JP2011085244A - 自動変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 自動変速機のシンクロ装置によるプリシフトを短時間でスムーズに完了できるようにする。
【解決手段】 自動変速機Tは、エンジンEの駆動力がクラッチCL1,CL2を介して入力される入力軸14,15と、入力軸14,15の回転がドライブギヤおよびドリブンギヤを介して伝達される出力軸16,17とを備えており、シンクロ装置S1〜S4によりドリブンギヤを出力軸16,17に結合することで所望の変速段を確立する。車両の停止中に1速変速段あるいはリバース変速段をプリシフトすべく、出力軸16が回転を停止した状態でシンクロ装置S1,S2が作動するときに、入力軸14,15の回転を回転規制手段41により規制するので、シンクロ装置S1,S2に負荷を掛けるることなく入力軸14,15および出力軸16を共に停止させることができ、これにより容量の小さいシンクロ装置S1,S2であってもプリシフトを短時間でスムーズに完了させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エンジンの駆動力がクラッチを介して入力される入力軸と、前記入力軸の回転がドライブギヤおよびドリブンギヤを介して伝達される出力軸と、前記ドライブギヤを前記入力軸に結合するか、あるいは前記ドリブンギヤを前記出力軸に結合する噛合い係合手段とを備える自動変速機に関する。
同軸に配置された内主軸および外主軸よりなる主軸とカウンタ軸との間に複数の歯車対を備え、エンジンの駆動力を第1、第2クラッチを介して内主軸および外主軸に選択的に伝達するとともに、前記歯車対のうちの一方を噛合い係合手段を介して内、外主軸あるいはカウンタ軸に結合することで所望の変速段を確立するツインクラッチ式の自動変速機において、カウンタ軸の外周にフリクション発生手段を介してスイッチ操作手段を設け、スイッチ操作手段に対向する位置にスイッチ手段を設けたスイッチ接続状態検知装置が、下記特許文献1により公知である。
このスイッチ接続状態検知装置によれば、カウンタ軸が回転を開始するのと同時にフリクション発生手段が発生するフリクションでスイッチ操作手段がカウンタ軸につれ回りし、スイッチ操作手段がスイッチ手段を押圧して作動させることでカウンタ軸が回転を開始するタイミング、つまり第1、第2クラッチが接続を開始するタイミングを検知することができる。
特開2009−180351号公報
ところで、ツインクラッチ式の自動変速機では、例えば偶数変速段を確立した状態での車両の走行中に予め次段の奇数変速段をインギヤしておき、偶数変速段用のクラッチを係合解除して奇数変速段用のクラッチを係合することで前記奇数変速段を確立し、あるいは奇数変速段を確立した状態での車両の走行中に予め次段の偶数変速段をインギヤしておき、奇数変速段用のクラッチを係合解除して偶数変速段用のクラッチを係合することで前記偶数変速段を確立する、いわゆるプリシフトが行われる。
車両が停止状態にあるときに、シンクロ装置を作動させて例えば1速変速段をプリシフトしておき、続いて奇数変速段用のクラッチ係合することで1速変速段を確立して車両を発進させる場合を考える。車両の停止時にはシンクロ装置の出力側(駆動輪側)は回転を停止した状態にあるが、シンクロ装置の入力側(エンジン側)は係合解除した奇数変速段用のクラッチを介してエンジンに接続されているため、前記奇数変速段用のクラッチの引きずりによりエンジンの駆動力がシンクロ装置の入力側に作用してしまい、シンクロ装置の入力側および出力側間に差回転が発生することなる。
このような場合、シンクロ装置の同期機能により入力側の回転(クラッチの引きずりトルク)を制動して停止させ、入力側および出力側の差回転を消滅させた状態でプリシフトを行うことになる。しかしながら、低温時におけるエンジンの始動直後のように自動変速機の作動油が低温で粘性が高い状態では、クラッチの摩擦係合要素に付着した作動油の粘性でクラッチの引きずりトルクが大きくなるため、シンクロ装置が発生する同期機能が不足してスムーズなインギヤが困難になる可能性がある。これを回避するにはシンクロ装置の容量を大きくすることが必要となり、そのためにシンクロ装置の寸法や重量が増加する問題がある。
