JP2011090821A - 電線振れ防止機能を有するリアカバーとそれを備えたコネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】リアカバーがメス型コネクタハウジングに装着した場合、リアカバー内の電線の固定性を向上させて、電線振動によるメス型コネクタハウジング内の端子接点部の摩耗を防ぐことができるリアカバーを提供する。
【解決手段】コネクタハウジング20に装着されてコネクタハウジング20から導出される電線Wを案内するリアカバー10において、電線Wを収容する電線収容溝10Aを設け、電線収容溝10A内の両壁面の間隔を電線入口側10Bと電線出口側10Cの2箇所において幅狭に形成し、かつ電線収容溝内の両壁面の高さを出口部位近傍に近づくにつれて低くし、出口部位での壁面の高さを収容する電線Wの直径よりも低くした。
【選択図】図4
【解決手段】コネクタハウジング20に装着されてコネクタハウジング20から導出される電線Wを案内するリアカバー10において、電線Wを収容する電線収容溝10Aを設け、電線収容溝10A内の両壁面の間隔を電線入口側10Bと電線出口側10Cの2箇所において幅狭に形成し、かつ電線収容溝内の両壁面の高さを出口部位近傍に近づくにつれて低くし、出口部位での壁面の高さを収容する電線Wの直径よりも低くした。
【選択図】図4
Description
本発明は、コネクタハウジングにリアカバーを取付けて電線をリアカバーに沿って案内させるコネクタに関するもので、特にその電線の振れを防止する機能を有するリアカバーとそれを備えたコネクタに関する。
コネクタハウジングの後側(相手方コネクタとの嵌合側の反対側)から導出された電線をリアカバーを形成する基壁の前側に沿わせることで、電線がリアカバーに案内されるようにしたリアカバー付きのコネクタは知られている(特許文献1参照)。
〈特許文献1記載のカバー付コネクタの構成〉
特許文献1記載のカバー付コネクタは、片面に粘着剤が塗布されたテープを用いて、リアカバーの基壁とこの基壁の前側に束ねられた複数の電線とをテープの巻付けにより固定し、複数の電線をリアカバーの基壁に固定するものである。
粘着剤が塗布された面側が内側となるようにしてテープでこのように複数の電線とリアカバーの基壁とを巻くことで、複数の電線をリアカバーの基壁の前側に固定するものである。
特許文献1記載のカバー付コネクタは、片面に粘着剤が塗布されたテープを用いて、リアカバーの基壁とこの基壁の前側に束ねられた複数の電線とをテープの巻付けにより固定し、複数の電線をリアカバーの基壁に固定するものである。
粘着剤が塗布された面側が内側となるようにしてテープでこのように複数の電線とリアカバーの基壁とを巻くことで、複数の電線をリアカバーの基壁の前側に固定するものである。
〈特許文献1記載のカバー付コネクタの問題点〉
ところが、特許文献1記載のカバー付コネクタにおいては、リアカバーの基壁とこの基壁の前側に束ねられた複数の電線とが粘着テープに巻付けられている場合に複数の電線がすべて粘着テープにて完全に固定されることが難しいため、粘着テープに接触しない電線は振動で動き易く、振動が長期的に加わると、電線の振動がメス端子の接点部に伝わることにより接点の摩耗が発生する虞があった。
ところが、特許文献1記載のカバー付コネクタにおいては、リアカバーの基壁とこの基壁の前側に束ねられた複数の電線とが粘着テープに巻付けられている場合に複数の電線がすべて粘着テープにて完全に固定されることが難しいため、粘着テープに接触しない電線は振動で動き易く、振動が長期的に加わると、電線の振動がメス端子の接点部に伝わることにより接点の摩耗が発生する虞があった。
〈本発明の目的〉
本発明は上記欠点を解決するためになされたもので、リアカバー内での電線の固定性の向上を図り、コネクタに振動が加わってもリアカバー内の電線が振動することのないようにし、したがってまた、電線の振動によるコネクタ内の端子接点部の摩耗が生じないようにすることを目的としている。
