JP2011086863A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【目的】半導体装置に配置されるヒューズ素子をレーザー光で溶断する際に、チップ面積を増大させずにヒューズ素子を確実に溶断でき、ヒューズ素子の周辺に配置される回路構成素子等の信頼性を向上できる半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
【解決手段】絶縁膜2上にヒューズ素子3を形成しヒューズ素子3上に第1の層間絶縁膜4を形成し、第1の層間絶縁膜4上に第1のメタル配線層5を形成し、第1のメタル配線層5と第1層間絶縁膜4上に第2の層間絶縁膜6を形成し、第2の層間絶縁膜6に第1のメタル配線層5に達するスルーホール10を形成し、同時にヒューズ素子3上の第1の層間絶縁膜4に達する開口部11を形成する。この開口部11の形成でヒューズ素子4の溶断時の衝撃で周辺の第1の層間絶縁膜4にクラックが発生するのが防止されて、信頼性を確保することができる。
【選択図】 図14

Description

この発明は、半導体装置に配置されるヒューズ素子をレーザー光で溶断する際に、チップ面積を増大させずにヒューズ素子を確実に溶断でき、ヒューズ素子の周辺に配置される回路構成素子等の信頼性を向上できる半導体装置およびその製造方法に関するものである。
半導体装置において、レーザートリミング技術が多用されており、ポリシリコンなどで形成されたヒューズ素子を、レーザー光によって溶断することにより、半導体製品の特性を調整することが知られている。
この場合、微細なヒューズ素子を正確に溶断する必要があることから、レーザー光のパワーを層間絶縁膜を介してヒューズ素子へ確実に到達させる必要がある。
図38は、第1の従来例である半導体装置に配置されたヒューズ素子の要部平面図であり、図39は図38のX−X線で切断した要部断面図である。
ここで、ヒューズ素子63は、シリコン酸化膜からなる絶縁膜62上に形成されており、ヒューズ素子63上にはシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜64とその上にシリコン窒化膜からなり開口部66を有する保護膜65が形成されている。図中の61は半導体基板、67はヒューズ素子63を溶断するレーザー光である。
シリコン窒化膜(保護膜65)は、レーザー光67のパワーを吸収するために、ヒューズ素子63上の保護膜65は除去され開口部66が形成されている。
一方、シリコン酸化膜(層間絶縁膜64)は、レーザー光67のパワーをほどんと吸収せず透過するので、ヒューズ素子63上の層間絶縁膜64はヒューズ素子63を保護するために残存させている。但し、前記のレーザー光67の波長は、例えば、1047nmである。
しかし、この層間絶縁膜64の厚みが厚くなると、図39で示すように、瞬間的にヒューズ素子63へ伝達されたレーザー光67のパワーによる発熱が外部へ拡散できず蓄積される。この蓄積された熱により発生した内部応力によりヒューズ素子63の回りの領域69に応力が蓄積し、その応力が伝播し層間絶縁膜64内にクラック71が発生する。応力伝播方向70はヒューズ素子63を中心にして放射状になり、開口部66方向は勿論のこと、横方向にも応力は伝播する。さらに、ヒューズ素子63の上方が厚い層間絶縁膜64で被覆されているので、ヒューズ素子63を溶断したときの衝撃は層間絶縁膜64で放射状に広がり(応力伝播方向70と同じ)、この衝撃によってクラック71が発生し伝播する。
そのため、このクラック71はヒューズ素子63の上方の層間絶縁膜64だけでなく、溶断したヒューズ素子63周辺の回路構成素子73や隣接する溶断しないヒューズ素子63aを被覆する層間絶縁膜64へも伝播する。このクラック71から侵入した水分などでヒューズ素子63に隣接する回路構成素子73や隣接する溶断しないヒューズ素子63aの信頼性を低下させる。
このことは、メタル配線層数の増加に伴い、メタル配線層間を電気的に絶縁する層間絶縁膜が厚くなり内部応力の蓄積が増大し、横方向へのクラックが肥大化する傾向となる。これを解決する方策として第2の従来例を説明する。
第2の従来例である特許文献1では、第1の従来例による前記の課題を解決する製造方法が開示されている。
図40は、第2の従来例における工程毎のヒューズ素子領域の要部断面図である。図示しない半導体基板上に形成された絶縁膜76上に、ヒューズ素子77が形成されており、更に、ヒューズ素子77上には、最下層の第1の層間絶縁膜78(例えば、BPSG膜)、第1のメタル配線層79、第2の層間絶縁膜80(例えば、TEOS膜)が形成されている(図40(a))。
次に、第1のメタル配線層79と電気的な接続を行うためのスルーホール81を開口するのと同時に、ヒューズ素子領域の第2の層間絶縁膜80(例えば、TEOS膜)にも開口部82を形成する。このとき開口部82下の第1の層間絶縁膜78の表面層も除去される(図40(b))。
次に、第2のメタル配線層83(例えば、パッド電極)を形成し、スルーホール81を介して、第1のメタル配線層79と電気的な接続を行い、全面に保護膜84(詳細には2層の保護膜で、下方がシリコン酸化膜で上方がシリコン窒化膜からなる)を形成し、第2のメタル配線層83(パッド電極)上とヒューズ素子77上に開口部85,86を有するレジストパターン92を形成する(図40(c))。
次に、レジストパターン92をマスクとして、第2のメタル配線層83(パッド電極)上とヒューズ素子77上の保護膜84に開口部93,94を形成する(図40(d))。
