JP2011091319A - 発電デバイス - Google Patents

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Norihiro Yamauchi
規裕 山内
Chomei Matsushima
朝明 松嶋
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Abstract

【課題】発電効率の向上を図れるとともに信頼性の向上を図れる発電デバイスを提供する。
【解決手段】素子形成基板20aを用いて形成されてフレーム部(支持部)21およびカンチレバー部22を有するカンチレバー形成基板20と、カンチレバー部22の振動に応じて交流電圧を発生する圧電変換部(発電部)24とを備え、圧電変換部24の下部電極24a、上部電極24cが、下部電極用パッド27a、上部電極用パッド27cと電気的に接続されている。上部電極24cと圧電層24bとの接するエリアを規定し且つ上部電極24cと下部電極24aとの短絡を防止する絶縁層25がカンチレバー形成基板20の一表面側においてフレーム部21上まで延設され、上部電極24cと当該上部電極24cに電気的に接続される上部電極用パッド27cとの間の接続配線26cの全ての部位が絶縁層25上に形成され、上部電極用パッド27cが絶縁層25上に形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動エネルギを電気エネルギに変換する振動式の発電デバイスに関するものである。
近年、MEMS(micro electro mechanical systems)デバイスの一種として、車の振動や人の動きによる振動などの任意の振動に起因した振動エネルギを電気エネルギに変換する発電デバイスが各所で研究開発されている。
ここにおいて、この種の発電デバイスとして用いることが可能な電気機械変換装置として、図6に示すように、素子形成基板(ここでは、Si基板)20a’を用いて形成されてフレーム部(支持部)21’およびフレーム部21’の内側に配置されフレーム部21’に揺動自在に支持されたカンチレバー部(撓み部)22’を有するカンチレバー形成基板20’と、カンチレバー形成基板20’のカンチレバー部22’に形成されカンチレバー部22’の振動に応じて交流電圧を発生する発電部として機能する圧電変換部(圧電素子)24’とを備えたものが提案されている。
上述の圧電変換部24’は、素子形成基板20a’の一表面側のシリコン酸化膜からなる絶縁膜29a’上に形成されており、Ti膜とPt膜との積層膜からなる下部電極24a’と、下部電極24a’におけるカンチレバー部22’側とは反対側に形成されたAlN薄膜もしくはPZT(:Pb(Zr,Ti)O3)薄膜からなる圧電層24b’と、圧電層24b’における下部電極24a’側とは反対側に形成されたPt膜からなる上部電極24c’とで構成されている。
また、上述の電気機械変換装置は、上部電極24c’と下部電極24a’との短絡を防止するレジスト層からなる絶縁層25’が、圧電変換部24’におけるフレーム部21’側の端部を覆う形で形成されており、上部電極24c’とフレーム部21’において絶縁膜29a’上に形成された上部電極用パッド27c’とが、上部電極用パッド27c’に連続一体に形成された接続配線26c’を介して電気的に接続され、下部電極24a’とフレーム部21’において絶縁膜29a’上に形成された下部電極用パッド(図示せず)とが、両者に連続一体に形成された接続配線(図示せず)を介して電気的に接続されている。
特開2005−331485号公報
ところで、図6に示した構成の電気機械変換装置では、下部電極24a’、圧電層24b’、上部電極24c’それぞれのフレーム部21’に近い側の側縁を絶縁層25’により覆うことにより、上述の圧電層24b’の端部における段差に起因した接続配線26c’の断線の防止を図っている。
しかしながら、図6に示した構成の電気機械変換装置を発電デバイスとして用いる場合、圧電層24b’の膜厚を厚くすることで発電特性の向上を図ることが考えられるが、圧電層24b’の膜厚を厚くすると、絶縁層25’と絶縁膜29a’との段差が大きくなり、接続配線26c’が断線しやすくなって信頼性が低下してしまう。
また、図6に示した構成の電気機械変換装置では、上部電極用パッド27c’と素子形成基板20a’との間の寄生容量に起因して発電効率の向上が制限されてしまう。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、発電効率の向上を図れるとともに信頼性の向上を図れる発電デバイスを提供することにある。
