JP2011088358A - ポリカーボネート樹脂積層体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アクリル系樹脂組成物は、メタクリル系樹脂(A)と、ポリビニルアルコール樹脂をアルデヒドでアセタール化してなるポリビニルアセタール樹脂(B)とを、99/1〜51/49の質量比(A)/(B)で、せん断速度100sec-1以上の条件で溶融混練してメタクリル系樹脂(A)が連続相を形成して成るものであり、且つ前記ポリビニルアセタール樹脂(B)は、アルデヒドでアセタール化された繰返し単位が全繰返し単位に対して65〜85モル%含まれ且つ炭素数4以上のアルデヒドでアセタール化された繰返し単位/炭素数3以下のアルデヒドでアセタール化された繰返し単位のモル比が90/10〜0/100のものである。
【選択図】なし
Description
また、本発明は、ポリカーボネート樹脂層と紫外線吸収剤を含有したアクリル系樹脂組成物の層とを有する積層体であり、上記特長に加えて、優れた耐候性を有するポリカーボネート樹脂積層体に関する。
これらの点の改善を試みた積層体として、例えば、特許文献1には、ポリカーボネート樹脂層を(メタ)アクリレートの重合体からなる層で被覆してなる積層体が開示されている。また特許文献2には、ポリカーボネート樹脂シートの片面または両面に、ガラス転移温度が40〜90℃で分子量400以上の紫外線吸収剤を0.5〜5.0g/m2で含有するアクリル樹脂層を設けた積層体が開示されている。
しかしながら、前記特許文献に記載されている積層体は、延伸時、折り曲げ時および/または衝撃を受けた時に、(メタ)アクリル系樹脂層が割れやすく、例えば、携帯電話の前面板等の薄板用途において求められている、衝撃強度、曲げ強度または表面硬度を、十分に満足させるものでなかった。
前記アクリル系樹脂組成物は、重量平均分子量40000以上のメタクリル系樹脂(A)と、粘度平均重合度200〜4000のポリビニルアルコール樹脂をアルデヒドでアセタール化してなるポリビニルアセタール樹脂(B)とを、99/1〜51/49の質量比(A)/(B)で、せん断速度100sec-1以上の条件で溶融混練してメタクリル系樹脂(A)が連続相を形成して成るものであり、且つ
前記ポリビニルアセタール樹脂(B)は、アルデヒドでアセタール化された繰返し単位が、全繰返し単位に対して65〜85モル%含まれ且つ炭素数4以上のアルデヒドでアセタール化された繰返し単位/炭素数3以下のアルデヒドでアセタール化された繰返し単位のモル比が90/10〜0/100のものである、ポリカーボネート樹脂積層体 である。
本発明に係るポリカーボネート樹脂積層体は、各種グレージング材、光学部材、LCDやEL表示用保護シート、看板、自動車の窓材、防音壁、自動販売機の前面板、カーポート等の分野において好適に使用できる。
本発明の積層体は、ポリカーボネート樹脂からなる層とアクリル系樹脂組成物からなる層とを備えてなるものである。
本発明に用いられるポリカーボネート樹脂は、特に制限されない。ポリカーボネート樹脂は、多官能ヒドロキシ化合物と炭酸エステル形成性化合物との反応によって得られる重合体である。
本発明に好適に用いられるポリカーボネート樹脂は、その分子量によって特に制限されないが、押し出し成形による製造の容易さの観点から、粘度平均分子量が13000〜30000程度のもの、あるいは250℃、100sec-1における溶融粘度が13000〜60000ポイズ程度のものが好ましい。分子量の調節は末端停止剤や分岐剤の量を調整することによって行うことができる。
本発明で用いられるポリカーボネート樹脂には、必要に応じて各種の添加剤、例えば、酸化防止剤、安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、加工助剤、帯電防止剤、着色剤、耐衝撃助剤、発泡剤、充填剤、艶消し剤などが配合されていてもよい。
なお、本発明のポリカーボネート樹脂積層体の力学物性および表面硬度の観点から、ポリカーボネート樹脂は軟化剤や可塑剤を多量に含まないことが好ましい。
ポリカーボネート樹脂層の厚さは、特に制限はないが、通常、0.05〜20mm、好ましくは0.1〜10mmであり、さらに好ましくは、0.2〜10mmである。
ポリカーボネート樹脂層のアクリル系樹脂組成物からなる層と接する側の面は、密着性を高めるために表面処理が為されていてもよい。表面処理としては、コロナ放電処理、プラズマ処理などが挙げられる。
