JP2011083110A - スイッチング電源装置およびそれを備えた電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の動作モードを有するスイッチング電源装置において動作モードに応じて起動抵抗の値を選択できるようにする。
【解決手段】スイッチング電源装置は、例えば、1次巻線、2次巻線及び補助巻線を有するトランスと、それぞれ抵抗値の異なる複数の起動抵抗と、1次巻線に接続され、起動抵抗または前記補助巻線に発生する電圧によりターンオンする主スイッチング素子とを備える。さらに、スイッチング電源装置は、スイッチング電源装置が備える複数の動作モードに応じて複数の起動抵抗のうち主スイッチング素子に対して作用する起動抵抗を選択する選択回路を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般に、スイッチング電源装置に係り、とりわけ、リンギング・チョーク・コンバータ(以下RCCと略す)方式のスイッチング電源装置に関する。
RCC方式は、トランスに帰還巻線を設けてスイッチング動作を繰り返す自励発振方式である。このRCC方式のスイッチング電源装置は、簡単な構成でありながら電源効率が高いスイッチング電源装置として知られている。特許文献1では、省電力モード時にフライバックトランスの2次側の出力電圧を降下させ、その補助巻線に発生するフライバック電圧を主スイッチング素子のしきい値以下に制御することが提案されている。これにより、主スイッチング素子は起動抵抗によってターンオンするようになり、スイッチング周波数が低下し、さらには軽負荷時の効率が改善されるとのことである。特許文献2では、省電力モード時にトランスの2次側からパルス信号を挿入することで、スイッチング電源を定期的に停止させることが提案されている。これによって、軽負荷時の効率が改善するとのことである。
特許第3386016号公報 特許第3697218号公報
ところで、スイッチング電源装置から電力を供給される機器には、多数の動作状態が存在しうる。例えば、動作状態には、大きな電力を必要とする機器動作状態、ある程度の電力を必要とする機器待機状態、必要最低限の電力しか必要としない機器休止状態などがある。よって、機器の動作状態が切り替われば、それに応じてスイッチング電源装置の動作モードも切り替わることが望ましい。例えば、機器動作状態では通常の自励発振のモードが選択され、機器待機状態では特許文献2の省電力モードが選択され、機器休止状態では特許文献1の省電力モードが選択されると、最も効率が良いと考えられる。しかし、これら3つのモードを単一のスイッチング電源装置によって実現しようとすると問題が発生する。
自励発振モードでは、電源初投入時は起動抵抗により主スイッチング素子が起動するが、以降自励発振が始まれば主スイッチング素子は補助巻線の発生する電圧によってターンオンする。よって、起動抵抗にて消費される電力は全て無効電力となってしまう。自励発振モードにおける効率を向上するためには、起動抵抗の値はできるだけ高い方が良い。特許文献2の省電力モードでは、間欠動作の周期ごとに主スイッチング素子を起動抵抗からターンオンすることになる。よって、起動抵抗の値を高くすると、発振再開までの時間が長くなってしまう。1つの連続発振区間あたりの発振回数が少なくなってしまう。よって、起動抵抗の値は低い方が良い。特許文献1において、2次巻線電圧をV2、2次巻線インダクタンスをLとした場合、2次巻線の電流の変化率di/dtは
di/dt = V2 / L
で与えられる。よって、2次巻線電圧V2が低下すれば電流の変化率di/dtも低下する、すなわち、回生終了までの時間が延びてしまう。また、回生中に補助巻線に発生する逆バイアスVbは、2次巻線の巻数をN2、補助巻線の巻数をNbとすると
Vb = V2 × (Nb / N2)
