JP2011089626A - トルクリミッタ及び同トルクリミッタを具備するトーションダンパ - Google Patents

トルクリミッタ及び同トルクリミッタを具備するトーションダンパ Download PDF

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Abstract

【課題】弾性部材の特性のばらつきや、弾性部材とともに挟持される摩擦部材等の寸法のばらつきに起因して滑り発生トルクにばらつきが生じることを抑制することのできるトルクリミッタを提供する。
【解決手段】トルクリミッタ120は、ハブ110に連結された第2支持部材124に噛合する第1摩擦板121と、中間部材112に噛合する第2摩擦板122とを交互に積層し、皿バネ125とともに挟持することにより摩擦板121,122に作用する摩擦力を利用してハブ110と中間部材112との間でトルクを伝達する。トルクリミッタ120には、厚さを変化させることのできる調整部材150が、摩擦板121,122及び皿バネ125とともに挟持されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、過大なトルクの伝達を抑制する摩擦式のトルクリミッタ、並びに同トルクリミッタを具備するトーションダンパに関する。
例えば、自動車における内燃機関の出力軸と変速装置の入力軸との連結部分には、トルク変動による捩り振動を吸収するトーションダンパが設けられている。そして、こうしたトーションダンパとして、過大なトルクが入力されたときに滑りを生じさせ、同トーションダンパを介して連結された内燃機関及び変速装置の各部に過大な負荷が作用することを抑制するトルクリミッタを備えるトーションダンパが知られている。
図11に示されるように特許文献1に記載のトーションダンパにあっては、図11の中央左側に二点鎖線で示される変速装置の入力軸1とハブ2とを連結し、ハブ2の外周部に一対の収容部材3,4を連結している。そして、これら一対の収容部材3,4の間にディスク部材5を挟み込み、これら収容部材3,4とディスク部材5とをコイルスプリング6を介して連結することにより、トルク変動によって生じる捩り振動を吸収するダンパ8を形成している。
そして、更にディスク部材5の外周部に摩擦部材9を固定するとともに、この摩擦部材9を、図11の中央右側に二点鎖線で示される内燃機関の出力軸10に連結されるフロントケース11と、リング部材12とによって挟持することにより、摩擦式のトルクリミッタ13を形成している。
尚、リング部材12は、フロントケース11とリアケース14との間に摩擦部材9及びリング部材12とともに挟み込まれた皿バネ15の付勢力によってフロントケース11側に付勢されている。そして、この付勢力によってフロントケース11及びリング部材12と摩擦部材9との間に生じる摩擦力の大きさが調整され、トルクリミッタ13において滑りが生じるようになる最小のトルクである滑り発生トルクの大きさが調整されている。
こうしたトルクリミッタ13を備えるトーションダンパによれば、入力されるトルクが滑り発生トルク未満のときには、摩擦部材9に生じる摩擦力を利用してフロントケース11とディスク部材5とを一体に回転させ、内燃機関の出力軸10と変速装置の入力軸1との間でトルクを伝達することができる。一方で、入力されるトルクが滑り発生トルク以上のときには、摩擦部材9がフロントケース11とリング部材12との間で滑るようになり、同トーションダンパを介して連結される変速装置及び内燃機関の各部に過大な負荷が作用することを抑制することができるようになる。
特開2008‐274969号公報
ところで、上記のようにトーションダンパ等に適用される摩擦式のトルクリミッタにあっては、摩擦部材とともに挟持される弾性部材(皿バネ)の付勢力を調整することによって摩擦部材に作用する摩擦力の大きさを調整し、滑り発生トルクの大きさを調整するようにしている。そのため、弾性部材の特性(弾性係数や寸法等)のばらつきや、弾性部材とともに挟持される部材(摩擦部材やリング部材)の厚さのばらつきに起因して摩擦部材を保持する挟圧力が増減すると、滑り発生トルクの大きさが変化してしまう。その結果、トルクの伝達を抑制すべきときに滑りが生じなくなって過大な負荷から内燃機関や変速装置を保護することができなくなったり、トルクを伝達すべきときに摩擦部材に滑りが生じて必要なトルクを伝達することができなったりするおそれがある。
この発明は、上記実情に鑑みてなされたものであってその目的は弾性部材の特性のばらつきや、弾性部材とともに挟持される摩擦部材等の寸法のばらつきに起因して滑り発生トルクにばらつきが生じることを抑制することのできるトルクリミッタを提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、トルクを伝達する一対の部材の間に摩擦部材を介在させ、同摩擦部材を弾性部材とともに挟持することにより同摩擦部材に作用する摩擦力を利用して前記一対の部材を連結した摩擦式のトルクリミッタにおいて、厚さを変化させることのできる調整部材が、前記摩擦部材及び前記弾性部材とともに挟持されていることをその要旨とする。
上記構成のように、厚さを変化させることのできる調整部材を摩擦部材及び弾性部材とともに挟持したトルクリミッタにあっては、調整部材の厚さを厚くするほど同調整部材とともに挟持された弾性部材の変形量が増大して摩擦部材に作用する挟圧力が大きくなる。一方で、調整部材の厚さを薄くするほど弾性部材の変形量が減少して摩擦部材に作用する挟圧力が小さくなる。すなわち、上記請求項1に記載の発明によれば、調整部材の厚さを変化させることによって摩擦部材に作用する挟圧力を調整することができるようになる。
そのため、弾性部材の特性(弾性係数や寸法等)や、弾性部材とともに挟持される摩擦部材等の寸法にばらつきがあった場合でも、調整部材の厚さを変更して摩擦部材に作用する挟圧力を調整することにより、そのばらつきに起因する挟圧力の変化を相殺し、滑り発生トルクの大きさが変化することを抑制することができる。したがって、上記請求項1に記載の発明によれば、弾性部材の特性のばらつきや、弾性部材とともに挟持される摩擦部材等の寸法のばらつきに起因して滑り発生トルクにばらつきが生じることを抑制することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のトルクリミッタにおいて、前記摩擦部材及び前記調整部材は円盤状をなしており、同トルクリミッタは、積層された前記摩擦部材及び前記調整部材を、前記弾性部材とともに厚さ方向から挟持するものであり、前記調整部材は、周方向の一方に向かって厚さが次第に増大するように傾斜している傾斜面が周方向に連続して鋸歯状に設けられたカム面を有する一対のカムプレートが、前記カム面同士が互いに当接するように向かい合わせに組み合わされて構成されていることをその要旨とする。
上記構成によれば、向かい合わせに組み合わされたカムプレートを相対回動させることにより、各カムプレートが互いのカム面の傾斜面に沿って摺動するようになる。カム面に鋸歯状に形成された各傾斜面は、周方向の一方に向かって厚さが次第に増大するように傾斜しているため、上記のようにカムプレートを相対回動させ、各カムプレートをこの傾斜面に沿って摺動させることにより、それに伴ってこれらカムプレートを組み合わせることによって構成されている調整部材の厚さが変化するようになる。すなわち、上記請求項2に記載の構成によれば、摩擦部材及び弾性部材とともに挟持された調整部材のカムプレートを相対回動させることにより、摩擦部材に作用する挟圧力を調整することができるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のトルクリミッタにおいて、前記調整部材には、前記挟圧力の作用による前記カムプレートの相対回動を抑制する回動抑制手段が設けられていることをその要旨とする。
摩擦部材及び弾性部材とともに挟持されている調整部材には、挟圧力が、同調整部材の厚さ方向において同調整部材を押し縮めるように、すなわち同調整部材の厚さを薄くする方向に作用する。このとき、挟圧力の作用によって調整部材の厚さを薄くする方向にカムプレートが相対回動した場合には、摩擦部材に作用する挟圧力が小さくなり、滑り発生トルクが小さくなってしまう。そのため、上記請求項3に記載の発明のように、回動抑制手段を設け、挟圧力の作用によってカムプレートが調整部材の厚さを薄くする方向に相対回動することを抑制することが望ましい。こうした構成を採用すれば、挟圧力の作用によってカムプレートが相対回動してしまうことを抑制し、滑り発生トルクを好適に保持することができるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のトルクリミッタにおいて、前記カムプレートの傾斜面には、同傾斜面と同様に周方向の一方に向かって傾斜する小傾斜面が連続して鋸歯状に形成されており、隣接する各小傾斜面の間に存在する段差部が、向かい合わせに組み合わされる他方のカムプレートに形成された同段差部と噛合することにより前記回動抑制手段として機能することをその要旨とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項3に記載のトルクリミッタにおいて、前記カムプレートの傾斜面には、同カムプレートの周方向において起伏が連続するように波状の加工が施されており、波状に加工された傾斜面同士が互いに噛合することにより、前記回動抑制手段として機能することをその要旨とする。
回動抑制手段の具体的な構成としては、上記請求項4に記載されているように、カムプレートに形成された各傾斜面に同傾斜面と同様に周方向の一方に向かって傾斜する小傾斜面を鋸歯状に形成し、鋸歯状になっている傾斜面を互いに噛合させる構成を採用することができる。こうした構成によれば、カムプレートが調整部材の厚さを薄くする方向に相対回動しようとしたときに、隣接する各小傾斜面の間に存在する段差部が向かい合わせに組み合わされる他方のカムプレートの同段差部と噛合し、挟圧力の作用によるカムプレートの相対回動が抑制されるようになる。
尚、その他、回動抑制手段の具体的な構成としては、上記請求項5に示されるように、カムプレートの傾斜面に周方向において起伏が連続するように波状の加工を施し、このように波状に加工された傾斜面を互いに噛合させる構成を採用することもできる。こうした構成を採用した場合には、起伏のある傾斜面が互いに噛合した状態となるため、挟圧力の作用によるカムプレートの相対回動が抑制されるようになる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載のトルクリミッタと、入力されるトルクの変動による捩り振動をコイルスプリングの弾性変形によって吸収するダンパとを備え、内燃機関の出力軸と変速装置の入力軸とを連結するトーションダンパである。
請求項1〜5に記載のトルクリミッタは、具体的には請求項6に示されるように内燃機関の出力軸と変速装置の入力軸とを連結するトーションダンパに適用することができる。
この発明の一実施形態にかかるトルクリミッタを備えるトーションダンパの断面図。 同実施形態にかかるトーションダンパの一部を破断して示す正面図。 同実施形態にかかるトーションダンパのトルクリミッタ近傍を拡大して示す断面図。 同実施形態にかかるトルクリミッタの調整部材の厚さの変化態様を説明する説明図。 同実施形態にかかるトルクリミッタの調整部材の厚さの変化態様を説明する説明図。 同実施形態にかかるトルクリミッタの調整部材の厚さの変化態様を説明する説明図。 この発明にかかるトルクリミッタの調整部材の変更例を示す模式図。 この発明にかかるトルクリミッタの変更例を示す断面図。 この発明にかかるトルクリミッタの変更例を示す断面図。 この発明にかかるトルクリミッタの変更例を示す断面図。 従来のトルクリミッタを備えるトーションダンパの断面図。
以下、この発明にかかるトルクリミッタを、ハイブリッド車のハイブリッドトランスアクスルと内燃機関とを連結するトーションダンパに設けられるトルクリミッタに具体化した一実施形態について、図1〜6を参照して説明する。
尚、図1は本実施形態にかかるトルクリミッタ120を備えるトーションダンパ100の断面図であり、図2はトーションダンパ100の一部を破断して示す正面図である。また、図1では図2におけるA‐A線に沿った方向の断面を示している。
図1及び図2に示されるように本実施形態にかかるトーションダンパ100は円盤状をなしている。そして、その内周側部分が図1の中央左側に二点鎖線で示されているハイブリッドトランスアクスルの入力軸200に連結される一方、その外周側部分が図1の右側に二点鎖線で示されるようにフライホイール400を介して内燃機関のクランクシャフト300に連結され、入力軸200とクランクシャフト300との間でトルクを伝達する。
図1に示されるように入力軸200が連結されるハブ110は筒状をなしており、その内周面には、挿入された入力軸200が噛合するスプライン110aが形成されている。また、ハブ110の外周面には径方向に延びるフランジが設けられており、このフランジには摩擦部材としての摩擦板121,122を挟持する第1支持部材123及び第2支持部材124がリベット111で固定されている。
図1に示されるように第2支持部材124は径方向外周側の部分が第1支持部材123から離間するように屈曲しており、トーションダンパ100の厚さ方向(図1における左右方向)に延びる部分の径方向外周側の面には第1摩擦板121が相対回動不能に噛合するように図1における左右方向に延びるスプラインが形成されている。
第1支持部材123及び第2支持部材124の外周側には、後述するようにダンパ130を介してフライホイール400と連結されるリング状の中間部材112が配設されている。
図1に示されるように第1支持部材123と第2支持部材124との間には、この中間部材112の径方向内周側の面に形成されたスプラインに相対回動不能に噛合している第2摩擦板122と、第2支持部材124のスプラインに噛合している第1摩擦板121とが交互に積層された状態で挟持されている。尚、第1支持部材123と第2支持部材124との間には、これら摩擦板121,122とともに、厚さを変化させることのできる調整部材150と皿バネ125とが挟持されており、皿バネ125の付勢力によって各摩擦板121,122の間に生じる摩擦力の大きさが調整されている。
第2摩擦板122が噛合している中間部材112には、径方向外周側に向かって延びるディスク部材131と、径方向内周側に延びる第1側壁部材126及び第2側壁部材127がリベット113によって固定されている。
第1側壁部材126及び第2側壁部材127は、図1に示されるようにトーションダンパ100の径方向内周側に向かって延び、摩擦板121,122が挟持されている部分を取り囲んでいる。そして、図1に示されるようにハブ110の外周面と第1側壁部材126の内周側端部とが対向する部分、及びハブ110の外周面と第2側壁部材127の内周側端部とが対向する部分には、オイルシール128がそれぞれ圧入されている。これにより、第1側壁部材126及び第2側壁部材127とオイルシール128とによって摩擦板121,122が挟持されている部分を取り囲む油室129が形成されている。
このように形成された油室129内には、潤滑油が充填されており、これにより、摩擦板121,122が潤滑油に浸された状態で挟持された湿式のトルクリミッタ120が構成されている。
一方、第1側壁部材126及び第2側壁部材127とともに中間部材112に固定されているディスク部材131には、図2の下方に示されるように周方向に延びる貫通孔131aが周方向に間隔をあけて6つ形成されている。また、ディスク部材131は、図1に示されるように第1収容部材132と第2収容部材133との間に相対回動可能に挟み込まれている。
各収容部材132,133における貫通孔131aと対応する位置には、6つの開口部がそれぞれ形成されており、これら収容部材132,133は、ディスク部材131を挟み込んだ状態で図1の下方に示されるようにその外周側部分がリベット115によって接合されている。このようにディスク部材131を挟んだ状態で第1収容部材132と第2収容部材133とを接合することにより各収容部材132,133の開口部が連通し、図1の上方に示されるように貫通孔131aと対応する位置には収容空間134が形成されている。
そして、図2に示されるように収容空間134と貫通孔131aとを重ね合わせるように収容部材132,133と、ディスク部材131との回転位相をあわせた上で、コイルスプリング135がその内部にそれぞれ1つずつ収容されている。
このように本実施形態のトーションダンパ100にあっては、第1収容部材132と第2収容部材133との間にディスク部材131を回動可能に挟み込み、ディスク部材131に形成された貫通孔131aと収容空間134とを重ね合わせた状態でこれらの内部にコイルスプリング135を収容することにより、ダンパ130を形成している。
こうしたダンパ130によれば、収容空間134と貫通孔131aとがずれるように収容部材132,133とディスク部材131とが相対回動したときに、コイルスプリング135が押し縮められるように弾性変形するようになる。すなわち、入力軸200とクランクシャフト300との間に生じるトルク変動によって、ハブ110にトルクリミッタ120を介して接続されているディスク部材131と、収容部材132,133とが相対回動したときにコイルスプリング135が弾性変形するようになる。これにより、入力軸200とクランクシャフト300との間に生じる捩り振動がコイルスプリング135の弾性変形によって吸収され、内燃機関とハイブリッドトランスアクスルとの間のトルク変動によって生じる捩り振動が吸収されるようになる。
尚、第1収容部材132及び第2収容部材133の径方向内周側端部には、ディスク部材131とこれら収容部材132,133との相対回転位相差が所定量以上になったときに、相対回転位相差がそれ以上大きくなることを抑制するブレーキとして作用するヒステリシス機構114が設けられている。
以下、図3〜6を参照して本実施形態にかかるトーションダンパ100におけるトルクリミッタ120について更に詳しく説明する。尚、図3は図1におけるトルクリミッタ120近傍を拡大して示す拡大断面図であり、図4〜6はトルクリミッタ120において摩擦板121,122及び皿バネ125とともに挟持されている調整部材150の厚さの変化態様を説明する説明図である。
上述したように本実施形態にかかるトルクリミッタ120にあっては、支持部材123,124の間に、皿バネ125及び摩擦板121,122とともに、調整部材150を挟持するようにしている。
図3に示されるように第2支持部材124に噛合している第1摩擦板121と、中間部材112に噛合している第2摩擦板122は、交互に積層された状態で支持部材123,124の間に挟持されている。図3の中央右側に示されるように積層された摩擦板121,122のうち、図3において最も右側に位置している第1摩擦板121と、第2支持部材124との間には皿バネ125が挟み込まれている。
一方で、図3の中央に示されるように積層された摩擦板121,122のうち、図3において最も左側に位置している第2摩擦板122と、第1支持部材123との間には、調整部材150が挟み込まれている。
図4にも示されるように、調整部材150は同一の形状を有する第1カムプレート151と第2カムプレート152とを互いに向かい合わせに組み合わせることによって構成されている。尚、図4〜6にあっては、図3におけるB‐B線に沿った方向の調整部材150の断面構造を模式的に示している。
図4に示されるように第1カムプレート151には、図4における上方、すなわち第1カムプレート151の周方向における一方に向かって次第にその厚さが厚くなるように傾斜した傾斜面153が連続して鋸歯状に設けられたカム面が形成されている。尚、各傾斜面153には、図4に示されるように、傾斜面153と同様に図4における上方ほど第1カムプレート151の厚さが厚くなるように傾斜した3つの小傾斜面153a,153b,153cが鋸歯状に形成されている。
すなわち、第1カムプレート151にあっては、厚さ方向における高さの異なる第1小傾斜面153aと第2小傾斜面153bと第3小傾斜面153cとによって鋸歯状の傾斜面153が形成されており、この鋸歯状の傾斜面153が更に周方向に連続して鋸歯状に設けられた状態となっている。
このように第1カムプレート151にあっては、小傾斜面153a,153b,153cが鋸歯状に並べられている。そのため、互いに隣接する第1小傾斜面153aと第2小傾斜面153bとの間には第1段差部153dが存在し、互いに隣接する第2小傾斜面153bと第3小傾斜面153cとの間には第2段差部153eが存在し、互いに隣接する第3小傾斜面153cと第1小傾斜面153aとの間には第3段差部153fが存在している。尚、傾斜面153は上述したように図4の上方ほど第1カムプレート151の厚さが厚くなるように傾斜しているため、互いに隣接する傾斜面153の間に存在する第3段差部153fにあってはその段差が第1段差部153d,第2段差部153eよりも大きくなっている。
また、この第1カムプレート151と組み合わされる第2カムプレート152は、第1カムプレート151と同一の形状をなしている。そのため、図4に示されるように第1カムプレート151と向かい合わせに組み合わされる第2カムプレート152にあっては、図4における下方に向かって次第にその厚さが厚くなるように傾斜した傾斜面154が連続して鋸歯状に設けられたカム面が形成されている。
そして、この傾斜面154には、図4における下方ほど第2カムプレート152の厚さが厚くなるように傾斜した第1小傾斜面154a,第2小傾斜面154b,第3小傾斜面154cが連続して並んでおり、これにより傾斜面154は鋸歯状になっている。
このように第2カムプレート152にあっても、第1カムプレート151と同様に、小傾斜面154a、154b,154cが鋸歯状に並べられている。そのため、互いに隣接する第1小傾斜面154aと第2小傾斜面154bとの間には第1段差部154dが存在し、互いに隣接する第2小傾斜面154bと第3小傾斜面154cとの間には第2段差部154eが存在し、互いに隣接する第3小傾斜面154cと第1小傾斜面154aとの間には第3段差部154fが存在している。そして、傾斜面154は上述したように図4の下方ほど第2カムプレート152の厚さが厚くなるように傾斜しているため、互いに隣接する傾斜面154の間に存在する第3段差部154fはその段差が第1段差部154d,第2段差部154eよりも大きくなっている。
尚、図4〜図6にあっては説明の便宜上、本来は当接している第1カムプレート151と第2カムプレート152との間に僅かな隙間を設けて調整部材150を図示している。
調整部材150はこのように形成された第1カムプレート151と第2カムプレートとを互いに向かい合わせに組み合わせることにより構成されている。
そのため、図4に示されるように第1カムプレート151の各傾斜面153と、第2カムプレート152の各傾斜面154とが互いに真正面で向かい合うような位相で各カムプレート151,152が組み合わされているときには、第1小傾斜面153aと第3小傾斜面154cとが当接するとともに、第2小傾斜面153bと第2小傾斜面154bとが当接し、第3小傾斜面153cと第1小傾斜面154aとが当接する第1の当接状態となる。
尚、この第1の当接状態にあっては、図4に示されるように各傾斜面153,154における第1段差部153dと第2段差部154eとが係合するとともに、第2段差部153eと第1段差部154dとが係合し、第3段差部153fと第3段差部154fとが係合した状態となっている。
また、この第1の当接状態にあっては、図4の下方に示されるように調整部材150の厚さが「T1」になっている。
このような第1の当接状態から図4に矢印で示されるように第1カムプレート151と第2カムプレート152とを相対回動させると、各カムプレート151,152が互いのカム面の傾斜面153,154に沿って摺動し、調整部材150は、まず図5に示される第2の当接状態に移行する。
第2の当接状態にあっては、図5に示されるように第2小傾斜面153bと第3小傾斜面154cとが当接するとともに、第3小傾斜面153cと第2小傾斜面154bとが当接する一方、第1小傾斜面153aと第1小傾斜面154aとが互いに対向した状態で離間した状態となる。
尚、この第2の当接状態にあっては、図5に示されるように各傾斜面153,154における第1段差部153dと第3段差部154fとが係合するとともに、第2段差部153eと第2段差部154eとが係合し、第3段差部153fと第1段差部154dとが係合した状態となっている。
また、この第2の当接状態にあっては、図5の下方に示されるように調整部材150の厚さが「T1」よりも大きな「T2」になる。
そして更に、このような第2の当接状態から図5に矢印で示されるように第1カムプレート151と第2カムプレート152とを相対回動させると、各カムプレート151,152が互いのカム面の傾斜面153,154に沿って摺動し、調整部材150は図6に示される第3の当接状態に移行する。
図6に示されるように第3の当接状態にあっては、第3小傾斜面153cと第3小傾斜面154cとが当接する一方、第1小傾斜面153aと第2小傾斜面154b及び第2小傾斜面153bと第1小傾斜面154aとが互いに対向した状態で離間した状態となる。
尚、この第3の当接状態にあっては、図6に示されるように各傾斜面153,154における第2段差部153eと第3段差部154fとが係合するとともに、第3段差部153fと第2段差部154eとが係合した状態となっている。
また、この第3の当接状態にあっては、図6の下方に示されるように調整部材150の厚さが「T2」よりも更に大きな「T3」になる。
尚、この第3の当接状態から図6に矢印で示されるように第1カムプレート151と第2カムプレート152とを更に相対回動させると、各傾斜面153,154が対向する傾斜面153,154を乗り越えるため、調整部材150は図4に示される第1の当接状態に戻るようになる。
このように調整部材150にあっては、第1カムプレート151と第2カムプレート152とを相対回動させることにより、各カムプレート151,152の当接状態が第1の当接状態から第2の当接状態へ、第2の当接状態から第3の当接状態へ、そして、第3の当接状態から第1の当接状態へと順番に変化する。そして、こうした当接状態の変化に伴って調整部材150は、その厚さが「T1」から「T2」へ、「T2」から「T3」へ、そして「T3」から「T1」へと3段階(「T1」,「T2」,「T3」)に変化するようになる。
本実施形態にかかるトルクリミッタ120にあっては、このように各カムプレート151,152を相対回動させることにより厚さを変化させることのできる調整部材150を、皿バネ125及び摩擦板121,122とともに支持部材123,124によって挟持するようにしている。そのため、支持部材123,124の間に挟持された状態で、各カムプレート151,152を相対回動させてその厚さを変更することにより、調整部材150とともに挟持された皿バネ125の変形量を変化させ、摩擦板121,122に作用する付勢力、すなわち摩擦板121,122に作用する挟圧力を調整することができる。
尚、本実施形態のトルクリミッタ120にあっては、図3に示されるように支持部材123,124の間に挟持された状態で、各カムプレート151,152を相対回動させることができるように、第1カムプレート151の外周面に凹部151aを形成するようにしている。
こうした構成によれば、トーションダンパ100の組み立て過程において、支持部材123,124との間に摩擦板121,122と皿バネ125、調整部材150を挟んだ状態でハブ110のフランジと各支持部材123,124とをリベット111で接合した後、中間部材112と第2摩擦板122とを噛合させる前に、この凹部151aに治具を係合させて第1カムプレート151を回動させることができる。このように治具を利用して第1カムプレート151を回動させれば、支持部材123,124の間に挟持された状態で第1カムプレート151と第2カムプレート152とを相対回動させて調整部材150の厚さを変更することができる。
尚、カムプレート151,152を相対回動させるための構成はこうした構成に限定されるものではなく、適宜変更することができる。例えば、第1カムプレート151の外周面に凸部を設け、この凸部を掴んで第1カムプレート151を回動させる構成を採用することもできる。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)厚さを変化させることのできる調整部材150を摩擦板121,122及び皿バネ125とともに挟持するようにしているため、調整部材150の厚さを厚くするほど同調整部材150とともに挟持された皿バネ125の変形量が増大して摩擦板121,122に作用する挟圧力が大きくなる。一方で、調整部材150の厚さを薄くするほど皿バネ125の変形量が減少して摩擦板121,122に作用する挟圧力が小さくなる。すなわち、調整部材150の厚さを変化させることによって摩擦板121,122に作用する挟圧力を調整することができる。
そのため、皿バネ125の特性(弾性係数や寸法等)や、摩擦板121,122及び支持部材123,124の寸法にばらつきがあった場合でも、調整部材150の厚さを変更して摩擦板121,122に作用する挟圧力を調整することにより、そのばらつきに起因する挟圧力の変化を相殺し、滑り発生トルクの大きさが変化することを抑制することができる。したがって、皿バネ125の特性のばらつきや、皿バネ125とともに挟持される摩擦板121,122等の寸法のばらつきに起因して滑り発生トルクにばらつきが生じることを抑制することができる。
(2)向かい合わせに組み合わされたカムプレート151,152を相対回動させることにより、上述したように各カムプレート151,152が互いのカム面に沿って摺動する。カム面に鋸歯状に形成された各傾斜面153,154は、周方向の一方に向かって厚さが次第に増大するように傾斜している。そのため、上記のようにカムプレート151,152を相対回動させ、各カムプレート151,152をこの傾斜面153,154に沿って摺動させることにより、それに伴ってこれらカムプレート151,152を組み合わせることによって構成されている調整部材150の厚さが変化する。すなわち、摩擦板121,122及び皿バネ125とともに挟持された調整部材150のカムプレート151,152を相対回動させることにより、支持部材123,124の間に挟持された状態のまま調整部材150の厚さを変化させることができ、摩擦板121,122に作用する挟圧力を調整することができる。
(3)摩擦板121,122及び皿バネ125とともに挟持されている調整部材150には、挟圧力が、同調整部材150を厚さ方向に押し縮めるように、すなわち同調整部材150の厚さを薄くする方向に作用する。このとき、挟圧力の作用によって調整部材150の厚さを薄くする方向(図4〜6の矢印とは反対の方向)にカムプレート151,152が相対回動した場合には、摩擦板121,122に作用する挟圧力が小さくなり、滑り発生トルクが小さくなってしまう。これに対して、上記実施形態にあっては、カムプレート151,152の傾斜面153,154に鋸歯状に小傾斜面を設け、各小傾斜面の間に存在する段差部を噛合させようにしている。そのため、これら段差部の係合によって挟圧力の作用によってカムプレート151,152が相対回動してしまうことが抑制されるようになり、滑り発生トルクを好適に保持することができる。
尚、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態にあっては、摩擦板121,122とともに挟持する弾性部材として皿バネ125を採用した例を示したが、弾性部材は皿バネに限定されるものではない。すなわち弾性部材は摩擦板121,122とともに挟持されたときに弾性変形し、摩擦板121,122に作用する挟圧力を調整することのできるものであればよいため、皿バネ125に替えてゴム部材やコイルスプリング等を採用することもできる。
・上記実施形態にあっては、傾斜面153上に3つの小傾斜面153a,153b,153cを形成するとともに、傾斜面154上に3つの小傾斜面154a,154b,154cを形成し、調整部材150の厚さを3段階に変化させることのできるトルクリミッタ120を例示した。これに対して各傾斜面153,154に形成する小傾斜面の数は、3つに限定されるものではない。すなわち、各傾斜面153,154に形成する小傾斜面の数は、傾斜面153に形成される小傾斜面の数と傾斜面154に形成される小傾斜面の数とが一致していれば、2つであっても、4つ以上であってもよい。
尚、調整部材150の厚さは各傾斜面153,154に形成される小傾斜面の数が多いほど多段階に変化させることができるため、調整部材150の厚さの変更によって摩擦板121,122に作用する挟圧力をきめ細かく調整する上では、各傾斜面153,154に形成する小傾斜面の数を多くすることが望ましい。
・上記実施形態にあっては、各小傾斜面の間に存在する段差部が噛合して回動抑制手段として機能するように、鋸歯状に並んだ小傾斜面を傾斜面153,154に形成する構成を例示した。これに対して挟圧力の作用によるカムプレート151,152の相対回動を抑制する回動抑制手段の構成は適宜変更することができる。例えば、図7に示されるようにカムプレート151,152の傾斜面153,154に、同カムプレート151,152の周方向において起伏が連続するように波状の加工を施す構成を採用することもできる。こうした構成を採用すれば、起伏のある傾斜面153,154が互いに噛合した状態となるため、挟圧力の作用によるカムプレート151,152の相対回動が抑制されるようになる。
・上記実施形態にあっては、摩擦板121,122が挟持された部分を側壁部材126,127によって取り囲み、油室129を形成して摩擦板121,122を潤滑油の充填された油室129内で挟持する湿式のトルクリミッタ120に本発明を適用する構成を示した。これに対して本発明は湿式のトルクリミッタに限定的に適用されるものではない。すなわち、摩擦板121,122が潤滑油に浸されていない乾式のトルクリミッタにあっても本発明を適用することができる。
・上記実施形態にあっては、摩擦部材として摩擦板121,122を備え、一対の部材のうち、一方の部材(ハブ110)と一体に回動する第1摩擦板121と、他方の部材(ディスク部材131)と一体に回動する第2摩擦板122とを交互に積層させて挟持したトルクリミッタ120に本発明を適用した構成を例示した。これに対し、本発明はこうした構成のトルクリミッタに限定的に適用されるものではない。例えば、図11に示される従来のトルクリミッタ13のように一方の部材(ディスク部材5)に固定された摩擦部材9を、他方の部材(フロントケース11及びリアケース14)とこれと一体に回動するリング部材12とによって挟持するトルクリミッタにおいて、摩擦部材9とリング部材12との間に調整部材150を配設することもできる。
こうした構成にあっても調整部材150の厚さを変更することにより、皿バネ15の変形量を変更し、摩擦部材9に作用する挟圧力を調整することができるようになる。
・調整部材150は、摩擦部材である摩擦板及びこれを付勢する弾性部材とともに挟持されていれば、その配設位置は適宜変更することができる。例えば、図8に示されるように積層された摩擦板121,122と皿バネ125との間に調整部材150を設ける構成を採用することもできる。
・また、図9に示されるように、第2支持部材124と皿バネ125との間に調整部材150を設ける構成を採用することもできる。
・更には、図10に示されるように積層された摩擦板121,122の間に調整部材150を配設する構成を採用することもできる。
・上記実施形態では、ハイブリッド車のハイブリッドトランスアクスルと内燃機関とを連結するトーションダンパ100に本発明にかかるトルクリミッタを設ける構成を例示したが、本発明にかかるトルクリミッタはハイブリッドトランスアクスルと内燃機関とを連結するトーションダンパに限定して適用されるものではない。例えば、オートマチックトランスミッションと内燃機関とを連結するトーションダンパ等にあっても、本発明のトルクリミッタを適用することができる。
・上記実施形態にあっては、本発明にかかるトルクリミッタ120をトーションダンパ100のトルクリミッタに適用した例を示したが、本発明のトルクリミッタはトーションダンパに限定的に適用されるものではない。すなわち、本発明は摩擦部材の滑りによって過大なトルクの伝達を抑制する摩擦式のトルクリミッタ全般に適用することができるため、ダンパが設けられておらず、過大なトルクの伝達を抑制する機能のみを有するトルク伝達機構等にも本発明を適用することができる。
100…トーションダンパ、110…ハブ、110a…スプライン、111…リベット、112…中間部材、113…リベット、114…ヒステリシス機構、115…リベット、120…トルクリミッタ、121…第1摩擦板、122…第2摩擦板、123…第1支持部材、124…第2支持部材、125…皿バネ、126…第1側壁部材、127…第2側壁部材、128…オイルシール、129…油室、130…ダンパ、131…ディスク部材、131a…貫通孔、132…第1収容部材、133…第2収容部材、134…収容空間、135…コイルスプリング、150…調整部材、151…第1カムプレート、152…第2カムプレート、153…傾斜面、153a,153b、153c…小傾斜面、153d,153e,153f…段差部、154…傾斜面、154a,154b,154c…小傾斜面、154d,154e,154f…段差部、200…入力軸、300…クランクシャフト、400…フライホイール。

Claims (6)

  1. トルクを伝達する一対の部材の間に摩擦部材を介在させ、同摩擦部材を弾性部材とともに挟持することにより同摩擦部材に作用する摩擦力を利用して前記一対の部材を連結した摩擦式のトルクリミッタにおいて、
    厚さを変化させることのできる調整部材が、前記摩擦部材及び前記弾性部材とともに挟持されている
    ことを特徴とするトルクリミッタ。
  2. 請求項1に記載のトルクリミッタにおいて、
    前記摩擦部材及び前記調整部材は円盤状をなしており、
    同トルクリミッタは、積層された前記摩擦部材及び前記調整部材を、前記弾性部材とともに厚さ方向から挟持するものであり、
    前記調整部材は、周方向の一方に向かって厚さが次第に増大するように傾斜している傾斜面が周方向に連続して鋸歯状に設けられたカム面を有する一対のカムプレートが、前記カム面同士が互いに当接するように向かい合わせに組み合わされて構成されている
    ことを特徴とするトルクリミッタ。
  3. 請求項2に記載のトルクリミッタにおいて、
    前記調整部材には、前記挟圧力の作用による前記カムプレートの相対回動を抑制する回動抑制手段が設けられている
    ことを特徴とするトルクリミッタ。
  4. 請求項3に記載のトルクリミッタにおいて、
    前記カムプレートの傾斜面には、同傾斜面と同様に周方向の一方に向かって傾斜する小傾斜面が連続して鋸歯状に形成されており、
    隣接する各小傾斜面の間に存在する段差部が、向かい合わせに組み合わされる他方のカムプレートに形成された同段差部と噛合することにより前記回動抑制手段として機能する
    ことを特徴とするトルクリミッタ。
  5. 請求項3に記載のトルクリミッタにおいて、
    前記カムプレートの傾斜面には、同カムプレートの周方向において起伏が連続するように波状の加工が施されており、
    波状に加工された傾斜面同士が互いに噛合することにより、前記回動抑制手段として機能する
    ことを特徴とするトルクリミッタ。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のトルクリミッタと、入力されるトルクの変動による捩り振動をコイルスプリングの弾性変形によって吸収するダンパとを備え、
    内燃機関の出力軸と変速装置の入力軸とを連結するトーションダンパ。
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