通常、メタル配線層数の増加に伴い、層間絶縁膜の層数も増加するが、この例では、層間絶縁膜が形成される都度、前記、スルーホール形成と同様に、ヒューズ素子77上の層間絶縁膜も開口すること(特許文献1の請求項2に記載されている)で、ヒューズ素子77上に形成される層間絶縁膜の残膜の厚さ(層間絶縁膜78の厚さ)を一定に保持できるため、適正なレーザー光のパワーでクラックを発生させずにヒューズ素子77を溶断できると説明されている。
この場合、ヒューズ素子77上の層間絶縁膜が薄く形成されており、この薄い箇所がヒューズ素子の溶断の衝撃で飛び散ることで衝撃が他の箇所へ伝播するのを防止できるものと考えられる。また残膜が薄いことで発熱が拡散し易くなり、クラックの発生が回避されるものと考えられる。しかしこの従来例には、以下に示す課題がある。
第1に、適正なレーザー強度でクラックが発生しないようにヒューズ素子77を溶断するために、ヒューズ素子77上の層間絶縁膜をスルーホール形成の都度、除去し、層間絶縁膜の残膜の厚さを一定の厚みまで薄くしており、結果として、ヒューズ素子77上の層間絶縁膜の凹み(くぼみ)の深さが大きくなる。
この凹みが大きくなると、凹みを形成した後の製造工程において、レジストがこの深くなった凹みに吸収され、ヒューズ素子77に隣接した回路構成素子上のレジスト膜厚が局所的に薄くなる。そうすると加工寸法の変動が大きくなり、ヒューズ素子77に隣接する回路構成素子の微細化ができない等、回路設計上の制約が生じる。
さらに、ヒューズ素子77上の層間絶縁膜の凹みの深さが著しく大きい場合には、凹み周辺のレジスト膜厚が不十分となり、ドライエッチング時にレジストが無くなる結果、凹みの周辺に形成される回路構成素子が消失するといった不具合も発生する。
また、通常、メタル配線層等の段差軽減の平坦化には、平坦化材料としてSOG(スピンオングラス)などの塗布系の材料が用いられる。そうするとレジストと同様に、凹みに平坦化材料が吸収されてヒューズ素子77に隣接した回路構成素子上の層間絶縁膜や保護膜の平坦化が悪化する。この現象は、とりわけメタル配線層の増加に伴い、メタル配線層間を電気的に絶縁分離する層間絶縁膜の厚みが増加する程顕著になる。そうすると、平坦化が悪化した領域(凹み領域)を避けてヒューズ素子周辺の回路構成素子を配置することになり、チップ面積が増加して好ましくない。
また、層間絶縁膜が厚くなると凹みの深さが大きくなる。スルーホール形成後に行われるメタル配線層となる金属膜の形成で凹みの底部の淵(外周部)に沿って、メタル残渣が残存する。そうすると、後工程で熱処理や薬品洗浄にメタル残渣が晒されて、工程途中で剥がれて異物となり、メタル配線層間の電気的な短絡等の不具合を発生させる懸念がある。
さらに本方法では、ヒューズ素子77領域上のシリコン酸化膜である層間絶縁膜80の開口部82側壁が露出しているため、この側壁から水分等が浸入して、多層の層間絶縁膜間を剥離したり、ヒューズ素子77に隣接した回路構成素子の長期信頼性における特性変動を発生させたりする。第3の従来例として特許文献2および特許文献3にそのれを解決する製造方法が開示されている。
図41は、第3の従来例(特許文献2)における工程毎のヒューズ素子の要部断面図である。
この例では、第2の従来例において、全面に保護膜84を形成し、その後、ヒューズ素子97上が開口したレジストパターン87を形成する(図41(a))。この時、ヒューズ素子97上の保護膜84を開口するためのレジストパターン87の開口部88は、保護膜84の凹みの開口部89よりも内側に形成されている。
次に、ヒューズ素子97上の保護膜84をレジストパターン87により開口し、ヒューズ素子97上に保護膜84の開口部84aを形成する(図41(b))。この時、ヒューズ素子97上のシリコン窒化膜からなる保護膜84の開口部84aは、シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜99の開口部99aよりも内側で開口することから、保護膜84を構成するシリコン窒化膜がシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜99の側壁に形成される。シリコン窒化膜でシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜をの開口部側壁を被覆しているので水分などの浸入を防止することができる。
しかしながら、この第3の従来例には、以下に示す課題がある。
第1に、ヒューズ素子97の保護膜84の開口部84aを層間絶縁膜99の開口部99aよりも内側に形成し開口部99aが深い場合、保護膜84の開口部84aを精度よく形成するためには、層間絶縁膜99の開口部99aを余裕を持って大きくする必要がある。通常、ヒューズ素子97は単独(一つ)で用いられることは少なく、多数の素子で構成されるため、この層間絶縁膜99の開口部99aも多数形成されることになり、チップ面積が増加することになる。
第2に、ヒューズ素子97上の保護膜84の開口部84aの開口面積は、典型的には10μm□程度と小さく、メタル配線層数の増加に伴う層間絶縁膜の厚みは厚膜化される。そのため、保護膜84の開口部84aの深さを増加させ、この開口部のアスペクト比を増大させる。アスペクト比が増大することで、開口部(凹み)の底部を安定に加工することが一層困難となる。尚、図中の95は絶縁膜、96は下層の層間絶縁膜、98は下層のメタル配線層、100は上層のメタル配線層、101はストッパ膜である。
また、特許文献4において、ヒューズ素子上のシリコン酸化膜である層間絶縁膜の開口部の側壁から水分が浸入するのを防止するために側壁をシリコン窒化膜で被覆することが開示されている。
特開2001−135792号公報 特開平8−46048号公報 特開平8−288394号公報 特開平7−130845号公報