本発明は上記欠点を解決するためになされたもので、リアカバー内での電線の固定性の向上を図り、コネクタに振動が加わってもリアカバー内の電線が振動することのないようにし、したがってまた、電線の振動によるコネクタ内の端子接点部の摩耗が生じないようにすることを目的としている。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、本願の第1発明はリアカバーに関し、コネクタハウジングに装着されて前記コネクタハウジングから導出される電線を案内するリアカバーにおいて、前記電線を収容する電線収容溝を設け、前記電線収容溝内の両壁面の間隔を電線入口側と電線出口側の2箇所において幅狭に形成したことを特徴としている。
第2発明は、第1発明のリアカバーにおいて、前記電線収容溝内の両壁面の高さを電線出口側に近づくにつれて低くし、電線出口側での壁面の高さを収容する電線の直径よりも低くしたことを特徴としている。
第3発明は、第1又は第2発明のリアカバーにおいて、前記リアカバーの後端部を細く形成してテープを巻き易くしたことを特徴としている。
第4発明は、リアカバーに関するもので、コネクタハウジングに装着されて前記コネクタハウジングから導出される電線を案内するリアカバーにおいて、前記電線1本分だけ収容する幅でかつ前記電線複数本分だけ縦に重ねて収容する深さの電線収容溝を設け、前記電線収容溝内の両壁面の一方を突出させ、他方の壁面の対向箇所を凹部に形成して、収容する電線を強制的にS字状に曲折させたことを特徴としている。
第5発明は、第4発明のリアカバーにおいて、前記電線収容溝内の両壁面の高さを電線出口側に近づくにつれて低くし、出口部位での壁面の高さを収容する複数本の電線の積み重ね高さよりも低くしたことを特徴としている。
第6発明は、第4又は第5発明のリアカバーにおいて、前記リアカバーの後端部を細く形成してテープを巻き易くしたことを特徴としている。
第7発明は、コネクタに関するもので、内部に装着された端子金具と前記端子金具に接続されて外部に導出された電線とを備えて成るコネクタハウジングと、前記コネクタハウジングに装着されて前記コネクタハウジングから導出される電線を案内するリアカバーと、を有するコネクタにおいて、前記リアカバーとして第1〜第6発明のいずれかのリアカバーを用いたことを特徴としている。
第1発明によれば、電線収容溝の電線入口側と電線出口側の2箇所において幅狭に形成したので、電線に振動が加わっても動き難くなってリアカバー内での電線の固定性が向上し、コネクタに振動が加わっても電線の振動によるコネクタ内の端子接点部の摩耗が生じないようになる。
第2発明によれば、電線収容溝内の両壁面の高さを電線出口側に近づくにつれて低くし、電線出口側での壁面の高さを収容する電線の直径よりも低くしたので、斜面から露出した電線はテープとの接触面が増えるので、ここでテープを巻回すると電線をリアカバーに確実に固定させることが可能となり、リアカバー内での電線の固定性がさらに向上し、電線の振動によるコネクタ内の端子接点部の摩耗が生じないようになる。
第3発明によれば、リアカバーの後端部を細く形成したので、テープが巻き易くなり、かつ接着力も強くなり、剥離し難くなる。
第4発明によれば、電線1本分だけ収容する幅でかつ電線複数本分だけ縦に重ねて収容する深さの電線収容溝を設け、電線収容溝内の両壁面の一方を突出させ、他方の壁面の対向箇所を凹部に形成したので、中に収容する電線を強制的にS字状に曲折させることができ、電線に振動が加わっても動き難くなってリアカバー内での電線の固定性が向上し、コネクタに振動が加わっても電線の振動によるコネクタ内の端子接点部の摩耗が生じないようになる。