アクリル酸エステルとしては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、ミリスチルアクリレート、パルミチルアクリレート、ステアリルアクリレート、ベヘニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、フェニルアクリレートなどが挙げられる。これらのうち、アルキル基の炭素数が1〜8であるアルキルアクリレートが好ましい。これらのアクリル酸エステルは単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
これらのエチレン性不飽和単量体は単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
また、メタクリル系樹脂(A)は、耐熱性の観点から0.1〜20質量%の範囲でアクリル酸エステル単位を含有することが好ましい。
各繰返し単位は、化1に示す配列順序によって特に制限されず、ランダムに配列されていてもよいし、ブロック状に配列されていてもよいし、テーパー状に配列されていてもよい。
ポリビニルアルコール樹脂は、完全けん化されたものであってもよいが、部分的にけん化されたもの、すなわち部分けん化ポリビニルアルコール樹脂であってもよい。けん化度は80mol%以上であることが好ましく、97モル%以上であることがさらに好ましく、99.5モル%以上であることが特に好ましい。
これらポリビニルアルコール樹脂は、一種単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
例えば、ブチルアルデヒド、アセトアルデヒドおよびホルムアルデヒドでアセタール化して得られたポリビニルアセタール樹脂において、ブチルアルデヒドでアセタール化して得られたビニルアセタール単位のモル割合をk(BA)、アセトアルデヒドでアセタール化して得られたビニルアセタール単位のモル割合をk(AA)、ホルムアルデヒドでアセタール化して得られたビニルアセタール単位のモル割合をk(FA)、ビニルアルコール単位のモル割合をl、および酢酸ビニル単位のモル割合をmであるとしたとき、ブチラール化度は、 式:(k(BA)/{k(BA)+k(AA)+k(FA)+l+m})×100で求められる。アセトアセタール化度は、式:(k(AA)/{k(BA)+k(AA)+k(FA)+l+m})×100で求められる。ホルマール化度は、式:(k(FA)/{k(BA)+k(AA)+k(FA)+l+m})×100で求められる。
アセタール化に用いられるアルデヒドは、すべてを同時に仕込んでも良いし、1種類づつを別々に仕込んでも良い。また、酸触媒の添加も、全てを同時に仕込んでも良いし、1種類づつを別々に仕込んでも良い。さらに、アルデヒドと酸触媒の添加順序も特に制限されない。
総アセタール化度が上記範囲にあるポリビニルアセタール樹脂を用いると、力学特性、特に靭性に優れたポリカーボネート樹脂積層体を容易に且つ安価に得ることができる。また、総アセタール化度が上記範囲にあるポリビニルアセタール樹脂を用いると、メタクリル系樹脂(A)の屈折率とポリビニルブチラールの屈折率との差が小さくなり、メタクリル系樹脂(A)の特長である透明性(高可視光線透過率・低ヘイズ)が保持されやすい。さらに、延伸した際、折り曲げた際、衝撃を受けた際および/または長時間湿熱条件下に置かれた際にほとんど白化しないという特長があらわれやすい。
上記酸触媒除去のために用いる化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属化合物やアンモニア、アンモニア水溶液が挙げられる。また、アルキレンオキサイド類としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド;エチレングリコールジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類が挙げられる。
残渣等が除去された含水状態のポリビニルアセタール樹脂は、必要に応じて乾燥され、さらに、必要に応じてパウダー状、顆粒状あるいはペレット状に加工され、成形に供される。パウダー状、顆粒状あるいはペレット状に加工される際に、減圧状態で脱気することによりアルデヒドの反応残渣や水分などを低減しておくことが好ましい。
関係を持つことがさらに好ましく、110℃≦TαB≦TαAまたは110℃≦TαA≦TαBの関係を持つことがさらに好ましい。TαAまたはTαBが90℃を下回ると、本発明に用いられるアクリル系樹脂組成物の耐熱性が低下する傾向となる。
本発明に好ましい態様のアクリル系樹脂組成物は、アクリル系樹脂組成物中のメタクリル系樹脂(A)に起因する主分散ピーク温度TαAPが、メタクリル系樹脂(A)単独での主分散ピーク温度(TαA)とポリビニルアセタール樹脂(B)単独での主分散ピーク温度(TαB)との間の値となるものである。すなわち、TαB<TαAP<TαA、又はTαA<TαAP<TαBの関係を満たしている。このような関係を満たすTαAPを持つアクリル系樹脂組成物は、メタクリル系樹脂(A)とポリビニルアセタール樹脂(B)とが部分的に相溶した状態になっていると考えられる。
