JP2011081755A - 自動取引装置、ホストコンピュータ、自動取引システム及び自動取引装置の振込動作方法 - Google Patents
自動取引装置、ホストコンピュータ、自動取引システム及び自動取引装置の振込動作方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】振込取引時に、その受取人が妥当でないと判断したときは警告表示するようにし、振込め詐欺による被害を防止する。
【解決手段】顧客操作画面20を表示し、該顧客操作画面20からの入力操作により振込人から受取人への振込情報の入力を行なう自動取引装置1と、前記受取人毎に氏名や職業などの顧客属性情報を記憶、管理する上位装置2とを通信回線3で接続し振込取引を実行可能なシステムであって、前記自動取引装置1から振込情報を入力する際に、前記顧客操作画面20に振込目的の選択画面を表示し、選択させると共に、前記上位装置2は受取人となる顧客属性情報を取り出して、前記自動取引装置1に送信し、前記自動取引装置1は受信した顧客属性情報と前記振込目的情報との妥当性を確認し、その結果を前記顧客操作画面20に表示し、当該振込取引を実行するか否かの判断を可能とする。
【選択図】図1
【解決手段】顧客操作画面20を表示し、該顧客操作画面20からの入力操作により振込人から受取人への振込情報の入力を行なう自動取引装置1と、前記受取人毎に氏名や職業などの顧客属性情報を記憶、管理する上位装置2とを通信回線3で接続し振込取引を実行可能なシステムであって、前記自動取引装置1から振込情報を入力する際に、前記顧客操作画面20に振込目的の選択画面を表示し、選択させると共に、前記上位装置2は受取人となる顧客属性情報を取り出して、前記自動取引装置1に送信し、前記自動取引装置1は受信した顧客属性情報と前記振込目的情報との妥当性を確認し、その結果を前記顧客操作画面20に表示し、当該振込取引を実行するか否かの判断を可能とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、金融機関の店舗に設置され、振込取引を自動で行なう自動取引装置に関する。
近年、電話を利用して親族や友人、或いは警察官や弁護士を装って、交通事故の示談金の名目で現金を振り込ませるいわゆるオレオレ詐欺事件や、インターネットや郵便を利用して不特定多数の者に対して架空の事実を口実として現金を振り込ませる架空請求詐欺が発生している。これらの詐欺事件の多くは金融機関に設置されている自動取引装置(ATM)が利用され現金が振込まれるため、その防止対策が幾つも考えられている。
金融機関側の対策として、振込取引に際してセンタのホストコンピュータに接続するデータベースに格納されている顧客情報によりセンタが振込先に対して振込取引実行前に振込情報の確認を行い、その振込情報を保存するとともに振込人に通知したのちに振込取引を実行するものがある。この際の振込情報の通知は、電話又は電子メールにより行なわれ、振込情報が正しいか否かを確認できるので振込先ミスを防止できる。更に、通知情報が保存されるので振込め詐欺を防止できるというものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、センタ(上位装置)に振込め詐欺に用いられた口座情報とその被害情報を記録した被害情報ファイルを格納した詐欺情報データベースを接続しておき、自動取引装置が振込取引処理を行なう場合に詐欺情報ファイルを検索して、被害情報が存在する場合に被害内容を表示するものがある。これにより入力した口座情報に関わる被害情報を容易に知ることができ、振込め詐欺による被害を防止できるようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献1記載の技術では、振込先の口座開設者が登録している電話番号と振込め詐欺者側が所有し、詐欺に利用する電話番号の一致性が低いことから振込め詐欺の被害を防ぐことは可能となる。しかし、振込め詐欺ではない一般妥当な顧客による振込取引時に電話や電子メールによる確認がとれるまで振込取引が中断してしまう場合が想定される。このような事態となると、振込人は振込取引を終了できず自動取引装置から離れることができないことにもなりうる。更に、決済日時に期限の存在する振込取引なども考慮すると、電話や電子メールによる確認が未達成である場合の取り決め事が必須となるであろうが、そのような事項は開示されていない。
また、特許文献2記載の技術においては、詐欺情報ファイルに詐欺に関わる口座として登録されていれば良いが、被害届が出され警察が振込め詐欺事件として特定し、金融機関側が設定登録にするまでは一般的な顧客口座扱いとされるので、短期間に集中して利用される場合や1回のみ利用する一見(いちげん)利用口座の場合には防止することができない。
