つの信号を合成する従来のLINCよりも、高効率に動作することができる。
図4は、演算部12が出力する振幅信号m1(t)の波形の一例を示す図である。図4を参照して、演算部12は、所定区間における振幅信号m(t)の大きさが、所定の振幅しきい値2m0よりも大きい場合、式(3)に示すように、送信信号の包絡線の大きさに依存した振幅信号m(t)/2を出力する。一方、演算部12は、所定区間における振幅信号m(t)の大きさが、所定の振幅しきい値2m0よりも小さい場合、式(5)に示すように、大きさが一定の振幅信号m0を出力する。ここで、所定区間における振幅信号m(t)/2の大きさと振幅信号m0との大きさの差(すなわち、振幅信号m1(t)のダイナミックレンジの大きさ)をDRと記す。
図5〜図8は、DRを0〜9dBまで変化させたときの隣接チャネル漏洩電力ACPに対して求められる利得エラーと位相エラーとをシミュレーションによって求めた結果を示す図である。図5〜図8に示す円は、振幅信号m0の大きさを表している。図5〜図8に示すように、DRが大きくなる程、隣接チャネル漏洩電力ACPに対して求められる利得エラー、及び位相エラーは緩和される。すなわち、送信回路1は、DRが大きくなる程、振幅信号m0を小さくすることができる。
次に、レギュレータ17、振幅変調部15、16、及び合成部18の詳細について説明する。レギュレータ17は、例えば、電圧駆動型のシリーズレギュレータで構成することができる。図9Aは、シリーズレギュレータ17aの構成の一例を示すブロック図である。図9Aにおいて、シリーズレギュレータ17aは、入力端子171、比較部172、電源端子173、トランジスタ174、及び出力端子175を含む。ここでは、トランジスタ174を電界効果トランジスタとする。入力端子171には、演算部12から振幅信号m1(t)が入力される。振幅信号m1(t)は、比較部172を介してトランジスタ174のゲート端子に入力される。トランジスタ174のドレイン端子には、電源端子173から直流電圧が供給されている。トランジスタ174は、入力された振幅信号m1(t)に比例した電圧をソース端子から出力する。トランジスタ174のソース端子から出力された電圧は、比較部172にフィードバックされる。比較部172は、フィードバックされた電圧に基づいて、トランジスタ174のゲート端子に入力する振幅信号m1(t)の大きさを調整する。このようにして、シリーズレギュレータ17aは、振幅信号m1(t)に応じて制御された電圧を出力端子175から安定して供給することができる。なお、トランジスタ174は、バイポーラトランジスタであってもよい。
また、レギュレータ17は、例えば、電圧駆動型のスイッチングレギュレータで構成することができる。図9Bは、スイッチングレギュレータ17bの構成の一例を示すブロック図である。図9Bにおいて、スイッチングレギュレータ17bは、入力端子171、電源端子173、信号変換部176、増幅部177、ローパスフィルタ178及び出力端子175を含む。入力端子171には、演算部12から振幅信号m1(t)が入力される。振幅信号m1(t)は、信号変換部176に入力される。信号変換部176は、入力された振幅信号m1(t)をPWMやデルタシグマ変調された信号に変換する。信号変換部176で変換された信号は、増幅部177に入力される。増幅部177は、入力された信号を増幅して出力する。なお、増幅部177には、電源端子173から直流電圧が供給されている。また、増幅部177としては、D級アンプなどの高効率スイッチングアンプが用いられる。
増幅部177が出力した信号は、ローパスフィルタ178に入力される。ローパスフィルタ178は、増幅部177が出力した信号から量子化雑音やスイッチング雑音などのスプリアス成分を除去する。ローパスフィルタ178でスプリアス成分が除去された信号は、振幅信号m1(t)に応じて制御された電圧として、出力端子175から出力される。なお、スイッチングレギュレータ17bは、出力する電圧を安定化させるために、ローパスフィルタ178から出力される信号を、信号変換部176にフィードバックしてもよい。送信回路1は、レギュレータ17に高効率なスイッチングレギュレータ17bを用いることで、送信回路としての消費電力を低減することができる。
また、レギュレータ17は、例えば、電流駆動型のレギュレータで構成することができる。図9Cは、電流駆動型のレギュレータ17cの構成の一例を示すブロック図である。図9Cにおいて、電流駆動型のレギュレータ17cは、入力端子171、電源端子173、可変電流源179、トランジスタ180、トランジスタ181、及び出力端子175を含む。入力端子171には、演算部12から振幅信号m1(t)が入力される。電源端子173には、直流電圧が供給されている。入力端子171を介して入力された振幅信号m1(t)は、可変電流源179、トランジスタ180、及びトランジスタ181を介して、振幅信号m1(t)に応じて制御された電流として、出力端子175から出力される。このような電流駆動型のレギュレータ17cは、振幅変調部15及び振幅変調部16がバイポーラトランジスタで構成されているときに有用である。なお、トランジスタ180、及びトランジスタ181は、電界効果トランジスタであっても、バイポーラトランジスタであってもよい。
