JP2011090035A - 現像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】現送装置におけるトナー搬送部材とこれに対向する感光体との間のギャップ精度を高め、トナー飛翔性を向上させることができる現像装置を提供する。
【解決手段】現像剤を収容する現像容器6と、現像容器6に設けられて、感光体ドラム2表面に形成された静電潜像に現像剤を供給するトナー搬送手段8とを備え、感光体ドラム2表面に形成された静電潜像を現像剤によって可視像化する現像装置1において、トナー搬送手段8を、現像剤を搬送する現像ベルト8aと、現像ベルト8aを支持する支持ローラ3aと、現像ベルト8aを搬送する回転可能な駆動ローラ3bとを備えて構成し、支持ローラ3aを、現像ベルト8aを感光体ドラム2に対向させる側に固定し、現像ベルト8aを介して感光体ドラム2と対向する位置に感光体ドラム2の幅方向に沿って凹部9を形成することを特徴とするものとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式により感光体表面に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像剤で可視像化する現像装置に係り、特に、現像装置内に複数のローラを備えた現像装置に関するものである。
従来、電子写真方式を用いた画像形成装置に適応される現像装置としては、大別してキャリアとトナーからなる2成分現像剤を用いる現像装置と、トナーのみからなる1成分現像剤を用いる現像装置が採用されている。
2成分現像剤を用いる現像装置は、トナーとキャリアを均一に混合するための攪拌機構などを必要とするため、現像装置が複雑になるといった欠点を有する。しかしながら、トナーの帯電量の安定性や高速機への適合性に優れることから、高速画像形成装置やカラー画像形成装置によく使用されている。
一方、トナーのみを現像剤として用いる現像装置は、キャリアを使用しないことからトナーとキャリアを均一に混合するための攪拌機構などを必要としないため、構造がシンプルかつ比較的簡単で安価に小型化でき、コストや保守の面においても、2成分現像装置よりも優れている。
従来の1成分現像装置は、静電潜像を担持する感光体とトナーを担持する現像ローラと接触または非接触状態で対向配置させ、これらの間に直流或いは交流電界を印加してトナーを飛翔させて現像する方式が一般的に用いられている。
現像時のトナーは、感光体と現像ローラとの間の電界による力と、現像ローラとトナーとの間の付着力とのバランスによりその飛翔量が決定される。このため、よりトナーの飛翔量を増やすためには、現像領域(現像ニップ)を拡大すること、電界強度を増やすこと、現像ローラとトナーとの間の付着力を低減させることが必要である。
そこで、従来技術として、これらの条件を満たす1成分現像装置の一つの構成として、感光体と現像ローラを接触させて現像を行う方式がある。この方式に用いられる現像ローラは、通常、導電性を有する弾性体のローラ部材が用いられる。この現像ローラは、感光体に押し付けるような状態で配置されるため、弾性体のローラ部材を用いることで現像ニップが拡大し、電界強度も増加する。
また、その他の1成分現像装置として、絶縁性フィルムに、複数の電極からなる導電膜を貫通させてトナー搬送部材を構成し、トナー搬送部材と該トナー搬送部材の周長より短い駆動ローラとの間に空間を形成することにより、感光体からローラへの電気力線を制御し、更には空間で押圧されたトナー搬送部材が感光体と密着する構造を有する現像装置がある(引用文献1を参照)。
さらに、別の1成分現像装置として、感光体と現像ローラを非接触状態にして現像を行う方式(非接触現像方式)もある。この場合は、上記のような感光体と現像ローラとの間の摺擦力はなく、トナーへのストレスも少ない。また、現像ニップが狭く、電界強度も感光体と現像ローラを接触させた状態で現像を行う方式(接触現像方式)に比べて弱いため、感光体へのトナーの飛翔量が少ない。そこで、これを補うため、一般的には、直流電圧に交流電圧を重畳した現像バイアスが印加されている。
特開平2−40671号公報
