JP2013184433A - インクカートリッジ - Google Patents

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博 川村
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【課題】多孔質体を使用せずに部品点数の削減を図りつつ、生産作業性を向上させて生産効率を向上させると共に、残インクを低減して安定した品質を確保するインクカートリッジを提供する
【解決手段】インクジェットプリンターと電気的に通信する制御部を有すると共にインクをインクジェットプリンターに供給するものであって、インクを収容するインクタンク3と、インクタンク3を保持する外装カバー材2とを一体化してなり、外装カバー材2は、インクジェットプリンターに対する位置決めと機械的な保持機能及び制御部を有し、インクタンク3は、インク収容室41とインク供給部6とを有し、インク供給部6の上方には、インク収容室41とインク流出口50を介して連通する負圧発生部34を有してなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェットプリンターにインクを供給するインクカートリッジに関する。
従来のインクカートリッジは、インクを収納する収容部を有し、該収容部から連通口を介してインクを吸収保持するインク保持体を有し、さらにプリンターに対しインクを供給する部材を備えている。プリンターの印字範囲を往復動するキャリッジにカートリッジを搭載する方式では、インクは激しい動きにより収容部内で多くの気泡を発生させる。この気泡が消えない状態でインクがプリンターに供給されると、気泡によってインクが分断されるために、印字かすれ等の問題を誘発するおそれがあったため、これを防止するため、一旦、インクを多孔質体(ウレタンゴム発泡体または不織布)に吸収保持させ、そこから供給部材を介してインクのみを供給し、印字品質の安定化を図っていた。
これらの構成において、インクのより適正な移動と、プリンターへの安定的なインク供給の課題を解決するため、複数のインク保持体を設けるなど、様々な態様が提案されている。中には、可撓性フィルムを用いたインクバッグとして、空気を完全に排除した状態でインクを充填し、インクタンクを構成したものもあり、あらゆる環境において気泡の発生を防止したインクカートリッジもある。
多孔質体は、細かいセル(気泡)を有する連泡の発泡体に代表されるが、別の材料として不織布も多く利用されている。一般的に利用されている連泡セルを有する材料は、ウレタンであり、発泡率は50%以下のものが多く利用されている。
多孔質体の中でも、特に連泡の発泡体を用いる大きな目的は、インクを充満させた状態でインクが消費されると、セルの中に充填されていたインクが移動することで、セルの間に圧減少が発生し、そこに圧力傾斜が生じてインクが移動する負圧発生部が形成され、インクが安定的に移動できる状態を維持することにある。
インク消費によって生じるセル間の圧力変動は、セルが小さくなるに従い、その反応は僅かなインクの変動を捉えるので、感度が高くなる。そのため、多孔質体(発泡体)は、収容部またはインクの搬送部内に圧縮収納するのが有効である。多孔質体をインクカートリッジ内に納めたものとしては、例えば特許文献1に挙げるようなものがある。
特開2000−33715号公報
しかし、多孔質体を圧縮しながら収容するのは、作業上困難である上、収納後もセルの配列の均一性を維持するのが難しく、安定性に欠けることが多い。また、多孔質体を圧縮収納し、それにインクを充満させても、インクの容量はセルに充填される量に止まり、インクカートリッジ本体の大きさの割にはインク量が制約されることにより、効率的なインク収納が阻害される。さらに、多孔質体につき、インクの保持性の理論から、インク伝達性の異なる性質のものを複数組み合わせる方法が用いられていたが、その材質は特殊性が高く、高コストとなっていた。多孔質体には、インクが親和性を持って移動できるようにするため、予め界面活性剤等で前処理する必要もあり、これも製造工程を複雑化していた。