請求項1の発明は、素子形成基板を用いて形成されて支持部および支持部に揺動自在に支持されたカンチレバー部を有するカンチレバー形成基板と、カンチレバー部に形成されカンチレバー部の振動に応じて交流電圧を発生する圧電変換部からなる発電部とを備え、発電部が、カンチレバー形成基板の一表面側においてカンチレバー部に重なる部位に形成された下部電極と、下部電極におけるカンチレバー部側とは反対側に形成された圧電層と、圧電層における下部電極側とは反対側に形成された上部電極とを有し、下部電極および上部電極それぞれが、カンチレバー形成基板の前記一表面側において支持部に重なる部位に形成された各別のパッドと電気的に接続されてなる発電デバイスであって、上部電極と圧電層との接するエリアを規定し且つ上部電極と下部電極との短絡を防止する絶縁層がカンチレバー形成基板の前記一表面側において支持部上まで延設され、上部電極と当該上部電極に電気的に接続されるパッドである上部電極用パッドとの間の接続配線の全ての部位が絶縁層上に形成され、上部電極用パッドが絶縁層上に形成されてなることを特徴とする。
この発明によれば、上部電極と圧電層との接するエリアを規定し且つ上部電極と下部電極との短絡を防止する絶縁層がカンチレバー形成基板の前記一表面側において支持部上まで延設され、上部電極と当該上部電極に電気的に接続されるパッドである上部電極用パッドとの間の接続配線の全ての部位が絶縁層上に形成され、上部電極用パッドが絶縁層上に形成されているので、接続配線の下地となる部分の段差を低減でき、圧電層の膜厚を大きくしながらも上部電極と上部電極用パッドとを電気的に接続する接続配線の断線を防止することができて、発電効率の向上と信頼性の向上とを図れ、しかも、上部電極用パッドと素子形成基板との間の寄生容量の低減による発電効率の向上も図れる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記絶縁層は、SiOもしくはSiにより形成されてなることを特徴とする。
この発明によれば、前記絶縁層がレジストにより形成されている場合に比べて耐熱性および絶縁性を向上できる。
請求項1の発明では、発電効率の向上を図れるとともに信頼性の向上を図れるという効果がある。
実施形態の発電デバイスを示し、(a)は概略平面図、(b)は(a)のA−A’概略断面図である。 同上の発電デバイスの製造方法を説明するための主要工程平面図である。 同上の発電デバイスの製造方法を説明するための主要工程平面図である。 同上の発電デバイスの他の構成例の概略分解斜視図である。 同上の発電デバイスの他の構成例の要部の概略分解断面図である。 従来例の発電デバイスを示し、(a)は概略斜視図、(b)は(a)のA−A’概略断面図、(c)は(a)のB−B’概略断面図である。
本実施形態の発電デバイスは、図1に示すように、素子形成基板20aを用いて形成されてフレーム部21およびフレーム部21の内側に配置されフレーム部21に揺動自在に支持されたカンチレバー部22を有するカンチレバー形成基板20と、カンチレバー形成基板20の一表面側においてカンチレバー部22に形成され当該カンチレバー部22の振動に応じて交流電圧を発生する圧電変換部(圧電素子)24とを備えている。また、カンチレバー形成基板20におけるカンチレバー部22の先端部には、カンチレバー部22の変位量を大きくするための錘部23が一体に設けられている。なお、本実施形態では、フレーム部21が、支持部を構成し、圧電変換部24が、発電部を構成している。
上述の圧電変換部24は、下部電極24aと、下部電極24aにおけるカンチレバー部22側とは反対側に形成された圧電層24bと、圧電層24bにおける下部電極24a側とは反対側に形成された上部電極24cとで構成されている。
また、カンチレバー形成基板20の上記一表面側には、下部電極24aおよび上部電極24cそれぞれに金属配線からなる接続配線26a,26cを介して電気的に接続された各別のパッドである下部電極用パッド27a、上部電極用パッド27cが、フレーム部21に重なる部位で形成されている。
上述の圧電変換部24は、下部電極24aの平面サイズが最も大きく、2番目に圧電層24bの平面サイズが大きく、上部電極24cの平面サイズが最も小さくなるように設計してあり、更に、圧電変換部24において圧電層24bと下部電極24aおよび上部電極24cそれぞれとが接する圧電変換領域のフレーム部21側の端が、フレーム部21とカンチレバー部22との境界に略一致し、錘部23側の端が、錘部23の端に略一致するように設計してある。ここで、圧電変換部24は、平面視において、下部電極24aの外周線の内側に圧電層24bが位置し、圧電層24bの外周線の内側に上部電極24cが位置している。