と表現される。よって、2次巻線電圧の低下により逆バイアスも低下することになる。つまり、回生中に起動抵抗から流入する電流により主スイッチング素子のゲート電圧が引き上げられる割合が増えるため、回生が終わる前に再び主スイッチング素子がターンオンする可能性がある。この状態を連続モードと呼ぶことにする。連続モードで動作すると、トランスのコアの磁束が消滅する前に再び磁束が増えて行く。よって、磁気飽和に至り主スイッチング素子の破壊に至る可能性がある。これを避けるためには、回生中に起動抵抗からの電流の流入を抑える必要がある。起動抵抗の値は、回生終了時点の制御端子の電圧がしきい値電圧以下になる程度に、高く設定されなければならない。このように1つのスイッチング電源装置で3つのモードを取り込むには、起動抵抗の値をどのように設定するかが問題となる。
そこで、本発明は、このような課題および他の課題のうち、少なくとも1つを解決することを目的とする。例えば、本発明は、複数の動作モードを有するスイッチング電源装置において動作モードに応じて起動抵抗の値を選択できるようにすることを目的とする。
本発明は、リンギング・チョーク・コンバータ方式のスイッチング電源装置に関する。スイッチング電源装置は、例えば、1次巻線、2次巻線及び補助巻線を有するトランスと、それぞれ抵抗値の異なる複数の起動抵抗と、1次巻線に接続され、起動抵抗または前記補助巻線に発生する電圧によりターンオンする主スイッチング素子とを備える。さらに、スイッチング電源装置は、スイッチング電源装置が備える複数の動作モードに応じて複数の起動抵抗のうち主スイッチング素子に対して作用する起動抵抗を選択する選択回路を備えている。
本発明によれば、複数の動作モードに応じて複数の起動抵抗のうち主スイッチング素子に対して作用する起動抵抗を切り替えることが可能となる。これにより、電源効率を従来よりも改善することも可能となる。
実施例1に係るスイッチング電源装置の回路図である。 基本動作を説明するための図である。 第3モードにおいて連続モードに入って磁気飽和に至る理由について説明するための図である。 起動抵抗の抵抗値の違いによる効果を説明するための図である。 実施例2に係るスイッチング電源装置の回路図である。
[実施例1]
本実施例では、スイッチング電源装置100における複数の動作モードを適宜切り替えることで、従来よりもさらに効率のよいスイッチング電源装置100が抵抗される。動作モードとしては、例えば、3つの動作モードが存在する。第1モードは、自励発振により大きな電力を供給することができるモードである。第2モードは、例えば、軽負荷時の効率を上げるために特許文献2に記載された間欠発振を実行するモードである。第3モードは、例えば、軽負荷時の効率をさらに上げるために特許文献1に記載された出力電圧を低下させるモードである。
図1によればリンギング・チョーク・コンバータ方式のスイッチング電源装置100が示されている。フライバックトランス9は、1次巻線、補助巻線および2次巻線を備えている。1次巻線の一端は、複数の起動抵抗の各一端と、コンデンサ1の一端とに接続されている。ここでは、それぞれ抵抗値の異なる複数の起動抵抗として、相対的に抵抗値の低い第1の起動抵抗22、相対的に抵抗値の高い第2の起動抵抗23とを例示する。なお、3つ以上の起動抵抗が採用されてもよい。1次巻線の他端は、MOSFET2のドレイン端子と接続されている。MOSFET2は、1次巻線に接続され、起動抵抗または補助巻線に発生する電圧によりターンオンする主スイッチング素子の一例である。第1の起動抵抗22の他端は、NPN型のトランジスタ24のコレクタ端子と接続されている。トランジスタ24は、起動抵抗切り替え用のトランジスタとして機能する。トランジスタ24のベース端子には、第2の起動抵抗23の他端と、フォトカプラ25が備えるフォトトランジスタのコレクタ端子とに接続されている。このフォトトランジスタのエミッタ端子は、トランジスタ24のエミッタ端子と、MOSFET2のゲート端子(制御端子)と接続されている。フォトカプラ25が備える発光ダイオード(LED)にはCPU30等の制御回路が接続されている。フォトカプラ25がオンになると第2の起動抵抗23が有効となり、フォトカプラ25がオフになると第1の起動抵抗22が有効となる。