JP2011087269A - 画像処理装置、撮像装置、および画像処理方法、並びにプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】異なる露光時間の複数の画像を入力して、それぞれの有効な画素値を選択的に組み合わせた広ダイナミックレンジ画像を生成する処理において、偽色等、画質劣化の発生要因となる被写体の動き領域を効率的に検出する。例えば、異なる露光時間の複数の画像により生成した合成画像の比較を実行して、その比較結果に基づいて動き領域を検出する。この処理によれば撮像素子の特性のばらつきによる誤検出を抑制した精度の高い動き領域検出を行う。
【選択図】図4
Description
特許文献2(特開2000−50151号公報)は、異なる露光量の複数画像を比較して動きのあった画素領域を特定して補正を行う構成を開示している。具体的な処理は以下の通りである。まず、長時間露光画像(LE)と短時間露光画像(SE)を取得し、長時間露光画像(LE)と短時間露光画像(SE)の露光量の比である露光比A(=LE/SE)を求める。さらに各画素について、(LE−SE×A)を算出する。全く同じ被写体を撮影している場合、(LE−SE×A)=0となるはずである。(LE−SE×A)=0とならない画素は、長時間露光画像(LE)と短時間露光画像(SE)とで異なる被写体を撮影している可能性が高く、このような画素領域を動き領域として識別する構成である。
異なる露光時間の撮影画像を合成して合成画像を生成する画像合成部と、
前記画像合成部の生成した複数の合成画像の比較処理を行い、画素値差分を取得して、該画素値差分と予め設定した閾値との比較を行い、画素値差分が閾値以上である画素領域を被写体の動きが発生したと推測される動き領域であると判定する動き領域検出処理を実行する動き領域検出部と、
を有する画像処理装置にある。
異なる露光時間の撮影画像を合成して合成画像を生成する画像合成部と、
前記合成画像の生成元である被合成画像の画素対応選択情報を利用して、合成画像の各画素について被合成画像の画素値を取得し、被合成画像の画素値が0近傍または飽和値近傍にある場合、この画素領域を出力値の有効性が低いと判定し、該領域を画質劣化の可能性の高い画質劣化領域として明示した画質劣化領域検出情報を出力する出力値有効領域検出部を有する画像処理装置にある。
異なる露光時間の撮影画像を合成して合成画像を生成する画像合成部と、
前記合成画像の生成元である被合成画像の画素対応選択情報を利用して、合成画像に利用された画素が長時間露光画像の画素であり、かつ当該画素に対応する短時間露光画像の画素値が0近傍にない有効画素値を有する画素を動き領域であると判定し、動き領域を明示した動き領域検出情報を出力する動き領域検出部を有する画像処理装置にある。。
異なる露光時間の撮影画像の対応画素の画素値差分と、予め規定した相関情報との差分を算出し、該差分が予め規定した閾値より大きい場合に動き領域であると判定する検出部を有する画像処理装置にある。
前記画像処理装置は、さらに、
異なる露光時間の撮影画像を撮影する撮像デバイスと、
請求項1〜10いずれかに記載の画像処理を実行する画像処理部を有する撮像装置にある。
画像処理装置において実行する画像処理方法であり、
画像合成部が、異なる露光時間の撮影画像を合成して合成画像を生成する画像合成ステップと、
動き領域検出部が、前記画像合成部の生成した複数の合成画像の比較処理を行い、画素値差分を取得して、該画素値差分と予め設定した閾値との比較を行い、画素値差分が閾値以上である画素領域を被写体の動きが発生したと推測される動き領域であると判定する動き領域検出処理を実行する動き領域検出ステップと、
を有する画像処理方法にある。
画像処理装置において画像処理を実行させるプログラムであり、
画像合成部に、異なる露光時間の撮影画像を合成して合成画像を生成させる画像合成ステップと、
動き領域検出部に、前記画像合成部の生成した複数の合成画像の比較処理を行い、画素値差分を取得して、該画素値差分と予め設定した閾値との比較を行い、画素値差分が閾値以上である画素領域を被写体の動きが発生したと推測される動き領域であると判定する動き領域検出処理を実行させる動き領域検出ステップと、
を有するプログラムにある。
1.画像処理装置の全体構成例について
2.画像処理装置の具体的実施例