また、カンチレバー形成基板20の上記一表面側には、上部電極24cと圧電層24bとの接するエリアを規定(上述の圧電変換領域を規定)し且つ上部電極24cに電気的に接続される接続配線26cと下部電極24aとの短絡を防止することで上部電極24cと下部電極24aとの短絡を防止する絶縁層25が、下部電極24aおよび圧電層24bそれぞれの周部を覆う形で形成されている。
上述の絶縁層25は、シリコン酸化膜により構成してあるが、シリコン酸化膜に限らず、シリコン窒化膜により構成してもよい。要するに、絶縁層25は、SiOにより形成されているが、SiOに限らず、Siにより形成されていてもよい。また、カンチレバー形成基板20は、素子形成基板20aの一表面側および他表面側それぞれにシリコン酸化膜からなる絶縁膜29a,29bが形成されており、圧電変換部24と素子形成基板20aとが素子形成基板20aの上記一表面側の絶縁膜29aにより電気的に絶縁されている。
以上説明した発電デバイスでは、発電部が、下部電極24aと圧電層24bと上部電極24cとで構成される圧電変換部24により構成されているから、カンチレバー部22の振動によって圧電変換部24の圧電層24bが応力を受け上部電極24cと下部電極24aとに電荷の偏りが発生し、圧電変換部24において交流電圧が発生する。
ところで、本実施形態における発電デバイスは、圧電層24bの圧電材料として、鉛系圧電材料の一種であるPZTを採用しており、素子形成基板20aとして、上記一表面が(100)面の単結晶のSi基板を用いているが、鉛系圧電材料は、PZTに限らず、例えば、PZT−PMN(:Pb(Mn,Nb)O3)やその他の不純物を添加したPZTなどを採用してもよい。ここで、本実施形態の発電デバイスでは、圧電層24bの比誘電率をε、発電指数をPとすると、P∝e31 2/εの関係が成り立ち、発電指数Pが大きいほど発電効率が大きくなるが、発電デバイスに用いられる代表的な圧電材料であるPZTおよびAlNそれぞれの圧電定数e31、比誘電率の一般的な値からみて、発電指数Pに2乗できく圧電定数e31が大きなPZTを採用した方が発電指数Pを大きくできる。
また、素子形成基板20aとして用いるSi基板は、単結晶のSi基板(以下、単結晶Si基板と称する)に限らず、多結晶のSi基板でもよい。また、素子形成基板20aは、Si基板に限らず、例えば、単結晶シリコン基板からなる支持基板上のシリコン酸化膜からなる埋込酸化膜上に単結晶のシリコン層(活性層)を有するSOI基板を用いてもよく、この場合は、製造時において、SOI基板の埋込酸化膜をカンチレバー部22の形成時のエッチングストッパ層として利用することでカンチレバー部22の厚さの高精度化を図れるとともに、信頼性の向上および低コスト化を図れる。また、素子形成基板20aとしては、金属基板(例えば、SUS基板、Ti基板など)などを用いてもよい。
また、本実施形態では、下部電極24aの材料としてAu、上部電極24cの材料としてPtを採用しているが、これらの材料は特に限定するものではなく、下部電極24aの材料としては、例えば、Alを採用してもよく、上部電極24cの材料としては、例えば、Mo,Al,Auなどを採用してもよい。
なお、本実施形態の発電デバイスでは、下部電極24aの厚みを100nm、圧電層24bの厚みを600nm、上部電極24cの厚みを100nmに設定してあるが、これらの数値は一例であって特に限定するものではない。
以下、本実施形態の発電デバイスの製造方法について図2および図3を参照しながら説明する。
まず、単結晶Si基板からなる素子形成基板20aの上記一表面側および上記他表面側それぞれにシリコン酸化膜からなる絶縁膜29a,29bを熱酸化法などにより形成する絶縁膜形成工程を行い、その後、素子形成基板20aの上記一表面側の全面に下部電極24a、接続配線26aおよび下部電極用パッド27aの基礎となるAu層からなる金属層240aをスパッタ法やCVD法などにより形成する金属層形成工程を行うことによって、図2(a)に示す構造を得る。なお、金属層240aは、Au層に限らず、例えば、Al層やAl−Si層でもよいし、Au層と当該Au層と絶縁膜29aとの間に介在する密着性改善用のTi層とで構成してもよい。ここで、密着層の材料はTiに限らず、例えば、Cr、Nb、Zr、TiN、TaNなどでもよい。