すなわち、フォトカプラ25は、起動抵抗の選択回路ないしは切り替え回路として機能している。このように、CPU30、フォトカプラ25およびトランジスタ24は、スイッチング電源装置が備えるそれぞれ出力電力の異なる複数の動作モードに応じて、複数の起動抵抗のうち主スイッチング素子に対して作用する起動抵抗を選択する選択回路の一例である。なお、複数の動作モードとしては、例えば、第1モード、第2モード、第3モードなどがある。第1モードは、誤差検出回路からの出力電圧により主スイッチング素子が自励発振を続けるモードである。なお、第1モードは、スイッチング電源装置によって電力を供給される電子機器の動作状態のうち最も多く電力を消費する動作状態に対応している。第2モードは、伝達回路に対して断続的なパルス信号を付与することによって主スイッチング素子が間欠発振を行うモードである。なお、第2モードは、電子機器の動作状態のうち2番目に多く電力を消費する待機状態に対応している。第3モードは、整流平滑回路からの出力電圧を降下させて補助巻線に発生するフライバック電圧を低下させることで、主スイッチング素子の制御端子に印加される電圧を予め定められたしきい値電圧以下となるように制御し、起動抵抗からの電流によって主スイッチング素子をターンオンするモードである。なお、第3モードは、電子機器の動作状態のうち3番目に多く電力を消費する休止状態に対応している。
補助巻線の一端は、電流制限抵抗6の一端と、オン時間規制用抵抗8の一端とが接続されている。電流制限抵抗6の他端には、カップリングコンデンサ5の一端が接続されている。カップリングコンデンサ5の他端は、MOSFET2の制御端子と、起動用の分圧抵抗3の一端と、フォトカプラ12が備えるフォトトランジスタのコレクタ端子と、トランジスタ4のコレクタ端子とが接続されている。トランジスタ4は、MOSFET2をターンオフするためのNPN型のトランジスタである。分圧抵抗3の他端には、MOSFET2のソース端子と、コンデンサ1の他端と、トランジスタ4のエミッタ端子と、オン時間規制用コンデンサ7の一端と、補助巻線の他端とが接続されている。なお、第1の起動抵抗22の抵抗値と第2の起動抵抗23の抵抗値は、分圧抵抗3の抵抗値に対してMOSFET2をターンオンできるだけの分圧比を持つ抵抗値となっている。オン時間規制用抵抗8の他端は、フォトカプラ12が備えるフォトトランジスタのエミッタ端子と、トランジスタ4のベース端子と、オン時間規制用コンデンサ7の他端とが接続されている。トランジスタ4は、MOSFET2の制御端子に印加される電圧を低下させるために設けられている。オン時間規制用抵抗8とオン時間規制用コンデンサ7は、トランジスタ4を一定の時間だけ遅延させて駆動するための回路を形成している。
2次巻線の一端には、整流用のショットキーバリアダイオード10の一端が接続されている。2次巻線の他端には、平滑コンデンサ11の一端と、基準電位(接地)と接続されている。平滑コンデンサ11の一端には、ショットキーバリアダイオード10の他端と、フォトカプラの電流制限抵抗13の一端と、出力端子とが接続されている。ショットキーバリアダイオード10と平滑コンデンサ11は、2次巻線に発生する電圧を整流して平滑する整流平滑回路を形成している。フォトカプラの電流制限抵抗13の他端は、フォトカプラ12のLEDに接続されている。出力電圧分圧用抵抗17、18は、整流された出力電圧を分圧するために設けられている。基準電圧用分圧抵抗15とツェナーダイオード16は、基準電圧を生成するために設けられている。基準電圧用分圧抵抗15の一端と、出力電圧分圧用抵抗17の一端と、出力端子と、PNP型のトランジスタ21のエミッタ端子とは相互に接続されている。出力電圧分圧用抵抗17の他端と、トランジスタ21のコレクタ端子と、出力電圧分圧用抵抗18の一端と、オペアンプ14のマイナス側(反転)入力端子とが相互に接続されている。オペアンプ14は、整流平滑回路の出力電圧と予め設定された基準電圧との間の誤差に応じた電圧を出力する誤差検出回路の一部として機能する。