振幅変調部15は、例えば、図10Aに示す振幅変調部15aのように構成することができる。図10Aは、振幅変調部15aの構成の一例を示すブロック図である。図10Aにおいて、振幅変調部15aは、入力端子151、整合回路152、バイアス回路153、電源端子154、入力端子155、バイアス回路156、トランジスタ157、整合回路158、及び出力端子159を含む。ここでは、トランジスタ157をバイポーラトランジスタとする。入力端子151には、角度変調部13から第1の角度変調信号が入力される。第1の角度変調信号は、整合回路152を介して、トランジスタ157のベース端子に入力される。
また、電源端子154には、直流電圧が印加される。すなわち、トランジスタ157のベース端子には、バイアス回路153を介して、バイアス電圧が供給される。入力端子155には、レギュレータ17から振幅信号m1(t)の大きさに応じて制御された信号が入力される。振幅信号の大きさに応じて制御された信号は、バイアス回路156を介して、トランジスタ157のコレクタ端子に入力される。トランジスタ157は、第1の角度変調信号を振幅信号m1(t)の大きさに応じて制御された信号によって振幅変調して、角度変調及び振幅変調された変調信号として出力する。トランジスタ157から出力された変調信号は、整合回路158を介して、出力端子159から出力される。なお、トランジスタ157は、電界効果トランジスタであってもよい。
また、振幅変調部15は、図10Bに示す振幅変調部15bのように構成してもよい。図10Bは、振幅変調部15bの構成の一例を示すブロック図である。図10Bにおいて、振幅変調部15bは、基本的には、上述した振幅変調部15aを直列に2つ接続した構成である。ここでは、トランジスタ157、及びトランジスタ161をバイポーラトランジスタとする。トランジスタ157のベース端子には、バイアス回路153を介して、電源端子154からバイアス電圧が供給される。トランジスタ161のベース端子には、バイアス回路164を介して、電源端子160からバイアス電圧が供給される。
トランジスタ157のコレクタ端子には、電源端子155、及びバイアス回路156を介して、レギュレータ17から振幅信号の大きさに応じた信号が入力される。また、トランジスタ161のコレクタ端子には、電源端子155、及びバイアス回路162を介して、レギュレータ17から振幅信号m1(t)の大きさに応じて制御された信号が入力される。このような構成によって、振幅変調部15bは、図10Aに示した振幅変調部15aと比較して、より大きなダイナミックレンジを有する変調信号を出力することができる。なお、トランジスタ157、及びトランジスタ161を電界効果トランジスタとしても同様の効果が得られる。また、振幅変調部16についても、上述した振幅変調部15と同様の構成である。
合成部18は、ウィルキンソン(Wilkinson)合成器、3dB方向性結合器(hybrid combiner)、あるいはシレー合成器(Chireix combiner)などの合成器から構成される。なお、これらの合成器は、一般的な合成器であるため説明を省略する。
以上のように、本発明の第1の実施形態に係る送信回路1によれば、演算部12は、入力データの振幅成分の大きさが、所定の振幅しきい値よりも大きい場合は、入力データの振幅成分の大きさに所定の定数を乗算して得られる振幅信号と、入力データの位相成分に相当する第1の位相信号と、入力データの位相成分に相当する第2の位相信号とを出力する。従って、送信回路1は、入力データの振幅成分の大きさが、所定の振幅しきい値よりも大きい場合は、振幅信号に応じて大きさが変動し、かつ位相が等しい第1の変調信号と、第2の変調信号とを合成し、合成した信号を送信信号として出力することができる。
また、演算部12は、入力データの振幅成分の大きさが、所定の振幅しきい値よりも小さい場合は、所定の振幅しきい値に所定の定数を乗算して得られる振幅信号と、入力データの位相成分を一方に所定の位相だけずらした第1の位相信号と、入力データの位相成分を他方に所定の位相だけずらした第2の位相信号とを出力する。従って、送信回路1は、入力データの振幅成分の大きさが、所定の振幅しきい値よりも小さい場合は、大きさが一定であり、かつ位相が異なる第1の変調信号と、第2の変調信号とを合成し、合成した信号を送信信号として出力することができる。これによって、送信回路1は、入力データの振幅成分の大きさによって変動する出力電力の大きさに関係なく、高効率に線形性の高い送信信号を出力することができる。
また、送信回路1は、振幅変調部15及び振幅変調部16から出力される信号を複数に分岐させないため、信号の分岐に伴う損失を抑えることができ、送信回路としての消費電力を低減することができる。
(第2の実施形態)
図11は、本発明の第2の実施形態に係る送信回路2の構成の一例を示すブロック図である。図11において、送信回路2は、第1の実施形態に係る送信回路1と比較して、可変利得増幅部20をさらに備える。また、演算部22の動作が第1の実施形態と異なる。図12は、送信回路2の各部で用いられる信号を示す図である。以下、図12を参照しながら、送信回路2の動作について説明する。