その後、素子形成基板20aの上記一表面側の全面に圧電材料(例えば、PZTなど)からなる圧電層24bの基礎となる圧電膜(例えば、PZT膜など)をスパッタ法やCVD法やゾルゲル法などにより形成する圧電膜形成工程を行い、続いて、当該圧電膜をフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を利用してパターニングすることによって上記圧電膜の一部からなる圧電層24bを形成する圧電膜パターニング工程を行い、続いて、上述の金属層240aをフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を利用してパターニングすることでそれぞれ金属層240aの一部からなる下部電極24a、接続配線26a、下部電極用パッド27aを形成する金属層パターニング工程を行うことによって、図2(b)に示す構造を得る。なお、本実施形態では、金属層パターニング工程で金属層240aをパターニングすることによって、下部電極24aと併せて接続配線26aおよび下部電極用パッド27aを形成しているが、これに限らず、金属層パターニング工程で金属層240aをパターニングすることで下部電極24aのみを形成するようにし、その後、接続配線26aおよびパッド27aを形成する配線形成工程を別途に設けてもよいし、接続配線26aを形成する接続配線形成工程と下部電極用パッド27aを形成する下部電極用パッド形成工程とを別々に設けてもよい。
上述の下部電極24a、接続配線26a、および下部電極用パッド27aを形成した後、素子形成基板20aの上記一表面側に絶縁層25を形成する絶縁層形成工程を行うことによって、図2(c)に示す構造を得る。絶縁層形成工程では、素子形成基板20aの上記一表面側の全面に絶縁層25をCVD法などにより成膜してから、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を利用してパターニングしているが、リフトオフ法を利用して絶縁層25を形成するようにしてもよい。
上述の絶縁層形成工程の後、上部電極24cを例えばスパッタ法やCVD法などの薄膜形成技術、フォトリソグラフィ技術、エッチング技術を利用して形成する上部電極形成工程と同時に接続配線26cおよび上部電極用パッド27cをスパッタ法やCVD法などの薄膜形成技術、フォトリソグラフィ技術、エッチング技術を利用して形成する配線形成工程を行うことによって、図3(a)に示す構造を得る。
その後、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術などを利用して素子形成基板20aの上記一表面側から素子形成基板20aのうちカンチレバー部22および錘部23およびフレーム部21以外の部位をカンチレバー部22の厚みに対応する分だけエッチングすることで溝20bを形成する溝形成工程を行うことによって、図3(b)に示す構造を得る。
上述の溝形成工程の後、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術などを利用して素子形成基板20aの上記他表面側から素子形成基板20aにおいて錘部23およびフレーム部21以外の部位をエッチングすることで錘部23およびフレーム部21と併せてカンチレバー部22を形成するカンチレバー部形成工程を行うことによって、図3(c)に示す構造の発電デバイスを得る。
ここにおいて、カンチレバー形成基板20と圧電変換部24とを備えた発電デバイスは、カンチレバー部形成工程が終了するまでをウェハレベルで行ってから、ダイシング工程を行うことで個々の発電デバイスに分割するようにしている。
以上説明した本実施形態の発電デバイスでは、上部電極24cと圧電層24bとの接するエリアを規定し且つ上部電極24cと下部電極24aとの短絡を防止する絶縁層25がカンチレバー形成基板20の上記一表面側においてフレーム部21上まで延設され、上部電極24cと当該上部電極24cに電気的に接続されるパッドである上部電極用パッド27cとの間の接続配線26cの全ての部位が絶縁層25上に形成され、上部電極用パッド27cが絶縁層25上に形成されているので、接続配線26cの下地となる部分の段差を低減でき、圧電層24bの膜厚を大きくしながらも上部電極24cと上部電極用パッド27cとを電気的に接続する接続配線26cの断線を防止することができ、発電効率の向上を図れるとともに信頼性の向上を図れ、しかも、上部電極用パッド27cと単結晶Si基板からなる半導体基板や金属基板により構成される素子形成基板20aとの間の寄生容量の低減による発電効率の向上も図れる。