また、多孔質体のセル内のインクは、完全に消費するまで使用することは不可能であり、多孔質体に充填させる方式のインクカートリッジでは、約30%のインク残量があるにもかかわらず、印刷不能となったものもある。従来の多孔質体を用いたインクカートリッジは、多孔質体内の圧力傾斜によってインクを移動させていた。このため、インクカートリッジ底部にインクが残留していても、それを使用できることなく廃棄することとなっていた。
本発明は前記課題を鑑みてなされたものであり、多孔質体を使用せずに部品点数の削減を図りつつ、生産作業性を向上させて生産効率を向上させると共に、残インクを低減して安定した品質を確保するインクカートリッジを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係るインクカートリッジは、インクジェットプリンターと電気的に通信する制御部を有すると共にインクをインクジェットプリンターに供給するインクカートリッジにおいて、
インクを収容するインクタンクと、該インクタンクを保持する外装カバー材とを一体化してなり、該外装カバー材は、前記インクジェットプリンターに対する位置決めと機械的な保持機能及び前記制御部を有し、前記インクタンクは、インク収容室とインク供給部とを有し、該インク供給部の上方には、前記インク収容室とインク流出口を介して連通する負圧発生部を有してなることを特徴として構成されている。
また、本発明に係るインクカートリッジは、前記インクタンクのインク収容室は、インクタンクに一体形成された構造体以外にはインクのみが収納されることを特徴として構成されている。
さらに、本発明に係るインクカートリッジは、前記負圧発生部には、インクの消費に伴いインクを移動させる負圧発生部材が配置され、該負圧発生部材は前記インク収容室と連通するインク供給経路を通じてインクを吸引し、該インクを連続的に供給することを特徴として構成されている。
さらにまた、本発明に係るインクカートリッジは、前記負圧発生部には、前記負圧発生部材の下部にインクの流路を塞ぐ鋼球が配置され、該鋼球は前記インクジェットプリンターのインク吸収管によって押し上げられて、インクを流動可能とすると共に、前記負圧発生部材に押し付けられることでインクを絞り出すことを特徴として構成されている。
そして、本発明に係るインクカートリッジは、前記インクタンクの外周面の四辺には前記外装カバー材とのギャップを維持する突起が設けられ、該突起の近傍には前記外装カバー材に対して嵌合するロック用突起が設けられることを特徴として構成されている。
また、本発明に係るインクカートリッジは、前記インク収容室にはインク流出口が形成され、該インク流出口の底面は前記インク収容室の底面と面一状であり、該インク収容室の底面には傾斜面が形成され、該傾斜面は前記インク流出口に向かって下り傾斜状であることを特徴として構成されている。
さらに、本発明に係るインクカートリッジは、前記インク収容室から負圧発生部までインクを導くインク供給経路は、前記インク流出口から伸びるインク供給溝に熱溶着フィルムを溶着して構成され、前記インク収容室に大気を導入する大気導入経路は、前記インク供給溝と同じ面に形成される大気連通溝に熱溶着フィルムを溶着して構成され、該大気連通溝に設けられる熱溶着フィルムと前記インク供給溝に設けられる熱溶着フィルムを一枚で構成してなることを特徴として構成されている。
さらにまた、本発明に係るインクカートリッジは、前記負圧発生部には、前記鋼球を載置可能な球面座を有するシールが設けられることを特徴として構成されている。
そして、本発明に係るインクカートリッジは、前記負圧発生部は、前記負圧発生部材の高さ範囲内にインク導入口を有することを特徴として構成されている。
また、本発明に係るインクカートリッジは、前記インクタンクには前記インク収容室に大気を導入する大気導入経路が形成され、該大気導入経路には互いに連通する2つの小部屋が形成され、前記インク収容室に近い側の小部屋には連泡発泡体を収納し、前記インク収容室から遠い側の小部屋は空間状としてなることを特徴として構成されている。
本発明に係るインクカートリッジによれば、インクを収容する機能とプリンターに対して固定及び電気的通信を行う機能とをそれぞれ別部材に設けたので、外装カバー材を共通化してインクタンク及び制御部を変えることで、色違いなどのバリエーションに対し、効率的に製造を行うことができると共に、コストも低減することができる。