送信回路2には、送信信号の出力電力の大きさをスロット時間毎に示す送信電力情報Pが入力される(図12(a)参照)。演算部22は、入力された送信電力情報Pに基づいて、スロット時間毎に所定の振幅しきい値2m0の大きさを変更する。具体的には、演算部22は、送信電力情報Pが大きい程、振幅しきい値2m0を小さくし、送信電力情報Pが小さい程、振幅しきい値2m0を大きくする(図12(b)参照)。
すなわち、演算部22は、送信電力情報Pが示す出力電力の大きさと逆特性の関係になるように、振幅しきい値2m0の大きさを変更する。典型的には、演算部22は、送信電力情報Pが示す出力電力の2乗根の大きさと反比例の関係になるように、振幅しきい値2m0の大きさを変更する。例えば、演算部22は、送信電力情報Pが示す出力電力の2乗根の大きさに応じて、図13Aに示すようなルックアップテーブルを参照して、変更する振幅しきい値の大きさを算出する。なお、ルックアップテーブルには、予め振幅しきい値の最適値が設定されているものとする。ルックアップテーブルにおいて、Kは任意の定数である。また、演算部22は、送信電力情報Pに基づいた所定の演算処理を行うこと等によって、変更する振幅しきい値の大きさを算出してもよい。この結果、演算部22は、図12(c)で示すような振幅信号m1(t)を出力する。
可変利得増幅部20には、送信電力情報P及び振幅信号m1(t)が入力される。可変利得増幅部20は、振幅信号m1(t)を送信電力情報Pに基づいた利得によって増幅する。ただし、可変利得増幅部20は、送信電力情報Pに基づいて、振幅信号m1(t)を増幅するための利得を変更する。具体的には、利得可変増増幅部20は、送信電力情報Pが大きい程、振幅信号m1(t)を増幅するための利得を大きくする。
すなわち、可変利得増幅部20は、送信電力情報Pが示す出力電力の大きさと正特性の関係になるように、振幅信号m1(t)を増幅するための利得の大きさを変更する。典型的には、可変利得増幅部20は、送信電力情報Pが示す出力電力の大きさと正比例の関係になるように、振幅信号m1(t)を増幅するための利得の大きさを変更する。例えば、可変利得増幅部20は、送信電力情報Pが示す出力電力の2乗根の大きさに応じて、図13Bに示すようなルックアップテーブルを参照して、変更する利得の大きさを算出する。なお、ルックアップテーブルには、予め振幅信号m1(t)を増幅するための利得の最適値が設定されているものとする。ルックアップテーブルにおいて、Lは任意の定数である。また、可変利得増幅部20は、送信電力情報Pに基づいた所定の演算処理を行うこと等によって、変更する利得の大きさを算出してもよい。あるいは、可変利得増幅部20は、乗算型DACで構成され、振幅信号m1(t)に送信電力情報Pが示す出力電力を乗算してもよい。この結果、可変利得増幅部20は、図12(d)に示すような振幅信号を出力する。
図14は、レギュレータ17dの構成の一例を示すブロック図である。図14において、レギュレータ17dは、シリーズレギュレータとスイッチングレギュレータとを組み合わせた構成である。レギュレータ17dは、入力端子171、入力端子182、電源端子173、シリーズレギュレータ183、及びスイッチングレギュレータ184を含む。シリーズレギュレータ183は、例えば、図9Aに示す構成である。スイッチングレギュレータ184は、例えば、図9Bに示す構成である。
図14において、入力端子171には、演算部22から振幅信号m1(t)が入力される。入力端子182には、送信電力情報Pが入力される。入力端子182に入力された送信電力情報Pは、振幅信号m1(t)と比べて周波数が低いため、スイッチングレギュレータ184を高効率に動作させることができる。また、シリーズレギュレータ183は、スイッチングレギュレータ184から供給される電圧が最適に制御されているため、高効率に動作することができる。このため、送信回路2は、シリーズレギュレータとスイッチングレギュレータとを組み合わせたレギュレータ17dを用いることで、送信回路としての消費電力を低減することができる。なお、送信電力情報Pがデジタル信号である場合、レギュレータ17dは、送信電力情報Pをアナログ信号に変換するDACをさらに含むものとする。
以上のように、本発明の第2の実施形態に係る送信回路2によれば、演算部22が送信電力情報Pが示す出力電力の大きさと逆特性の関係になるように、所定の振幅しきい値の大きさを変更し、可変利得増幅部20が送信電力情報Pが示す出力電力の大きさと正特性の関係になるように、振幅信号を増幅するための利得の大きさを変更する。これによって、送信回路2は、送信電力情報Pの大きさが変動する場合も、高効率に線形性の高い送信信号を出力することができる。
(第3の実施形態)
図15は、本発明の第3の実施形態に係る送信回路3の構成の一例を示すブロック図である。図15において、送信回路3は、信号生成部11、演算部32、角度変調部13、角度変調部14、振幅変調部15、振幅変調部16、レギュレータ27、合成部18、及び出力端子19を備える。送信回路3は、第1の実施形態に係る送信回路1と比較して、演算部32及びレギュレータ27の動作が異なっている。ただし、レギュレータ27は、第2の実施形態において図14を用いて説明したレギュレータ17dと同様である。以下、本発明の第3の実施形態に係る送信回路3の動作について、演算部32を中心に説明する。
