JP2011084193A - ランフラットタイヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カーカス層2と、そのタイヤ半径方向外側に配設されたベルト層3とを有し、トレッド部12と、バットレス部13と、サイド部14とを備え、バットレス部からサイド部にわたるカーカス層の内側に断面三日月状のサイド補強ゴム層4が配設されてなるランフラットタイヤである。扁平率が50%以下であり、カーカスプライの補強材として
、単糸膠着率が30%より大きく、単糸繊度が0.5〜10dtexであり、引張強度が10.0cN/dtex以上であるポリケトン繊維からなるコードであって、ディップ処理済みコードとしての、最大熱収縮応力が0.1〜1.8cN/dtexの範囲であり、150℃×30分乾熱処理時熱収縮率が0.3〜5%の範囲であるコードを用いた。
【選択図】図1
Description
扁平率が50%以下であり、かつ、前記カーカスプライの補強材として、下記式(I)、
単糸膠着率(%)=[1−(見かけの単糸数/単糸数)]×100 (I)
(式中、見かけの単糸数は、繊維を10cmの長さに切断し、膠着して分繊ができない単糸の組を1本として数えたときの単糸の本数であり、単糸数は、前記繊維の製造に用いた紡口口金の孔数と同じ値である)で表される単糸膠着率が30%より大きく、単糸繊度が0.5〜10dtexであり、引張強度が10.0cN/dtex以上であるポリケトン繊維からなるコードであって、ディップ処理済みコードとしての、最大熱収縮応力が0.1〜1.8cN/dtexの範囲であり、150℃×30分乾熱処理時熱収縮率が0.3〜5%の範囲であるコードを用いたことを特徴とするものである。
乾熱収縮率(%)=(Lb−La)/Lb×100
但し、Lbは熱処理前の繊維長、Laは熱処理後の繊維長である。
図1に、本発明のランフラットタイヤの一例の幅方向片側断面図を示す。図示するように、本発明のランフラットタイヤは、左右一対のビード部11にそれぞれ埋設されたビードコア1間にトロイド状に延在する本体部、および、ビードコア1の周りにタイヤ幅方向内側から外側に向けて巻上げられた巻上げ部からなる1枚以上のカーカスプライからなるカーカス層2を骨格とし、カーカス層2のクラウン部のタイヤ半径方向外側に配置されたトレッド部12と、その両端部に位置する一対のバットレス部13と、バットレス部13とビード部11との間を連結する一対のサイド部14とを備えており、バットレス部13からサイド部14にわたるカーカス層2の内側には、一対の断面三日月状のサイド補強ゴム層3が配設されている。
単糸膠着率(%)=[1−(見かけの単糸数/単糸数)]×100 (I)
(式中、見かけの単糸数は、繊維を10cmの長さに切断し、膠着して分繊ができない単糸の組を1本として数えたときの単糸の本数であり、単糸数は、前記繊維の製造に用いた紡口口金の孔数と同じ値である)で表される単糸膠着率が30%より大きいものである。単糸膠着率が30%より大きいポリケトン繊維を、撚りやディップの条件を適宜調整することにより使いこなすことができれば、ポリケトンの製造条件を大きく緩和することが可能となる。
(式中、Aは不飽和結合によって重合された不飽和化合物由来の部分であり、各繰り返し単位において同一であっても異なっていてもよい)で表される。本発明においては、繰り返し単位の95モル%以上が1−オキソトリメチレンであることが好ましく、より好ましくは99モル%以上であり、100モル%が最も好ましい。
(上記式中、tおよびTは、純度98%以上のヘキサフルオロイソプロパノールおよび該ヘキサフルオロイソプロパノールに溶解したポリケトンの希釈溶液の25℃での粘度管の流過時間であり、cは、上記希釈溶液100mL中の溶質の質量(g)である)で定義される極限粘度[η]が、1〜20dL/gの範囲内にあることが好ましく、3〜8dL/gの範囲内にあることがより一層好ましい。極限粘度が1dL/g未満では、分子量が小さ過ぎて、高強度のポリケトン繊維コードを得ることが難しくなる上、紡糸時、乾燥時および延伸時に毛羽や糸切れ等の工程上のトラブルが多発することがあり、一方、極限粘度が20dL/gを超えると、ポリマーの合成に時間およびコストがかかる上、ポリマーを均一に溶解させることが難しくなり、紡糸性および物性に悪影響が出ることがある。
(式中、Tは撚り数(回/100mm)、Dはコードの総繊度(dtex)、ρはコードに使用される繊維素材の密度(g/cm3)である)で定義される撚り係数αが0.25〜1.25の範囲であることが好ましい。ポリケトン繊維コードの撚り係数αが0.25未満では、熱収縮応力が十分に確保できず、一方、1.25を超えると、弾性率が十分に確保できず、補強能が小さくなる。
<ポリケトン繊維の調製例>
常法により調製したエチレンと一酸化炭素が完全交互共重合した極限粘度5.3のポリケトンポリマーを、塩化亜鉛65質量%/塩化ナトリウム10質量%含有する水溶液に添加し、80℃で2時間攪拌溶解し、ポリマー濃度8質量%のドープを得た。
オレイン酸ラウリルエステル/ビスオキシエチルビスフェノールA/ポリエーテル(プロピレンオキシド/エチレンオキシド=35/65:分子量20000)/ポリエチレンオキシド10モル付加オレイルエーテル/ポリエチレンオキシド10モル付加ひまし油エーテル/ステアリルスルホン酸ナトリウム/ジオクチルリン酸ナトリウム=30/30/10/5/23/1/1(質量%比)。
下記表中に示す物性を有するポリケトン繊維を用いて、所定の撚り条件にて、同表中に示す繊度および構造を有するポリケトン繊維コードを作製した。得られたコードを、それぞれカーカスプライの補強材に適用して、同表中に示すタイヤサイズを有するサイド補強タイプのランフラットタイヤを作製した。得られた各供試タイヤにつき、下記に従い縦バネ指数、ランフラット耐久性およびタイヤ重量の評価を行った。
230kPaの内圧を充填した供試タイヤの荷重−撓み曲線を測定し、得られた荷重−撓み曲線上のある荷重における接線の傾きを該荷重に対する縦バネ定数とし、それぞれタイヤサイズが同一の従来例のタイヤの縦バネ定数の値を100として指数表示した。指数値が小さい程、縦バネ定数が小さく、通常走行時の乗り心地に優れていることを示す。
各供試タイヤに内圧を充填することなく、荷重4.17kN、速度89km/h、温度38℃の環境下でドラム試験を行い、タイヤが故障に至るまでの走行距離を測定して、それぞれタイヤサイズが同一の従来例のタイヤが故障に至るまでの走行距離を100として指数表示した。指数値が大きい程、故障に至るまでの走行距離が長く、ランフラット耐久性に優れていることを示す。
常法に従い製造したカーカスプライの単位面積当たりの重量を測定し、それぞれタイヤサイズが同一の従来例を100として指数表示した。この数値が小さいほど、重量が少なく、良好であることを示す。
*2)一般的なディップ処理を施した加硫前のコードの、25cmの長さ固定サンプルを5℃/分の昇温スピードで加熱して、177℃時にコードに発生する最大応力(単位:cN/dtex)である。
*3)ディップ処理済みコードについてオーブン中で150℃、30分の乾熱処理を行ない、熱処理前後の繊維長を、1/30(cN/dtex)の荷重をかけて計測して、下式により求められる値である(但し、Lbは熱処理前の繊維長、Laは熱処理後の繊維長)。
乾熱収縮率(%)=(Lb−La)/Lb×100
2 カーカス
3 サイド補強ゴム層
4 ビードフィラー
5 ベルト
6A,6B ベルト補強層
7 リムガード
11 ビード部
12 トレッド部
13 バットレス部
14 サイド部
21 撚糸用リング
22 フランジ
23 トラベラー
24 ポリケトン繊維
25 スピンドル
26 ボビン
Claims (2)
- 一対のビード部にそれぞれ埋設されたビードコア間にトロイド状に延在する1枚以上のカーカスプライからなるカーカス層と、該カーカス層のタイヤ半径方向外側に配設された1層以上のベルト層とを有し、該カーカス層のクラウン部のタイヤ半径方向外側に配置されたトレッド部と、該トレッド部の両端部に位置する一対のバットレス部と、該バットレス部と前記ビード部との間を連結する一対のサイド部とを備え、前記バットレス部から前記サイド部にわたる前記カーカス層の内側に、一対の断面三日月状のサイド補強ゴム層が配設されてなるランフラットタイヤにおいて、
扁平率が50%以下であり、かつ、前記カーカスプライの補強材として、下記式(I)、
単糸膠着率(%)=[1−(見かけの単糸数/単糸数)]×100 (I)
(式中、見かけの単糸数は、繊維を10cmの長さに切断し、膠着して分繊ができない単糸の組を1本として数えたときの単糸の本数であり、単糸数は、前記繊維の製造に用いた紡口口金の孔数と同じ値である)で表される単糸膠着率が30%より大きく、単糸繊度が0.5〜10dtexであり、引張強度が10.0cN/dtex以上であるポリケトン繊維からなるコードであって、ディップ処理済みコードとしての、最大熱収縮応力が0.1〜1.8cN/dtexの範囲であり、150℃×30分乾熱処理時熱収縮率が0.3〜5%の範囲であるコードを用いたことを特徴とするランフラットタイヤ。 - 前記サイド補強ゴム層の、前記カーカス層に直交する方向における最大ゲージが30mm以下である請求項1記載のランフラットタイヤ。
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2009
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