前記したように、第1の従来例では、メタル層数の増加に伴う層間絶縁膜(シリコン酸化膜)の厚膜化で、ヒューズ素子のレーザートリミング時(溶断時)に発生する熱エネルギーの発散が瞬時に行うことが困難となるために、内部応力が蓄積される。また、ヒューズ素子の溶断の衝撃が層間絶縁膜内で四方八方へ伝播する。この蓄積された内部応力と衝撃の伝播により上層の層間絶縁膜だけでなく、ヒューズ素子周辺の層間絶縁膜へのクラック伝播を引き起こす。このクラックの伝播により、隣接するヒューズ素子の破壊や回路構成素子の故障、そしてこのクラックから水分侵入等を引き起こし、半導体装置の信頼性の低下を招く。
第2の従来例では、ヒューズ素子上の層間絶縁膜の残膜の厚みを薄くすることが可能であるものの、メタル配線層の層数が増えると、ヒューズ素子上の層間絶縁膜の開口部の深さ(凹みの深さ)が著しく大きくなる結果、ヒューズ素子に隣接した回路パターン(回路構成素子の電極や配線などの回路パターン)の加工上の問題が発生することとなり、ヒューズ素子周辺の回路パターン配置に制約が生じてチップ面積の増加を招くこととなる。
また、ヒューズ素子上の層間絶縁膜の凹みにおいて、その底部の淵に沿ってメタル配線の残渣が生じ易くなる。このメタル残渣が工程途中で剥がれて異物になると、メタル配線層間の電気的な短絡や回路パターンに欠陥が発生する。
さらに、ヒューズ素子上の層間絶縁膜の開口部において、その開口部の側壁が露出しており、この露出した部分から水分等の侵入を招き、層間絶縁膜の剥離や、ヒューズ素子に隣接した回路構成素子の長期信頼性を低下させるといった問題を引き起こす。
第3の従来例では、前記の開口部の側壁にシリコン窒化膜からなる保護膜が形成されているため、水分等の侵入が防止され、層間絶縁膜の剥離やヒューズ素子に隣接した回路構成素子の長期信頼性が低下するという問題は回避される。しかし、保護膜の開口部がヒューズ素子上の層間絶縁膜の開口部の内側に配置されており、保護膜の開口部の大きさを必要な大きさに確保しようとすると、層間絶縁膜の開口部の大きさは必要以上に大きくなり、チップ面積の増加を引き起こす。
さらに、メタル配線層の層数が増加すると、層間絶縁膜が厚膜化し、ヒューズ素子上の層間絶縁膜の開口部の深さが増し、アスペクト比が増大することから、開口部の底部を精密に加工するのが困難になる。
また、特許文献4では、ヒューズ素子上のシリコン酸化膜である層間絶縁膜の開口部の側壁を水分を吸収しにくいシリコン窒化膜である保護膜で被覆することで、水分の導入は阻止される。しかし、層間絶縁膜の開口部の側壁が保護膜で被覆されるため層間絶縁膜の開口部を保護膜の開口部より大きくする必要があり、特許文献3の場合と同じようにチップ面積が大きくなる。
この発明の目的は、前記の課題を解決して、半導体装置に配置されるヒューズ素子をレーザー光で溶断する際に、チップ面積を増大させずにヒューズ素子を確実に溶断でき、ヒューズ素子の周辺に配置される回路構成素子等の信頼性を向上できる半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
前記の目的を達成するために、特許請求の範囲の請求項1記載の発明によれば、半導体基板上に絶縁膜を介してヒューズ素子を形成する工程と、該ヒューズ素子上と前記絶縁膜上に最下層の層間絶縁膜を形成する工程と、該最下層の層間絶縁膜上に最下層の配線層を形成する工程と、前記最下層の層間絶縁膜上と前記最下層の配線層上に少なくとも次の層間絶縁膜と次の配線層を順次積層して形成する工程と、最上層の層間絶縁膜を挟んで上下に配置される最上層の配線層と一層下の配線層を接続する第1開口部を形成すると同時に、前記ヒューズ素子上の少なくとも最上層の層間絶縁膜に第2開口部を形成する工程と、前記一層下の配線層と前記第1開口部を介して電気的に接続する前記最上層の配線層を形成する工程と、前記最上層の層間絶縁膜上と前記最上層の配線層上と前記第2開口部上に亘って保護膜を被覆する工程と、該保護膜に前記最上層の配線層に達する第3開口部をドライエッチングで形成すると同時に、前記ヒューズ素子上の前記保護膜に前記第2開口部の底部および前記第2開口部に隣接ずる前記最上層の層間絶縁膜に達する前記第2開口部より大きい第4開口部を前記ドライエッチングで形成し、前記第2開口部の側壁に前記保護膜の一部を残存させる工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法とする。
特許請求の範囲の請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記第4開口部の大きさが、前記第2開口部を形成するためのマスクパターンの開口部の大きさより1μm以上大きいとよい。
特許請求の範囲の請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記ヒューズ素子が、ポリシリコンで形成されるとよい。
特許請求の範囲の請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記最下層から前記最上層の層間絶縁膜が、シリコン酸化膜であるとよい。
特許請求の範囲の請求項5記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記保護膜が、シリコン窒化膜であるとよい。