ここにおいて、本実施形態の発電デバイスでは、上述のように、平面視において、下部電極24aの外周線の内側に圧電層24bが位置し、圧電層24bの外周線の内側に上部電極24cが位置しているので、下部電極24aと圧電層24bと上部電極24cとが同じ平面サイズである場合に比べて、接続配線26cの下地となる部分の段差を低減できる。また、本実施形態の発電デバイスでは、上述のように、平面視において、下部電極24aの外周線の内側に圧電層24bが位置しているので、上述の製造方法でも説明したように、素子形成基板20aの上記一表面側の全面に下部電極24aの基礎となる金属層240aを形成した後で、素子形成基板20aの上記一表面側の全面に圧電層24bの基礎となる圧電膜を形成してから、当該圧電膜をパターニングすることで当該圧電膜の一部からなる圧電層24bを形成する製造プロセスを採用することができ、素子形成基板20aの上記一表面側に所定形状の下部電極24aを形成してから、圧電膜を形成し当該圧電膜をパターニングすることで圧電層24bを形成する製造プロセスを採用する場合に比べて、圧電層24bの結晶性を向上でき、発電効率の向上を図れる。
また、本実施形態の発電デバイスでは、圧電変換部24において圧電層24bと下部電極24aおよび上部電極24cそれぞれとが接する圧電変換領域のフレーム部21側の端が、フレーム部21とカンチレバー部22との境界に略一致し、錘部23側の端が、錘部23の端に略一致するように設計してあるので、圧電層24bに効率的に応力がかかり、発電効率が向上する。なお、本実施形態では、カンチレバー部22の平面視形状が台形状となっているが、これに限らず、例えば、長方形状でもよいし、錘部23から離れてフレーム部21に近づくほど幅寸法が徐々に小さくなり幅方向の両側の外周線がn次曲線(n≧2)により規定される形状(この場合、カンチレバー部22の両側縁が曲面となる)でもよい。
また、本実施形態の発電デバイスでは、絶縁層25がSiOもしくはSiにより形成されているので、絶縁層25がレジストにより形成されている場合に比べて耐熱性および絶縁性を向上でき、また、上部電極用パッド27cに金属細線をボンディングするような場合の上部電極用パッド27cと金属細線との接合歩留まりの向上および接合信頼性の向上を図れる。
ところで、図1に示した発電デバイスは、カンチレバー形成基板20と圧電変換部24とで構成されているが、図4および図5に示すように、第1のカバー形成用基板30aを用いて形成されカンチレバー形成基板20の上記一表面側においてフレーム部21に固着された第1のカバー基板30と、第2のカバー形成用基板10aを用いて形成されカンチレバー形成基板20の他表面側においてフレーム部21に固着された第2のカバー基板10とを設けるようにしてもよい。
以下、図4および図5に示した発電デバイスについて説明するが、上述の図1と同じ構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
第1のカバー基板30は、第1のカバー形成用基板30aとして第1のシリコン基板を用いており、第1のカバー形成用基板30aにおけるカンチレバー形成基板20側の一表面に、カンチレバー部22と錘部23とからなる可動部の変位空間をカンチレバー形成基板20との間に形成するための凹所30bが形成されている。
また、第1のカバー基板30は、第1のカバー形成用基板30aの他表面側に、発電部24で発生した交流電圧を外部へ供給するための出力用電極35,35が形成されており、各出力用電極35,35が、第1のカバー形成用基板30aの上記一表面側に形成された連絡用電極34,34と、第1のカバー形成用基板30aの厚み方向に貫設された貫通孔配線33,33を介して電気的に接続されている。ここで、第1のカバー基板30は、各連絡用電極34,34がカンチレバー形成基板20の下部電極用パッド27a,上部電極用パッド27cと接合されて電気的に接続されている。なお、本実施形態では、各出力用電極35,35および各連絡用電極34,34をTi膜とAu膜との積層膜により構成してあるが、これらの材料は特に限定するものではない。また、各貫通孔配線33,33の材料としてはCuを採用しているが、これに限らず、例えば、Ni、Alなどを採用してもよい。
