JP2011091573A - 固体撮像装置及びad変換方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】AD変換処理を高速化する。
【解決手段】本発明に係る固体撮像装置100は、リセット電圧Vresと信号電圧Vsigとの差を示す差分電圧V0をMビットの第1デジタル信号130にAD変換するとともに、差分電圧V0と第1デジタル信号130に対応するアナログ電圧との差分を示す残差電圧131を生成する第1AD変換部121と、残差電圧131をNビットの第2デジタル信号にAD変換する第2AD変換部122とを備える。第1AD変換部121は、差分電圧V0と2M個の閾値電圧の各々との差を示す2M個の出力電圧Voutを生成する残差電圧生成部160A及び160Bと、2M個の出力電圧Voutを用いて第1デジタル信号130を生成する比較器161及びデコーダ・選択回路156と、第1デジタル信号130に対応する出力電圧Voutを残差電圧131として出力する選択部152とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は固体撮像装置及びAD変換方法に関し、特に、AD変換部を備える固体撮像装置に関する。
近年、画像を電子的に撮像及び記録するために、固体撮像装置を用いることが常識的になってきている。固体撮像装置は、一般的にイメージセンサと呼ばれ、CCD(Charge Coupled Device)型センサ(あるいは単にCCDと呼ばれる)と、MOS(Metal Oxide Semiconductor)センサ及びCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ(以下これらを単にCMOSセンサと呼ぶ)との2種類に大別される。
これら固体撮像装置は、入射する光の強度に応じた電気信号を出力する微小な部分(これは画素と呼ばれる)が多数2次元的に配列されている。また、固体撮像装置は、これらの画素から出力される信号を各行及び各列で走査することにより、信号の順番を決定し、決定した順番で当該信号を、当該固体撮像装置の外部にシリアルに転送する手段を有している。
画素から直接出力される信号は当然のことながらアナログ信号である。しかし、固体撮像装置が応用されるデジタルスチルカメラなどの撮像装置では、画像信号をデジタルデータとして出力されることが要求される。よって、このような撮像装置は、アナログ信号をデジタル信号に変換(AD変換)する必要がある。
従来の撮像装置では、固体撮像装置がアナログ信号を外部に出力し、このアナログ信号を外部の回路によりAD変換する場合が多かった。この場合、外部でアナログ信号にノイズが重畳されたり、固体撮像装置と外部装置との結合方法によりアナログ信号が変化したりする問題がある。そこで、最近では固体撮像装置内にAD変換器を内蔵し、外部にはデジタル信号を出力することが行われ始めている。
AD変換器を固体撮像装置内に内蔵することは、CCDでは一般的に困難である。その理由は2つある。
1つは、AD変換器を作製するためには、ある一定規模の回路が必要となるので、現実的にはある程度の微細配線ルールを用いたCMOSが必須である。しかし、CCDの作製には一般的にCMOSプロセスではない特殊工程を用いて作製される。よって、CCDにAD変換器を搭載することが困難である。
もう1つの理由は、CCDでは画素からのアナログ信号(光強度に応じた電荷)をバケツリレー的に順番に出力アンプに転送するため、AD変換器は出力アンプの後ろに配置しなければならない。よって、AD変換器は、各画素からの信号の転送速度に応じて、高速にAD変換処理を行う必要がある。しかしながら、このような高速なAD変換処理を実現することは困難であるので、CCDにAD変換器を搭載することは困難である。
それに対し、CMOSセンサでは、CMOSプロセスが使用されているため、ある程度の規模の回路を作製することは問題なく可能である。また、CMOSセンサでは、信号の出力経路は、CCDにおけるバケツリレーのような固定的ではないため、画素から出力端子までのどの経路にAD変換器を配置してもよい。従って、現実的にはCCDではAD変換器は内蔵されず、内蔵されるのはCMOSセンサだけである。
このようなAD変換器を内蔵した固体撮像装置の一例が特許文献1に開示されている。図14は、特許文献1記載の固体撮像装置500の構成を示す図である。
特許文献1記載の固体撮像装置500は、図14のように、2次元的に配列した画素501と、各列に対応して配列したAD変換器502(当文献では「カラムAD回路」と記載)とを備える。各AD変換器502は比較器503を含んでいる。
この比較器503の一方の入力端子に各列の画素501からの信号が入力され、比較器503のもう一方の入力端子にランプ電圧RAMP(時間とともに一定速度で変化する電圧)が入力される。そして、比較器503に入力されるランプ電圧RAMPをDA変換器504(DAC)により1クロック毎に微小な階段状に変化させるとともに、画素501からの電圧にこれが一致するかどうかを比較器503により判定することで、AD変換器502はデジタル値を得ることができる。
また、CMOSセンサの場合、各画素独立に設けられているソースフォロワ用トランジスタの閾値電圧(一般にVtと呼ばれる)のばらつきなどで生じるノイズが信号電圧に重畳される。よって、このノイズを低減するためのノイズキャンセル機能がCMOSセンサには必要になる。この機能を実現するために、画素からの信号電圧から、画素をリセットしたときの画素からの出力電圧(以下単にリセット電圧と呼ぶ)を差し引くことが一般に行われる。このAD変換器502では、リセット電圧に比例したカウント数だけダウンカウントしたあと、信号電圧に比例したカウント数だけアップカウントすることで、ノイズキャンセル機能を実現している。
しかしながら、特許文献1の方法では、高い線形性を持ったAD変換を行うことができるが、AD変換器502の分解能に応じたクロック数だけ時間がかかる。例えば10ビットのAD変換処理を行いたい場合、取りえるデジタル値は1024個ある。よって、それに応じてランプ電圧RAMPを1024回変化させる(または1024クロック以上の時間、ランプ電圧を連続的に変化させる)必要があり、AD変換処理に1024クロック必要である。なお、実際にはノイズキャンセルのためさらに時間が必要である。
このように特許文献1の方法は、AD変換処理に時間がかかるという問題がある。
この問題を解決するための技術が特許文献2に開示されている。図15は特許文献2記載の固体撮像装置600の構成を示す図である。
特許文献1におけるAD変換器502は1段のみであるが、図15に示す固体撮像装置600ではAD変換器を、上位Nビットを変換するAD変換器601と、下位Mビットを変換するAD変換器602との2段に分けている。この固体撮像装置600は、上位Nビットを変換したのち、上位Nビット値に対応するアナログ値と、差分電圧のアナログ値との差分(アナログ残差)を、下位Mビットを変換するAD変換器に入力して全体のAD変換を行う。
例えば、N=3、M=7の場合、下位Mビットは128個の値しかないので、128クロックでAD変換処理が完了する。よって、特許文献2記載の固体撮像装置600は、全体として3+7=10ビットの精度を確保しながら、AD変換処理の速度を向上できる。
図16は、上位NビットのAD変換器601の具体的な回路構成を示す図である。これはN=2の場合である。まず、AD変換器601は、2ビットADC603でAD変換を行い、2ビットのデジタル値を出力するとともに、ロジック回路(特許文献2には記載されていないが、一般的にはロジック回路を使用)で制御信号φA〜φDを生成し、スイッチを制御する。その後、AD変換器601は、φ1〜φ4を制御することによりアナログ残差出力を得る。
一方で、AD変換器の面積を縮小する技術が特許文献3に開示されている。
図17は、特許文献3記載の固体撮像装置700の構成を示す図である。この固体撮像装置700は、複数列に共通で1つのAD変換器701(図17では2列に1つのAD変換器701)を配置することで、複数のAD変換器701の総面積を縮小することができる。
特開2005−323331号公報 特許第4069203号公報 米国特許出願公開第2008/0019208号明細書
しかしながら、特許文献2記載の技術によりAD変換処理の高速化を実現できるものの、さらなるAD変換処理の高速化が望まれている。
よって本発明は、さらにAD変換処理を高速化できる固体撮像装置及びAD変換方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る固体撮像装置は、行列状に配置され、リセット電圧と、入射光の光量に応じた信号電圧とを出力する複数の画素と、前記信号電圧を、M(Mは1以上の整数)ビットの第1デジタル信号と、N(Nは1以上の整数)ビットの第2デジタル信号とを含むM+Nビットの第3デジタル信号にAD変換するAD変換部とを備え、前記AD変換部は、前記リセット電圧と前記信号電圧との差を示す差分電圧を算出し、算出した前記差分電圧を前記第1デジタル信号にAD変換するとともに、当該差分電圧と当該第1デジタル信号のデジタル値に対応するアナログ電圧との差分を示す第1残差電圧を生成する第1AD変換処理を行う第1AD変換部と、前記第1残差電圧を前記第2デジタル信号にAD変換する第2AD変換処理を行う第2AD変換部とを備え、前記第1AD変換部は、前記差分電圧を算出するとともに、当該差分電圧と2M個の閾値電圧の各々との差を示し、Mビットにより表される2M個のデジタル値の各々に対応する2M個の第2残差電圧を生成する残差電圧生成部と、前記2M個の第2残差電圧の各々と第1基準電圧とを比較することにより、2Mビットの第1比較結果信号を生成する第1比較部と、前記2Mビットの第1比較結果信号を前記Mビットの第1デジタル信号に変換するデコーダと、前記2M個の第2残差電圧のうち、前記デコーダにより変換された前記第1デジタル信号のデジタル値に対応する第2残差電圧を選択し、選択した第2残差電圧を前記第1残差電圧として出力する選択部とを備える。
この構成によれば、本発明に係る固体撮像装置では、残差電圧生成部により、2M個の第2残差電圧を生成し、生成した第2残差電圧を用いてNビットのAD変換処理を行う。これにより、例えば、NビットのAD変換処理を行ったのち、当該AD変換処理により生成された第1デジタル信号をDA変換し、当該DA変換したアナログ信号を用いて、残差電圧を算出する場合に比べて、本発明に係る固体撮像装置は、高速に第1残差電圧を生成できる。よって、本発明に係る固体撮像装置は、AD変換処理を高速化できる。
また、前記第2AD変換部は、列毎に1つ設けられた複数の第2列AD変換部を備え、前記第1AD変換部は、Q列毎に1つ設けられ、対応するQ列に配置された複数の画素により出力される前記リセット電圧及び前記信号電圧に対して前記第1AD変換処理を行う複数の第1列AD変換部を備え、前記各第1列AD変換部は、Q列のうちの1列を選択し、選択した列に配置された画素により出力される前記リセット電圧及び前記差分電圧を出力する第1選択回路と、前記第1選択回路により出力される前記リセット電圧及び前記信号電圧に対して前記第1AD変換処理を行う第1AD変換器と、Q列のうちの1列を選択し、前記第1AD変換器により生成された前記第1残差電圧を、選択した列に設けられた前記第2列AD変換部に出力する第2選択回路とを備え、前記各第2列AD変換部は、対応するQ列に設けられた前記第2選択回路により出力された前記第1残差電圧に対して前記第2AD変換処理を行ってもよい。
この構成によれば、Q列に1つ第1AD変換器を設ければよいので、本発明に係る固体撮像装置は、AD変換部の回路面積を縮小できる。
また、前記固体撮像装置は、さらに、前記第1選択回路及び前記第2選択回路に前記Q列の各列を順次選択させることにより、前記第1列AD変換部に前記Q列の各列に対応する前記第1残差電圧及び前記第1デジタル信号を順次生成させる第1制御部を備え、前記第1制御部は、前記第1列AD変換部に前記Q列に含まれる第1列に対応する前記第1残差電圧を生成させると同時に、前記Q列に含まれる、前記第1列と異なる第2列に設けられた前記第2列AD変換部に、前記第1列AD変換部により既に生成された、対応する列の前記第1残差電圧に対して前記第2AD変換処理を行わせてもよい。
この構成によれば、本発明に係る固体撮像装置は、第1AD変換処理と第2AD変換処理とを同時に行うことにより、AD変換処理を高速化できる。