まず、本発明の画像処理装置の全体構成例について図3を参照して説明する。
図3は、本発明の画像処理装置の一例である撮像装置の構成例を示すブロック図である。光学レンズ101を通して入射される光は例えばCMOSイメージセンサなどによって構成される撮像デバイス102に入射し、光電変換による画像データを出力する。出力画像データはメモリ103を介して画像処理部104に入力される。制御部105は、例えば図示しないメモリに格納されたプログラムに従って各部に制御信号を出力し、各種の処理制御を行う。
画像1(露光時間T1)111
画像2(露光時間T2)112
画像3(露光時間T3)113
画像4(露光時間T4)114
ただし、T1<T2<T3<T4
画像処理部104は、これらの4種類の異なる露光時間(T1〜T4)の画像を撮像素子102から入力し、これらの異なる露光時間の複数の画像に基づいて出力画像120を生成する。
以下、図3に示す画像処理装置の構成および処理の具体的な複数の実施例について説明する。
図4は、本発明の実施例1に係る画像処理装置の画像処理部104の処理を中心ととして説明する図である。上部に示す時間軸(t)に従って左から右方向に時間が経過して処理が進行する。すなわち、時間経過に伴い、露光時間(T1)の画像1、露光時間(T2)の画像2、露光時間(T3)の画像3、露光時間(T4)の画像4・・・これらの画像が順次入力されて処理が行われる。
超高輝度領域151>高輝度領域152>中輝度領域153>低輝度領域154
これは、T4=1/30sec毎に、超高輝度画素=露光時間T1の露光画像〜低輝度画素=露光時間T4の露光画像これらの各画像に基づく合成画像を生成することができるからである。
動く被写体を「動被写体」、
動く被写体の撮影画像領域を「動き領域」、
と呼ぶ。
本実施例の画像処理部104は、図4に示すように、複数の合成後の画像を用いて動き領域を識別する。
画像1〜4の合成処理により生成した合成画像a,141a、
画像5〜8の合成処理により生成した合成画像b,141b、
このように連続して生成した2つの合成画像を比較して画像に含まれる動き領域を検出する。この検出結果を動き領域検出情報143として出力する。
A1:T4とT1の露光比(T4/T1)
A2:T4とT1の露光比(T4/T2)
A3:T4とT1の露光比(T4/T3)
例えば図6に示すように、露光比A1〜A3と、露光時間T1〜T4の各画像の出力信号の乗算処理によって出力画素値が決定される。すなわち、低輝度領域は、露光時間T4の画像に基づいて画素値を決定し、中輝度領域は露光時間T3の画像、高輝度領域は露光時間T2の画像、超高輝度領域は露光時間T1の画像に基づいて画素値が決定される。
図7は、本実施例1の画像処理部104の処理を説明するブロック図である。撮像デバイス102は画像111〜114(露光時間=T1〜T4)を出力し、これをメモリ103に保存する。
現在合成画像出力値×0.1<|現在合成画像出力値−過去合成画像出力値|
・・・(式1)
動き領域検出部202は、動き領域画素と動き領域でない画素を判別する情報を動き領域検出情報143として出力する。動き領域検出情報143は、例えば、画像の画素単位で動き領域画素=1、動き領域でない画素=0とした画素対応の動き領域検出情報等によって構成される。
また、撮像デバイスに備える固体撮像素子は、例えば、前述の特許文献1(特開2008−99158号公報)に記載された構成を持つ撮像素子の他、一般的な通常の固体撮像素子、具体的には、一般的なCCDイメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサのような固体撮像素子が適用可能である。
図8は、第2の実施例による画像処理の概念図である。時間経過に伴い、露光時間(T1)の画像1、露光時間(T2)の画像2、露光時間(T3)の画像3、露光時間(T4)の画像4・・・これらの画像が順次入力されて処理が行われる。
実施例1との違いは、合成に使う画像の選択方法である。実施例1と異なり、1つの被合成画像(画像n)が出力される度に合成を行う。
複数の異なる露光時間T1〜T4(T1<T2<T3<T4)の画像1〜画像4を適用した画像合成処理により、合成画像a,141aを生成する。
次に、露光時間T1〜T4(T1<T2<T3<T4)の画像2〜画像5を適用した画像合成処理により、合成画像b,141bを生成する。
