JP2011083911A - 液体収納容器の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 液体収納容器の吸収部材の浸透界面を平坦な状態に近づけ、吸収部材に保持される液体の偏りを低減させる。
【解決手段】 下段の側壁で囲まれた開口部より上段の側壁で囲まれた開口部が大きな液体収納容器の製造方法であって、吸収部材を上下方向に圧縮して配置し、液体を注入し、吸収部材の側面から排出させた液体を吸収部材と第2の側壁との間に保持し、圧を解放をして、保持された液体を吸収部材に再吸収させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は液体を吐出する液体吐出ヘッドを有する液体吐出装置に搭載される、液体を貯留する液体収納容器の製造方法に関する。
液体吐出装置は、インク等の液体を吐出ヘッドへ供給する供給系が設けられ、この供給系の上流に液体を保持する液体収納容器が着脱自在に接続される。着脱自在型の液体収納容器は、毛管力を発生するスポンジなどの部材により液体を保持するものが知られている。
図5に従来技術として特許文献1に記載された液体収納容器の製造方法を示す。このような液体収納容器の製造方法において、液体収納容器21内の吸収部材22に注入針23を差し、注入針の先端より一定量の液体24を注入する方法が一般的に行われている。また、特許文献1には、吸収部材が収納された液体収納容器の内部を減圧後、液体を注入しつつ液体収納容器内の減圧を緩和して液体を注入する方法が開示される。特許文献2には、吸収部材をあらかじめ圧縮して吸収部材の毛管力を上昇させた状態で、液体を注入しながら吸収部材の圧縮を徐々に解除して液体を注入する方法が開示される。
特開2005−199682号公報 特開平7−237299号公報
液体収納容器の物流時において、液体収納容器の姿勢や周囲の環境温度変化の影響により、吸収部材に液体が浸透している部分と浸透していない部分との浸透界面の凹凸が顕著になる場合がある。このような浸透界面の変化に伴い、液体が浸透した部分が吸収部材の上部まで拡大すると、大気連通口から液体が漏れてしまう可能性がある。その為、吸収部材における液体が浸透していない層の厚さはできるだけ均一で、浸透界面が水平に近いことが望ましい。また、液体使用効率や、液体吐出ヘッドへの液体供給の観点から、浸透界面下の吸収部材には隅々まで液体が浸透しており、液体の未浸透部分が無い事が好ましい。
しかしながら、図5のような従来の方法では、吸収部材へ充填される液体量を注入針ごとに管理しないと、液体を均一に注入することは困難である。針に近い吸収部材の浸透界面は盛り上がりやすく、針から遠い吸収部材の浸透界面は上がりにくく、浸透界面が凸凹に成りやすい。
特許文献1においては、減圧下でインク注入をするため、通気口に向かってより多くインクが充填されるため、逆にその周囲にインクが充填されないことが起こりえる。また、真空度とインク注入量のバランスを取る必要がある。このバランスが崩れてしまうと、インクを保持する多孔質体からインクが溢れてしまい、インク使用効率の低下だけでなく、物流時の姿勢や環境変化によっては通気口からインク漏れを引き起こしてしまうことが懸念される。
特許文献2においては、インク収容部材の圧縮量が大きいと、繊維が破断して復元しなくなってしまう。それに対し、圧縮量が小さいと、液体供給管から遠い液体収納容器の端には、液体が吸収されないおそれがあり、液体の浸透の偏りが生じかねない。また、インク保持部材の圧縮状態を徐々に解除しながらインク注入することから、インク注入速度とインク保持部材の復元量のバランスをとる必要がある。インク注入速度が速すぎると、インク収納部材が復元する前にインク浸透が密になり、保持しきれないインクが収納部材から溢れてしまう。その結果、インク使用効率の低下だけでなく、物流時の姿勢や環境変化によっては、大気連通口からインク漏れを引き起こしてしまうことが懸念される。
