JP2011089203A - 真空成膜装置及び成膜方法 - Google Patents

真空成膜装置及び成膜方法 Download PDF

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哲朗 佐藤
Hiromi Uekago
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Yoshifumi Mizuguchi
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Abstract

【課題】強度の低い薄い又はもろい被処理物に対して適用できしかも成膜すべき被処理物の必要とする被処理物の部位のみに容易に成膜できる安価で汎用性に優れた真空成膜装置及び成膜方法を提供する。
【解決手段】本真空成膜装置は、被処理物表面の一部に対応する開口部を備えた真空装置と、真空装置内に設けられ、被処理物表面の一部に成膜する成膜手段と、真空装置の開口部の縁部とこの縁部が当接する被処理物との間に挿置されるシール部材と、成膜処理すべき被処理物表面の一部に装着され、所要の成膜パターンを画定するマスク部材と、成膜処理すべき被処理物表面の一部の表面と裏面の圧力差を極めて小さくする為の補助真空装置と、被処理物表面にソフトに当接する為のソフトタッチ機構とを有し、真空装置の開口部が成膜処理すべき被処理物表面の一部の形状に応じて変形できるように構成される。
【選択図】なし

Description

本発明は真空成膜装置及び成膜方法に関するものである。
一般に真空成膜装置としては、真空蒸着法を利用したもの、スパッタリング法を利用したもの、CVDやプラズマCVD、電解めっき、無電解めっき、陽極酸化、焼付け法等のような化学的方法を利用したもの、マスク法、リソグラフィ、イオンビームやレーザービームを用いる薄膜パターン形成法を利用したものなど種々の装置が知られており、半導体デバイスの製造を始めとして種々の分野において実用に供されている。
成膜すべき被処理物、例えばLCD等の表示素子、太陽電池パネル、高熱線吸収ガラスなど大型化に伴い、使用する真空成膜装置も大型化している。そのため、ダストなどで一部に不良品が出た場合には修理装置も大型化し、すなわち、被処理物のサイズが変わる毎に修理装置も変える必要がある。また大型装置はAC三相200V数十アンペア以上の電力を必要とし、CVDでは排ガス処理設備も必要であり、一次側設備及び装置の設置面積が大きくなり、制約や制限が多くなる。実際に大型の被処理物の場合には、被処理物を現地に設置した後に、一部不良が出た際には現地修理ができないため、設置された被処理物を取り外して修理工場へ持ち込み修理する必要がある。
一方、大型の被処理物上に装飾用の金属光沢のある膜を形成するためには金箔を張る方法が主に用いられているが、この方法では膜の密着性が不十分である。また塗装では十分な光沢が得られない。ところで膜の密着性や光沢に関しては真空成膜(蒸着、スパッタ、CVD)装置は問題ないが、被処理物の一部を成膜するのに被処理物全体を真空成膜装置内に入れる必要があり、装置の大型化と共にその価格が高価となり、初期投資をなかなか回収できないという問題がある。
また、現地に設置された例えばショウウインドや車体、仏壇等の一部に成膜する場合には、これらの被処理物を取り外して移動するか、成膜装置を現地へ運び込む必要があり、搬送コストが嵩み、コスト上困難である。
このような問題を解決する方法として、金ペーストレーザー焼成法、無電解ニッケルめっき法及びレーザーCVD修正法が知られている。
金ペーストレーザー焼成法はニードルを用いて金ペーストを直径80μm程度の大きさで滴下し、そしてLDレーザーを用いて焼成する方法である。この方法を実施するための装置のコストは黒欠陥修正兼用で5000万円程度であり、年間の金ペースト代は50万程度かかる。この方法では、一箇所の修正は5分程度でできるが、修正膜の密着性はやや弱く、金ペーストの粘度、経時変化、前処理方法、欠陥形状の影響を受け易く、密着性のばらつきが生じ易い。
無電解ニッケルめっき法は、液の化学反応を用いて部分的にニッケルを付着させる方法である。この方法を実施するための装置はディップ処理槽とヒーターから成り、コスト的には比較的安価であるが、めっき液などの薬品やテープなどで年間120万円程度の経費がかかる。この方法では、修正膜の密着性は金ペーストレーザー焼成法によるものに比べて優れているが、前処理方法、欠陥形状の影響を受け易く、密着性のばらつきが生じ易い。また修正時間は一枚当たり4時間程度必要である。
レーザーCVD修正法は、レーザーCVD反応を用いて部分的にクロム膜を付着させる方法であり、この方法を実施するための装置は高価格であると共に装置のサイズが大きいため5m×5m程度の大きな設置場所が必要となる。また、レーザー光源、CVD原料、
メンテナンスなどに費用が嵩み、ランニングコストが高くなる。この方法では、修正膜の密着性は金ペーストレーザー焼成法や無電解ニッケルめっき法によるものに比べてかなり優れており、一箇所当たりの修正時間は5分で処理できるが、一回当たりの修正面積が25μ以下であり、大きな欠陥を修正する場合には、重ねて修正する必要があり、重ね部分で密着性にばらつきが生じ易い。
ところで、このような大型化された成膜すべき被処理物の成膜処理に対処できる成膜装置として被処理物の大きさに比べて小さな真空チャンバの開口部をもち、この開口部をシール部材を介して被処理物の一部に押し付けて成膜するようにした真空成膜装置は従来提案されている(特許文献1)。
特開平7−199450号公報
特許文献1に記載されたような従来の装置は大型化された成膜すべき被処理物の一部に成膜処理を行うことができるが、上述のような従来技術に伴う欠点を全体的に解消できるものとはなっていない。特に、例えばLCD(液晶表示素子)基板は0.5tや0.7tと非常に薄いため、これに真空成膜装置を押し付けて真空に引くと、大気との圧力差により基板が割れてしまう恐れがある。また真空チャンバの開口部に押し付けられた被処理物の領域全体に成膜されてしまい、不要な部分のエッチング処理に大きな労力が掛かり、処理のコスト及び時間が増すという問題が伴う。さらに、被処理物と真空チャンバの開口部との間に介在するシール部材上に成膜されると、リークの原因となる問題がある。
そこで、本発明は、上記の従来技術に伴う問題点を解決して、強度の低い薄い又はもろい被処理物に対して適用できしかも成膜すべき被処理物の領域が中央部、周辺部、隅角部でも、必要とする被処理物の部位のみに容易に成膜できる真空成膜装置及び成膜方法を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明の第1の発明による真空成膜装置は、
被処理物表面の一部に対応する開口部を備えた真空装置と、
真空装置内に設けられ、被処理物表面の一部に成膜する成膜手段と、
真空装置の開口部の縁部とこの縁部が当接する被処理物との間に挿置され、前記縁部と当該縁部が当接する被処理物との間を密封するシール部材と、
成膜処理すべき被処理物表面の一部の背面側に当接され、成膜処理すべき被処理物表面の一部の両面の圧力差を極めて小さくする補助真空装置と、
を有して成ることを特徴としている。
また、本発明の第2の発明による真空成膜装置は、
被処理物表面の一部に対応する開口部を備えた真空装置と、
真空装置内に設けられた、被処理物表面の一部に成膜する成膜手段と、
真空装置の開口部の縁部とこの縁部が当接する被処理物との間に挿置され、前記縁部と当該縁部が当接する被処理物との間を密封するシール部材と、
成膜処理すべき被処理物表面の一部に当接され、所要の成膜パターンを画定するマスク部材と、
成膜処理すべき被処理物表面の一部の背面側に当接され、成膜処理すべき被処理物表面の一部の両面の圧力差を極めて小さくする補助真空装置と、
を有して成ること
を特徴としている。
本発明の第3の発明によれば、
被処理物表面の一部に対応する開口部を備えた真空装置と、
真空装置内に設けられ、被処理物表面の一部に成膜する成膜手段と、
真空装置の開口部の縁部とこの縁部が当接する被処理物との間に挿置され、前記縁部と当該縁部が当接する被処理物との間を密封するシール部材と、
成膜処理すべき被処理物表面の一部の背面側に当接され、成膜処理すべき被処理物表面の一部の両面の圧力差を極めて小さくする補助真空装置とを有して成る真空成膜装置を用いて成膜処理すべき被処理物表面の一部を成膜する方法であって、
真空装置の開口部を成膜処理すべき被処理物表面の一部に位置合わせし、シール部材で密封し、補助真空装置を用いて成膜処理すべき被処理物表面の一部の両面の圧力差を極めて小さく維持し、所要の成膜パターンを画定するマスク手段を成膜処理すべき被処理物表面の一部に当接して成膜すること
を特徴としている。
本発明による真空成膜装置においては、マスク部材は不要な部分への成膜を防止する防着板(以後「粗マスク」という。)を備えることができる。所要の成膜パターンを画定するマスク部材は好ましくは粗マスクと成膜形状を特定する細マスクとを備え得る。
本発明の第1、第2の発明による真空成膜装置においては、成膜処理すべき被処理物表面の一部に対応する開口部を備えた真空装置はソフトタッチ機構により被処理物表面に対してソフトに当接するように構成され得る。
本発明の第1、第2の発明による真空成膜装置においては、真空装置及び補助真空装置は同一真空ポンプを備え得る。
なお、細マスクに用いる材料は、シワ、タルミが無く、テンションが貼れ、かつガスが出にくい材料が好ましく、最も好ましくはステンレス材が挙げられるが、当該素材はステンレスに限定されるものでは無く、樹脂等を用いても良い。
また、真空チャンバの形状としては、円筒及び角筒のような筒状体が望ましいが、これらの形状に限定されず、錐状体を底面に平行な面で切り取り、その切断面と底面を含む側の立体のような形状、更には球体状の形状等であっても良い。
本発明の第1の発明による真空成膜装置においては、成膜処理すべき被処理物表面の一部の背面側に当接され、成膜処理すべき被処理物表面の一部の両面の圧力差を極めて小さくする補助真空装置を設けているので、強度の弱い薄い又はもろい被処理物の場合でも、被処理物の成膜面とその裏面との圧力差を極めて小さくすることができ、被処理物の割れを防ぐことができる。この場合、真空装置及び補助真空装置が同一真空ポンプを備えるように構成した場合には、特別な圧力センサーや制御なしで、被処理物の成膜面とその裏面との圧力差を極めて小さくすることができる。
本発明の第2の発明による真空成膜装置においては、本発明の第2の発明による真空成膜装置によってもたらされる作用効果に加えて、成膜処理すべき基板表面の一部に当接され、所要の成膜パターンを画定するマスク部材を設けているので、成膜すべき領域を限定して被処理物の所望の部分にのみ成膜することができ、それにより、後のエッチング工程を簡略化することができる。
また、本発明の第2の発明による真空成膜装置において、細マスクをメタルマスクにて構成した場合には、マスクからガスが発生しない為、真空チャンバ内の真空度を気にする必要がなく、処理時間を大幅に短縮することができる。また、細マスクを着脱可能に保持する為の保持機構を有しているので、所要の成膜パターンに応じた細マスクを選択して設置することにより、成膜形状を特定することができる。
また、本発明の第1及び第2の発明による真空成膜装置において、成膜手段を、フィラメント式の真空蒸着手段又はスパッタリング手段で構成した場合には、被処理物に対して上方向、下方向、横方向のいずれの方向でも成膜することができ、装置の汎用性を高めることができる。さらに、真空装置が筒状の真空チャンバを備え、真空チャンバの一端に成膜処理すべき被処理物表面の一部に対応する開口部を設け、真空チャンバの他端に成膜状況を確認する覗き窓をもち、修正部位の位置を確認しかつ成膜材料をセットする為の扉を設けた場合には、被処理物の成膜すべき部位に容易に位置合わせすることができ、装置の優れた操作性が得られる。更に、真空装置の開口部が成膜処理すべき被処理物表面の一部の形状に合わせて変形できるように構成されているので、被処理物表面の一部が平面以外の場合、例えば曲面であっても容易に位置合わせすることができ、かつ成膜を容易に実施することができる。
また、本発明の第4の発明による真空成膜方法においては、真空装置の開口部を成膜処理すべき被処理物表面の一部に位置合わせし、シール部材で密封し、補助真空装置を用いて成膜処理すべき被処理物表面の一部の両面の圧力差を極めて小さく維持し、所要の成膜パターンを画定するマスク手段を成膜処理すべき被処理物表面の一部に当接して成膜することにより、強度の低い薄い又はもろい被処理物に対して適用できしかも成膜すべき基板の領域が中央部、周辺部、隅角部でも、必要とする被処理物の部位のみに容易に成膜できるようになる。
本発明の一実施の形態による真空蒸着装置を示す概略正面図。 図1の真空蒸着装置を紙面右手方向より見た概略側面図。 図1の真空蒸着装置の本体を示す概略正面図。 図3の真空蒸着装置の本体を紙面左手方向より見た概略側面図。 図1の真空蒸着装置における真空チャンバ及び抵抗電極の内部構造を示す概略正面図。 図5の真空チャンバ及び抵抗電極の内部構造を紙面左手方向から見た概略側面図。 図1の真空蒸着装置に置ける真空チャンバと基板の当接に用いられるソフトタッチ機構の一例を示す概略平面図。 図7のソフトタッチ機構の概略側面図。 本発明のマスク部の一例を示す概略平面図。 本発明の別の実施の形態による真空成膜装置を示す概略線図。 