図16は、本発明の第3の実施形態に係る演算部32の動作の一例を示すフローチャートである。図16を参照して、演算部32には、I,Q信号、及び送信電力情報Pが入力される(ステップS201)。演算部32は、I,Q信号から式(1)に示す演算処理によって、振幅信号m(t)を生成する。すなわち、演算部32は、入力データの振幅成分に相当する振幅信号m(t)を生成する。また、演算部32は、I,Q信号から式(2)に示す演算処理によって、位相信号θ(t)を生成する(ステップS202)。すなわち、演算部32は、入力データの位相成分に相当する位相信号θ(t)を生成する。
Figure 2009519613
Figure 2009519613
演算部32は、所定区間における送信電力情報Pが示す出力電力の大きさと、所定の電力しきい値P0の大きさとを比較する(ステップS203)。ただし、所定区間はスロット時間であることが好ましい。演算部32は、所定区間における振幅信号m(t)の大きさが所定の電力しきい値P0よりも大きい場合は、式(3)〜(5)に示す振幅信号m1(t)、第1の位相信号θ1(t)、及び第2の位相信号θ2(t)を出力する(ステップS204、S205)。
Figure 2009519613
Figure 2009519613
Figure 2009519613
一方、演算部32は、所定区間における振幅信号m(t)の大きさが所定の電力しきい値P0よりも小さい場合は、式(6)〜(8)に示す振幅信号m1(t)、第1の位相信号θ1(t)、及び第2の位相信号θ2(t)を出力する(ステップS204、S206)。ただし、φ(t)は、式(9)によって求められる。以降の動作は、第1及び第2の実施形態で説明した通りであるので説明を省略する。
Figure 2009519613
Figure 2009519613
Figure 2009519613
Figure 2009519613
このような構成によっても、送信回路3は、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、送信回路3は、演算部32が、所定の時間としてスロット時間毎に送信電力情報Pと電力しきい値P0とを比較するので、演算処理に伴う負荷を低減することができる。また、演算部32がサンプリング時間と比較して低速なスロット時間毎に出力する信号を切り替えるので、アナログ部品に求められる変換速度を低減することができる。
なお、演算部32は、所定区間における振幅信号m(t)の大きさが所定の電力しきい値P0よりも大きい場合に出力する振幅信号m1(t)と、小さい場合に出力する振幅信号m1(t)との比率が同じであれば、式(3)及び式(6)で表した以外の大きさの振幅信号m1(t)を出力してもよい。振幅信号m1(t)は、レギュレータ17で定数倍されるからである。すなわち、演算部32は、所定区間における振幅信号m(t)の大きさが所定の電力しきい値P0よりも大きい場合は、振幅信号m(t)の大きさをA倍(ただし、Aは任意の定数である)した振幅信号m1(t)を出力してもよい。また、演算部22は、所定区間における振幅信号m(t)の大きさが所定の電力しきい値P0よりも小さい場合は、振幅しきい値2m0の大きさをA倍した振幅信号m1(t)を出力してもよい。
また、上述した第1〜3の実施形態に係る送信回路において、演算部12,22,32は、送信回路の消費電力をより低減させるために、送信信号の包絡線の変動幅に応じて、所定区間の長さを変化させてもよい。図17は、所定区間の長さを変化させた場合の消費電力の低減効果を説明する図である。図17(a)に示すように、送信信号の包絡線の変動が少ない場合、演算部12,22,32は、所定区間を短くしても消費電力の低減効果は少ない。このため、演算部12,22,32は、所定区間を長くする。ただし、所定区間は、送信信号の出力電力を制御する時間であるスロット時間よりも短いことが好ましい。一方、図17(b)に示すように、送信信号の包絡線の変動が大きい場合、演算部12,22,32は、所定区間を短くすることによって、消費電力の低減効果を大きくすることができる。例えば、演算部12,22,32は、QPSK変調モードよりも、16QAM変調モードの方が包絡線の変動が大きいので、16QAM変調モードのときに所定区間を短くする。これによって、演算部12,22,32は、送信回路の消費電力をより低減させることができる。
また、演算部12,22,32は、送信信号の変調モードによって、送信信号の包絡線の変動幅が変化することから、送信信号の変調モードに応じて、所定区間の長さを変化させてもよい。
また、上述した第1〜3の実施形態に係る送信回路1〜3は、角度変調部13、14、振幅変調部15、16、レギュレータ17、及び可変利得増幅部20の少なくともいずれかの非線形性を補償するために、演算部12、22、32の出力に振幅信号m1(t)、第1の位相信号θ1(t)、及び第2の位相信号θ(t)の少なくともいずれかの歪みを補償する歪み補償部21をさらに備えてもよい。図18Aは、歪み補償部21を備える第1の実施形態に係る送信回路1aの構成の一例を示すブロック図である。図18Bは、歪み補償部21を備える第2の実施形態に係る送信回路2aの構成の一例を示すブロック図である。図18Cは、歪み補償部21を備える第3の実施形態に係る送信回路3aの構成の一例を示すブロック図である。図18A〜Cにおいて、歪み補償部21は、振幅信号m1(t)、第1の位相信号θ1(t)、及び第2の位相信号θ2(t)の少なくともいずれかを、角度変調部13、14、振幅変調部15、16、レギュレータ17、及び可変利得増幅部20の少なくともいずれかで発生する歪みが抑制されるように補償する。これによって、送信回路1a〜3aは、上述した第1〜3の実施形態に係る送信回路よりも、送信信号の線形性を高めることができる。