また、前記固体撮像装置は、さらに、前記AD変換部によりAD変換された前記第3デジタル信号を、外部に順次転送する列走査回路を備え、前記第1制御部は、さらに、前記第1列AD変換部に前記Q列に含まれる第1列群に対応する前記第1残差電圧及び前記第1デジタル信号を順次生成させるとともに、当該第1列群に設けられた前記第2列AD変換部に、当該第1列群に対応する前記第1残差電圧に対して前記第2AD変換処理を行わせることにより、前記第2デジタル信号を順次生成させ、前記第1列AD変換部に前記Q列に含まれる、前記第1列群と異なる第2列群に対応する前記第1残差電圧及び前記第1デジタル信号を順次生成させるとともに、当該第2列群に設けられた前記第2列AD変換部に、当該第2列群に対応する前記第1残差電圧に対して前記第2AD変換処理を行わせると同時に、前記列走査回路に、前記第1列群に対応する前記第3デジタル信号を、外部に順次転送させてもよい。
この構成によれば、本発明に係る固体撮像装置は、AD変換処理と、第3デジタル信号の転送処理とを同時に行うことにより、撮像動作から第3デジタル信号を外部に出力するまでの処理の速度を向上できる。
また、前記固体撮像装置は、さらに、前記第1選択回路及び前記第2選択回路に前記Q列の各列を順次選択させることにより、前記第1列AD変換部に前記Q列の各列に対応する前記第1残差電圧及び前記第1デジタル信号を順次生成させる第1制御部を備え、前記第1制御部は、前記第1列AD変換部に前記Q列に含まれる全ての列に対応する前記第1残差電圧を生成させた後、前記第2列AD変換部に、当該全ての列に対応する第1残差電圧に対する前記第2AD変換処理を同時に行わせてもよい。
この構成によれば、本発明に係る固体撮像装置は、全ての第2列AD変換回路において、同一のランプ電圧を用いることができるので、回路規模を縮小できる。
また、前記第1AD変換部は、列毎に1つ設けられ、対応する列に配置された画素により出力された前記リセット電圧と前記信号電圧とに対して、前記第1AD変換処理を行う複数の第1列AD変換部を備え、前記第2AD変換部は、列毎に1つ設けられ、対応する列に設けられた前記第1列AD変換部により生成された前記第1残差電圧に対して前記第2AD変換処理を行う複数の第2列AD変換部を備えてもよい。
この構成によれば、本発明に係る固体撮像装置は、各列に対して同時に第1AD変換処理を行うことができるので、第1AD変換処理を高速化できる。
また、前記第2AD変換部は、第1時刻から、時間の経過とともに電圧値が変化するランプ電圧を生成する参照信号生成部と、前記ランプ電圧と前記第1残差電圧とを比較し、比較結果を示す第2比較結果信号を生成する第2比較部と、前記第1時刻から前記第2比較結果信号の論理が反転するまでの時間を前記第2デジタル信号として保持する第1保持部とを備えてもよい。
この構成によれば、本発明に係る固体撮像装置は、例えば、精度が要求される下位NビットのAD変換処理に対して、線形性を確保できる。
また、前記残差電圧生成部は、それぞれが前記2M個の第2残差電圧のうち1つを生成する第1残差電圧生成部と、(2M−1)個の第2残差電圧生成部とを含み、前記第1残差電圧生成部は、当該第1残差電圧生成部により生成される前記第2残差電圧が出力される第1端子と、前記第1端子に一端が接続された第1容量と、前記第1端子に前記リセット電圧を供給する閉状態と、供給しない開状態とを切り替える第1スイッチと、前記信号電圧と第1基準電圧との一方を選択し、選択した電圧を前記第1容量の他端に供給する第2スイッチとを備え、前記各第2残差電圧生成部は、当該第2残差電圧生成部により生成される前記第2残差電圧が出力される第2端子と、前記第2端子に一端が接続された第2容量及び第3容量と、前記信号電圧と前記第1基準電圧と第2基準電圧とのうち1つを選択し、選択した電圧を前記第2容量の他端に供給する第3スイッチと、前記信号電圧と第2基準電圧との一方を選択し、選択した電圧を前記第3容量の他端に供給する第4スイッチと、前記第2端子に前記リセット電圧を供給する閉状態と、供給しない開状態とを切り替える第5スイッチとを備えてもよい。
この構成によれば、本発明に係る固体撮像装置は、例えば、高い精度が要求されない上位MビットのAD変換処理に対して、線形性は劣るが速度が速い方法を用いることで、AD変換処理全体の精度の低下を抑制しつつ、高速化を実現できる。
また、前記固体撮像装置は、さらに、前記第1スイッチ、前記第2スイッチ、前記第3スイッチ、前記第4スイッチ及び前記第5スイッチを制御する第2制御部を備え、前記第2制御部は、第1期間において、前記第1スイッチ及び前記第5スイッチを閉状態にし、前記第2スイッチ、前記第3スイッチ及び前記第4スイッチに前記信号電圧を選択させ、前記第1期間の後の第2期間において、前記第1スイッチ及び前記第5スイッチを開状態にし、前記第2スイッチに前記第1基準電圧を選択させ、前記第3スイッチ及び前記第4スイッチに前記第2基準電圧を選択させ、前記第2期間の後の第3期間において、前記第1スイッチ及び前記第5スイッチを開状態にし、前記第2スイッチ及び前記第3スイッチに前記第1基準電圧を選択させ、前記第4スイッチに前記第2基準電圧を選択させてもよい。
また、前記残差電圧生成部は、それぞれが前記2M個の第2残差電圧のうち1つを生成する第1残差電圧生成部と、(2M−1)個の第2残差電圧生成部とを含み、前記第1残差電圧生成部は、当該第1残差電圧生成部により生成される前記第2残差電圧が出力される第1端子と、第1ノードと、前記第1ノードに一端が接続された第1容量と、前記第1ノードに前記リセット電圧を供給する閉状態と、供給しない開状態とを切り替える第1スイッチと、前記信号電圧と第1基準電圧との一方を選択し、選択した電圧を前記第1容量の他端に供給する第2スイッチと、反転入力端子が前記第1ノードに接続され、非反転入力端子に前記リセット電圧が印加され、出力端子が前記第1端子と接続される第1オペアンプと、前記第1オペアンプの非反転入力端子と出力端子との間に、互いに並列に接続される第4容量及び第6スイッチとを備え、前記各第2残差電圧生成部は、当該第2残差電圧生成部により生成される前記第2残差電圧が出力される第2端子と、第2ノードと、前記第2ノードに一端が接続された第2容量及び第3容量と、前記信号電圧と前記第1基準電圧と第2基準電圧とのうち1つを選択し、選択した電圧を前記第2容量の他端に供給する第3スイッチと、前記信号電圧と第2基準電圧との一方を選択し、選択した電圧を前記第3容量の他端に供給する第4スイッチと、前記第2ノードに前記リセット電圧を供給する閉状態と、供給しない開状態とを切り替える第5スイッチと、反転入力端子が前記第2ノードに接続され、非反転入力端子に前記リセット電圧が印加され、出力端子が前記第2端子と接続される第2オペアンプと、前記第2オペアンプの非反転入力端子と出力端子との間に、互いに並列に接続される第5容量及び第7スイッチとを備えてもよい。
この構成によれば、本発明に係る固体撮像装置は、例えば、高い精度が要求されない上位MビットのAD変換処理に対して、線形性は劣るが速度が速い方法を用いることで、AD変換処理全体の精度の低下を抑制しつつ、高速化を実現できる。
また、前記固体撮像装置は、さらに、前記第1スイッチ、前記第2スイッチ、前記第3スイッチ、前記第4スイッチ、前記第5スイッチ、前記第6スイッチ及び前記第7スイッチを制御する第2制御部を備え、前記第2制御部は、第1期間において、前記第1スイッチ、前記第5スイッチ、前記第6スイッチ及び前記第7スイッチを閉状態にし、前記第2スイッチ及び前記第3スイッチに前記第1基準電圧を選択させ、前記第4スイッチに前記第2基準電圧を選択させ、前記第1期間の後の第2期間において、前記第1スイッチ、前記第5スイッチ、前記第6スイッチ及び前記第7スイッチを開状態にし、前記第2スイッチに前記信号電圧を選択させ、前記第3スイッチ及び前記第4スイッチに前記第2基準電圧を選択させ、前記第2期間の後の第3期間において、前記第1スイッチ、前記第5スイッチ、前記第6スイッチ及び前記第7スイッチを開状態にし、前記第2スイッチ、前記第3スイッチ及び前記第4スイッチに前記信号電圧を選択させてもよい。
なお、本発明は、このような固体撮像装置として実現できるだけでなく、固体撮像装置に含まれる特徴的な手段の一部又は全てをステップとする固体撮像装置の制御方法、固体撮像装置の駆動方法、又は固体撮像装置におけるAD変換方法として実現したり、そのような特徴的なステップの一部又は全てをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体及びインターネット等の伝送媒体を介して流通させることができるのは言うまでもない。
さらに、本発明は、このような固体撮像装置の機能の一部又は全てを実現する半導体集積回路(LSI)として実現したり、このような固体撮像装置を備えるデジタルスチルカメラ又はデジタルビデオカメラ等のカメラとして実現したり、このような固体撮像装置に含まれるAD変換器として実現したり、このようなAD変換器に含まれる特徴的な手段をステップとするAD変換方法として実現したりできる。
以上より、本発明は、さらにAD変換処理を高速化できる固体撮像装置及びAD変換方法を提供できる。
本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る画素の構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態1に係る上位ビットのAD変換処理を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る第1AD変換器の構成を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る第1AD変換器の回路図である。 本発明の実施の形態1に係る第1AD変換器のタイミングチャートである。 本発明の実施の形態1に係る比較器の回路図である。 本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置によるAD変換処理のタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置によるAD変換処理のタイミングチャートである。 本発明の実施の形態3に係る第1AD変換器の回路図である。 本発明の実施の形態3に係る第1AD変換器のタイミングチャートである。 本発明の実施の形態4に係る固体撮像装置によるAD変換処理のタイミングチャートである。 従来の固体撮像装置の構成を示す図である。 従来の固体撮像装置の構成を示す図である。 従来のAD変換器の構成を示す図である。 従来の固体撮像装置の構成を示す図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中で、同じ符号のものは同一の構成要素を表す。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置100は、差分電圧V0と2M個の閾値電圧の各々との差を示す2M個の出力電圧Voutを生成し、生成した2M個の出力電圧Voutを用いて上位Mビットの第1デジタル信号130を生成する。これにより、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置100は、高速に第1残差電圧を生成できるので、AD変換処理を高速化できる。
まず、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置100の構成を説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置100の構成を示す図である。
図1に示す固体撮像装置100は、撮像部101と、AD変換部120と、行走査回路103と、列走査回路109と、タイミング制御部112とを備える。
撮像部101は、2次元行列状に配置された画素102(画素回路)と、複数の垂直信号線104とを含む。
各垂直信号線104は、列毎に縦方向に沿って配置される。
各画素102には、行走査回路103からの信号線と、垂直信号線104が接続されている。
各画素102は、入射光をアナログの信号電圧(画素信号)に光電変換する。また、各画素102は、対応する垂直信号線104に、リセット状態においてリセット電圧Vresを出力し、データ出力状態において、入射光の光量に応じた信号電圧Vsigを出力する。
