JP2011084537A - 肝機能の保護・改善剤 - Google Patents
肝機能の保護・改善剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011084537A JP2011084537A JP2009240520A JP2009240520A JP2011084537A JP 2011084537 A JP2011084537 A JP 2011084537A JP 2009240520 A JP2009240520 A JP 2009240520A JP 2009240520 A JP2009240520 A JP 2009240520A JP 2011084537 A JP2011084537 A JP 2011084537A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liver function
- sample
- protecting
- fat diet
- agent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
- Medicines Containing Plant Substances (AREA)
Abstract
【解決手段】0〜10℃の温度で馴化したエノキタケ(Flammulina velutipes)を、肝機能の保護・改善剤に含有させたことを特徴とする。
【選択図】なし
Description
本試験例では、マウスを用い、体重、血糖値、血中コレステロール、中性脂肪、ALTを定期的に測定し、低温馴化した菌糸体の効果を評価した。
4℃の低温下で約1週間、ファーメンター中で処理することによって、エノキタケの菌糸体を得た。エノキタケ菌糸体の培地としては、上記表1の組成からなるYG培地を用いた。培地中のエノキタケ菌糸体を回収後に、3.9質量%となるように混入した餌を調整した。このようにして得られたエノキタケ菌糸体を含む餌(試料)を実施例1とした。
すなわち、実施例1、実施例2、比較例1の3種の試料のエノキタケ菌糸体の濃度は下記表5のとおりである。
マウスとしては、C57BL/6系統の雄のマウスを用いた。予め6ヶ月間、高脂肪食(カロリー比率:60%)を摂取させたマウスを、体重、血糖値、血中コレステロール、中性脂肪、ALTの平均値が揃うように6匹ずつの群にグループ分けし、1群(6匹)は、実施例1の試料を添加した高脂肪食でさらに10週間飼育し、他の1群(6匹)は、実施例2の試料を添加した高脂肪食で同様に10週間飼育し、さらに他の1群(6匹)は、比較例1の試料を添加した高脂肪食で同様に10週間飼育した。10週間の飼育の過程においては、1週間毎に体重を測定し、2週間毎に血液を採取した。さらに、他の1群(6匹)については、対照(コントロール)として、試料を添加していない高脂肪食で同様に10週間飼育した。
採取した血液について、先ず血糖値を測定した。本実施例では、Gセンサー(アークレイ社製)を用いて血糖値を測定した。その結果を図1及び図2に示す。図1は実施例1と比較例1とを対比したグラフ、図2は実施例2と対照とを対比したグラフである。図1及び図2において、横軸は週間、縦軸は血糖値(mg/dl)を示す。図1からも明らかなように、実施例1の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスの血糖値は、比較例1の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスの血糖値に比べて低く、特に8週、10週において、その差が顕著となっていた。一方、図2からも明らかなように、実施例2の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスの血糖値は、試料を添加していない高脂肪食を餌として飼育した、対照のマウスの血糖値に比べて大きな差が見られなかった。
一方、上記のように採取した血液から、遠心分離器で血清を分離した。遠心分離器による遠心分離は、回転数12000rpm、温度4℃の条件で、15分間行った。分離した血清は、コレステロール、中性脂肪、ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)の測定に用いた。コレステロール、中性脂肪、ALTの測定は、富士ドライケム7000(富士フィルム株式会社製)によって行った。
コレステロールの測定結果を図3及び図4に示す。図3からも明らかなように、実施例1の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスのコレステロールの測定値は、比較例1の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスのコレステロールの測定値に比べて低く、特に8週、10週において、その差が顕著となっていた。一方、図4からも明らかなように、実施例2の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスのコレステロールの測定値は、4週頃までは対照のマウスのコレステロールの測定値に比べて高かったが、6週〜10週においては、実施例2の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスのコレステロールの測定値は、対照のマウスのコレステロールの測定値に比べて低くなった。
中性脂肪の測定結果を図5及び図6に示す。図5からも明らかなように、4週頃までは、実施例1の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスの中性脂肪の測定値は、比較例1の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスの中性脂肪の測定値に比べて高かったが、8週頃では、実施例1の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスの中性脂肪の測定値は、比較例1の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスの中性脂肪の測定値に比べて低くなった。一方、図6からも明らかなように、実施例2の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスの中性脂肪の測定値は、対照のマウスの中性脂肪の測定値に比べて大きな差が見られなかった。
ALTの測定結果を図7及び図8に示す。図7からも明らかなように、実施例1の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスのALTの測定値は、比較例1の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスのALTの測定値に比べて低く、特に4〜10週において、その差が顕著であった。一方、図8からも明らかなように、実施例2の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスのALTの測定値は、4週頃までは対照のマウスのALTの測定値に比べて高かったが、6週〜10週においては、実施例2の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスのALTの測定値は、対照のマウスのALTの測定値に比べて低くなった。
実施例1の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウス、実施例2の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウス、及び比較例1の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスの体重を1週間毎に測定し、その増加率を求めた。測定した体重のグラフを図9に示し、体重の増加率を図10に示す。図10からも明らかなように、実施例1の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスの体重増加率、及び実施例2の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウス体重増加率は、比較例1の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスの体重増加率に比べて低かった。
実施例1の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスと、比較例1の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスの脈拍数及び血圧を測定した。測定には、無加熱型非観血式血圧計(室町機械株式会社製)を用いた。その測定結果を表6及び表7に示す。