なお、本発明において、メタクリル系樹脂(A)が二つ以上のメタクリル系樹脂の組み合わせである場合、その組み合わせたもののうちのいずれか一つの主分散ピーク温度をTαAとし、ポリビニルアセタール樹脂(B)が二つ以上のポリビニルアセタール樹脂の組み合わせである場合は、その組み合わせたもののうちのいずれか一つの主分散ピーク温度をTαBとし、上記関係、すなわちTαB<TαAP<TαA、又はTαA<TαAP<TαBの関係を満たしていることが好ましい。
TαAP=TαA、TαBP=TαBとなる場合は、アクリル系樹脂組成物中のメタクリル系樹脂(A)とポリビニルアセタール樹脂(B)とが完全な相溶状態になっていることを示している。
一方、メタクリル系樹脂(A)とポリビニルアセタール樹脂(B)とが完全相溶でTαB<TαAである場合には耐熱性が低下傾向になる。メタクリル系樹脂(A)とポリビニルアセタール樹脂(B)とが完全非相溶である場合は、強度が低下したり、白化したりするようになる。
アクリル系樹脂組成物は、四酸化ルテニウムで電子染色したときに透過型電子顕微鏡にて観察される、染色された分散相が存在することが好ましい。該分散相は小さい方が好ましく、平均径は通常200nm以下、好ましくは100nm以下、特に好ましくは50nm以下である。なお、50nm以下という場合には、二つの成分が互いに完全相溶して、分散粒子が観察されない場合をも含む。
染色された分散相には、ポリビニルアセタール樹脂(B)が含まれていると考えられる。一方、染色されていない連続相はメタクリル系樹脂(A)によって形成されていると考えられる。
なお、アクリル系樹脂組成物の相構造の観察は、まずミクロトームを用いて超薄切片を作製し、次いで四酸化ルテニウムで電子染色し、透過型電子顕微鏡を用いて行う。
ポリビニルアセタール樹脂(B)の割合が1質量%を下回ると、本発明の積層体の靭性や耐衝撃性などの力学物性の改善効果が低下傾向になる。一方、ポリビニルアセタール樹脂(B)の割合が49質量%を上回ると、本発明の積層体の表面硬度および剛性が不足する傾向になる。
また、本発明に好ましく用いられるアクリル系樹脂組成物は、JIS K7171にしたがって、長さ80mm×幅10mm×厚さ4mmの試験片を用いて歪み速度1mm/min.で曲げ試験した際において、応力の降伏点を有している。なお、応力の降伏点は、固体において塑性変形がはじまる応力限界のことである。
アクリル系樹脂組成物の好適な調製方法は、メタクリル系樹脂(A)とポリビニルアセタール樹脂(B)とを、溶融混練する際に、せん断速度100sec-1以上のせん断を印加する段階と、該せん断をせん断速度50sec-1以下にする段階とをそれぞれ少なくとも2回経る方法である。せん断速度を上記のように変化させて溶融混練すると、アクリル系樹脂組成物からなる層が、延伸した時、折り曲げた時、衝撃を受けた時および/または長時間湿熱条件下に置かれた時に白化し難くなる。
溶融混練する際の樹脂温度は、140℃以上が好ましく、140〜270℃がより好ましく、160〜250℃が特に好ましい。
アクリル系樹脂組成物からなる薄膜は、少なくとも一方の面に、印刷が施されていてもよい。印刷によって絵柄、文字、図形などの模様、色彩等が付与される。模様は有彩色のものであっても、無彩色のものであってもよい。印刷は、印刷層の退色を防ぐために、ポリカーボネート樹脂層と接する側に施すのが好ましい。
上記のようにして得られたアクリル系樹脂組成物からなる薄膜と、ポリカーボネート樹脂層との熱圧着は、熱プレス機、熱ロール機などの公知の手段を用いて行うことができる。熱圧着時の温度は通常50〜250℃である。
また、アクリル系樹脂組成物からなる薄膜を金型内等に設置し、溶融されたポリカーボネート樹脂を前記薄膜上に流し込んで、ポリカーボネート樹脂層の成形と同時にアクリル系樹脂組成物からなる薄膜を積層させることもできる。
アクリル系樹脂組成物からなる層と、ポリカーボネート樹脂層との間に介在させる他の層として、例えば、着色されていても良い透明性に優れる熱可塑性樹脂からなる層が挙げられる。
また、アクリル系樹脂組成物からなる層の外側に設ける他の層として、紫外線硬化膜などのハードコート層を設けてもよい。
なお、他の層との密着性等を高めるために、アクリル系樹脂組成物からなる層の表面にプラズマ処理、電子線処理、コロナ放電処理等の表面処理を行っても良い。