そこで、本願発明は浸透界面を平坦な状態に近づけ、吸収部材に保持される液体の偏りを低減させる製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、液体収納容器の製造方法であって、使用状態における底面に液体を外部に供給するための供給部が設けられるとともに第1の側壁を有する下段と、第2の側壁を有し当該第2の側壁により形成される開口部が前記第1の側壁により形成される開口部よりも大きい上段とを有する液体収納部を備え、該液体収納部の内部に前記液体を保持する吸収部材が収容される液体収納容器の製造方法であって、前記第1の側壁の内面に接し前記第2の側壁の内面とは隙間を有する吸収部材を前記液体収納部に上下方向に圧縮して配置する工程と、圧縮された前記吸収部材に液体を注入し前記吸収部材の側面から前記液体の一部を排出し、排出された液体を前記吸収部材と前記第2の側壁との間に保持する工程と、圧縮された前記吸収部材の圧縮状態を解放して、前記吸収部材と前記第2の側壁との間に保持された液体を前記吸収部材に吸収させる工程と、を備えることを特徴とする。
本願発明の液体収納容器の製造方法を用いる事で、浸透界面を平坦な状態に近づけ、吸収部材に保持される液体の吸収の偏りを低減させることが可能となり、信頼性の高い液体収納容器の製造ができる。
液体収納容器の製法図(a)吸収部材挿入時(b)吸収部材圧縮時(c)液体注入時(d)自由液体発生時(e)圧縮解放時(f)完成時 吸収部材を圧縮するための圧縮部材 液体収納容器に搭載可能な液体吐出ヘッド 液体収納容器の構成図 従来の液体注入方法の説明図
本明細書において、液体収納容器の上段、下段、底部、側面は、液体収納容器の使用状態、つまり液体吐出装置に装着した状態(供給口を下にした場合)における上側、下側、底面、側面を示す。また、吸収部材において、液体を吸収した部分と、吸収していない部分との境界を「浸透界面」と表現する。さらに、吸収部材に対して液体を注入した際、吸収部材が保持しきれずに、吸収部材から染み出た液体のことを、「自由液体」と表現する。
本願発明に用いられる液体収納容器の特徴は、吸収部材と液体収納容器の側壁の間に自由液体を発生させる空間を設けたことである。そして、本願発明の液体収納容器の製造方法における最たる特徴は、吸収部材に液体を注入する工程が、以下の工程を有する。
(1)吸収部材を圧縮する工程
(2)圧縮状態を維持したまま、液体を吸収する第1吸収工程
(3)圧縮状態のまま、液体を注入し続けて、吸収部材に保持しきれなくなった液体が溢れ出て、液体収納容器と吸収部材との間に自由液体を発生させる工程
(4)液体注入終了後、吸収部材の圧縮を解放して、自由液体を吸収部材に再吸収させる第2吸収工程
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明では、同一の機能を有する構成には図面中同一の番号を付与し、その説明を省略する場合がある。
(液体収納容器の構成)
図1(a)に、本発明に適用可能な液体収納容器(インクタンク)33に、吸収部材22が収容された状態を模式的に示す。本形態の液体収納容器は、インクジェット記録装置などの液体吐出装置に、着脱自在に搭載されるものである。液体収納部は大きさの異なる上段32と下段31とを繋いだ逆凸形状である(供給口を下とした場合)。上段32は、4つの面を有する第2の側壁を有し、下段31も4つの面を有する第1の側壁を有する。下段31の側壁の内面(内壁)には吸収部材22が密接して配置される。上段32の第2の側壁に囲まれた開口部は下段31の第1の側壁に囲まれた開口部より大きく、上段の側壁の内面(内壁)と吸収部材との間には隙間が設けられる。この隙間が製造過程において自由液体を保持する空間となる。本構成により、大容量の液体の収納が可能となり、また、上段32が下段31に対して大きいので、吸収部材を液体収納容器に挿入する作業が従来に比べて容易になる。