またシンクロ装置による同期が完了した後に、スリーブのチャンファでブロッキングリングのドグ歯やギヤのドグ歯を掻き分ける際にも大きな荷重が必要となるため、シンクロ装置を作動させる油圧アクチュエータに供給するライン圧を高めることが必要となり、そのために大型のオイルポンプが必要になって重量やエンジンの燃料消費量が増加する問題がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、自動変速機の噛合い係合手段によるインギヤを短時間でスムーズに完了できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、エンジンの駆動力がクラッチを介して入力される入力軸と、前記入力軸の回転がドライブギヤおよびドリブンギヤを介して伝達される出力軸と、前記ドライブギヤを前記入力軸に結合するか、あるいは前記ドリブンギヤを前記出力軸に結合する噛合い係合手段とを備える自動変速機において、前記出力軸が回転を停止した状態で前記噛合い係合手段が作動するときに前記入力軸の回転を規制する回転規制手段を備えることを特徴とする自動変速機が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記回転規制手段は、前記入力軸との間で駆動力を伝達する回転部材あるいは該入力軸自体に設けた凹部に、アクチュエータで作動する係止部材を係合させることで前記入力軸の回転を規制することを特徴とする自動変速機が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記クラッチは、前記エンジンに接続された入力部材と、前記入力軸に接続された出力部材と、前記入力部材および前記出力部材間に配置された湿式の摩擦係合要素とを備え、前記回転規制手段は前記入力部材あるいは前記出力部材の回転を規制することで前記入力軸の回転を規制することを特徴とする自動変速機が提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項1〜請求項3の何れか1項の構成に加えて、前記回転規制手段は、変速機の作動油の低温時に作動することを特徴とする自動変速機が提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、請求項1〜請求項4の何れか1項の構成に加えて、前記噛合い係合手段はシンクロ装置であり、前記回転規制手段は前記シンクロ装置が作動を完了するまで前記入力軸の回転を規制することを特徴とする自動変速機。
尚、実施の形態の第1、第2クラッチCL1,CL2は本発明のクラッチに対応し、実施の形態の1速−3速シンクロ装置S1、4速−リバースシンクロ装置S2、5速−7速シンクロ装置S3および2速−6速シンクロ装置S4は本発明の噛合い係合手段に対応し、実施の形態の第1、第2副入力軸14,15は本発明の入力軸に対応し、実施の形態の第1、第2出力軸16,17は本発明の出力軸に対応し、実施の形態のクラッチドラム36は本発明の入力部材に対応し、実施の形態の第1、第2クラッチハブ37,38は本発明の出力部材に対応し、実施の形態の第1、第2摩擦係合要素39,40は本発明の摩擦係合要素に対応し、実施の形態の油圧アクチュエータ45および電磁アクチュエータ54は本発明のアクチュエータに対応する。
請求項1の構成によれば、自動変速機は、エンジンの駆動力がクラッチを介して入力される入力軸と、入力軸の回転がドライブギヤおよびドリブンギヤを介して伝達される出力軸とを備えており、噛合い係合手段によりドライブギヤを入力軸に結合するか、あるいはドリブンギヤを出力軸に結合することで所望の変速段を確立することができる。出力軸が回転を停止した状態で噛合い係合手段が作動するときに、入力軸の回転を回転規制手段により規制するので、噛合い係合手段に負荷を掛けることなく入力軸および出力軸を共に停止させることができ、これにより容量の小さい噛合い係合手段であってもインギヤを短時間でスムーズに完了させることができる。
また請求項2の構成によれば、回転規制手段は、入力軸との間で駆動力を伝達する回転部材あるいは該入力軸自体に設けた凹部にアクチュエータで作動する係止部材を係合させるので、簡単な構造で入力軸の回転を確実に規制することができる。
また請求項3の構成によれば、クラッチが、エンジンに接続された入力部材と、入力軸に接続された出力部材と、入力部材および出力部材間に配置された湿式の摩擦係合要素とを備えるので、回転規制手段が入力部材あるいは出力部材の回転を規制することで入力軸の回転を規制して入力軸および出力軸を共に停止させることができる。
また請求項4の構成によれば、変速機の作動油の粘性が高くなってクラッチの引きずりトルクが増加する低温時に回転規制手段が作動するので、回転規制手段の効果が一層有効に発揮される。
また請求項5の構成によれば、噛合い係合手段をシンクロ装置で構成したので、シンクロ装置が作動を完了するまで回転規制手段が入力軸の回転を規制することで、入力軸および出力軸を共に停止させてシンクロ装置をスムーズに作動させることができる。