本発明は上記の問題点を解決するためになされたもので、振込時に、妥当でない受取人への振込取引であると判断したときは、振込人に対して警告するようにし、振込め詐欺による被害を防止することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に関する自動取引装置は、顧客操作画面を表示し、該顧客操作画面からの入力操作により、振込人から受取人への振込取引に関する振込情報の入力を行わせ、外部装置と接続される自動取引装置において、前記振込情報を入力させる際に、振込目的を選択させる顧客操作表示部と、前記受取人の属性を示す顧客属性情報を前記外部装置から受信する受信部と、前記受信部が受信した前記顧客属性情報と、選択された前記振込目的とから前記振込人から前記受取人への前記振込取引の妥当性を確認し、その結果を前記顧客操作画面に表示する制御部を有することを特徴とするものである。
通常振込人は、振込取引に際して受取人情報として氏名や企業名、団体名、そして振込目的を把握しているものである。従って、本発明によれば、自動取引装置から振込情報を入力する際に、前記顧客操作画面に振込目的を入力させるようにしたので、振込目的と予め上位装置側に登録されている受取人の顧客属性情報を比較することにより、当該振込取引の妥当性の確認ができる。従って、振込ミスや振込め詐欺を削減できるという効果がある。
<第1の実施の形態>
以下、本発明に関する第1の実施の形態を図面に従って説明する。図2は第1の実施の形態に関する自動取引システムの構成を示す制御ブロック図である。1は金融機関の本支店、スーパーマーケット、コンビニエンスストアに設置される自動取引装置であって、顧客の操作によって現金の入出金取引や振込取引が行えるものである。2は金融機関の事務センタに設置された上位装置としてのホストコンピュータで、専用回線等の通信回線3を介して自動取引装置1と接続されている。ホストコンピュータ2は、自動取引装置1からみると外部装置でもある。そして、ホストコンピュータ2は、ホストコンピュータ2内の各部の動作を制御するホスト制御部25と、送受信部27と、顧客情報データベース40を含む記憶部としての記憶装置4を有している。
以下、本発明に関する第1の実施の形態を図面に従って説明する。図2は第1の実施の形態に関する自動取引システムの構成を示す制御ブロック図である。1は金融機関の本支店、スーパーマーケット、コンビニエンスストアに設置される自動取引装置であって、顧客の操作によって現金の入出金取引や振込取引が行えるものである。2は金融機関の事務センタに設置された上位装置としてのホストコンピュータで、専用回線等の通信回線3を介して自動取引装置1と接続されている。ホストコンピュータ2は、自動取引装置1からみると外部装置でもある。そして、ホストコンピュータ2は、ホストコンピュータ2内の各部の動作を制御するホスト制御部25と、送受信部27と、顧客情報データベース40を含む記憶部としての記憶装置4を有している。
顧客情報データベース40は、図3において後述するように口座開設者である顧客を特定可能な顧客ID(口座番号)に対応させた口座の支店名、科目等の口座情報、その暗証番号を記憶する。更に、顧客情報データベース40は、現住所、氏名、性別、生年月日、電話番号、職業(会社員の場合には就業先名称なども含まれる)及び口座預金残高を記憶する。顧客情報データベース40が記憶するこれらの情報は後述する顧客属性情報であり、ホストコンピュータ2により管理される。このホストコンピュータ2は送受信部27を介して、インターネットや電話網等の公衆網に接続され、図示しないパーソナルコンピュータや携帯電話等の外部端末とも接続される。
5はホストコンピュータ2と異なる金融機関の事務センタに配置されたホストコンピュータであって、記憶装置4と同様な顧客情報データベース40を含む記憶装置7を有している。また、ホストコンピュータ2とホストコンピュータ5は送受信部27を介して、通信回線6により回線接続が可能になっている。以上により、本発明に関する自動取引システムが構築される。なお、図示しないがホストコンピュータ5にも通信回線を介して自動取引装置が接続されていることになる。以後の説明を理解しやすくするため、ホストコンピュータ2,5及び記憶装置4,7はそれぞれホストコンピュータ(自行)2又はホストコンピュータ(他行)5、記憶装置(自行)4又は記憶装置(他行)7として説明する場合がある。
次に自動取引装置1の説明を行なう。11は顧客操作表示部であって、自動取引装置1の前面側に設けられ、液晶ディスプレイ等の表示手段と、タッチパネル等の入力手段との組合せで構成されている。これにより後述する顧客操作画面20としての取引選択画面、各種の入力画面、顧客操作を促す画面及び警告画面を表示する。