自由液体を発生させる隙間(空間)は、上段の4つの側壁の内壁と吸収部材との間にそれぞれ設けることが最も好ましい。吸収部材の4方向から自由液体を吸収出来る為、タクトタイムが向上し、界面の平坦度も増す。
別の形態として、液体収納容器は細長い形状をしていることが多いので、発生する自由液体の量と、空間の体積との兼ね合いから、上段の4つの側壁のうち、面積の大きな2つの側壁に対応して空間を設ける形態でも良い。つまり、面積の大きな側壁に平行な面で液体収納部を切った場合、上段と下段に段差は無いが、面積の小さな側壁に平行な面で液体収納容器を切ると、逆凸形状となる。このような形状にすることで、自由液体を受け止める隙間の容積も稼ぎつつ、液体収納部の構成が簡略化され、製造コストを抑える事が可能となる。
更に別の形態として、液体吐出装置に複数の液体収納容器を並べて装着する際のスペースを考慮した例を示す。一般的に、液体吐出装置に液体収納容器が複数装着される際、液体収納部の面積の大きな2つの側壁のうちの少なくとも一方が他の液体収納容器と隣り合って配置される。液体吐出装置の小型化を図るために、上段の4つの側壁の中で面積の大きな側壁側には隙間を設けず、面積の小さな2つの側壁の内壁と吸収部材との間に隙間が設けられても良い。
いずれの形態においても、液体24が吸収部材22に浸透していく過程において、浸透界面が液体収納容器の下段31と上段32との境界を超えたあたりから、吸収部材22の側面より液体が空間に染み出す構成である。これにより、吸収部材の上面に液体が溢れ出ることが無く、従来よりも高速で液体を注入をすることが出来る。
図4は上述の液体収納容器33を分解した概略図である。液体収納部の下段31の底面には、液体収納容器から液体を外部に供給する供給部としての供給口や液体吐出ヘッドが配置される。この下段に対して、下段より大きな上段である枠体部材が振動溶着される。液体収納部内には、吸収部材22が格納され、吸収部材22上に、液体24が外部に漏れることを抑制する液体遮断板51が配置される。液体収納容器の蓋52が液体収納容器の上面に、接着(振動溶着)される。
(液体収納容器の製造方法)
本実施形態における、液体注入方法について図1(a)〜(f)を用いて説明する。まず、吸収部材22を液体収納容器に挿入する(図1(a))。ここで、液体収納部の下段31の内壁と吸収部材22は接しているが、上段32と吸収部材の間には隙間が生じている。次に、圧縮部材11により、吸収部材22を液体収納容器33の内壁の底面に押し当て、上下方向に圧縮する(図1(b))。この状態においても、上段32と吸収部材の間には隙間を有する。圧縮部材11は、図2に示すように液体注入針23が通る貫通穴12を有する。次に、圧縮部材11を介して、液体注入針23を吸収部材22の内部に挿入し、吸収部材が圧縮された状態のまま液体24を注入する(図1(c))。
液体24が吸収部材22に浸透していく過程において、浸透界面が、液体収納容器の下段31と上段32との境界を超えたあたりから、吸収部材22の側面から前記液体の一部が、前記空間に排出され(染み出て)、自由液体34が発生する(図1(d))。この現象は、吸収部材22と空間の液体の浸透し易さ/流れ易さの違い、流抵抗の違いにより生じるもので、抵抗の大きい吸収部材22よりも抵抗が小さい空間に液体が流れ出やすいからである。吸収部材の側面から液体を溢れ出させることで、飽和状態となった吸収部材の隅々まで液体が行き渡り、液体の偏りが低減する。この自由液体は、液体収納容器の上段と、吸収部材との間に保持され、圧縮された吸収部材が自由液体に浸かった状態になる。自由液体の液面は水平である為、浸透界面も水平に近づく。浸透界面が水平になるのは、自由液体の液面が、圧縮された吸収部材の浸透界面と同一になる為である。この為には、液体収納容器の下段31と上段の切り替えの位置は、液体注入量や空間の体積を考慮して設定する必要があり、圧縮状態の吸収部材の半分より上に位置するのが好ましい。空間を吸収部材の側面の底面付近のみに形成した場合には(断面が凸形状)、自由液体の液面が最終的な吸収界面の位置にならないため、好ましくない。また、空間が上段だけでは無く下段にまで形成される形態では、上述の理由に加え吸収部材が液体収納容器内で動いてしまう可能性がある為、好ましくない。