ツェナーダイオード16の一端と、基準電圧用分圧抵抗15の他端と、オペアンプ14のプラス側入力端子とが相互に接続されている。なお、ツェナーダイオード16の他端と出力電圧分圧用抵抗18の他端はそれぞれ接地されている。オペアンプ14の出力端子は、発振制御用のNPN型のトランジスタ20のコレクタ端子とフォトカプラ12のLEDとに接続されている。フォトカプラ12やトランジスタ20は、誤差検出回路からの出力電圧をスイッチング電源装置における2次側から1次側に伝達する伝達回路として機能する。トランジスタ20のエミッタ端子は接地されている。トランジスタ20のベース端子とトランジスタ21のベース端子は、CPU30等の制御回路に接続されている。トランジスタ21は、出力分圧比変更用のPNP型のトランジスタとして機能する。
次に、図2を用いて、スイッチング電源装置100の基本動作について説明する。コンデンサ1の両端には直流電源からの直流電圧が印加される。起動抵抗22、23を流れてきた電流はカップリングコンデンサ5を充電する。カップリングコンデンサ5の電圧が上昇してMOSFET2がターンオンすると、1次巻線に電流が流れ始める。同時に補助巻線にも電圧が発生し、オン時間規制用抵抗8、オン時間規制用コンデンサ7から成る回路の効果によりトランジスタ4のベース電圧が徐々に上昇し始める。このとき、二時巻線側では、ショットキーバリアダイオード10が逆バイアスとなっているため、電流は流れない。一定時間が経ちトランジスタ4がターンオンすると、MOSFET2のゲート電圧が低下し、MOSFET2はターンオフする。これにより、フライバックトランス9の各巻線に発生する電圧の極性が逆転し、2次巻線側に電流が流れ始める。同時に補助巻線に発生する逆バイアスによってMOSFET2はオフ状態を維持する。この状態は回生電流が流れつづける限り続く。回生終了後、再び補助巻線に発生する逆起電力が、電流制限抵抗6およびカップリングコンデンサ5経由でMOSFET2に印加され、MOSFET2が再びターンオンする。以後は同様の動作が繰り返され、連続発振を続ける。図2の参照符号201は、起動抵抗によりMOSFET2がターンオンすることを示している。また、参照符号202は、2次側の電圧が所定電圧まで上昇したことで、MOSFET2がフライバック電圧によってターンオンすることが示されている。
NPN型のトランジスタ20、24、第1の起動抵抗22、第2の起動抵抗23、フォトカプラ25、PNP型のトランジスタ21が、どのように動作モードの切り替えを実行するかについて説明する。CPU30は、スイッチング電源装置100によって電力を供給される電子機器の動作状態を監視する。CPU30は、電子機器の動作状態が切り替わることに連動してスイッチング電源装置の動作モードを切り替える。さらに、CPU30は、切り替わった後の動作モードに対応した起動抵抗を選択するよう、フォトカプラ25の発光ダイオードを点灯させたり、消灯させたり制御する。
具体例を説明すると、第1モードで、CPU30は、トランジスタ20とトランジスタ21をオフ状態に設定し、フォトカプラ25をオン状態に設定する。フォトカプラ25をオン状態に移行すると、起動抵抗として、第2の起動抵抗23が選択される。すなわち、第1モードで、スイッチング電源装置100は、自励発振する。第2モードで、CPU30は、フォトカプラ25をオフに設定することで、起動抵抗として第1の起動抵抗22を選択する。さらに、特許文献2に記載の通り、CPU30は、トランジスタ20に対し断続的なパルス信号を印加する。これにより、スイッチング電源装置100は、間欠発振する。これは、軽負荷時の効率を改善できる点で有効である。すなわち、CPU30は、スイッチング電源装置100によって電力を供給される機器が軽負荷に切り替わったことを検出すると、第2モードに移行する。断続的なパルス信号の生成時間は、スイッチング電源装置100の発振停止に十分な時間とすればよい。第3モードで、CPU30は、フォトカプラ25をオン状態に設定することで、起動抵抗として第2の起動抵抗23を選択する。その上で、CPU30は、トランジスタ21をオンに切り替える。これにより、オペアンプ14の反転入力端子に出力電圧が直接的に印加される。また、オペアンプ14は、平滑回路からの出力電圧と、基準電圧用分圧抵抗15およびツェナーダイオード16とによって決定された基準電圧とが一致するように機能する。その結果、出力電圧が降下する。