また、本発明に係るインクカートリッジによれば、インク収容室にインク保持体などの物体を設けていないので、製造工程を簡素化できると共に、残インクを生じさせないようにすることができる。
さらに、本発明に係るインクカートリッジによれば、インク収容室と隔離された負圧発生部で効率的にインクを吸引してプリンターに供給することができる。
さらにまた、本発明に係るインクカートリッジによれば、鋼球の動作によってインクの流動を円滑にすると共に、プリンターからインクカートリッジを取り外した際には、鋼球が蓋となってインクの流出を防止することができる。
そして、本発明に係るインクカートリッジによれば、外装カバー材とインクタンクとを適切に位置決め及び強固に固定することができる。
また、本発明に係るインクカートリッジによれば、インク収容室においてインクがインク流出口に向かって流れることを促進するように形成されているので、使用不能なインクを生じさせないようにすることができる。
さらに、本発明に係るインクカートリッジによれば、熱溶着フィルムを介してインクの色を視認できるので、生産の正確性を向上させ、さらには熱溶着フィルムを一枚で構成しているので、製造も容易にすることができる。
さらにまた、本発明に係るインクカートリッジによれば、鋼球が球面座に安定的に載置されることで、鋼球の動作を確実にすると共に、確実に密閉もできるようにすることができる。
インクカートリッジの概略を表した斜視図である。 インクカートリッジの分解斜視図であって、外装カバー材とインクタンクの固定構造について表した図である。 インクカートリッジの分解斜視図であって、自動ロック機構について説明する図である。 インクタンクの内部構造を表した斜視図である。 インクタンクを筐体の開口と反対側から見た斜視図である。 負圧発生部の構造を示すインクタンクの断面図である。
本発明の実施形態について、図面に沿って詳細に説明する。図1はインクカートリッジ本体の概略を表した分解斜視図である。インクカートリッジの基本構成は、外装カバー材2とインクタンク3に大別され、これらが最終的には所定の方法で一体化され、インクカートリッジ1としての機能を発揮する。
外装カバー材2は、プリンター側と電気的に接続して制御動作をなす制御基板4と、プリンターに対し機械的に取付・保持状態を確立するロック機構5とを備えている。インクタンク3は、インク収容部と、プリンターに対し連続的かつ安定的にインクを供給するインク供給部6と、インクの流路となるインク供給経路7と、インクを安定的に供給するために、インクタンク3内に大気を導入する大気連通経路8を有している。
外装カバー材2は、インクタンク3を包括的に保持するため、一面に開口9を備えた箱状に形成されている。外装カバー材2の短辺を構成する一側面外側には、プリンターにインクカートリッジ1を固定する際に保持機能を発揮する突起20を備えたロックレバー5が形成されている。ロックレバー5の根元部28は、外装カバー材2と一体成形で形成され、取付時の自動ロック状態を可能とする突起20を有しており、この突起20をプリンター側からロック解除するため、ロックレバー5は、薄肉状で弾性を有するように形成され、可動となっている。
ロックレバー5の下方には、プリンター側と電気的な通信を行うために、導電性を有した複数の接点を有する基板4が設けられる。基板4には、制御用のICが設けられる。基板4は、樹脂製の突起10を外装カバー材2の切欠に嵌合させ、熱カシメすることによって、外装カバー材2に正確に位置決めされると共に、強固に固定される。
外装カバー材2とインクタンク3とを一体化する際の正確な位置決めのため、インクタンク3のインク供給部6の受け部は、正確な精度で形状が定められ、また、自動ロック機構27がインクタンク3の外周部の突起25と共に形成されている。このため、外装カバー材2とインクタンク3とを一体化する際には、工具・道具・設備等を使用することなく、正確に精度よく、かつ容易に行うことができる。