本実施形態では、第1のカバー形成用基板30aとして第1のSi基板を用いているので、第1のカバー基板30は、2つの出力用電極35,35同士の短絡を防止するためのシリコン酸化膜からなる絶縁膜32が、第1のカバー形成用基板30aの上記一表面側および上記他表面側と、貫通孔配線33,33が内側に形成された貫通孔31の内周面とに跨って形成されている。なお、第1のカバー形成用基板30aとしてガラス基板のような絶縁性基板を用いる場合には、このような絶縁膜32は設ける必要はない。
また、第2のカバー基板10は、第2のカバー形成用基板10aとして第2のSi基板を用いており、第2のカバー形成用基板10aにおけるカンチレバー形成基板20側の一表面に、カンチレバー部22と錘部23とからなる可動部の変位空間をカンチレバー形成基板20との間に形成するための凹所10bが形成されている。なお、第2のカバー形成用基板10aとしても、ガラス基板のような絶縁性基板を用いてもよい。
また、上述のカンチレバー形成基板20の上記一表面側には、第1のカバー基板30と接合するための複数(図示例では、4つ)の第1の接合用金属層28が形成されており、第1のカバー基板30には、第1の接合用金属層28に接合される複数の第2の接合用金属層(図示せず)が形成されている。
ここで、カンチレバー形成基板20とカバー基板10,30とを、常温接合法により接合する場合には、上述の絶縁層25を図1に示した例に比べてより広い範囲まで延設して上部電極用パッド27cだけでなく、下部電極用パッド27a、各第1の接合用金属層28を絶縁層25上に上部電極用パッド27cと同一材料で同一厚さで形成することが好ましい。ただし、カンチレバー形成基板20とカバー基板10,30との接合方法は、常温接合法に限らず、例えば、エポキシ樹脂などを用いた樹脂接合法や、陽極接合法などを採用してもよい。
なお、図4および図5に示した発電デバイスの製造にあたっては、カンチレバー形成基板20を形成した後、各カバー基板10,30を接合するカバー接合工程を行うようにすればよく、カバー接合工程が終了するまでをウェハレベルで行ってから、ダイシング工程を行うことで個々の発電デバイスに分割すればよい。ここにおいて、各カバー基板10,30は、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程、薄膜形成工程、めっき工程などの周知の工程を適宜適用して形成すればよい。
ところで、上述の実施形態の発電デバイスでは、下部電極24a上に圧電層24bを形成しているが、圧電層24bと下部電極24aとの間に、圧電層24bの成膜時の下地となるシード層を介在させることで圧電層24bの結晶性を更に向上させてもよいことは勿論である。ここで、シード層の材料としては、例えば、導電性酸化物材料の一種であるSrRuO3、(Pb,La)TiO3、PbTiO3などを採用すればよい。
また、上述の実施形態の発電デバイスは、カンチレバー部22の先端部に錘部23が設けられているので、錘部23を有していない場合に比べて、発電量を大きくすることができる。
20 カンチレバー形成基板
20a 素子形成基板
21 フレーム部(支持部)
22 カンチレバー部
23 錘部
24 圧電変換部(発電部)
24a 下部電極
24b 圧電層
24c 上部電極
25 絶縁層
26a 接続配線
26c 接続配線
27a 下部電極用パッド(パッド)
27c 上部電極用パッド(パッド)

Claims (2)

  1. 素子形成基板を用いて形成されて支持部および支持部に揺動自在に支持されたカンチレバー部を有するカンチレバー形成基板と、カンチレバー部に形成されカンチレバー部の振動に応じて交流電圧を発生する圧電変換部からなる発電部とを備え、発電部が、カンチレバー形成基板の一表面側においてカンチレバー部に重なる部位に形成された下部電極と、下部電極におけるカンチレバー部側とは反対側に形成された圧電層と、圧電層における下部電極側とは反対側に形成された上部電極とを有し、下部電極および上部電極それぞれが、カンチレバー形成基板の前記一表面側において支持部に重なる部位に形成された各別のパッドと電気的に接続されてなる発電デバイスであって、上部電極と圧電層との接するエリアを規定し且つ上部電極と下部電極との短絡を防止する絶縁層がカンチレバー形成基板の前記一表面側において支持部上まで延設され、上部電極と当該上部電極に電気的に接続されるパッドである上部電極用パッドとの間の接続配線の全ての部位が絶縁層上に形成され、上部電極用パッドが絶縁層上に形成されてなることを特徴とする発電デバイス。
  2. 前記絶縁層は、SiOもしくはSiにより形成されてなることを特徴とする請求項1記載の発電デバイス。
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