以下、同様の処理を繰り返し、画像n〜n+3の4画像の合成処理の後、画像n+1〜n+4の4画像の合成処理を実行し、1画像ずつずらした4画像の組み合わせで合成画像を順次生成する。
画像1〜4の合成処理により生成した合成画像a,141a、
画像2〜5の合成処理により生成した合成画像b,141b、
このように連続して生成した2つの合成画像を比較して画像に含まれる動き領域を検出する。
このように連続して生成した2つの合成画像を比較して画像に含まれる動き領域を検出する。この検出結果を動き領域検出情報143として出力する。
図10は、メモリ103に、その次の画像5,115が入力され、これらメモリ103に格納された画像2,112〜画像5,115の合成処理により合成画像b,141b(図8参照)を生成するタイミングの例を示す図である。
動き領域検出部202は、動き領域画素と動き領域でない画素を判別する情報を動き領域検出情報143として出力する。動き領域検出情報143は、例えば、画像の画素単位で動き領域画素=1、動き領域でない画素=0とした画素対応の動き領域検出情報等によって構成される。
先に説明した実施例1の処理は、図4等を参照して説明したように露光時間T1〜T4の4枚の画像を1セットとして、重なりのない4枚画像セット単位で合成画像を生成し、その合成画像同士を比較して動き領域の検出を実行する処理である。
複数の異なる露光時間T1〜T4(T1<T2<T3<T4)の画像1〜画像4を適用した画像合成処理により、合成画像a,141aを生成する。
次に、露光時間T1〜T4(T1<T2<T3<T4)の画像2〜画像5を適用した画像合成処理により、合成画像b,141bを生成する。
図12は、先に説明した図2と同様、長時間露光画像(LE)の出力値(輝度)と、短時間露光画像(SE)の出力値(輝度)との対応関係をグラフとして示している。
なお、閾値輝度レベル(図12のTh2)は、撮像素子の特性に応じて決定され、短時間露光において出力が安定する輝度レベルに応じて予め規定する。
短時間露光画像(例えば画像5(T1)115)
長時間露光画像(例えば画像6(T2)116)
を比較対象とした場合、
短時間露光画像の出力×0.1>|長時間露光画像の出力−短時間露光画像の出力×A)|
・・・(式2)
なお、Aは長時間露光画像(LE)と短時間露光画像(SE)の露光量の比である露光比A(=LE/SE)である。
(1)合成画像相互の画素値比較による動き領域の検出、
この検出処理を実行し、
過検出除去部206は、
(2)合成画像の生成元画像である被合成画像間の画素値比較による動き領域の再検出、
この処理を実行し、過検出除去部206は、これらの2段階の処理において、双方で動き領域であると判定された画素領域のみを最終的な動き領域であると判断して動き領域検出情報143を出力する。
動き領域検出情報143は、例えば、画像の画素単位で動き領域画素=1、動き領域でない画素=0とした画素対応の動き領域検出情報等によって構成される。
次に、本発明の画像処理装置の実施例4として、動き領域からさらに画質劣化を引き起こす可能性の高い画質劣化領域を検出する構成例について説明する。
G画素が、露光時間T2の画像112(T2)から選択され、
G画素に隣接するR画素とB画素が露光時間T4の画像114(T4)から選択されたといった場合である。
このような合成処理を行った場合、静止画であれば問題は少ないが、動被写体を撮影している場合は、露光時間、露光期間が異なる画像を近接の画素で用いることになる。このため、その後、デモザイク(補間)処理を行いカラー画像として観察すると、画質劣化を引き起こし特に偽色などを発生することになる。
例えば上述した実施例1〜3のいずれかの手法で検出された動き領域は、図14に示す大きな領域である「動き領域」であり、その内部に、特に画質劣化(偽色など)を発生する「画質劣化領域」が包含される。
その他の構成については図7と同様であるため説明を省略する。以下、図7の構成と異なる点について説明する。
(a)画質劣化領域検出対象としない例
(b)画質劣化領域検出対象とする例
これらの2つの例を示している。いずれも判定対象は9画素中の中心画素である。
この例では、判定対象とする中心画素が画像1(T1)からの選択画素によって構成され、その周囲画素の8画素のすべてが、中心画素と同じ画像1(T1)からの選択画素によって構成されている。