図2は、インクカートリッジ1の分解斜視図であって、外装カバー材2とインクタンク3の固定構造について表した図である。外装カバー材2とインクタンク3との一体化に際しては、インクタンク3の外周面の四辺にギャップ維持用の突起26が設けられているので、両者の間隔は四周に渡って均一となり、バランスを保つことができる。また、外装カバー材2とインクタンク3の一体化された状態を維持するためのロック機構として、外装カバー材2の外周各面に溝22が、インクタンク3の外周面にはロック用突起25が、それぞれ設けられ、両者が嵌合自在となっている。ロック用突起25とギャップ維持用の突起26の距離は、10mm以内とすることで、ギャップ及びロック状態の維持を安定させることができる。
図3は、インクカートリッジ1の分解斜視図であって、自動ロック機構27について説明する図である。この図に示すように、インクタンク3下部のインク供給部6には、係止部27Aが形成されており、外装カバー材2の下部には、係止部27Aに係止される係合部27が形成されている。外装カバー材2の係合部27をインク供給部6に形成された係止部27Aに係止させることで、インク供給部6の位置ずれを防止すると共に、外装カバー材2とインクタンク3の結合をより強固にすることができる。
図4は、インクタンク3の内部構造を表した斜視図である。インクタンク3は、大面積の一面を開放状とした筐体31を備え、その内部には、負圧発生部34と大気導入口を有する小部屋36、37及び大気導入経路を内部に備えた補強リブ47が設けられ、それ以外の領域は空間となっていて、インクを収容するインク収容室41となっている。小部屋37には、連泡発泡体45が挿入される。連泡発泡体45は、気温変化や圧力変化などにより、インクが大気導入路に侵入することを防止するために設けられている。
筐体31の開口部には、インク収容室41を密閉するため、熱溶着フィルム42が全周に渡って溶着される。このとき、補強リブ47も熱溶着フィルム42により密閉されるので、インクタンク3内部の大気連通口は、インクと隔離された状態で大気を導入することができる。
筐体31のインク収容室41を構成する大面積を有する面の側壁には、インクを負圧発生部34に供給するためのインク流出口50が設けられている。インク流出口50の開口部下面は、インク収容室41を構成する筐体31の底面35と同一面を形成する。インク収容室41の底面35には、インク流出口50に向かって液体の移動を可能とする傾斜面が形成されており、インク流出口50の下面位置が最下部となるように形成されている。これにより、インクを最後まで確実にインク収容室41から流出させることができる。本実施形態で底面35は、10mmあたり0.3mm下降する傾斜率に形成されている。
図5は、インクタンク3を筐体31の開口9と反対側から見た斜視図である。筐体31の外側面には、インクを負圧発生部34に供給する供給溝51が形成されている。供給溝51は、インク収容室41側から外側面を貫通したインク流出口50を起点に、負圧発生部34のインク流入口52まで伸びている。インク流入口52は、負圧発生部34においてウレタン発泡体72が設けられる高さ範囲内に配置される。
筐体31の外側面には、インク収容室41への大気導入のための大気連通溝61も形成されている。大気連通溝61を含む大気導入経路は、筐体31の外側面に設けられた大気導入口60であり、そこから筐体31の外側面を貫通して内側に入り、補強リブ47に形成されたトンネルを経て、再び外側面を貫通し、外側の大気連通溝61に至っている。大気連通溝61は複数回往復する形状を有し、その端部から外側面を貫通して図4に示す小部屋36、37に到達する。小部屋36、37は、微小な隙間を介して互いに連通していると共に、小部屋37はインク収容室41にも連通している。これにより、大気は最終的にはインク収容室41に導かれる。
大気導入経路にインクが逆流することを防止するため、連泡発泡体45が小部屋37に挿入されている。インクカートリッジ1を倒したり振ったりすると、インクは大気導入経路に逆流する。逆流を完全に防止することは不可能であるが、小部屋37に連泡発泡体45が設けられていることにより、逆流したインクを吸収して、さらにそのインクは、大気によってインク収容室41に押し戻されるので、インクのそれ以上の逆流を防止することができる。