以上のように、実施例1の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスは、比較例1の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスに比べて血糖値が低く、またコレステロール、中性脂肪、ALTの測定値のいずれも低かった。特にALTの測定値には大きな差があった。また実施例1の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスの血圧は、比較例1の試料を添加した高脂肪食を餌として飼育したマウスの血圧に比べて少し高かったが、脈拍数は低かった。
本実施例では、エノキタケ菌糸の脂肪酸組成を測定した。その手順について説明すると、先ずエノキタケ菌糸を凍結乾燥させた後、Bligh−Dyer法によってエノキタケ菌糸から脂質を抽出し、ナトリウムメトキシド、メタノール、ベンゼンでメチルエステル化を行った。
Claims (2)
- 0〜10℃の温度で馴化したエノキタケを含有することを特徴とする肝機能の保護・改善剤。
- エノキタケの菌糸体を用いる請求項1記載の肝機能の保護・改善剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009240520A JP5498754B2 (ja) | 2009-10-19 | 2009-10-19 | 肝機能の保護・改善剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009240520A JP5498754B2 (ja) | 2009-10-19 | 2009-10-19 | 肝機能の保護・改善剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011084537A true JP2011084537A (ja) | 2011-04-28 |
JP5498754B2 JP5498754B2 (ja) | 2014-05-21 |
Family
ID=44077767
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009240520A Active JP5498754B2 (ja) | 2009-10-19 | 2009-10-19 | 肝機能の保護・改善剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5498754B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019189292A1 (ja) * | 2018-03-27 | 2019-10-03 | 株式会社雪国まいたけ | ウイルス感染症の治療剤及び/又は予防剤 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004024237A (ja) * | 2002-03-15 | 2004-01-29 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 担子菌類の産生する不凍タンパク質 |
-
2009
- 2009-10-19 JP JP2009240520A patent/JP5498754B2/ja active Active
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004024237A (ja) * | 2002-03-15 | 2004-01-29 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 担子菌類の産生する不凍タンパク質 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
JPN6013061884; 桐渕 壽子 他: 'エノキタケによる高血圧自然発症ラットにおける血圧上昇抑制作用, 血中および肝臓脂質におよぼす影響' 日本家政学会誌 48(6), 1997, pp.485-490 * |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019189292A1 (ja) * | 2018-03-27 | 2019-10-03 | 株式会社雪国まいたけ | ウイルス感染症の治療剤及び/又は予防剤 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5498754B2 (ja) | 2014-05-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6684966B2 (ja) | 新規なラクトバチルス・サケイ及びそれを含む組成物 | |
JP4410555B2 (ja) | 治療剤 | |
WO2012137953A1 (ja) | 動物用栄養組成物 | |
JPWO2004100969A1 (ja) | 治療剤 | |
JPWO2003006037A1 (ja) | 治療剤 | |
HaÅ et al. | The effect of addition bee pollen to feed mixtures on internal fat of broiler Ross 308 | |
CN114128890A (zh) | 营养补充性组合物 | |
CN1809369A (zh) | 水芹科植物的提取物及其制备方法 | |
CN1777420A (zh) | 用于预防和/或改善与生活方式相关疾病的经加工的油脂组合物 | |
JPWO2008047663A1 (ja) | 解毒酵素活性増強剤 | |
JP5498754B2 (ja) | 肝機能の保護・改善剤 | |
JP5590758B2 (ja) | マーカータンパク質量調節用組成物 | |
WO2018207741A1 (ja) | PGC-1α生合成促進剤および遅筋速筋化抑制剤 | |
CN109982575A (zh) | 饲料及其制造方法 | |
JP2012031153A (ja) | 脂肪燃焼促進剤 | |
JPWO2008123417A1 (ja) | 抗疲労剤 | |
JP2003137796A (ja) | 肝機能保護剤または改善剤 | |
JP6391959B2 (ja) | 非アルコール性脂肪性肝炎の改善剤および改善用栄養組成物 | |
JP6107328B2 (ja) | 抗炎症作用を増強させたプロポリス・ケルセチン含有組成物の製造方法 | |
TWI294284B (ja) | ||
KR102444748B1 (ko) | 꼬막 분말 또는 꼬막 증숙액을 유효성분으로 함유하는 장건강 개선용 조성물 | |
JP4104853B2 (ja) | 肝機能保護剤または改善剤 | |
JP2010514752A (ja) | アラザイムを有効成分とする肝機能保護用薬学的組成物 | |
JP5554175B2 (ja) | メタボリックシンドローム予防又は改善組成物 | |
CN117695296A (zh) | 一种有机硒化合物在预防或治疗代谢性疾病中的应用 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20121012 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20121012 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121207 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20130805 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20131213 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140212 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140303 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140310 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5498754 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |