JP2011089240A - 極細繊維製造装置及び極細繊維製造方法 - Google Patents

極細繊維製造装置及び極細繊維製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ノズルから吐出された溶融樹脂原料が冷却する速度を大幅に遅くすることにより、溶融樹脂原料の粘度が上昇する速度を大幅に遅くし、その結果、より細径の極細繊維を製造することが可能が極細繊維製造装置を提供する。
【解決手段】溶融樹脂原料を押し出す押出機20と、押出機20から押し出された溶融樹脂原料を吐出して極細繊維を製造するための複数の金属製紡糸ノズル及び当該複数の金属製紡糸ノズルの周囲のそれぞれに形成され溶融樹脂原料の吐出方向に沿った方向に向けて高温気流を流す高温気流流路を有する紡糸部40と、紡糸部40から溶融樹脂原料が吐出される方向に位置するコレクタ電極60と、複数の金属製紡糸ノズルとコレクタ電極との間に高電圧を印加する高電圧電源61と、高温気流流路に高温気流を供給する高温気流供給部50と、製造された極細繊維を回収する極細繊維回収装置80とを備える極細繊維製造装置1。
【選択図】図1

Description

本発明は、極細繊維製造装置及び極細繊維製造方法に関する。
静電紡糸法を用いて極細繊維(例えばナノ繊維)を製造する方法として、樹脂原料を溶媒に溶解させた樹脂原料溶液を用いる溶液静電紡糸法と、樹脂原料を加熱溶融させた溶融樹脂原料を用いる溶融静電紡糸法とがある。このうち、後者の溶融静電紡糸法によれば、溶媒を用いることなく極細繊維を製造できるため、環境に与える負荷を低減することができる。また、製造された極細繊維中に溶媒が残存することがないため、高品質の極細繊維を製造することができる。従来、上記した溶融静電紡糸法を実施することができる極細繊維製造装置が知られている(例えば、特許文献1及び2並びに非特許文献1及び2参照。)。
図17は、特許文献1に記載された極細繊維製造装置600の構成を示す図である。特許文献1に記載された極細繊維製造装置600は、図17に示すように、樹脂原料溶液又は溶融樹脂原料を貯蔵するバレル610と、バレル610に貯蔵された樹脂原料溶液又は溶融樹脂原料を加圧し供給するポンプ612と、荷電されたノズル630を通してポンプ612により供給された樹脂原料溶液又は溶融樹脂原料を吐出して極細繊維を製造するための紡糸部620と、ノズル630から吐出される樹脂原料溶液又は溶融樹脂原料をいずれか一つの極性に荷電させるための電荷を供給する高電圧電源640と、紡糸部620の荷電極性と異なる極性に帯電されノズル630から吐出される極細繊維Fを積層させながら移送し極細繊維集合体を形成するコレクタ650とを備える。
特許文献1に記載された極細繊維製造装置600によれば、高い空隙率の極細繊維を高い生産性で製造することが可能となる。
図18は、非特許文献1に記載された極細繊維製造装置700の構成を示す図である。非特許文献1に記載された極細繊維製造装置700は、例えばポリプロピレン繊維のような熱可塑性の樹脂原料から極細繊維を製造する極細繊維製造装置であって、図18に示すように、樹脂原料供給ホッパ710と、樹脂原料供給ホッパ710から供給された樹脂原料を溶融させるとともに加圧して押し出す押出機720と、押出機720により押し出された溶融樹脂原料を吐出して極細繊維を製造するためのノズル730と、ノズル730から吐出された極細繊維を受けるコレクタ(繊維捕集体)740と、ノズル730とコレクタ740との間に高電圧を印加する高電圧電源750とを備える。そして、非特許文献1に記載された極細繊維製造装置700においては、ノズル730が接地され、コレクタ740に高電圧が印加されるように構成されている。
非特許文献1に記載された極細繊維製造装置700によれば、ノズル730が接地されているため、溶融樹脂原料に高電圧が印加されることがなくなり、このことに起因して発生する放電電流により押出機が故障することがなくなる。
図19は、特許文献2に記載された極細繊維製造装置800の構成を示す図である。特許文献2に記載された極細繊維製造装置800は、図19に示すように、線状樹脂原料Mを供給する樹脂原料供給部810と、線状樹脂原料Mにレーザー光Lを照射して加熱溶融させるレーザー光源820と、溶融した線状樹脂原料Mに電荷を付与して極細繊維Fに伸張させる電極部830と、当該電極部830とコレクタ850との間に電圧を印加する高電圧電源840と、伸張した極細繊維Fを捕集するコレクタ850とを備える。
特許文献2に記載された極細繊維製造装置800によれば、レーザー光Lを照射して溶融させた熱可塑性樹脂を静電紡糸することができるため、熱エネルギーを拡散して放出することなく極細繊維を容易に取り出すことができ、その結果、極細繊維を高いエネルギー効率及び作業性でもって製造できる。
しかしながら、特許文献1に記載された極細繊維製造装置600においては、溶融樹脂原料がノズル630から吐出されたとたんに急激に冷却され、溶融樹脂原料の粘度が急激に上昇するため、極細繊維を製造するのが容易ではないという問題がある。
また、非特許文献1に記載された極細繊維製造装置700においても、溶融樹脂原料がノズル730から吐出されたとたんに急激に冷却され、溶融樹脂原料の粘度が急激に上昇するため、極細繊維を製造するのが容易ではないという問題がある。
また、特許文献2に記載された極細繊維製造装置800においては、溶融樹脂原料がレーザー光Lの照射領域からはずれたとたんに急激に冷却され、溶融樹脂原料の粘度が急激に上昇するため、極細繊維を製造するのが容易ではないという問題がある。
そこで、上記した問題を解決することを意図した極細繊維製造装置が非特許文献2に開示されている。図20は、非特許文献2に記載された極細繊維製造装置900の構成を示す図である。非特許文献2に記載された極細繊維製造装置900は、図20に示すように、溶融樹脂原料を加圧して押し出す押出機(シリンジ)920と、押出機920により押し出された溶融樹脂原料を吐出して極細繊維を製造するためのノズル(ニードル)930と、製造された極細繊維Fを受ける回転ホイール状のコレクタ940と、ノズル930とコレクタ940との間に高電圧を印加する高電圧電源950とを備える。そして、非特許文献2に記載された極細繊維製造装置900においては、押出機920にプラスチックチューブ922を巻き付けるとともに、当該プラスチックチューブ922に高温油を循環させることにより溶融樹脂原料を加熱するように構成され、さらには、極細繊維Fが吐出される領域の周囲をグラス壁931で覆うように構成されている。
このため、非特許文献2に記載された極細繊維製造装置900によれば、プラスチックチューブ922を循環する高温油によって溶融樹脂原料が加熱されるのみならず、「極細繊維Fが吐出される領域の周囲の空間」もが加熱され、さらにはグラス壁931の断熱作用によって当該空間が冷却されにくくなるため、ノズル930から吐出された溶融樹脂原料が急激に冷却されることがなくなる。その結果、溶融樹脂原料の粘度が急激に上昇することがなくなり、より細径の極細繊維を製造することが可能となる。
特開2002−201559号公報 特開2007−239114号公報
Jason Lyons, Christopher Li, Frank Ko., "Melt-electrospinning part I: Processing parameters and geometric properties", Polymer 45(2004) 7597-7603 Steve Warner, Alex Fowler, Mike Jaffe, Prabir Patra, Sam Ugbolue, Jayme Coates, Chitribala Subramanian, "Cost Effective Nanofiber Formation: Melt Electrospinning", National Textile Center Annual Report: November 2005, NTC Project: F05-MD01
しかしながら、非特許文献2に記載された極細繊維製造装置900においては、それでもなお、溶融樹脂原料がノズル930から吐出されたとたんにかなりの速度で冷却されることとなる。その結果、溶融樹脂原料の粘度がかなりの速度で上昇するため、実際上極細繊維を製造するのが容易ではないという問題がある。
そこで、本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、ノズルから吐出された溶融樹脂原料が冷却される速度を大幅に遅くすることにより、溶融樹脂原料の粘度が上昇する速度を大幅に遅くし、その結果、より細径の極細繊維を製造することが可能が極細繊維製造装置を提供することを目的とする。
[1]本発明の極細繊維製造装置は、溶融樹脂原料を押し出す押出機と、前記押出機から押し出された溶融樹脂原料を吐出して極細繊維を製造するための複数の金属製紡糸ノズル及び当該複数の金属製紡糸ノズルの周囲のそれぞれに形成され溶融樹脂原料の吐出方向に沿った方向に向けて高温気流を流す高温気流流路を有する紡糸部と、前記紡糸部から溶融樹脂原料が吐出される方向に位置するコレクタ電極と、前記複数の金属製紡糸ノズルと前記コレクタ電極との間に高電圧を印加する高電圧電源と、前記高温気流流路に高温気流を供給する高温気流供給部と、製造された極細繊維を回収する極細繊維回収装置とを備えることを特徴とする。
このため、本発明の極細繊維製造装置によれば、複数の金属製紡糸ノズルの周囲のそれぞれに高温気流を流すことが可能となるため、ノズルから吐出された溶融樹脂原料が冷却される速度を非特許文献2に記載の極細繊維製造装置の場合よりもさらに遅くすることが可能となる。その結果、本発明の極細繊維製造装置によれば、ノズルから吐出された溶融樹脂原料が冷却される速度を大幅に遅くすることが可能となるため、溶融樹脂原料の粘度が上昇する速度を大幅に遅くすることが可能となり、より細径の極細繊維を製造することが可能となる。
また、本発明の極細繊維製造装置によれば、溶融樹脂原料の吐出方向に沿った方向に向けて高温気流を流すことが可能となるため、溶融樹脂原料がスムーズにノズルから吐出されるようになる。このため、より細径の極細繊維を安定して製造することが可能となる。
[2]本発明の極細繊維製造装置においては、前記高温気流流路の位置における高温気流の温度は、120℃〜500℃の範囲内にあることが好ましい。
このような構成とすることにより、樹脂原料の溶融温度(又は固化温度)にもよるが、ノズルから吐出された溶融樹脂原料が冷却される速度を十分に遅くすることが可能となる。
この場合、溶融樹脂原料が冷却される速度を十分に遅くするという観点から言えば、高温気流流路の位置における高温気流の温度は、150℃以上であることが好ましく、180℃以上であることがより好ましい。また、装置の寿命を長くするという観点及び極細繊維に含有される不純物の量を少なくするという観点から言えば、高温気流流路の位置における高温気流の温度は、450℃以下であることが好ましく、400℃以下であることがより好ましい。
[3]本発明の極細繊維製造装置においては、前記紡糸部は、前記複数の金属製紡糸ノズルを有する金属製ブロックと、当該金属製ブロックの基端側に位置し、溶融樹脂原料を前記複数の金属製紡糸ノズルに導く溶融樹脂原料導入路が形成された耐熱性絶縁ブロックと、前記金属製ブロックの先端側に位置し、前記複数の金属製紡糸ノズルの周囲のそれぞれに前記高温気流流路が形成された先端側ブロックとを有し、前記金属製ブロックには、前記高電圧電源からの電源ラインが接続され、前記先端側ブロックには、前記高温気流供給部からの高温気流を前記高温気流流路に導く高温気流導入路が形成されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、金属製ブロックの基端側に耐熱性絶縁ブロックが配置されているため、高温状態においても、紡糸部と押出機との間で十分な絶縁を取ることが可能となる。また、耐熱性絶縁ブロックには、溶融樹脂原料を複数の金属製紡糸ノズルに導く溶融樹脂原料導入路が形成されているため、溶融樹脂原料を複数の金属製紡糸ノズルに均等に導くことが可能となる。また、複数の金属製紡糸ノズルを有する金属製ブロックには、高電圧電源からの電源ラインが接続されているため、複数の金属製紡糸ノズルとコレクタ電極との間に高電圧を印加することが可能となる。さらにまた、先端側ブロックには、高温気流供給部からの高温気流を高温気流流路に導く高温気流導入路が形成されているため、溶融樹脂原料の吐出方向に沿った方向に向けて高温気流を流すことが可能となる。
金属製ブロックの材料としては、特に制限はないが、ステンレス鋼(例えば、SUS304、SUS316)を好適に用いることができる。
先端側ブロックの材料としては、ステンレス鋼(例えば、SUS304、SUS316)などの金属、アルミナ(酸化アルミニウム)などの耐熱性セラミックス、PBI樹脂(ポリベンゾイミダゾール樹脂)などの耐熱性樹脂を好適に用いることができる。
[4]本発明の極細繊維製造装置においては、前記耐熱性絶縁ブロックは、絶縁性セラミックス又は絶縁性樹脂からなることが好ましい。
このような構成とすることにより、高温状態においても、紡糸部と押出機との間で十分な絶縁を取ることが可能となる。
絶縁性セラミックスとしては、アルミナ(酸化アルミニウム)、ジルコン(酸化ジルコニウム)、ステアタイト、スピネル、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、ベリリア(酸化ベリリウム)、ホルステライト、マグネシア(酸化マグネシウム)、ムライト、フォルステライト、磁器を好適に用いることができる。なかでもアルミナ(酸化アルミニウム)を特に好適に用いることができる。また、絶縁性樹脂としては、PBI樹脂(ポリベンゾイミダゾール樹脂)、PI樹脂(ポリイミド樹脂)、芳香族ポリアミド、PBO樹脂(ポリベンゾオキサゾール樹脂)、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂を好適に用いることができる。なかでもPBI樹脂(ポリベンゾイミダゾール樹脂)を特に好適に用いることができる。
[5]本発明の極細繊維製造装置においては、前記耐熱性絶縁ブロックにおける、溶融樹脂原料が送られる方向に沿った厚さは、10mm以上であることが好ましい。
このような構成とすることにより、高温状態においても、紡糸部と押出機との間で十分な絶縁を取ることが可能となる。この観点から言えば、耐熱性絶縁ブロックにおける、溶融樹脂原料が送られる方向に沿った厚さは、30mm以上であることがより好ましく、50mm以上であることがさらに好ましい。
[6]本発明の極細繊維製造装置においては、前記高温気流導入路は、高温気流が、前記金属製紡糸ノズルを挟んで両側から前記高温気流流路に導入されるように構成されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、高温気流流路の中で安定して高温気流を流すことが可能となる。
[7]本発明の極細繊維製造装置においては、前記高温気流導入路は、高温気流が、前記金属製紡糸ノズルから極細繊維が吐出される方向ベクトルをもって高温気流流路に導入されるよう構成されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、高温気流流路の中で、溶融樹脂原料の吐出方向に沿った方向に向けて安定して高温気流を流すことが可能となる。
[8]本発明の極細繊維製造装置においては、前記押出機に溶融樹脂原料を供給するための溶融槽をさらに備えることが好ましい。
このような構成とすることにより、すでに加熱して溶融した樹脂原料(溶融樹脂原料)を押出機に供給することが可能となるため、押出機の負荷を軽くすることができる。
[9]本発明の極細繊維製造装置においては、前記押出機に樹脂原料を供給するための樹脂原料供給ホッパをさらに備えることが好ましい。
このような構成とすることにより、別途溶融槽を設置する必要がなくなり、装置全体を簡易なものにすることができる。
[10]本発明の極細繊維製造装置においては、前記押出機及び前記紡糸部並びにこれらの間に位置する溶融樹脂原料の経路は、保温ジャケットにより覆われていることが好ましい。
このような構成とすることにより、押出機から紡糸部に至る領域で溶融樹脂原料の温度が低下することがなくなり、より品質の安定した極細繊維を製造することができる。
[11]本発明の極細繊維製造装置においては、前記押出機と前記紡糸部との間に位置する定量ポンプをさらに備えることが好ましい。
このような構成とすることにより、常に一定の速度で溶融樹脂原料が紡糸部に供給されるようになるため、品質の安定した極細繊維を製造することが可能となる。
[12]本発明の極細繊維製造装置においては、前記押出機と前記定量ポンプとの間又は前記定量ポンプと前記紡糸部との間には、メッシュフィルターが配設されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、溶融樹脂原料をより均一な形で紡糸部に導入することが可能となる。
[13]本発明の極細繊維製造装置においては、前記コレクタ電極における前記紡糸部との反対側の位置に配設され、気流を吸引する気流吸引部をさらに備えることが好ましい。
このような構成とすることにより、紡糸部から流れ出す高温気流の流れを安定化することが可能となるため、品質の安定した極細繊維を製造することが可能となる。
[14]本発明の極細繊維製造装置においては、前記極細繊維回収装置は、コレクタ電極における前記紡糸部側の位置に配設され、気流通過用の多数の孔が形成されているコンベア機構を有することが好ましい。
このような構成とすることにより、紡糸部から流れ出す高温気流を確実に気流吸引部に導くことが可能となる。
[15]本発明の極細繊維製造方法は、複数の金属製紡糸ノズルの周囲のそれぞれに形成された高温気流流路に高温気流を流し、前記複数の金属製紡糸ノズルとコレクタ電極との間に高電圧を印加した状態で、前記複数の金属製紡糸ノズルから溶融樹脂原料を吐出することにより極細繊維を製造することを特徴とする。
このため、本発明の極細繊維製造方法によれば、複数の金属製紡糸ノズルの周囲のそれぞれに形成された高温気流流路に高温気流を流した状態で静電紡糸を行うことが可能となるため、ノズルから吐出された溶融樹脂原料が冷却される速度を非特許文献2に記載の極細繊維製造装置の場合よりもさらに遅くすることが可能となる。その結果、本発明の極細繊維製造方法によれば、溶融樹脂原料の粘度が上昇する速度を大幅に遅くすることが可能となり、より細径の極細繊維を製造することが可能となる。
[16]本発明の極細繊維製造方法においては、溶融樹脂原料の吐出方向に沿った方向に向けて高温気流を流した状態で、前記複数の金属製紡糸ノズルから溶融樹脂原料を吐出することにより極細繊維を製造することが好ましい。
このような方法とすることにより、溶融樹脂原料がスムーズにノズルから吐出されるようになる。このため、より細径の極細繊維を安定して製造することが可能となる。
[17]本発明の極細繊維製造方法においては、前記コレクタ電極における前記金属製紡糸ノズル側に位置するコンベア機構上を搬送されていく基材上に極細繊維を堆積させながら極細繊維を製造することが好ましい。
このような方法とすることにより、製造された極細繊維を効率的に回収することが可能となる。
[18]本発明の極細繊維製造方法においては、前記コンベア機構には、気流通過用の多数の孔が形成されており、前記コレクタ電極における前記金属製紡糸ノズルの反対側に位置に配設された気流吸引部により気流を吸引しながら極細繊維を製造することが好ましい。
このような方法とすることにより、紡糸部から流れ出す高温気流の流れを安定化することが可能となるため、より品質の安定した極細繊維を製造することが可能となる。
実施形態1に係る極細繊維製造装置1の構成を示す図である。 実施形態1に係る極細繊維製造装置1の紡糸部40を説明するために示す図である。 実施形態1に係る極細繊維製造装置1の紡糸部40を説明するために示す図である。 実施形態1に係る極細繊維製造装置1の紡糸部40を説明するために示す図である。 実施形態1に係る極細繊維製造装置1の紡糸部40を説明するために示す図である。 極細繊維が製造されていく様子を示す図である。 実施形態2に係る極細繊維製造装置2の構成を示す図である。 実施形態3に係る極細繊維製造装置3の構成を示す図である。 実施形態4に係る極細繊維製造装置4の構成を示す図である。 実施形態4に係る極細繊維製造装置4の押出機28を説明するために示す図である。 実施形態5に係る極細繊維製造装置5における紡糸部40Aを説明するために示す図である。 実施形態6に係る極細繊維製造装置6における紡糸部40Bを説明するために示す図である。 実施形態7に係る極細繊維製造装置7における紡糸部40Cを説明するために示す図である。 実施形態8に係る極細繊維製造装置8の構成を示す図である。 極細繊維が製造されていく様子を示す図である。 極細繊維が製造されていく様子を示す図である。 特許文献1に記載された極細繊維製造装置600の構成を示す図である。 非特許文献1に記載された極細繊維製造装置700の構成を示す図である。 特許文献2に記載された極細繊維製造装置800の構成を示す図である。 非特許文献2に記載された極細繊維製造装置900の構成を示す図である。
以下、本発明の極細繊維製造装置及び極細繊維製造方法について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。
[実施形態1]
1.実施形態1に係る極細繊維製造装置1の構成
まず、実施形態に係る極細繊維製造装置1の構成について、図1〜図6を用いて説明する。
図1は、実施形態1に係る極細繊維製造装置1の構成を示す図である。
図2は、実施形態1に係る極細繊維製造装置1の紡糸部40を説明するために示す図である。図2(a)は紡糸部40を長手方向に沿った平面で切断したときの縦断面図であり、図2(b)は紡糸部40を図2(a)のA1−A1線に沿った平面で切断したときの断面図である。
図3は、実施形態1に係る極細繊維製造装置1の紡糸部40を説明するために示す図である。図3(a)は紡糸部40の耐熱性絶縁ブロック410の上面図であり、図3(b)は耐熱性絶縁ブロック410を長手方向に沿った平面で切断したときの縦断面図であり、図3(c)は耐熱性絶縁ブロック410を図3(b)の平面と直交する平面で切断したときの縦断面図であり、図3(d)は耐熱性絶縁ブロック410の下面図である。
図4は、実施形態1に係る極細繊維製造装置1の紡糸部40を説明するために示す図である。図4(a)は紡糸部40の金属製ブロック420の上面図であり、図4(b)は金属製ブロック420を長手方向に沿った平面で切断したときの縦断面図であり、図4(c)は金属製ブロック420を図4(b)のA2−A2線に沿った平面で切断したときの断面図であり、図4(d)は図4(c)の拡大図である。なお、図4においては、金属製紡糸ノズル422を取り外した状態の金属製ブロック420を図示している。
図5は、実施形態1に係る極細繊維製造装置1の紡糸部40を説明するために示す図である。図5(a)は紡糸部40の先端側ブロック430の上面図であり、図5(b)は先端側ブロック430を長手方向に沿った平面で切断したときの横断面図であり、図5(c)は先端側ブロック430を図5(b)のA3−A3線に沿った平面で切断したときの断面図であり、図5(d)は先端側ブロック430を図5(b)のA4−A4線に沿った平面で切断したときの断面図である。
図6は、極細繊維が製造されていく様子を示す図である。図6(a)及び図6(b)は各工程図である。
実施形態1に係る極細繊維製造装置1は、図1〜図5に示すように、樹脂原料を溶融させて溶融樹脂原料を押出機に供給する溶融槽10と、溶融槽10から供給された溶融樹脂原料を押し出す押出機20と、押出機20から押し出された溶融樹脂原料を紡糸部40に向けて所定の速度で送る定量ポンプ30と、複数の金属製紡糸ノズル422及び高温気流流路432を有し、定量ポンプ30から送られた溶融樹脂原料を原料として極細繊維を紡糸するための紡糸部40と、紡糸部40から溶融樹脂原料が吐出される方向に位置するコレクタ電極60と、複数の金属製紡糸ノズル422とコレクタ電極60との間に高電圧を印加する高電圧電源61と、高温気流流路432に高温気流を供給する高温気流供給部50と、製造された極細繊維を回収する極細繊維回収装置80とを備える。
溶融槽10は、樹脂原料を溶融させるためのものであって、図1に示すように、ヒーター11により加熱されるように構成されている。また、溶融槽10には、真空ポンプ12及び窒素ライン13が接続されていて、溶融樹脂原料に含まれることがある空気を脱気して窒素に置換する働きをする。また、溶融槽10は、溶融樹脂原料を混練するための混練機構14を備えている。
押出機20は、図1に示すように、ピストンシリンダー式の押出機であり、ピストン押出部26により溶融樹脂原料を押し出すことができる。なお、図1中、符号22は押出機本体部を示し、符号24はピストン駆動部を示す。
定量ポンプ30は、図1に示すように、押出機20と紡糸部40との間に配設され、上記したように、押出機20から押し出された溶融樹脂原料を紡糸部40に向けて所定の速度で送る働きをする。なお、図示はしていないが、押出機20と定量ポンプ30との間及び定量ポンプ30と紡糸部40との間には、メッシュフィルターが配設されている。
紡糸部40は、図2〜図5に示すように、複数の金属製紡糸ノズル422を有する金属製ブロック420と、金属製ブロック420の基端側に位置し、溶融樹脂原料を複数の金属製紡糸ノズル422に導く溶融樹脂原料導入路412が形成された耐熱性絶縁ブロック410と、金属製ブロック420の先端側に位置し、複数の金属製紡糸ノズル422の周囲のそれぞれに高温気流流路432が形成された先端側ブロック430とを有する。
金属製ブロック420には、図4(a)に示すように、電源ライン接続端子423において、高電圧電源61からの電源ラインが接続されるように構成され、先端側ブロック430には、図5(b)及び図5(d)に示すように、高温気流供給部50からの高温気流を高温気流流路432に導く高温気流導入路431が形成されている。また、高温気流導入路431は、図5(b)に示すように、高温気流供給部50からの高温気流を各高温気流流路432に供給するため、先端側ブロック430中で分岐構造を有する。
耐熱性絶縁ブロック410は、PBI樹脂からなり、金属製ブロック420はステンレス鋼からなり、先端側ブロックはステンレス鋼からなる。また、耐熱性絶縁ブロック410における、溶融樹脂原料が送られる方向に沿った厚さは85mmである。なお、図2〜図5において、符号411は溶融樹脂原料導入口を示し、符号421は溶融樹脂原料連通孔を示す。
押出機20及び紡糸部40並びにこれらの間に位置する溶融樹脂原料の経路は、図1に示すように、保温ジャケットJにより覆われている。
高温気流供給装置50は、上記したように、高温気流流路432に高温気流を供給するためのものであって、図1に示すように、気流を発生するブロアー51と、ブロアー51からの気流を加熱する加熱部52と、加熱部52の周囲に配設されたヒーター53とを有する。高温気流供給装置50からの高温気流は、紡糸部40の先端側ブロック430の高温気流導入路431に導入されることとなる。高温気流供給部50は、高温気流流路の位置における高温気流の温度が120℃〜500℃の範囲内にある温度になるようにヒーター53の出力を調整可能である。
コレクタ電極60は、上記したように、紡糸部40から溶融樹脂原料が吐出される方向に位置する。コレクタ電極60は、高電圧電源の一方の端子が接続されている。
高電圧電源61は、上記したように、複数の金属製紡糸ノズル422とコレクタ電極60との間に高電圧(例えば5〜100kV)を印加する。
極細繊維回収装置80は、上記したように、製造された極細繊維を回収する働きをするためのものであって、図1に示すように、不織布などの基材を繰り出す繰り出しローラ81と、基材を送る送りローラ82と、基材を巻き取る巻き取りローラ83と、コレクタ電極の紡糸部40側に位置し、気流通過用の多数の孔が形成されているコンベアメッシュ84とを有する。
コレクタ電極60における紡糸部40との反対側の位置には、図1に示すように、気流を吸引する気流吸引部70が配設されている。
2.実施形態1に係る極細繊維製造装置1を用いた極細繊維製造方法
まず、適量の樹脂原料(例えばペレット状のポリプロピレン)を溶融槽10に投入する。その後、真空ポンプ12で溶融槽10の中を減圧にした後、窒素ガスを導入して溶融槽10の中の空間を窒素ガスで置換する。その後、混練機構14により樹脂原料を混練しながら、溶解層10を所定温度(例えば150℃〜290℃)に加熱することにより、樹脂原料を溶融させる。このとき、押出機20及び保温ジャケットJを所定温度(例えば150℃〜290℃)に加熱するとともに、高温気流流路432に高温気流供給部50から高温気流(例えば120℃〜500℃)を流すことによって金属製ブロック420及び先端側ブロック430における金属製紡糸ノズル422近傍を加熱する。
次に、開閉バルブ18を開いて、溶融した樹脂原料(溶融樹脂原料)を押出機20に供給する。押出機20においては、ピストン駆動部24によりピストン押出部26をほぼ一定速度で押し出すことにより、溶融樹脂原料をほぼ一定速度で押し出す。
次に、押出機20により送り出された溶融樹脂原料を定量ポンプ30(例えばギアポンプ)を用いて所定速度で紡糸部40に向けて送る。
次に、定量ポンプ30により送られた溶融樹脂原料を、耐熱性絶縁ブロック410における溶融樹脂原料導入口411及び溶融樹脂原料導入路412並びに金属製ブロック420における溶融樹脂原料連通孔421を介して複数の金属製紡糸ノズル422に送る。このとき、複数の金属製紡糸ノズル422の周囲のそれぞれに形成された高温気流流路432には高温気流供給部50から高温気流が流された状態であり、かつ、金属製ブロック420とコレクタ電極との間に所定の電圧(例えば5〜100KV)が印加されたした状態であるため、溶融樹脂原料は勢いよく複数の金属製紡糸ノズル422から吐出され、枝分かれして極細繊維になりながらコレクタ電極60に向かう。
このとき、コレクタ電極60における紡糸部40側のメッシュ上においては基材100が送られた状態にあるため、図6に示すように、基材100上に極細繊維101が堆積し、これにより、極細繊維101が基材100上に回収されることとなる。
3.実施形態1に係る極細繊維製造装置1の効果
以上のように構成された実施形態1に係る極細繊維製造装置1によれば、複数の金属製紡糸ノズル422の周囲のそれぞれに高温気流を流すことが可能となるため、ノズルから吐出された溶融樹脂原料が冷却される速度を非特許文献2に記載の極細繊維製造装置の場合よりもさらに遅くすることが可能となる。その結果、実施形態1に係る極細繊維製造装置1によれば、ノズルから吐出された溶融樹脂原料が冷却される速度を大幅に遅くすることが可能となるため、溶融樹脂原料の粘度が上昇する速度を大幅に遅くすることが可能となり、より細径の極細繊維を製造することが可能となる。
また、実施形態1に係る極細繊維製造装置1によれば、溶融樹脂原料の吐出方向に沿った方向に向けて高温気流を流すことが可能となるため、溶融樹脂原料がスムーズにノズルから吐出されるようになる。このため、より細径の極細繊維を安定して製造することが可能となる。
また、実施形態1に係る極細繊維製造装置によれば、高温気流流路432の位置における高温気流の温度を120℃〜500℃の範囲内にすることが可能となるため、ノズルから吐出された溶融樹脂原料が冷却される速度を十分に遅くすることが可能となる。
また、実施形態1に係る極細繊維製造装置によれば、金属製ブロック420の基端側に耐熱性絶縁ブロック410が配置されているため、高温状態においても、紡糸部40と押出機20との間で十分な絶縁を取ることが可能となる。また、耐熱性絶縁ブロック410には、溶融樹脂原料を複数の金属製紡糸ノズル422に導く溶融樹脂原料導入路412が形成されているため、溶融樹脂原料を複数の金属製紡糸ノズルに均等に導くことが可能となる。また、複数の金属製紡糸ノズル422を有する金属製ブロック420には、高電圧電源61からの電源ラインが接続されているため、複数の金属製紡糸ノズル422とコレクタ電極60との間に高電圧を印加することが可能となる。さらにまた、先端側ブロック430には、高温気流供給部50からの高温気流を高温気流流路432に導く高温気流導入路431が形成されているため、溶融樹脂原料の吐出方向に沿った方向に向けて高温気流を流すことが可能となる。
また、実施形態1に係る極細繊維製造装置1によれば、耐熱性絶縁ブロックが絶縁性樹脂(PBI樹脂)からなるため、高温状態においても、紡糸部40と押出機20との間で十分な絶縁を取ることが可能となる。
また、実施形態1に係る極細繊維製造装置1によれば、耐熱性絶縁ブロックにおける、溶融樹脂原料が送られる方向に沿った厚さが10mm以上(85mm)であるため、高温状態においても、紡糸部と押出機との間で十分な絶縁を取ることが可能となる。
また、実施形態1に係る極細繊維製造装置1によれば、押出機20に溶融樹脂原料を供給するための溶融槽10をさらに備えるため、すでに加熱して溶融した樹脂原料(溶融樹脂原料)を押出機に供給することが可能となり、押出機の負荷を軽くすることができる。
また、実施形態1に係る極細繊維製造装置1によれば、押出機20及び紡糸部40並びにこれらの間に位置する溶融樹脂原料の経路が保温ジャケットJにより覆われているため、押出機20から紡糸部40に至る領域で溶融樹脂原料の温度が低下することがなくなり、より品質の安定した極細繊維を製造することができる。
実施形態1に係る極細繊維製造装置1によれば、押出機20と紡糸部40との間に位置する定量ポンプ30をさらに備えるため、常に一定の速度で溶融樹脂原料が紡糸部に供給されるようになり、品質の安定した極細繊維を製造することが可能となる。
また、実施形態1に係る極細繊維製造装置1によれば、押出機20と定量ポンプ30との間及び定量ポンプ30と紡糸部40との間にメッシュフィルターが配設されているため、溶融樹脂原料をより均一な形で紡糸部40に導入することが可能となる。
実施形態1に係る極細繊維製造装置1によれば、コレクタ電極60における紡糸部40との反対側の位置に配設され、気流を吸引する気流吸引部70をさらに備えるため、紡糸部40から流れ出す高温気流の流れを安定化することが可能となり、品質の安定した極細繊維を製造することが可能となる。
また、実施形態1に係る極細繊維製造装置1によれば、極細繊維回収装置80は、コレクタ電極60における紡糸部40側の位置に配設され、気流通過用の多数の孔が形成されているコンベアメッシュ84(コンベア機構)を有するため、紡糸部40から流れ出す気流を確実に気流吸引部70に導くことが可能となる。
4.実施形態1に係る極細繊維製造方法の効果
実施形態1に係る極細繊維製造方法によれば、複数の金属製紡糸ノズル422の周囲のそれぞれに形成された高温気流流路432に高温気流を流した状態で静電紡糸を行うことが可能となるため、ノズル422から吐出された溶融樹脂原料が冷却される速度を非特許文献2に記載の極細繊維製造装置の場合よりもさらに遅くすることが可能となる。その結果、実施形態1に係る極細繊維製造方法によれば、溶融樹脂原料の粘度が上昇する速度を大幅に遅くすることが可能となり、より細径の極細繊維を製造することが可能となる。
また、実施形態1に係る極細繊維製造方法によれば、溶融樹脂原料の吐出方向に沿った方向に向けて高温気流を流した状態で、複数の金属製紡糸ノズルから422溶融樹脂原料を吐出することにより極細繊維を製造することとしているため、溶融樹脂原料がスムーズにノズルから吐出されるようになる。このため、より細径の極細繊維を安定して製造することが可能となる。
また、実施形態1に係る極細繊維製造方法によれば、コレクタ電極60における金属製紡糸ノズル422側に位置するコンベアメッシュ84上を搬送されていく基材上に極細繊維を堆積させながら極細繊維を製造することとしているため、製造された極細繊維を効率的に回収することが可能となる。
さらにまた、実施形態1に係る極細繊維製造方法によれば、コンベアメッシュ84には、気流通過用の多数の孔が形成されており、コレクタ電極60における金属製紡糸ノズル422の反対側に位置に配設された気流吸引部70により気流を吸引しながら極細繊維を製造することとしているため、紡糸部40から流れ出す高温気流の流れを安定化することが可能となり、より品質の安定した極細繊維を製造することが可能となる。
[実施形態2]
図7は、実施形態2に係る極細繊維製造装置2の構成を示す図である。
実施形態2に係る極細繊維製造装置2は、基本的には実施形態1に係る極細繊維製造装置1と同一の構成を有するが、極細繊維回収装置の構成が実施形態1に係る極細繊維製造装置1の場合と異なる。すなわち、実施形態2に係る極細繊維製造装置2は、図7に示すように、不織布の送り速度に同期して回転する回転式のコンベアドラム85を有する。コンベアドラム85は、気流通過用の多数の孔が形成されている。
このように、実施形態2に係る極細繊維製造装置2は、極細繊維回収装置の構成が実施形態1に係る極細繊維製造装置1の場合と異なるが、実施形態1に係る極細繊維製造装置1の場合と同様に、複数の金属製紡糸ノズル422の周囲のそれぞれに高温気流を流すことが可能となるため、ノズルから吐出された溶融樹脂原料が冷却される速度を大幅に遅くすることが可能となる結果、溶融樹脂原料の粘度が上昇する速度を大幅に遅くすることが可能となり、より細径の極細繊維を製造することが可能となる。
また、実施形態2に係る極細繊維製造装置2によれば、溶融樹脂原料の吐出方向に沿った方向に向けて高温気流を流すことが可能となるため、溶融樹脂原料がスムーズにノズルから吐出されるようになる。このため、より細径の極細繊維を安定して製造することが可能となるという効果もある。
なお、実施形態2に係る極細繊維製造装置2は、極細繊維回収装置の構成以外の点については実施形態1に係る極細繊維製造装置1と同様の構成を有するため、実施形態1に係る極細繊維製造装置1が有する効果のうち該当する効果を有する。
[実施形態3]
図8は、実施形態3に係る極細繊維製造装置3の構成を示す図である。
実施形態3に係る極細繊維製造装置3は、基本的には実施形態2に係る極細繊維製造装置2と同一の構成を有するが、コンベアドラムの構成が実施形態2に係る極細繊維製造装置2の場合と異なる。すなわち、実施形態3に係る極細繊維製造装置3は、図8に示すように、紡糸部40と対向する領域86のみに気流通過用の多数の孔が形成されている固定式のコンベアドラム88を有する。
このように、実施形態3に係る極細繊維製造装置3は、コンベアドラムの構成が実施形態2に係る極細繊維製造装置2の場合と異なるが、実施形態2に係る極細繊維製造装置2の場合と同様に、複数の金属製紡糸ノズル422の周囲のそれぞれに高温気流を流すことが可能となるため、ノズルから吐出された溶融樹脂原料が冷却される速度を大幅に遅くすることが可能となる結果、溶融樹脂原料の粘度が上昇する速度を大幅に遅くすることが可能となり、より細径の極細繊維を製造することが可能となる。
また、実施形態3に係る極細繊維製造装置3によれば、溶融樹脂原料の吐出方向に沿った方向に向けて高温気流を流すことが可能となるため、溶融樹脂原料がスムーズにノズルから吐出されるようになる。このため、より細径の極細繊維を安定して製造することが可能となるという効果もある。
なお、実施形態3に係る極細繊維製造装置3は、コンベアドラムの構成以外の点については実施形態2に係る極細繊維製造装置2と同様の構成を有するため、実施形態2に係る極細繊維製造装置2が有する効果のうち該当する効果を有する。
[実施形態4]
図9は、実施形態4に係る極細繊維製造装置4の構成を示す図である。
図10は、実施形態4に係る極細繊維製造装置4の押出機28を説明するために示す図である。図10(a)は押出機28の横断面図であり、図10(b)は押出機28の縦断面図である。
実施形態4に係る極細繊維製造装置4は、基本的には実施形態2に係る極細繊維製造装置2と同一の構成を有するが、溶融槽10の代わりにホッパ90,92を備え、ピストンシリンダー式の押出機20の代わりに二軸押出機28を備える点で実施形態2に係る極細繊維製造装置2の場合と異なる。
すなわち、実施形態4に係る極細繊維製造装置4は、図9及び図10(b)に示すように、溶融槽10の代わりにホッパ90,92を備える。また、実施形態4に係る極細繊維製造装置4は、図10に示すように、ピストンシリンダー式の押出機20の代わりに二軸押出機28を備える。
二軸押出機28は、内部空間282に2つのスクリュー284が配設された二軸押出機であり、溶融樹脂原料を安定して押し出すことができる。なお、図10中、符号91,93は開閉バルブを示し、符号281は導入部を示し、符号283は導出部を示し、符号285はスクリュー284を回転させるモーターを示し、符号286は内部空間ひいては溶融樹脂原料を保温するためのヒーターを示す。
なお、ホッパ90は主原料(主樹脂原料)を供給するホッパであり、ホッパ92は副原料(例えば添加物)を供給するホッパである。
このように、実施形態4に係る極細繊維製造装置4は、溶融槽10の代わりにホッパ90,92を備え、ピストンシリンダー式の押出機20の代わりに二軸押出機28を備える点で実施形態1に係る極細繊維製造装置1の場合と異なるが、実施形態1に係る極細繊維製造装置1の場合と同様に、複数の金属製紡糸ノズル422の周囲のそれぞれに高温気流を流すことが可能となるため、ノズルから吐出された溶融樹脂原料が冷却される速度を大幅に遅くすることが可能となる結果、溶融樹脂原料の粘度が上昇する速度を大幅に遅くすることが可能となり、より細径の極細繊維を製造することが可能となる。
また、実施形態4に係る極細繊維製造装置4によれば、溶融樹脂原料の吐出方向に沿った方向に向けて高温気流を流すことが可能となるため、溶融樹脂原料がスムーズにノズルから吐出されるようになる。このため、より細径の極細繊維を安定して製造することが可能となるという効果もある。
また、実施形態4に係る極細繊維製造装置4によれば、ホッパ90,92及び二軸押出機28を備えるため、別途溶融槽を設置する必要がなくなり、装置全体を簡易なものにすることができるという効果もある。また、実施形態4に係る極細繊維製造装置4によれば、二軸押出機28を備えるため、溶融樹脂原料をより安定して押し出すことができる。
なお、実施形態4に係る極細繊維製造装置4は、溶融槽10の代わりにホッパ90,92を備え、ピストンシリンダー式の押出機20の代わりに二軸押出機28を備える点以外の点については実施形態1に係る極細繊維製造装置1と同様の構成を有するため、実施形態1に係る極細繊維製造装置1が有する効果のうち該当する効果を有する。
[実施形態5]
図11は、実施形態5に係る極細繊維製造装置5における紡糸部40Aを説明するために示す図である。図11(a)は紡糸部40Aを長手方向に沿った平面で切断したときの縦断面図であり、図11(b)は紡糸部40Aを図11(a)のA5−A5線に沿った平面で切断したときの断面図である。
実施形態5に係る極細繊維製造装置5は、基本的には実施形態1に係る極細繊維製造装置1と同一の構成を有するが、紡糸部の構成が実施形態1に係る極細繊維製造装置1の場合と異なる。すなわち、実施形態5に係る極細繊維製造装置5は、図11に示すように、複数の金属製紡糸ノズル422のそれぞれに独立して溶融樹脂原料を導く溶融樹脂原料導入路412Aを有する紡糸部40Aを備える。
このように、実施形態5に係る極細繊維製造装置5は、紡糸部の構成が実施形態1に係る極細繊維製造装置1の場合と異なるが、実施形態1に係る極細繊維製造装置1の場合と同様に、複数の金属製紡糸ノズル422の周囲のそれぞれに高温気流を流すことが可能となるため、ノズルから吐出された溶融樹脂原料が冷却される速度を大幅に遅くすることが可能となる結果、溶融樹脂原料の粘度が上昇する速度を大幅に遅くすることが可能となり、より細径の極細繊維を製造することが可能となる。
また、実施形態5に係る極細繊維製造装置5によれば、溶融樹脂原料の吐出方向に沿った方向に向けて高温気流を流すことが可能となるため、溶融樹脂原料がスムーズにノズルから吐出されるようになる。このため、より細径の極細繊維を安定して製造することが可能となるという効果もある。
また、実施形態5に係る極細繊維製造装置5によれば、複数の金属製紡糸ノズル422のそれぞれに独立して溶融樹脂原料を導く溶融樹脂原料導入路412Aが形成されているため、溶融樹脂原料を複数の金属製紡糸ノズルに実施形態1に係る極細繊維製造装置1の場合よりもさらに均等に導くことが可能となる。
なお、実施形態5に係る極細繊維製造装置5は、紡糸部の構成以外の点については実施形態1に係る極細繊維製造装置1と同様の構成を有するため、実施形態1に係る極細繊維製造装置1が有する効果のうち該当する効果を有する。
[実施形態6]
図12は、実施形態6に係る極細繊維製造装置6における紡糸部40Bを説明するために示す図である。図12(a)は紡糸部40Bを長手方向に沿った平面で切断したときの縦断面図であり、図12(b)は紡糸部40Bを図12(a)のA6−A6線に沿った平面で切断したときの断面図である。
実施形態6に係る極細繊維製造装置6は、基本的には実施形態5に係る極細繊維製造装置5と同一の構成を有するが、耐熱性絶縁ブロックの構成が実施形態5に係る極細繊維製造装置5の場合と異なる。すなわち、実施形態6に係る極細繊維製造装置6は、図12に示すように、耐熱性絶縁ブロック410Bが内部に分岐部を含む金属製サブブロック413と内部に直線貫通孔を含むセラミックス製サブブロック414とからなる。金属製サブブロック413はステンレス鋼からなり、流路形成用の溝を形成した2枚のステンレス板を接合して製造する。セラミックス製サブブロック414はアルミナからなり、切削加工により直線状の貫通孔を開けて製造する。
このように、実施形態6に係る極細繊維製造装置6は、耐熱性絶縁ブロックの構成が実施形態5に係る極細繊維製造装置5の場合と異なるが、実施形態5に係る極細繊維製造装置5の場合と同様に、複数の金属製紡糸ノズル422の周囲のそれぞれに高温気流を流すことが可能となるため、ノズルから吐出された溶融樹脂原料が冷却される速度を大幅に遅くすることが可能となる結果、溶融樹脂原料の粘度が上昇する速度を大幅に遅くすることが可能となり、より細径の極細繊維を製造することが可能となる。
また、実施形態6に係る極細繊維製造装置6によれば、溶融樹脂原料の吐出方向に沿った方向に向けて高温気流を流すことが可能となるため、溶融樹脂原料がスムーズにノズルから吐出されるようになる。このため、より細径の極細繊維を安定して製造することが可能となるという効果もある。
また、実施形態6に係る極細繊維製造装置6によれば、流路形成用の溝を形成した2枚のステンレス板を接合することにより内部に分岐部を含む金属製サブブロック413を製造することが可能となるため、内部に分岐部を有する耐熱性絶縁ブロックを比較的簡単に製造することができるという効果もある。
なお、実施形態6において、符号410Bが示す部材の名称として、導電性を有する金属製サブブロック413を主要な構成要素として含むにもかかわらず「耐熱性絶縁ブロック410B」という名称を採用したのは、金属製サブブロック413とセラミックス製サブブロック414とを組み合わせることで、符号410Bが示す部材全体としては、金属製ブロック420と、他の機構(例えば、押出機20、定量ポンプ30など。)とを十分に絶縁することが可能となるからである。
実施形態6に係る極細繊維製造装置6は、耐熱性絶縁ブロックの構成以外の点については実施形態5に係る極細繊維製造装置5と同様の構成を有するため、実施形態5に係る極細繊維製造装置5が有する効果のうち該当する効果を有する。
[実施形態7]
図13は、実施形態7に係る極細繊維製造装置7における紡糸部40Cを説明するために示す図である。図13(a)は紡糸部40Cを長手方向に沿った平面で切断したときの横断面図であり、図13(b)は紡糸部40Cを図13(a)のA7−A7線に沿った平面で切断したときの断面図であり、図13(c)は先端側ブロック430Cを図13(b)のA8−A8線に沿った平面で切断したときの断面図である。
実施形態7に係る極細繊維製造装置7は、基本的には実施形態5に係る極細繊維製造装置5と同一の構成を有するが、高温気流導入路の構成が実施形態5に係る極細繊維製造装置5の場合と異なる。すなわち、実施形態7に係る極細繊維製造装置7においては、図13に示すように、高温気流導入路431Cは、高温気流が、金属製紡糸ノズル422から極細繊維が吐出される方向ベクトルをもって、かつ、金属製紡糸ノズル422を挟んで両側から高温気流流路432に導入されるよう構成されている。
このように、実施形態7に係る極細繊維製造装置7は、高温気流導入路の構成が実施形態5に係る極細繊維製造装置5の場合と異なるが、実施形態5に係る極細繊維製造装置5の場合と同様に、複数の金属製紡糸ノズル422の周囲のそれぞれに高温気流を流すことが可能となるため、ノズルから吐出された溶融樹脂原料が冷却される速度を大幅に遅くすることが可能となる結果、溶融樹脂原料の粘度が上昇する速度を大幅に遅くすることが可能となり、より細径の極細繊維を製造することが可能となる。
また、実施形態7に係る極細繊維製造装置7によれば、溶融樹脂原料の吐出方向に沿った方向に向けて高温気流を流すことが可能となるため、溶融樹脂原料がスムーズにノズルから吐出されるようになる。このため、より細径の極細繊維を安定して製造することが可能となるという効果もある。
また、実施形態7に係る極細繊維製造装置7によれば、高温気流流路432が上記のような構成を有するため、高温気流を高温気流流路の中で、溶融樹脂原料の吐出方向に沿った方向に向けて安定して流すことが可能となる。
なお、実施形態7に係る極細繊維製造装置7は、高温気流導入路の構成以外の点については実施形態5に係る極細繊維製造装置5と同様の構成を有するため、実施形態5に係る極細繊維製造装置5が有する効果のうち該当する効果を有する。
[実施形態8]
図14は、実施形態8に係る極細繊維製造装置8の構成を示す図である。
実施形態8に係る極細繊維製造装置8は、基本的には実施形態1に係る極細繊維製造装置1と同一の構成を有するが、極細繊維回収装置の構成が実施形態1に係る極細繊維製造装置1の場合と異なる。すなわち、実施形態8に係る極細繊維製造装置8は、図14に示すように、巻き取りローラ83の巻き取り速度に同期して循環する循環式のコンベアベルト89を有する極細繊維回収装置80Cを備える。コンベアベルト89は、気流通過用の多数の孔が形成されている。
このように、実施形態8に係る極細繊維製造装置8は、極細繊維回収装置の構成が実施形態1に係る極細繊維製造装置1の場合と異なるが、実施形態1に係る極細繊維製造装置1の場合と同様に、複数の金属製紡糸ノズル422の周囲のそれぞれに高温気流を流すことが可能となるため、ノズルから吐出された溶融樹脂原料が冷却される速度を大幅に遅くすることが可能となる結果、溶融樹脂原料の粘度が上昇する速度を大幅に遅くすることが可能となり、より細径の極細繊維を製造することが可能となる。
また、実施形態8に係る極細繊維製造装置8によれば、溶融樹脂原料の吐出方向に沿った方向に向けて高温気流を流すことが可能となるため、溶融樹脂原料がスムーズにノズルから吐出されるようになる。このため、より細径の極細繊維を安定して製造することが可能となるという効果もある。
また、実施形態8に係る極細繊維製造装置8によれば、基材を用いることなく、極細繊維を回収することが可能となるという効果も有する。
なお、実施形態8に係る極細繊維製造装置8は、極細繊維回収装置の構成以外の点については実施形態1に係る極細繊維製造装置1と同様の構成を有するため、実施形態1に係る極細繊維製造装置1が有する効果のうち該当する効果を有する。
[試験例]
以下、試験例1〜3により本発明をさらに具体的に説明する。
試験例1〜3は、「本発明の極細繊維製造装置を用いた極細繊維製造方法によれば、より細径の極細繊維を製造することが可能となる」ことを示す試験例である。
1.試料の調整方法
実施形態2に係る極細繊維製造装置2から定量ポンプ30を取り外した構成の極細繊維製造装置を用いて、試験例1〜3の極細繊維製造方法を実施した。
まず、適量(200g)の樹脂原料(ペレット状のイソタクチックポリプロピレン)を溶融槽10に投入する。その後、真空ポンプ12で溶融槽10の中を減圧にした後、窒素ガスを導入して溶融槽10の中の空間を窒素ガスで置換する。その後、混練機構14により樹脂原料を混練しながら、溶解層10を所定温度(260℃)に加熱することにより、樹脂原料を溶融させる。このとき、押出機20及び保温ジャケットJを所定温度(例えば260℃)に加熱するとともに、高温気流流路432に高温気流供給部50から高温気流(例えば350℃)を所定の供給速度(110リットル/分)で流すことによって金属製ブロック420及び先端側ブロック430における金属製紡糸ノズル422近傍を加熱する。
次に、所定の回転速度(50mm/分)で回転ドラム85を回転させるとともにこれに同期した搬送速度(50mm/分)で基材100(不織布)を搬送させた状態にしておく。
次に、開閉バルブ18を開いて、溶融した樹脂原料(溶融樹脂原料)を押出機20に供給する。押出機20においては、ピストン駆動部24によりピストン押出部26をほぼ一定速度で押し出すことにより、溶融樹脂原料をほぼ一定速度で押し出す。押出機20により送り出された溶融樹脂原料は、紡糸部40に向けて送られ、耐熱性絶縁ブロック410における溶融樹脂原料導入口411及び溶融樹脂原料導入路412並びに金属製ブロック420における溶融樹脂原料連通孔421を介して複数の金属製紡糸ノズル422に送られる。このとき、複数の金属製紡糸ノズル422の周囲のそれぞれに形成された高温気流流路432には高温気流供給部50から350℃の高温気流が所定の供給速度で流された状態であり、かつ、金属製ブロック420とコレクタ電極60との間に所定の電圧(28KV)が印加された状態にしておく。すると、溶融樹脂原料は複数の金属製紡糸ノズル422から吐出され、枝分かれして極細繊維になりながらコレクタ電極60に向かう。このとき、回転ドラム85の回転に同期して基材100が送られているため、図6に示すように、基材100上に極細繊維101が堆積し、これにより、極細繊維101が基材100上に回収される。なお、試験例1〜3において、金属製紡糸ノズル422の先端とコレクタ電極60との間の間隔は85mmとした。
但し、試験例1においては、上記したように、350℃の高温気流を110リットル/分の供給速度で高温気流導入路431に供給しながら極細繊維を製造した。また、試験例2においては、350℃の高温気流を60リットル/分の供給速度で高温気流導入路431に供給しながら極細繊維を製造した。また。試験例3においては、高温気流を高温気流導入路431に供給することなく極細繊維を製造した。
2.評価方法
製造された極細繊維の直径を走査型電子顕微鏡を用いて測定することにより、試験例1〜3の極細繊維製造方法の評価を行った。
3.評価結果
表1は、試験例1〜3の極細繊維製造方法についての評価結果を示す表である。なお、表1中、試験例3については、紡糸そものができなかったため、評価結果欄に評価不能と記入した。試験例1及び2については、製造された極細繊維のうち最も細い部分の直径を評価結果欄に記入した。
表1から明らかなように、本発明の極細繊維製造装置を用いて本発明の極細繊維製造方法を実施することにより(試験例1及び2)、溶融静電紡糸法により極細繊維を製造できることが明らかとなった。また、本発明の極細繊維製造装置を用いて本発明の極細繊維製造方法を実施することにより(試験例1)、ナノスケールの極細繊維(500nm)を製造できることが明らかとなった。
以上、本発明の極細繊維製造装置及び極細繊維製造方法を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
(1)上記実施形態1に係る極細繊維製造装置1においては、図6に示すように、極細繊維からなる不織布101を、不織布101が基材100上に堆積された形で回収しているが、本発明はこれに限定されるものではない。図15及び図16は、極細繊維が製造されていく様子を示す図である。図15(a)〜図15(c)並びに図16(a)及び図16(b)は各工程図である。例えば、図15に示すように、極細繊維からなる不織布101を、基材100から引き剥がした形で回収することとしてもよい。また、図16に示すように、極細繊維からなる不織布101を、基材100と一部一体化された形で回収することとしてもよい。
(2)上記実施形態1に係る極細繊維製造装置1は、図1に示すように、紡糸部40から鉛直方向に沿った下方向に位置するコレクタ電極60に向けて紡糸部40から溶融樹脂原料を吐出するいわゆる縦型の構成を有するが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、紡糸部から水平方向に沿った横方向に位置するコレクタ電極に向けて紡糸部から溶融樹脂原料を吐出するいわゆる横型の構成を有するものであってもよい。
1,2,3,4,8,600,700,800,900…極細繊維製造装置、10…溶融槽、11,286,41,53…ヒーター、12…真空ポンプ、13…窒素ライン、14…混練機構、18,91,93…開閉バルブ、20…押出機、22…押出機本体部、24…ピストン駆動部、26…ピストン押出部、28…二軸押出機、281…導入部、282…内部空間、283…導出部、284…スクリュー284、285…モーター、30…定量ポンプ、40,40A,40B,40C…紡糸部、410,410A,410B…耐熱性絶縁ブロック、411…溶融樹脂原料導入口、412,412A…溶融樹脂原料導入路、420…金属製ブロック、421…連通部、422…金属製紡糸ノズル、423…電源ライン接続端子、430,430C…先端側ブロック、431,431C…高温気流導入路、432…高温気流流路、50…高温気流供給部、51…ブロアー、52…加熱部、60…コレクタ電極、61,640,750,840,950…高電圧電源、70…気流吸引部、71…気流吸引ポンプ、80,80A,80B,80C…極細繊維回収装置、81…繰り出しローラ、82…送りローラ、83…巻き取りローラ、84…コンベアメッシュ、85,88…コンベアドラム、86…メッシュ部、87…非メッシュ部、89…コンベアベルト、90,92…ホッパ、100…不織布からなる基材、101…極細繊維からなる不織布、102…極細繊維層と一体化した不織布、610…バレル、612…ポンプ、620…紡糸部、630,730,930…ノズル、650,740,850,940…コレクタ、710…樹脂原料供給ホッパ、720,920…押出機、810…樹脂原料供給部、820…レーザー光源、830…電極部、832…孔、921…加熱浴、922…プラスチックチューブ、923…金属コイルプレート、924…断熱壁、931…グラス壁、941…モーター、F…極細繊維、J…保温ジャケット、L…レーザー光、M…線状樹脂原料

Claims (18)

  1. 溶融樹脂原料を押し出す押出機と、
    前記押出機から押し出された溶融樹脂原料を吐出して極細繊維を製造するための複数の金属製紡糸ノズル及び当該複数の金属製紡糸ノズルの周囲のそれぞれに形成され溶融樹脂原料の吐出方向に沿った方向に向けて高温気流を流す高温気流流路を有する紡糸部と、
    前記紡糸部から溶融樹脂原料が吐出される方向に位置するコレクタ電極と、
    前記複数の金属製紡糸ノズルと前記コレクタ電極との間に高電圧を印加する高電圧電源と、
    前記高温気流流路に高温気流を供給する高温気流供給部と、
    製造された極細繊維を回収する極細繊維回収装置とを備えることを特徴とする極細繊維製造装置。
  2. 請求項1に記載の極細繊維製造装置において、
    前記高温気流流路の位置における高温気流の温度は、120℃〜500℃の範囲内にあることを特徴とする極細繊維製造装置。
  3. 請求項1又は2に記載の極細繊維製造装置において、
    前記紡糸部は、
    前記複数の金属製紡糸ノズルを有する金属製ブロックと、当該金属製ブロックの基端側に位置し、溶融樹脂原料を前記複数の金属製紡糸ノズルに導く溶融樹脂原料導入路が形成された耐熱性絶縁ブロックと、前記金属製ブロックの先端側に位置し、前記複数の金属製紡糸ノズルの周囲のそれぞれに前記高温気流流路が形成された先端側ブロックとを有し、
    前記金属製ブロックには、前記高電圧電源からの電源ラインが接続され、
    前記先端側ブロックには、前記高温気流供給部からの高温気流を前記高温気流流路に導く高温気流導入路が形成されていることを特徴とする極細繊維製造装置。
  4. 請求項3に記載の極細繊維製造装置において、
    前記耐熱性絶縁ブロックは、絶縁性セラミックス又は絶縁性樹脂からなることを特徴とする極細繊維製造装置。
  5. 請求項3又は4に記載の極細繊維製造装置において、
    前記耐熱性絶縁ブロックにおける、溶融樹脂原料が送られる方向に沿った厚さは、10mm以上であることを特徴とする極細繊維製造装置。
  6. 請求項3〜5のいずれかに記載の極細繊維製造装置において、
    前記高温気流導入路は、高温気流が、前記金属製紡糸ノズルを挟んで両側から前記高温気流流路に導入されるように構成されていることを特徴とする極細繊維製造装置。
  7. 請求項3〜6のいずれかに記載の極細繊維製造装置において、
    前記高温気流導入路は、高温気流が、前記金属製紡糸ノズルから極細繊維が吐出される方向ベクトルをもって高温気流流路に導入されるよう構成されていることを特徴とする極細繊維製造装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の極細繊維製造装置において、
    前記押出機に溶融樹脂原料を供給するための溶融槽をさらに備えることを特徴とする極細繊維製造装置。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の極細繊維製造装置において、
    前記押出機に樹脂原料を供給するための樹脂原料供給ホッパをさらに備えることを特徴とする極細繊維製造装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の極細繊維製造装置において、
    前記押出機及び前記紡糸部は、保温ジャケットにより覆われていることを特徴とする極細繊維製造装置。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の極細繊維製造装置において、
    前記押出機と前記紡糸部との間に位置する定量ポンプをさらに備えることを特徴とする繊維製造装置。
  12. 請求項11に記載の極細繊維製造装置において、
    前記押出機と前記定量ポンプとの間又は前記定量ポンプと前記紡糸部との間には、メッシュフィルターが配設されていることを特徴とする繊維製造装置。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の極細繊維製造装置において、
    前記コレクタ電極における前記紡糸部との反対側の位置に配設され、気流を吸引する気流吸引部をさらに備えることを特徴とする極細繊維製造装置。
  14. 請求項13に記載の極細繊維製造装置において、
    前記極細繊維回収装置は、コレクタ電極における前記紡糸部側の位置に配設され、気流通過用の多数の孔が形成されているコンベア機構を有することを特徴とする極細繊維製造装置。
  15. 複数の金属製紡糸ノズルの周囲のそれぞれに形成された高温気流流路に高温気流を流し、前記複数の金属製紡糸ノズルとコレクタ電極との間に高電圧を印加した状態で、前記複数の金属製紡糸ノズルから溶融樹脂原料を吐出することにより極細繊維を製造することを特徴とする極細繊維製造方法。
  16. 請求項15に記載の極細繊維製造方法において、
    溶融樹脂原料の吐出方向に沿った方向に向けて高温気流を流した状態で、前記複数の金属製紡糸ノズルから溶融樹脂原料を吐出することにより極細繊維を製造することを特徴とする極細繊維製造方法。
  17. 請求項15又は16に記載の極細繊維製造方法において、
    前記コレクタ電極における前記金属製紡糸ノズル側に位置するコンベア機構上を搬送されていく基材上に極細繊維を堆積させながら極細繊維を製造することを特徴とする極細繊維製造方法。
  18. 請求項17に記載の極細繊維製造方法において、
    前記コンベア機構には、気流通過用の多数の孔が形成されており、
    前記コレクタ電極における前記金属製紡糸ノズルの反対側に位置に配設された気流吸引部により気流を吸引しながら極細繊維を製造することを特徴とする極細繊維製造方法。
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