ツインクラッチ式の自動変速機のスケルトン図。(第1の実施の形態) 図1の2−2線拡大断面図。(第1の実施の形態) 作用を説明するフローチャート。(第1の実施の形態) 前記図2に対応する図。(第2の実施の形態) 前記図1に対応する図。(第3の実施の形態)
以下、図1〜図3に基づいて本発明の第1の実施の形態を説明する。
図1には前進7速、後進1速のツインクラッチ式の自動変速機の骨格が示される。自動変速機Tは、エンジンEのクランクシャフト11の駆動力がトルクコンバータ12を介して入力される主入力軸13を備えており、主入力軸13の外周に第1副入力軸14および第2副入力軸15が同軸かつ相対回転自在に嵌合する。主入力軸13と径方向内側の第1副入力軸14とは湿式多板型の第1クラッチCL1を介して結合可能であり、かつ主入力軸13と径方向外側の第2副入力軸15とは湿式多板型の第2クラッチCL2を介して結合可能である。そして主入力軸13と平行に第1出力軸16および第2出力軸17が配置される。
第1、第2クラッチCL1,CL2は、主入力軸13に結合された共通のクラッチドラム36を備えており、第1クラッチCL1は第1副入力軸14に結合された第1クラッチハブ37を備えるとともに、第2クラッチCL2は第2副入力軸15に結合された第2クラッチハブ38を備える。そして第1クラッチCL1はクラッチドラム36および第1クラッチハブ37間に複数の第1摩擦係合要素39…を備え、第2クラッチCL2はクラッチドラム36および第2クラッチハブ38間に複数の第2摩擦係合要素40…を備える。そしてクラッチドラム36の外周面に臨む位置に、そのクラッチドラム36の回転を規制する回転規制手段41が設けられる。
第1副入力軸14には1速ドライブギヤ18と、3速−5速ドライブギヤ19と、7速ドライブギヤ20とが固設され、第2副入力軸15には2速−リバースドライブギヤ21と、4速−6速ドライブギヤ22とが固設される。
第1出力軸16には1速ドライブギヤ18に噛合する1速ドリブンギヤ23と、3速−5速ドライブギヤ19に噛合する3速ドリブンギヤ24と、4速−6速ドライブギヤ22に噛合する4速ドリブンギヤ25と、リバースドリブンギヤ27とが相対回転自在に支持される。1速ドリブンギヤ23および3速ドリブンギヤ24は1速−3速シンクロ装置S1を介して第1出力軸16に選択的に結合可能であり、4速ドリブンギヤ25およびリバースドリブンギヤ27は4速−リバースシンクロ装置S2を介して第1出力軸16に選択的に結合可能である。
第2出力軸17には3速−5速ドライブギヤ19に噛合する5速ドリブンギヤ28と、7速ドライブギヤ20に噛合する7速ドリブンギヤ29と、2速−リバースドライブギヤ21およびリバースドリブンギヤ27に噛合する2速ドリブンギヤ30と、4速−6速ドライブギヤ22に噛合する6速ドリブンギヤ31とが相対回転自在に支持される。5速ドリブンギヤ28および7速ドリブンギヤ29は5速−7速シンクロ装置S3を介して第2出力軸17に選択的に結合可能であり、2速ドリブンギヤ30および6速ドリブンギヤ31は2速−6速シンクロ装置S4を介して第2出力軸17に選択的に結合可能である。
第1出力軸16に固設した第1ファイナルドライブギヤ32と、第2出力軸17に固設した第2ファイナルドライブギヤ33とがディファレンシャルギヤDのファイナルドリブンギヤ34に噛合し、ディファレンシャルギヤDから左右に延びるドライブシャフト35,35に左右の車輪W,Wが接続される。
上記構成により、第1クラッチCL1を締結すると、エンジンEのクランクシャフト11の駆動力はトルクコンバータ12→主入力軸13→第1クラッチCL1の経路で第1副入力軸14に伝達され、第2クラッチCL2を締結すると、エンジンEのクランクシャフト11の駆動力はトルクコンバータ12→主入力軸13→第2クラッチCL2の経路で第2副入力軸15に伝達される。
よって、1速−3速シンクロ装置S1を右動して1速ドリブンギヤ23を第1出力軸16に結合した状態で第1クラッチCL1を締結すると1速変速段が確立し、2速−6速シンクロ装置S4を右動して2速ドリブンギヤ30を第2出力軸17に結合した状態で第2クラッチCL2を締結すると2速変速段が確立し、1速−3速シンクロ装置S1を左動して3速ドリブンギヤ24を第1出力軸16に結合した状態で第1クラッチCL1を締結すると3速変速段が確立し、4速−リバースシンクロ装置S2を左動して4速ドリブンギヤ25を第1出力軸16に結合した状態で第2クラッチCL2を締結すると4速変速段が確立し、5速−7速シンクロ装置S3を左動して5速ドリブンギヤ28を第2出力軸17に結合した状態で第1クラッチCL1を締結すると5速変速段が確立し、2速−6速シンクロ装置S4を左動して6速ドリブンギヤ31を第2出力軸17に結合した状態で第2クラッチCL2を締結すると6速変速段が確立し、5速−7速シンクロ装置S3を右動して7速ドリブンギヤ29を第2出力軸17に結合した状態で第1クラッチCL1を締結すると7速変速段が確立する。また4速−リバースシンクロ装置S2を右動してリバースドリブンギヤ27を第1出力軸16に結合して第2クラッチCL2を締結するとリバース変速段が確立する。
