JP2011083873A - ワイヤカット放電加工装置およびワイヤカット放電加工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ワークWの段差位置に基づいて加工条件を適宜切換える段差加工を行うワイヤカット放電加工装置1において、ワークWの加工形状データに基づいて段差位置A1,…,Anを特定する段差位置特定手段21と、各カット工程においてワークWの実際の段差位置D1,…,Dnを検出する段差位置検出手段333と、段差位置検出手段333により検出された所定のカット工程における実際の段差位置D1,…,Dnに基づいて段差位置特定手段21により特定された段差位置A1,…,Anを修正し、修正した段差位置を所定のカット工程の次のカット工程における段差位置とする段差位置修正手段334と、を有する。
【選択図】 図3
Description
このような場合の具体的な段差加工方法は、例えば、特許文献1に開示されている技術が参照される。
記憶手段32は、ハードディスク、メモリ等で構成されており、NCプログラム生成手段22により生成されたNCプログラムを記憶する機能を有している。
処理手段33は、NCプログラム読み出し手段331、放電加工実行手段332、段差位置検出手段333、段差位置修正手段334として機能し、NCプログラム上の段差位置A1,…,Anの修正に際し主要な役割を果たす。
より詳しくは、放電加工実行手段332は、各カット工程において、NCプログラム上の段差位置A1,…,An前の所定の位置つまり段差制御開始位置B1,…,Bn(正確に言えば段差制御開始位置B1,…,Bnをオフセット方向にオフセット量ΔYオフセットした位置)から段差位置A1,…,An後の所定の位置つまり段差制御終了位置C1,…,Cn(正確に言えば段差制御終了位置C1,…,Cnをオフセット方向にオフセット量ΔYオフセットした位置)に至る範囲にわたりワイヤ電極Eが移動する際に設定される段差制御サイクルにおいて、電気加工条件を段差位置A1,…,An前の板厚データに対応する電気加工条件から段差位置A1,…,An後の板厚データに対応する電気加工条件に徐々に切換える段差加工を行いつつワイヤカット放電加工を実行する。
より詳しくは、図4に例示するように、段差位置検出手段333は、段差制御サイクル中において各駆動軸位置検出器40、放電回数検出器41、および極間平均電圧検出器42により検出された検出データをサンプリングタイムΔtごとに連続して取得する。そして、段差位置検出手段333は、各駆動軸の位置つまり加工経路Y上のワイヤ電極Eの位置(以下、加工経路Y上のワイヤ電極Eの位置は加工位置とする)とリンクさせながら、取得した各検出データ等に基づいて数1によりサンプリングタイムΔtごとにワークWの板厚を連続して演算する。
まず、ステップS10において、ワークWの段差位置A1,…,Anや段差制御範囲α1,…,αnおよび板厚データt1,…,tn+1等を含むNCプログラムを生成する。すなわち、オペレーターがCAD装置10を所要に操作して設計された製品情報に基づくワークWの3次元最終加工形状データを生成する。そして、生成されたワークWの3次元最終加工形状データに基づいて、CAM装置20の段差位置特定手段21が段差位置A1,…,Anを板厚データt1,…,tn+1と関連させて特定する。次いで、CAM装置20のNCプログラム生成手段22が特定されたワークWの段差位置A1,…,Anと、段差制御範囲α1,…,αnおよび板厚データt1,…,tn+1と、各カット工程におけるオフセット量ΔYおよびオフセット方向と、を含むNCプログラムを生成する。生成したNCプログラムはNC制御装置30の記憶手段32に記憶される。
α1,…,αn:段差制御範囲
B1,…,Bn:段差制御開始位置
ΔB1,…,ΔBn:所定量
C1,…,Cn:段差制御終了位置
ΔC1,…,ΔCn:所定量
D1,…,Dn:段差位置(検出されたワークWの加工経路上の実際の段差位置)
E:ワイヤ電極
F1,…,Fn:段差位置(ワークの最終加工形状軌跡X上の修正された段差位置)
W:ワーク
X:ワークの最終加工形状軌跡
Y:加工経路
ΔY:オフセット量
1:ワイヤカット放電加工装置
2:ベース
3:コラム
4:加工ヘッド
5:加工槽
6:ワークテーブル
7:上ガイドブロック