行走査回路103は、撮像部101の各行を順番に選択する。その選択された行の各画素102は、ある一定時間内(これは水平ブランキング期間と呼ばれる)に撮像動作を行い、得られるリセット電圧Vresと信号電圧Vsigとを垂直信号線104に順番に出力する。
次に、画素102の構成を説明する。図2は、画素102の回路図である。
図2に示すように、画素102は、リセットトランジスタ201と、フォトダイオード(PD)202と、転送トランジスタ203と、フローティングディフュージョン(FD)204と、増幅トランジスタ205と、画素選択トランジスタ206とを備える。
リセットトランジスタ201は、FD204と電源線VDDとの間に接続されている。このリセットトランジスタ201のゲート端子はリセット信号線RSCELLに接続されている。
PD202は、受光した光の強度に応じた信号電荷を発生し、当該信号電荷を蓄積する。
転送トランジスタ203は、PD202とFD204との間に接続されている。この転送トランジスタ203のゲート端子は転送信号線TRANSに接続されている。
FD204は、PD202から転送された信号電荷を蓄積する。このFD204は、増幅トランジスタ205のゲート端子に接続されている。
増幅トランジスタ205は、垂直信号線104と電源線VDDとの間に接続されている。
画素選択トランジスタ206は、垂直信号線104と電源線VDDとの間に、増幅トランジスタ205と直列に接続されている。この画素選択トランジスタ206のゲート端子は選択信号線SELECTに接続されている。
以上の構成により、画素102は、画素選択トランジスタ206が選択された時(オン状態の時)、FD204の電位に応じた信号を垂直信号線104に出力する。具体的には、画素102は、リセットトランジスタ201がオンされた状態においてリセット電圧Vresを垂直信号線104に出力する。また、画素102は、PD202に蓄積された信号電荷が、転送トランジスタ203を介してFD204に転送された状態において信号電圧Vsigを垂直信号線104に出力する。
なお、増幅トランジスタ205は、垂直信号線104に接続された負荷トランジスタ(図示せず)と共にソースフォロワ回路を形成する。
再び図1を参照して説明を行う。
AD変換部120は、複数の画素102により出力された信号電圧Vsigを、M(Mは1以上の整数)ビットの第1デジタル信号130と、N(Nは1以上の整数)ビットの第2デジタル信号とを含むM+Nビットの第3デジタル信号にAD変換する。例えば、第1デジタル信号130は、M+Nビットの第3デジタル信号に含まれる上位Mビットのデジタル信号に相当し、第2デジタル信号は、M+Nビットの第3デジタル信号に含まれる下位Nビットのデジタル信号に相当する。
このAD変換部120は、第1AD変換部121と、第2AD変換部122とを備える。
第1AD変換部121は、リセット電圧Vresと信号電圧Vsigとの差を示す差分電圧V0を算出し、算出した差分電圧V0をMビットの第1デジタル信号130にAD変換する。また、第1AD変換部121は、生成したMビットの第1デジタル信号130を保持する。
また、第1AD変換部121は、当該差分電圧V0と当該Mビットの第1デジタル信号130のデジタル値に対応するアナログ電圧との差を示す残差電圧131を生成する。ここで、残差電圧131は、本発明の第1残差電圧に相当し、M+Nビットの第3デジタル信号の下位Nビット分のアナログ電圧値に相当する。
なお、以下では、第1AD変換部121による、差分電圧V0を算出し、算出した差分電圧V0をMビットの第1デジタル信号130にAD変換するとともに、残差電圧131を生成する処理を第1AD変換処理と記す。
この第1AD変換部121は、基準電圧生成部107と、列毎に1つ設けられた複数の第1列AD変換部123を備える。
基準電圧生成部107は、第1基準電圧VHと、第2基準電圧VLとを生成する。この第1基準電圧VHは差分電圧V0の上限値に相当し、第2基準電圧VLは差分電圧V0の下限値に相当する。
各第1列AD変換部123は、対応する列に配置された画素102により生成されたリセット電圧Vresと信号電圧Vsigとに対して、第1AD変換処理を行うことにより、各列に対応する第1デジタル信号130及び残差電圧131を生成する。
各第1列AD変換部123は、リセット電圧保持部105と、第1AD変換器106と、第1記憶部108とを備える。
リセット電圧保持部105は、対応する列の垂直信号線104に接続されており、対応する列の画素102により出力されたリセット電圧Vresを保持する。なお、リセット電圧保持部105は、画素102により出力されたリセット電圧Vresそのものを保持してもよいし、リセット電圧Vresにある一定のオフセット値を加えた電圧を保持してもよい。さらに、リセット電圧保持部105は、保持するリセット電圧Vresにある一定のオフセット値を加えたうえで出力してもよい。
第1AD変換器106には、リセット電圧保持部105により保持されるリセット電圧Vresと、垂直信号線104からの信号電圧Vsigと、基準電圧生成部107により生成された第1基準電圧VH及び第2基準電圧VLとが入力される。
この第1AD変換器106は、リセット電圧保持部105に保持されるリセット電圧Vresと、垂直信号線104の信号電圧Vsigとに対して、第1AD変換処理を行う。
また、第1AD変換器106は、信号電圧Vsigの第2基準電圧VL以上かつ第1基準電圧VH以下の電圧値に対して上位MビットのAD変換処理を行う。
第1記憶部108は、第1AD変換器106により生成された第1デジタル信号130を保持する。
また、第1AD変換器106は、残差電圧131を第2AD変換部122へ出力する。
第2AD変換部122は、第1AD変換部121により生成された残差電圧131をNビットの第2デジタル信号にAD変換する第2AD変換処理を行う。
この第2AD変換部122は、参照信号生成部113と、列毎に1つ設けられた第2列AD変換部124とを備える。
参照信号生成部113は、時間の経過とともに電圧値が変化するランプ電圧RAMPを生成する。なお、ランプ電圧RAMPは、時間とともに一定速度で電圧値が連続的に変化してもよいし、1クロック毎に微小な階段状に変化してもよい。
各第2列AD変換部124は、対応する列の第1列AD変換部123により生成された残差電圧131をNビットの第2デジタル信号にAD変換する。また、各第2列AD変換部124は、AD変換した第2デジタル信号を保持する。
各第2列AD変換部124は、比較器110と、カウンタラッチ部111とを備える。
比較器110は、本発明の第2比較部に相当し、第1AD変換器106により生成された残差電圧131と、参照信号生成部113により生成されたランプ電圧RAMPとを比較し、比較結果を示す比較結果信号133(本発明の第2比較結果信号に相当)を生成する。また、比較器110は、生成した比較結果信号133をカウンタラッチ部111に出力する。
カウンタラッチ部111は、本発明の第1保持部に相当し、比較結果信号133の論理が反転したタイミングで、タイミング制御部112により生成されたカウンタ値CNTをラッチ(保持)する。このカウンタラッチ部111により保持されるカウンタ値は、AD変換部120により生成されるM+Nビットの第3デジタル信号に含まれる下位Nビットに相当する。
列走査回路109は、AD変換部120によりAD変換された第3デジタル信号を、外部に順次転送する。つまり、列走査回路109は、複数の第1記憶部108に保持されるMビットの第1デジタル信号130及び複数のカウンタラッチ部111に保持されるNビットの第2デジタル信号を、外部に順次転送する。
タイミング制御部112は、本発明の第1制御部及び第2制御部に相当し、行走査回路103と、列走査回路109と、AD変換部120とを制御する。また、タイミング制御部112は、カウンタ値CNTをカウントする。
以下、第2列AD変換部124の動作を説明する。
まず、比較器110の一方の入力端子に残差電圧131が入力される。その後、タイミング制御部112は、参照信号生成部113から出力されるランプ電圧RAMPを直線的に変化させ始めると同時に、カウンタ値CNTを、1クロック時間が経過する毎に1増加させる又は1減少させる。そして、比較器110は、両入力端子の電圧値が一致したときに(これには実際には遅延時間が存在する)、比較結果信号133の論理を反転させる。カウンタラッチ部111は、このときのカウンタ値CNTを記憶する。つまり、カウンタラッチ部111は、ランプ電圧RAMPの変化が開始した時刻から比較結果信号133の論理が反転するまでの時間を第2デジタル信号として保持する。
このように、AD変換部120は、第1列AD変換部123が上位MビットのAD変換を行い、第2列AD変換部124が下位NビットのAD変換を行うことにより、M+NビットのAD変換が可能となる。さらに、この第1列AD変換部123及び第2列AD変換部124が各列に配置されている。よって、AD変換部120は、行走査回路103により選択された行の全ての画素102により出力された信号電圧Vsigを、同時にAD変換することが可能である。
実際にはこれだけの動作では正確なデジタル値を得ることが出来ず、別途デジタル値を校正する校正処理が必要となる。この校正処理は、固体撮像装置100の内部で行ってもよいし、校正に必要なデジタル値のみを固体撮像装置100の内部で生成し、校正処理自体は固体撮像装置100の外部で行ってもよい。いずれにせよ、固体撮像装置100から外部へは、デジタル値が出力されるので、固体撮像装置100により出力される信号に出力経路及び外部でノイズが重畳されるという問題は生じない。
次に、第1AD変換器106について詳細に説明する。
図3は、第1AD変換器106による上位ビットAD変換動作を説明する図である。
上位ビットのAD変換を行うには、以下の動作が必要である。まず、第1AD変換器106は、リセット電圧Vresから信号電圧Vsigを差し引くことにより、ノイズキャンセル動作を行う。ここで得られる差分電圧V0(=Vres−Vsig)はノイズ及び画素102内の回路の個々のばらつきによるオフセット電圧を含まず、ほぼ画素102に入射した光強度のみに依存する。
ここで、基準電圧生成部107により生成される第1基準電圧VH及び第2基準電圧VLと、この第1基準電圧VHと第2基準電圧VLとの間の電圧値を2M等分する(2M−1)個の電圧値とを考える(この2M+1個の電圧値を閾値電圧と呼ぶことにする)。このそれぞれの閾値電圧は、図3ではVL、V1、V2、・・・、V2M−1、VHと記載している。また、閾値電圧は、下位Nビットが0になるデジタル値に対応している。また、閾値電圧Vlは下記(式1)で表される。ここで、lは、0≦l≦2Mの整数である。
Figure 2011091573
第1AD変換器106は、このそれぞれの閾値電圧と、差分電圧V0との大小関係を比較する。そして、第1AD変換器106は、差分電圧V0を超えない最も大きい閾値電圧に対応する上位Mビットのデジタル値を第1デジタル信号130として出力する。
さらに、第1AD変換器106には、下位ビットに対応する残差電圧131を計算し出力する機能が必要である。この残差電圧131は、差分電圧V0と、当該差分電圧V0を超えない最も大きい閾値電圧との差である。この残差電圧131は下位Nビットのアナログ電圧に対応している。
例えば、図3に示すように差分電圧V0がVaの場合、当該差分電圧Vaを超えない最も大きい閾値電圧は、閾値電圧V2M−1であり、残差電圧131はVbとなる。
図4は、第1AD変換器106の概略構成を示す図である。
図4に示すように、第1AD変換器106は、計算部151と、選択部152と、インピーダンス変換器155と、デコーダ・選択回路156とを備える。
計算部151は、第1計算ユニット153−1、第2計算ユニット153−2、第3計算ユニット153−3、・・・、第2M計算ユニット153−2Mの計2M個の計算ユニット153を備える。なお、これら第1計算ユニット153−1及び第2計算ユニット153−2〜第2M計算ユニット153−2Mを特に区別しない場合には、計算ユニット153を記す。
各計算ユニット153には、基準電圧生成部107により生成された第1基準電圧VH及び第2基準電圧VLと、信号電圧Vsigと、リセット電圧Vresとが入力される。