このように第1モードでは、第2の起動抵抗23が有効となるように切り替えることで、起動抵抗による無効消費電力を低下させ、電源効率を改善している。また、第2モードでは、第1の起動抵抗22が有効となるように切り替えることで、出力電力が確保される。第3モードでは、第2の起動抵抗23が選択されるため、主スイッチング素子の破損を防ぐことができる。よって、トランジスタ24を含む選択回路は、第1モードおよび第3モードでは第2の起動抵抗を選択し、第2モードでは第1の起動抵抗を選択することになる。
図3を参照して第3モードにおいて連続モードに入り、磁気飽和に至る理由について説明する。図3の(a)は一次巻線電圧の波形であり、(b)は2次巻線電圧の波形であり、(c)はMOSFET2のゲート電圧の波形を示している。(b)に示されるように2次巻線電圧が低下すると電流の変化率も低下して回生終了までの時間が延びる。そして、2次巻線電圧の低下により逆バイアスも低下して回生中に起動抵抗から流入する電流によりMOSFET2のゲート電圧が引き上げられる割合が増え((c)の301)、回生終了前に再びMOSFET2をターンオンしてしまう連続モードに入る可能性がある。しかし、本実施例によれば、第3モードでは、第1の起動抵抗22よりも抵抗値の大きな第2の起動抵抗23が選択されるため、電流の増加を抑制できる。すなわち、磁気飽和や主スイッチング素子の破損を防ぐことができる。
次に、実験結果について説明する。第1の起動抵抗22の抵抗値を1.17MΩ、第2の起動抵抗23の抵抗値を3.4MΩ、2次側出力電圧を24V、2次巻線と補助巻線の比を4:1として実験を行った。第2モードにおいて、トランジスタ20に対し1kHzの信号(Highを10%、Lowを90%)を印加した。
第1の起動抵抗22を使用した場合に一回目の発振が行われるまでの時間は256usecであった。第2の起動抵抗23を使用した場合の時間は520usecであった。その後の自励発振周波数は52kHz(周期19.23usec)であった。第2の起動抵抗23を使用すると第1の起動抵抗22を使用した場合より13.7回分発振回数が少なくなってしまう。第2の起動抵抗23を使用した場合でもトランジスタ20に加える信号のLow期間を長くすれば発振回数を増やすことができる。しかし、この場合、High期間はスイッチング電源装置の発振を最低限停止させることができる時間だけは確保しなければならない。そのため、High期間を短くするには限界がある。この限界の状態で考えると、第1の起動抵抗22を使用したほうが、第2の起動抵抗23を使用した場合より多くの電流を出力できることになる。
第3モードに関する実験結果について、図4を用いて説明する。図4(a)は起動抵抗が相対的に低いケースの実験結果を示し、図4(b)は起動抵抗が相対的に高いケースの実験結果を示している。起動抵抗の抵抗値が低いと、回生終了時点でのMOSFET2のゲート電圧は2.5Vまで上昇している。一方、起動抵抗の抵抗値が高いと、ゲート電圧を1.0Vに抑えることができる。現在、広く流通している高耐圧MOSFETのゲートしきい値電圧は2〜4V程度である。よって、起動抵抗の抵抗値が低いと、連続モードに移行してしまう可能性がある。よって、第3のモードでは、相対的に抵抗値の大きな第2の起動抵抗23を選択することで、連続モードへの移行を抑制できるといえる。