規定の量の液体を注入し終えたら、液体注入針23を吸収部材22から抜き、圧縮部材11を取り、吸収部材22の圧縮を解放する。これにより、圧縮されていた吸収部材22の復元力により、吸収部材の体積が膨張し、吸収部材22と上段32との隙間に生じた自由液体34が、吸収部材22の側面から再度浸透する(図1(e))。このように、一度、吸収部材の側面から流出して側面の空間に保持された液体を、再度吸収部材に吸い込ませる事で、吸収部材内の液体保持の偏りを無くし、界面も水平に近づく。
その後、吸収部材22の上に、液体24が外部に漏れることを抑制する液体遮断板51を乗せ、液体収納容器の蓋52を液体収納容器の上面に振動溶着する(図1(f))。液体収納容器の蓋溶着により吸収部材22が圧縮される体積は、第1の液体吸収工程において吸収部材を圧縮させた体積より小さい。その為、蓋溶着により自由液体が再度発生することは無く、搬送時においても、大気連通口から液体漏れを引き起こすことは抑制される。
吸収部材22は、毛管力により液体を保持するものが好ましく、液体注入時には圧縮され、液体注入後に圧縮を解放することにより形状が復元するように、圧縮復元性を有する材料が用いられる。具体例としては、ウレタンフォーム部材やポリエステルフェルト繊維部材などがあげられる。圧縮復元性を有するとともに、液体に対する濡れ性と、吸収部材の内部に存在している空孔の大きさや、空孔の割合により、毛管力が規定される。
(液体吐出ヘッド)
図3は、上述の液体収納容器に搭載可能な液体吐出ヘッド41を示す模式図である。本願発明は、吐出ヘッドが液体収納容器に一体的に形成された液体収納容器にも適用可能であるし、吐出ヘッドを有する筐体が設置された液体吐出装置に、液体収納容器を着脱するような形態の液体収納容器においても適用可能である。
液体吐出ヘッド41は、Si基板42と板状の流路形成部材43を有し、該Si基板42には、液体を吐出するために利用されるエネルギー発生素子44が所定のピッチで配置される。また、エネルギー発生素子44の列と列の間に、Siを異方性エッチングして形成された液体供給口45が開口している。各エネルギー発生素子44に対向する流路形成部材43の位置には液体を吐出する吐出口46が開口し、液体供給口45から各液体吐出口46に連通する個別の流路47が形成されている。液体収納容器に保持された液体は、液体吐出ヘッドの液体供給口45を介して流路47内に入り、エネルギー発生素子44によって発生するエネルギーによって、液体が、吐出口46から吐出される。エネルギー発生素子44としては、熱エネルギーを発生する電気熱変換素子(ヒーター)や、力学的エネルギーを発生する圧電素子等が用いられるが、これらに限定されるものではない。
なお、液体吐出ヘッド41および液体収納容器33は、プリンタ、複写機、通信システムを有するファクシミリ、プリンタ部を有するワードプロセッサなどの装置、さらには各種処理装置と複合的に組み合わせた記録装置に搭載可能である。そして、この液体吐出ヘッド41を用いることによって、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックなど種々の記録媒体に記録を行うことができる。本明細書内で用いられる「記録」とは、文字や図形などの意味を持つ画像を記録媒体に対して付与することだけでなく、パターンなどの意味を持たない画像を付与することも意味することとする。さらに、「液体」とは、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等を形成するためのインクや、記録媒体の加工に用いられる液体を含む。記録媒体に付与される液体中の色材の凝固または不溶化による定着性の向上や、記録品位ないし発色性の向上、画像耐久性の向上などに使用される液体も含む。
