JP2011087527A - 容器詰飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】でんぷんと高濃度の非重合体カテキン類を含有し、かつ濁りが抑制された容器詰飲料を提供すること。
【解決手段】次の成分(A)、(B)及び(C);
(A)非重合体カテキン類:0.05〜0.6質量%、
(B)でんぷん、及び
(C)ルイボス、柿の葉及びドクダミから選択される少なくとも1種の植物の抽出物
を含み、当該容器詰飲料100g当たりの成分(B)の含有量が10mg以上である、容器詰飲料。
【選択図】なし

Description

本発明は、高濃度の非重合体カテキン類を含有する容器詰飲料に関する。
消費者の嗜好の多様化により茶飲料の需要が拡大し、多種多様の商品が上市されている。中でも、茶葉や穀物など複数の原料を用いた混合茶飲料が注目されている。このような混合茶飲料は、例えば、麦類や玄米等を焙煎した焙煎穀物と、緑茶葉を原料として用い、焙煎穀物と緑茶葉を順次抽出用水に投入し抽出して製造することができる(特許文献1)。
特開2003−310160号公報
近年、健康志向を背景に、高濃度の非重合体カテキン類を含む混合茶飲料が求められている。このような消費者のニーズに鑑み、本発明者は非重合体カテキン類を高濃度で含む混合茶飲料を開発すべく、穀物茶飲料に高濃度の非重合体カテキン類を配合したところ、濁りが発生して外観上の商品価値が大きく低下することが判明した。
したがって、本発明の課題は、でんぷんと高濃度の非重合体カテキン類を含有し、かつ濁りが抑制された容器詰飲料を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために種々検討した結果、非重合体カテキン類と穀物由来のでんぷんの各濃度を一定に制御し、これに特定の植物抽出物を含有せしめることで、濁りが抑制された容器詰飲料が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)、(B)及び(C);
(A)非重合体カテキン類:0.05〜0.6質量%、
(B)でんぷん、及び
(C)ルイボス、柿の葉及びドクダミから選択される少なくとも1種の植物の抽出物
を含み、
当該容器詰飲料100g当たりの成分(B)の含有量が10mg以上である、
容器詰飲料を提供することにある。
本発明によれば、でんぷんと高濃度の非重合体カテキン類を含み、濁りが抑制された容器詰飲料を提供することができる。特に成分(C)として、ルイボス抽出物及び柿の葉抽出物から選択される少なくとも1種を含有する容器詰飲料においては、濁りだけでなく苦味も抑制することが可能になる。
本発明の容器詰飲料は(A)非重合体カテキン類を高濃度で含有するものであるが、本発明において「(A)非重合体カテキン類」とは、カテキン、ガロカテキン、カテキンガレート及びガロカテキンガレート等の非エピ体カテキン類と、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート及びエピガロカテキンガレート等のエピ体カテキン類を併せての総称であり、非重合体カテキン類の濃度は、上記8種の合計量に基づいて定義される。
「非重合体カテキン類のガレート体」とは、カテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート及びエピガロカテキンガレートを併せての総称である。また、「非重合体カテキン類中のガレート体率」とは、これら4種の非重合体カテキン類のガレート体の総和質量を、非重合体カテキン類8種の総和質量に対する百分率で表した数値である。
本発明の容器詰飲料は、(A)非重合体カテキン類を0.05〜0.6質量%含有するが、苦味抑制の観点から、0.06〜0.5質量%、更に0.08〜0.4質量%、特に0.1〜0.2質量%含有することが好ましい。
また、非重合体カテキン類中のガレート体率は、苦味抑制の観点から、10〜60質量%、更に15〜56質量%、特に20〜54質量%であることが好ましい。
このような高濃度の非重合体カテキン類を含有する容器詰飲料は、Camellia属、例えば、C.var.sinensis(やぶきた種を含む)、C.var.assamica及びそれらの雑種から選択される茶樹(Camellia sinensis)より得られた茶抽出液、その濃縮物及びそれらの精製物から選ばれる少なくとも1種の茶抽出物を配合し、非重合体カテキン類濃度を調整して得ることができる。茶樹は、その加工方法により、不発酵茶、半発酵茶、発酵茶に大別することができる。不発酵茶としては、例えば、煎茶、番茶、玉露、碾茶、釜入り茶、茎茶、棒茶、芽茶等の緑茶が例示される。また、半発酵茶としては、例えば、鉄観音、色種、黄金桂、武夷岩茶等の烏龍茶が例示される。更に、発酵茶としては、ダージリン、アッサム、スリランカ等の紅茶が例示される。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、非重合体カテキン類の含有量の点から、緑茶が好ましい。
ここで、上記「茶抽出液」とは、不発酵茶、半発酵茶及び発酵茶から選択される茶樹から得られた抽出液であって、濃縮や精製操作が行われていないものをいう。抽出方法としては、ニーダー抽出、攪拌抽出(バッチ抽出)、向流抽出(ドリップ抽出)、カラム抽出等の公知の方法を採用できる。
また、上記「茶抽出液の濃縮物」とは、不発酵茶、半発酵茶及び発酵茶から選択される茶樹から熱水又は水溶性有機溶媒により抽出された溶液の水分の一部を除去して非重合体カテキン類濃度を高めたものであり、例えば、特開昭59−219384号公報、特開平4−20589号公報、特開平5−260907号公報、特開平5−306279号公報等に記載の方法により調製することができる。その形態としては、固体、水溶液、スラリー状等の種々のものが挙げられる。緑茶抽出液の濃縮物として、三井農林(株)の「ポリフェノン」、伊藤園(株)の「テアフラン」、太陽化学(株)の「サンフェノン」などの市販品を使用してもよい。
上記「茶抽出液又はその濃縮物の精製物」は、例えば、下記(i)〜(iii)のいずれかの方法、あるいは2以上の組み合わせにより得ることができる。これにより、容器詰飲料の濁りをより一層抑制できるとともに、非重合体カテキン類を高濃度化しても苦味を低減することが可能になる。そのため、本発明においては、茶抽出液又はその濃縮物の精製物を用いることが好ましい。
(i)上記「茶抽出液又はその濃縮物」(以下、「茶抽出液等」という)を水、又は水と水溶性有機溶媒(例えば、エタノール)との混合物(以下、「有機溶媒水溶液」という)に懸濁して生じた沈殿を除去する方法。
(ii)茶抽出液等をタンナーゼ処理し、更に活性炭、酸性白土及び活性白土から選択される少なくとも1種の吸着剤と接触させる方法(例えば、特開2007−282568号公報)。
(iii)茶抽出液等を合成吸着剤に吸着させた後、該合成吸着剤に有機溶媒水溶液を接触させて非重合体カテキン類を脱離させる方法(例えば、特開2006−160656号公報)。
(iv)茶抽出液等を合成吸着剤に吸着させた後、該合成吸着剤に有機溶媒水溶液又は塩基性水溶液(例えば、水酸化ナトリウム水溶液)を接触させて非重合体カテキン類を脱離させ、次いで得られた脱離液を活性炭と接触させる方法(例えば、特開2008−079609号公報)。
なお、上記(i)、(iii)及び(iv)の方法においても、合成吸着剤に吸着すべき茶抽出物等として、タンナーゼ処理したものを使用してもよい。これにより、非重合体カテキン類中のガレート体率を上記範囲内に低減することができる。ここで、「タンナーゼ処理」とは、茶抽出液等を、タンナーゼ活性を有する酵素と接触させることをいい、例えば、特開2004−321105号公報に記載の方法を採用することができる。
本発明においては、茶抽出物として、固形分中に非重合体カテキン類を40質量%以上、更に60質量%以上、更に65質量%以上、特に70質量%以上含有するものが好ましい。なお、固形分中の非重合体カテキン類濃度の上限は、98質量%、更に95質量%、特に90質量%であることが好ましい。ここで、本明細書において「固形分」とは、試料を105℃の電気恒温乾燥機で3時間乾燥して揮発物質を除いた残分をいう。
また、本発明の容器詰飲料は、当該容器詰飲料100g当たり10mg以上の(B)でんぷんを含有するが、風味の観点から、20mg以上、更に30mg以上、特に40mg以上含有することが好ましい。なお、(B)でんぷん含有量の上限は、安定性の観点から、1000mg、更に500mg、特に100mgであることが好ましい。
また、(A)非重合体カテキン類と、(B)でんぷんとの含有質量比[(A)/(B)]は、風味及び濁り抑制の観点から、1〜60、更に1〜30、特に2〜10であることが好ましい。
このような(B)でんぷんを含有する容器詰飲料は、穀物から得られる抽出物を配合し、でんぷん濃度を調整して得ることができる。
穀物抽出物は、穀物を水又は熱水で抽出することにより得ることができる。抽出方法としては、上記茶抽出物と同様の方法を採用できる。