このように中心画素である判定画素の周囲の全画素が中心画素と同一の画像から選択されている場合は、画質劣化の可能性がないと判定して、画質劣化領域検出対象としない。
一方、図16(b)に示す例では、判定対象とする中心画素が画像1(T1)からの選択画素によって構成され、その周囲画素の8画素中2画素が、中心画素と異なる画像2(T2)からの選択画素によって構成されている。
このように中心画素である判定画素の周囲に中心画素と異なる画像から選択されたが素が含まれる場合は、画質劣化の可能性があると判定して、画質劣化領域検出対象とする。
画質劣化領域検出部208は、各画素について、
動き領域画素=1であり、かつ画質劣化領域検出対象画素=1である画素のみを抽出して、この領域を画質劣化動き領域とする。
すなわち、画質劣化領域検出情報と動き領域検出情報143のアンド処理(ANDの論理演算)を行い、動き領域であり、かつ画質劣化領域検出対象でもある画素のみを抽出して画質劣化動き領域画素であると判定する。これら以外の画素は、画質劣化動き領域画素でないと判定し、これらの判定情報を画素単位で設定した画質劣化動き領域検出情報144を出力する。
次に、本発明の画像処理装置の実施例5として、画質劣化を引き起こしている可能性の高い領域の検出情報として画質劣化領域検出情報を出力する構成について図17を参照して説明する。
画像処理部104の画像合成部201の処理も図7を参照して説明した実施例1の構成と同様であり、異なる露光時間の画像1〜4を適用して合成画像141を生成する。
ビット値>1000digit
または、
ビット値<5digit
・・・・(式3)
上記式(式3)を満足する場合は、この画素のビット値の有効性が低いと判断し、画質劣化領域であると判定する。
この式を満足する画素は、画素値がほぼ飽和レベルに達している画素である。
また、
ビット値<5digit
この式を満足する画素は、画素値がほぼ零付近にある画素である。
このような画素は、正確な画素値が出力されている可能性が低いため、画素値の有効性の無い画素領域であると判定する。
次に、図18を参照して本発明の画像処理装置の実施例6の構成について説明する。
図18に示す画像処理装置は、図17に示す実施例5の変形例である。
図18に示す画像処理装置は、
図7を参照して説明した実施例1の構成と、
図17を参照して説明した実施例5の構成と、
を併せ持つ構成である。
撮像デバイス102は画像111〜114(露光時間=T1〜T4)を出力し、これをメモリ103に保存する。画像処理部104は、これらの画像111〜114(露光時間=T1〜T4)を入力し、画像合成部201において画像合成処理を実行し、合成画像を生成する。
動き領域検出部202の生成する動き領域検出情報143は、例えば、合成画像の構成画素単位で動き領域画素=1、動き領域でない画素=0とした画素対応の動き領域検出情報等によって構成される。
この処理は、図17を参照して説明した実施例5の出力値有効領域検出部209が実行する処理と同様の処理である。
ビット値>1000digit
または、
ビット値<5digit
・・・・(式3)
上記式(式3)を満足する場合は、この画素のビット値の有効性が低いと判断し、画質劣化領域であると判定する。判定結果を画素対応の有効性情報として設定した画質劣化領域検出情報145を生成して出力する。
画質劣化領域検出部208は、各画素について、
動き領域画素=1であり、かつ画質劣化領域画素=1である画素のみを抽出して、この領域を画質劣化動き領域とする。
すなわち、画質劣化領域検出情報145と動き領域検出情報143のアンド処理(ANDの論理演算)を行い、動き領域であり、かつ画質劣化領域でもある画素のみを抽出して、これらを画質劣化動き領域画素であると判定する。これら以外の画素は、画質劣化動き領域画素でないと判定し、これらの判定情報を画素単位で設定した画質劣化動き領域検出情報144を出力する。
本実施例6においても、実施例5と同様の画素値が飽和画素値に近い画素や0に近い画素を画質劣化領域として判定する処理を行うが、本実施例では、合成画像後のデータを利用した動き検出処理において、動き領域として検出されない領域は、画質劣化動き領域として選択されないことになる。
