JP2017125579A - 車両用ダンパ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】低トルク伝達域では剛性およびヒステリシスを低く、高トルク伝達域では剛性およびヒステリシスを高くして、低トルク伝達域では振動が好適に吸収され、高トルク伝達域ではエンジンの最大出力トルクの伝達を確保しつつ振動の収束性が得られる車両用ダンパ装置を提供する。
【解決手段】高トルク状態では、相対回転制限装置34によって中間プレート18と出力プレート24との間の相対回転が制限されて相互に一体的に回転させられるので、一対の第1スプリング16はトルク伝達に関与せず、剛性が高められる。また、出力プレート側傾斜面42と中間プレート側傾斜面44との摺接によって、出力プレート24がドライブプレート14のサイドプレート14b側に押しつけられることにより、摩擦材30とそれを挟圧するサイドプレート14aおよび中間プレート18のうちの少なくとも一方との間の摩擦により、相対的に大きなヒステリシスが発生させられる。
【選択図】図5
【解決手段】高トルク状態では、相対回転制限装置34によって中間プレート18と出力プレート24との間の相対回転が制限されて相互に一体的に回転させられるので、一対の第1スプリング16はトルク伝達に関与せず、剛性が高められる。また、出力プレート側傾斜面42と中間プレート側傾斜面44との摺接によって、出力プレート24がドライブプレート14のサイドプレート14b側に押しつけられることにより、摩擦材30とそれを挟圧するサイドプレート14aおよび中間プレート18のうちの少なくとも一方との間の摩擦により、相対的に大きなヒステリシスが発生させられる。
【選択図】図5
Description
本発明は、車両用ダンパ装置に係り、特に、ダンパ装置の高トルク域での振動収束性を高める技術に関するものである。
車両の動力伝達経路を断接する断接装置にトルク変動を吸収するために備えられるダンパ装置において、ドライブプレートとドリブンプレートとの間に、第1スプリング、中間プレート、および第2スプリングの順番で、動力伝達可能に直列に連結されているものが知られている。特許文献1および特許文献2に記載のダンパ装置がそれである。このように、ドライブプレートとドリブンプレートとの間にスプリングが介挿されている単純なダンパ装置に対して、特許文献1および特許文献2では中間プレートがさらに追加されることで、スプリングを直列に配置することができてダンパ装置の相対回転の低剛性化が実現されるので、低ヒステリシスと相俟って、たとえば2000rpm以下の低回転の低トルク伝達領域においてこもり音やジャラ音と称される振動が好適に吸収され、車両の振動ノイズ性能が高められる。
ところで、たとえば平行軸式常時噛み合い型変速機などの有段変速機の入力側に設けられるクラッチのディスクに設けられるダンパ装置では、比較的高回転域においてエンジンの最大出力トルクに応じた伝達トルク(ストッパトルク)を確保する必要があるが、ダンパ機構の搭載スペースが制限されるとともにダンパ装置の相対回転の可動域が制限されるので、ヒステリシスを高くすることに限界があり、このような高剛性の高トルク伝達域においては車両の振動ノイズの収束性能が十分に得られなかった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、低トルク伝達域では剛性およびヒステリシスを低く、高トルク伝達域では剛性およびヒステリシスを高くして、低トルク伝達域では振動が好適に吸収され、高トルク伝達域ではエンジンの最大出力トルクの伝達を確保しつつ振動の収束性が得られる車両用ダンパ装置を提供することにある。
第1発明の要旨とするところは、(a)共通の軸線まわりに相対回転可能に設けられた、入力プレート、出力プレート、および中間プレートと、前記出力プレートと前記中間プレートとの間に動力伝達可能に介挿されている第1スプリングと、前記中間プレートと前記入力プレートとの間に動力伝達可能に介挿されている第2スプリングと、を備え、前記入力プレートは、前記出力プレートおよび前記中間プレートを挟むように位置し相互に前記軸線方向に離間不能に連結された一対のサイドプレートを有する車両用ダンパ装置であって、(b)前記出力プレートおよび前記中間プレートの少なくとも一方と、それに対向する前記一対のサイドプレートの少なくとも一方との間に介挿された摩擦材と、(c)前記中間プレートと前記出力プレートとの間に設けられ、前記中間プレートと出力プレートとの間の相対回転が所定値より小さい場合は前記中間プレートと前記出力プレートとの間の相対回転を許容するが、前記中間プレートと出力プレートとの間の相対回転位相が所定の相対回転位相となると前記中間プレートと前記出力プレートとの相対回転を制限して相互に一体的に回転させる相対回転制限装置と、(d)前記相対回転制限装置に設けられ、前記中間プレートと前記出力プレートとが前記所定の相対回転位相に向かうにしたがって前記中間プレートと前記出力プレートとを前記軸線方向へ相互に離間させて前記摩擦材を押圧する押圧装置とを、含むことにある。
第2発明の要旨とするところは、第1発明において、前記相対回転制限装置は、前記出力プレートに形成された周方向に長い長手係合穴と、前記長手係合穴内に位置するように前記中間プレートに立設され、前記入力プレートと出力プレートとの間が所定の相対回転位相となると前記長手係合穴の端縁と係合するストッパとを有することにある。
第3発明の要旨とするところは、第2発明において、前記押圧装置は、前記出力プレートの長手係合穴の周方向端部に形成され、前記軸線に対して傾斜した出力プレート側傾斜面と、前記中間プレートに形成され、前記中間プレートと前記出力プレートとが前記所定の相対回転位相に向かうにしたがって前記出力プレート側傾斜面と摺接する前記軸線に対して傾斜した中間プレート側傾斜面とを有することにある。
第4発明の要旨とするところは、第1発明において、前記相対回転制限装置は、前記出力プレートから外周側へ突設された一対の係合突起と、前記一対の係合突起を周方向において所定の間隔を隔てて位置し且つ前記一対の係合突起を挟むように前記中間プレートから立設され、前記入力プレートと出力プレートとの間が所定の相対回転位相となると前記係合突起と係合する一対の係合壁とを有することにある。
第5発明の要旨とするところは、第4発明において、前記押圧装置は、前記係合突起の幅方向の端部に形成され、前記軸線に対して傾斜した出力プレート側傾斜面と、前記中間プレートの前記係合壁の基部に形成され、前記中間プレートと前記出力プレートとが前記所定の相対回転位相に向かうにしたがって前記出力プレート側傾斜面と摺接する前記軸線に対して傾斜した中間プレート側傾斜面とを有することにある。
第1発明によれば、伝達されるトルクが低トルク領域では、相対回転制限装置によって前記中間プレートと前記出力プレートとの間の相対回転を許容されるので、剛性およびヒステリシスが低くなり、低回転でのこもり音やジャラ音と称される振動が好適に吸収される。また、伝達されるトルクが高トルク領域となると、相対回転制限装置によって前記中間プレートと前記出力プレートとの間の相対回転が制限されるので、中間プレートと出力プレートとがトルク伝達方向において一体的に回転させられるので、高剛性が得られる。同時に、相対回転制限装置に設けられた押圧装置によって、前記中間プレートと前記出力プレートとが前記所定の相対回転位相に向かうにしたがって、前記中間プレートと前記出力プレートとが前記軸線方向へ相互に離間させられて、前記出力プレートおよび前記中間プレートの少なくとも一方と、それに対向する前記一対のサイドプレートの少なくとも一方との間に介挿された前記摩擦材が押圧されるので、ヒステリシスが高くなり、エンジンの最大出力トルクの伝達を確保しつつ振動の収束性が得られる。
第2発明によれば、前記相対回転制限装置は、前記出力プレートに形成された周方向に長い長手係合穴と、前記長手係合穴内に位置するように前記中間プレートに立設され、前記入力プレートと出力プレートとの間が所定の相対回転位相となると前記長手係合穴の端縁と係合するストッパとを有することから、低トルク領域ではストッパが長手係合穴内においてその端縁と係合せず、相対回転制限装置によって前記中間プレートと前記出力プレートとの間の相対回転が許容されるので、剛性およびヒステリシスが低くなる。また、高トルク領域となると、ストッパが長手係合穴内においてその端縁と係合して前記中間プレートと前記出力プレートとが一体的に回転させるので、剛性およびヒステリシスが高くなる。
第3発明によれば、前記押圧装置は、前記出力プレートの長手係合穴の周方向端部に形成され、前記軸線に対して傾斜した出力プレート側傾斜面と、前記中間プレートに形成され、前記中間プレートと前記出力プレートとが前記所定の相対回転位相に向かうにしたがって前記出力プレート側傾斜面と摺接する前記軸線に対して傾斜した中間プレート側傾斜面とを有することから、高トルク領域となると、前記出力プレートの長手係合穴の周方向端部に形成された出力プレート側傾斜面と前記中間プレートに形成された中間プレート側傾斜面とが摺接して、前記中間プレートと前記出力プレートとが回転軸線方向において相互に離れるように付勢されるので、ヒステリシスが高められる。
第4発明によれば、前記相対回転制限装置は、前記出力プレートから外周側へ突設された一対の係合突起と、前記一対の係合突起を周方向において所定の間隔を隔てて位置し且つ前記一対の係合突起を挟むように前記中間プレートから立設され、前記入力プレートと出力プレートとの間が所定の相対回転位相となると前記係合突起と係合する一対の係合壁とを有することから、低トルク領域では係合突起が一対の係合壁と当接せず、その相対回転制限装置によって前記中間プレートと前記出力プレートとの間の相対回転が許容されるので、剛性およびヒステリシスが低くなる。また、高トルク領域となると、係合突起が一対の係合壁の一方と係合して前記中間プレートと前記出力プレートとが一体的に回転させるので、剛性およびヒステリシスが高くなる。
第5発明によれば、前記押圧装置は、前記係合突起の幅方向の端部に形成され、前記軸線に対して傾斜した出力プレート側傾斜面と、前記中間プレートの前記係合壁の基部に形成され、前記中間プレートと前記出力プレートとが前記所定の相対回転位相に向かうようにしたがって前記出力プレート側傾斜面と摺接する前記軸線に対して傾斜した中間プレート側傾斜面とを有することから、高トルク領域となると、係合突起の幅方向の端部に形成された出力プレート側傾斜面と前記中間プレートに形成された中間プレート側傾斜面とが摺接して、前記中間プレートと前記出力プレートとが回転軸線方向において相互に離れるように付勢されるので、ヒステリシスが高められる。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が適用されたクラッチディスク8をその回転軸線C1を通る面で切断した場合の切断面に表れる縦断面図である。図2は図1のクラッチディスク8を回転軸線C1方向に見た図であって、ドライブプレート14を構成する一対のサイドプレート14aおよび14bのうちの一方のサイドプレート14bを取り外してダンパ装置10を示す図である。クラッチディスク8は、図示しないエンジンのクランクシャフトと図示しない手動変速機の入力軸との間に設けられている乾式単板のクラッチ装置の一部として設けられている。そのクラッチ装置では、たとえば、クラッチ出力軸に接続されたクラッチディスク8は、エンジンのクランクシャフトに取り付けられたフライホイールとクラッチカバーに設けられたプレッシャプレートとの間に配設され、ダイヤフラムスプリングによってプレッシャプレートがフライホイール側へ付勢されることにより挟圧されて、エンジンの出力トルクが手動変速機側へ伝達される。
クラッチディスク8は、エンジンの動力が入力されるフェーシング12と、本発明の要部であるダンパ装置10とを備えて構成されている。フェーシング12は、円板形状を有する部材であり、図示しないクラッチ装置が接続状態とされると、エンジンの動力が入力される。ダンパ装置10は、フェーシング12に動力伝達可能に接続されているドライブプレート14と、第1スプリング16と、中間プレート18と、第2スプリング20と、円筒状のハブ22の外周面に相対回転不能に設けられた出力プレート24とを、主に備えて構成されている。入力プレートとして機能するドライブプレート14、中間プレート18、および出力プレート24は、共通の回転軸線C1まわりに相対回転可能に設けられている。また、回転軸線C1まわりの周方向において、第1スプリング16が出力プレート24と中間プレート18との間に介挿され、第2スプリング20が中間プレート18とドライブプレート14との間に介挿されている。
ドライブプレート14は、一対の円盤状のサイドプレート14aおよびサイドプレート14bから構成されている。サイドプレート14aおよびサイドプレート14bは、何れも回転軸線C1(回転中心)まわりに回転可能に円筒状のハブ22の外周面に配置され、周方向に複数個配置されている連結ピン28によって、回転軸線C1方向の間隔を維持しつつ互いに相対回転不能に締結されている。また、サイドプレート14bの外周部には、フェーシング12が相対回転連結に締結されている。
サイドプレート14a、14bには、第1スプリング16および第2スプリング20を収容するための収容窓26がそれぞれ形成されている。このサイドプレート14aおよびサイドプレート14bに形成される収容窓26の位置は、回転位相で同じ位置に対向して形成されている。固定ピン28によるかしめ着けなどによってサイドプレート14aおよびサイドプレート14bが相互に一体的に連結されると、各サイドプレート14a、14bの収容窓26によって、第1スプリング16および第2スプリング20を収容するための空間が形成される。
中間プレート18は、回転軸線C1まわりに回転可能な円形の環状部18aと、その環状部18aの回転軸線C1を中心にした対角の位置から外周側へ突き出した一対のスプリング保持部18bとを一体に備えて構成されている。この一対のスプリング保持部18bは、何れも環状部材18aに、回転軸線C1を中心にした対角の位置にそれぞれ一体的に設けられている。ている。また、中間プレート18は、ドライブプレート14およびハブ22に対して回転軸線C1まわりに相対回転可能とされている。中間プレート18の環状部18aとサイドプレート14aとの間には、環状の摩擦材30が介在させられている。
円筒状のハブ22には、その外周面に形成された外周歯22gとスプライン嵌合する内周歯24gを有する出力プレート24が回転軸線C1まわりの相対回転不能に備えられている。ハブ22は、図示しない変速機の入力軸またはそれに連結されたクラッチ出力軸とプライン嵌合され、回転軸線C1まわりに回転可能に設けられている。
出力プレート24は、円形の環状部24aと、環状部24aの回転軸線C1を中心にした対角の位置から外周側へ突き出したフランジ部24bとを一体に備えて構成されている。出力プレート24のフランジ部24bと中間プレート18のスプリング保持部18bとは、動力が伝達されない状態(動力非伝達状態)において回転軸線C1を中心にした周方向において略90度間隔で交互に配置されている。また、回転軸線C1を中心とする周方向において、この出力プレート24の一対のフランジ部24bと中間プレート18の一対のスプリング保持部18bとの間に形成される4つの空間に、第1スプリング16および第2スプリング20が交互に配置されている。
第1スプリング16の両端部には、一対のバネ受部材16aおよび16bが装着されており、第1スプリング16は、そのバネ受16aおよび16bを介して中間プレート18のスプリング保持部18bと出力プレート24のフランジ部24bとの間に設けられている。バネ受部材16bは、動力非伝達状態において、第1スプリング16の付勢力(弾性復帰力)によって出力プレート24のフランジ部24bに係合するようにして保持されている。しかし、動力伝達状態において出力プレート24がドライブプレート14に対して相対回転し、図4に示すように出力プレート24のフランジ部24bが第2スプリング20から離れると、バネ受部材20bは、ドライブプレート14の収容窓26の回転方向の端部に当接させられる。
第2スプリング20の両端部には、一対のバネ受部材20aおよび20bが装着されており、第2スプリング20は、そのバネ受20aおよび20bを介してドライブプレート14と中間プレート18のスプリング保持部18bとの間に動力伝達可能に設けられている。バネ受部材20aは、図2に示すトルク非伝達状態において、第2スプリング20の付勢力(弾性復帰力)によって出力プレート24のフランジ部24bに係合するようにして保持されている。しかし、トルク伝達状態において出力プレート24がドライブプレート14に対して相対回転し、図4に示すように出力プレート24のフランジ部24bが第2スプリング20から離れると、バネ受部材20aは、ドライブプレート14の収容窓26の回転方向の端部に当接させられる。
中間プレート18と出力プレート24とには、中間プレート18と出力プレート24との間の相対回転が所定値より小さい低トルク状態では中間プレート18と出力プレート24との間の相対回転を許容するが、中間プレート18と出力プレート24との間が所定の相対回転位相となる高トルク状態となると中間プレート18と出力プレート24との間の相対回転を制限して相互に一体的に回転させる相対回転制限装置34が、設けられている。また、中間プレート18と出力プレート24とが前記所定の相対回転位相に向かうにしたがって出力プレート24を回転軸線C1方向へ離間させてドライブ(入力)プレート14のサイドプレート14b側に押しつける押圧装置40が、相対回転制限装置34(図3)に設けられている。
図3は、相対回転制限装置34の要部を説明する図2のIII−III視断面図である。図3において、相対回転制限装置34は、出力プレート24の環状部24aのうち、周方向において一対のフランジ部24bの中間に位置する2箇所において貫通し且つ接線方向に長手状の一対の長手係合穴36と、中間プレート18の環状部18aのうち図2に示すトルク非伝達状態において長手係合穴32の長手方向の中間位置から長手係合穴36内に立設されたストッパ38とを備えている。低トルク状態ではストッパ38と長手係合穴36の長手方向の端部とが当接しないので、中間プレート18と出力プレート24との相対回転が許容されるが、高トルク状態となってストッパ38と長手係合穴36の長手方向の端部とが当接する所定の相対回転位相となると、図5に示すように、中間プレート18と出力プレート24との相対回転が制限されてそれらが相互に一体的に回転させられる。図5のダンパ装置10はこの状態を示している。
図3および図5に示すように、出力プレート24に形成された長手係合穴36の端部であっての中間プレート18側の開口縁には、一対の出力プレート側傾斜面42が形成されており、ストッパ38が立設されている中間プレート18には、中間プレート18と出力プレート24とが前記所定の相対回転位相に向かうにしたがって出力プレート側傾斜面42と摺接する中間プレート側傾斜面44が形成された一対のカム部材46が固設されている。中間プレート18と出力プレート24とが前記所定の相対回転位相に向かうにしたがって出力プレート側傾斜面42と中間プレート側傾斜面44とが摺接すると、出力プレート24を回転軸線C1方向へ離間させてドライブ(入力)プレート14のサイドプレート14b側に押しつけられる。上記中間プレート18側の開口縁に形成された出力プレート側傾斜面42と、それに摺接させられる中間プレート側傾斜面44が形成されたカム部材46とにより押圧装置40が構成されている。図5に示されるように、出力プレート24を回転軸線C1方向へ離間させてドライブ(入力)プレート14のサイドプレート14b側に押しつけられると、中間プレート18と出力プレート24とが回転軸線C1方向に離隔させられるので、摩擦材30が中間プレート18とサイドプレート14aとの間に挟圧されるので、高トルク状態においてヒステリシスが高められる。
以上のように構成されたダンパ装置10では、図2および図3に示す低トルク状態では、中間プレート18と出力プレート24との間の相対回転が所定値より小さく、相対回転制限装置34によって中間プレート18と出力プレート24との間の相対回転が許容されるので図6の等価図に示すように、中間プレート18と出力プレート24との間で並列配置された一対の第1スプリング16と、中間プレート18とドライブプレート14との間で並列配置された一対の第2スプリング20とが直列接続された状態でトルクが伝達されるので、第1スプリング16および第2スプリング20のバネ定数がKであるとすると、トルク変動を吸収するバネ全体としてのばね定数がKとなる。また、この低トルク状態においては、ドライブプレート14のサイドプレート14aおよび14bの間に介在する出力プレート24、中間プレート18、摩擦材30は、図3に示されるようにサイドプレート14bと出力プレート24との間に隙間Gが形成されていて、厚み方向に押圧されておらず、ヒステリシスがほとんど生じていない。すなわち、低トルク状態におけるダンパ装置10は、低剛性且つ低ヒステリシス状態とされる。
しかし、図4および図5に示す高トルク状態では、相対回転制限装置34によって中間プレート18と出力プレート24との間の相対回転が制限されて相互に一体的に回転させられるので、図7の等価図に示すように、一対の第1スプリング16はトルク伝達に関与せず、並列配置された一対の第2スプリング20を介してトルクが伝達されるので、トルク変動を吸収するバネ全体としてのばね定数が2Kとなる。また、この高トルク状態においては、出力プレート側傾斜面42と中間プレート側傾斜面44との摺接によって、中間プレート18と出力プレート24とが回転軸線C1方向へ相互に離間させられてドライブ(入力)プレート14のサイドプレート14b側に押しつけられることにより、図5に示されるようにサイドプレート14bと出力プレート24との間の隙間Gが解消され、ドライブプレート14のサイドプレート14aおよび14bの間に介在する出力プレート24、中間プレート18、摩擦材30は、それらの厚み方向すなわち回転軸線C1方向に押圧されるので、特に摩擦材30とそれを挟圧するサイドプレート14aおよび中間プレート18のうちの少なくとも一方との間の摩擦により、相対的に大きなヒステリシスが発生させられる。
図8は、ダンパ装置10のドライブプレート14と出力プレート24との間の回転軸線C1まわりの相対回転に関するねじれ剛性について、低トルク状態では相対的に小さなばね定数Kとなり、高いトルク状態では相対的に大きなばね定数2Kとなる特性を示している。図8は、ドライブプレート14と出力プレート24との間の相対回転角であるねじれ角A(度)を示す横軸と伝達トルクTを示す縦軸とから成る二次元座標において、本実施例のダンパ装置10のばね特性を実線で示している。1点鎖線は従来のダンパ装置の特性を示している。図8において、ねじれ角A1とねじれ角A2との間が伝達トルクがT1以下の低トルク状態であると、ばね定数が相対的に小さなKとなるため、ダンパ装置10が低剛性状態となる。ねじれ角A2とねじれ角A3との間が伝達トルクがT1とT2との間の高トルク状態であると、ばね定数が相対的に小さな2Kとなるため、ダンパ装置10が高剛性状態となる。伝達トルクがT2は、たとえば、エンジンの最大トルクの1.3倍に設定されている。
ところで、クラッチディスク8を有するクラッチがエンジンと手動変速機との間に設けられた車両では、たとえば図9に示すように、エンジン回転数NEが2000rpm乃至2500rpm以下の領域である低車速域においてこもり音やジャラ音の発生により振動ノイズ特性が損なわれる場合がある。図9では、エンジン回転数NEを表す横軸とエンジン駆動系のトルク変動(トルク振動)NV(dB)を表す縦軸とからなる二次元座標において、エンジン回転数NEの上昇に伴ってエンジン駆動系のトルク変動(振動)NV(dB)が低下する特性が示されており、2000rpm乃至2500rpmを超える領域すなわちクラッチの伝達トルクが比較的高トルク領域となると急激にエンジン駆動系のトルク変動NVが低下して問題になり難いという特性がある。図9において、エンジン駆動系のトルク変動NV(dB)は、車軸から検出された値であり、図9の破線は、トルク変動NVの目標範囲の上限値を示している。図10は、エンジン回転数NEを表す横軸とエンジン出力トルクTE(Nm)を表す縦軸とからなる二次元座標において、エンジンの出力トルクTEが比較的高回転領域たとえば4000rpm付近で最大トルクとなる特性を示している。これらのことから、たとえば図10のT1よりも低いエンジンの低回転域ではクラッチの伝達トルクが低トルクであって、エンジン駆動系のトルク変動(振動)NV(dB)が大きくて問題となるので、ダンパ装置10には、エンジン駆動系のトルク変動(振動)NVを吸収するために、低剛性且つ低ヒステリシスの特性が求められる。反対に、図10のT1よりも大きいエンジンの高回転領域では、エンジン駆動系のトルク変動(振動)NV(dB)が問題とならないので、ダンパ装置10には、クラッチディスクの単体強度の観点からエンジントルクに応じたストッパトルクを確保するために、高剛性の特性が求められる。また、ダンパ装置10には、低トルク領域ではエンジン駆動系のトルク変動(振動)NVの吸収のために低ヒステリシスが望まれるが、高トルク領域では、振動収束性の悪化を防止するために高ヒステリシスが望まれる。したがって、ダンパ装置10には、低トルク領域では低剛性且つ低ヒステリシスとなり、高トルク領域では高剛性且つ高ヒステリシスとなる特性が求められる。
本実施例のダンパ装置10では、伝達されるトルクが低トルク領域では、相対回転制限装置34によって中間プレート18と出力プレート24との間の相対回転が許容されるので、剛性およびヒステリシスが低くなり、低回転でのこもり音やジャラ音と称される振動が好適に吸収される。また、伝達されるトルクが高トルク領域となると、相対回転制限装置34によって中間プレート18と出力プレート24との間の相対回転が制限され、中間プレート18と出力プレート24とがトルク伝達方向において一体的に回転させられるので、ダンパ装置10の剛性が高められるので、エンジントルクに応じたストッパトルクが確保される。同時に、伝達されるトルクが高トルク領域となると、相対回転制限装置34に設けられた押圧装置40によって、中間プレート18と出力プレート24とが前記所定の相対回転位相に向かうにしたがって回転軸線C1方向へ相互に離間させられて摩擦材30が押圧されるので、ヒステリシスが高くなり、振動の収束性が得られる。
また、本実施例のダンパ装置10では、相対回転制限装置34は、出力プレート24に形成された周方向に長い長手係合穴36と、長手係合穴36内に位置するように中間プレート18に立設され、ドライブ(入力)プレート14と出力プレート24との間が所定の相対回転位相となると長手係合穴36の端縁と係合するストッパ38とを有することから、低トルク領域ではストッパ38が長手係合穴36内においてその端縁と係合せず、相対回転制限装置34によって中間プレート18と出力プレート24との間の相対回転を許容されるので、剛性およびヒステリシスが低くなる。また、高トルク領域となると、ストッパ38が長手係合穴36内においてその端縁と係合して中間プレート18と出力プレート24とがトルク伝達方向において一体的に回転させられるので、剛性およびヒステリシスが高くなる。
また、本実施例のダンパ装置10では、押圧装置40は、出力プレート24の長手係合穴36の周方向端部に形成された出力プレート側傾斜面42と、中間プレート18に形成され、中間プレート18と出力プレート24とが所定の相対回転位相に向かうにしたがって出力プレート側傾斜面42と摺接する中間プレート側傾斜面44を有するカム部材46とから構成されていることから、高トルク領域となると、出力プレート24の長手係合穴36の周方向端部に形成された出力プレート側傾斜面42と中間プレート18に形成された中間プレート側傾斜面44とが摺接して、中間プレート18と出力プレート24とが相対的に相互に離間する方向に付勢されて摩擦材30が押圧されるので、ヒステリシスが高められる。
次に、本発明の他の実施例のダンパ装置60を説明する。本実施例において、前述の実施例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図11は、図1のクラッチディスク8を回転軸線C1方向に見た図であって、ドライブプレート14を構成する一対のサイドプレート14aおよび14bのうちの一方のサイドプレート14bを取り外してダンパ装置60を示す図である。図12は、相対回転制限装置64の構成を説明する図11のXII−XII視断面図である。本実施例のダンパ装置60は、前述のダンパ装置10の相対回転制限装置34および押圧装置40に対して、相対回転制限装置64および押圧装置70が相違し、他は同様に構成されている。
図11および図12において、相対回転制限装置64は、出力プレート24の環状部24aのうち、周方向において一対のフランジ部24bの中間に位置する2箇所において外周側へ突き出す一対の係合突起66と、図11に示すトルク非伝達状態において一対の係合突起66を周方向の中間に位置させてその一対の係合突起66に所定の間隔を隔てて位置し且つ係合突起66を挟むように中間プレート18のスプリング保持部18bから立設され、(入力)プレート14と出力プレート24との間が所定の相対回転位相となると係合突起66と係合するU字状の一対の係合壁68とを備えている。低トルク状態では係合壁68と係合突起66とが当接しないので、中間プレート18と出力プレート24との相対回転が許容されるが、高トルク状態となって係合壁68と係合突起66とが当接する所定の相対回転位相となると、中間プレート18と出力プレート24との相対回転が制限されてそれらが相互に一体的に回転させられる。
図12に示すように、出力プレート24に形成された係合突起66の周方向両端部には、回転軸線C1に対して傾斜した出力プレート側傾斜面72がそれぞれ形成されており、係合壁68が立設されている中間プレート18には、中間プレート18と出力プレート24とが前記所定の相対回転位相に向かうにしたがって出力プレート側傾斜面72と摺接する回転軸線C1に対して傾斜した中間プレート側傾斜面74が形成されている。中間プレート18と出力プレート24とが前記所定の相対回転位相に向かうにしたがって出力プレート側傾斜面72と中間プレート側傾斜面74とが摺接すると、出力プレート24が中間プレート18から回転軸線C1方向へ離間させられてドライブ(入力)プレート14のサイドプレート14b側に押しつけられる。上記係合突起66の周方向両端部には、出力プレート側傾斜面72と、それに摺接させられるように係合壁68の基部に形成された中間プレート側傾斜面74とにより押圧装置70が構成されている。中間プレート18と出力プレート24とが前記所定の相対回転位相に向かうにしたがって出力プレート側傾斜面72と中間プレート側傾斜面74とが摺接して、出力プレート24が中間プレート18から回転軸線C1方向へ離間させられてドライブ(入力)プレート14のサイドプレート14b側に押しつけられると、中間プレート18と出力プレート24とが回転軸線C1方向に相互に離隔させられるので、摩擦材30が中間プレート18とサイドプレート14aとの間に挟圧されるので、高トルク状態においてヒステリシスが高められる。
本実施例のダンパ装置60によれば、相対回転制限装置64は、出力プレート24から外周側へ突設された係合突起66と、係合突起66を周方向において所定の間隔を隔てて位置し且つ係合突起66を挟むように中間プレート18から立設され、ドライブ(入力)プレート14と出力プレート24との間が所定の相対回転位相となると係合突起66と係合する一対の係合壁68とを有することから、低トルク領域では係合突起66が一対の係合壁68と当接せず、その相対回転制限装置64によって中間プレート18と出力プレート24との間の相対回転が許容されるので、剛性およびヒステリシスが低くなる。また、高トルク領域となると、係合突起66が一対の係合壁68と係合して中間プレート18と出力プレート24とが一体的に回転させるので、前述の実施例と同様に、剛性およびヒステリシスが高くなる。
また、本実施例のダンパ装置60によれば、押圧装置70は、係合突起66の幅方向の両端部に形成された一対の出力プレート側傾斜面72と、中間プレート18の係合壁68の基部に形成され、中間プレート18と出力プレート24とが所定の相対回転位相に向かうようにしたがって出力プレート側傾斜面72と摺接する一対の中間プレート側傾斜面74とを有することから、高トルク領域となると、係合突起66の幅方向の端部に形成された出力プレート側傾斜面72と中間プレート18に形成された中間プレート側傾斜面74とが摺接して、中間プレート18と出力プレート24とが回転軸線C1方向において相互に離れるように付勢されるので、サイドプレート14aと中間プレート18とにより摩擦材30が挟圧されてヒステリシスが高められる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例1において、押圧装置40は、出力プレート24に形成された長手係合穴36の両端部に形成された一対の出力プレート側傾斜面42と、その一対の出力プレート側傾斜面42と摺接する中間プレート側傾斜面44がそれぞれ形成された一対のカム部材46とを有するものであったが、長手係合穴36の一端部に形成された出力プレート側傾斜面42と、その出力プレート側傾斜面42と摺接する中間プレート側傾斜面44が形成されたカム部材46とを有するものであってもよい。また、実施例2において、押圧装置70は、係合突起66の幅方向の両端部に形成された一対の出力プレート側傾斜面72と、その一対の出力プレート側傾斜面72とそれぞれ摺接する一対の中間プレート側傾斜面74とを有するものであったが、係合突起66の幅方向の一端部に形成された出力プレート側傾斜面72と、その一端部の出力プレート側傾斜面72と摺接する中間プレート側傾斜面74とを有するものであってもよい。
また、相対回転制限装置34は、出力プレート24の環状部24aのうち、周方向において一対のフランジ部24bの中間に位置する2箇所において貫通し且つ接線方向に長手状の一対の長手係合穴36と、中間プレート18の環状部18aのうち図2に示すトルク非伝達状態において長手係合穴32の長手方向の中間位置から長手係合穴36内に立設されたストッパ38とを備えるものであったが、長手係合穴36は中間プレート18に形成され、ストッパ38は出力プレート24に形成されてもよい。同様に、相対回転制限装置64は、出力プレート24の環状部24aから外周側へ突き出す一対の係合突起66と、その係合突起66を挟むように中間プレート18から立設された一対の係合壁68とを備えるものであったが、係合突起66は中間プレート18から突設され、係合壁68は出力プレート24に設けられてもよい。
また、前述の実施例では、摩擦材30は中間プレート18とサイドプレート14aとの間に配設されていたが、それに加えて或いはそれに替えて、出力プレート24とサイドプレート14bとの間に配設されていてもよい。要するに、摩擦材30は、出力プレート24および中間プレート18の少なくとも一方と、それに対向する前記一対のサイドプレート14a、14bの少なくとも一方との間に介挿されていてもよいのである。
また、前述の実施例において、中間プレート18および出力プレート24の一方が、円筒状のハブ22において、回転軸線C1方向に移動不能に設けられたものであってもよい。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:ダンパ装置(車両用ダンパ装置)
14:ドライブプレート(入力プレート)
14a:サイドプレート
14b:サイドプレート
16:第1スプリング
18:中間プレート
20:第2スプリング
24:出力プレート
30:摩擦材
34:相対回転制限装置
36:長手係合穴
38:ストッパ
40:押圧装置
42:出力プレート側傾斜面
44:中間プレート側傾斜面
46:カム部材
64:相対回転制限装置
66:係合突起
68:係合壁
70:押圧装置
72:出力プレート側傾斜面
74:中間プレート側傾斜面
14:ドライブプレート(入力プレート)
14a:サイドプレート
14b:サイドプレート
16:第1スプリング
18:中間プレート
20:第2スプリング
24:出力プレート
30:摩擦材
34:相対回転制限装置
36:長手係合穴
38:ストッパ
40:押圧装置
42:出力プレート側傾斜面
44:中間プレート側傾斜面
46:カム部材
64:相対回転制限装置
66:係合突起
68:係合壁
70:押圧装置
72:出力プレート側傾斜面
74:中間プレート側傾斜面
Claims (5)
- 共通の軸線まわりに相対回転可能に設けられた、入力プレート、出力プレート、および中間プレートと、前記出力プレートと前記中間プレートとの間に動力伝達可能に介挿されている第1スプリングと、前記中間プレートと前記入力プレートとの間に動力伝達可能に介挿されている第2スプリングと、を備え、前記入力プレートは、前記出力プレートおよび前記中間プレートを挟むように位置し相互に前記軸線方向に離間不能に連結された一対のサイドプレートを有する車両用ダンパ装置であって、
前記出力プレートおよび前記中間プレートの少なくとも一方と、それに対向する前記一対のサイドプレートの少なくとも一方との間に介挿された摩擦材と、
前記中間プレートと前記出力プレートとに設けられ、前記中間プレートと出力プレートとの間の相対回転が所定値より小さい場合は前記中間プレートと前記出力プレートとの間の相対回転を許容するが、前記中間プレートと出力プレートとの間の相対回転位相が所定の相対回転位相となると前記中間プレートと前記出力プレートとの相対回転を制限して相互に一体的に回転させる相対回転制限装置と、
前記相対回転制限装置に設けられ、前記中間プレートと前記出力プレートとが前記所定の相対回転位相に向かうにしたがって前記中間プレートと前記出力プレートとを前記軸線方向へ相互に離間させて前記摩擦材を押圧する押圧装置とを、含む
ことを特徴とする車両用ダンパ装置。 - 前記相対回転制限装置は、前記出力プレートに形成された周方向に長い長手係合穴と、前記長手係合穴内に位置するように前記中間プレートに立設され、前記入力プレートと出力プレートとの間が所定の相対回転位相となると前記長手係合穴の端縁と係合するストッパとを有する
ことを特徴とする請求項1の車両用ダンパ装置。 - 前記押圧装置は、前記出力プレートの長手係合穴の周方向端部に形成され、前記軸線に対して傾斜した出力プレート側傾斜面と、前記中間プレートに形成され、前記中間プレートと前記出力プレートとが前記所定の相対回転位相に向かうにしたがって前記出力プレート側傾斜面と摺接する前記軸線に対して傾斜した中間プレート側傾斜面とを有する
ことを特徴とする請求項2の車両用ダンパ装置。 - 前記相対回転制限装置は、前記出力プレートから外周側へ突設された一対の係合突起と、前記一対の係合突起を周方向において所定の間隔を隔てて位置し且つ前記一対の係合突起を挟むように前記中間プレートから立設され、前記入力プレートと出力プレートとの間が所定の相対回転位相となると前記係合突起と係合する一対の係合壁とを有する
ことを特徴とする請求項1の車両用ダンパ装置。 - 前記押圧装置は、前記係合突起の幅方向の端部に形成され、前記軸線に対して傾斜した出力プレート側傾斜面と、前記中間プレートの前記係合壁の基部に形成され、前記中間プレートと前記出力プレートとが前記所定の相対回転位相に向かうにしたがって前記出力プレート側傾斜面と摺接する前記軸線に対して傾斜した中間プレート側傾斜面とを有する
ことを特徴とする請求項4の車両用ダンパ装置。
Priority Applications (1)
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JP2016005629A JP2017125579A (ja) | 2016-01-14 | 2016-01-14 | 車両用ダンパ装置 |
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CN111173856A (zh) * | 2019-12-31 | 2020-05-19 | 鹏城实验室 | 一种直线式离合器装置及其实现方法 |
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-
2016
- 2016-01-14 JP JP2016005629A patent/JP2017125579A/ja active Pending
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