本発明の積層体におけるアクリル系樹脂組成物からなる層の厚さが5μm未満であると、積層体の表面硬度が不足する。また、耐候性が必要な用途においては、アクリル系樹脂組成物に十分な量の紫外線吸収剤を保持させることができず、積層体の力学物性が経年劣化する。また、本発明の積層体におけるアクリル系樹脂組成物からなる層の厚さが200μmを超えると、延伸した際、折り曲げた際および/または衝撃を受けた際などにアクリル系樹脂組成物からなる層が破断しやすくなる。また、経済性においても不利となりやすい。
(1)重量平均分子量
テトラヒドロフランを溶媒に用い、昭和電工株式会社製Shodex(商標)GPC SYSTEM11に、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー用カラムとしてShodex(商標)KF−806Lを繋ぎ、検出器としてShodex(商標)示差屈折率検出器RI−101を用いて測定した。試料溶液は、重合体を3mg精秤し、これを3mlのテトラヒドロフランに溶解し、目開き0.45μmのメンブランフィルターでろ過することにより調製した。測定の際の温度は40℃、流量は1.0ml/min.とし、ポリマーラボラトリーズ社製標準ポリメタクリル酸メチルで作成した検量線に基づいて、ポリメタクリル酸メチル換算分子量として重量平均分子量を算出した。
曲げ試験における弾性率、降伏点伸度および破断伸度は、JIS K7171に従い、株式会社島津製作所製オートグラフAG−5000Bを用いて、射出成形法で得られた長さ80mm×幅10mm×厚さ4mmの試験片を用いて歪み速度1mm/min.で測定した。
靭性は、試験片が破断するまでに要するエネルギーで評価した。
白化状態は、曲げ歪み20%における試験片の白化状態を目視で観察することにより行い、試験片の長さ方向の白化している部分の長さが2mm以上であるものを×、0.3mm以上かつ2mm未満であるものを△、0.3mm未満であるものを○、その中で全く白化が見られないものを◎として評価した。
引張り試験における弾性率は、JIS K7162に従い、株式会社島津製作所製オートグラフAG−5000Bを用いて、射出成形法で得られた1A形ダンベル状試験片を用いて歪み速度1mm/min.で測定した。破断伸度、靭性および白化状態の観察は、JIS K7162に従い、株式会社島津製作所製オートグラフAG−5000Bを用いて、射出成形法で得られた1A形ダンベル状試験片を用いて歪み速度5mm/min.で測定することにより評価した。靭性は、試験片が破断するまでに要するエネルギーで評価した。
白化状態は、引張り歪み10%における試験片の白化状態を目視で観察することにより行い、試験片の長さ方向の白化している部分の長さが10mm以上であるものを×、1mm以上かつ10mm未満であるものを△、1mm未満であるものを○、全く白化が見られないものを◎として評価した。
損失正接(tanδ)の主分散のピーク温度(Tα)は、エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製EXSTAR6000 DMSを用いて、射出成形で得られた試験片を切断することによって得た長さ60mm×幅10mm×厚さ4mmの直方体試験片を曲げモード(両持ち梁測定)において、正弦波振動10Hz、昇温速度3℃/min.により測定した。
射出成形で得られた試験片からウルトラミクロトーム(RICA社製ReichertULTRACUT−S)を用いて超薄切片を作製した。該切片を四酸化ルテニウムの蒸気に曝してポリビニルアセタール樹脂(B)部分を電子染色した。こうして作成した試料のモルフォロジーを株式会社日立製作所製透過電子顕微鏡H−800NAを用いて観察した。
観察されたモルフォロジーにおいて非染色部が連続相を形成していたものを○、非染色部が不連続であったものを×として評価した。なお、非染色部は主にメタクリル系樹脂(A)からなる部分である。
また、染色された分散相の平均粒子径を計測した。染色部は、ポリビニルアセタール樹脂(B)からなる部分である。
株式会社日立ハイテクノロジーズ社製の分光光度計U−4100を用いて厚さ100μmのフィルムの波長380nmから780nmにおける透過率を測定し、JIS R3106に従って算出した可視光線透過率を測定した。
JIS K7136に従い、厚さ100μmのフィルムで測定した。
(8)フィルムの表面硬度
JIS K5400にしたがって、厚さ100μmのフィルムの鉛筆硬度を測定した。(9)フィルムの引張り試験における弾性率、破断伸度、靭性
厚さ100μmのフィルムから引張試験時にMD方向に延伸されるようにプラスチックJIS1A型ダンベル形状試験フィルムを打抜き、株式会社島津製作所製オートグラフAG−5000Bを用いて、歪み速度5mm/min.で試験を行い、試験フィルムの弾性率、破断伸度、靭性を測定した。靭性は、試験フィルムが破断するまでに要するエネルギーで評価した。