しかしながら、上述した接触現像方式の現像装置では、感光体と現像ローラが接触した状態で回転するため、摺擦力が大きく、感光体及び現像ローラの劣化が促進されてしまう。更に、現像ローラ上のトナーが感光体からストレスを受けるため、感光体や現像ローラへのトナーの融着や、外添剤の剥離又は埋没による帯電量低下を引き起こしやすくなる。その結果、スジやむら等画像の乱れの発生要因となる。
また、上述した絶縁性フィルムでトナー搬送を行う現像装置では、空間を通して感光体とトナー搬送部材とが接触しているため、摺擦力はそれほど大きくない。
しかしながら、トナー搬送部材が絶縁性フィルムで構成されているため、耐擦性は弾性体のローラに比べて劣る上、導電膜を貫通させているため、膜が不均一であり、破損などの劣化が起きやすい。また、空間で接触しているため、感光体とトナー搬送部材間で一定の押圧力が維持できず、画像の濃度ムラなども発生しやすい。
非接触現像方式の現像装置では、交流電圧を重畳した現像バイアスだけではトナーの飛翔量が十分ではないため、電界強度を増やすためにギャップを狭くしようとすると、現像ローラの回転のブレなどにより、十分なギャップ精度を確保しにくい。
また、現像電界によりトナーを感光体へ飛翔させるためには、トナーの電荷量が高いほど飛翔しやすいが、トナー帯電量が高いほど現像ローラとトナーとの間の鏡像力による付着力が強固となり、トナーの飛翔性を阻害する要因となる。
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、現送装置におけるトナー搬送部材とこれに対向する感光体との間のギャップ精度を高め、トナー飛翔性を向上させることができる現像装置を提供することを目的とする。
本発明は、現像剤を収容する現像剤収容部と、前記現像剤収容部に設けられて、静電潜像担持体表面に形成された静電潜像に現像剤を供給する現像剤搬送手段と、を備え、前記静電潜像担持体表面に形成された静電潜像を現像剤によって可視像化する現像装置において、前記現像剤搬送手段として、現像剤を搬送する無端ベルトと、前記無端ベルトを支持する支持部材と、前記無端ベルトを搬送する回転可能な駆動ローラとを備えて構成し、前記支持部材を、前記無端ベルトを前記静電潜像担持体に対向させる側に固定し、前記無端ベルトを介して前記静電潜像担持体と対向する位置に前記静電潜像担持体の幅方向、すなわち前記無端ベルトの幅方向に沿って凹部を形成することを特徴とするものである。
本発明においては、前記無端ベルトがいわゆる現像ベルトを構成する。
また、本発明は、前記支持部材の前記無端ベルトと接触する面を曲面で形成することが好ましい。
また、本発明は、前記無端ベルトを、前記静電潜像担持体に対して非接触で配置することが好ましい。
また、本発明は、前記支持部材と前記静電潜像担持体との間に、直流電圧に交流電圧を重畳した現像バイアスを印加することが好ましい。
本発明によれば、現像剤を収容する現像剤収容部と、前記現像剤収容部に設けられて、静電潜像担持体表面に形成された静電潜像に現像剤を供給する現像剤搬送手段と、を備え、前記静電潜像担持体表面に形成された静電潜像を現像剤によって可視像化する現像装置において、前記現像剤搬送手段として、現像剤を搬送する無端ベルトと、前記無端ベルトを支持する支持部材と、前記無端ベルトを搬送する回転可能な駆動ローラとを備えて構成し、前記支持部材を、前記無端ベルトを前記静電潜像担持体に対向させる側に固定し、前記無端ベルトを介して前記静電潜像担持体と対向する位置に前記静電潜像担持体の幅方向、すなわち前記無端ベルトの幅方向に沿って凹部を形成することで、前記無端ベルトと前記支持部材との間に空隙を構成して、この空隙が低誘電体として作用するため、この部分の現像剤と無端ベルトとの間の鏡像力が低減され、現像剤の飛翔性を向上させることができる。
また、前記支持部材を回転しないように固定して、前記無端ベルトを搬送させることにより、例えば、前記支持部材をローラ部材により構成した場合に、前記支持部材の回転による芯ブレを防止でき、位置精度を向上させることができる。