次に、図19、図20を参照して本発明の画像処理装置の実施例7の構成について説明する。
画像処理部104の画像合成部201の処理も図7を参照して説明した実施例1の構成と同様であり、異なる露光時間の画像1〜4を適用して合成画像141を生成する。
かつ、以下の式のいずれかを満足する。
画像1(T1)111の出力>5digit,
または、
画像2(T2)112の出力>5digit,
または、
画像3(T3)113の出力>5digit
・・・(式4)
上記条件を満足する画素については、動き領域にある画素であると判定する。
ただし、各画像の有効ビットは10bitデータによって構成され、ビット値の取り得る値、すなわちデジット値が(0〜1023digit)であった場合を想定している。
この条件を満足する画素は、動き領域にある画素であると判定するものである。。
次に、図21を参照して本発明の画像処理装置の実施例7の構成について説明する。
図21に示す画像処理装置は、図20に示す実施例7の変形例である。
図21に示す画像処理装置は、
図7を参照して説明した実施例1の構成と、
図20を参照して説明した実施例7の構成と、
を併せ持つ構成である。
撮像デバイス102は画像111〜114(露光時間=T1〜T4)を出力し、これをメモリ103に保存する。画像処理部104は、これらの画像111〜114(露光時間=T1〜T4)を入力し、画像合成部201において画像合成処理を実行し、合成画像を生成する。
動き領域検出部202の生成する動き領域検出情報a143aは、例えば、合成画像の構成画素単位で動き領域画素=1、動き領域でない画素=0とした画素対応の動き領域検出情報等によって構成される。
すなわち、動き領域検出部b210は、メモリ103に格納された被合成画像である画像1〜4,111〜114の出力(画素値)、および画像合成部201から選択画像情報を入力する。動き領域検出部b210は、合成画像を構成する全ての画素について、選択された画像、すなわちメモリ103に格納されている合成前の被合成画像(画像1〜4)の対応画素値を取得し、合成画像の構成画素が、以下の条件を満足するか否かを判定する。
かつ、以下の式のいずれかを満足する。
画像1(T1)111の出力>5digit,
または、
画像2(T2)112の出力>5digit,
または、
画像3(T3)113の出力>5digit
・・・(式4)
上記条件を満足する画素については、動き領域にある画素であると判定する。
ただし、各画像の有効ビットは10bitデータによって構成され、ビット値の取り得る値、すなわちデジット値が(0〜1023digit)であった場合を想定している。
具体的には、
動き領域検出情報a143aにおいて動き領域として検出され、
かつ、
動き領域検出情報b143bにおいて動き領域として検出された、領域を最終的な動き領域であると判定する。
動き領域検出情報c143cも、例えば、合成画像の構成画素単位で動き領域画素=1、動き領域でない画素=0とした画素対応の動き領域検出情報等によって構成される。
実施例1、2は共存させることができないが、実施例3〜8の手法は用途に合わせて組み合わせることが可能である。
図22は上述した実施例1、3、4、6、8を組み合わせた実施例を示す図である。また、図23は実施例1、3、4、5、7を組み合わせた実施例を示す図である。
動き領域検出部202において合成画像間の画素値比較による動き領域の検出を行う。(実施例1(図7参照))
合成前画像比較部205が、合成前の被合成画像、すなわち、異なる露光時間T1〜T4(T1<T2<T3<T4)の各画像の画素について、予め設定した閾値輝度レベル(図12のTh2)以上の輝度を持つ画素の画素値比較を行い、過検出除去部206が、長時間露光画像の出力値と、短時間露光画像の出力値の差分が予め設定した閾値未満である場合は、動き領域でないと判断し、動き領域の判定を取り消す過検出除去処理を行う。(実施例3(図13参照))
なお、この過検出除去結果として動き領域検出情報143を出力する。動き領域検出情報143は、例えば、合成画像の画素単位で動き領域画素=1、動き領域でない画素=0とした画素対応の動き領域検出情報等によって構成される。
具体的には、例えば、合成画像の構成画素のビット値(0〜1023digit)が、
ビット値>1000digit
または、
ビット値<5digit
・・・・(式3)