筐体31の外側面に設けられたインク流出口50、供給溝51、インク流入口52と大気連通溝61は、いずれも完全に密閉されていなければならないので、外側面の外側から熱溶着フィルム65を溶着している。ここでは、一枚の熱溶着フィルム65で密閉してもよいし、それぞれを分割した熱溶着フィルム65で密閉してもよいが、作業効率の点からは、一枚の熱溶着フィルム65で密閉することが望ましい。
大気導入口60については、使用前に開放する必要があるので、シールフィルム66を大気導入口60に溶着しておく。シールフィルム66を剥がした後に、フィルムが残ることを防ぐため、溶着面の形状には配慮が必要である。
図6は、負圧発生部34の構造を示すインクタンク3の断面図である。負圧発生部34は、筐体31内に配置され、上面は開口32を有している。負圧発生部34の下部には、インクをプリンターに供給するための供給口6が設けられている。
負圧発生部34は、インク滞留空間70を有し、その下部には、インクの微小消費を完治する連泡のウレタン発泡体72が配される。ウレタン発泡体72は、インクの微小消費を検出すると共に、下方に位置する鋼球73を下方向に付勢する機能を有している。
鋼球73は、インクカートリッジ1をプリンターにセットした際、プリンターのインク吸収管101によって上方に押し上げられ、下部に位置するシール74までの空間にインクが流れ込み、プリンターにインクを供給する。インクカートリッジ1をプリンターから取り外す際、インク吸収管101は下方に抜き去られるが、鋼球73が自重及びウレタン発泡体72の付勢により下方に落下し、球面座状に形成されたシール74の上部に納まって、これを密閉するため、インクの落下を防止することができる。
負圧発生部34におけるインクの流れをより詳細に説明する。プリンターにインクカートリッジ1をセットする際、まず、大気導入口60に熱溶着されたシールフィルム66を剥がす。プリンターにインクカートリッジ1をセットすると、プリンターのインク吸収管101が、インクカートリッジ1下部のインク供給部6に溶着されたシールフィルムを突き破り、シール74に沿って負圧発生部34に進入する。
インク吸収管101の先端は、負圧発生部34内にさらに進入すると、鋼球73を押し上げて、ウレタン発泡体72に充填されたインクが絞り出され、インク吸収管101付近にインクが満たされる。これにより、プリンターが必要とするインクが確保され、印字かすれ等の不具合を防止することができる。
プリンターがインクを消費するにつれて、負圧発生部34内のインクには圧力変化が生じ、インクは供給溝51を介して順次、インク流出口50からインク流入口52へと連続的に供給され、良好な印字品質を確保することができる。
インクタンク3へのインクの充填は、以下のように行われる。全てのシールするフィルムを熱溶着した状態において、開放状態にあるのは、筐体31の上面に空いている孔32と孔33である。孔32は、負圧発生部34の延長上にあり、孔33はインク収容室41に直結している。孔32は、インク注入時の減圧用に用いられるもので、インクカートリッジ1内部を高い負圧状態とする。孔33がインク注入用で、減圧が完了するまでは密閉状態とされる。
筐体31の内部が所定の負圧状態となったところで、インクを注入する孔33に設けられるインク供給弁が開放され、インクがインク収容室41に注入される。インクは、最初にインク収容室41の下部に位置するインク流出口50から供給溝51を経由して、インク流出口52から負圧発生部34へと侵入する。インクの注入は、負圧発生部34内にインクを完全に充填するため、減圧下での注入が必須となる。負圧発生部34内への気泡の侵入は、印字品質維持の観点から、避けなければならない。
インクの注入が完了したら、孔32と孔33を封印するため、ゴム栓38を挿入し、密閉性を高めるため、その上からさらに熱溶着フィルム67を溶着する。これにより、インクタンク3はインクを充填した状態で密閉され、インクが漏れることがないようにすることができる。
本実施形態のインクカートリッジ1は、インクタンク3の筐体31、特にインク収容室41の内部には、筐体31に一体形成された構造体以外に他の部材を設ける必要がないので、製造コストを大幅に低減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の適用は本実施形態には限られず、その技術的思想の範囲内において様々に適用されうるものである。