また、前記静電潜像担持体と前記無端ベルトの圧接部分(いわゆる、現像ニップ部)の支持部材側が空隙となっているため、圧接力が低減され、それによって現像剤(トナー)、静電潜像担持体及び無端ベルトの劣化を低減することができるので、高画質を長期にわたり維持することが可能となる。
また、本発明によれば、前記支持部材の前記無端ベルトと接触する面を曲面で形成することで、前記支持部材に沿って搬送される無端ベルトの搬送抵抗を軽減して、前記無端ベルトの劣化を低減することができる。
また、本発明によれば、前記無端ベルトを、前記静電潜像担持体に対して非接触で配置することで、前記無端ベルト及び前記静電潜像担持体ともに摺擦による劣化を低減することができる。また、前記静電潜像担持体と現像剤とが擦れることがないため、画像の乱れが生じにくい。
また、本発明によれば、前記支持部材と前記静電潜像担持体との間に、直流電圧に交流電圧を重畳した現像バイアスを印加することで、トナーの飛翔性がより向上する。これにより、安定して良好な画像形成を実現できる。
本発明の実施形態に係る現像装置の構成を示す説明図である。 前記現像装置を構成するトナー搬送手段に凹部を設けた場合の比誘電率を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は発明を実施する形態の一例であって、
本実施形態は、図1に示すように、現像剤としてのトナーを収容する現像容器(現像剤収容部)6と、現像容器6に設けられて、感光体ドラム(静電潜像担持体)2の表面に形成された静電潜像にトナーを供給するトナー搬送手段(現像剤搬送手段)8と、を備え、感光体ドラム2の表面に形成された静電潜像をトナーによって可視像化する現像装置1において、トナー搬送手段8の構成として、本発明に係る現像装置の現像剤搬送手段の構成を採用したものである。
この現像装置1は、電子写真方式によりトナーを用いて画像を形成する画像形成装置(図示せず)に用いられるものである。
画像形成装置としての全体的な構成は、周知の技術である、帯電、露光、現像、転写、クリーニング、定着、及び除電などの工程を備える。現像装置1は、現像工程において使用される。
画像形成装置において、感光体ドラム2は、図1に示すように、トナー搬送手段8を構成する駆動ローラ3bの駆動する方向S2とは反対の方向S1に回転可能に設けられている。感光体ドラム2の表面は、図示しない帯電手段であるコロナチャージャーや接触ローラ帯電器によって所定の電荷量に均一帯電され、図示しない露光手段により画像情報に基づく静電潜像ポテンシャルを形成することによって静電潜像を担持する。
現像装置1は、図1に示すように、感光体ドラム2と対向して配置される現像容器6と、トナーを搬送するトナー搬送手段8と、トナーの搬送量を規制するブレード10と、除電シート12と、トナーを攪拌する攪拌部材14とを備えている。
現像容器6には、トナーが収容され、且つ、トナー搬送手段8、除電シート12及び攪拌部材14が配置されている。また、現像容器6には、感光体ドラム2に対してトナー搬送手段8が臨むように開口6aが形成されている。
トナー搬送手段8は、本発明に係る特徴的な現像剤搬送手段の構成を採用したものであって、無端状の現像ベルト(無端ベルト)8aと、その現像ベルト8aを支持する支持ローラ(支持部材)3aと、現像ベルト8aの駆動を行う駆動ローラ3bと、を備えて構成されている。
支持ローラ3aは、現像容器6内で、現像ベルト8aを感光体ドラム2に対向させる側に固定されている。支持ローラ3aにおける現像ベルト8aを介して感光体ドラム2と対向する位置には、感光体ドラム2の軸方向、すなわち、現像ベルト8aの幅方向に沿って凹部9が形成されている。
また、支持ローラ3aは、電源4に接続されており、支持ローラ3aと感光体ドラム2との間に直流電圧の現像バイアスや直流電圧に交流電圧を重畳した現像バイアスが印加されるようになっている。
駆動ローラ3bは、現像容器6内で、支持ローラ3aよりも中央部よりに配置され、図示しない駆動モータにより回転可能に設けられている。