本発明で使用する穀物としては、でんぷん質を主体とし、かつ食用可能な植物の種子であれば特に限定されるものではないが、風味の観点から、イネ科植物、マメ科植物及びタデ科植物から選択される少なくとも1種の穀物が好ましい。イネ科植物としては、例えば、大麦、ハト麦等の麦類、玄米等の米類、キビ、アワ、ヒエ、トウモロコシ等の雑穀類が挙げられる。また、マメ科植物としては、例えば、大豆、黒大豆、インゲン、小豆等のインゲン連、ソラマメ、エンドウ等のソラマメ連などの豆類が挙げられる。更に、タデ科植物としては、例えば、ソバ、ダッタンソバ等のソバ類が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。なお、2種以上を併用する場合、その配合割合は目的に応じて適宜選択することができる。中でも、香味の観点から、麦類、米類、雑穀類及び豆類から選択される少なくとも1種が好ましく、特に大麦、ハト麦、玄米、トウモロコシ、大豆が好ましい。
また、使用する穀物は、焙煎したものでも、α化処理したものでも、発芽させたものであってもよい。更に、穀物原料は、粉砕装置により粉砕したものを使用してもよい。
焙煎条件は穀物の種類により適宜選択することができるが、例えば、焙煎温度が好ましくは180〜350℃、特に好ましくは200〜300℃であり、焙煎時間は好ましくは10〜120分、特に好ましくは10〜120分である。なお、焙煎には、回転式焙煎機等の公知の装置を使用することができる。
更に、本発明の容器詰飲料は、(C)ルイボス、柿の葉及びドクダミから選択される少なくとも1種の植物の抽出物を含有する。
ここで、ルイボス(Aspalathus linearis)は、マメ科の植物であり、南アフリカのセダルバーグ山脈一帯に生息しており、古くから健康茶として飲用されている。本発明においては、ルイボスの葉、茎及び枝のいずれの部位も原料として使用することが可能であり、特に限定されない。
また、柿は、カキノキ科カキノキ属の植物(Diospyros kaki L.)であり、例えば、カキ(Diospyros kaki)、マメガキ(Diospyros lotus)、アブラガキ(Diospyros oleifera)、アメリカガキ(Diospyros virginiana)、ケガキ(Diospyros discolor)が例示され、その種類は特に限定されない。本発明においては、柿の葉を使用するが、葉身だけでなく葉柄を含んでもよい。
ドクダミは、ドクダミ科ドクダミ属の植物(Houttuynia cordata)であり、古くから生薬として知られている。本発明においては、ドクダミの葉、根、全草などいずれの部位も原料として使用することができるが、特に全草が好ましい。
これらの植物原料は、直火焙煎などの公知の装置を使用して焙煎しても、焙煎しなくてもよい。また、バッチ式、連続式、気流式などによる殺菌を行ったものを使用してもよい。
これら植物からの抽出方法は、上記茶抽出物と同様の方法を採用することができるが、例えば、植物の質量に対して10〜40倍量の水又は熱水中で2〜20分間連続攪拌する方法が挙げられる。本発明においては、このようにして得られた抽出物をそのまま、希釈、濃縮又は乾燥して使用することができる。
これら植物抽出物は、濁り抑制の観点から、本発明の容器詰飲料中に固形分として0.001〜0.5質量%、更に0.01〜0.2質量%、特に0.01〜0.1質量%含有することが好ましい。
また、(A)非重合体カテキン類と、(C)上記植物抽出物の固形分との含有質量比[(A)/(C)]は、濁り抑制の観点から、0.1〜60、更に1〜30、特に1〜10であることが好ましい。
本発明の容器詰飲料は、20℃におけるヘイズが、9以下、更に8以下、更に7以下、特に6以下であることが好ましい。これにより、濁りが抑制されて外観が良好であるとともに、安定性にも優れるため、容器詰飲料の商品価値を高めることができる。なお、本発明において、ヘイズは、ヘイズ・透過率計を用いて20℃で測定した値である。
本発明の容器詰飲料には、所望により、酸化防止剤、pH調整剤、香料、各種エステル類、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機酸塩類、無機塩類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、甘味料、酸味料、果汁エキス類、野菜エキス類、花蜜エキス類、品質安定剤等の添加剤を単独で又は併用して配合してもよい。
本発明の容器詰飲料は、風味及び安定性の観点から、pH(20℃)が3〜8、更に4〜7、更に5〜7、特に5〜6.5であることが好ましい。
本発明の容器詰飲料は、例えば、成分(A)、(B)及び(C)の各濃度が所定範囲内になるように、上記茶抽出物と、上記穀物抽出物と、上記植物抽出物とを配合して製造することができる。
本発明の容器詰飲料は、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと複合された紙容器、瓶等の通常の包装容器に充填して提供することができる。
また、本発明の容器詰飲料は、例えば、金属缶のような容器に充填後、加熱殺菌できる場合にあっては適用されるべき法規(日本にあっては食品衛生法)に定められた殺菌条件で製造できる。PETボトル、紙容器のようにレトルト殺菌できないものについては、あらかじめ上記と同等の殺菌条件、例えばプレート式熱交換器などで高温短時間殺菌後、一定の温度迄冷却して容器に充填する等の方法が採用できる。その際の充填は、無菌容器に無菌下で行ってもよい。また無菌下で、充填された容器に別の成分を配合して充填してもよい。さらに、酸性下で加熱殺菌後、無菌下でpHを中性に戻すことや、中性下で加熱殺菌後、無菌下でpHを酸性に戻すなどの操作も可能である。
(1)非重合体カテキン類の測定
試料をフィルター(0.45μm)で濾過し、高速液体クロマトグラフ(型式SCL−10AVP、島津製作所製)を用い、オクタデシル基導入液体クロマトグラフ用パックドカラム(L−カラムTM ODS、4.6mmφ×250mm:財団法人 化学物質評価研究機構製)を装着し、カラム温度35℃でグラジエント法により分析した。移動相A液は酢酸を0.1mol/L含有する蒸留水溶液、B液は酢酸を0.1mol/L含有するアセトニトリル溶液とし、試料注入量は20μL、UV検出器波長は280nmの条件で行った。
(2)でんぷんの測定
試料1mLを50%エタノール水溶液100mLに添加して、再沈殿させ、低分子糖を除去し、続けて、その沈殿物質を加熱して糊化させ、グルコアミラーゼ処理して、ブドウ糖量を測定した後、下記式よりでんぷん量を求めた。
でんぷん量(g/100g)=ブドウ糖量(g/100g)×0.9
(3)ヘイズの測定
ヘイズ・透過率計(型式HR−100、株式会社 村上色彩技術研究所製)を用い、各容器詰飲料をガラスセル(光路長10mm、横35mm、縦40mm)に入れてヘイズ値(H)を20℃で測定した。
(4)官能試験
苦味の評価
各容器詰飲料について、4名の専門パネラーが下記表1記載の苦味標準溶液濃度を指標とする苦味低減レベルを官能試験し、その後パネラー4名のスコアの平均値を求めた。なお、表1に示す苦味強度は数値が大きいほど、苦味が強くなることを意味する。
Figure 2011087527
製造例1
緑茶抽出液の精製物
緑茶抽出液にタンナーゼ処理(タンナーゼ濃度0.8%;反応温度20℃、反応液のBrix濃度20)を行い、スプレードライ法により噴霧乾燥させた。得られたパウダーをエタノールと水の混合溶媒(エタノール:水=60:40)で非重合体カテキン類を抽出した後、混合液に対して8質量部の活性炭を添加して処理し、水分量を調整して緑茶抽出液の精製物を得た。緑茶抽出液の精製物は、非重合体カテキン類濃度が15.5質量%、非重合体カテキン類中のガレート体率が52質量%であった。
製造例2
穀物抽出物
はと麦(焙煎品)10g、大麦(焙煎品)50g、玄米(焙煎品)30g、トウモロコシ(焙煎品)5g及び大豆(焙煎品)5gをドリップ抽出機に投入して90℃、2.2kgのイオン交換水で抽出し、冷却後2号ろ紙にてろ過してBrix濃度0.94の穀物抽出物2kgを得た。
製造例3
ルイボス抽出物
0.288gのルイボスを、90℃のイオン交換水5.76gにて10分連続攪拌して抽出し、冷却後2号ろ紙にてろ過してBrix濃度1.00のルイボス抽出物5.01gを得た。
製造例4
柿の葉抽出物
0.263gの柿の葉(焙煎品)を、90℃のイオン交換水5.26gにて10分連続攪拌して抽出し、冷却後2号ろ紙にてろ過してBrix濃度1.2の柿の葉抽出物4.2gを得た。
製造例5
ドクダミ抽出物
0.215gのドクダミ(焙煎品)を、90℃のイオン交換水5.26gにて10分連続攪拌して抽出し、冷却後2号ろ紙にてろ過してBrix濃度1.53のドクダミ抽出物3.3gを得た。
製造例6
明日葉抽出物
0.145gの明日葉の葉(焙煎品)を、90℃のイオン交換水2.9gにて10分連続攪拌して抽出し、冷却後2号ろ紙にてろ過してBrix濃度2.05の明日葉抽出物2.45gを得た。
製造例7
霊芝抽出物
0.729gの霊芝(焙煎品)を、90℃のイオン交換水14.6gにて10分連続攪拌して抽出し、冷却後2号ろ紙にてろ過してBrix濃度0.43の霊芝抽出液11.7gを得た。
製造例8
熊笹抽出物
0.695gの熊笹(焙煎品)を、90℃のイオン交換水13.9gにて10分連続攪拌して抽出し、冷却後2号ろ紙にてろ過してBrix濃度0.43の熊笹抽出液11.6gを得た。