(第4の実施形態)
図19は、本発明の第4の実施形態に係る通信機器の構成の一例を示すブロック図である。図19を参照して、第4の実施形態に係る通信機器200は、送信回路210、受信回路220、アンテナ共用部230、及びアンテナ240を備える。送信回路210は、上述した第1〜3のいずれかに記載の送信回路である。アンテナ共用部230は、送信回路210から出力された送信信号をアンテナ240に伝達し、受信回路220に送信信号が漏れるのを防ぐ。また、アンテナ共用部230は、アンテナ240から入力された受信信号を受信回路220に伝達し、受信信号が送信回路210に漏れるのを防ぐ。従って、送信信号は、送信回路210から出力され、アンテナ共用部230を介してアンテナ240から空間に放出される。受信信号は、アンテナ240で受信され、アンテナ共用部230を介して受信回路220で受信される。第4の実施形態に係る通信機器200は、第1〜3の実施形態に係る送信回路を用いることで、送信信号の線形性を確保しつつ、かつ無線装置としての低歪みを実現することができる。また、送信回路210の出力に方向性結合器などの分岐がないため、送信回路210からアンテナ240までの損失を低減することが可能であり、送信時の消費電力を低減することができ、無線通信機器として、長時間の使用が可能となる。なお、通信機器200は、送信回路210とアンテナ240とのみを備えた構成であってもよい。
本発明に係る送信回路は、携帯電話や無線LANなどの通信機器等に適用することができる。
本発明の第1の実施形態に係る送信回路1の構成の一例を示すブロック図 本発明の第1の実施形態に係る送信回路1bの構成の一例を示すブロック図 本発明の第1の実施形態に係る演算部12の動作の一例を示すフローチャート 所定区間における振幅信号m(t)の大きさが、所定の振幅しきい値2m0よりも大きい場合の送信回路1の動作を説明する図 所定区間における振幅信号m(t)の大きさが、所定の振幅しきい値2m0よりも小さい場合の送信回路1の動作を説明する図 演算部12が出力する振幅信号m1(t)の波形の一例を示す図 DRが0dBのときの隣接チャネル漏洩電力ACPに対して求められる利得エラーと位相エラーとをシミュレーションによって求めた結果を示す図 DRが3dBのときの隣接チャネル漏洩電力ACPに対して求められる利得エラーと位相エラーとをシミュレーションによって求めた結果を示す図 DRが6dBのときの隣接チャネル漏洩電力ACPに対して求められる利得エラーと位相エラーとをシミュレーションによって求めた結果を示す図 DRが9dBのときの隣接チャネル漏洩電力ACPに対して求められる利得エラーと位相エラーとをシミュレーションによって求めた結果を示す図 シリーズレギュレータ17aの構成の一例を示すブロック図 スイッチングレギュレータ17bの構成の一例を示すブロック図 電流駆動型のレギュレータ17cの構成の一例を示すブロック図 振幅変調部15aの構成の一例を示すブロック図 振幅変調部15bの構成の一例を示すブロック図 本発明の第2の実施形態に係る送信回路2の構成の一例を示すブロック図 送信回路2の各部で用いられる信号を示す図 ルックアップテーブルに設定された振幅しきい値の一例を示す図 ルックアップテーブルに設定された利得の一例を示す図 レギュレータ17dの構成の一例を示すブロック図 本発明の第3の実施形態に係る送信回路3の構成の一例を示すブロック図 本発明の第3の実施形態に係る演算部32の動作の一例を示すフローチャート 所定区間の長さを変化させた場合の消費電力の低減効果を説明する図 歪み補償部21を備える第1の実施形態に係る送信回路1aの構成の一例を示すブロック図 歪み補償部21を備える第2の実施形態に係る送信回路2aの構成の一例を示すブロック図 歪み補償部21を備える第3の実施形態に係る送信回路3aの構成の一例を示すブロック図 本発明の第4の実施形態に係る通信機器の構成の一例を示すブロック図 従来の送信回路500の構成を示すブロック図 従来の送信回路600の構成を示すブロック図 従来の送信回路600の動作を具体的に説明する図 従来の送信回路700の構成を示すブロック図 従来の送信回路500の出力特性の一例を示す図
符号の説明
1、2、3、500、600、700 送信回路
11 信号生成部
12、22、32 演算部
13、14 角度変調部
15、16 振幅変調部
17、27 レギュレータ
18 合成部
19 出力端子
20 利得可変増幅器
21 歪み補償部
171、173、175、182 端子
172 比較部
174、180、181、155 トランジスタ
176 信号変換部
177 増幅部
178 ローパスフィルタ
179 可変電流源
152、158 整合回路
153、156 バイアス回路
200 通信機器
210 送信回路
220 受信回路
230 アンテナ共用部
240 アンテナ