また、各計算ユニット153は、それぞれ、VHを除いたVL、V1、V2、・・・、V2M−1の2M個の閾値電圧に対応している。各計算ユニット153は、対応する閾値電圧に対し、差分電圧V0との大小関係を比較し、1ビットの比較結果信号b(b0、b1、b2、・・・、b2M−1)を出力する。また、各計算ユニット153は、差分電圧V0と、対応する閾値電圧との差を示す残差電圧を計算し、当該残差電圧を示す出力電圧Vout(Vout(1)〜Vout(2M))を出力する。この出力電圧Voutは、本発明の第2残差電圧に相当する。
選択部152は、2M個の出力電圧Voutのうちいずれか1つを選択し、選択した出力電圧Voutをインピーダンス変換器155に出力する。この選択動作は、後述する選択信号selにより行われる。この選択部152は、各計算ユニット153にそれぞれが対応する2M個のスイッチ154を備える。各スイッチ154は、対応する計算ユニット153の出力端子(出力電圧Voutが出力される端子)と、インピーダンス変換器155の入力端子との間に接続される。
インピーダンス変換器155は、選択部152により出力された出力電圧Voutを低インピーダンスで残差電圧131として出力する。なお、インピーダンス変換器155は、出力電圧Voutを増幅してもよい。
デコーダ・選択回路156は、2M個の計算ユニット153により生成された2Mビットの比較結果信号bをデコードすることにより、上位Mビットの第1デジタル信号130を生成する。また、デコーダ・選択回路156は、2Mビットの比較結果信号bを用いて、差分電圧V0を超えない最も大きい閾値電圧に対応する計算ユニット153に対応するスイッチ154を閉状態(オン)にし、かつ他のスイッチ154を開状態(オフ)にする2Mビットの選択信号selを生成する。この2Mビットの選択信号selの各ビットは、対応するスイッチ154の制御端子に入力される。
つまり、選択部152は、2M個の出力電圧Voutのうち、デコーダ・選択回路156により変換された第1デジタル信号130のデジタル値に対応する出力電圧Voutを選択し、選択した出力電圧Voutを残差電圧131として出力する。
ここで、計算ユニット153は並列に接続されており、比較動作及び出力電圧Voutを生成する動作は全計算ユニット153で同時に実行される。よって、全ての比較動作の結果を用いて、残差電圧131を生成する場合に比べて、高速化が可能である。また、デコーダ・選択回路156は、計算ユニット153により生成された比較結果信号bを得た後動作するが、このデコーダ・選択回路156は、高々M段の論理ゲートで構成できる。特に固体撮像装置の場合、M+N≦14程度であり、Mは高々5程度が現実的である。この場合、デコーダ・選択回路156は、高々5段の論理ゲートで構成できるので、高速に動作する。すなわち、第1AD変換器106は、ほぼ計算ユニット153の動作が終了すると同時に上位ビットのAD変換処理と、残差電圧131の出力処理とを完了することが可能であり、高速なAD変換を実現できる。また、第1AD変換器106は、これらと同時にノイズキャンセルを実現できる。
以下、第1AD変換器106について、さらに詳しく説明する。
図5は、第1AD変換器106の詳細な構成を示す図である。
なお、以下では、キャパシタの容量値を含めて説明するが、各キャパシタの容量値が以下の説明とは異なる値であってもよい。ただし、容量値によっては、正しいAD変換結果が得られない場合も考えられるが、別途それを校正する手段を用意すれば結果的に正しくAD変換することは可能である。
図5に示すように、第1AD変換器106は、さらに、インピーダンス変換器155の入力端子と、第1基準電圧VHが印加されている信号線との間に接続されるスイッチ157を備える。
また、第1計算ユニット153−1と、それ以外の計算ユニット153(第2計算ユニット153−2から第2M計算ユニット153−2M)との構成は異なる。具体的には、第1計算ユニット153−1は、残差電圧生成部160Aと、比較器161とを備える。第2計算ユニット153−2から第2M計算ユニット153−2Mは、残差電圧生成部160Bと、比較器161とを備える。
合計2M個の残差電圧生成部160A及び160Bは、2M個の出力電圧Voutを生成する。ここで、2M個の出力電圧Voutは、Mビットの第1デジタル信号130により表される2M個のデジタル値の各々に対応する。なお、Voutは後述する(式2)で表される。
M個の比較器161は、本発明の第1比較部に相当し、2M個の出力電圧Voutの各々と第1基準電圧VHとを比較することにより、2Mビットの比較結果信号bを生成する。
残差電圧生成部160Aは、本発明の第1残差電圧生成部に相当し、第1スイッチ164と、第2スイッチ162と、キャパシタ163とを備える。
キャパシタ163は、本発明の第1容量に相当し、一端(右端)がノード165に接続され、他端(左端)が第2スイッチ162に接続されている。ノード165は、出力電圧Voutが出力される出力端子(本発明の第1端子及び第2端子)に相当し、第1スイッチ164と、比較器161の第1入力端子と、対応するスイッチ154とに接続される。
第2スイッチ162は、信号電圧Vsig及び第1基準電圧VHの一方を選択し、選択した電圧をキャパシタ163の左端に供給する。ここでCを任意の正の実数としたとき、キャパシタ163の容量値は2MCである。
第1スイッチ164は、リセット電圧Vresをノード165に供給する閉状態(オン)と、リセット電圧Vresをノード165に供給しない開状態(オフ)とを切り替える。
残差電圧生成部160Bは、本発明の第2残差電圧生成部に相当し、第1スイッチ164(本発明の第5スイッチに相当)と、第3スイッチ166と、第4スイッチ168と、キャパシタ167及び169とを備える。
キャパシタ167は、本発明の第2容量に相当し、一端(右端)がノード165に接続され、他端(左端)が第3スイッチ166に接続されている。キャパシタ169は、本発明の第3容量に相当し、一端(右端)がノード165に接続され、他端(左端)が第4スイッチ168に接続されている。
第3スイッチ166は、信号電圧Vsig、第1基準電圧VH及び第2基準電圧VLのうちいずれかを選択し、選択した電圧をキャパシタ167の左端に供給する。第4スイッチ168は、第2基準電圧VL及び信号電圧Vsigのうち一方を選択し、選択した電圧をキャパシタ169の左端に供給する。
また、第2計算ユニット153−2から第2M計算ユニット153−2Mに含まれるキャパシタ167及び169の容量値は異なる。具体的には、kを2以上かつ2M以下の整数としたとき、第k計算ユニット153に含まれるキャパシタ167の容量値は(2M−k+1)Cであり、キャパシタ169の容量値は(k−1)Cである。
また、第1スイッチ164、第2スイッチ162、第3スイッチ166、第4スイッチ168、及びスイッチ157は、タイミング制御部112により生成された制御信号により開閉及び選択が制御される。
以下、第1AD変換器106の動作を説明する。以下では、M=2、VL=0V、VH=1V、Vres=1.5V、Vsig=1.2Vの場合を例に説明するが、他の場合も同様に動作することはいうまでもない。図6は、第1AD変換器106の動作を示すタイミングチャートである。図6は、横方向に時刻を示しており、左から右に時間が経過する様子を示したものである。また、図6の縦方向は電圧値である。また、図6では第1計算ユニット〜第4計算ユニットの出力電圧Vout(1)〜Vout(4)(ノード165の電圧)と、残差電圧131(インピーダンス変換器155の入力端子の電圧も同様)との各時刻での値を示している。また、ここでの説明は、リセット電圧Vresにオフセット電圧を印加していない場合である。印加する場合は、各比較器161の第2入力端子に印加する第1基準電圧VHに、オフセット電圧を加えておけばよい。
まず、時刻t1〜時刻t2の期間において、タイミング制御部112は、第1スイッチ164を閉状態にし、第2スイッチ162、第3スイッチ166及び第4スイッチ168にVsigを選択させる。このとき、キャパシタ163、キャパシタ167及びキャパシタ169の右端(ノード165)の電圧はVresになるため、各計算ユニット153の出力電圧Voutは全てVresになる。
また、キャパシタ163、キャパシタ167、キャパシタ169の左端の電圧はVsigとなるので、キャパシタ163、167及び169の両端の電圧差は、Vres−Vsigとなる。実際には、キャパシタ163、167及び169の充放電が終了し、定常状態になったとき、キャパシタ163、167及び169の両端の電圧差が上記の値になる。
また、時刻t1〜時刻t4の期間では、タイミング制御部112は、スイッチ157をオンするとともに、全てのスイッチ154をオフする。これにより、インピーダンス変換器155の入力端子に第1基準電圧VHが供給される。よって、残差電圧131はVHとなる。
次に、時刻t2〜時刻t3の期間において、タイミング制御部112は、第1スイッチ164をオフするとともに、第2スイッチ162に第1基準電圧VHを選択させ、第3スイッチ166及び第4スイッチ168に第2基準電圧VLを選択させる。このとき、キャパシタ163の右端(ノード165)には電圧源が接続されていない状態なので、時刻t2の前後でのキャパシタ163の両端の電圧差は一定である。よって、キャパシタ163の左端の電圧が第2スイッチ162の切り替えにより、VH−Vsigだけ変化しているため、キャパシタ163の右端(ノード165)の電圧すなわち第1計算ユニット153−1により出力される出力電圧Vout(1)は、下記(式2)で表される。
Figure 2011091573
また、キャパシタ167及びキャパシタ169についても、右端には電圧源が接続されていない。また、左端の電位はともに第2基準電圧VLとなる。つまり、キャパシタ167及びキャパシタ169の両端の電圧差が一定であるとともに、左端の電圧がVL−Vsigだけ変化している。それゆえ、キャパシタ167及びキャパシタ169の右端の電圧すなわち第2計算ユニット153−2〜第2M計算ユニット153−2Mにより出力される出力電圧Vout(k)(kは2≦k≦2Mの整数)は、下記(式3)で表される。
Figure 2011091573
次に、時刻t3において、タイミング制御部112は、第3スイッチ166に第1基準電圧VHを選択させる。つまり、時刻t3以降において、タイミング制御部112は、第1スイッチ164をオフし、第2スイッチ162及び第3スイッチ166に第1基準電圧を選択させ、第4スイッチ168に第2基準電圧VLを選択させる。
このとき、第1計算ユニット153−1の状態は変化しないので、第1計算ユニット153−1の出力電圧Vout(1)は上記(式2)で表される。
また、第k計算ユニット153−kの出力電圧Vout(k)は以下のようになる。
まず、時刻t3より前において、キャパシタ167とキャパシタ169とに充電される電荷の合計QBCは、下記(式4)で表される。
Figure 2011091573
また、時刻t3より後において、キャパシタ167に充電される電荷QBは、下記(式5)で表される。
Figure 2011091573
また、時刻t3より後において、キャパシタ169に充電される電荷QCは、下記(式6)で表される。
Figure 2011091573
また、Vout(k)には電圧源が接続されていないので、時刻t3の前後で電荷が保存されるので、下記(式7)の関係が成り立つ。
Figure 2011091573
これらの(式4)〜(式7)からQBC、QB、QCを消去することにより下記(式8)が得られる。
Figure 2011091573
さらに、これを上記(式1)のVlの定義で書き換えれば下記(式9)が得られる。
Figure 2011091573
例えば、図6に示す例では、第2計算ユニット153−2の出力電圧Vout(2)は、Vres−Vsig+V3となり、第3計算ユニット153−3の出力電圧Vout(3)は、Vres−Vsig+V2となり、第4計算ユニット153−4の出力電圧Vout(4)は、Vres−Vsig+V1となる。
次に、時刻t3〜時刻t4の期間において、出力電圧Vout(k)が安定した後、各比較器161は第2入力端子に入力されている第1基準電圧VHと、出力電圧Vout(k)との比較を行う。これは、(式8)で考えると、差分電圧V0(=Vres−Vsig)と閾値電圧Vk(=(k−1)×(VH−VL)/2M)との大小関係を比較することと同じである。このように、各比較器161は、対応する閾値電圧と差分電圧V0とを比較し、比較結果を示す比較結果信号bを出力できる。
例えば、図6に示す例では、出力電圧Vout(1)及びVout(2)が第1基準電圧VHより大きく、出力電圧Vout(3)及びVout(4)が第1基準電圧VHより小さい。したがって、b(1)はLO(ローレベル)、b(2)はLO、b(3)はHI(ハイレベル)、b(4)はHIとなる。
ここで、差分電圧V0と、j番目の閾値電圧との差をVdとすると、Vdは次式で表せる。なお、jは整数である。
Figure 2011091573
次に、時刻t4において、デコーダ・選択回路156は、2Mビットの比較結果信号bをデコードすることにより、上位Mビットの第1デジタル信号130を出力する。図6の場合であれば、第1デジタル信号130は、2進数表記で10となる。また、デコーダ・選択回路156は、2Mビットの比較結果信号bを用いて、選択信号selを出力し、第j計算ユニット153−jの出力電圧Vout(j)をインピーダンス変換器155の入力端子に印加する。
例えば、図6に示す例では、第2計算ユニット153−2に対応するスイッチ154のみがオンし、それ以外のスイッチ154がオフする。
また、時刻t4において、タイミング制御部112は、スイッチ157を開く。このとき、(式9)より、Vout(j)は、下記(式11)で表される。
Figure 2011091573
つまり、第1AD変換器106は、時刻t4以降において、残差電圧131として、(Vd+VH)に対応する電圧を出力する。
例えば、図6に示す例では、残差電圧131は、Vres−Vsig+V3になる。
なお、時刻t4以前において、第1AD変換器106は、第1基準電圧VHを残差電圧131として出力している。従って、第2列AD変換部124が、これらの電圧差を算出する。(式10)と(式11)より、この電圧差はVdである。第2列AD変換部124は、このVdをAD変換することにより、下位Nビットの第2デジタル信号を生成できる。
以下、第2列AD変換部124の詳細を説明する。
図7は、比較器110の構成例を示す回路図である。
図7に示すように、比較器110は、差動増幅回路170と、キャパシタ171及び172とスイッチ173とを備える。
キャパシタ171は、当該比較器110の第1入力端子と、差動増幅回路170の一方の入力端子(一方の差動トランジスタのゲート)との間に接続されている。また、キャパシタ172は、当該比較器110の第2入力端子と、差動増幅回路170の他方の入力端子(他方の差動トランジスタのゲート)との間に接続されている。
スイッチ173は、差動増幅回路170の2つの入力端子を短絡又は開放する。このスイッチ173は、タイミング制御部112により開閉が制御される。
次に、比較器110の動作を説明する。
まず、タイミング制御部112は、第1入力端子に入力されている、残差電圧131が第1基準電圧VHである期間(図6の時刻t4以前)において、スイッチ173を閉じるとともに、第2入力端子に入力されている参照信号生成部113により生成されたランプ電圧RAMPを一定にする。
次に、タイミング制御部112は、残差電圧131がVd+VHになるタイミング(時刻t4)で、スイッチ173を開くとともに、RAMP電圧を上昇させ始める。さらに、タイミング制御部112は、これらと同時にカウンタ値CNTを増加させ始める。
その後、差動増幅回路170の2つの入力端子の電位が一致するタイミングで比較結果信号133の論理が変化する。
カウンタラッチ部111が、この比較結果信号133の論理が変化したタイミングのカウンタ値CNTを記憶することにより、下位NビットAD変換が終了する。
以上の動作を踏まえ、固体撮像装置100によるAD変換動作を説明する。図8は、固体撮像装置100によるAD変換動作のタイミングチャートである。図8は、横方向に時刻を示しており、左から右に時間が経過する様子を示したものである。縦方向は電圧値である。
まず、水平ブランキング期間に、画素102は、撮像動作を行い、時刻t11〜時刻t13の期間において、リセット電圧Vresを垂直信号線104に出力する。それに伴い、リセット電圧保持部105は、時刻t12において、リセット電圧Vresを保持する。
その後、時刻t14〜時刻17の期間において、画素102は、信号電圧Vsigを垂直信号線104に出力する。これにより、信号電圧Vsigとリセット電圧Vresとが第1AD変換器106に入力される。
次に、各計算ユニット153が図6に示す動作を行う。よって、時刻t15(図6の時刻t3に相当)において、各出力電圧Voutは、上記(式9)で示される値となる。
また、時刻t16(図6の時刻t4に相当)以前において、残差電圧131は第1基準電圧VHとなり、時刻t16の時点で、残差電圧131は、(Vd+VH)(図8ではVres−Vsig+Vxと記載)が順番に出力される。
次に、時刻t18において、参照信号生成部113は、ランプ電圧RAMPの電圧値の増加を開始する。また、時刻t18において、タイミング制御部112は、カウンタ値CNTのカウントアップを開始する。
次に、時刻t19において、残差電圧131とランプ電圧RAMPとの電圧値が一致することにより、比較器110は比較結果信号133の論理を反転させる。これにより、カウンタラッチ部111は、時刻t19におけるカウンタ値CNTを記憶する。
以上により、M+NビットのAD変換動作が完了する。
なお、図8には記載していないが、この後、列走査回路109は、各列のM+Nビットの第3デジタル信号を、順番に固体撮像装置100の外部に転送する。以上により、一行分の動作が完了する。
また、ここで示したAD変換動作は、水平走査期間に行われる。ただし、固体撮像装置100の撮像速度(所謂フレームレート)を大きくしたい場合は、固体撮像装置100は、他の行の水平ブランキング期間及び水平走査期間に、AD変換動作を行ってもよい。この場合、他の行の動作と並列的にAD変換動作をする回路又は手段を用意すればよい。
以上より、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置100は、図15に示す従来の固体撮像装置600に比べ、さらにAD変換処理を高速化できる。
具体的には、図16に示す従来のAD変換器601では、ADC回路(2ビットADC603)とアナログ残差を出力する回路とが独立して存在している。また、ADC回路のAD変換動作が終了した後に、キャパシタに接続されているスイッチが操作されることによりDA変換が行われる。次に、信号電圧とリセット電圧との差分を算出するとともに、当該差分からDA変換されたアナログ電圧を減算することによりアナログ残差(残差電圧)が生成される。
このように、従来のAD変換器601では、AD変換した上位ビットのデジタル信号をDA変換し、DA変換した信号電圧からDA変換したアナログ電圧を減算することにより、アナログ残差を算出する。
さらに、特許文献2には、ADC回路の具体例としてN=2の場合のみ開示してありこの場合にはAD変換時間が短時間で終了するかも知れないが、Nが大きくなると一般的にAD変換時間が増大するため、速度低下が懸念される。
また、図16で示した従来のAD変換器601には、ADC回路とアナログ残差の出力回路との2つのブロックが存在しており、回路規模が大きくなることが懸念される。ところが、この回路は撮像部の各列に対応して配置することが前提であり、面積的に配置困難になることが予想される。
さらに、従来のAD変換器601は、ADC回路とアナログ回路残差を出力するアンプとが同時に動作するため、動作電力の増大が懸念される。
一方、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置100では、2M個の残差電圧生成部160(160A及び160B)により、2M個の残差電圧(出力電圧Vout)を生成し、生成した残差電圧を用いてAD変換処理を行う。このように、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置100は、従来のAD変換器601で行われていたDA変換処理を行わないので、従来のAD変換器601に比べて、高速にAD変換処理を行うことができる。
また、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置100では、第1AD変換部121が、キャパシタの充放電を用いて高速に差分電圧V0を算出するとともに、2M個の閾値電圧と、差分電圧とを2M個の比較器161により同時に比較することにより、高速なAD変換処理を実現できる。
また、第2AD変換部122は、ランプ電圧RAMPを用い線形性の優れたAD変換処理を行う。
このように、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置100は、上位MビットのAD変換については、高い精度が要求されないので、線形性は劣るが速度が速い方法を用い、下位Nビットの変換については線形性が優れているが速度が遅い方法を用いる。これにより、本発明に係る固体撮像装置100は、変換速度の向上と線形性の確保という、互いにトレードオフ関係にあるこの両者を両立することができる。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置100Aについて図面を参照しながら説明する。
図9は、本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置100Aの構成を示す図である。なお、図1と同様の要素には同一の符号を付している。
本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置100Aは、上述した実施の形態1に係る固体撮像装置100に対して、第1AD変換部121Aの構成が異なる。以下では、実施の形態1に係る固体撮像装置100との相違点を主に説明し、重複する説明は省略する。
第1AD変換部121Aは、第1AD変換処理を行う。この第1AD変換部121Aは、基準電圧生成部107と、Q列毎に1つ設けられた複数の第1列AD変換部123Aを備える。
各第1列AD変換部123Aは、対応するQ列に配置された画素102により生成されたリセット電圧Vresと信号電圧Vsigとに対して、第1AD変換処理を行う。
各第1列AD変換部123Aは、Q個のリセット電圧保持部105と、Q個の信号電圧保持部301と、第1選択回路302と、第2選択回路303と、第1AD変換器106と、Q個の第1記憶部108と、Q個の残差電圧保持部304とを備える。
各リセット電圧保持部105は、列毎に設けられ、対応する列の垂直信号線104に接続されており、対応する列の画素102により出力されたリセット電圧Vresを保持する。
各信号電圧保持部301は、列毎に設けられ、対応する列の垂直信号線104に接続されており、対応する列の画素102により出力された信号電圧Vsigを保持する。
第1選択回路302は、Q列のうち1列を選択し、選択した列に設けられたリセット電圧保持部105に保持されるリセット電圧Vresと、選択した列に設けられた信号電圧保持部301に保持される信号電圧Vsigとを第1AD変換器106に出力する。
第1AD変換器106には、第1選択回路302により出力されるリセット電圧Vres及び信号電圧Vsigと、基準電圧生成部107により生成された第1基準電圧VH及び第2基準電圧VLとが入力される。
この第1AD変換器106は、第1選択回路302により出力されるリセット電圧Vres及び信号電圧Vsigに対して第1AD変換処理を行う。
各第1記憶部108は、列毎に設けられ、第1AD変換器106により生成された対応する列の第1デジタル信号130を保持する。
各残差電圧保持部304は、列毎に設けられ、第1AD変換器106により生成された対応する列の残差電圧131を保持する。
第2選択回路303は、Q列のうち1列を選択し、選択した列に設けられた第1記憶部108へ第1AD変換器106により生成された第1デジタル信号130を出力し、選択した列に設けられた残差電圧保持部304へ第1AD変換器106により生成された残差電圧131を出力する。
また、第2列AD変換部124は、対応する列に設けられた残差電圧保持部304に保持される残差電圧131をNビットの第2デジタル信号にAD変換する。言い換えると、各第2列AD変換部124は、対応するQ列に設けられた第2選択回路303により出力された残差電圧131に対して第2AD変換処理を行う。