本発明における真空チャンバの形状の変形例を示す概略図。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1及び図2には本発明をクロムマスクリペア装置として実施している一実施の形態を示している。図示装置において、1は可般式の支持台であり、その上面に設けられた移動テーブル3に装置本体2が図示していないXY軸移動機構により水平方向に移動可能に設けられている。被処理物である基板8を装着する基板ホルダー9は垂直方向へ移動可能に構成されている。また支持台1上には蒸着操作盤4が取り付けられ、そして支持台1内には図示されたように真空ポンプ5及び制御盤6が設けられている。また図1及び図2において7は基板ホルダー9を支持するフレームである。
装置本体2は蒸着ユニットから成り、図3及び図4に示すように架台10上に取り付けられた真空チャンバ11及び電極12を備えている。真空チャンバ11は円筒状であり、その一端には扉13が取り付けられ、この扉13は覗き窓14及び扉を開閉するためのハンドル15を備えている。真空チャンバ11の他端には開口部16(図6参照)が設けられ、この開口部16の縁部には、この縁部と基板との間を密封するOリングシール部材17が取り付けられている。真空チャンバ11内部は支持台1内に設けた真空ポンプ5により所望の真空レベルに排気できるようにされている。
電極12は真空チャンバ11の両端の面の中心を通る直線に対して垂直に配置され、すなわち図5及び図6に示すように、二本の電圧入力端子18の先端にフィラメントホルダー19が取り付けられ、これらフィラメントホルダー19間にフィラメント押え20によりフィラメント21が取り付けられている。フィラメント21は真空チャンバ11の両端の面の中心を通る直線を横切って水平に配置されている。なお、図5及び図6において22は電極シールドであり、23は電極カバーである。電圧入力端子18は支持台1内に設けた制御盤6に接続される。
図7及び図8には、図1及び図2に示す装置に用いられ得るソフトタッチ機構を示し、真空チャンバ11の開口部16を基板8にソフトに当接させるように構成されている。図示機構は真空チャンバ11の両端の面の中心を通る直線に平行に設けられた第1のガイド部材24及び第2のガイド部材25を有し、これらのガイド部材24、25に沿って動く支持プレート26に真空チャンバ11が取り付け部材27を介して取り付けられ、第1のガイド部材24と支持プレート26との間には緩衝手段としての第1のばね28が、また第2のガイド部材25と支持プレート26との間には緩衝手段としての第2のばね29がそれぞれ設けられ、図示したように構成されている。
なお、本実施形態では、第1のガイド部材24及び第2のガイド部材25と支持プレート26との緩衝手段としてばねを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばゴム等のエラストマー、流体圧作動型ピストン&シリンダ、ベローズ、電磁マグネット等を用いても良い。
図9にはマスク部の構成を示す。
真空チャンバ11の開口部16に、まず当該開口部16の内側に開口面と平行に粗マスク32が装着されている。更に、前記開口部16の外側には同じく開口面と平行に細マスク33が脱着可能に装着される。
なお、前記細マスク33の前記開口部16への脱着方法は、当該開口部16にアライメントピン35を複数個設け、前記細マスク33に設けた同数のアライメントホールに前記アライメントピン35を挿通する等の方法を用いるが、当該方法に限定されるものではない。例えば、ステンレス等の剛性を持った金属枠で真空チャンバの開口部に細マスクを押さえつけ、この状態でボルト等によって締め付け保持する方法を用いても良い。
また、細マスク33の装着部には、当該細マスク33とマスク基板8の隙間からの蒸着材料の回り込みを防ぐための、隙間を埋める手段(以下「隙間埋め手段」と記す。)34を具備しても良い。
なお、その際の隙間埋め手段34としては、ばね、エラストマー等の弾性体を用いる方法、流体圧作動型ピストン&シリンダを用いる方法、ベローズ、電磁マグネット、永久磁石を用いる方法等が挙げられる。
このように構成した図示クロムマスクリペア装置を用いてマスクリペア作業について説明する。
マスク不具合部を通常の仕方で洗浄し、マスキング処理を施したマスク基板8を装置のフレーム7における基板ホルダー9にセットする。
次に、水平方向及び垂直方向の移動機構により装置本体2すなわち真空チャンバ11の開口部16を基板8の修正部位に位置合わせする。この位置合わせ操作は、真空チャンバ11の扉13を開けて、基板8の修正部位を確認しながら行うことができる。また、この場合、真空を維持できるようにする観点から真空チャンバ11の開口部16に取り付けられたOリングシール部材17にマスキング処理部が触れないようにする必要がある。
このようにして蒸着装置と基板とを位置決めした後、真空チャンバ11内に位置している、電極12におけるフィラメント21に扉13の開いている真空チャンバ11の一端から成膜材料であるCrをセットする。この場合、フィラメント21へのCrのセットは、ピンセットを用いて所要量のCrをフィラメント21内に挿置することにより行われ得る。
次に、真空チャンバ11の一端の扉13を静かに閉め、操作盤4の図示していないスタートスイッチを押すことにより、蒸着装置は自動的に一連の作業を行う。まず真空ポンプ5が作動され、真空チャンバ11内を所望の真空レベルまで排気する。この時、操作盤4の図示していない表示ランプ“排気中”が点灯する。
こうして真空チャンバ11内が所望の真空レベルに排気されると、電極12におけるフィラメント21が加熱され、フィラメント21内に挿置されたCrが蒸発して基板8に蒸着される。この間、操作盤4の図示していない表示ランプ“蒸着中”が点灯する。蒸着が終了すると、冷却のためクーリング操作に移り、操作盤4の図示していない表示ランプ“クーリング中”が点灯する。クーリング操作が終了すると、操作盤4の図示していない表示ランプ“終了”が点灯し、蒸着処理が終了したことを知らせる。作業者は蒸着装置を基板から分離することができる。
装置の蒸着処理における排気操作、蒸着操作及びクーリング操作の時間は予め制御盤6により設定され得る。また基板の複数箇所を修正する場合には、蒸着装置と基板との位置決め操作から蒸着装置の基板からの分離操作までが繰り返される。また、装置の運転中に操作盤4における図示していないストップスイッチを押した場合には、自動運転及び手動運転に拘わらず実行中の作業は停止され、排気系は止まり、真空チャンバ11内は大気圧に戻される。
このようにして必要な蒸着処理が完了した後、蒸着装置の真空チャンバ11内は大気圧に戻され、処理済のマスク基板8は基板ホルダー9から外され、マスクリペア作業は終了する。
図10には本発明の別の実施の形態による真空成膜装置を概略的に示し、この場合には真空装置すなわち真空チャンバ11の他に補助真空装置30が設けられる。すなわち基板8の成膜すべき表面側に配置される真空チャンバ11に対して基板8を挟んで裏面側に補助真空装置30が配置される。補助真空装置30は図示例では真空チャンバ11と共通の真空ポンプ31に接続され、基板8の成膜すべき表裏に基板が割れてしまうような圧力差が生じないように構成されている。この場合、代わりに補助真空装置30は真空チャンバ11に接続される真空ポンプと異なる真空ポンプに接続することもできる。
本実施形態では、覗き窓は扉に具備されているが、覗き窓及び扉は各々別個の位置に設けても良く、扉は成膜材料をフィラメントにセット出来る位置であれば、真空チャンバの側面等何れの位置に設けても良い。
また、覗き窓も同様に成膜状況が確認出来る位置であれば、真空チャンバの側面等何れの位置に設けても良い。
ところで、図示実施形態では、装置本体はフィラメント式の真空蒸着装置として構成されているが、代わりにEB蒸着、DCスパッタ、RFスパッタ装置として構成することもできる。
また、図示実施形態では、真空チャンバは円筒形に構成しているが、当然他の形状例えば図11の(a)に示すような角筒状、(b)に示すような円錐を底面に平行な面で切り取った底面を含む側の立体形状、(c)に示すような四角錐を底面に平行な面で切り取った、底面を含む側の立体形状、(d)に示すような球体状、或いは(e)に示すような楕円球状に真空チャンバを構成することもできる。
1:可般式の支持台
2:装置本体
3:移動テーブル
4:蒸着操作盤
5:真空ポンプ
6:制御盤
7:フレーム
8:基板
9:基板ホルダー
10:架台
11:真空チャンバ
12:電極
13:扉
14:覗き窓
15:覗き窓ハンドル
16:開口部
17:Oリングシール部材
18:電圧入力端子
19:フィラメントホルダー
20:フィラメント押え
21:フィラメント
22:電極シールド
23:電極カバー
24:第1のガイド部材
25:第2のガイド部材
26:支持プレート
27:取り付け部材
28:緩衝手段としての第1のばね
29:緩衝手段としての第2のばね
30:補助真空装置
31:真空ポンプ
32:粗マスク(防着板)
33:細マスク
34:隙間を埋めるための手段(隙間埋め手段)
35:アライメントピン

Claims (17)

  1. 被処理物表面の一部に対応する開口部を備えた真空装置と、
    真空装置内に設けられ、被処理物表面の一部に成膜する成膜手段と、
    真空装置の開口部の縁部とこの縁部が当接する被処理物との間に挿置され、前記縁部と当該縁部が当接する被処理物との間を密封するシール部材と、
    成膜処理すべき被処理物表面の一部の背面側に当接され、成膜処理すべき被処理物表面の一部の両面の圧力差を極めて小さくする補助真空装置と、
    を有して成ることを特徴とする真空成膜装置。
  2. 真空装置及び補助真空装置が同一真空ポンプを備えていることを特徴とする請求項1に記載の真空成膜装置。
  3. 真空装置の開口部が被処理物表面に対してソフトに当接するためのソフトタッチ機構を備えていることを特徴とする請求項1に記載の真空成膜装置。
  4. 真空装置の開口部が成膜処理すべき被処理物表面の一部の形状に合わせて変形できるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の真空成膜装置。
  5. 被処理物表面の一部に対応する開口部を備えた真空装置と、
    真空装置内に設けられた、被処理物表面の一部に成膜する成膜手段と、
    真空装置の開口部の縁部とこの縁部が当接する被処理物との間に挿置され、前記縁部と当該縁部が当接する被処理物との間を密封するシール部材と、
    成膜処理すべき被処理物表面の一部に当接され、所要の成膜パターンを画定するマスク部材と、
    成膜処理すべき被処理物表面の一部の背面側に当接され、成膜処理すべき被処理物表面の一部の両面の圧力差を極めて小さくする補助真空装置と、
    を有して成ることを特徴とする真空成膜装置。
  6. 真空装置及び補助真空装置が同一真空ポンプを備えていることを特徴とする請求項5に記載の真空成膜装置。
  7. マスク部材が不要な部分への成膜を防止する防着板を備えていることを特徴とする請求項5に記載の真空成膜装置。
  8. マスク部材が成膜形状を特定する細マスクを備えていることを特徴とする請求項5又は7に記載の真空成膜装置。
  9. 細マスクが薄板状のメタルマスクから成ることを特徴とする請求項8に記載の真空成膜装置。
  10. 細マスクを着脱可能に保持する為の保持機構を有することを特徴とする請求項8又は9に記載の真空成膜装置。
  11. 真空装置の開口部が被処理物表面に対してソフトに当接するソフトタッチ機構を備えていることを特徴とする請求項5又は6に記載の真空成膜装置。
  12. 真空装置の開口部が成膜処理すべき被処理物表面の一部の形状に合わせて変形できるように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の真空成膜装置。
  13. 被処理物表面の一部に対応する開口部を備えた真空装置と、
    真空装置内に設けられ、被処理物表面の一部に成膜する成膜手段と、
    真空装置の開口部の縁部とこの縁部が当接する被処理物との間に挿置され、前記縁部と当該縁部が当接する被処理物との間を密封するシール部材と、
    成膜処理すべき被処理物表面の一部の背面側に当接され、成膜処理すべき被処理物表面の一部の両面の圧力差を極めて小さくする補助真空装置とを有して成る真空成膜装置を用いて成膜処理すべき被処理物表面の一部を成膜する方法であって、
    真空装置の開口部を成膜処理すべき被処理物表面の一部に位置合わせし、シール部材で密封し、補助真空装置を用いて成膜処理すべき被処理物表面の一部の両面の圧力差を極めて小さく維持し、所要の成膜パターンを画定するマスク手段を成膜処理すべき被処理物表面の一部に当接して成膜することを特徴とする成膜方法。
  14. 真空装置及び補助真空装置に同一の排気手段を用いることを特徴とする請求項13に記載の成膜方法。
  15. マスク手段が不要な部分への成膜を防止する手段を備えていることを特徴とする請求項13に記載の成膜方法。
  16. マスク手段が、成膜形状を特定する手段を備えていることを特徴とする請求項13又は15に記載の成膜方法。
  17. 真空装置の開口部が成膜処理すべき被処理物表面の一部に対してソフトに当接することを特徴とする請求項13又は14に記載の成膜方法。
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