第5発明によれば、前記電線収容溝内の両壁面の高さを電線出口側に近づくにつれて低くし、出口部位での壁面の高さを収容する複数本の電線の積み重ね高さよりも低くしたので、斜面から露出した電線はテープとの接触面が増えるので、ここでテープを巻回すると電線をリアカバーに確実に固定させることが可能となり、リアカバー内での電線の固定性がさらに向上し、電線の振動によるコネクタ内の端子接点部の摩耗が生じないようになる。
第6発明によれば、リアカバーの後端部を細く形成したので、テープが巻き易くなり、かつ接着力も強くなり、剥離し難くなる。
第7発明によれば、コネクタを構成するリアカバーとして第1〜第6発明のいずれかのリアカバーを用いたので、電線の振動によるコネクタ内の端子接点部の摩耗が生じないようになる。
以下、電線の固定性の向上により電線振動による端子接点部の摩耗を防ぐ本発明に係るリアカバーについて、以下に図面を用いて説明する。
〈リアカバー10は装着部と電線把持部とから成る〉
図1は、本発明の実施例1に係るリアカバー10を説明するための平面図、図2は図1のリアカバー10がメス型コネクタハウジング20に装着した状態のメスコネクタ全体の平面図である。
図1において、リアカバー10は、後端部から電線Wが導出されている状態のメス型コネクタハウジング20(図2)と装着するための装着部10Xと、装着されたメス型コネクタハウジング20から導出される電線Wを通過させる電線把持部10Yとを備えている。
《装着部10X》
装着部10Xはリアカバー10の前端側にあってメス型コネクタハウジング20の後端(電線導出側)を装着する開口10Gを有し、かつその開口10Gの内部にメス型コネクタハウジング20の係止突起20K(図6)と係合する係止溝10Kとを備えている。
この装着部の構造自体は公知なので、説明は省略する。
《電線把持部10Y》
本発明の実施例1に係るリアカバー10の特徴は電線把持部10Yにあり、特に電線把持部10Yに次のような電線収容溝10Aを形成したことにある。
図1は、本発明の実施例1に係るリアカバー10を説明するための平面図、図2は図1のリアカバー10がメス型コネクタハウジング20に装着した状態のメスコネクタ全体の平面図である。
図1において、リアカバー10は、後端部から電線Wが導出されている状態のメス型コネクタハウジング20(図2)と装着するための装着部10Xと、装着されたメス型コネクタハウジング20から導出される電線Wを通過させる電線把持部10Yとを備えている。
《装着部10X》
装着部10Xはリアカバー10の前端側にあってメス型コネクタハウジング20の後端(電線導出側)を装着する開口10Gを有し、かつその開口10Gの内部にメス型コネクタハウジング20の係止突起20K(図6)と係合する係止溝10Kとを備えている。
この装着部の構造自体は公知なので、説明は省略する。
《電線把持部10Y》
本発明の実施例1に係るリアカバー10の特徴は電線把持部10Yにあり、特に電線把持部10Yに次のような電線収容溝10Aを形成したことにある。
〈リアカバー10の電線収容溝10Aの特徴〉
本発明の実施例1に係る電線把持部10Yは、電線Wを収容するための電線収容溝10Aに3つの特徴と、後端部10Dに1つの特徴を有している。すなわち、電線収容溝10Aの(1)第1幅狭部、(2)第2幅狭部、(3)斜面部と、後端部10Dの(1)先細部である。
これらの特徴により、電線Wがリアカバー10の電線収容溝10Aに収容された状態では、リアカバー10の電線収容溝内面に挟持されることにより、電線Wの左右方向への振れが規制されるようになる。以下、これらについて順次述べる。
本発明の実施例1に係る電線把持部10Yは、電線Wを収容するための電線収容溝10Aに3つの特徴と、後端部10Dに1つの特徴を有している。すなわち、電線収容溝10Aの(1)第1幅狭部、(2)第2幅狭部、(3)斜面部と、後端部10Dの(1)先細部である。
これらの特徴により、電線Wがリアカバー10の電線収容溝10Aに収容された状態では、リアカバー10の電線収容溝内面に挟持されることにより、電線Wの左右方向への振れが規制されるようになる。以下、これらについて順次述べる。