また、タイミング制御部112は、複数の第1選択回路302及び複数の第2選択回路303にQ列の各列を順次選択させることにより、複数の第1列AD変換部123AにQ列の各列に対応する残差電圧131及び第1デジタル信号130を順次生成させる。
このように、図9に示す固体撮像装置100Aでは、第1AD変換器106をQ列おきに配置している。そのため、固体撮像装置100Aが必要な第1AD変換器106の数は、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置100と比較してQ分の1になる。これにより、固体撮像装置100Aは、回路面積を小さくできる。また、固体撮像装置100Aでは、1つの第1AD変換器106を配置できる領域の横幅はQ列分の領域となるため、回路配置を容易にできる。
以下、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置100と重複しない部分を中心に、本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置100Aの動作を説明する。
図10は、本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置100AによるAD変換動作のタイミングチャートである。図10は、横方向に時刻を示しており、左から右に時間が経過する様子を示したものである。また、縦方向は電圧値である。
また、ここでは、第1選択回路302及び第2選択回路303は、第1列から第Q列の順序で順次選択するものとする。なお、列を選択する順序は、これ以外の順序であってもよい。
まず、行走査回路103により選択された行に配置された各画素102は、水平ブランキング期間に撮像動作を行い、得られたリセット電圧Vresをリセット電圧保持部105に出力し、得られた信号電圧Vsigを信号電圧保持部301に出力する(ここまでは図10に記載していない)。
次に、時刻t21〜時刻22の期間において、第1選択回路302は、Q列のうち最も左にある第1列を選択し、第1列に配置されたリセット電圧保持部105及び信号電圧保持部301の出力端子を第1AD変換器106に接続する。また、第2選択回路303は、第1列に対応する比較器110の入力端子に、第1AD変換器106の、残差電圧131が出力される出力端子を接続する。
また、第1AD変換器106は、本発明の実施の形態1と同様の動作によりAD変換を行う。つまり、第1AD変換器106は、第2選択回路303を介して、残差電圧131を第1列の比較器110の第1入力端子に出力する。具体的には、実施の形態1で説明したように、残差電圧131として、第1基準電圧VH、次いでVd+VHが出力される。また、比較器110として図7に示す回路を用いる場合、タイミング制御部112は、VHが入力される期間、スイッチ173を閉じておき、Vd+VHが入力されるタイミングでスイッチ173を開く。また、この残差電圧131(Vd+VH)は、残差電圧保持部304で保持される。
また、第1AD変換器106は、第2選択回路303を介して、第1列の第1記憶部108に上位Mビットの第1デジタル信号130を出力する。
その後、第1選択回路302及び第2選択回路303は、時刻t22〜時刻t23の期間において、第1列の右隣の第2列を選択し、第1列AD変換部123Aは、同様の動作を行う。また、第1選択回路302及び第2選択回路303は、時刻t23〜時刻t24の期間において、第3列を選択し、第1列AD変換部123Aは、同様の動作を行う。以下、時刻t24〜時刻t25の期間において、第4列からQ−1列目に至るまで同様の動作が繰り返される。最後に時刻t25〜時刻t26の期間において、第1選択回路302及び第2選択回路303は第Q列を選択し、第1列AD変換部123Aは、同様の動作を行う。また、この動作は、固体撮像装置100Aに搭載されている全ての第1列AD変換部123Aで同時に行われる。
以上の動作により、全列の上位MビットのAD変換処理と、残差電圧131の生成処理とが完了する。
この後、時刻t27以降において、固体撮像装置100Aの全列の第2列AD変換部124は、下位NビットのAD変換処理を同時に行う。
以上により、全てのビットのAD変換処理が完了する。
このように、タイミング制御部112は、時刻t21〜時刻t26の期間において、複数の第1列AD変換部123AにQ列に含まれる全ての列に対応する残差電圧131を生成させた後、時刻t27以降において、複数の第2列AD変換部124に第2AD変換処理を同時に行わせる。
なお、図10には記載していないが、この後、列走査回路109は、各列のM+Nビットの第3デジタル信号を、順番に固体撮像装置100Aの外部に転送する。以上により、一行分の動作が完了する。
また、ここで示したAD変換動作は、水平走査期間に行われる。ただし、固体撮像装置100Aの撮像速度(所謂フレームレート)を大きくしたい場合は、固体撮像装置100Aは、他の行の水平ブランキング期間及び水平走査期間に、AD変換動作を行ってもよい。この場合、他の行の動作と並列的にAD変換動作をする回路又は手段を用意すればよい。
ここで、全てのAD変換処理に要する時間は、上位MビットのAD変換処理にかかる時間のQ倍に、下位NビットのAD変換処理にかかる時間を加算した値になる。これは、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置100には劣るが、AD変換器を数列共有している特許文献3に記載の固体撮像装置700と比較して高速である。なぜなら、本発明に係る第1AD変換器106は、実施の形態1で説明したように高速なので、比較的低速である下位ビットのAD変換処理を全列同時に動作させることで、全体の変換時間が短縮できるからである。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3に係る固体撮像装置の動作について図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態3では、上述した実施の形態1及び実施の形態2に係る第1AD変換器106の変形例について説明する。なお、その他の要素は、実施の形態1又は実施の形態2と同様であり、説明は省略する。
図11は、本発明の実施の形態3に係る固体撮像装置の第1AD変換器106Aの構成を示す図である。なお、図5と同様の要素には同一の符号を付しており、重複する説明は省略する。
以下、第1AD変換器106Aの具体的な構成及び動作を説明する。なお、以下では、キャパシタの容量値を含めて説明するが、各キャパシタの容量値が以下の説明とは異なる値であってもよい。ただし、容量値によっては、正しいAD変換結果が得られない場合も考えられるが、別途それを校正する手段を用意すれば結果的に正しくAD変換することは可能である。
図11に示す第1AD変換器106Aでは、計算ユニット153Aの構成が、上述した計算ユニット153と異なる。
具体的には、第1計算ユニット153A−1は、残差電圧生成部160Cと、波形整形回路313とを備える。また、第2計算ユニット153A−2から第2M計算ユニット153A−2Mは、残差電圧生成部160Dと、波形整形回路313とを備える。
残差電圧生成部160Cは、図5に示す残差電圧生成部160Aの構成に加え、さらに、オペアンプ310と、キャパシタ311と、スイッチ312とを備える。同様に、残差電圧生成部160Dは、図5に示す残差電圧生成部160Bの構成に加え、さらに、オペアンプ310と、キャパシタ311と、スイッチ312とを備える。
このオペアンプ310、キャパシタ311、及びスイッチ312は、出力電圧Voutが出力される出力端子(本発明の第1端子及び第2端子に相当)と、ノード165(本発明の第1ノード及び第2ノードに相当)との間に接続される。
オペアンプ310の反転入力端子は、ノード165に接続されている。また、オペアンプ310の非反転入力端子には、リセット電圧Vresが印加されている。
キャパシタ311は、オペアンプ310の反転入力端子と出力端子との間に接続されている。このキャパシタ311の容量は2MCである。
スイッチ312は、キャパシタ311と並列に、オペアンプ310の反転入力端子と出力端子との間に接続されている。
また、オペアンプ310は、出力端子に出力電圧Voutを出力する。この出力電圧Voutは、波形整形回路313と、スイッチ154とに入力される。
波形整形回路313は、入力された出力電圧Voutと第1基準電圧VHとの大小関係によりデジタル的に0/1判定する。つまり、波形整形回路313は、図5に示す比較器161に相当し、残差電圧(出力電圧Vout)と、第1基準電圧VHとを比較することにより、比較結果信号bを生成する。
以下、図11に示す第1AD変換器106Aの動作を説明する。以下では、M=2、VL=0V、VH=1V、Vres=1.5V、Vsig=1.2Vの場合を例に説明するが、他の場合も同様に動作することはいうまでもない。図12は、第1AD変換器106Aの動作を示すタイミングチャートである。また、図12は、横方向に時刻を示しており、左から右に時間が経過する様子を示したものである。また、図12の縦方向は電圧値である。
また、図12では第1計算ユニット〜第4計算ユニットの出力電圧Vout(1)〜Vout(4)と、残差電圧131との各時刻での値を示している。また、ここでの説明は、リセット電圧Vresにオフセット電圧を印加していない場合である。印加する場合は、波形整形回路313において用いる、0/1判定する閾値を第1基準電圧VHにオフセット電圧を加えた値にしておけばよい。ここでの説明では、全オペアンプ310の利得を無限大と仮定している。利得が無限大のオペアンプは存在しないが、通常、オペアンプは無限大とみなせるほど利得が大きい。もしくは十分利得が大きいオペアンプは作製可能である。
まず、時刻t31〜時刻t32の期間において、タイミング制御部112は、第1スイッチ164及びスイッチ312をオンし、第2スイッチ162及び第3スイッチ166にVHを選択させ、第4スイッチ168にVLを選択させる。このとき、全オペアンプ310の全端子の電圧はVresとなる。
また、時刻t31〜時刻t34の期間において、タイミング制御部112は、スイッチ154をオンするとともに、スイッチ157をオフする。これにより、インピーダンス変換器155の入力端子に第1基準電圧VHが供給される。よって、残差電圧131はVHとなる。
次に、時刻t32〜時刻t33の期間において、タイミング制御部112は、第1スイッチ164及びスイッチ312をオフし、第2スイッチ162にVsigを選択させ、第3スイッチ166及び第4スイッチ168にVLを選択させる。このとき、キャパシタ163の左端の電圧が第2スイッチ162の切り替えにより、Vsig−VHだけ変化している。
この変化分がオペアンプ310により増幅される。ただし、オペアンプ310の出力端子とオペアンプ310の反転入力端子との間に接続されるキャパシタ311により、オペアンプ310は負帰還を受け、出力電圧Vout(1)は有限値となる。このとき、オペアンプ310の利得は無限大なので、オペアンプ310の出力電圧Vout(1)が有限値になるためには、オペアンプ310の反転入力端子の電圧が非反転入力端子の電圧(すなわちVres)と等しくなければならない。このため、キャパシタ163の右端の電圧(ノード165の電圧)は変化しない。これにより、キャパシタ163の両端の電圧差は(Vsig−VH)だけ増加するので、キャパシタ163に蓄積される電荷QAは、左端の電荷を正として、下記(式12)で示されるだけ増加する。
Figure 2011091573
また、オペアンプ310の反転入力端子には電圧源又は電流源が接続されていないので、この増加分の電荷は、キャパシタ311から移動することになる。ここで、キャパシタ311とキャパシタ163との容量は等しいので、この電荷移動により、キャパシタ311の両端の電圧差は(VH−Vsig)だけ変化し、この変化分が出力電圧Vout(1)の変化分となる。したがって、第1計算ユニット153A−1のオペアンプ310の出力電圧Vout(1)は、下記(式13)で表される。
Figure 2011091573
また、第k計算ユニット153A−k(kは2≦k≦2Mの整数)についても同様に考えると、キャパシタ167の両端の電圧差がVL−VHだけ変化するため、増加する電荷は、下記(式14)で示される。
Figure 2011091573