支持ローラ3a及び駆動ローラ3bは、例えば、SUS、鉄等の金属ローラ部材、またはこれらを芯金にしてその表面にゴム、フィルム、スポンジ等の部材を配したものを用いることができる。本実施形態では、支持ローラ3aの外径をφ18mm、駆動ローラ3bの外径をφ7mmとして、いずれも材質としてSUS304を用いている。
現像ベルト8aは、支持ローラ3aと駆動ローラ3bとの間で掛け渡されて、感光体ドラム2と対向するように配置され、支持ローラ3a及び駆動ローラ3bに沿って搬送されるように構成されている。
現像ベルト8aには支持ローラ3aを介して現像バイアスが印加される。
直流電圧に交流電圧を重畳した現像バイアスは、他の実施例で用いる交流電圧重畳時の電圧波形としては、正弦波や台形波でも良く、電圧値の範囲としては、100V〜3kV程度が好ましく、周波数の範囲としては、100Hz〜5kHzが好ましく用いられる。但し、これらの電圧値及び周波数については、トナー層15の搬送速度や、現像ベルトの材質、あるいは現像ギャップ等によって適正値を設定すれば良く、特に限定されるものではない。
現像ベルト8aの材質は、例えば、ポリイミド、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリ4フッ化エチレン、ポリフッ化エチレンプロピレンまたはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等の有機絶縁材料、シリコン、イソプレン、ブタジエン等のゴム材料等を用いることができる。現像ベルト8aの膜厚は、5μm〜200μmで形成され、好ましくは10μm〜150μmである。
ブレード10は、例えば、板状の金属材料からなり、その一方端部10aがその先端または先端近傍の現像ベルト8a側の表面10a1が現像ベルト8aに押圧するよう配置され、他方端部10bが現像容器6の上部の取付け部6bに固定されている。また、ブレード10は、電源11に接続されて、所定のバイアスが印加されるようになっている
このブレード10は、現像ベルト8aにより搬送されてきたトナーを所定の帯電量及び厚さに規定するものであり、その材質は特に限定されるものではない。ブレード10の材質として、例えば、シリコン、ウレタン、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン−メチレン共重合体)等のソリッドゴム及び発泡ゴム等を挙げることができる。
また、ブレード10を構成する材料にカーボンブラックやイオン導電剤を添加することによって導電性を付与して(電圧印加も可能)、現像ベルト8aとの接触圧力及びブレード10への印加電圧値を適切な値に設定し、ブレード10にトナーを帯電させる機能を付加してもよい。
除電シート12は、現像容器6内の下部で現像ベルト8aに対向する位置に設けられ、現像ベルト搬送方向で感光体ドラム2よりも下流側で現像ベルト8aに圧接するように構成されている。この除電シート12は、通常、アルミニウムを蒸着したフィルム等の導電性部材あるいはマイラーフィルムで構成される。
また、除電シート12は、電源13に接続されて、所定のバイアスが印加されるようになっている。
攪拌部材14は、アジテーターやスクリューなどによりトナーを攪拌するものである。
ここで、現像装置1におけるトナー搬送について説明する。
現像容器6に収容されたトナーは、攪拌部材14によって攪拌されるともに、トナー搬送手段8近傍に供給される。
現像ベルト8a近傍に供給されたトナーは、駆動ローラ3bの回転に伴い、現像ベルト8aの表面にトナー層15を形成しながら、現像ベルト8aとともに矢印S2の方向に移動してブレード10近傍まで搬送される。
ブレード10近傍まで搬送されたトナーは、ブレード10を通過して現像ベルト8a上に残ったトナーによりトナー層15を形成する。トナー層15は、所定の電荷量、例えば、10μC/g〜30μC/gに帯電されるとともに、所定の厚さ、例えば、10μm〜20μmの厚さで形成される。
現像ベルト8a上にトナー層15として形成されたトナーは、感光体ドラム2と現像ベルト8aとが対向する現像領域5へ搬送されて感光体ドラム2に供給され、感光体ドラム2の表面の静電潜像をトナー像として顕像化する。この現像領域5では、感光体ドラム2と現像ベルト8aとは最接近するか接触するようになっている。