以下、実施例において上述の液体収納容器の構成と、液体収納容器に液体を注入(充填)する製造方法について説明を行う。
本実施例で使用した液体収納容器33の内寸は、縦50×横25×高さ60[mm]であり、液体収納容器33の下段31の内寸は、縦50×横25×高さ30[mm]、液体収納容器33の上段32の内寸は、縦54×横28×高さ30[mm]である。吸収部材22の寸法は、縦50×横30×高さ52[mm]であり、本実施例ではポリプロピレン(PP)繊維を積層したものを使用した。図1(a)に示すように液体収納容器33に挿入された吸収部材22は、液体収納容器の下段31の内壁と接しているが上段32の内壁とは接しておらず、上段に対応する吸収部材の側面と上段の内壁との間には隙間が生じている。注入される液体は45[g]であり、注入スピードは12.0[g/sec]とした。
本実施例において、吸収部材の圧縮による復元率は、発生した自由液体を吸収部材に再浸透させる観点から高ければ高いほど好ましく、本発明の効果が好適に得られる復元率は、80[%]以上であることが、好ましい。上述の範囲内の圧縮復元性を有する吸収部材において、圧縮率を1.4[%]以上4.6[%]以下とすることで、本実施例の効果を好適に得ることが出来る。
[検討1] 圧縮前の吸収部材22に対して、第1吸収工程の圧縮率(体積減少の割合を、もとの体積で割った値)を0.0[%]〜5.0[%]まで変化させた例を表1に示す。上述の図1(a)〜(f)の説明に沿って液体を注入した後、図1(e)に示すように、液体注入後に吸収部材の圧縮を解放した状態で、液体収納容器33を傾け、上段32と吸収部材22との隙間に自由液体34が残存するか否かを確認した。
吸収部材22の圧縮率が1.4[%]以上(圧縮量が0.7[mm]以上圧縮)した場合、自由液体34の残存は見られなかった。これは、圧縮解放に伴う吸収部材22の体積変化により、液体浸透状態が粗になり、粗になった部分に自由液体34が再浸透したためである。一方、吸収部材22の圧縮率が1.4[%]未満(圧縮量が0.7[mm]未満)の場合、若干の自由液体が残存していた。これは、発生する自由液体34の量に対し、吸収部材22の圧縮解放時に生じる液体の吸収量が少ないためである。
つまり、吸収部材の圧縮解放に伴う液体の再吸収量が、自由液体の発生量より多ければよい。これは、吸収部材の寸法と吸収部材の圧縮復元率と吸収部材の圧縮量との関係から、求めることが出来る。
また、本実施例の圧縮率0[%]から5.0[%]の範囲において、浸透界面は水平であった。これは、液体収納容器の上段32の内壁と吸収部材22との間の隙間に自由液体が発生し、液面が水平の自由液体と浸透界面が同一になるためである。本発明の液体収納容器の形状であれば、圧縮率に関係無く自由液体は発生するので、本実施例の圧縮率の範囲において浸透界面は水平にすることが出来る。
Figure 2011083911
[検討2] 検討1で、状態良く液体を吸収できた場合においても、液体収納容器の蓋を溶着する際の圧縮において、自由液体が再発してしまうと物流の際好ましくない。そこで、検討2においては、より好適な圧縮量の範囲の検討を行う。
本実施例で使用した蓋52の寸法は、縦60[mm]×横33[mm]×厚さ3[mm]であり、高さ10[mm]のリブが数本設けられている。このリブによって、吸収部材を抑えることで、物流時の振動による吸収部材のタンク内での移動を防止している。
図1(f)に示すように、液体収納容器の蓋を溶着する際の圧縮量と、検討1の第1吸収工程における圧縮量との関係を表2に示す。蓋による吸収部材の圧縮量は、吸収部材を固定する観点から、圧縮率は0.4[%]以上3.5[%]以下(圧縮量は0.2[mm]以上1.8[mm]以下)であることが好ましい。