株式会社島津製作所製オートグラフAG−5000Bを用いて、JIS K6252規格に準拠した切込みなしアングル型試験フィルムを打抜き、引張り速度5mm/min.で切込みありアングル型試験フィルムを引裂いた際の、厚さ換算した最大引裂き強さ(単位:N/mm)で評価した。測定は厚さ100μmのフィルムで行った。
厚さ100μmのフィルムをTD方向に折り目がつくように180°折り曲げた際に、目視評価により、折り曲げた部分が全く白化しないものを○、折り曲げた部分の一部が白化したものを△、折り曲げた部分全体が白化したものを×として評価した。
長さ25mm×幅25mm×厚さ100μmのフィルムを、0.3〜1.0kgの錘を用いて落球衝撃試験を行い、落球によってフィルムが破砕しない最大衝撃(単位:J)を求めた。なお、試験に用いる錘の重さ(単位:kg)と落下する距離(単位:m)から、フィルムに与える衝撃(単位:J)を下記の計算式よって算出することが出来る。
フィルムに与える衝撃[J]=
錘の重さ[kg]×重力加速度[m/s2]×錘が落下する距離[m]
フィルムあるいは積層体からウルトラミクロトーム(RICA社製ReichertU
LTRACUT−S)を用いて超薄切片を作製した後、アクリル系樹脂組成物層のポリビニルアセタール樹脂部分を四酸化ルテニウムの蒸気で電子染色し、試料を作製した。こうして作成した試料のモルフォロジーを株式会社日立製作所製透過電子顕微鏡H−800NAを用いて観察した。
観察されたモルフォロジーにおいてアクリル系樹脂組成物層の非染色部が連続相を形成していたものを○、非染色部が不連続であったものを×として評価した。なお、非染色部は主にメタクリル系樹脂(A)からなる部分である。
また、染色された分散相の平均粒子径を計測した。染色部は、ポリビニルアセタール樹脂(B)からなる部分である。
原子間力顕微鏡(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製SPI4000プローブステーションE−sweep環境制御ユニット)を用いて、表面の形状をDFMモードによって測定した。プローブはエスアイアイ・ナノテクノロジー社製SI−DF20(背面Al)を用いた。なお、試料の測定に先立ち、ピッチ10μm、段差100nmの参照試料を測定し、装置のX軸、Y軸の測定誤差が10μmに対して5%以下、Z軸の誤差が100nmに対して5%以下であることを確認した。
試料の観察領域は2μm×2μmとし、測定周波数を1.0Hzとした。スキャンライン数はX軸を512、Y軸を512とした。測定は25℃±2℃、湿度30±5%の大気環境で行った。得られた測定データを、装置に付属のデータ処理ソフトウェアにより解析し、平均面粗さRaを求めた。すなわち、装置の測定ソフトウェアの[ツール]メニューの[3次傾き補正]コマンドを選択し、フィルムの傾きや大きなうねりの全面傾きを補正した後、[解析]メニューの[表面粗さ解析]コマンドを選択し、平均面粗さRaを得た。平均面粗さRaは、以下のように定義される。
※平均面粗さRa:基準面から指定面までの偏差の絶対値を平均した値。
この平均面粗さRaをフィルムの両面(便宜上、A面およびB面とする)において異なる10箇所の領域でそれぞれ測定し、10箇所の平均面粗さRaの平均値を成形体表面の粗度とした。また、積層体のアクリル系樹脂層において異なる10箇所の領域で測定し、10箇所の平均面粗さRaの平均値を積層体表面の粗度とした。
3次傾き補正は、測定した試料表面を3次の曲面で最小2乗近似によってフィッティングすることによって行い、試料の傾きおよびうねりの影響を排除するために行った。
JIS K7136に従って積層体のヘイズを測定した。
(16)積層体の引張り試験における弾性率、破断伸度、靭性
積層体から引張試験時にMD方向に延伸されるようにプラスチックJIS1A型ダンベル形状試験フィルムを打抜き、株式会社島津製作所製オートグラフAG−5000Bを用いて、歪み速度5mm/min.で試験を行い、試験フィルムの弾性率、破断伸度、靭性を測定した。靭性は、試験フィルムが破断するまでに要するエネルギーで評価した。
積層体(長さ25mm×幅25mm)を、0.3〜1.0kgの錘を用いて落球衝撃試験を行い、落球によってフィルムが破砕しない最大衝撃(単位:J)を求めた。なお、試験に用いる錘の重さ(単位:kg)と落下する距離(単位:m)から、フィルムに与える衝撃(単位:J)を下記の計算式よって算出することが出来る。
フィルムに与える衝撃[J]=
錘の重さ[kg]×重力加速度[m/s2]×錘が落下する距離[m]
JIS K5400にしたがって、鉛筆硬度を測定した。
(19)積層体の白化状態の観察
積層体からMD方向に6cm、TD方向に1cmの短冊を切り出し、TD方向に折り目がつくように90°折り曲げた際に、目視評価により、折り曲げた部分が全く白化しないものを○、折り曲げた部分が一部でも白化したものを△、折り曲げた際に破断したものを×として評価した。その際、積層体のアクリル系樹脂組成物からなる層が片面にのみ積層されている場合には、積層体のアクリル系樹脂組成物からなる層が積層されている面に対して山折りに折り曲げて評価した。
JIS B7754に準拠(ブラックパネル温度63℃、湿度50%、120分サイクル18分間噴霧)してアトラス社製キセノンウェザオメータ−(Ci4000)を用いて促進暴露試験を行い、2000時間暴露後の試験片を目視観察して、耐候性を評価した。なお、促進暴露試験は、積層体のアクリル系樹脂組成物層側のみが紫外線照射を受けるように行った。目視評価により、試験後の積層体にクラックが入っていないものを○、クラックが入っているものを×として評価した。
表1に示す比率のメタクリル酸メチル単位およびアクリル酸メチル単位からなるメタクリル系樹脂をバルク重合法により作製した。作製したメタクリル系樹脂の重量平均分子量および主分散ピーク温度(TαA)を表1に示した。
ポリビニルアルコール樹脂を溶解した水溶液に、アルデヒド化合物ならびに酸触媒(塩酸)を添加し、攪拌してアセタール化し、樹脂を析出させた。公知の方法に従ってpH=6になるまで洗浄し、次いでアルカリ性にした水性媒体中に懸濁させて攪拌し、再びpH=7になるまで洗浄し、揮発分が1.0%以下になるまで乾燥することにより、表2に示す特性を有するポリビニルアセタール樹脂をそれぞれ得た。
メタクリル系樹脂(A−1)75部、およびポリビニルアセタール樹脂(B−2)25部を、日本製鋼所製二軸混練押出機TEX−44α(L/D=40)を用いてシリンダー温度220℃、スクリュー回転数200rpmで混練し、アクリル系樹脂組成物のペレットを得た。その際の押出機のダイ直前で測定した樹脂温度は230℃であった。押出機内の最大剪断速度は、300sec-1であり、バレルとスクリューエレメントとのクリアランスが大きい部分でのせん断速度は45sec-1であった。スクリューは、上記の回転数において、300sec-1のせん断と45sec-1のせん断とが交互に2回ずつ掛かる構成のものを用いた。
これらの試験片を用い、曲げ試験における弾性率、降伏点伸度、破断伸度、靭性および白化状態;引張り試験における弾性率、破断伸度、靭性および白化状態;アクリル系樹脂組成物のメタクリル系樹脂(A)に起因する主分散ピーク温度(TαAP)およびポリビニルアセタール樹脂(B)に起因する主分散ピーク温度(TαBP)を測定した。また、モルフォロジーを観察した。表3にその結果を示した。
また、得られたアクリル系樹脂組成物のペレットをプラスチック工学研究所製GT−40を用いて幅500mmのTダイよりシリンダー温度およびTダイ温度が220℃の条件で押出成形し、Tダイ直下において90℃に温度調節した2本の金属製鏡面ロールで、押付け圧力50N/mmで挟み込むことにより、厚さ100μmのフィルムを得た。このフィルムの可視光線透過率、ヘイズ、表面硬度、引張り試験における弾性率、破断伸度、靭性および白化状態、デュポン式落球衝撃試験、表面の粗度(便宜上、A面およびB面と記載した。以下、同様。)等を評価した結果を表4に示した。
この厚さ100μmのアクリル系樹脂組成物からなるフィルムと厚さ500μmのポリカーボネートフィルム(ユーピロンフィルムFE−2000、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製)とを一枚ずつ重ね合わせ、二本の表面温度170℃の金属製鏡面ロールの間を通すことによってフィルム両側から熱圧着してポリカーボネートフィルムの片面にアクリル系樹脂組成物からなるフィルムが積層された積層体を得た。
得られた積層体のヘイズ、モルフォロジー、引張り試験における弾性率、破断伸度および靭性;デュポン式落球衝撃試験、表面硬度、白化状態、表面粗度、ならびに耐候性を評価した結果を表5に示した。
メタクリル系樹脂(A)およびポリビニルアセタール樹脂(B)の種類および/または配合量を表3に示す処方に変えた以外は実施例1と同様にして、積層体を製造した。それらの特性を表3〜表5に示した。
実施例1で得られたアクリル系樹脂組成物のペレットをプラスチック工学研究所製GT−40を用いて幅500mmのTダイよりシリンダー温度およびTダイ温度が220℃の条件で押出成形し、Tダイ直下において90℃に温度調節した2本の金属製鏡面ロールで、押付け圧力50N/mmで挟み込むことにより、厚さ50μmのアクリル系樹脂組成物からなるフィルムを得た。
この厚さ50μmのアクリル系樹脂組成物からなるフィルムと厚さ500μmのポリカーボネートフィルム(ユーピロンフィルムFE−2000、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製)とを、ポリカーボネートフィルムがアクリル系樹脂組成物からなるフィルムに両側から挟まれるように重ね合わせ、二本の表面温度170℃の金属製鏡面ロールの間を通すことによってフィルム両側から熱圧着してポリカーボネートフィルムの両面にアクリル系樹脂組成物からなるフィルムが積層された積層体を得た。力学物性などの特性を表3〜表5に示した。
実施例1で得られたアクリル系樹脂組成物のペレットをプラスチック工学研究所製GT−40を用いて幅500mmのTダイよりシリンダー温度およびTダイ温度が220℃の条件で押出成形し、Tダイ直下において90℃に温度調節した2本の金属製鏡面ロールで、押付け圧力50N/mmで挟み込むことにより、厚さ50μmのアクリル系樹脂組成物からなるフィルムを得た。このフィルムを用いたこと以外は実施例1と同様にして積層体を得た。力学物性などを表3〜表5に示した。
実施例1で得られたアクリル系樹脂組成物のペレットをプラスチック工学研究所製GT−40を用いて幅500mmのTダイよりシリンダー温度およびTダイ温度が220℃の条件で押出成形し、Tダイ直下において90℃に温度調節した2本の金属製鏡面ロールで、押付け圧力50N/mmで挟み込むことにより、厚さ20μmのアクリル系樹脂組成物からなるフィルムを得た。このフィルムを用いたこと以外は実施例1と同様にして積層体を得た。力学物性などを測定した結果を表3〜表5に示した。
メタクリル系樹脂(A−2)75部、ポリビニルアセタール樹脂(B−2)25部およびメタクリル系樹脂(A−2)とポリビニルアセタール樹脂(B−2)の合計に対し、紫外線吸収剤として0.8質量%のアデカスタブLA−31をさらに添加したこと以外は実施例1と同様にして積層体を製造した。それらの結果を表3〜表5に示した。また、積層体の耐候性を評価したところ、積層体にクラックが入らず、○と評価された。
実施例1で得られた厚さ100μmのアクリル系樹脂組成物からなるフィルムと厚さ2mmのポリカーボネートシート(ユーピロンシートNF−2000;三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製)とを一枚ずつ重ね合わせ、二本の表面温度170℃の金属製鏡面ロールの間を通すことによってフィルム両側から熱圧着してポリカーボネートフィルムの片面にアクリル系樹脂組成物からなるフィルムが積層された積層体を得た。評価結果を表3〜表5に示した。
厚さ500μmのポリカーボネート単層フィルム(ユーピロンフィルムFE−2000;三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製)の力学物性などを測定した結果を表6に示した。また、この単層フィルムの耐候性を評価したところ、フィルムにクラックが入り、×と評価された。
実施例1で用いたアクリル系樹脂組成物のペレットに代えて、メタクリル系樹脂(A−1)または(A−2)のみからなるペレットを用いた以外は実施例1と同様にして積層体を製造した。その結果を表6に示した。
実施例1で用いたアクリル系樹脂組成物のペレットに代えて、メタクリル系樹脂(A)およびポリビニルアセタール樹脂(B)の種類および/または配合量を表6に示す処方に変えた以外は実施例1と同様にして積層体を製造した。その結果を表6に示した。
実施例1で得られたアクリル系樹脂組成物のペレットをプラスチック工学研究所製GT−40を用いて幅500mmのTダイよりシリンダー温度およびTダイ温度が220℃の条件で押出成形し、Tダイ直下において90℃に温度調節した2本の金属製鏡面ロールで、押付け圧力50N/mmで挟み込むことにより、厚さ300μmのアクリル系樹脂組成物からなるフィルムを得た。このフィルムを用いたこと以外は実施例1と同様にして積層体を得た。得られた積層体の力学物性などを測定した結果を表6に示した。
また、メタクリル系樹脂のみからなる層を備えている比較例2および比較例3の積層体と比較して、本発明の積層体は透明性、表面平滑性、表面硬度が同等で、靭性および耐衝撃性が優れており、しかも延伸した時、折り曲げた時、衝撃を受けた時および/または長時間湿熱条件下に置かれた時にアクリル系樹脂組成物層が白化しないという特長も併せ持っている。
さらに、ポリビニルアセタール樹脂(B)の、炭素数4以上のアルデヒドと炭素数3以下のアルデヒドを用いてアセタール化された繰返し単位が、全繰返し単位に対して65〜85モル%の範囲から外れた材料、炭素数4以上のアルデヒドでアセタール化された繰返し単位/炭素数3以下のアルデヒドでアセタール化された繰返し単位のモル比が90/10〜0/100から外れた材料、またはメタクリル系樹脂(A)およびポリビニルアセタール樹脂(B)の質量比が、99/1〜51/49の範囲から外れた材料を用いて得られたポリカーボネート樹脂積層体は、耐熱性、靭性、耐衝撃性、または表面硬度のいずれかが劣る。これに対して本発明に従って製造された積層体は、優れた耐熱性を有し、靭性、耐衝撃性、及び表面硬度が高くなっている。
Claims (9)
- ポリカーボネート樹脂層とアクリル系樹脂組成物からなる厚さ5〜200μmの層とを有するポリカーボネート樹脂積層体であって、
前記アクリル系樹脂組成物は、重量平均分子量40000以上のメタクリル系樹脂(A)と、粘度平均重合度200〜4000のポリビニルアルコール樹脂をアルデヒドでアセタール化してなるポリビニルアセタール樹脂(B)とを、99/1〜51/49の質量比(A)/(B)で、せん断速度100sec-1以上の条件で溶融混練してメタクリル系樹脂(A)が連続相を形成して成るものであり、且つ
前記ポリビニルアセタール樹脂(B)は、アルデヒドでアセタール化された繰返し単位が全繰返し単位に対して65〜85モル%含まれ且つ炭素数4以上のアルデヒドでアセタール化された繰返し単位/炭素数3以下のアルデヒドでアセタール化された繰返し単位のモル比が90/10〜0/100のものである、ポリカーボネート樹脂積層体。 - 前記アクリル系樹脂組成物は、四酸化ルテニウムで電子染色したときに透過型電子顕微鏡にて観察される、染色された分散相の平均径が50nm以下である、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂積層体。
- 前記アクリル系樹脂組成物は、紫外線吸収剤を0.1〜2質量%含有する請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂積層体。
- 前記アクリル系樹脂組成物からなる層の、ポリカーボネート樹脂層と接している面の反対側の面の粗度が1.5nm以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂積層体。
- JIS K7136に準じて測定したヘイズが0.3%以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂積層体。
- 前記メタクリル系樹脂(A)および前記ポリビニルアセタール樹脂(B)は、動的粘弾性測定において観測される、前記メタクリル系樹脂(A)単独での主分散ピーク温度(TαA)と前記ポリビニルアセタール樹脂(B)単独での主分散ピーク温度(TαB)とが、90℃≦TαB≦TαAまたは90℃≦TαA≦TαBの関係を持つ請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂積層体。
- 前記アクリル系樹脂組成物は、動的粘弾性測定において観測される、メタクリル系樹脂(A)に起因する主分散ピーク温度TαAPが、メタクリル系樹脂(A)単独での主分散ピーク温度(TαA)およびポリビニルアセタール樹脂(B)単独での主分散ピーク温度(TαB)に対して、TαAP<TαAまたはTαAP<TαBの関係を持つ請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂積層体。
- 前記アクリル系樹脂組成物は、動的粘弾性測定において観測される、メタクリル系樹脂(A)に起因する主分散ピーク温度TαAPおよびポリビニルアセタール樹脂(B)に起因する主分散ピーク温度TαBPが、TαAP=TαBPの関係を持つ請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂積層体。
- 前記アクリル系樹脂組成物は、動的粘弾性測定において観測される、メタクリル系樹脂(A)に起因する主分散ピーク温度TαAPおよびポリビニルアセタール樹脂(B)に起因する主分散ピーク温度TαBPが、メタクリル系樹脂(A)単独での主分散ピーク温度(TαA)およびポリビニルアセタール樹脂(B)単独での主分散ピーク温度(TαB)に対して、TαB<TαAP=TαBP<TαAまたはTαA<TαAP=TαBP<TαBの関係を持つ請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂積層体。
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