7a:上加工液噴射ノズル
8:下ガイドブロック
8a:下加工液噴射ノズル
10:CAD装置
11:ネットワーク
20:CAM装置
21:段差位置特定手段
22:NCプログラム生成手段
30:NC制御装置
31:入力手段
32:記憶手段
33:処理手段
331:NCプログラム読み出し手段
332:放電加工実行手段
333:段差位置検出手段
334:段差位置修正手段
40:各駆動軸位置検出器
41:放電回数検出器
42:極間平均電圧検出器
Claims (12)
- ワークの段差位置に基づいて加工条件を適宜切換える段差加工を行うワイヤカット放電加工装置において、
前記ワークの加工形状データに基づいて前記段差位置を特定する段差位置特定手段と、
前記ワークの実際の段差位置を検出する段差位置検出手段と、
前記段差位置検出手段により検出された実際の段差位置に基づいて前記段差位置特定手段により特定された段差位置を修正する段差位置修正手段と、
を有することを特徴とするワイヤカット放電加工装置。 - 前記段差位置検出手段は、各カット工程において前記実際の段差位置を検出するとともに、
前記段差位置修正手段は、前記段差位置検出手段により検出された所定のカット工程における実際の段差位置に基づいて前記段差位置特定手段により特定された段差位置を修正し、該修正した段差位置を前記所定のカット工程の次のカット工程における段差位置とすることを特徴とする請求項1に記載のワイヤカット放電加工装置。 - 前記段差位置修正手段による段差位置の修正は、前記段差位置検出手段により検出された実際の段差位置と前記段差位置特定手段により特定された段差位置との差を解消するように行うことを特徴とする請求項2に記載のワイヤカット放電加工装置。
- 前記段差位置特定手段により特定された段差位置は、前記ワークの加工形状軌跡上の段差位置であるとともに、
前記段差位置検出手段により検出された各カット工程の実際の段差位置は、該各カット工程において前記加工形状軌跡を所定のオフセット方向に所定のオフセット量ずらして設定された加工経路上の実際の段差位置であり、
前記段差位置修正手段による段差位置の修正は、前記検出された所定のカット工程における実際の段差位置を該所定のカット工程におけるオフセット方向と反対方向に該所定のカット工程におけるオフセット量ずらすことにより前記加工形状軌跡上の修正された段差位置を得るとともに、該加工形状軌跡上の修正された段差位置と前記段差位置特定手段により特定された加工形状軌跡上の段差位置との差を解消するように行うことを特徴とする請求項2に記載のワイヤカット放電加工装置。 - 前記段差加工は、前記ワイヤ電極が前記段差位置の前の位置から所定の範囲にわたり移動する際に設定される段差制御サイクルにおいて、前記加工条件を前記段差位置前の板厚データに対応する加工条件から段差位置後の板厚データに対応する加工条件に切換わるように行われ、
前記段差位置検出手段は、前記段差制御サイクル中に前記段差位置を検出することを特徴とする請求項3または請求項4に記載のワイヤカット放電加工装置。 - ワークの段差位置に基づいて加工条件を適宜切換える段差加工を行うワイヤカット放電加工装置において、
設計された製品情報に基づいてCAD装置で得られた前記ワークの3次元最終加工形状データに基づいて前記ワークの最終加工形状軌跡上の段差位置を前記ワークの板厚データと関連させて特定する段差位置特定手段と、
前記段差位置特定手段により特定された段差位置および板厚データと、前記最終加工形状軌跡に対する各カット工程における加工経路のオフセット量およびオフセット方向と、を含むNCプログラムを生成するNCプログラム生成手段と、
前記生成されたNCプログラムに基づいて、前記各カット工程において、前記ワイヤ電極が前記段差位置の前の位置から前記段差位置の後の位置にわたる所定の範囲にわたり移動する際に設定される段差制御サイクルにおいて、前記加工条件を前記段差位置前の板厚データに対応する加工条件から前記段差位置後の板厚データに対応する加工条件に切換わるように前記段差加工を行いつつ前記ワークの放電加工を実行する放電加工実行手段と、
前記各カット工程において前記段差制御サイクル中に加工経路上の実際の段差位置を検出する段差位置検出手段と、
前記段差位置検出手段により検出された所定のカット工程における実際の段差位置を、該所定のカット工程におけるオフセット方向と反対の方向に該所定のカット工程におけるオフセット量分ずらすことにより、前記最終加工形状軌跡上の修正された段差位置を得るとともに、前記次のカット工程の実行開始前に前記NCプログラムに含まれる段差位置を前記最終加工形状軌跡上の修正された段差位置に置き換えて修正する段差位置修正手段と、
を有することを特徴とするワイヤカット放電加工装置。 - ワークの段差位置に基づいて加工条件を適宜切換える段差加工を行うワイヤカット放電加工方法において、
前記ワークの加工形状データに基づいて前記段差位置を特定するステップと、
前記ワークの実際の段差位置を検出するステップと、
前記検出された実際の段差位置に基づいて前記特定された段差位置を修正するステップと、
を有することを特徴とするワイヤカット放電加工方法。 - 前記段差位置の検出は、各カット工程において行われるとともに、
前記段差位置の修正は、前記検出された所定のカット工程における実際の段差位置に基づいて前記特定された段差位置を修正し、該修正した段差位置を前記所定のカット工程の次のカット工程における段差位置とすることを特徴とする請求項7に記載のワイヤカット放電加工方法。 - 前記段差位置の修正は、前記検出された実際の段差位置と前記特定された段差位置との差を解消するように行うことを特徴とする請求項8に記載のワイヤカット放電加工方法。
- 前記特定された段差位置は、前記ワークの加工形状軌跡上の段差位置であるとともに、
前記検出された各カット工程の実際の段差位置は、該各カット工程において前記加工形状軌跡を所定のオフセット方向に所定のオフセット量ずらして設定された加工経路上の実際の段差位置であり、
前記段差位置の修正は、前記検出された所定のカット工程における実際の段差位置を該所定のカット工程におけるオフセット方向と反対方向に該所定のカット工程におけるオフセット量ずらすことにより前記加工形状軌跡上の修正された段差位置を得るとともに、該加工形状軌跡上の修正された段差位置と前記段差位置特定手段により特定された加工形状軌跡上の段差位置との差を解消するように行うことを特徴とする請求項8に記載のワイヤカット放電加工方法。 - 前記段差加工は、前記ワイヤ電極が前記段差位置の前の位置から所定の範囲にわたり移動する際に設定される段差制御サイクルにおいて、前記加工条件を前記段差位置前の板厚データに対応する加工条件から段差位置後の板厚データに対応する加工条件に切換わるように行われ、
前記段差位置の検出は、前記段差制御サイクル中に行うことを特徴とする請求項9または請求項10に記載のワイヤカット放電加工方法。 - ワークの段差位置に基づいて加工条件を適宜切換える段差加工を行うワイヤカット放電加工方法において、
設計された製品情報に基づいてCAD装置で得られた前記ワークの3次元最終加工形状データに基づいて前記ワークの最終加工形状軌跡上の段差位置を前記ワークの板厚データと関連させて特定するステップと、
前記特定された段差位置および板厚データと、前記最終加工形状軌跡に対する各カット工程における加工経路のオフセット量およびオフセット方向と、を含むNCプログラムを生成するステップと、
前記生成されたNCプログラムに基づいて、前記各カット工程において、前記ワイヤ電極が前記段差位置の前の位置から前記段差位置の後の位置にわたる所定の範囲にわたり移動する際に設定される段差制御サイクルにおいて、前記加工条件を前記段差位置前の板厚データに対応する加工条件から前記段差位置後の板厚データに対応する加工条件に切換わるように前記段差加工を行いつつ前記ワークの放電加工を実行するステップと、
前記各カット工程において前記段差制御サイクル中に加工経路上の実際の段差位置を検出するステップと、
前記検出された所定のカット工程における実際の段差位置を、該所定のカット工程におけるオフセット方向と反対の方向に該所定のカット工程におけるオフセット量分ずらすことにより、前記最終加工形状軌跡上の修正された段差位置を得るとともに、前記次のカット工程の実行開始前に前記NCプログラムに含まれる段差位置を前記最終加工形状軌跡上の修正された段差位置に置き換えて修正するステップと、
を有することを特徴とするワイヤカット放電加工方法。
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