そこで、検討1のように、吸収部材22の圧縮率を1.4[%]以上(圧縮量を0.7[mm]以上)圧縮した状態で液体を注入した後、上述の範囲で、液体収納容器の蓋溶着により吸収部材22を圧縮させて検討を行った。
第1吸収工程における吸収部材22の圧縮率より、蓋溶着による圧縮率が大きいと、第2吸収工程で吸収した自由液体が、再度発生してしまうことが確認できた。蓋溶着後の完成した状態における液体収納容器内で自由液体が発生すると、この液体が大気連通口から漏れる可能性があり、好ましくない。一方、第1吸収工程における吸収部材22の圧縮率より、蓋溶着による圧縮率が小さいと、蓋溶着工程における自由液体は発生しなかった。
また、第1吸収工程における吸収部材22の圧縮率が4.8[%]以上(圧縮量が2.5[mm]以上)では、吸収部材22が圧縮変形してしまい、復元しきれずに液体収納容器の蓋52と吸収部材22との間に隙間が生じることが確認できた。このような状態では、落下等の衝撃により吸収部材22が浮いてしまい、好ましくない。0
Figure 2011083911
以上、第1吸収工程における吸収部材の圧縮率を0.7[%]以上4.6[%]以下の範囲とすることで、第2吸収工程において自由液体の残存無く吸収が可能となる。さらに、第1吸収工程における吸収部材の圧縮率は、液体収納容器の蓋溶着による吸収部材の圧縮率より大きくすることで、蓋溶着時に吸収部材からの自由液体が再度発生することを抑制でき、信頼性の高い液体収納容器が製造できる。
11 圧縮部材
22 吸収部材
23 液体注入針
24 液体
31 液体収納容器の下段(第1の側壁)
32 液体収納容器の上段(第2の側壁)
33 液体収納容器
34 自由液体

Claims (5)

  1. 使用状態における底面に液体を外部に供給するための供給部が設けられるとともに第1の側壁を有する下段と、第2の側壁を有し当該第2の側壁により形成される開口部が前記第1の側壁により形成される開口部よりも大きい上段とを有する液体収納部を備え、該液体収納部の内部に前記液体を保持する吸収部材が収容される液体収納容器の製造方法であって、
    前記第1の側壁の内面に接し前記第2の側壁の内面とは隙間を有する吸収部材を前記液体収納部に上下方向に圧縮して配置する工程と、
    圧縮された前記吸収部材に液体を注入し前記吸収部材の側面から前記液体の一部を排出し、排出された液体を前記吸収部材と前記第2の側壁との間に保持する工程と、
    圧縮された前記吸収部材の圧縮状態を解放して、前記吸収部材と前記第2の側壁との間に保持された液体を前記吸収部材に吸収させる工程と、
    を備えることを特徴とする液体収納容器の製造方法。
  2. 前記吸収部材と前記第2の側壁との間に保持された液体を前記吸収部材に吸収させる工程の後に、前記上段の開口部に蓋を接着する工程を更に有し、 前記吸収部材を前記液体収納部に上下方向に圧縮して配置する工程における前記吸収部材の圧縮量より、前記蓋により圧縮される前記吸収部材の圧縮量が小さいことを特徴とする請求項1に記載の液体収納容器の製造方法。
  3. 前記第2の側壁は4つの面を有し、
    前記4つの面と前記吸収部材との間に前記隙間が設けられている事を特徴とする請求項1または2に記載の液体収納容器の製造方法。
  4. 前記第2の側壁は4つの面を有し、
    前記第2の側壁の中で面積が大きい2つの面と前記吸収部材との間にそれぞれ前記隙間が設けられている事を特徴とする請求項1または2に記載の液体収納容器の製造方法。
  5. 前記第2の側壁は4つの面を有し、
    前記第2の側壁の中で面積が小さい2つの面と前記吸収部材との間にそれぞれ前記隙間が設けられ、
    前記第2の側壁の中で面積が大きい2つの面の少なくとも一方は、前記液体収納容器が液体吐出装置に装着される際に他の液体収納容器と隣り合って配置される側壁である事を特徴とする請求項1または2に記載の液体収納容器の製造方法。
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