上記式(式3)を満足する場合は、この画素のビット値の有効性が低いと判断し、画質劣化領域であると判定する。(実施例6(図18参照))。
画像1(T1)111の出力>5digit,
または、
画像2(T2)112の出力>5digit,
または、
画像3(T3)113の出力>5digit
・・・(式4)
上記条件を満足する画素については、動き領域にある画素であると判定する。
ただし、各画像の有効ビットは10bitデータによって構成され、ビット値の取り得る値、すなわちデジット値が(0〜1023digit)であった場合を想定している。(実施例8(図19、図21参照))
(a)選択画像比較部207の生成する画質劣化領域判定情報(異なる画像から選択された隣接画素を持つ画素であるか否かによる画質劣化領域判定情報)、
(b)出力値有効領域検出部209の生成する画質劣化領域判定情報(合成画像のビット値が0または飽和値に近いか否かによる画質劣化領域判定情報)、
(c)動き領域検出部b210の生成する画質劣化領域判定情報(長時間露光画像の出力の設定画素であり、短時間露光画像のいずれかが有効な画素値を有する画素であるか否かによる画質劣化領域判定情報)、
これらの画質劣化領域判定情報を入力する。
さらに、画質劣化領域検出部208は、
過検出除去部206から入力する動き領域検出情報143において、動き領域と判定された画素領域であり、
かつ、上記(a)〜(c)の画質劣化領域判定情報のいずれかにおいて画質劣化領域であると判定された領域を画質劣化領域、
これらの重複領域を画質劣化動き領域として設定した画質劣化動き領域検出情報144を生成して出力する。
図23に示す画像処理装置の構成は、以下の処理を実行する構成を持つ。
動き領域検出部202において合成画像間の画素値比較による動き領域の検出を行う。(実施例1(図7参照))
合成前画像比較部205が、合成前の被合成画像、すなわち、異なる露光時間T1〜T4(T1<T2<T3<T4)の各画像の画素について、予め設定した閾値輝度レベル(図12のTh2)以上の輝度を持つ画素の画素値比較を行い、過検出除去部206が、長時間露光画像の出力値と、短時間露光画像の出力値の差分が予め設定した閾値未満である場合は、動き領域でないと判断し、動き領域の判定を取り消す過検出除去処理を行う。(実施例3(図13参照))
なお、この過検出除去結果として動き領域検出情報143を出力する。動き領域検出情報143は、例えば、合成画像の画素単位で動き領域画素=1、動き領域でない画素=0とした画素対応の動き領域検出情報等によって構成される。
具体的には、例えば、合成画像の構成画素のビット値(0〜1023digit)が、
ビット値>1000digit
または、
ビット値<5digit
・・・・(式3)
上記式(式3)を満足する場合は、この画素のビット値の有効性が低いと判断し、画質劣化領域であると判定する。(実施例5(図17参照))。
画像1(T1)111の出力>5digit,
または、
画像2(T2)112の出力>5digit,
または、
画像3(T3)113の出力>5digit
・・・(式4)
上記条件を満足する画素については、動き領域にある画素であると判定する。
ただし、各画像の有効ビットは10bitデータによって構成され、ビット値の取り得る値、すなわちデジット値が(0〜1023digit)であった場合を想定している。(実施例7(図19、図20参照))
さらに、画質劣化領域検出部208は、
過検出除去部206から入力する動き領域検出情報143において、動き領域と判定された画素領域であり、
かつ、上記画質劣化領域判定情報において画質劣化領域であると判定された領域を画質劣化領域として設定した画質劣化動き領域検出情報を検出結果統合部211に出力する。
(a)画質劣化領域検出部208の生成する画質劣化動き領域検出情報
(b)出力値有効領域検出部209の生成する画質劣化領域判定情報(合成画像のビット値が0または飽和値に近いか否かによる画質劣化領域判定情報)、
(c)動き領域検出部b210の生成する画質劣化領域判定情報(長時間露光画像の出力の設定画素であり、短時間露光画像のいずれかが有効な画素値を有する画素であるか否かによる画質劣化領域判定情報)、
これらの画質劣化領域判定情報を入力する。