〈電線収容溝10Aの特徴1:第1幅狭部〉
電線収容溝10Aは底部と底部の両端から立ち上がる両壁面から構成されているが、電線収容溝10Aの特徴1は、その両壁面のうち特に電線入口側(上流側)10B(図1)の両壁面を幅狭に形成している点である。
このように形成することで、図2のようにコネクタハウジング20から導出された3本の電線Wはリアカバー10の電線入口側10Bの幅狭の両壁面で強く締めつけられるので、振動を受けても揺れなくなり、電線Wの振動がメス端子の接点部に伝わるようなことがなくなる。
電線収容溝10Aは底部と底部の両端から立ち上がる両壁面から構成されているが、電線収容溝10Aの特徴1は、その両壁面のうち特に電線入口側(上流側)10B(図1)の両壁面を幅狭に形成している点である。
このように形成することで、図2のようにコネクタハウジング20から導出された3本の電線Wはリアカバー10の電線入口側10Bの幅狭の両壁面で強く締めつけられるので、振動を受けても揺れなくなり、電線Wの振動がメス端子の接点部に伝わるようなことがなくなる。
〈電線収容溝10Aの特徴2:第2幅狭部〉
電線収容溝10Aの特徴2は、両壁面のうち上流側から電線出口側(下流側)10C(図1)の両壁面に向かうにつれて両壁面の間隔を徐々に狭くするように幅狭に形成している点である。
このように形成することで、図2のように電線入口側10Bの幅狭の両壁面で強く締めつけられた電線Wはその後互いに広がってもリアカバー10の電線出口側10Cに向かうにつれて次第に接近し、電線出口側10Cの幅狭の両壁面で再び強く締めつけられるので電線Wは固定性が向上し、第1幅狭部である電線入口側10Bと第2幅狭部である電線出口側10Cとの両端で電線Wを固定しているため、電線Wが振動を受けても振動がメス端子の接点部に伝わらなくなる。
また、電線収容溝10Aの全長に亘って電線Wを引張状態で収容する必要がないので、作業性が良くなる。
電線収容溝10Aの特徴2は、両壁面のうち上流側から電線出口側(下流側)10C(図1)の両壁面に向かうにつれて両壁面の間隔を徐々に狭くするように幅狭に形成している点である。
このように形成することで、図2のように電線入口側10Bの幅狭の両壁面で強く締めつけられた電線Wはその後互いに広がってもリアカバー10の電線出口側10Cに向かうにつれて次第に接近し、電線出口側10Cの幅狭の両壁面で再び強く締めつけられるので電線Wは固定性が向上し、第1幅狭部である電線入口側10Bと第2幅狭部である電線出口側10Cとの両端で電線Wを固定しているため、電線Wが振動を受けても振動がメス端子の接点部に伝わらなくなる。
また、電線収容溝10Aの全長に亘って電線Wを引張状態で収容する必要がないので、作業性が良くなる。
〈電線収容溝10Aの特徴3:斜面部〉
図3は図1のリアカバー10を電線出口側から見た斜視図である。
電線収容溝10Aの特徴3は、溝の両壁面の高さを電線出口側10Cに向かうにつれて図3に示すように徐々に低くなるように斜面10Eに形成し、電線出口側10Cの丈を最も低くしている点である。
このように形成することで、電線収容溝10Aを通って電線出口側10Cに位置する電線Wは、電線Wの直径の方が電線出口側10Cの丈よりも高くなる。
図5はこのような特徴を備えたリアカバー10の電線出口側の部位の側面図である。図5において、電線出口側10Cに位置する電線Wは、電線Wが電線出口側10Cの丈よりも高く、上部に露出しているのが判る。したがって、リアカバー10の斜面10Eから露出した電線Wは、テープTPとの接触面が増えるので、ここでテープTPを巻回すると図4のようにテープTPがすべての電線Wと接触できるので、電線Wをリアカバー10に確実に固定させることが可能となる。
図3は図1のリアカバー10を電線出口側から見た斜視図である。
電線収容溝10Aの特徴3は、溝の両壁面の高さを電線出口側10Cに向かうにつれて図3に示すように徐々に低くなるように斜面10Eに形成し、電線出口側10Cの丈を最も低くしている点である。