現像ベルト8aは、現像領域5において、支持ローラ3aが回転することなく固定されているので、従来の現像ローラの回転による芯ぶれにより位置ずれすることなく、感光体ドラム2に対して位置精度良く搬送される。
このとき、現像ベルト8aには、電源4から支持ローラ3aを介して現像バイアスが印加される。
現像領域5において、支持ローラ3aに凹部9が形成されているので、現像ベルト8aと支持ローラ3aとの間に空隙が形成される。この空隙が低誘電体として作用するため、現像領域5の現像剤と現像ベルト8aとの間の鏡像力が低減される。これにより、現像ベルト8a上のトナーは感光体ドラム2に移動しやすくなる。
現像領域5を通過した後に現像ベルト8aに残存しているトナーは、現像領域5の現像ベルト8aの搬送方向下流側に設けられた除電シート12近傍へ搬送される。そして、除電シート12によってトナーの電荷が除電される。
このような工程によって現像装置1から感光体ドラム2にトナーが供給されることで、繰り返し画像が形成される。
以上のように構成したので、本実施形態によれば、現像装置1において、トナー搬送手段8として無端状の現像ベルト8aと、その現像ベルト8aを支持する支持ローラ3aと、現像ベルト8aの駆動を行う駆動ローラ3bとを備え、支持ローラ3aを回転しないように固定して現像ベルト8aを搬送させることにより、感光体ドラム2に対する現像ベルト8aの位置精度を向上させることができる。これにより、感光体ドラム2と現像ベルト8aの現像領域5における間隔を精度よく一定に維持することができるので、高画質な画像形成を行うことができる。
また、本実施形態によれば、支持ローラ3aの現像ベルト8aと感光体ドラム2とが対向する位置、すなわち、現像領域5に凹部9を形成することで、現像領域5の現像剤と現像ベルト8aとの間の鏡像力を低減でき、現像剤の飛翔性を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、現像ベルト8aを支持するために支持ローラ3aを設けたことで、現像ベルト8aが支持ローラ3aの外周曲面で接触するため、現像ベルト8aの搬送抵抗を軽減して、現像ベルト8aの劣化を低減することができる。
また、本実施形態によれば、支持ローラ3aと感光体ドラム2との間に、直流電圧に交流電圧を重畳した現像バイアスを印加することで、トナーの飛翔性がより向上させることができる。これにより、安定して良好な画像形成を実現できる。
(実施例1)
次に、本実施形態に係る現像装置1の実施例1について図面を参照して説明する。
図2は本実施形態に係る現像装置を構成するトナー搬送手段に凹部を設けた場合の比誘電率を示す説明図である。
実施例1の現像装置の構成は、以下のように構成されている。
感光体ドラム2の外径は、φ30mmで形成されている。
感光体ドラム2と現像ベルト8aとは、接触するように構成されている。
現像ベルト8aは、80μmのポリイミドを用いて形成されている。
ブレード10は、厚さ0.1mmのSUS304製の板の先端にシリコンゴムを被覆したものを用いて構成されている。
除電シート12は、アルミニウムを蒸着した厚さ0.3mmのフィルム材により構成されている。
現像ベルト8aの周速度は、駆動ローラ3bにより120mm/secの速度で固定されている。現像ベルト8aには、電源4より電圧値として−450Vの直流電圧にて現像バイアスを印加して現像を行った。
除電シート12は、支持ローラ3aと同電位または電源13からの電圧によって支持ローラ3aに対して+50V程度高い電位に調整した。ブレード10にはバイアスを印加していない。
ここで、実施例1の特徴的な部分について更に詳しく説明する。
支持ローラ3aの現像領域5に対向する位置に形成された凹部9は、ローラ周方向の長さ(幅)が1〜2mmで形成され、深さが現像ベルト8aの比誘電率及び膜厚により、例えば、100〜500μmの間で随時調整して形成されている。
現像領域5における現像ベルト8aから感光体ドラム2へのトナーの移動は、感光体ドラム2と支持ローラ3aとの間の電界による感光体ドラム2側への電気的な引力と、現像ベルト8a表面とトナーとの間の付着力との大小関係に依存する。