上述の実施例1〜9はシステムの制約などで過去の合成画像が得られない時は使用できない。そのような場合に好適な動被写体検出手段の実施例として第10の実施例を図24に示す。
撮像デバイス102は画像111〜114(露光時間=T1〜T4)を出力し、これをメモリ103に保存する。
本実施例は、中間電圧のばらつきが比較的小さい場合に有効である。
領域1=短時間露光画像の出力が得られない相関関係ラインを持つ低出力領域、
領域2=露光比A(LE/SE)より大きい傾きの相関関係ラインを持つ中出力領域、
領域3=露光比A(LE/SE)より決定される相関関係ラインを持つ高出力領域、
これらの3領域の区分領域において異なる傾きで定義された相関関係データである。
図25に示す相関関係は、図12を参照して説明した相関関係と同じである。
相関検出部a,301は、画像1(露光時間T1)111と画像2(露光時間T2)112を入力とし、図25で表わされる長時間露光画像と短時間露光画像の相関関係を基準として対応する画素値を比較する。
画素値の比較結果が、この図25に示すラインに乗っている場合、あるいはラインからのずれが、予め定めた閾値以内にある場合は、動き領域でないと判定する。
画素値の比較結果が、この図25に示すラインに乗っている場合、あるいはラインからのずれが、予め定めた閾値以内にある場合は、動き領域でないと判定する。
画素値の比較結果が、この図25に示すラインに乗っている場合、あるいはラインからのずれが、予め定めた閾値以内にある場合は、動き領域でないと判定する。
実施例1〜3は、例えば前述の特許文献1(特開2008−99158号公報)に記載された構成を持つ撮像素子を適用して場合、動被写体領域を良好に検出することが可能になる。
実施例1は最もシンプルな構成であり、実施例2は実施例1よりも処理スピードを必要とするが、より絞り込んだ検出が可能になる。実施例3では、構成は少し複雑になるが、実施例1と同様の処理スピードでの絞り込みが可能となる。
実施例4〜8に記載の構成は、より画質劣化が激しいケースを検出することが可能になる。
実施例9は、処理が複雑になり、回路規模が大きくなるが、性能の高い検出が可能となる。
実施例10は過去合成画像が得られない時でも、動被写体領域を比較的良好に検出することが可能になる。
11 高輝度領域
12 低輝度領域
101 光学レンズ
102 撮像デバイス
103 メモリ
104 画像処理部
105 制御部
111〜118 画像
120 出力画像
141 合成画像
143 動き領域検出情報
144 画質劣化動き領域検出情報
151 超高輝度領域
152 高輝度領域
153 中期度領域
154 低輝度領域
201 画像合成部
202 動き領域検出部
203 フレームメモリ
205 合成前画像比較部
206 過検出除去部
207 選択画像比較部
208 画質劣化領域検出部
209 出力値有効領域検出部
210 動き領域検出部b
211 検出結果統合部
301〜303 相関検出部
310 検出結果統合部
Claims (13)
- 異なる露光時間の撮影画像を合成して合成画像を生成する画像合成部と、
前記画像合成部の生成した複数の合成画像の比較処理を行い、画素値差分を取得して、該画素値差分と予め設定した閾値との比較を行い、画素値差分が閾値以上である画素領域を被写体の動きが発生したと推測される動き領域であると判定する動き領域検出処理を実行する動き領域検出部と、
を有する画像処理装置。 - 前記画像合成部は、
異なる露光時間の撮影画像を1枚入力する毎に、新規入力画像と、入力済みの異なる露光時間の撮影画像を組み合わせて合成画像を生成する構成であり、
前記動き領域検出部は、
前記画像合成部の生成する連続する2つの合成画像の対応画素の画素値を比較して動き領域検出処理を実行する請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記画像処理装置は、さらに、
前記合成画像の生成元である被合成画像間の対応画素の出力値を比較し、被合成画像画素値差分を取得する合成前画像比較部と、
前記動き領域検出部が検出した動き領域の対応画素について、前記被合成画像画素値差分と予め設定した第2閾値との比較を行い、前記被合成画像画素値差分が第2閾値未満である画素領域を動き領域には該当しないと判定する過検出除去部を有する請求項1または2に記載の画像処理装置。 - 前記画像処理装置は、さらに、