Claims (18)

  1. 入力データに基づいて、送信信号を生成して出力する送信回路であって、
    前記入力データを変調することによって、所定形式のデータを生成する信号生成部と、
    前記信号生成部が生成したデータを演算して、振幅信号と、第1の位相信号と、第2の位相信号とを出力する演算部と、
    前記振幅信号に応じて制御された信号を出力するレギュレータと、
    前記第1の位相信号を角度変調して、第1の角度変調信号として出力する第1の角度変調部と、
    前記第1の角度変調信号を前記レギュレータから出力された信号で振幅変調して、角度変調及び振幅変調された第1の変調信号として出力する第1の振幅変調部と、
    前記第2の位相信号を角度変調して、第2の角度変調信号として出力する第2の角度変調部と、
    前記第2の角度変調信号を前記レギュレータから出力された信号で振幅変調して、角度変調及び振幅変調された第2の変調信号として出力する第2の振幅変調部と、
    前記第1の変調信号と、前記第2の変調信号とを合成して、送信信号として出力する合成部とを備え、
    前記演算部は、前記信号生成部が生成したデータの振幅成分と位相成分とを算出し、前記振幅成分の大きさと、所定の振幅しきい値とを比較し、前記振幅成分の大きさが前記所定の振幅しきい値よりも大きければ、前記振幅成分の大きさに所定の定数を乗算して得られる振幅信号と、前記位相成分に相当する前記第1の位相信号と、前記位相成分に相当する前記第2の位相信号とを出力し、
    前記振幅成分の大きさが前記所定の振幅しきい値よりも小さければ、前記所定の振幅しきい値に所定の定数を乗算して得られる振幅信号と、前記位相成分を一方に所定の位相だけずらした第1の位相信号と、前記位相成分を他方に所定の位相だけずらした第2の位相信号とを出力することを特徴とする、送信回路。
  2. 送信信号の出力電力の大きさを所定の時間毎に示す送信電力情報が入力され、
    前記演算部は、前記所定の時間毎に、前記送信電力情報が示す出力電力の大きさと逆特性の関係になるように、前記所定の振幅しきい値の大きさを変更し、
    前記振幅信号を前記送信電力情報に基づいた利得によって増幅する可変利得増幅部をさらに備え、
    前記可変利得増幅部は、前記所定の時間毎に、前記送信電力情報が示す出力電力の大きさと正特性の関係になるように、前記振幅信号を増幅する利得の大きさを変更することを特徴とする、請求項1に記載の送信回路。
  3. 前記演算部は、前記送信電力情報が示す出力電力の2乗根の大きさと反比例の関係になるように、前記振幅しきい値の大きさを変更することを特徴とする、請求項2に記載の送信回路。
  4. 前記演算部は、前記送信電力情報が示す出力電力の大きさに応じて、予め最適値が設定されたルックアップテーブルを参照して、前記振幅しきい値の大きさを変更することを特徴とする、請求項2に記載の送信回路。
  5. 前記可変利得増幅部は、前記送信電力情報が示す出力電力の2乗根の大きさと正比例の関係になるように、前記振幅信号を増幅するための利得の大きさを変更することを特徴とする、請求項2に記載の送信回路。
  6. 前記可変利得増幅部は、前記送信電力情報が示す出力電力の大きさに応じて、予め最適値が設定されたルックアップテーブルを参照して、前記振幅信号を増幅するための利得の大きさを変更することを特徴とする、請求項2に記載の送信回路。
  7. 前記所定の位相は、前記振幅成分の大きさを前記所定の振幅しきい値で割ることによって得られる値を、逆余弦することで算出されることを特徴とする、請求項1に記載の送信回路。
  8. 前記レギュレータは、スイッチングレギュレータであることを特徴とする、請求項1に記載の送信回路。
  9. 前記レギュレータは、シリーズレギュレータであることを特徴とする、請求項1に記載の送信回路。
  10. 前記レギュレータは、スイッチングレギュレータとシリーズレギュレータとを直列に接続した構成であることを特徴とする、請求項2に記載の送信回路。
  11. 前記演算部の出力に、前記振幅信号、前記第1の位相信号、および前記第2の位相信号のうち少なくともいずれかの信号を、前記第1の角度変調部、前記第2の角度変調部、前記第1の振幅変調部、前記第2の振幅変調部、および前記レギュレータの少なくともいずれかで発生する歪みが抑制されるように補償する歪み補償部をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の送信回路。
  12. 前記演算部は、所定区間毎に前記振幅成分の大きさと、前記所定の振幅しきい値とを比較することを特徴とする、請求項1に記載の送信回路。
  13. 前記演算部は、
    前記所定区間において、前記振幅成分の大きさが前記所定の振幅しきい値を超えるサンプリング点の個数が所定の個数以上である場合に、前記振幅成分の大きさに所定の定数を乗算して得られる振幅信号と、前記位相成分に相当する前記第1の位相信号と、前記位相成分に相当する前記第2の位相信号とを出力し、
    前記所定区間において、前記振幅成分の大きさが前記所定の振幅しきい値を超えるサンプリング点の個数が所定の個数よりも少ない場合に、前記所定の振幅しきい値に所定の定数を乗算して得られる振幅信号と、前記位相成分を一方に所定の位相だけずらした第1の位相信号と、前記位相成分を他方に所定の位相だけずらした第2の位相信号とを出力することを特徴とする、請求項12に記載の送信回路。
  14. 前記演算部は、前記送信信号の包絡線の変動幅に応じて、前記所定区間の長さを変化させることを特徴とする、請求項12に記載の送信回路。
  15. 前記演算部は、前記送信信号の包絡線の変動幅が少ない場合、前記所定区間を短く変化させ、前記送信信号の包絡線の変動幅が大きい場合、前記所定区間を長く変化させることを特徴とする、請求項14に記載の送信回路。
  16. 入力データに基づいて、送信信号を生成して出力する送信回路であって、
    前記入力データを変調することによって、所定形式のデータを生成する信号生成部と、
    前記信号生成部が生成したデータを演算して、振幅信号と、第1の位相信号と、第2の位相信号とを出力する演算部と、
    前記振幅信号に応じて制御された信号を出力するレギュレータと、
    前記第1の位相信号を角度変調して、第1の角度変調信号として出力する第1の角度変調部と、
    前記第1の角度変調信号を前記レギュレータから出力された信号で振幅変調して、角度変調及び振幅変調された第1の変調信号として出力する第1の振幅変調部と、
    前記第2の位相信号を角度変調して、第2の角度変調信号として出力する第2の角度変調部と、
    前記第2の角度変調信号を前記レギュレータから出力された信号で振幅変調して、角度変調及び振幅変調された第2の変調信号として出力する第2の振幅変調部と、
    前記第1の変調信号と、前記第2の変調信号とを合成して、送信信号として出力する合成部とを備え、
    送信信号の出力電力の大きさを所定の時間毎に示す送信電力情報が入力され、
    前記演算部は、前記信号生成部が生成したデータの振幅成分と位相成分とを算出し、前記所定の時間毎に前記送信電力情報の大きさと、所定の電力しきい値の大きさとを比較し、前記送信電力情報情報の大きさが前記所定の電力しきい値よりも大きければ、前記振幅成分の大きさに所定の定数を乗算して得られる振幅信号と、前記位相成分に相当する前記第1の位相信号と、前記位相成分に相当する前記第2の位相信号とを出力し、
    前記送信電力情報の大きさが前記所定の電力しきい値よりも小さければ、前記所定の電力しきい値に所定の定数を乗算して得られる振幅信号と、前記位相成分を一方に所定の位相だけずらした第1の位相信号と、前記位相成分を他方に所定の位相だけずらした第2の位相信号とを出力することを特徴とする、送信回路。
  17. 通信機器であって、
    送信信号を生成する送信回路と、
    前記送信回路で生成された送信信号を出力するアンテナとを備え、
    前記送信回路は、請求項1に記載の送信回路であることを特徴とする、通信機器。
  18. 前記アンテナから受信した受信信号を処理する受信回路と、
    前記送信回路で生成された送信信号を前記アンテナに出力し、前記アンテナから受信した受信信号を前記受信回路に出力するアンテナ共用部とをさらに備えることを特徴とする、請求項17に記載の通信機器。
JP2007550613A 2005-12-13 2006-12-05 送信回路、及びそれを用いた通信機器 Expired - Fee Related JP4646987B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005358708 2005-12-13
PCT/JP2006/324880 WO2007069665A1 (en) 2005-12-13 2006-12-05 Transmission circuit and communication apparatus employing the same