更に、現像ベルト8a表面とトナーとの間に働く付着力は、トナーの帯電に起因する鏡像力(Fe)と機械的な付着力とから成り立つ。これら付着力のうち鏡像力は、以下の式(1)で表すことができる。

Figure 2011090035
ここで、εは真空における誘電率、εは現像ベルトと空隙層が有する比誘電率、qはトナーの電荷量、トナーを点電荷とみなし、aはトナーの中心点と現像ベルトとの間の距離を表す。
式(1)中の比誘電率εを小さくすることで、鏡像力が低下する。
比誘電率εは、図2に示すように、現像ベルト8a及び凹部9による空隙層3cをそれぞれコンデンサとみなしたときの誘電率の和で表される。従って、現像ベルト8a及び空隙層3cの比誘電率をε,ε、厚みをd,dとすると、比誘電率εは以下の式(2)で計算できる。

Figure 2011090035
式(2)に基づき、実施例1において感光体ドラム2と対向する支持ローラ3aの現像領域5に相当する箇所の凹部9の窪みの深さd=320μmとしたときの比誘電率εは、ポリイミドの比誘電率ε=3.55、及び空気の比誘電率ε=1.0006、を用いて、ε=1.17であった。
従って、式(1)より、ポリイミド単体に対して、凹部9を設けた場合には、鏡像力Feは約1/7となる。
以上により、実施例1によれば、現像領域5において、現像ベルト8aとトナーとの間に働く鏡像力Feを削減でき、感光体ドラム2へのトナーの飛翔性を向上させることが可能となる。
(実施例2)
次に、本実施形態に係る現像装置1の実施例2について説明する。
実施例2は、以下のように構成されている。
実施例2の構成は、実施例1における現像装置1において、感光体ドラム2と現像ベルト8aとの間に間隙(現像ギャップ)を設け、その現像ギャップが200μm、空隙の厚み(深さ)が175μmとなるよう感光体ドラム2と支持ローラ3aとの中心間距離を設定し、その他は前述した実施例1と同様な構成とした。
以上、実施例2によれば、比誘電率εは1.099となり、鏡像力Feはポリイミド単体に対して約1/11となり、実施例1と比較してさらに鏡像力Feを低減することできる。
(実施例3)
次に、本実施形態に係る現像装置1の実施例3について説明する。
実施例3は、以下のように構成されている。
実施例3の構成は、実施例2における現像装置1おいて、支持ローラ3aに印加する現像バイアスを直流電圧に交流電圧を重畳したものとし、直流電圧として−450V、交流電圧として電圧=1.2kV、周波数=3kHzの矩形波を用い、その他は前述した実施例2と同様な構成とした。
以下に、上述した実施例1〜3により画像形成を行った結果について詳細に説明する。
尚、比較例として、支持ローラ3a内部に空隙を設けないローラを用い、その他の構成は実施例1に示す通りの構成とした。
(ランニングテスト)
本実施形態に係る現像装置1を用いて画像形成装置(シャープ社製AR−5030の画像形成装置を改造)を構成し、平均体積粒子径が6.5μmの非磁性黒トナーを用い、常温常圧環境下で40000枚の長期ランニングテストを行い、画像評価、トナー融着評価、現像ベルトの耐久性を評価した。
(A)画像濃度測定
画像濃度は、50mm×50mmのベタ画像部の濃度を濃度計(マクベス社製、RD−918)にて測定を行った。
(B)帯電量測定
トナーの帯電量は、吸引法により現像ベルト8a上のトナーを吸引したときのカウンターチャージを測定し、吸引した質量からトナーの電荷量を求めた。
(C)融着確認
トナーの融着状態は、(1)210.3mm×297.0mmのA4紙の全面ベタ画像を印字し、白筋の有無を確認した。また、(2)現像ベルト8a上のトナーをテープにとり、筋の発生を調べた。更に、(3)現像ベルト8aを取り外して、ブロアーにて現像ベルト8a上のトナーを吹き飛ばしたのち、光学顕微鏡により現像ベルト8a上の状態を目視にて観察した。
そして、上記(1)〜(3)の3項目により融着が確認された場合を「×」、現像ベルト8a上でのみ筋が確認された場合を「△」、ブレード10および現像ベルト8a上に筋が全く現れなかった場合を「○」で表した。