この電荷がキャパシタ311から移動することによるキャパシタ311の両端の電圧差の変化を考えれば、第k計算ユニット153A−kの出力電圧Vout(k)が下記(式15)のように求まる。
Figure 2011091573
次に、時刻t33において、タイミング制御部112は、第3スイッチ166及び第4スイッチ168にVsigを選択させる。つまり、タイミング制御部112は、時刻t33以降において、第1スイッチ164及びスイッチ312をオフし、第2スイッチ162にVsigを選択させ、第3スイッチ166及び第4スイッチ168にVsigを選択させる。
このとき、第1計算ユニット153A−1の状態は変化しないため、出力電圧Vout(1)は、上記(式13)で表される。
一方、第k計算ユニット153A−kについては、キャパシタ167及びキャパシタ169の両端の電圧差が(Vsig−VL)だけ変化することによる電荷移動が同様に生じる。ここで、キャパシタ167とキャパシタ169との容量の合計と、キャパシタ311の容量とは等しいので、この電圧変化が(絶対値は)そのままキャパシタ311に生じるため、出力電圧Vout(k)は、下記(式16)で表される。
Figure 2011091573
つまり、Vout(k)は、上記(式8)と同じ値になる。また、(式13)は(式2)と同じである。したがって、時刻t33以降は、図6に示す時刻t3以降と同様に第1AD変換器106Aを動作させることによって、上位MビットのAD変換処理を行うことができる。また、それ以降の処理は、実施の形態1と同様である。
以上より、本発明の実施の形態3に係る第1AD変換器106Aを用いた場合でも、第1AD変換器106を用いた場合と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態4)
以下、本発明の実施の形態4に係る固体撮像装置の動作について図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態4では、上述した実施の形態2に係る固体撮像装置100Aの駆動方法の変形例について説明する。
図13は、本発明の実施の形態4に係る固体撮像装置100AによるAD変換動作のタイミングチャートである。なお、固体撮像装置100Aの構成は、実施の形態2と同様である。また、以下では、固体撮像装置100Aが、実施の形態1で説明した第1AD変換器106を備える例を説明するが、固体撮像装置100Aは、実施の形態3で説明した第1AD変換器106Aを備えてもよい。
まず、行走査回路103により選択された行に配置された各画素102は、水平ブランキング期間に撮像動作を行い、得られたリセット電圧Vresをリセット電圧保持部105に出力し、得られた信号電圧Vsigを信号電圧保持部301に出力する。
次に、時刻t41〜時刻42の期間において、第1選択回路302及び第2選択回路303は第1列を選択する。これにより、第1AD変換器106は、第1列に対して、上位MビットのAD変換処理を行い、残差電圧131を比較器に出力する。
次に、時刻t42〜時刻43の期間において、第1選択回路302及び第2選択回路303は第2列を選択する。これにより、第1AD変換器106は、第2列に対して、上位MビットのAD変換処理を行う。また、この第2列の上位MビットのAD変換処理と同時に、時刻t42において、タイミング制御部112は、カウンタ値CNTのカウントアップを開始する。さらに、時刻t42において、参照信号生成部113、第1列の比較器110に入力するランプ電圧RAMPを増加させ始める。そして、比較器110の両入力端子の電圧が一致したときのカウンタ値CNTがカウンタラッチ部111により記憶される。
このように、本発明の実施の形態4に係る固体撮像装置100Aでは、第1列の下位NビットAD変換処理と、第2列の上位MビットAD変換処理とを同時に行う。
言い換えると、タイミング制御部112は、複数の第1列AD変換部123AにQ列に含まれる第1列に対応する残差電圧131を生成させると同時に、Q列に含まれる、第1列と異なる第2列に設けられた複数の第2列AD変換部124に、第1列AD変換部123Aにより既に生成された、対応する列の残差電圧131に対して第2AD変換処理を行わせる。
同様に、時刻t43〜時刻t44の期間において、第2列の下位NビットのAD変換処理は、第3列の上位MビットのAD変換処理と同時に行われる。このように、時刻t45までに、第P列の下位NビットAD変換処理までが行われる(Pは1以上Q未満の整数)。
次に、時刻t45以降において、固体撮像装置100Aは、第P+1列のAD変換を続けて行うが、これと同時に、列走査回路109は、全ビットのAD変換処理が終了した第1列から第P列までのデジタル値を外部に転送する。
その後、時刻t46〜時刻t47の期間において、第Q列の上位MビットのAD変換処理が行われ、時刻t47〜時刻t48の期間において、第Q列の下位NビットのAD変換処理が行われる。
全列のAD変換処理が終了した時刻t48より後に、列走査回路109は、第P+1列から第Q列のデジタル値を外部に転送する。
以上により、1行分のAD変換処理が完了する。
このように、タイミング制御部112は、時刻t41〜時刻t45の期間において、複数の第1列AD変換部123AにQ列に含まれる第1列群(第1列〜第P列)に対応する残差電圧131及び第1デジタル信号130を順次生成させるとともに、当該第1列群に設けられた複数の第2列AD変換部124に、当該第1列群に対応する残差電圧131に対して第2AD変換処理を行わせることにより、第2デジタル信号を順次生成させる。
さらに、タイミング制御部112は、時刻t45〜時刻48の期間において、複数の第1列AD変換部123AにQ列に含まれる、第1列群と異なる第2列群(第P+1列〜第Q列)に対応する残差電圧131及び第1デジタル信号130を順次生成させるとともに、当該第2列群に設けられた複数の第2列AD変換部124に、当該第2列群に対応する残差電圧131に対して第2AD変換処理を行わせると同時に、列走査回路109に、第1列群に対応する第3デジタル信号を、外部に順次転送させる。
また、本発明の実施の形態4に係る固体撮像装置100Aによれば、並列的に各部が動作することにより、他の処理を待つ動作が減少するので、全体として高速なAD変換動作が可能になる。
なお、以上の説明はあくまでも一例であり、他の列が上位MビットのAD変換処理を行っているのと同時に他の列で下位NビットのAD変換処理を行えば、他のタイミングチャートも当然考えられる。さらに、他の列で何らかのAD変換動作を行っているのと同時にデジタル値を外部に転送すれば、他のタイミングチャートも考えられる。
例えば、固体撮像装置100Aは、全ビットのAD変換処理が終わったデジタル信号を、3分割以上に分割して外部に出力してもよい。
また、固体撮像装置100Aは、複数列の上位MビットのAD変換処理を順次行うのと同時に、別の複数列の下位NビットのAD変換処理を一斉に行ってもよい。例えば、第1列〜第P列までの上位MビットのAD変換処理を順次行った後、第1列〜第P列までの下位NビットのAD変換処理を同時に行い、その後、第1列〜第P列までの第3デジタル信号を外部に転送してもよい。この場合、この下位NビットのAD変換処理及び転送処理の少なくとも一方と、第P+1列〜第Q列までの上位MビットのAD変換処理を同時に行ってもよい。
また、上記実施の形態1〜4に係る固体撮像装置100及び100Aに含まれる各処理部は典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又はすべてを含むように1チップ化されてもよい。
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
また、本発明の実施の形態1〜4に係る、固体撮像装置100及び100Aの機能の一部又は全てを、CPU等のプロセッサがプログラムを実行することにより実現してもよい。
さらに、本発明は上記プログラムであってもよいし、上記プログラムが記録された記録媒体であってもよい。また、上記プログラムは、インターネット等の伝送媒体を介して流通させることができるのは言うまでもない。
また、上記実施の形態1〜4に係る、固体撮像装置100及び100A、及びその変形例の機能のうち少なくとも一部を組み合わせてもよい。
また、上記で用いた数字は、すべて本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は例示された数字に制限されない。さらに、ハイ/ローにより表される論理レベル又はオン/オフにより表されるスイッチング状態は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、例示された論理レベル又はスイッチング状態の異なる組み合わせにより、同等な結果を得ることも可能である。また、トランジスタ等のn型及びp型等は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、これらを反転させることで、同等の結果を得ることも可能である。また、構成要素間の接続関係は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明の機能を実現する接続関係はこれに限定されない。
また、上記説明では、MOSトランジスタを用いた例を示したが、バイポーラトランジスタ等の他のトランジスタを用いてもよい。
更に、本発明の主旨を逸脱しない限り、本実施の形態に対して当業者が思いつく範囲内の変更を施した各種変形例も本発明に含まれる。
本発明は、固体撮像装置に適用できる。また、本発明は、固体撮像装置を備えるデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ及び監視カメラなどに利用できる。
100、100A、500、600、700 固体撮像装置
101 撮像部
102、501 画素
103 行走査回路
104 垂直信号線
105 リセット電圧保持部
106、106A 第1AD変換器
107 基準電圧生成部
108 第1記憶部
109 列走査回路
110、503 比較器
111 カウンタラッチ部
112 タイミング制御部
113 参照信号生成部
120 AD変換部
121、121A 第1AD変換部
122 第2AD変換部
123、123A 第1列AD変換部
124 第2列AD変換部
130 第1デジタル信号
131 残差電圧
133 比較結果信号
151 計算部
152 選択部
153、153A 計算ユニット
154、157、173、312 スイッチ
155 インピーダンス変換器
156 デコーダ・選択回路
160、160A、160B、160C、160D 残差電圧生成部
161 比較器
162 第2スイッチ
163、167、169、171、172、311 キャパシタ
164 第1スイッチ
165 ノード
166 第3スイッチ
168 第4スイッチ
170 差動増幅回路
201 リセットトランジスタ
202 フォトダイオード(PD)
203 転送トランジスタ
204 フローティングディフュージョン(FD)
205 増幅トランジスタ
206 画素選択トランジスタ
301 信号電圧保持部
302 第1選択回路
303 第2選択回路
304 残差電圧保持部
310 オペアンプ
313 波形整形回路
502、601、602、701 AD変換器
504 DA変換器
603 2ビットADC
b 比較結果信号
CNT カウンタ値
RAMP ランプ電圧
RSCELL リセット信号線
sel 選択信号
SELECT 選択信号線
TRANS 転送信号線
V0、Va 差分電圧
VDD 電源線
VH 第1基準電圧
VL 第2基準電圧
Vout 出力電圧
Vres リセット電圧
Vsig 信号電圧

Claims (12)

  1. 行列状に配置され、リセット電圧と、入射光の光量に応じた信号電圧とを出力する複数の画素と、
    前記信号電圧を、M(Mは1以上の整数)ビットの第1デジタル信号と、N(Nは1以上の整数)ビットの第2デジタル信号とを含むM+Nビットの第3デジタル信号にAD変換するAD変換部とを備え、
    前記AD変換部は、
    前記リセット電圧と前記信号電圧との差を示す差分電圧を算出し、算出した前記差分電圧を前記第1デジタル信号にAD変換するとともに、当該差分電圧と当該第1デジタル信号のデジタル値に対応するアナログ電圧との差分を示す第1残差電圧を生成する第1AD変換処理を行う第1AD変換部と、
    前記第1残差電圧を前記第2デジタル信号にAD変換する第2AD変換処理を行う第2AD変換部とを備え、