このように形成することで、電線収容溝10Aを通って電線出口側10Cに位置する電線Wは、電線Wの直径の方が電線出口側10Cの丈よりも高くなる。
図5はこのような特徴を備えたリアカバー10の電線出口側の部位の側面図である。図5において、電線出口側10Cに位置する電線Wは、電線Wが電線出口側10Cの丈よりも高く、上部に露出しているのが判る。したがって、リアカバー10の斜面10Eから露出した電線Wは、テープTPとの接触面が増えるので、ここでテープTPを巻回すると図4のようにテープTPがすべての電線Wと接触できるので、電線Wをリアカバー10に確実に固定させることが可能となる。
〈リアカバー10の後端部の特徴4:先細部〉
図4は電線出口側で電線Wにテーピング処理を施した状態を電線出口側から見た斜視図である。本発明の実施例1では、特徴4としてリアカバー10の後端部10D(図1)を上流よりも幅を次第に細く形成して先細にしている。このように形成することで、リアカバー10の後端部10DにテープTPを巻き付け易くして作業性の向上を図ることができる。
このように特徴3と特徴4の合わせ技により、テープTPとすべての電線Wとが接する面が広くなるので電線Wをリアカバー10に確実に固定させることができるため、端子接点部の磨耗を確実に防ぐことができる。さらに、作業性良くかつ強くテープTPの巻回ができるため、しかもテープTPの電線Wからの剥離を防止することができる。
図4は電線出口側で電線Wにテーピング処理を施した状態を電線出口側から見た斜視図である。本発明の実施例1では、特徴4としてリアカバー10の後端部10D(図1)を上流よりも幅を次第に細く形成して先細にしている。このように形成することで、リアカバー10の後端部10DにテープTPを巻き付け易くして作業性の向上を図ることができる。
このように特徴3と特徴4の合わせ技により、テープTPとすべての電線Wとが接する面が広くなるので電線Wをリアカバー10に確実に固定させることができるため、端子接点部の磨耗を確実に防ぐことができる。さらに、作業性良くかつ強くテープTPの巻回ができるため、しかもテープTPの電線Wからの剥離を防止することができる。
〈リアカバー10とメス型コネクタハウジング20の係合部〉
ここで、リアカバー10とメス型コネクタハウジング20の係合部について、図6を用いて説明しておく。図6は、リアカバー10がメス型コネクタハウジング20に装着完了した状態の斜視図で、図2のリアカバー10とメス型コネクタハウジング20の図を裏返しにしてメス型コネクタハウジング20側から見た図である。図中の拡大図Sはリアカバー10の係止溝10Kとメス型コネクタハウジング20の係止突起20Kとの係合部を説明する図で、リアカバー10のフード10Fの部位における係合部を通る面で切断した横断面図である。図Sにおいて、リアカバー10の左右方向両側の所定部位に係止溝10Kが形成されている。また、メス型コネクタハウジング20の装着時の対向箇所に係止突起20Kが形成されている。リアカバー10とメス型コネクタハウジング20とが装着した状態で、リアカバー10に形成されている係止溝10Kにメス型コネクタハウジング20の係止突起20Kが係合して、リアカバー10がメス型コネクタハウジング20から外れないようになっている。
ここで、リアカバー10とメス型コネクタハウジング20の係合部について、図6を用いて説明しておく。図6は、リアカバー10がメス型コネクタハウジング20に装着完了した状態の斜視図で、図2のリアカバー10とメス型コネクタハウジング20の図を裏返しにしてメス型コネクタハウジング20側から見た図である。図中の拡大図Sはリアカバー10の係止溝10Kとメス型コネクタハウジング20の係止突起20Kとの係合部を説明する図で、リアカバー10のフード10Fの部位における係合部を通る面で切断した横断面図である。図Sにおいて、リアカバー10の左右方向両側の所定部位に係止溝10Kが形成されている。また、メス型コネクタハウジング20の装着時の対向箇所に係止突起20Kが形成されている。リアカバー10とメス型コネクタハウジング20とが装着した状態で、リアカバー10に形成されている係止溝10Kにメス型コネクタハウジング20の係止突起20Kが係合して、リアカバー10がメス型コネクタハウジング20から外れないようになっている。