このように実施例1によれば、複数の動作モードを有するスイッチング電源装置において動作モードに応じて起動抵抗の値を選択できるようになる。また、起動抵抗の切り替えによって、電源効率の観点で有効な複数の動作モードを有するスイッチング電源装置を提供可能となる。また、第1モードでは、第2の起動抵抗23が有効となるように切り替えることで、起動抵抗による無効消費電力を低下させて電源効率を改善できる。また、第2モードでは、第1の起動抵抗22が有効となるように切り替えることで、出力電力が確保される。第3モードでは、第2の起動抵抗23が選択されるため、主スイッチング素子の破損を防ぐことができる。なお、CPU30は、電子機器の動作状態を監視し、電子機器の動作状態が切り替わることに連動してスイッチング電源装置の動作モードを切り替えることで、スイッチング電源装置の効率を改善できる。実施例1では、図1によれば、第1の起動抵抗22および第2の起動抵抗23はそれぞれ単一の抵抗により構成し、それをトランジスタ24により選択するため、選択回路の構成を簡潔化できる。
[実施例2]
実施例2は、実施例1における起動抵抗およびその切り替え回路を変更した事例である。なお、すでに説明した箇所には同一の参照符号を付与することで説明の簡潔化を図る。図1によれば、第1の起動抵抗22および第2の起動抵抗23はそれぞれ単一の抵抗により構成されていた。図5によれば、単一の抵抗である1本の起動抵抗28を使用するか、起動抵抗28と他の起動抵抗29を並列に接続して構成した合成抵抗を使用するかを選択できる。起動抵抗28は抵抗値の高い第2の起動抵抗である。起動抵抗28と起動抵抗29とを並列接続して形成された合成抵抗は第1の起動抵抗である。第1の起動抵抗の抵抗値が第2の起動抵抗の抵抗よりも相対的に低いことは実施例1で説明した通りである。
起動抵抗28の一端は、起動抵抗29の一端と、1次巻線の一端と、入力端子の1つと、コンデンサ1の一端とに接続されている。起動抵抗28の他端は、トランジスタ27の個暮れクタ端子と、フォトカプラ25のエミッタ端子と、MOSFET2のゲート端子とに接続されている。起動抵抗29の他端は、トランジスタ27のエミッタ端子に接続されている。トランジスタ27のベース端子は、フォトカプラ25が備えるフォトトランジスタのコレクタ端子に接続されている。これにより、発光ダイオードの点灯および消灯に連動してフォトトランジスタが制御信号をPNP型のトランジスタ27のベース端子に印加することになる。
CPU30は、トランジスタ27をオフにすることで、抵抗値の高い第2の起動抵抗(単一の起動抵抗28)を選択する。また、CPU30は、トランジスタ27をオンにすることで、第1の起動抵抗(起動抵抗28と起動抵抗29とによる合成抵抗)を選択する。すなわち、実施例2でも実施例1と同様に起動抵抗を選択的に切り替えることができる。さらに、実施例2の構造であれば、最も消費電力を削減したい第3モードにおいて、フォトカプラ25のLEDを消灯しておくことができる。よって、実施例2では、実施例1の効果に加え、さらに効率を改善できる。

Claims (8)

  1. リンギング・チョーク・コンバータ方式のスイッチング電源装置であって、
    1次巻線、2次巻線及び補助巻線を有するトランスと、
    それぞれ抵抗値の異なる複数の起動抵抗と、
    前記1次巻線に接続され、前記起動抵抗または前記補助巻線に発生する電圧によりターンオンする主スイッチング素子と、
    前記スイッチング電源装置が備えるそれぞれ出力電力の異なる複数の動作モードに応じて、前記複数の起動抵抗のうち前記主スイッチング素子に対して作用する起動抵抗を選択する選択回路と
    を備えたことを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 前記2次巻線に発生する電圧を整流して平滑する整流平滑回路と、
    前記整流平滑回路の出力電圧と予め設定された基準電圧との間の誤差に応じた電圧を出力する誤差検出回路と、
    前記誤差検出回路からの出力電圧を前記スイッチング電源装置における2次側から1次側に伝達する伝達回路と
    をさらに備え、
    前記複数の動作モードとして、
    前記誤差検出回路からの前記出力電圧により前記主スイッチング素子が自励発振を続ける第1モードと、