以上のように、1速変速段から7速変速段へのシフトアップ時には、第1クラッチCL1が係合して1速変速段が確立している間に2速変速段をプリシフトしておき、第1クラッチCL1を係合解除して第2クラッチCL2を係合することで2速変速段を確立し、第2クラッチCL2が係合して2速変速段を確立している間に3速変速段をプリシフトしておき、第2クラッチCL2を係合解除して第1クラッチCL1を係合することで3速変速段を確立し、これを繰り返してシフトアップを行う。
また7速変速段から1速変速段へのシフトダウン時には、第1クラッチCL1が係合して7速変速段が確立している間に6速変速段をプリシフトしておき、第1クラッチCL1を係合解除して第2クラッチCL2を係合することで6速変速段を確立し、第2クラッチCL2が係合して6速変速段を確立している間に5速変速段をプリシフトしておき、第2クラッチCL2を係合解除して第1クラッチCL1を係合することで5速変速段を確立し、これを繰り返してシフトダウンを行う。
これにより、駆動力の途切れのないシフトアップおよびシフトダウンが可能になる。
尚、前進発進時には車両の停止中に1速変速段をプリシフトしておき、この状態から第1クラッチCL1を係合して1速変速段を確立する。また後進発進時には車両の停止中にリバース変速段をプリシフトしておき、この状態から第2クラッチCL2を係合してリバース変速段を確立する。
図2に示すように、回転規制手段41は、自動変速機Tのケーシング42に支点ピン43を介して中間部を枢支された係止部材44を備えており、係止部材44の一端には油圧アクチュエータ45が接続され、係止部材44の他端にはクラッチドラム36の外周に形成した複数の凹部36aに係合可能な係止爪44aが設けられる。油圧アクチュエータ45は、ケーシング42に支持されたシリンダ46と、シリンダ46に摺動自在に嵌合するピストン47と、ピストン47の一端に結合されてシリンダ46から外部に延出するピストンロッド48と、シリンダ46内のピストン47の一端側に区画された油室49と、シリンダ46内のピストン47の他端側に配置されたリターンスプリング50とを備えており、係止部材44の一端側に形成した長孔44bにピストンロッド48の先端に設けたピン51が係合する。
従って、油路52からシリンダ46の油室49に油圧を供給してピストン47をリターンスプリング50の弾発力に抗して移動させると、係止部材44が支点ピン43を中心に揺動して係止爪44aがクラッチドラム36の何れかの凹部36aに係合し、クラッチドラム36が回転不能に拘束される。このとき、係止部材44の揺動限界がケーシング42に設けたストッパ53により規制される。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
既に説明したように、前進発進時には車両の停止中に1速変速段をプリシフトしておき、この状態から第1クラッチCL1を係合して1速変速段を確立する。1速変速段をプリシフトするには、1速−3速シンクロ装置S1を右動して1速ドリブンギヤ23を第1出力軸16に結合する必要があるが、車両の停止中には車輪Wに接続された第1出力軸16は回転を停止しているのに対し、主入力軸13に非係合状態の湿式多板型の第1クラッチCL1を介して接続された第1副入力軸14は、第1クラッチCL1の引きずりにより主入力軸13に引きずられて回転するため、第1副入力軸14に固設した1速ドライブギヤ19に噛合する1速ドリブンギヤ23が連れ回りする。
特に、自動変速機Tの作動油の粘性が高くなる低温時における発進時には1速ドリブンギヤ23が強く引きずられるため、1速−3速シンクロ装置S1で1速ドリブンギヤ23の回転を停止させて停止中の第1出力軸16と同期させようとすると大きな同期荷重が必要になり、小型で小容量の1速−3速シンクロ装置S1では同期に時間が掛かって速やかなプリシフトが困難になる問題がある。
そこで本実施の形態では、自動変速機Tの作動油の粘性が高くなる低温時に1速変速段をプリシフトする際に、回転規制手段41で第1、第2クラッチCL1,CL2のクラッチドラム36の回転を停止させることで、クラッチドラム36の回転が第1副入力軸14に伝達されないようにし、第1副入力軸14に設けた1速ドライブギヤ18に噛合する1速ドリブンギヤ23を停止状態にし、同じく停止状態にある第1出力軸16との間の差回転を消滅させる。これにより、1速−3速シンクロ装置S1は殆ど同期荷重を発生することなく、短時間でスムーズに1速ドリブンギヤ23を第1出力軸16に結合して1速変速段をプリシフトすることができ、しかも1速−3速シンクロ装置S1に大容量のものを使用する必要がなくなって重量およびスペースを削減することができる。
また回転規制手段41はクラッチドラム36の凹部36aに係止部材44の係止爪44aを係合させるだけなので、簡単な構造で第1副入力軸14の回転を確実に規制することができる。
以上、車両の停止中に1速変速段をプリシフトする場合について説明したが、車両の停止中にリバース変速段をプリシフトする場合の作用も同様である。即ち、第1、第2クラッチCL1,CL2のクラッチドラム36の回転を停止させることで、クラッチドラム36の回転が第2副入力軸15に伝達されないようにし、第2副入力軸15に固設した2速−リバースドライブギヤ21に2速ドリブンギヤ30を介して噛合するリバースドリブンギヤ27を停止状態にし、同じく停止状態にある第1出力軸16との間の差回転を消滅させる。これにより、4速−リバースシンクロ装置S2は殆ど同期荷重を発生することなく、短時間でスムーズにリバースドリブンギヤ27を第1出力軸16に結合してリバース変速段をプリシフトすることができる。
しかも回転規制手段41は第1、第2クラッチCL1,CL2に共通のクラッチドラム36の回転を停止させるので、一つの回転規制手段41で第1副入力軸14および第2副入力軸15の両方の回転を停止させて部品点数の削減に寄与することができる。
次に、上記作用を図3のフローチャートに基づいて更に説明する。
先ずステップS1で自動変速機Tのシフトポジションが「P」ポジションあるいは「N」ポジションであり、かつ車速=0であって車両が停止しているとき、ステップS2で自動変速機Tの作動油の温度が閾値以下の低温状態であれば、ステップS3で回転規制手段41を作動させてクラッチドラム36の回転を停止させることで、第1、第2副入力軸14,15の回転を停止させる。
続くステップS4で運転者が車両を発進させるべくシフトチェンジを行い、シフトポジションが「D」ポジションあるいは「R」ポジションになると、ステップS5で1速−3速シンクロ装置S12が右動して1速変速段がプリシフトされるか、あるいは4速−リバースシンクロ装置S2が右動してリバース変速段がプリシフトされる。このとき、第1、第2副入力軸14,15が停止することで1速ドリブンギヤ23およびリバースドリブンギヤ27は停止状態にあるため、1速−3速シンクロ装置S1あるいは4速−リバースシンクロ装置S2は大きな同期負荷を受けることなくインギヤが短時間でスムーズに完了する。
そしてステップS6でインギヤが完了すると、ステップS7で回転規制手段41を非作動状態に戻してクラッチドラム36の回転が可能な状態にした後、ステップS8で第1クラッチCL1を係合して1速変速段を確立するか、第2クラッチCL2を係合してリバース変速段を確立する。
前記ステップS1でシフトポジションが「P」ポジションでも「N」ポジションでもないか、車速≠0であって車両が停止していないとき、あるいは前記ステップS2で自動変速機Tの作動油の温度が閾値を超えていれば、1速−3速シンクロ装置S1あるいは4速−リバースシンクロ装置S2は大きな同期負荷を受けないため、ステップS9で回転規制手段41を非作動状態にしてクラッチドラム36の回転が可能な状態にする。
次に、図4に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
第2の実施の形態は、第1の実施の形態の油圧アクチュエータ45をソレノイドよりなる電磁アクチュエータ54に置き換えたものであり、電磁アクチュエータ54の出力ロッド55の先端に設けたピン51が係止部材44の長孔44aに係合する。よって、電磁アクチュエータ54の出力ロッド55を進退させて係止部材44を揺動させることで、係止爪44aをクラッチドラム36の凹部36aに対して係脱することができる。
この第2の実施の形態によっても、上述した第1の実施の形態の作用効果と同様の作用効果を達成することができる。
次に、図5に基づいて本発明の第3の実施の形態を説明する。
第3の実施の形態は、第1の実施の形態の回転規制手段41をバンドブレーキ装置で構成したものであり、バンドブレーキ装置でクラッチドラム36の外周面を拘束することで第1、第2副入力軸14,15の回転を停止させるようになっている。
この第3の実施の形態によっても、上述した第1の実施の形態の作用効果と同様の作用効果を達成することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態ではツインクラッチ式の自動変速機Tを例示したが、本発明はツインクラッチ式でない自動変速機に対しても適用することができる。
また実施の形態では1個の回転規制手段41が第1、第2クラッチCL1,CL2のクラッチドラム36の回転を停止させているが、2個の回転規制手段で第1クラッチCL1の第1クラッチハブ37と第2クラッチCL2の第2クラッチハブ38とをそれぞれ停止させても良く、あるいは2個の回転規制手段で第1、第2副入力軸14,15をそれぞれ停止させても良い。
また実施の形態では4個のシンクロ装置S1〜S4が第1、第2出力軸16,17に設けられているが、それらの前部あるいは一部を第1、第2副入力軸14,15に設けても良い。
また実施の形態では低温時にのみ回転規制手段41を作動させているが、常温時にも回転規制手段41を作動させることができる。
CL1 第1クラッチ(クラッチ)
CL2 第2クラッチ(クラッチ)
E エンジン
S1 1速−3速シンクロ装置(噛合い係合手段)
S2 4速−リバースシンクロ装置(噛合い係合手段)
S3 5速−7速シンクロ装置(噛合い係合手段)
S4 2速−6速シンクロ装置(噛合い係合手段)
14 第1副入力軸(入力軸)
15 第2副入力軸(入力軸)
16 第1出力軸(出力軸)
17 第2出力軸(出力軸)
36 クラッチドラム(入力部材)
36a 凹部
37 第1クラッチハブ(出力部材)
38 第2クラッチハブ(出力部材)
39 第1摩擦係合要素(摩擦係合要素)
40 第2摩擦係合要素(摩擦係合要素)
41 回転規制手段
44 係止部材
45 油圧アクチュエータ(アクチュエータ)
54 電磁アクチュエータ(アクチュエータ)

Claims (5)

  1. エンジン(E)の駆動力がクラッチ(CL1,CL2)を介して入力される入力軸(14,15)と、
    前記入力軸(14,15)の回転がドライブギヤおよびドリブンギヤを介して伝達される出力軸(16,17)と、
    前記ドライブギヤを前記入力軸(14,15)に結合するか、あるいは前記ドリブンギヤを前記出力軸(16,17)に結合する噛合い係合手段(S1〜S4)とを備える変速機において、
    前記出力軸(16,17)が回転を停止した状態で前記噛合い係合手段(S1〜S4)が作動するときに前記入力軸(14,15)の回転を規制する回転規制手段(41)を備えることを特徴とする自動変速機。
  2. 前記回転規制手段(41)は、前記入力軸(14,15)との間で駆動力を伝達する回転部材(36)あるいは該入力軸(14,15)自体に設けた凹部(36a)に、アクチュエータ(45,54)で作動する係止部材爪(44)を係合させることで前記入力軸(14,15)の回転を規制することを特徴とする、請求項1に記載の自動変速機。
  3. 前記クラッチ(CL1,CL2)は、前記エンジン(E)に接続された入力部材(36)と、前記入力軸(14,15)に接続された出力部材(37,38)と、前記入力部材(36)および前記出力部材(37,38)間に配置された湿式の摩擦係合要素(39,40とを備え、前記回転規制手段(41)は前記入力部材(36)あるいは前記出力部材(37,38)の回転を規制することで前記入力軸(14,15)の回転を規制することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の自動変速機。
  4. 前記回転規制手段(41)は、変速機の作動油の低温時に作動することを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の自動変速機。
  5. 前記噛合い係合手段はシンクロ装置(S1〜S4)であり、前記回転規制手段(41)は前記シンクロ装置(S1〜S4)が作動を完了するまで前記入力軸(14,15)の回転を規制することを特徴とする、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の自動変速機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014081064A (ja) * 2012-10-18 2014-05-08 Hyundai Motor Company Co Ltd 車両のdct制御方法
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