(D)現像ベルトの耐久性
ランニングテスト後の現像ベルト8aを光学顕微鏡により観察し、欠けや磨耗の有無を
確認した。殆ど変化のないものを「○」、やや欠けあるいは磨耗の見られる場合を「△」、
欠けや磨耗がある場合を「×」とした。
以上、実施例1〜3の各評価結果を表1に示す。

Figure 2011090035
表1の結果より、本発明に係る現像装置1を用いた実施例1〜3では、初期の画像濃度が1.3〜1.5、ランニングテスト後の画像濃度が1.4〜1.5となり、比較例の初期の画像濃度0.9、ランニングテスト後の画像濃度1.1と比べて、初期及びランニングテスト後の画像濃度も高くなっている。
また、実施例1〜3では、初期の帯電量が−20〜−24(μc/g)、ランニングテスト後の帯電量が−18〜−20(μc/g)となり、比較例の初期の帯電量−27(μc/g)、ランニングテスト後の帯電量−13(μc/g)と比べて、初期及びランニングテスト後の帯電量も低減して、トナー飛翔性が良くなっていることがわかる。
更に、実施例1〜3では、ランニングテスト後も現像ベルト8a上にトナーの融着が生じにくいことから、現像ベルト8a、感光体ドラム2、トナーへのストレスが低減されていることがわかる。そして、これらの効果は、現像ベルト8aと感光体ドラム2を非接触の状態にすることでより向上することがわかる。
また、実施例1〜3では、ランニングテスト後の現像ベルト8aの欠けや磨耗状態が比較例の状態と比べて良好であった。
以上説明したように、実施例1〜3によれば、トナーと現像ベルト8aとの間に働く鏡像力Feを低減でき、トナーの飛翔性が向上することができる。更に、現像領域での現像ベルト8aの押圧力を低減できるので、感光体ドラム2、現像ベルト8a及びトナーにかかるストレスが減少し、長期にわたってその性能を維持することができる。
以上、上述した実施形態及び実施例1〜3では、本発明に係る現像装置1を画像形成装置に適用した例について説明したが、現像搬送手段により現像剤を搬送する現像装置を用いる画像形成装置であれば、上述したような構成の画像形成装置や複写機に限定されるものではなく、その他の画像形成装置等に展開が可能である。
以上のように、本発明は、上述した実施形態及び実施例1〜3に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 現像装置
2 感光体ドラム(静電潜像担持体)
3c 空隙層
3a 支持ローラ(支持部材)
3b 駆動ローラ
4 電源
5 現像領域
6 現像容器(現像剤収容部)
8 トナー搬送手段(現像剤搬送手段)
8a 現像ベルト(無端ベルト)
9 凹部
10 ブレード
12 除電シート
Fe 鏡像力
ε,ε,ε 比誘電率

Claims (4)

  1. 現像剤を収容する現像剤収容部と、前記現像剤収容部に設けられて、静電潜像担持体表面に形成された静電潜像に現像剤を供給する現像剤搬送手段と、を備え、前記静電潜像担持体表面に形成された静電潜像を現像剤によって可視像化する現像装置において、
    前記現像剤搬送手段は、現像剤を搬送する無端ベルトと、前記無端ベルトを支持する支持部材と、前記無端ベルトを搬送する回転可能な駆動ローラとを備えて構成され、
    前記支持部材は、前記無端ベルトを前記静電潜像担持体に対向させる側に固定され、前記無端ベルトを介して前記静電潜像担持体と対向する位置に前記静電潜像担持体の幅方向に沿って凹部が形成されていることを特徴とする現像装置。
  2. 前記支持部材は、前記無端ベルトと接触する面が曲面で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記無端ベルトは、前記静電潜像担持体に対して非接触で配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の現像装置。
  4. 前記支持部材と前記静電潜像担持体との間には、直流電圧に交流電圧を重畳した現像バイアスが印加されることを特徴とする請求項3に記載の現像装置。
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