実施例1
製造例1で得た緑茶抽出液の精製物8.6g、製造例2で得た穀物抽出物266g、製造例3と同様の方法で得たルイボス抽出物50.1g、酸化防止剤0.5g、環状オリゴ糖5g、10質量%重曹水溶液(pH6となる量)をイオン交換水に添加し全量を1,000gとして茶飲料を得た。この茶飲料をUHT殺菌しPETボトルに充填して容器詰飲料を得た。得られた容器詰飲料について成分及びヘイズの分析、並びに官能試験を行った。その結果を表1に示す。
実施例2
ルイボス抽出物に換えて、製造例4と同様の方法で得た柿の葉抽出物42gを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により容器詰飲料を得た。得られた容器詰飲料について成分及びヘイズの分析、並びに官能試験を行った。その結果を表1に示す。
実施例3
ルイボス抽出物に換えて、製造例5と同様の方法で得たドクダミ抽出物33gを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により容器詰飲料を得た。得られた容器詰飲料について成分及びヘイズの分析、並びに官能試験を行った。その結果を表1に示す。
比較例1
ルイボス抽出物を配合しなかったこと以外は、実施例1と同様の方法により容器詰飲料を得た。得られた容器詰飲料について成分及びヘイズの分析、並びに官能試験を行った。その結果を表1に示す。
比較例2
ルイボス抽出物に換えて、製造例6と同様の方法で得た明日葉抽出物24.5gを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により容器詰飲料を得た。得られた容器詰飲料について成分及びヘイズの分析、並びに官能試験を行った。その結果を表1に示す。
比較例3
ルイボス抽出物に換えて、製造例7と同様の方法で得た霊芝抽出物117gを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により容器詰飲料を得た。得られた容器詰飲料について成分及びヘイズの分析、並びに官能試験を行った。その結果を表1に示す。
比較例4
ルイボス抽出物に換えて、製造例8と同様の方法で得た熊笹抽出物116gを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により容器詰飲料を得た。得られた容器詰飲料について成分及びヘイズの分析、並びに官能試験を行った。その結果を表1に示す。
比較例5
穀物抽出物の配合量を変更したこと以外は、比較例1と同様の方法により容器詰飲料を得た。得られた容器詰飲料について成分及びヘイズ分析、並びに官能試験を行った。その結果を表1に示す。
Figure 2011087527
表1から、(A)非重合体カテキン類と(B)でんぷんの各濃度を一定に制御し、植物抽出物を含有せしめた容器詰飲料は、濁りが抑制され外観に優れる茶飲料が得られることが確認された。また、ルイボス抽出物又は柿の葉抽出物を配合した実施例1及び2の容器詰飲料においては、濁りだけでなく苦味も抑制されることが分かった。

Claims (6)

  1. 次の成分(A)、(B)及び(C);
    (A)非重合体カテキン類:0.05〜0.6質量%、
    (B)でんぷん、及び
    (C)ルイボス、柿の葉及びドクダミから選択される少なくとも1種の植物の抽出物
    を含み、
    当該容器詰飲料100g当たりの成分(B)の含有量が10mg以上である、
    容器詰飲料。
  2. 成分(A)と、成分(B)との質量比[(A)/(B)]が1〜60である、請求項1記載の容器詰飲料。
  3. 成分(A)と、成分(C)の固形分との質量比[(A)/(C)]が0.1〜60である、請求項1又は2記載の容器詰飲料。
  4. 成分(B)がイネ科植物、マメ科植物及びタデ科植物から選択される少なくとも1種の穀物に由来する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の容器詰飲料。
  5. 当該容器詰飲料のヘイズが9以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の容器詰飲料。
  6. 非重合体カテキン類中のガレート体率が10〜60質量%である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の容器詰飲料。
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