前記合成画像の生成元である被合成画像の画素対応選択情報を利用して、合成画像上の隣接画素に異なる露光時間の撮影画像の画素が設定された画素領域を画質劣化領域であると判定し、
前記動き領域検出部の検出した動き領域であり、かつ前記画質劣化領域である画素領域を画質劣化動き領域として抽出した画質劣化動き領域検出情報を出力する画質劣化領域検出部を有する請求項1または2に記載の画像処理装置。 - 前記画像処理装置は、さらに、
前記合成画像の生成元である被合成画像の画素対応選択情報を利用して、合成画像の各画素について被合成画像の画素値を取得し、被合成画像の画素値が0近傍または飽和値近傍にある場合、この画素領域を出力値の有効性が低いと判定する出力値有効領域検出部と、
前記出力値有効領域検出部の検出した出力値の有効性が低い画素領域を画質劣化の可能性の高い画質劣化領域であると判断し、前記動き領域検出部の検出した動き領域であり、かつ前記画質劣化領域である画素領域を画質劣化動き領域として抽出した画質劣化動き領域検出情報を出力する画質劣化領域検出部を有する請求項1または2に記載の画像処理装置。 - 前記画像処理装置は、さらに、
前記合成画像の生成元である被合成画像の画素対応選択情報を利用して、合成画像に利用された画素が長時間露光画像の画素であり、かつ当該画素に対応する短時間露光画像の画素値が0近傍にない有効画素値を有する画素を動き領域であると判定する第2動き領域検出部を有し、
前記動き領域検出部が動き領域であると判定し、かつ前記第2動き領域検出部が動き領域として判定した領域を最終的な動き領域とした動き領域検出情報を出力する検出結果統合部を有する請求項1または2に記載の画像処理装置。 - 異なる露光時間の撮影画像を合成して合成画像を生成する画像合成部と、
前記合成画像の生成元である被合成画像の画素対応選択情報を利用して、合成画像の各画素について被合成画像の画素値を取得し、被合成画像の画素値が0近傍または飽和値近傍にある場合、この画素領域を出力値の有効性が低いと判定し、該領域を画質劣化の可能性の高い画質劣化領域として明示した画質劣化領域検出情報を出力する出力値有効領域検出部を有する画像処理装置。 - 異なる露光時間の撮影画像を合成して合成画像を生成する画像合成部と、
前記合成画像の生成元である被合成画像の画素対応選択情報を利用して、合成画像に利用された画素が長時間露光画像の画素であり、かつ当該画素に対応する短時間露光画像の画素値が0近傍にない有効画素値を有する画素を動き領域であると判定し、動き領域を明示した動き領域検出情報を出力する動き領域検出部を有する画像処理装置。 - 異なる露光時間の撮影画像の対応画素の画素値差分と、予め規定した相関情報との差分を算出し、該差分が予め規定した閾値より大きい場合に動き領域であると判定する検出部を有する画像処理装置。
- 前記相関情報は、比較対象とする異なる露光時間の画像の出力値の相関に基づいて作成された相関情報である請求項9に記載の画像処理装置。
- 前記画像処理装置は、さらに、
異なる露光時間の撮影画像を撮影する撮像デバイスと、
請求項1〜10いずれかに記載の画像処理を実行する画像処理部を有する撮像装置。 - 画像処理装置において実行する画像処理方法であり、
画像合成部が、異なる露光時間の撮影画像を合成して合成画像を生成する画像合成ステップと、
動き領域検出部が、前記画像合成部の生成した複数の合成画像の比較処理を行い、画素値差分を取得して、該画素値差分と予め設定した閾値との比較を行い、画素値差分が閾値以上である画素領域を被写体の動きが発生したと推測される動き領域であると判定する動き領域検出処理を実行する動き領域検出ステップと、
を有する画像処理方法。 - 画像処理装置において画像処理を実行させるプログラムであり、
画像合成部に、異なる露光時間の撮影画像を合成して合成画像を生成させる画像合成ステップと、
動き領域検出部に、前記画像合成部の生成した複数の合成画像の比較処理を行い、画素値差分を取得して、該画素値差分と予め設定した閾値との比較を行い、画素値差分が閾値以上である画素領域を被写体の動きが発生したと推測される動き領域であると判定する動き領域検出処理を実行させる動き領域検出ステップと、
を有するプログラム。
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