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009519613A true JP2009519613A (ja) 2009-05-14
JP4646987B2 JP4646987B2 (ja) 2011-03-09

Family

ID=37686013

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007550613A Expired - Fee Related JP4646987B2 (ja) 2005-12-13 2006-12-05 送信回路、及びそれを用いた通信機器

Country Status (6)

Country Link
US (1) US7496333B2 (ja)
EP (1) EP1949638B1 (ja)
JP (1) JP4646987B2 (ja)
CN (1) CN101331728B (ja)
DE (1) DE602006005710D1 (ja)
WO (1) WO2007069665A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2013042754A1 (ja) * 2011-09-23 2015-03-26 日本電気株式会社 電力増幅装置
JP2017527191A (ja) * 2015-06-26 2017-09-14 株式会社東芝 増幅器回路および前記増幅器回路を使用して信号を増幅するための方法
JP2019113360A (ja) * 2017-12-21 2019-07-11 アイシン精機株式会社 距離計測装置
JP2022040288A (ja) * 2017-12-21 2022-03-10 株式会社アイシン 距離計測装置

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4669513B2 (ja) * 2005-06-30 2011-04-13 パナソニック株式会社 送信回路及び通信機器
WO2007064026A1 (en) * 2005-12-01 2007-06-07 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Transmission circuit and communication apparatus employing the same
JP2008028509A (ja) * 2006-07-19 2008-02-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd 送信電力増幅器とその制御方法及び無線通信装置
CN102165688A (zh) * 2008-03-31 2011-08-24 新加坡科技研究局 高效率线性发射器
US8315578B2 (en) * 2008-07-15 2012-11-20 Research In Motion Limited Mobile wireless communications device with separate in-phase and quadrature power amplification
US8489046B2 (en) * 2008-07-21 2013-07-16 Panasonic Corporation Signal decomposition methods and apparatus for multi-mode transmitters
US8290454B2 (en) * 2008-07-29 2012-10-16 Kyocera Corporation Power amplification device, and transmission device and communication device both using thereof
DE102009018598A1 (de) * 2009-04-23 2010-10-28 Kathrein-Werke Kg Vorrichtung zum Empfangen und Senden von Mobilfunksignalen mit mehreren Sende-Empfangs-Zweigen
US8289910B2 (en) * 2009-04-24 2012-10-16 Kathrein-Werke Kg Device for receiving and transmitting mobile telephony signals with multiple transmit-receive branches
US8542768B2 (en) * 2009-12-21 2013-09-24 Dali Systems Co. Ltd. High efficiency, remotely reconfigurable remote radio head unit system and method for wireless communications
US8406706B2 (en) * 2010-05-20 2013-03-26 Lg Electronics Inc. Mobile terminal and method of controlling a driving voltage of a power amplifier therein
US9071487B2 (en) * 2013-08-20 2015-06-30 Analog Devices Global Power amplification system, device and method
WO2017125480A1 (en) * 2016-01-19 2017-07-27 Rheinisch-Westfälische Technische Hochschule Aachen (RWTH) Method for modulating a complex digital input signal and signal modulator
US9614713B1 (en) * 2016-03-08 2017-04-04 Intel IP Corporation Transmit amplitude and phase modulation based on two constant-amplitude phasors

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20050008093A1 (en) * 2003-07-08 2005-01-13 Toru Matsuura Modulation circuit device, modulation method and radio communication device
JP2005045782A (ja) * 2003-07-08 2005-02-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 変調回路装置、変調方法、及び無線通信装置

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4947455A (en) * 1988-11-09 1990-08-07 Harris Corporation RF power supply for supplying a regulated power amplified unmodulated drive signal to an RF modulator
JPH0537263A (ja) 1991-07-30 1993-02-12 Fujitsu Ltd 定振幅波合成形増幅器
US6256482B1 (en) * 1997-04-07 2001-07-03 Frederick H. Raab Power- conserving drive-modulation method for envelope-elimination-and-restoration (EER) transmitters
US7260157B2 (en) * 2002-11-21 2007-08-21 Sotoudeh Hamedi Hagh Phase shifted transmitter architecture for communication systems
JP4230238B2 (ja) * 2003-02-06 2009-02-25 パナソニック株式会社 送信装置及びその調整方法
JP2004240235A (ja) * 2003-02-07 2004-08-26 Hitachi Ltd 表示装置用lsi
US7139534B2 (en) * 2003-03-05 2006-11-21 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Transmission circuit
US7092683B2 (en) * 2003-04-01 2006-08-15 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Transmission circuit
EP1521413A3 (en) * 2003-10-01 2009-09-30 Panasonic Corporation Multicarrier reception with channel estimation and equalisation
CN100571247C (zh) * 2004-11-17 2009-12-16 松下电器产业株式会社 发送电路、发送方法及使用该发送电路的通信设备
JP4255929B2 (ja) * 2005-05-20 2009-04-22 パナソニック株式会社 送信機
JP4669513B2 (ja) * 2005-06-30 2011-04-13 パナソニック株式会社 送信回路及び通信機器
WO2007064026A1 (en) * 2005-12-01 2007-06-07 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Transmission circuit and communication apparatus employing the same
JP2007300400A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 送信回路、送信方法、及びそれを用いた通信機器
US7912148B2 (en) * 2006-08-04 2011-03-22 Panasonic Corporation Transmission circuit and communication device
US7881399B2 (en) * 2006-09-19 2011-02-01 Panasonic Corporation Transmission circuit and communication device

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20050008093A1 (en) * 2003-07-08 2005-01-13 Toru Matsuura Modulation circuit device, modulation method and radio communication device
JP2005045782A (ja) * 2003-07-08 2005-02-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 変調回路装置、変調方法、及び無線通信装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2013042754A1 (ja) * 2011-09-23 2015-03-26 日本電気株式会社 電力増幅装置
JP2017527191A (ja) * 2015-06-26 2017-09-14 株式会社東芝 増幅器回路および前記増幅器回路を使用して信号を増幅するための方法
JP2019113360A (ja) * 2017-12-21 2019-07-11 アイシン精機株式会社 距離計測装置
JP2022040288A (ja) * 2017-12-21 2022-03-10 株式会社アイシン 距離計測装置
JP7197030B2 (ja) 2017-12-21 2022-12-27 株式会社アイシン 距離計測装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20070135117A1 (en) 2007-06-14
EP1949638B1 (en) 2009-03-11
US7496333B2 (en) 2009-02-24
EP1949638A1 (en) 2008-07-30
CN101331728A (zh) 2008-12-24
WO2007069665A1 (en) 2007-06-21
DE602006005710D1 (de) 2009-04-23
JP4646987B2 (ja) 2011-03-09
CN101331728B (zh) 2011-08-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4646987B2 (ja) 送信回路、及びそれを用いた通信機器
EP1636902B1 (en) Power control for a transmitter
US7711331B2 (en) Transmission power amplifier apparatus for combining power-amplified constant amplitude signals each having controlled constant amplitude value and phase
US7496334B2 (en) Transmitter apparatus and wireless communication apparatus
US7742541B2 (en) Transmission circuit, and communication apparatus using the same
JP4669513B2 (ja) 送信回路及び通信機器
JP4802190B2 (ja) ポーラ変調送信回路及び通信機器
US7912148B2 (en) Transmission circuit and communication device
JP4199680B2 (ja) 送信装置
WO2002039577A2 (en) Linear modulation using a linear and a non-linear amplifier
JP2008539601A (ja) ポーラ変調送信回路及び通信機器
KR101201205B1 (ko) 폴라 송신기의 이득 제어 장치 및 방법
US8145148B2 (en) Transmitter and communication apparatus
JP2005064662A (ja) 送信装置、送信電力制御方法および無線通信装置
JP4638268B2 (ja) 歪み補償装置及び無線通信装置
WO2008099724A1 (en) Linc transmission circuit and communication device using the same
JP2006129402A (ja) 増幅回路及び送信機
JP2005039725A (ja) データ変換装置および送信機
JP4786570B2 (ja) 送信装置
US20230179222A1 (en) Radio transmitter providing an analog signal with both radio frequency and baseband frequency information
JPWO2009025021A1 (ja) 送信回路、無線基地局装置、及び無線端末装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090901

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101116

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101207

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131217

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4646987

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees