JP2015209600A - 溶融エレクトロスピニング装置及び繊維の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高電圧を印加しても放電が発生しづらく、安定的に溶融エレクトロスピニング法を実施できる装置を提供すること。【解決手段】溶融エレクトロスピニング装置10は、筐体11と吐出ノズル12と帯電電極21とを備える。筐体11と吐出ノズル12とが、一端が筐体11に通じ、かつ他端が吐出ノズル12に通じる連通路を介して連通している。吐出ノズル12は、筐体と接続するノズルベース13と、連通部と、原料樹脂Rを吐出するノズル先端部14から構成される。連通部は絶縁性部材から構成され、該連通部はノズルベース13からノズル先端部14へ向かう方向に突出するように設けられている。ノズル先端部14は帯電電極21と離間して向かい合わせに配置されている。【選択図】図2

Description

本発明は溶融エレクトロスピニング装置に関する。また本発明は、この装置を用いた繊維の製造方法に関する。
ナノファイバの製造には一般にエレクトロスピニング法(電界紡糸法)が用いられている。電界紡糸法では、ナノファイバの原料となる樹脂の溶液又は溶融液に高電圧を作用させて繊維を形成する。樹脂溶液を用いたエレクトロスピニング法においては、樹脂溶液をシリンジに入れ、シリンジ先端に取り付けられたノズルと、ノズルから所定距離を隔てた位置に設置されたコレクタとの間に高電圧を印加する。樹脂溶液はシリンジから吐出され、その過程で溶媒が揮発し、溶質である樹脂が固化しつつ、電位差によって伸長変形しながらナノファイバを形成し、コレクタに引き寄せられる。この方法では、溶媒を揮発させる必要があるので、製造効率を高くすることが容易でない。また、揮発した溶媒の回収を行う必要があるので製造コストが高くなることがある。更に、例えばポリエチレンやポリプロピレンなど、樹脂の性質上、溶媒に溶解することが容易でない樹脂については、この方法を適用することは極めて困難である。
これに対して、樹脂溶融液を用いた溶融エレクトロスピニング法では溶媒を使用しないことから、上述した樹脂溶液を用いた場合に生じる不都合が生じない。そこで近年、溶融エレクトロスピニング法に関する提案が種々なされている(例えば特許文献1ないし3参照)。
溶融エレクトロスピニング法においては、一般にナノファイバの捕集用コレクタに正の電圧を印加し、かつ原料樹脂の押出機をアースに落とした状態でエレクトロスピニングを行う。押出機に正の電圧を印加しない理由は、高電圧を押出機に印加することに起因して押出機が故障しないようにするためである。そのため、押出機外に吐出された樹脂に対して帯電を行っている。その場合であっても、意図しない放電の発生によって押出機が故障することがある。
これに対して、原料樹脂の吐出ノズルをノズル本体とノズル穴部を分割し、該ノズル本体とノズル穴部に絶縁体を配置し、ノズル穴部に高電圧を直接印加する提案がなされている(特許文献4参照)。
溶融エレクトロスピニング法の電圧印加において、
・吐出ノズルのノズル穴部へ高電圧を直接印加することは、ノズル穴部とノズル本体間に絶縁体を配置しても、ノズル穴部とノズル本体間でスパーク発生の可能性があり、ノズル本体と結合する装置本体の故障の恐れが考えられる。
・同一平面上にノズル穴部とノズル本体が存在する場合、電圧印加用配線のノズル本体への接触トラブルなどによりノズル本体と接続する装置本体へ電気が流れることで、故障の原因になり得る。
溶液エレクトロスピニング法の電気絶縁性部品の結合において、
・溶融エレクトロスピニング装置における電気絶縁性部品は、原料樹脂の炭化物の除去のために定期的な洗浄が必要であり、簡便な取り外しができる構造が求められる。
・溶融液状の原料樹脂の漏れを防ぐため、電気絶縁性部品をノズル本体に強固に固定する必要があるが、セラミックスやガラス等の電気絶縁性部品への固定用のネジの機械加工は微細なクラックの発生を伴い、割れ欠けの恐れがある。
・セラミックスやガラス等の電気絶縁性部品と金属製のノズル本体及びノズル穴部の螺合による締め付け結合を行った場合、締め付け力により電気絶縁性部品の脆性破壊を引き起こすため、強固な固定が困難である。
・セラミックスやガラス等の電気絶縁性部品を金属製のノズル本体及びノズル穴部に強固に固定するためには、脆性破壊を引き起こさないために電気絶縁性部品に結合加工部を持たない特別な固定方法が必要である。
特開2007−239114号公報 特開2007−321246号公報 特開2013−064203号公報 特公昭46−37769号公報
したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る溶融エレクトロスピニング装置を提供することにある。
本発明は、溶融した原料樹脂を内部に含む筐体と、該筐体内から供給された該原料樹脂を吐出する吐出ノズルと、帯電電極とを備え、
前記筐体と前記吐出ノズルとが、一端が該筐体に通じ、かつ他端が該吐出ノズルに通じる連通路を介して連通しており、
前記吐出ノズルは、前記筐体と接続するノズルベースと、連通部と、前記原料樹脂を吐出するノズル先端部から構成され、
前記連通部は絶縁性部材から構成され、該連通部は前記ノズルベースから前記ノズル先端部へ向かう方向に突出するように設けられており、
前記ノズル先端部は帯電電極と離間して向かい合わせに配置されている、
溶融エレクトロスピニング装置を提供するものである。
本発明の装置によれば、高電圧を印加しても放電が発生しづらく、かつ効率的にノズル先端部及び原料樹脂を帯電させることにより、安定的に溶融エレクトロスピニング法を実施することができる。
図1は、本発明の溶融エレクトロスピニング装置の一実施形態を示す分解斜視図である。 図2は、図1に示す溶融エレクトロスピニング装置の要部を拡大して示す断面図である。 図3は、図1に示す溶融エレクトロスピニング装置を用いた微細繊維の製造方法を示す模式図である。 図4(a)及び(b)は、本発明の溶融エレクトロスピニング装置の別の実施形態を示す模式図である。 図5は、本発明の溶融エレクトロスピニング装置の別の実施例を示す模式図である。 図6は、実施例1で得られた微細繊維の走査型電子顕微鏡像である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1の本実施形態の溶融エレクトロスピニング装置10は筐体11及び吐出ノズル12を有し、更に帯電電極21(図1に図示せず,図3参照)を有している。筐体11は内部にシリンダ(図示せず)を備えている。該シリンダ内にはスクリュー(図示せず)が挿入されている。シリンダとスクリューは、樹脂を溶融混練して押し出すための押出機の構造となっている。筐体11内にはヒーターが備えられており、該ヒーターによってシリンダの壁面が加熱されるようになっている。スクリューの一端は、筐体11に付設されているか、又は筐体11の外に別途に設置された駆動源(図示せず)に接続されており、該駆動源の回転によって軸周りに一方向に回転可能になっている。筐体11にはホッパー19(図3参照)が付設されており、該ホッパー19内には繊維の原料となる樹脂が充填されるようになっている。ホッパー19はシリンダと連通している。ホッパー19内に充填された原料樹脂のペレットは、スクリューの回転に連れて徐々にシリンダ内に供給される。シリンダ内に供給された原料樹脂のペレットは、シリンダの内壁とスクリューとの間で熱及び圧力を受けて次第に溶融しながら、スクリューの回転軸方向に向けて前進する。筐体11は、この熱及び圧力に耐え得る材料から構成されており、一般に金属製である。つまり導電性の材料から構成されている。
溶融エレクトロスピニング装置10における吐出ノズル12は、筐体11に接続するノズルベース13と、内筒16及び外筒17から構成される連通部と、原料樹脂Rを吐出するノズル先端部14から構成されている。ノズルベース13は、筐体11におけるスクリューの回転軸方向の先端の位置に、該筐体11における原料樹脂Rの吐出側端面に突出した形態で取り付けられている。ノズルベース13は筐体11のシリンダと連通している。シリンダ内で溶融混練された原料樹脂は、シリンダ内を前進し、ノズルベース13へ送られる。ノズルベース13の内部には、溶融した原料樹脂が流通する流路13a(図2参照)が形成されている。筐体11と同様にノズルベース13にも熱及び圧力が加わることから、ノズルベース13はこれらに耐え得る材料である金属製であることが好適である。ノズルベース13は例えばボルトによって筐体11に固定されている。
図2に示すとおり、ノズルベース13の先端には、円環壁13bが設けられている。円環壁13bの外面にはネジ山13cが設けられている。円環壁13bで囲まれた内側には、平坦な底面13dが形成されている。先に述べたノズルベース13の流路13aは、底面13dのほぼ中央域において開口している。
吐出ノズル12を構成する別の部材であるノズル先端部14は、筐体11における原料樹脂Rの吐出側端面に突出した形態で取り付けられている。ノズル先端部14は、溶融した原料樹脂を装置外へ吐出するために用いられる。この目的のため、ノズル先端部14は、熱及び圧力に耐え得る材料から構成されており、一般に金属製である。つまり導電性の材料から構成されている。ノズル先端部14は、図2に示すとおり、その先端にノズル部14aを有している。またノズル先端部14は、その後端に後端結合部14cを有している。ノズル部14aと後端結合部14cとの間には、張り出し部14bが設けられている。ノズル先端部14には、図2に示すとおり、これらの部位を高さ方向Yに貫く流路14dがその内部に設けられている。
ノズル先端部14のノズル部14aは針状のものであり、流路14dが該ノズル部14aの先端において開口している。張り出し部14bは、横方向Xに張り出した部位であり、平面視して一般に六角形をしている。張り出し部14bは、後述する外筒17の第3中空部171cの直径よりも大きくなっている。ノズル先端部14が取り付けられた状態において、張り出し部14bの下面は、外筒17の上面17cと当接する。後端結合部14cには、その側面にネジ山が設けられている。このネジ山は、後述するノズル結合部15のネジ穴と螺合するようになっている。
図2には、ノズルベース13及びノズル先端部14を含む吐出ノズル12の断面構造が示されている。図1及び図2に示すとおり、吐出ノズル12は、ノズルベース13及びノズル先端部14に加えて、ノズル結合部15、内筒16、外筒17、及び外筒結合部18を有している。これらの部材のうち、内筒16及び外筒17は、該外筒17内に該内筒16が挿入された入れ子の状態で用いられて、溶融した原料樹脂をノズルベース13からノズル先端部14へ流通させるための連通路を形成する連通部としての働きを有する。内筒16及び外筒17から構成される連通部は、その一端が筐体11と結合するノズルベース13の流路13aに通じており、かつその他端がノズル先端部14の流路14dに通じている。以下、この構造を詳細に説明する。
内筒16は円筒形をしており、その高さ方向Yの一端が、先に述べたノズルベース13の円環壁13bの内側に位置する底面13dに当接するように設置されている。内筒16は、その内部に、その高さ方向Yに沿って延びる中空部16aを有している。中空部16aは、ノズルベース13の内部に設けられている流路13aと連通している。ノズルベース13の先端において開口している流路13aの大きさと、内筒16の中空部16aの大きさとは概ね一致している。また中空部16aは、ノズル先端部14の内部に設けられている流路14dとも連通している。これによって、ノズルベース13と、内筒16とノズル先端部14とを連通する連通路が形成される。
内筒16は、外筒17によってその全体が覆われている。外筒17は、略円筒形をした本体部17aと、鍔部17bとを有している。本体部17aは、その高さ方向Yの一端が、ノズルベース13の円環壁13bの内側に位置する底面13dに当接するように設置されている。本体部17aの内部は、該本体部17aの高さ方向Yに延びる中空部になっている。中空部は、ノズルベース13側の端部で開口しているとともに、ノズル先端部14側の端部でも開口している。この中空部は3つの部位から構成されている。具体的には、内筒16を収容する第1中空部171aと、ノズル結合部15を収容する第2中空部171bと、ノズル先端部14が挿入される第3中空部171cとから構成されている。第1中空部171aは、ノズルベース13に最も近い側に位置している。第3中空部171cは、ノズル先端部14に最も近い側に位置している。第2中空部171bは、第1中空部171aと第3中空部171cとの間に位置している。第1中空部171a、第2中空部171b及び第3中空部171cはこの順で連通している。
外筒17の第1中空部171aの形状は、内筒16の外形と相補形状になっている。内筒16が外筒17内に挿入された状態、すなわち図2に示す状態では、内筒16と外筒17との間に空間は生じていない。第2中空部171bの形状は、ノズル結合部15の外形と相補形状になっている。第3中空部171cの形状は、ノズル先端部14の後端結合部14cの外形と相補形状になっている。
外筒17は、それを構成する本体部17aの側面の位置において、該本体部17aの高さ方向Yと直交する横方向Xに延びる鍔部17bを備えている。鍔部17bは、所定厚みを有する円環状の形状をしている。鍔部17bは、外筒17がノズルベース13の円環壁13bの内部に設置された状態において、該円環壁13bの上面と、該鍔部17bの下面とが当接する位置に設けられている。
鍔部17bは、その直径が、ノズルベース13の円環壁13bの直径とほぼ同じになっているか、又はそれよりも小さくなっている。したがって、外筒17がノズルベース13の円環壁13bの内部に設置された状態において、鍔部17bは、円環壁13bよりも横方向Xに張り出さないようになっている。
外筒17の第2中空部171bは、その横方向Xの寸法が、第1中空部171aよりも小さくなっており、かつ第3中空部171cよりも大きくなっている。このような寸法関係になっていることで、第1中空部171aを通じて第2中空部171b内にノズル結合部15を収容することが可能になり、かつ収容されたノズル結合部15が外筒17内から脱落しないようになっている。なお、後述するとおり、ノズル結合部15は、平面視して矩形の形状をしているので、第2中空部171b内に収容された該ノズル結合部15の空回りが起こらないようになっている。
外筒17の第3中空部171cは、平面視して一般に円形をしている。第3中空部171cには、ノズル先端部14の後端結合部14cが挿入される。第3中空部171cの横方向Xの寸法は、先に述べた第2中空部171b内に収容されたノズル結合部15に設けられたネジ穴15aの横方向の寸法と概ね同じになっているか、又はそれよりも大きくなっている。第3中空部171cは、外筒17の先端側において開口している。
外筒17の内部の第2中空部171bに収容されるノズル結合部15は、平面視して矩形の形状をしている。矩形の四隅は若干面取りされている。またノズル結合部15は、矩形の略中央域に貫通孔が設けられており、この貫通孔の内面にネジ山が設けられている。つまり、この貫通孔はネジ穴になっている。このネジ穴には、上述したノズル先端部14の後端結合部14cに設けられたネジ山が螺合するようになっている。このように、ノズル結合部15は、内筒16及び外筒17からなる連通部と、ノズル先端部14とを結合する結合部品として用いられる。またこのノズル結合部15は熱及び圧力に耐え得る材料から構成されており、一般に金属製である。螺合の際にノズル結合部15が空回りを起こすことを防止する目的で、該ノズル結合部15は、平面視した形状が上述のとおり矩形になっている。この目的のために、ノズル結合部15として、例えば四角ナットを用いることができる。
ノズル結合部15は、その下面が、内筒16の上面によって支持されている。したがって、内筒16に設けられた中空部16aの直径は、該中空部16aをノズル結合部15が脱落しないような寸法になっている。例えば中空部16aの直径は、ノズル結合部15のネジ穴の直径よりも若干大きい程度になっている。
外筒17は、外筒結合部18によってノズルベース13に固定される。外筒結合部18は、その外観が六角ナットに類似の形状をしており、ネジ穴を有している。ネジ穴は、ノズル先端部14寄りの端部が開口しており、かつノズルベース13寄りの端部も開口している。ネジ穴は、ノズルベース13の円環壁13bに設けられたネジ山13cと螺合するようになっている。ネジ穴の2つの開口のうち、ノズル先端部14寄りの開口18b(図1参照)の端部には、該端部から内方に張り出す内方張り出し部18a(図2参照)が設けられている。この内方張り出し部18aが形成されていることで、ネジ穴の2つの開口のうち、ノズル先端部14寄りの開口18bの直径は、ノズルベース13寄りの開口の直径よりも小さくなっている。ノズル先端部14寄りの開口18bの直径は、外筒17の直径とほぼ同じになっている。また、ノズル先端部14寄りの開口18bの直径は、外筒17を構成する鍔部17bの直径よりも小さくなっている。したがって外筒結合部18が、ノズルベース13の円環壁13bに設けられたネジ山13cと螺合した状態においては、外筒結合部18の内方張り出し部18aによって、外筒17を構成する鍔部17bが押し付けられ、該外筒17がノズルベース13の円環壁13b内に保持固定される。
以上の各部材から吐出ノズル12を組み立てるには、先ず外筒17の内部にノズル結合部15を挿入して、該外筒17の第2中空部171bに設置する。次いで、外筒17の内部に内筒16を挿入して、該外筒17の第1中空部171aに設置する。この状態においては、外筒17の下端面と、内筒16の下端面とは面一の関係になっている。次いで、外筒17の第3中空部171c内にノズル先端部14の後端結合部14cを挿入する。そして、該後端結合部14cに設けられているネジ山と、外筒17内に設置されているノズル結合部15のネジ穴15aとを螺合する。これによって、ノズル先端部14の固定が完了する。その結果、ノズル先端部14に設けられている流路14dと、内筒16に設けられている中空部16aとが連通する。
この状態下に、外筒17及び内筒16を、ノズルベース13の円環壁13bの内部に組み付ける。この組み付けは、外筒17の下端面と、内筒16の下端面とが、円環壁13bで囲まれた内側の底面13dに当接するように行う。この組み付けによって、外筒17を構成する鍔部17bの下面が、円環壁13bの上面と当接する。また、内筒16の中空部16aが、ノズルベース13の流路13aと連通する。この状態下に、外筒17を外筒結合部18のネジ穴に通し、外筒結合部18を、ノズルベース13の円環壁13bのネジ山13cと螺合させる。このようにして、吐出ノズル12が完成する。
以上の構造を有する本実施形態の溶融エレクトロスピニング装置10においては、上述のとおり、筐体11及びノズルベース13が導電材料である金属から構成されている。同様に、ノズル先端部14も導電材料である金属から構成されている。これらとは対照的に、ノズルベース13とノズル先端部14とを連通させる連通部として用いられる内筒16及び外筒17は絶縁性部材から構成されている。その結果、ノズルベース13とノズル先端部14とは、内筒16及び外筒17によって電気的に絶縁された状態になる。したがって、溶融エレクトロスピニング装置10を運転するときに、ノズル先端部14に、後述する図3に示す帯電電極21を用いて高電圧を加えても、内筒16及び外筒17の絶縁作用によって、筐体11に直接電圧が加わることが阻止される。また、連通部として用いられる内筒16及び外筒17の配置によって、ノズルベース13とノズル先端部14との距離を保つことで、高電圧の印加に起因する放電の発生も効果的に防止される。その結果、ノズル先端部14と帯電電極21間に高電圧によるスパークが発生した場合においても、ノズル先端部14から、ノズルベース13及び筐体11へのスパーク発生を防止できるので、スパーク発生の限界まで印加電圧を上昇させた状態においても、装置本体の故障の発生を防ぎ、溶融エレクトロスピニング法を安定的に行うことができる。高電圧を印加できることは、原料樹脂の帯電量を高めることに寄与する。原料樹脂の帯電量が高まることは、目的とする繊維を一層細くすることができ、また繊維の製造効率を高められることから極めて有利である。
溶融エレクトロスピニング装置10は、図3に示すとおり、帯電電極21を有している。帯電電極21はノズル先端部14から所定距離を隔てた位置に、ノズル先端部14と向かい合わせに離間して設置されている。ノズル先端部14は、高電圧を印加した帯電電極21からの静電誘導によって帯電するようになっている。静電誘導を利用してノズル先端部14を帯電させることによって、配線の接触によるトラブル因子がなくなり、そのことに起因してノズル先端部14から、ノズルベース13及び筐体11へのスパーク発生を低減することができる。特に、ノズル先端部14にアースを施すことで、ノズル先端部14から、ノズルベース13及び筐体11へのスパーク発生を更に低減することができる。その上、絶縁性部材からなる外筒17及び内筒16を、ノズルベース13からノズル先端部14の方向に向けて突出させることで、帯電電極21からの静電誘導は、ノズル先端部14のみ選択的に帯電し、ノズルベース13及び筐体11への電荷分散を効果的に防ぐ。
帯電電極の形状にかかわらずノズル先端部14が突出していることによって、ノズル先端部14以外の金属部分へ電荷を分散させることなく、電荷をノズル先端部14に集中させることができる。例えば帯電電極21の形状が図4(a)に示す平板状の場合は、ノズル先端部14と向かい合わせの面の中央部付近にノズル先端部14を配置することで、ノズル先端部14以外の金属部分へ電荷を分散させることなく、ノズル先端部14及び原料樹脂Rを安定的に帯電させることができる。
特に帯電電極21が、ノズル先端部14の原料樹脂の吐出方向と直角に交わる方向から見た断面形状が図4(b)に示すとおり半円円筒形状で、ノズル先端部14と向かい合わせの形状が凹曲面形状の場合は、ノズル先端部14を、帯電電極21の凹曲面形状の焦点にあたる電界強度が最大になる電界集中点に配置することで、ノズル先端部14以外の金属部分への電荷分散させることなく、ノズル先端部14及び原料樹脂Rの帯電量を増加させ得る点で極めて有利である。
ノズル先端部14から、ノズルベース13及び筐体11へのスパークの防止に効果的な外筒17の露出部分の寸法、すなわち外筒結合部18における樹脂原料R吐出側の端面から外筒17の上面17cまでの絶縁部分の寸法(突出寸法)は、10mm以上、特に20mm以上であることが絶縁を付与する点から好ましく、100mm以下、特に90mm以下であることが原料樹脂Rの温度低下を防ぐ点から好ましい。前記寸法は例えば10mm以上100mm以下であることが好ましく、20mm以上90mm以下であることが更に好ましい。
ノズル先端部14の表面積に対する帯電電極21の表面積の比は、ノズル先端部14に電荷を集中させる点から大きい方が好ましい。
ノズルベース13とノズル先端部14との電気的絶縁を確実なものとする観点から、内筒16及び外筒17を、セラミックスから構成することが好ましい。同様の観点から、内筒16及び外筒17を、原料樹脂の融点よりも高融点の樹脂(以下「高融点樹脂」とも言う。)から構成することが好ましい。内筒16と外筒17とは、同種の絶縁性部材から構成されていてもよく、あるいは異種の絶縁性部材から構成されていてもよい。
内筒16及び外筒17を、セラミックスから構成する場合、該セラミックスとしては、例えばアルミナ、ジルコニア、窒化アルミ、窒化ケイ素、窒化ホウ素などを用いることができる。内筒16及び外筒17を、高融点樹脂から構成する場合、該高融点樹脂の融点は、原料樹脂の融点より好ましくは100℃以上、更に好ましくは150℃以上高い。高融点樹脂が融点を示さないものである場合には、該高融点樹脂の熱分解温度が、原料樹脂の融点より好ましくは100℃以上、更に好ましくは150℃以上高い。熱分解温度とは、大気圧下で樹脂の温度を徐々に(例えば昇温速度10℃/min)上昇させたときに、樹脂の質量減少が始まる温度のことを言う。
以上の説明は、内筒16及び外筒17の材質に関するものであったところ、外筒17の内部に収容され、かつノズル先端部14を固定するためのノズル結合部15に関しては、該ノズル結合部15の曲げ強度を、内筒16又は外筒17の曲げ強度よりも高くすることが好ましい。ノズル結合部15は、内筒16に形成された中空部16aからなる連通路におけるノズル先端部14に通じる一端側の位置において、内筒16と外筒17との間に固定されて配置されているので、これら各部材の曲げ強度の大小関係を上述のとおりにすることで、ノズル先端部14をネジ機構により簡便に、かつ強固に固定することが可能となるので好ましい。この観点から、ノズル結合部15の曲げ強度を、内筒16及び外筒17の双方の曲げ強度よりも高くすることが更に好ましい。これらの部材の曲げ強度は、曲げ試験(JIS Z2248、JIS K7171、JIS K7074、JIS K7017)のようにして測定される。
図3には、図1に示す溶融エレクトロスピニング装置10を用いて繊維を製造する方法が示されている。この方法においては、溶融エレクトロスピニング装置10のノズル先端部14にアースを施し、かつノズル先端部14に対向する位置に設置された帯電電極21に、高電圧発生装置22によって正の電圧を印加しておく。
溶融エレクトロスピニング装置10の筐体11に付設されたホッパー19内に充填された原料樹脂Rのペレットは、筐体11内に設置されたスクリュー(図示せず)を回転させることでシリンダ(図示せず)内に供給される。シリンダ内に供給された原料樹脂Rのペレットは、シリンダの内壁とスクリューとの間で熱及び圧力を受けて次第に溶融しながら、スクリューの回転軸方向に向けて前進する。そして、ノズル先端部14の吐出口から、溶融した原料樹脂Rが吐出される。ノズル先端部14及び吐出された原料樹脂Rは、帯電電極21に印加された電圧による静電誘導によって帯電し、帯電した原料樹脂Rは、溶融状態のまま帯電電極21に向けて引き寄せられる。そのときに原料樹脂Rが引き延ばされて極細化する。原料樹脂Rの引き延ばしを効果的に行う観点から、吐出される原料樹脂Rの流動性指数を、ノズル先端部14の出口においてMFR(Melt Flow Rate)10g/min以上、特にMFR100g/min以上に設定することが好ましい。流動性指数(MFR)は、JISK7210−1999に従い、例えばポリプロピレンの場合230℃、2.16kgの荷重下に、孔径2.095mm、長さ8mmのダイを用いて測定される。
ノズル先端部14における原料樹脂Rの加熱温度は、原料樹脂Rの種類にもよるが、100℃以上、特に200℃以上であることが好ましく、350℃以下、特に300℃以下であることが好ましい。
ノズル先端部14の先端と帯電電極21との間には、両者を結ぶ方向と交差する方向に向けて、特に好ましくは直交する方向に向けて空気流Aが流れている。この空気流Aは噴射部23から噴出している。ノズル先端部14から吐出された原料樹脂Rは、帯電電極21に到達する前に空気流Aに搬送され、その飛翔方向が変化する。空気流Aに搬送されることで、原料樹脂Rは一層引き延ばされて一層極細化する。この目的のために空気流Aとして、加熱された空気を用いることが好ましい。加熱された空気の温度は、原料樹脂の種類にもよるが、100℃以上、特に200℃以上であることが好ましく、500℃以下、特に400℃以下であることが好ましい。例えば加熱された空気の温度は、100℃以上500℃以下であることが好ましく、200℃以上400℃以下であることが更に好ましい。同様の目的のために、空気流Aを噴出させるときの噴射部23の吐出口における空気流Aの流速は、50m/sec以上、特に100m/sec以上であることが好ましく、800m/sec以下、特に600m/sec以下であることが好ましい。例えば50m/sec以上800m/sec以下であることが好ましく、特に100m/sec以上600m/sec以下であることが更に好ましい。
空気流Aに搬送され引き延ばされて形成された繊維Fは、捕集シート24上に捕集される。捕集シート24は、例えば長尺帯状のものとすることができる。長尺帯状の捕集シート24は、原反ロール24aから繰り出されて搬送コンベア25に搬送される。搬送コンベア25には高電圧発生装置26が接続されており、該高電圧発生装置26によって搬送コンベア25に高電圧が印加される。搬送コンベア25に高電圧が印加されることで、捕集シート24は正の電荷に帯電される。それによって、繊維Fは搬送コンベア25に引き寄せられてその表面に堆積する。
溶融エレクトロスピニング法に用いられる原料樹脂Rとしては、熱可塑性のものが好適である。例えばポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル繊維、ポリアクリル酸エステルやポリメタクリル酸エステルなどのアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニルやポリスチレンなどのビニル経樹脂などが挙げられる。これらの原料樹脂を筐体11内で溶融混練する場合、該原料樹脂Rの帯電量を増加させる添加剤を、該原料樹脂R中に練り込むことができる。そのような添加剤としては、例えば各種の界面活性剤などが挙げられる。
前記の各種樹脂を原料として製造される繊維Fは、溶融エレクトロスピニング法を実施する条件に応じて様々な太さのものとすることができる。特に、ナノファイバと呼ばれる極細繊維を製造することができる。ナノファイバとは、その太さを円相当直径で表した場合、一般に10〜3000nm、特に10〜1000nmのものである。ナノファイバの太さは、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)観察によって、繊維を10000倍に拡大して観察し、その二次元画像から欠陥(ナノ繊維の塊、ナノ繊維の交差部分、ポリマー液滴)を除いた繊維を任意に10本選び出し、繊維の長手方向に直交する線を引き繊維径を直接読み取ることで測定することができる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態においては、溶融エレクトロスピニング装置10のノズル先端部14と上面17cの間にアースを施し、帯電電極21に正の高電圧を印加したが、これに代えて、帯電電極21に負の高電圧を印加してもよい。また、ノズル先端部14に正の高電圧を印加し、帯電電極21をアースに落としてもよい。
また前記実施形態においては、筐体11が、シリンダ及びスクリューを有していたが、これに代えて、図5に示すとおり、原料樹脂を溶融状態でタンク31に貯留しておき、該タンク31と、原料樹脂の吐出部32とをギアポンプ33で連結した構成の筐体30を用いてもよい。
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の溶融エレクトロスピニング装置及びそれを用いた繊維の製造方法を開示する。
<1>
溶融した原料樹脂を内部に含む筐体と、該筐体内から供給された該原料樹脂を吐出する吐出ノズルと、帯電電極とを備え、
前記筐体と前記吐出ノズルとが、一端が該筐体に通じ、かつ他端が該吐出ノズルに通じる連通路を介して連通しており、
前記吐出ノズルは、前記筐体と接続するノズルベースと、連通部と、前記原料樹脂を吐出するノズル先端部から構成され、
前記連通部は絶縁性部材から構成され、該連通部は前記ノズルベースから前記ノズル先端部へ向かう方向に突出するように設けられており、
前記ノズル先端部は帯電電極と離間して向かい合わせに配置されている、
溶融エレクトロスピニング装置。
<2>
前記連通部は内筒及び外筒から構成され、
前記連通部はその一端が前記筐体と結合する前記ノズルベースの流路に通じており、かつその他端が前記ノズル先端部の流路に通じている前記<1>に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
<3>
前記ノズル先端部は、前記帯電電極の前記ノズル先端部と向かい合わせの面の中央部に向かって離間して配置されているか、又は電界の集中点に配置されている前記<1>又は<2>に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
<4>
前記帯電電極は前記ノズル先端部から所定距離を隔てた位置に、該ノズル先端部と向かい合わせに離間して設置され、
前記ノズル先端部は、高電圧を印加した前記帯電電極からの静電誘導によって帯電するものである前記<1>ないし<3>のいずれか1に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
<5>
前記連通部をセラミックスから構成した前記<1>ないし<4>のいずれか1に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
<6>
前記セラミックスとして、アルミナ、ジルコニア、窒化アルミ、窒化ケイ素又は窒化ホウ素などを用いた前記<5>に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
<7>
前記ノズル先端部にアースを施した前記<1>ないし<6>のいずれか1に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
<8>
前記連通部と前記ノズル先端部とを結合するノズル結合部が、前記連通路における前記吐出ノズルに通じる一端側の位置に、前記連通部内に固定されて配置されている前記<1>ないし<7>のいずれか1に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
<9>
前記ノズル結合部の曲げ強度を、前記連通部の曲げ強度よりも高くした前記<8>に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
<10>
前記連通部は内筒及び外筒から構成され、
前記連通部は、その一端が前記筐体と結合するノズルベースの流路に通じており、かつその他端が前記ノズル先端部の流路に通じている前記<1>ないし<9>のいずれか1に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
<11>
前記連通部と前記ノズル先端部とを結合するノズル結合部が、前記連通路における前記吐出ノズルに通じる一端側の位置に、前記連通部内に固定されて配置されており、
前記連通部は、内筒及び外筒から構成され、
前記内筒は、前記外筒17によってその全体が覆われており、
前記外筒は、略円筒形をした本体部と、鍔部とを有しており、
前記本体部は、その高さ方向の一端が、前記ノズルベースに備えられた円環壁の内側に位置する底面に当接するように設置されており、
前記本体部の内部は、該本体部の高さ方向に延びる中空部になっており、
前記中空部は、前記ノズルベース側の端部で開口しているとともに、前記ノズル先端部14側の端部でも開口しており、
前記中空部は3つの部位から構成されており、
前記3つの部位は、前記内筒を収容する第1中空部と、前記ノズル結合部を収容する第2中空部と、前記ノズル先端部が挿入される第3中空部とから構成されており、
前記第1中空部は、前記ノズルベースに最も近い側に位置しており、
前記第3中空部は、前記ノズル先端部に最も近い側に位置しており、
前記第2中空部は、前記第1中空部と前記第3中空部との間に位置しており、
前記第1中空部、前記第2中空部及び前記第3中空部はこの順で連通している前記<1>ないし<10>のいずれか1に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
<12>
前記第1中空部の形状は、前記内筒の外形と相補形状になっており、
前記内筒が前記外筒内に挿入された状態では、前記内筒と前記外筒との間に空間が生じておらず、
前記第2中空部の形状は、前記ノズル結合部の外形と相補形状になっており、
前記第3中空部の形状は、前記ノズル先端部に備えられた後端結合部の外形と相補形状になっている前記<11>に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
<13>
前記外筒は、それを構成する前記本体部の側面の位置において、該本体部の高さ方向と直交する横方向に延びる前記鍔部を備えており、
前記鍔部は、所定厚みを有する円環状の形状をしており、
前記鍔部は、前記外筒が前記ノズルベースの前記円環壁の内部に設置された状態において、該円環壁の上面と、該鍔部の下面とが当接する位置に設けられている前記<11>又は<12>に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
<14>
前記鍔部は、その直径が、前記ノズルベースの前記円環壁の直径とほぼ同じになっているか、又はそれよりも小さくなっており、
前記外筒が前記ノズルベースの前記円環壁の内部に設置された状態において、前記鍔部は、前記円環壁よりも横方向に張り出さないようになっている前記<11>ないし<13>のいずれか1に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
<15>
前記外筒の前記第2中空部は、その横方向の寸法が、前記第1中空部よりも小さくなっており、かつ前記第3中空部よりも大きくなっている前記<11>ないし<14>のいずれか1に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
<16>
前記外筒の内部の前記第2中空部に収容される前記ノズル結合部は、平面視して矩形の形状をしている前記<11>ないし<15>のいずれか1に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
<17>
前記ノズル結合部は、矩形の略中央域に貫通孔が設けられており、該貫通孔の内面にネジ山が設けられており、それによって該貫通孔はネジ穴になっており、
前記ネジ穴に、前記ノズル先端部に備えられた後端結合部に設けられたネジ山が螺合するようになっている前記<16>に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
<18>
前記ノズル結合部は、その下面が、前記内筒の上面によって支持されている前記<11>ないし<17>のいずれか1に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
<19>
前記外筒は、外筒結合部によって前記ノズルベースに固定されており、
前記外筒結合部は、その外観が六角ナットに類似の形状をしており、ネジ穴を有しており、
前記ネジ穴は、前記ノズル先端部寄りの端部が開口しており、かつ前記ノズルベース寄りの端部も開口しており、
前記ネジ穴は、前記ノズルベースの前記円環壁に設けられたネジ山と螺合するようになっており、
前記ネジ穴の2つの開口のうち、前記ノズル先端部寄りの開口の端部には、該端部から内方に張り出す内方張り出し部が設けられており、
前記内方張り出し部が形成されていることで、前記ネジ穴の2つの開口のうち、前記ノズル先端部寄りの開口の直径が、前記ノズルベース寄りの開口の直径よりも小さくなっており、
前記ノズル先端部寄りの開口の直径は、前記外筒の直径とほぼ同じになっており、
前記ノズル先端部寄りの開口の直径は、前記外筒を構成する前記鍔部の直径よりも小さくなっており、それによって前記外筒結合部が、前記ノズルベースの前記円環壁に設けられた前記ネジ山と螺合した状態においては、前記外筒結合部の前記内方張り出し部によって、前記外筒を構成する前記鍔部が押し付けられ、該外筒が前記ノズルベースの前記円環壁内に保持固定される前記<11>ないし<17>のいずれか1に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
<20>
前記外筒の内部に前記ノズル結合部を挿入して、該外筒の前記第2中空部に設置し、
次いで、前記外筒の内部に前記内筒を挿入して、該外筒の前記第1中空部に設置することで、前記外筒の下端面と、前記内筒の下端面とを面一の関係となし、
次いで、前記外筒の前記第3中空部内に前記ノズル先端部の前記後端結合部を挿入することで、該後端結合部に設けられているネジ山と、前記外筒内に設置されている前記ノズル結合部のネジ穴とを螺合し、これによって、前記ノズル先端部の固定が完了させて、前記ノズル先端部に設けられている前記流路と、前記内筒に設けられている前記中空部とを連通させ、それによって前記吐出ノズルが完成する前記<11>ないし<19>のいずれか1に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
<21>
前記外筒及び前記内筒を、前記ノズルベースの前記円環壁の内部に組み付け、
前記組み付けは、前記外筒の下端面と、前記内筒の下端面とが、前記円環壁で囲まれた内側の底面に当接するように行い、
前記組み付けによって、前記外筒を構成する前記鍔部の下面を、前記円環壁の上面と当接させ、また、前記内筒の前記中空部を、前記ノズルベースの流路と連通させ、
この状態下に、前記外筒を前記外筒結合部18のネジ穴に通し、該外筒結合部を、前記ノズルベースの前記円環壁のネジ山と螺合させ、それによって前記吐出ノズルが完成する前記<20>に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
<22>
前記外筒の露出部分の寸法は、10mm以上、特に20mm以上であることが好ましく、100mm以下、特に90mm以下であることが好ましく、
前記寸法は例えば10mm以上100mm以下であることが好ましく、20mm以上90mm以下であることが更に好ましい前記<11>ないし<21>のいずれか1に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
<23>
請求項1に記載の溶融エレクトロスピニング装置を用い、前記ノズル先端部にアースを施した状態で、前記原料樹脂の溶融液の吐出方向と交差する方向から該溶融液に向けて空気流を吹き付けて、該溶融液を繊維状に紡糸する工程を有する繊維の製造方法。
<24>
加熱された空気の温度は、100℃以上、特に200℃以上であることが好ましく、500℃以下、特に400℃以下であることが好ましく、100℃以上500℃以下であることが好ましく、200℃以上400℃以下であることが更に好ましい前記<23>に記載の繊維の製造方法。
<25>
空気流を噴出させるときの空気流の流速は、50m/sec以上、特に100m/sec以上であることが好ましく、800m/sec以下、特に600m/sec以下であることが好ましく、
前記流速は50m/sec以上800m/sec以下であることが好ましく、特に100m/sec以上600m/sec以下であることが更に好ましい前記<23>又は<24>に記載の繊維の製造方法。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。特に断らない限り、「%」は「質量%」を意味する。
〔実施例1〕
図1ないし図3に示す溶融エレクトロスピニング装置10を用いてポリプロピレン(PP)樹脂からなる微細繊維を製造した。溶融エレクトロスピニング装置10におけるノズルベース13、ノズル先端部14、ノズル結合部15はステンレス製(SUS303)のものであった。溶融エレクトロスピニング装置10における内筒16及び外筒17としてアルミナセラミックス(アルミナ99)を用い、これによって筐体11及びノズルベース13とノズル先端部14とを電気的に絶縁した。外筒結合部18の樹脂原料R吐出側の端面から外筒17の上面17cまでの絶縁部分の寸法は20mmとした。溶融エレクトロスピニング装置10の筐体11におけるシリンダの加熱温度は280℃とした。PP樹脂の質量に対して10%のステアリルアルコールのエチレンオキサイド付加物を添加して筐体11内で溶融混練を行った。溶融したPP樹脂を、5g/minの吐出量でノズル先端部14から吐出した。ノズル先端部14にはアースを施しておいた。ノズル先端部14に対向する平板状帯電電極21には、高電圧発生装置22によって、以下の表1に示す高電圧を印加した。ノズル先端部14は、平板状帯電電極21の中央部に対向するように配置した。平板状帯電電極21は80mm×80mmの寸法を有する矩形状のものであった。ノズル先端部14と帯電電極21との間の距離は35mmに設定しておいた。ノズル先端部14と帯電電極21との間に噴射部23を配置し、該噴射部23から、400℃に加熱された空気流を流速200m/secで噴出させた。空気流に搬送された繊維は、ポリプロピレンフィルムからなる捕集シート24の表面に堆積した。捕集シート24は、1m/minで周回する搬送コンベア25によって搬送させた。搬送コンベア25には、高電圧発生装置26によって高電圧を印加した。このようにして、微細繊維からなるシートを製造した。印加電圧が30kVである場合に得られた微細繊維の走査型電子顕微鏡像を図6に示す。
〔実施例2〕
実施例1において、ノズル先端部14にアースを施さなかった。これ以外は実施例1と同様にして微細繊維を製造した。
〔比較例1〕
実施例1において、内筒16及び外筒17をステンレス(SUS303)から構成した。したがって、筐体11とノズル先端部14とは電気的に導通していた。これ以外は実施例2と同様にして微細繊維を製造した。
〔評価〕
実施例及び比較例において、印加電圧を種々変更して原料樹脂を帯電させたときの帯電量を測定した。帯電量は、春日電機製ファラデーケージKQ1400内に帯電した溶融状態の原料樹脂を捕集し、該ファラデーケージに接続した春日電機製クーロンメーターMK−1002により測定した。
帯電量の測定とは別に、溶融エレクトロスピニング装置による連続帯電運転の良否について評価した。
連続帯電運転は、実施例1と同様の条件で、表1に示す高電圧印加条件毎に微細繊維を連続で10分間製造した。評価は以下の基準で行った。
○: 帯電電極からノズルベース及び筐体への放電が見られず溶融した原料樹脂の帯電が行われ、正常な吐出及び紡糸ができている。
×: 帯電電極からノズルベース及び筐体への放電が発生し、溶融した原料樹脂の正常な吐出及び紡糸ができていない。
以上の結果を、以下の表1に示す。
表1に示す結果から明らかなとおり、各実施例で用いた溶融エレクトロスピニング装置によれば、原料樹脂を高い帯電量で帯電させられることが判る。また、高電圧を印加しても放電が生じないことが判る。特に、ノズル先端部14にアースを施すと、帯電量が一層増加することが判る。これに対して、比較例1では、印加する電圧を高くしていくと放電が発生して、連続帯電運転ができなくなることが判る。
10 溶融エレクトロスピニング装置
11 筐体
12 吐出ノズル
13 ノズルベース
13a 流路
13b 円環壁
13c ネジ山
13d 底面
14 ノズル先端部
14a ノズル部
14b 張り出し部
14c 後端結合部
14d 流路
15 ノズル結合部
15a ネジ穴
16 内筒
16a 中空部
17 外筒
17a 本体部
171a 第1中空部
171b 第2中空部
171c 第3中空部
17b 鍔部
17c 上面
18 外筒結合部

Claims (7)

  1. 溶融した原料樹脂を内部に含む筐体と、該筐体内から供給された該原料樹脂を吐出する吐出ノズルと、帯電電極とを備え、
    前記筐体と前記吐出ノズルとが、一端が該筐体に通じ、かつ他端が該吐出ノズルに通じる連通路を介して連通しており、
    前記吐出ノズルは、前記筐体と接続するノズルベースと、連通部と、前記原料樹脂を吐出するノズル先端部から構成され、
    前記連通部は絶縁性部材から構成され、該連通部は前記ノズルベースから前記ノズル先端部へ向かう方向に突出するように設けられており、
    前記ノズル先端部は帯電電極と離間して向かい合わせに配置されている、
    溶融エレクトロスピニング装置。
  2. 前記ノズル先端部は、前記帯電電極の前記ノズル先端部と向かい合わせの面の中央部に向かって離間して配置されているか、又は電界の集中点に配置されている請求項1に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
  3. 前記連通部をセラミックスから構成した請求項1又は2に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
  4. 前記ノズル先端部にアースを施した請求項1ないし3のいずれか一項に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
  5. 前記連通部と前記ノズル先端部とを結合するノズル結合部が、前記連通路における前記吐出ノズルに通じる一端側の位置に、前記連通部内に固定されて配置されている請求項1ないし4のいずれか一項に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
  6. 前記ノズル結合部の曲げ強度を、前記連通部の曲げ強度よりも高くした請求項5に記載の溶融エレクトロスピニング装置。
  7. 請求項1に記載の溶融エレクトロスピニング装置を用い、前記ノズル先端部にアースを施した状態で、前記原料樹脂の溶融液の吐出方向と交差する方向から該溶融液に向けて空気流を吹き付けて、該溶融液を繊維状に紡糸する工程を有する繊維の製造方法。
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