1 インクカートリッジ
2 外装カバー材
3 インクタンク
4 基板
5 ロックレバー
6 インク供給部
7 インク供給経路
8 大気連通経路
25 ロック用突起
26 突起
27 自動ロック機構
31 筐体
34 負圧発生部
41 インク収容室
42 熱溶着フィルム
50 インク流出口
51 供給溝
52 インク流入口
61 大気連通溝

Claims (10)

  1. インクジェットプリンターと電気的に通信する制御部を有すると共にインクをインクジェットプリンターに供給するインクカートリッジにおいて、
    インクを収容するインクタンクと、該インクタンクを保持する外装カバー材とを一体化してなり、該外装カバー材は、前記インクジェットプリンターに対する位置決めと機械的な保持機能及び前記制御部を有し、前記インクタンクは、インク収容室とインク供給部とを有し、該インク供給部の上方には、前記インク収容室とインク流出口を介して連通する負圧発生部を有してなることを特徴とするインクカートリッジ。
  2. 前記インクタンクのインク収容室は、インクタンクに一体形成された構造体以外にはインクのみが収納されることを特徴とする請求項1記載のインクカートリッジ。
  3. 前記負圧発生部には、インクの消費に伴いインクを移動させる負圧発生部材が配置され、該負圧発生部材は前記インク収容室と連通するインク供給経路を通じてインクを吸引し、該インクを連続的に供給することを特徴とする請求項1または2記載のインクカートリッジ。
  4. 前記負圧発生部には、前記負圧発生部材の下部にインクの流路を塞ぐ鋼球が配置され、該鋼球は前記インクジェットプリンターのインク吸収管によって押し上げられて、インクを流動可能とすると共に、前記負圧発生部材に押し付けられることでインクを絞り出すことを特徴とする請求項3記載のインクカートリッジ。
  5. 前記インクタンクの外周面の四辺には前記外装カバー材とのギャップを維持する突起が設けられ、該突起の近傍には前記外装カバー材に対して嵌合するロック用突起が設けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクカートリッジ。
  6. 前記インク収容室にはインク流出口が形成され、該インク流出口の底面は前記インク収容室の底面と面一状であり、該インク収容室の底面には傾斜面が形成され、該傾斜面は前記インク流出口に向かって下り傾斜状であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクカートリッジ。
  7. 前記インク収容室から負圧発生部までインクを導くインク供給経路は、前記インク流出口から伸びるインク供給溝に熱溶着フィルムを溶着して構成され、前記インク収容室に大気を導入する大気導入経路は、前記インク供給溝と同じ面に形成される大気連通溝に熱溶着フィルムを溶着して構成され、該大気連通溝に設けられる熱溶着フィルムと前記インク供給溝に設けられる熱溶着フィルムを一枚で構成してなることを特徴とする請求項6記載のインクカートリッジ。
  8. 前記負圧発生部には、前記鋼球を載置可能な球面座を有するシールが設けられることを特徴とする請求項4記載のインクカートリッジ。
  9. 前記負圧発生部は、前記負圧発生部材の高さ範囲内にインク導入口を有することを特徴とする3、4、8のいずれか1項に記載のインクカートリッジ。
  10. 前記インクタンクには前記インク収容室に大気を導入する大気導入経路が形成され、該大気導入経路には互いに連通する2つの小部屋が形成され、前記インク収容室に近い側の小部屋には連泡発泡体を収納し、前記インク収容室から遠い側の小部屋は空間状としてなることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のインクカートリッジ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017150342A1 (ja) * 2016-02-29 2017-09-08 セイコーエプソン株式会社 液体供給装置、液体噴射システム、および、液体噴射装置
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