〈実施例1の長所〉
以上のように、実施例1によれば、端子接点部の磨耗を確実に防ぐことができる。さらに、作業性良くかつ強くテープTPの巻回ができるため、しかもテープTPの電線Wからの剥離を防止することができる。
以上のように、実施例1によれば、端子接点部の磨耗を確実に防ぐことができる。さらに、作業性良くかつ強くテープTPの巻回ができるため、しかもテープTPの電線Wからの剥離を防止することができる。
〈リアカバー10は装着部と実施例2の電線把持部とから成る〉
図7は、本発明の実施例2に係るリアカバー10を説明するための平面図、図8は図7のリアカバー10を電線出口側から見た斜視図で、(A)は全体図、(B)は部分拡大図である。図7において、リアカバー10’に実施例2により次のような電線収容溝10A’を形成したことにある。
図7は、本発明の実施例2に係るリアカバー10を説明するための平面図、図8は図7のリアカバー10を電線出口側から見た斜視図で、(A)は全体図、(B)は部分拡大図である。図7において、リアカバー10’に実施例2により次のような電線収容溝10A’を形成したことにある。
〈リアカバー10’の電線収容溝10A’の特徴〉
本発明の実施例2に係る電線収容溝10A’は、(1)突起部と凹部、(2)電線1本分の溝、(3)先細部を形成したことに特徴がある。
これらの特徴により、電線Wが電線収容溝10A’に収容された状態で、リアカバー10の電線収容溝10A’内面に挟持され、3本の電線が縦に重なる配置と先細によりテーピングの作業性が良くなり、かつ、電線Wの左右方向への振れが規制されるようになる。
以下、これらについて順次述べる。
本発明の実施例2に係る電線収容溝10A’は、(1)突起部と凹部、(2)電線1本分の溝、(3)先細部を形成したことに特徴がある。
これらの特徴により、電線Wが電線収容溝10A’に収容された状態で、リアカバー10の電線収容溝10A’内面に挟持され、3本の電線が縦に重なる配置と先細によりテーピングの作業性が良くなり、かつ、電線Wの左右方向への振れが規制されるようになる。
以下、これらについて順次述べる。
〈電線収容溝10A’の特徴1:突起部と凹部〉
電線収容溝10A’は底部と底部の両端から立ち上がる両壁面から構成されているが、その両壁面のうちの一方の壁面の1箇所に電線収容溝10A’に向けて突出する突起部10Tを形成し、相手方壁面の対向部位に凹部10Hを形成している点である。
このように突起部10Tと凹部10Hを形成することで、図9(A)のように電線収容溝10A’内に収容される電線Wは強制的にS字状に配置されるので、電線Wの振動が突起部10Tで制動されるため、揺れなくなり、電線Wの振動がメス端子の接点部に伝わることがなくなる。
電線収容溝10A’は底部と底部の両端から立ち上がる両壁面から構成されているが、その両壁面のうちの一方の壁面の1箇所に電線収容溝10A’に向けて突出する突起部10Tを形成し、相手方壁面の対向部位に凹部10Hを形成している点である。
このように突起部10Tと凹部10Hを形成することで、図9(A)のように電線収容溝10A’内に収容される電線Wは強制的にS字状に配置されるので、電線Wの振動が突起部10Tで制動されるため、揺れなくなり、電線Wの振動がメス端子の接点部に伝わることがなくなる。
〈電線収容溝10A’の特徴2:電線1本分の溝〉
電線収容溝10A’の特徴2は、電線収容溝10A’の幅を狭くして電線Wが1本だけ入る幅狭に形成し、その代わり、電線収容溝10A’の深さを図8(B)に示すように電線3本分が縦に積み重なって収容されるように深くなっている点である。そしてさらに、電線収容溝10A’の溝の両壁面の高さを電線出口側10Cに向かうにつれて徐々に低くなるように斜面10E(図9(B))に形成し、電線出口側10Cでの電線3本分が縦に積み重なった高さの方が壁面の高さより高くなるように形成している。
このように形成することで、電線収容溝10A’を通って電線出口側10Cに位置する3本の重なり電線Wは、図9(B)のように電線出口側10Cの上部に露出するので、図10のように露出した最上の電線WだけをテープTPで固定すればよく、したがって図9(C)のようにテープTPを巻回すると図11のように電線Wをリアカバー10’に確実に固定させることが可能となるので作業性と固定性が向上する。
電線収容溝10A’の特徴2は、電線収容溝10A’の幅を狭くして電線Wが1本だけ入る幅狭に形成し、その代わり、電線収容溝10A’の深さを図8(B)に示すように電線3本分が縦に積み重なって収容されるように深くなっている点である。そしてさらに、電線収容溝10A’の溝の両壁面の高さを電線出口側10Cに向かうにつれて徐々に低くなるように斜面10E(図9(B))に形成し、電線出口側10Cでの電線3本分が縦に積み重なった高さの方が壁面の高さより高くなるように形成している。
このように形成することで、電線収容溝10A’を通って電線出口側10Cに位置する3本の重なり電線Wは、図9(B)のように電線出口側10Cの上部に露出するので、図10のように露出した最上の電線WだけをテープTPで固定すればよく、したがって図9(C)のようにテープTPを巻回すると図11のように電線Wをリアカバー10’に確実に固定させることが可能となるので作業性と固定性が向上する。
〈リアカバー10’の後端部の特徴:先細部〉
図7では、リアカバー10’の後端部10Dを上流よりも幅を次第に細く形成して先細にしている点である。このように形成することで、リアカバー10’の後端部10DにテープTPを巻き付け易くして作業性の向上を図ることができる。
図7では、リアカバー10’の後端部10Dを上流よりも幅を次第に細く形成して先細にしている点である。このように形成することで、リアカバー10’の後端部10DにテープTPを巻き付け易くして作業性の向上を図ることができる。
〈実施例2の長所〉
以上のように、実施例2によれば、電線Wを縦に積み重ねてテープTPを巻くことにより、図9(C)の様に、テープTPと接する電線は1本なので、メス型コネクタハウジング20からリアカバー10’を外す際に分解がし易くなる。すなわち、電線Wへの接着剤残りを減らすことができ、取外し作業性が向上する。
以上の構造により、電線Wはリアカバー10の電線収容溝10Aに収容・固定され、コネクタに振動が加わった際でも電線Wの振れを防止することができ、端子接点部の磨耗を確実に防ぐことができる。
また、リアカバー後端部を細く形成することでテープを巻き易くし、作業性を向上できる。
以上のように、実施例2によれば、電線Wを縦に積み重ねてテープTPを巻くことにより、図9(C)の様に、テープTPと接する電線は1本なので、メス型コネクタハウジング20からリアカバー10’を外す際に分解がし易くなる。すなわち、電線Wへの接着剤残りを減らすことができ、取外し作業性が向上する。
以上の構造により、電線Wはリアカバー10の電線収容溝10Aに収容・固定され、コネクタに振動が加わった際でも電線Wの振れを防止することができ、端子接点部の磨耗を確実に防ぐことができる。
また、リアカバー後端部を細く形成することでテープを巻き易くし、作業性を向上できる。
10 実施例1のリアカバー
10’ 実施例2のリアカバー
10A 実施例1の電線収容溝
10A’ 実施例2の電線収容溝
10B 電線入口側(上流側)
10C 電線出口側(下流側)
10E 斜面
10F フード
10H 凹部
10K 係止溝
10T 突起部
10X 装着部
10Y 電線把持部
20 メス型コネクタハウジング
20K 係止突起
W 電線
TP テープ
10’ 実施例2のリアカバー
10A 実施例1の電線収容溝
10A’ 実施例2の電線収容溝
10B 電線入口側(上流側)
10C 電線出口側(下流側)
10E 斜面
10F フード
10H 凹部
10K 係止溝
10T 突起部
10X 装着部
10Y 電線把持部
20 メス型コネクタハウジング
20K 係止突起
W 電線
TP テープ
Claims (7)
- コネクタハウジングに装着されて前記コネクタハウジングから導出される電線を案内するリアカバーにおいて、前記電線を収容する電線収容溝を設け、前記電線収容溝内の両壁面の間隔を電線入口側と電線出口側の2箇所において幅狭に形成したことを特徴とするリアカバー。
- 前記電線収容溝内の両壁面の高さを電線出口側に近づくにつれて低くし、電線出口側での壁面の高さを収容する電線の直径よりも低くしたことを特徴とする請求項1記載のリアカバー。
- 前記リアカバーの後端部を細く形成してテープを巻き易くしたことを特徴とする請求項1又は2記載のリアカバー。
- コネクタハウジングに装着されて前記コネクタハウジングから導出される電線を案内するリアカバーにおいて、前記電線1本分だけ収容する幅でかつ前記電線複数本分だけ縦に重ねて収容する深さの電線収容溝を設け、前記電線収容溝内の両壁面の一方を突出させ、他方の壁面の対向箇所を凹部に形成して、収容する電線を強制的にS字状に曲折させたことを特徴とするリアカバー。
- 前記電線収容溝内の両壁面の高さを電線出口側に近づくにつれて低くし、出口部位での壁面の高さを収容する複数本の電線の積み重ね高さよりも低くしたことを特徴とする請求項4記載のリアカバー。
- 前記リアカバーの後端部を細く形成してテープを巻き易くしたことを特徴とする請求項4又は5記載のリアカバー。
- 内部に装着された端子金具と前記端子金具に接続されて外部に導出された電線とを備えて成るコネクタハウジングと、
前記コネクタハウジングに装着されて前記コネクタハウジングから導出される電線を案内するリアカバーと、
を有するコネクタにおいて、前記リアカバーとして請求項1〜6のいずれか1項記載のリアカバーを用いたことを特徴とするコネクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009241772A JP2011090821A (ja) | 2009-10-20 | 2009-10-20 | 電線振れ防止機能を有するリアカバーとそれを備えたコネクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009241772A JP2011090821A (ja) | 2009-10-20 | 2009-10-20 | 電線振れ防止機能を有するリアカバーとそれを備えたコネクタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011090821A true JP2011090821A (ja) | 2011-05-06 |
Family
ID=44108906
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009241772A Pending JP2011090821A (ja) | 2009-10-20 | 2009-10-20 | 電線振れ防止機能を有するリアカバーとそれを備えたコネクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011090821A (ja) |
-
2009
- 2009-10-20 JP JP2009241772A patent/JP2011090821A/ja active Pending
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