特許請求の範囲の請求項6記載の発明によれば、半導体基板上の絶縁膜上に配置されるヒューズ素子と、該ヒューズ素子上と前記絶縁膜上に配置される最下層の層間絶縁膜と、該最下層の層間絶縁膜上に配置される最下層の配線層と、該最下層の配線層上と前記最下層の層間絶縁膜上に配置される最上層の層間絶縁膜と、該最上層の層間絶縁膜に配置され、該最上層の層間絶縁膜の一つ下に配置される下層の配線層に達する最上層の第1開口部と、前記ヒューズ素子上の前記最上層の層間絶縁膜に配置される第2開口部と、前記最上層の層間絶縁膜上に配置され前記第1開口部を介して前記下層の配線層と電気的に接続される最上層の配線層と、該最上層の配線層上と前記最上層の層間絶縁膜上に配置される保護膜とを有し、前記保護膜が前記最上層のメタル配線層に達する開口部と、前記ヒューズ素子上の前記第2開口部に達し該第2開口部に隣接する前記最上層の層間絶縁膜に達する開口部とを有し、前記第2開口部の側壁に前記保護膜の一部で前記最上層の層間絶縁膜上の前記保護膜と分離されたスペーサ状の保護膜を備えた構成の半導体装置とする。
この発明によれば、第1に、最上層の層間絶縁膜に開口部(スルーホール)を形成するのと同時に、ヒューズ素子上の最上層の層間絶縁膜を開口することで、ヒューズ素子上の層間絶縁膜に凹み構造が作られる。この結果、ヒューズ素子上の層間絶縁膜が部分的に薄くなるため、レーザートリミング時に発生する熱エネルギーがこの凹み領域を介して優先的に発散し、横方向の他領域への伝播が低減される。その結果、凹み周辺領域の横方向へのクラックの伝播が軽減される。
また、ヒューズ素子上の最上層の層間絶縁膜に開口部を形成することにより、ヒューズ素子上の層間絶縁膜の厚さが薄くなり、トリミング時に発生するヒューズ素子の溶断による衝撃をこの薄くなった層間絶縁膜の箇所に集中させ、周辺領域へクラックが伝播する現象を抑制できる。これらにより、溶断されたヒューズ素子に隣接する溶断されていないヒューズ素子が破壊することなくなり、またヒューズ素子領域周辺の層間絶縁膜にクラックの伝播がなくなり、水分の侵入が防止しされることで、周辺領域の回路構成素子の信頼性を向上させることができる。
第2に、ヒューズ素子上の層間絶縁膜の開口部の深さを最上層の層間絶縁膜の厚さ程度(1μm〜2μm)にすることで、ヒューズ素子領域に隣接した回路パターンを加工する製造上の不具合を軽減することが可能となる。
第3に、最上層の配線パターン形成時に、ヒューズ素子領域の層間絶縁膜が開口された凹み(開口部)の底部の淵(外周)に沿って残存するメタル残渣は、開口部の側壁にスペーサ状に残存した保護膜により被覆され、メタル残渣は保護膜で閉じ込められた構造となることから、後工程で剥がれて異物となる不具合が発生することは無い。また、スペーサ状の保護膜は、表面を被覆する保護膜の異方性エッチング時に残存するので、特別の追加工程は不要であり、従って製造コストの増大はない。
第4に、ヒューズ素子上の開口された層間絶縁膜の側壁には、シリコン窒化膜からなるスペーサ状の保護膜が残存しているため、水分等の侵入を防止できる。その結果、ヒューズ素子領域周辺の回路構成素子は長期信頼性を向上させることができる。
また、このスペーサ状の保護膜は薄く層間絶縁膜の側壁に残存するので、層間絶縁膜の開口部を広げる必要がなく、チップ面積の増大を引き起こすことはない。
第5に、ヒューズ素子上の保護膜の開口部を層間絶縁膜の開口部よりも大きくする(1μm以上が好ましい)ため、層間絶縁膜の平坦な箇所で保護膜を開口できるため、保護膜の開口は安定した加工が可能となる。
この発明の第1実施例の要部製造工程断面図である。 図1に続く、この発明の第1実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図2に続く、この発明の第1実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図3に続く、この発明の第1実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図4に続く、この発明の第1実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図5に続く、この発明の第1実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図6に続く、この発明の第1実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図7に続く、この発明の第1実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図8に続く、この発明の第1実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図9に続く、この発明の第1実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図10に続く、この発明の第1実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図11に続く、この発明の第1実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図12に続く、この発明の第1実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図13に続く、この発明の第1実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図14に続く、この発明の第1実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 この発明の第2実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図16に続く、この発明の第2実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図17に続く、この発明の第2実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図18に続く、この発明の第2実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図19に続く、この発明の第2実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図20に続く、この発明の第2実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図21に続く、この発明の第2実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図22に続く、この発明の第2実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図23に続く、この発明の第2実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図24に続く、この発明の第2実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図25に続く、この発明の第2実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図26に続く、この発明の第2実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図27に続く、この発明の第2実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図28に続く、この発明の第2実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図29に続く、この発明の第2実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図30に続く、この発明の第2実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図31に続く、この発明の第2実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図32に続く、この発明の第2実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 図33に続く、この発明の第2実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。 スペーサ状の保護膜が形成される様子を示す要部断面図 本発明の効果を説明する図 3層のメタル配線層が形成された別の箇所の要部断面図 第1の従来例である半導体装置に配置されたヒューズ素子の要部平面図である。 図38のX−X線で切断した要部断面図であり課題を説明する図である。 第2の従来例における工程毎のヒューズ素子領域の要部断面図である。 第3の従来例(特許文献2)における工程毎のヒューズ素子の要部断面図である。
実施の形態を以下の実施例で説明する。
図1〜図15は、この発明の第1実施例の半導体装置の製造方法を工程順に示した要部製造工程断面図である。この実施例はメタル配線層が2層の場合であり、この図はヒューズ素子とパッド電極(ボンディングパッド)が形成された箇所の要部断面図である。
半導体基板1上に、例えば、シリコン酸化膜からなる絶縁膜2を形成し、更にその上に、例えば、ポリシリコンからなるヒューズ素子3を形成する(図1)。
次に、例えば、シリコン酸化膜からなる第1の層間絶縁膜4を全面にわたり形成する(図2)。
次に、第1の層間絶縁膜4の図示しない箇所に半導体基板1と電気的に接続するコンタクトホールを形成し、続いて、例えば、アルミニウム配線層からなる第1のメタル配線層5を形成する(図3)。
次に、例えば、シリコン酸化膜からなる第2の層間絶縁膜6を全面にわたり形成する(図4)。
次に、この第2の層間絶縁膜6上に第1のメタル配線層5上に開口部8、ヒューズ素子3上に開口部9を有するレジストパターン7を形成する(図5)。
次に、レジストパターン7をマスクとして、例えば、ドライエッチングを行うことにより、第1のメタル配線層5と電気的に接続するスルーホール10を形成する。この時、スルーホール10の形成と同時に、ヒューズ素子3上の第2の層間絶縁膜6にも開口部11を形成する(図6)。これにより、開口部11の層間絶縁膜が周辺部よりも薄くなることから、ヒューズ素子の溶断時に発生する熱エネルギーが開口部11を介して優先的に発散し、ヒューズ素子3の周辺領域への熱エネルギーの伝播は抑制される。また、レーザー光のパワーでヒューズ素子3が溶断するときに発生する衝撃も、層間絶縁膜が薄く、脆い構造である開口部11で優先的に開放されるため、周辺領域へのクラック伝播を抑えることができる。すなわち、開口部11を形成することで、熱エネルギーや衝撃を開口部11に集中させることができる。この開口部11は第2の層間絶縁膜6を貫通して第1の層間絶縁膜4内に達し、第1の層間絶縁膜4と第2の層間絶縁膜6を合わせた層間絶縁膜6aに凹み12を形成する。第1の層間絶縁膜4内に凹み12の底部13が形成される。この底部13は第1層間絶縁膜4と第2の層間絶縁膜6の界面14に位置させても構わない。また、底部13を第2の層間絶縁膜6の途中に位置させても構わない。
次に、レジストパターン7を除去する(図7)。
次に、例えば、アルミニウム膜などの金属膜15をスパッタ法などにより全面に形成し、スルーホール10を介し、下層の第1のメタル配線層5との電気的な接続を行う(図8)。この時、金属膜15は下層の第1のメタル配線層5とスルーホール10を介して電気的に接続しても良いし、図示しない箇所でスルーホールを介して第1のメタル配線層5と接続しても良い。