    前記第1AD変換部は、
    前記差分電圧を算出するとともに、当該差分電圧と2M個の閾値電圧の各々との差を示し、Mビットにより表される2M個のデジタル値の各々に対応する2M個の第2残差電圧を生成する残差電圧生成部と、
    前記2M個の第2残差電圧の各々と第1基準電圧とを比較することにより、2Mビットの第1比較結果信号を生成する第1比較部と、
    前記2Mビットの第1比較結果信号を前記Mビットの第1デジタル信号に変換するデコーダと、
    前記2M個の第2残差電圧のうち、前記デコーダにより変換された前記第1デジタル信号のデジタル値に対応する第2残差電圧を選択し、選択した第2残差電圧を前記第1残差電圧として出力する選択部とを備える
    固体撮像装置。
  2. 前記第2AD変換部は、
    列毎に1つ設けられた複数の第2列AD変換部を備え、
    前記第1AD変換部は、
    Q列毎に1つ設けられ、対応するQ列に配置された複数の画素により出力される前記リセット電圧及び前記信号電圧に対して前記第1AD変換処理を行う複数の第1列AD変換部を備え、
    前記各第1列AD変換部は、
    Q列のうちの1列を選択し、選択した列に配置された画素により出力される前記リセット電圧及び前記差分電圧を出力する第1選択回路と、
    前記第1選択回路により出力される前記リセット電圧及び前記信号電圧に対して前記第1AD変換処理を行う第1AD変換器と、
    Q列のうちの1列を選択し、前記第1AD変換器により生成された前記第1残差電圧を、選択した列に設けられた前記第2列AD変換部に出力する第2選択回路とを備え、
    前記各第2列AD変換部は、対応するQ列に設けられた前記第2選択回路により出力された前記第1残差電圧に対して前記第2AD変換処理を行う
    請求項1記載の固体撮像装置。
  3. 前記固体撮像装置は、さらに、
    前記第1選択回路及び前記第2選択回路に前記Q列の各列を順次選択させることにより、前記第1列AD変換部に前記Q列の各列に対応する前記第1残差電圧及び前記第1デジタル信号を順次生成させる第1制御部を備え、
    前記第1制御部は、前記第1列AD変換部に前記Q列に含まれる第1列に対応する前記第1残差電圧を生成させると同時に、前記Q列に含まれる、前記第1列と異なる第2列に設けられた前記第2列AD変換部に、前記第1列AD変換部により既に生成された、対応する列の前記第1残差電圧に対して前記第2AD変換処理を行わせる
    請求項2記載の固体撮像装置。
  4. 前記固体撮像装置は、さらに、
    前記AD変換部によりAD変換された前記第3デジタル信号を、外部に順次転送する列走査回路を備え、
    前記第1制御部は、さらに、
    前記第1列AD変換部に前記Q列に含まれる第1列群に対応する前記第1残差電圧及び前記第1デジタル信号を順次生成させるとともに、当該第1列群に設けられた前記第2列AD変換部に、当該第1列群に対応する前記第1残差電圧に対して前記第2AD変換処理を行わせることにより、前記第2デジタル信号を順次生成させ、
    前記第1列AD変換部に前記Q列に含まれる、前記第1列群と異なる第2列群に対応する前記第1残差電圧及び前記第1デジタル信号を順次生成させるとともに、当該第2列群に設けられた前記第2列AD変換部に、当該第2列群に対応する前記第1残差電圧に対して前記第2AD変換処理を行わせると同時に、前記列走査回路に、前記第1列群に対応する前記第3デジタル信号を、外部に順次転送させる
    請求項3記載の固体撮像装置。
  5. 前記固体撮像装置は、さらに、
    前記第1選択回路及び前記第2選択回路に前記Q列の各列を順次選択させることにより、前記第1列AD変換部に前記Q列の各列に対応する前記第1残差電圧及び前記第1デジタル信号を順次生成させる第1制御部を備え、
    前記第1制御部は、前記第1列AD変換部に前記Q列に含まれる全ての列に対応する前記第1残差電圧を生成させた後、前記第2列AD変換部に、当該全ての列に対応する第1残差電圧に対する前記第2AD変換処理を同時に行わせる
    請求項2記載の固体撮像装置。
  6. 前記第1AD変換部は、
    列毎に1つ設けられ、対応する列に配置された画素により出力された前記リセット電圧と前記信号電圧とに対して、前記第1AD変換処理を行う複数の第1列AD変換部を備え、
    前記第2AD変換部は、
    列毎に1つ設けられ、対応する列に設けられた前記第1列AD変換部により生成された前記第1残差電圧に対して前記第2AD変換処理を行う複数の第2列AD変換部を備える
    請求項1記載の固体撮像装置。
  7. 前記第2AD変換部は、
    第1時刻から、時間の経過とともに電圧値が変化するランプ電圧を生成する参照信号生成部と、
    前記ランプ電圧と前記第1残差電圧とを比較し、比較結果を示す第2比較結果信号を生成する第2比較部と、
    前記第1時刻から前記第2比較結果信号の論理が反転するまでの時間を前記第2デジタル信号として保持する第1保持部とを備える
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  8. 前記残差電圧生成部は、それぞれが前記2M個の第2残差電圧のうち1つを生成する第1残差電圧生成部と、(2M−1)個の第2残差電圧生成部とを含み、
    前記第1残差電圧生成部は、
    当該第1残差電圧生成部により生成される前記第2残差電圧が出力される第1端子と、
    前記第1端子に一端が接続された第1容量と、
    前記第1端子に前記リセット電圧を供給する閉状態と、供給しない開状態とを切り替える第1スイッチと、
    前記信号電圧と第1基準電圧との一方を選択し、選択した電圧を前記第1容量の他端に供給する第2スイッチとを備え、
    前記各第2残差電圧生成部は、
    当該第2残差電圧生成部により生成される前記第2残差電圧が出力される第2端子と、
    前記第2端子に一端が接続された第2容量及び第3容量と、
    前記信号電圧と前記第1基準電圧と第2基準電圧とのうち1つを選択し、選択した電圧を前記第2容量の他端に供給する第3スイッチと、
    前記信号電圧と第2基準電圧との一方を選択し、選択した電圧を前記第3容量の他端に供給する第4スイッチと、
    前記第2端子に前記リセット電圧を供給する閉状態と、供給しない開状態とを切り替える第5スイッチとを備える
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  9. 前記固体撮像装置は、さらに、
    前記第1スイッチ、前記第2スイッチ、前記第3スイッチ、前記第4スイッチ及び前記第5スイッチを制御する第2制御部を備え、
    前記第2制御部は、
    第1期間において、前記第1スイッチ及び前記第5スイッチを閉状態にし、前記第2スイッチ、前記第3スイッチ及び前記第4スイッチに前記信号電圧を選択させ、
    前記第1期間の後の第2期間において、前記第1スイッチ及び前記第5スイッチを開状態にし、前記第2スイッチに前記第1基準電圧を選択させ、前記第3スイッチ及び前記第4スイッチに前記第2基準電圧を選択させ、
    前記第2期間の後の第3期間において、前記第1スイッチ及び前記第5スイッチを開状態にし、前記第2スイッチ及び前記第3スイッチに前記第1基準電圧を選択させ、前記第4スイッチに前記第2基準電圧を選択させる
    請求項8記載の固体撮像装置。
  10. 前記残差電圧生成部は、それぞれが前記2M個の第2残差電圧のうち1つを生成する第1残差電圧生成部と、(2M−1)個の第2残差電圧生成部とを含み、
    前記第1残差電圧生成部は、
    当該第1残差電圧生成部により生成される前記第2残差電圧が出力される第1端子と、
    第1ノードと、
    前記第1ノードに一端が接続された第1容量と、
    前記第1ノードに前記リセット電圧を供給する閉状態と、供給しない開状態とを切り替える第1スイッチと、
    前記信号電圧と第1基準電圧との一方を選択し、選択した電圧を前記第1容量の他端に供給する第2スイッチと、
    反転入力端子が前記第1ノードに接続され、非反転入力端子に前記リセット電圧が印加され、出力端子が前記第1端子と接続される第1オペアンプと、
    前記第1オペアンプの非反転入力端子と出力端子との間に、互いに並列に接続される第4容量及び第6スイッチとを備え、
    前記各第2残差電圧生成部は、
    当該第2残差電圧生成部により生成される前記第2残差電圧が出力される第2端子と、
    第2ノードと、
    前記第2ノードに一端が接続された第2容量及び第3容量と、
    前記信号電圧と前記第1基準電圧と第2基準電圧とのうち1つを選択し、選択した電圧を前記第2容量の他端に供給する第3スイッチと、
    前記信号電圧と第2基準電圧との一方を選択し、選択した電圧を前記第3容量の他端に供給する第4スイッチと、
    前記第2ノードに前記リセット電圧を供給する閉状態と、供給しない開状態とを切り替える第5スイッチと、
    反転入力端子が前記第2ノードに接続され、非反転入力端子に前記リセット電圧が印加され、出力端子が前記第2端子と接続される第2オペアンプと、
    前記第2オペアンプの非反転入力端子と出力端子との間に、互いに並列に接続される第5容量及び第7スイッチとを備える
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  11. 前記固体撮像装置は、さらに、
    前記第1スイッチ、前記第2スイッチ、前記第3スイッチ、前記第4スイッチ、前記第5スイッチ、前記第6スイッチ及び前記第7スイッチを制御する第2制御部を備え、
    前記第2制御部は、
    第1期間において、前記第1スイッチ、前記第5スイッチ、前記第6スイッチ及び前記第7スイッチを閉状態にし、前記第2スイッチ及び前記第3スイッチに前記第1基準電圧を選択させ、前記第4スイッチに前記第2基準電圧を選択させ、
    前記第1期間の後の第2期間において、前記第1スイッチ、前記第5スイッチ、前記第6スイッチ及び前記第7スイッチを開状態にし、前記第2スイッチに前記信号電圧を選択させ、前記第3スイッチ及び前記第4スイッチに前記第2基準電圧を選択させ、
    前記第2期間の後の第3期間において、前記第1スイッチ、前記第5スイッチ、前記第6スイッチ及び前記第7スイッチを開状態にし、前記第2スイッチ、前記第3スイッチ及び前記第4スイッチに前記信号電圧を選択させる
    請求項10記載の固体撮像装置。
  12. 行列状に配置され、リセット電圧と、入射光の光量に応じた信号電圧とを出力する複数の画素を備える固体撮像装置におけるAD変換方法であって、
    前記信号電圧を、M(Mは1以上の整数)ビットの第1デジタル信号と、N(Nは1以上の整数)ビットの第2デジタル信号とを含むM+Nビットの第3デジタル信号にAD変換するAD変換ステップを含み、
    前記AD変換ステップは、
    前記リセット電圧と前記信号電圧との差を示す差分電圧を算出し、算出した前記差分電圧を第1デジタル信号にAD変換するとともに、当該差分電圧と当該第1デジタル信号のデジタル値に対応するアナログ電圧との差分を示す第1残差電圧を生成する第1AD変換処理を行う第1AD変換ステップと、
    前記第1残差電圧を前記第2デジタル信号にAD変換する第2AD変換処理を行う第2AD変換ステップとを含み、
    前記第1AD変換ステップは、
    前記差分電圧を算出するとともに、当該差分電圧と2M個の閾値電圧の各々との差を示し、Mビットにより表される2M個のデジタル値の各々に対応する2M個の第2残差電圧を生成する残差電圧生成ステップと、
    前記2M個の第2残差電圧の各々と第1基準電圧とを比較することにより、2Mビットの第1比較結果信号を生成する第1比較ステップと、
    前記2Mビットの第1比較結果信号を前記Mビットの第1デジタル信号に変換するデコードステップと、
    前記2M個の第2残差電圧のうち、前記デコードステップで変換された前記第1デジタル信号のデジタル値に対応する第2残差電圧を選択し、選択した第2残差電圧を前記第1残差電圧として出力する選択ステップとを含む
    AD変換方法。
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