    前記伝達回路に対して断続的なパルス信号を付与することによって前記主スイッチング素子が間欠発振を行う第2モードと、
    前記整流平滑回路からの出力電圧を降下させて前記補助巻線に発生するフライバック電圧を低下させることで、前記主スイッチング素子の制御端子に印加される電圧を予め定められたしきい値電圧以下となるように制御し、前記起動抵抗からの電流によって前記主スイッチング素子をターンオンする第3モードと
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源装置。
  3. 前記主スイッチング素子の制御端子と基準電位との間に設けられた分圧抵抗をさらに備え、
    前記複数の起動抵抗には、
    第1の起動抵抗と、
    前記第1の起動抵抗の抵抗値よりも高い抵抗値である第2の起動抵抗と
    が含まれ、
    前記第1の起動抵抗の抵抗値と前記第2の起動抵抗の抵抗値は、前記分圧抵抗の抵抗値に対して前記主スイッチング素子をターンオンできるだけの分圧比を持つ抵抗値であり、
    前記選択回路は、前記第1モードでは前記第2の起動抵抗を選択し、前記第2モードでは前記第1の起動抵抗を選択し、前記第3モードでは前記第2の起動抵抗を選択する
    ことを特徴とする請求項2に記載のスイッチング電源装置。
  4. 前記第1モードは、前記スイッチング電源装置によって電力を供給される電子機器の動作状態のうち最も多く電力を消費する動作状態に対応し、
    前記第2モードは、前記電子機器の動作状態のうち2番目に多く電力を消費する待機状態に対応し、
    前記第3モードは、前記電子機器の動作状態のうち3番目に多く電力を消費する休止状態に対応しており、
    前記選択回路は、前記電子機器の動作状態を監視し、前記電子機器の動作状態が切り替わることに連動して前記スイッチング電源装置の動作モードが切り替わると、切り替わった後の動作モードに対応した起動抵抗を選択することを特徴とする請求項3に記載のスイッチング電源装置。
  5. 前記第1の起動抵抗および前記第2の起動抵抗は、それぞれ単一の抵抗により構成されていることを特徴とする請求項4に記載のスイッチング電源装置。
  6. 前記第1の起動抵抗は、単一の抵抗により構成されており、
    前記第2の起動抵抗は、前記単一の抵抗と並列に接続された他の抵抗とにより形成された合成抵抗であることを特徴とする請求項4に記載のスイッチング電源装置。
  7. フォトトランジスタおよび発光ダイオードとを有したフォトカプラと、
    PNP型のトランジスタと
    をさらに備え、
    前記フォトトランジスタのコレクタ端子は前記PNP型のトランジスタのベース端子に接続されており、
    前記単一の抵抗の一端および前記他の抵抗の一端は、それぞれ前記1次巻線の一端に接続されており、
    前記単一の抵抗の他端は、前記主スイッチング素子の制御端子と、前記PNP型のトランジスタのコレクタ端子と、前記フォトトランジスタのエミッタ端子とに接続されており、
    前記他の抵抗の他端は前記PNP型のトランジスタのエミッタ端子と接続されており、
    前記発光ダイオードの点灯および消灯に連動して前記フォトトランジスタが制御信号を前記PNP型のトランジスタのベース端子に印加することで、前記第1の起動抵抗と前記第2の起動抵抗とが選択的に切り替えられることを特徴とする請求項6に記載のスイッチング電源装置。
  8. 電子機器であって、
    請求項1ないし7のいずれか1項に記載のスイッチング電源装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013038583A1 (ja) * 2011-09-14 2013-03-21 パナソニック株式会社 半導体装置およびそれを備えた電源システム

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