次に、金属膜15上にレジストパターン16を形成する(図9)。
次に、レジストパターン16をマスクとして、例えば、ドライエッチングを行うことにより、金属膜15を加工して第2のメタル配線層17、18を形成する(図10)。この時、ヒューズ素子3上の開口部11における金属膜15は完全にエッチング除去されることが好ましいが、開口部11の底部13の淵20(底部の外縁)に沿ってメタル残渣19が残存することがある。
次に、レジストパターン16を除去する(図11)。
次に、例えば、シリコン窒化膜からなる保護膜21を全面にわたり形成する(図12)。これにより、前記メタル残渣19は保護膜21で被覆される。
次に、保護膜21上にレジストパターン22を形成し、第2のメタル配線層17上とヒューズ素子3上のレジストパターン22には開口部23と開口部24が形成されている。第2のメタル配線層17上の保護膜21の開口はレジストパターン22の開口部23で行い、ヒューズ素子3上の保護膜21の開口はレジストパターン22の開口部24で行う(図13)。この時、開口部24の大きさW2を凹み12の開口部の大きさW1(第2の層間絶縁膜6の開口部11の大きさ)に対し大きくする。W1は、加工ばらつき等を考慮して、W2より1μm以上にすることが好ましい。
次に、レジストパターン22をマスクとして、例えば、ドライエッチングを行い、保護膜21に開口部25、26を形成する(図14)。これにより、レジストパターン22の開口部25では、第2のメタル配線層18が露出して、ボンディングパッド領域(パッド電極)が形成される。
一方、ヒューズ素子3上の保護膜21についても、この過程で除去されるが、レジスト22の開口部24が開口部11よりも大きく開口した状態でドライエッチングが行われる結果、凹み12の側壁27にはスペーサ状の保護膜28が形成される(保護膜21の一部がスペーサ状に残存する)。このドライエッチングは等方性エッチングよりも異方性エッチングの方がスペーサ状の保護膜28を残存させるためには好ましい。ウェットエッチングではスペーサ状の保護膜28を残存させるのが難しいので好ましくない。
尚、図35にドライエッチングで凹みの側壁にスペーサー状の保護膜28が形成される様子を示した。凹みの淵では保護膜の厚さは幾何学的形状から平坦部より膜厚が厚くなる。またドライエッチングではエッチングガスが凹みに入りにくいこともあって、凹みの側壁(特に凹みの淵)には保護膜21が残留してスペーサー状の保護膜28となる。このスペーサー状の保護膜28の形成に当たってはレジストパターンは不要である。
最後にレジストパターン22を除去して、ヒューズ素子3とメタル配線層5、17、18を有する半導体装置が完成する(図15)。
このようにして製造された半導体装置について、発明のポイントを図36を用いて説明する。
図36は、本発明の半導体装置(図15)のヒューズ素子3近傍を拡大した図である。
ヒューズ素子3上に形成された凹み12の下側の層間絶縁膜4の厚みT1は、ヒューズ素子3周辺の領域で凹み12が形成されない層間絶縁膜4の厚みT2(第1および第2の層間絶縁膜4、6を合わせた層間絶縁膜6aの厚みT2)より薄くなることから、ヒューズ素子の溶断時に発生する熱エネルギーが開口部11を介して優先的に発散し、ヒューズ素子3の周辺領域への熱エネルギーの伝播は抑制される。
また、ヒューズ素子3上の層間絶縁膜4は、開口部11(凹み12)の形成により、ヒューズ素子3の上部の層間絶縁膜4の厚さが薄くなる。レーザー光のパワーでヒューズ素子3が溶断するときに発生する衝撃29が、この凹み12部分で優先的に開放されることで、周辺領域へのクラック伝播が抑制される。つまり、開口部11を形成することで、熱エネルギーや衝撃29を開口部11に集中させることができる。
この結果、層間絶縁膜4内に発生するクラック30がヒューズ素子3の周辺領域へ伝播することが抑制され、図示しない隣接するヒューズ素子が破壊されたり、層間絶縁膜4のクラック30から水分侵入等が発生することが防止される。その結果、溶断したヒューズ素子の周辺領域に形成される回路構成素子の信頼性の向上や隣接する溶断されないヒューズ素子の信頼性の向上を図ることができる。
また、凹み12の側壁27にスペーサ状の保護膜28を形成することで、層間絶縁膜6の側壁27から水分が浸入するのが防止され、ヒューズ素子3の周辺領域に形成される回路構成素子の信頼性の向上を図ることができる。
さらに、このスペーサー状の保護膜28でメタル残渣19を被覆するため、メタル残渣19は、ドライエッチングの過程で露出することなく、保護膜21により被覆されたままのため、エッチングガスや薬品等に晒されることはなく、剥がれ等による異物の発生を回避することができる。また、メタル残渣19は、スペーサ状の保護膜28により閉じ込められた状態のため、後の工程で熱処理が行われる場合でも、応力等により剥がれで、異物の発生につながる問題を回避することができる。
また、このスペーサー状の保護膜28は、保護膜21に開口部26を形成するときに、同時に形成されて、追加の工程は不要であるので製造コストの上昇はない。
スペーサー状の保護膜28の形成に当たって、レジストパターンを用いた場合、層間絶縁膜6の開口部11底面で、段差に起因したレジスト膜厚変動が少なくなる箇所で開口を行う必要があり、かつ開口部11底部のレジストパターンでスペーサー状の保護膜28の位置が決定されるため、寸法精度が要求される。
しかし、本発明では、層間絶縁膜6の開口部11よりも大きく保護膜21を開口していれば、スペーサー状の保護膜28は、レジストパターンの影響を受けることなく残存し、層間絶縁膜6の側壁27を保護する。つまり、スペーサー状の保護膜28を形成するためのレジストパターンは不要となるので、レジストパターンにおいてレイアウト的な制約を受けることはない。
また、本発明では、スペーサ状の保護膜28の形成はレジストパターンを用いないので、側壁27からの厚さはレジストパターンを用いた場合より薄くなり、スペーサー状の保護膜28の開口部28aはレジストパターンを用いて形成した場合より大きくなる。
そのため、スペーサー状の保護膜28の開口部28aを同じ大きさにした場合には、レジストパターンを用いてスペーサー状の保護膜28を形成した場合に比べて、レジストパターンなしで形成する本発明の場合の方が層間絶縁膜6の開口部11を小さくできる。
以上のことから、本発明の半導体装置においては、チップ面積を増大させずにヒューズ素子を確実に溶断でき、ヒューズ素子の周辺に配置される回路構成素子等の信頼性を向上させることができる。
尚、本発明は、CrSiで形成された薄膜抵抗の高精度なトリミングにおいても適用できて、その効果もヒューズ素子3の場合と同様である。
図16〜図34は、この発明の第2実施例の半導体装置の製造方法を工程順に示した要部製造工程断面図である。これはメタル配線層が3層の場合である。尚、ここでは、第1実施例の工程と同一工程(図1〜図4)の説明は省略し、図4に続く第1実施例と異なる工程について説明する。
図4の工程に続いて、第2の層間絶縁膜24上に開口部8を有するレジストパターン7を形成する(図16)。
次に、レジストパターン7をマスクとして、例えば、ドライエッチングを行うことにより、第1のメタル配線層5上にスルーホール10を形成する(図17)。
次に、レジストパターン7を除去する(図18)。
次に、第2のメタル配線層17となる金属膜15を、例えば、スパッタ法により全面に形成し、スルーホール10を介し、下層の第1のメタル配線層5との電気的な接続を行う(図19)。この時、金属膜15は図示しない箇所のスルーホールを介して、第1のメタル配線層5と接続しても良い。
次に、金属膜15上にレジストパターン16を形成する(図20)。
次に、レジストパターン16をマスクとして、例えば、ドライエッチングを行うことにより、第2のメタル配線層17を形成する(図21)。
次に、レジストパターン16を除去する(図22)。
次に、第3の層間絶縁膜31を全面に亘り形成する(図23)。
次に、第3の層間絶縁膜31上に開口部33および開口部34を有するレジストパターン32を形成する(図24)。
次に、レジストパターン32をマスクとして、ドライエッチングを行うことにより、第2のメタル配線層17上の第2の層間絶縁膜31にスルーホール35を形成する。この時、スルーホール35の形成と同時に、ヒューズ素子3上の第2の層間絶縁膜31に開口部36を形成する(図25)。
次に、レジストパターン32を除去する(図26)。
次に、第3のメタル配線層となる金属膜40を、例えば、スパッタ法により全面に形成し、スルーホール35を介して下層の第2のメタル配線層17との電気的な接続を行う(図27)。
次に、金属膜40上に、レジストパターン41を形成する(図28)。
次に、レジストパターン41をマスクとして、例えば、ドライエッチングを行うことにより、金属膜41を加工して第3のメタル配線層42、43(第2のメタル配線層43はパッド電極となる)を形成し、ヒューズ素子3上の金属膜41は除去する(図29)。この時、ヒューズ素子3上の開口部36における金属膜41は完全にエッチング除去されることが好ましいが、凹み37の底部の淵45(外周部)に沿ってメタル残渣44が残存することが多い。また、第3のメタル配線層42は下層の第2のメタル配線層17とスルーホール35を介して電気的に接続する。
次に、レジストパターン41を除去する(図30)。
次に、主に、シリコン窒化膜からなる保護膜46を全面にわたり形成する(図31)。これにより、前記メタル残渣44は保護膜46で被覆される。
次に、保護膜46上に開口部48および開口部49を有するレジストパターン47を形成する(図32)。この時、レジストパターン47の開口部49の大きさW2を、第3の層間絶縁膜31(最上層の層間絶縁膜)の開口部36の大きさW1に対し大きく加工する。その大きさW2は、加工ばらつき等を考慮してW1より1μm以上大きくするのが好ましい。
次に、レジストパターン47をマスクとして、例えば、ドライエッチングを行い、保護膜46に開口部50および開口部51を形成する(図33)。これにより、レジストパターン47の開口部48下には第3のメタル配線層43(パッド電極)の表面が露出し、ボンディングパッド領域が形成される。
一方、ヒューズ素子3上の保護膜47も同時に除去されるが、レジストパターン47の開口部49が第3の層間絶縁膜31の開口部36よりも大きい状態でドライエッチングが行われる結果、開口部36(凹み37)の側壁37aにはスペーサ状の保護膜52が形成されメタル残渣44は被覆される。
次に、レジストパターン47を除去して、ヒューズ素子3とメタル配線層5、17、42、43を有する半導体装置が完成する(図34)。
これは3層の場合であるが、さらに層数が増えた場合でも最上層の層間絶縁膜にスルーホールを形成する工程で、同時にヒューズ素子上の最上層の層間絶縁膜に開口部を形成することで、第1実施例と同様の効果が得られる。
前記の第1実施例および第2実施例において、ヒューズ素子上の層間絶縁膜の開口部(凹み)の深さを最上層の層間絶縁膜の膜厚程度(通常、1μm〜2μmである)にすることで、凹みの深さを浅くでき、ヒューズ素子に隣接した回路構成素子を形成する上での不具合を軽減することが可能となる。この不具合とはレジストが開口部に入り、開口部周辺のレジスト厚みが薄くなるなどである。
前記の最上層の層間絶縁膜は、第1実施例では第2の層間絶縁膜であり、第2実施例では第3の層間絶縁膜であり、さらに多層の場合には一番上の層間絶縁膜である。
つまり、ヒューズ素子21上の層間絶縁膜の凹みが、本発明では、最上層の層間絶縁膜にスルーホールを形成する時にのみ行うため、凹みの段差が小さく、フォトリソグラフィー工程での加工性に与える影響は少ない。
これに対し、第2の従来例の特許文献1にあるように、層間絶縁膜が形成される都度、スルーホールの形成過程でヒューズ素子上の開口部を形成する場合には、スルーホール形成毎に、フォトリソグラフィー工程等の加工性に影響が及び、設計上の制約が生じる。更には、層間絶縁膜に対するスルーホールの開口が行われる度に、凹み段差が積算され段差が大きくなるために、最終工程におけるフォトリソグラフィー工程等の加工は非常に困難となる。
通常、層間絶縁膜を構成する材料としては、主に、シリコン酸化膜系の材料が用いられ、この材料は光学的に透明であるため、従来例のように、ヒューズ素子上の開口部をスルーホール形成毎に行うことで、層間絶縁膜を薄くする必要はない。
本発明によれば、層間絶縁膜としてシリコン酸化膜系の材料を用いると、光学的には透明なのでその厚みには制約がない。厚みの制約はむしろ放熱の観点と、ヒューズ素子の溶断時の衝撃を開放する観点からである。そのため、ヒューズ素子上の最上層の層間絶縁膜を周辺部の層間絶縁膜より多少薄くする程度で、衝撃を層間絶縁膜の上方の薄い箇所から開放し、横方向への伝播を抑制すればよい。
従がって、本発明のように、ヒューズ素子上の最上層の層間絶縁膜に開口部(凹み)を設けることで衝撃を層間絶縁膜の上方の薄い箇所から開放できる。
また、ヒューズ素子上の層間絶縁膜に1μm〜2μm程度の凹みを形成することで、ヒューズ素子の溶断による衝撃をこの凹みの箇所から開放できる。凹みから衝撃が開放されることで、ヒューズ素子の周辺の回路構成素子へクラックの伝播を阻止できて、信頼性を向上させることができる。
1 半導体基板
2 絶縁膜
3 ヒューズ素子
4 第1の層間絶縁膜
5 第1のメタル配線層
6 第2の層間絶縁膜
7 レジストパターン
8、9、11、23、24,25,26 開口部
10 スルーホール
12 凹み
13 底部
14 境界
15 金属膜
16 レジストパターン
17、18 第2のメタル配線層
19 メタル残渣
20 底部の淵
21 保護膜
22 レジストパターン
27 側壁
28 スペーサ状の保護膜

Claims (6)

  1. 半導体基板上に絶縁膜を介してヒューズ素子を形成する工程と、該ヒューズ素子上と前記絶縁膜上に最下層の層間絶縁膜を形成する工程と、該最下層の層間絶縁膜上に最下層の配線層を形成する工程と、前記最下層の層間絶縁膜上と前記最下層の配線層上に少なくとも次の層間絶縁膜と次の配線層を順次積層して形成する工程と、最上層の層間絶縁膜を挟んで上下に配置される最上層の配線層と一層下の配線層を接続する第1開口部を形成すると同時に、前記ヒューズ素子上の少なくとも最上層の層間絶縁膜に第2開口部を形成する工程と、前記一層下の配線層と前記第1開口部を介して電気的に接続する前記最上層の配線層を形成する工程と、前記最上層の層間絶縁膜上と前記最上層の配線層上と前記第2開口部上に亘って保護膜を被覆する工程と、該保護膜に前記最上層の配線層に達する第3開口部をドライエッチングで形成すると同時に、前記ヒューズ素子上の前記保護膜に前記第2開口部の底部および前記第2開口部に隣接ずる前記最上層の層間絶縁膜に達する前記第2開口部より大きい第4開口部を前記ドライエッチングで形成し、前記第2開口部の側壁に前記保護膜の一部を残存させる工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記第4開口部の大きさが、前記第2開口部を形成するためのマスクパターンの開口部の大きさより1μm以上大きいことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記ヒューズ素子が、ポリシリコンで形成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記最下層から前記最上層の層間絶縁膜が、シリコン酸化膜であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記保護膜が、シリコン窒化膜であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 半導体基板上の絶縁膜上に配置されるヒューズ素子と、該ヒューズ素子上と前記絶縁膜上に配置される最下層の層間絶縁膜と、該最下層の層間絶縁膜上に配置される最下層の配線層と、該最下層の配線層上と前記最下層の層間絶縁膜上に配置される最上層の層間絶縁膜と、該最上層の層間絶縁膜に配置され、該最上層の層間絶縁膜の一つ下に配置される下層の配線層に達する第1開口部と、前記ヒューズ素子上の前記最上層の層間絶縁膜に配置される第2開口部と、前記最上層の層間絶縁膜上に配置され前記第1開口部を介して前記下層の配線層と電気的に接続される最上層の配線層と、該最上層の配線層上と前記最上層の層間絶縁膜上に配置される保護膜とを有し、
    前記保護膜が前記最上層のメタル配線層に達する開口部と、前記ヒューズ素子上の前記第2開口部に達し該第2開口部に隣接する前記最上層の層間絶縁膜に達する開口部とを有し、前記第2開口部の側壁に前記保護膜の一部で前記最上層の層間絶縁膜上の前記保護膜と分離されたスペーサ状の保護膜を備えたことを特徴とする半導体装置。
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