12はカード処理部であって、顧客により挿入される取引カードとしてのキャッシュカード(ICキャッシュカード、磁気カード及び振込カードを含む。以下キャッシュカードという)の磁気ストライプやICチップに記録されている金融機関コード、店舗番号41、口座番号等の顧客の口座情報を読み取る機能を有するとともに、取引明細票に取引内容を印刷して発行する機能を有するものである。なお、ICキャッシュカードは、カード基材と一体化したICチップ内に顧客の口座情報に加えて、振込先情報や振込履歴情報を格納可能とするものである。
13は通帳処理部であり、顧客により挿入される通帳の磁気ストライプやICチップに記録されている金融機関コード、店舗番号、口座番号等の顧客の口座情報や印字頁・行情報を読み取る機能を有すると共に取引内容を通帳に印字して返却する機能を有するものである。
14は貨幣入出金部であって、入出金取引や振込取引時に扱う貨幣(紙幣や硬貨、金券含む)を受け入れ、これを鑑別及び計数して収納庫に収納し、またこの収納庫から支払う貨幣を繰り出して、顧客に引き渡す機能を有する。
15は自動取引装置1の制御部であり、自動取引装置1内の各部を制御して各種の取引処理を実行する。16は記憶部であって、顧客が選択した取引の入力を受付けて、この入力情報に基づいてホストコンピュータ2と通信して顧客取引を実行するための取引処理プログラムやそれに用いる各種データ、及び各部が実行した処理結果が格納される。各種データの中には顧客操作表示部11に表示される操作表示画面情報なども格納されていて、制御部15により表示制御が実行される。17は通信回線3を介してホストコンピュータ(自行)2と接続して通信を行なう送受信部である。
次に、記憶装置4内の顧客情報データベース40について簡単に説明する。図3は本発明に関する顧客情報データベース40の顧客情報を示す説明図である。金融機関毎に付与されている図示しない金融機関コードの次に、図示するような店舗番号41が付与され、そして、その営業店舗で口座開設した顧客にはそれぞれ異なる口座番号42が付与される。これらの金融機関コード、店舗番号41、口座番号42により、他の金融機関で口座開設した顧客と識別できるようになっている。顧客属性情報としては、顧客の属性としての氏名43、その読み方としてフリガナ氏名、性別、職業44(企業体の場合には業種)、電話番号45、口座開設人(氏名と同一)の生年月日46、現住所47などがある。なお、金融取引を行なうためには、暗証番号48や届出印情報のほかにも預貯金残高情報などが必要となる。
以上の顧客情報データベース40は、口座開設時に申請書類に記載した申告情報に従って、金融機関側のオペレータが登録処理を行なうが、現住所47や電話番号45、そして暗証番号48などは自動取引装置1を操作することや、インターネットバンキングからの変更が可能となっている。なお、この顧客情報データベース40はホストコンピュータ2の制御により読み出しや更新が実行される。
次に本発明における自動取引装置を利用した振込取引の動作を説明する。なお、次の図1に示すフローチャートでの振込取引としては、振込人が口座開設時に支給されたキャッシュカードを使用しての振込取引とし、振込先(口座)情報はホストコンピュータ(自行)2が管理する記憶装置(自行)4内に存在するものとして説明する。また、現金振込や振込カードを使用する場合の説明は除外する。
図1は第1の実施の形態に関する振込取引を説明するフローチャートであり、図4は本発明に関する顧客操作画面20を示す平面図である。なお、フローチャートにおけるSは動作ステップを意味するものである。以下に説明する自動取引装置各部の動作は、記憶部16に格納されたソフトウエア(取引処理プログラム)に基づいて制御部15によって制御される。
S1:金銭の振込みを必要とする振込人(顧客)は、自動取引装置1を利用して、振込取引を行なう。まず、自動取引装置1の顧客操作表示部11に表示されている図示しない取引選択画面から「振込取引」を選択する。制御部15は記憶部16に格納している振込取引を実行するためのソフトウエア(取引処理プログラム)に従って、以下に説明する種々の振込情報を入力させる。そこでまず制御部15は、顧客操作表示部11に振込方法(キャッシュカード又は現金のどちらかを選択させる)の選択画面を表示する。この表示画面には例えば「キャッシュカード」「現金」の表示が行なわれる。本実施の形態の説明では振込人が「キャッシュカード」を選択することになる。
制御部15は、キャッシュカードによる振込取引が選択されたので、キャッシュカードの挿入と暗証番号の入力を要求する画面を表示する。顧客操作表示部11に画面表示されているイラストなどを参照して振込人がカード挿入返却口からキャッシュカードを挿入する。カード処理部12はキャッシュカードの挿入を検出すると、内部に取り込みキャッシュカード情報(少なくとも金融機関コードと店舗番号41及び口座番号42)の読み取りを行なう。並行して制御部15は暗証番号の入力を可能とするテンキー表示を顧客操作表示部11に行なう。
制御部15は、振込人がテンキー表示から暗証番号を入力すると、カード処理部12が読み取ったキャッシュカード情報と暗証番号情報をホストコンピュータ(自行)2に送信する。ホストコンピュータ(自行)2では、ホスト制御部25が、受信した口座番号42情報に基づいて記憶装置(自行)4内の顧客情報データベース40を検索することになる。検索により該当する口座番号42が存在する場合には、ホスト制御部25は、暗証番号の照合や預貯金残高情報、更には振込履歴情報が格納されているかの確認を行う。振込取引を続行しても問題なしと判断された場合には、ホスト制御部25は、振込人の氏名情報や振込履歴情報の格納有無情報等と共に取引許可情報が自動取引装置1側に返信する。制御部15は、送受信部17を介して受信したこれらの受信情報を記憶部16に一旦格納する。なお、キャッシュカード(口座情報)がホストコンピュータ(自行)2を管理する金融機関と異なる場合には、該当する金融機関のホストコンピュータ(他行)5に通信回線6を介して照会することになるが、説明は省略する。
暗証番号により振込人(口座)の特定が完了すると、振込履歴情報がキャッシュカード内又はホストコンピュータ2の記憶装置4のいずれかに登録されている場合には、制御部15は顧客操作表示部11に「過去の振込履歴情報を利用する」及び「過去の振込履歴情報を利用しない」の項目選択画面を表示して、振込人に選択させる。振込人が「過去の振込履歴情報を利用する」を選択した場合には、制御部15は、キャッシュカード内又はホストコンピュータ2の記憶装置4のいずれかから、過去の振込履歴情報を読み出す。本実施の形態の説明は、振込人が「過去の振込履歴情報を利用しない」を選択した場合である。
次に制御部15は顧客操作表示部11を制御して、振込情報としての振込先の入力動作に移る。まず、振込先の金融機関名と支店名を指定させる。この際、顧客操作表示部11に50音(アイウエオ)キーの表示を行い、金融機関名の頭1文字(カタカナ)を選んでもらう。制御部15は該当する頭文字の金融機関名を一覧表示する。振込人は表示された金融機関候補名の中から選択する。金融機関名が特定されると、その金融機関の支店名を表示して、同様に選択させる。なお、振込先の入力画面として、「自行内の本支店」と「他行」キーを表示した操作画面が存在する自動取引装置もある
次に、制御部15は、振込情報としての振込先の「科目」を選ぶように、例えば「普通預金」、「当座預金」、「貯蓄預金」などの選択キーと口座番号42の入力用のテンキーを表示し、振込先即ち、受取人の口座情報を入力させると共にそれらの入力情報を記憶部16に格納する。続けて、振込金額の入力をテンキーと額面キーから操作させる。
受取人の口座情報が入力されると、制御部15は送受信部17を制御し、それらの振込情報をホストコンピュータ2に送信する。ホストコンピュータ2のホスト制御部25は受信した金融機関コードから、この受取人口座はホストコンピュータ2を管理する金融機関の顧客、即ち、自行の顧客であると判断する。
ホストコンピュータ2のホスト制御部25は記憶装置4内に格納されている受取人の口座情報を検索する。該当する口座番号42が存在し、かつ利用可能なものであれば受取人口座として、少なくとも顧客属性情報(ここでは氏名43情報とする)を読み出す。ホストコンピュータ2のホスト制御部25は、読み出された受取人の顧客属性情報を送受信部27を介して自動取引装置1に送信する。自動取引装置1の送受信部17がこれを受信すると、制御部15はこれらの受信情報を記憶部16に格納する。
S2:制御部15は記憶部16から、顧客操作画面20としての振込目的の選択画面情報を読み出して、顧客操作表示部11に表示する。この時の顧客操作画面20は図4(a)に示すようなもので、「お振込の目的を選択してください」とのガイド表示110を表示し、更に、目的項目キー111として「家族への送金」キー111aや「企業への支払」キー111b及び「公共料金支払」キー111cを表示している。振込人はこれらの目的項目キー111からいずれかを選択することができる。
S3:制御部15は、振込人が振込目的として「家族への送金」キー111aを選択し押下したことを判断する。なお、「企業への支払」キー111b又は「公共料金支払」キー111cが選択された場合は後述する。
S4:制御部15は記憶部16に格納しているキャッシュカードの読み取り結果に基づく振込人氏名と、ステップS1においてホストコンピュータ2から受信した顧客属性情報としての受取人氏名43を読み出して比較する。例えば、キャッシュカードの口座から振込人氏名43「○○太郎」、受取人の口座番号からの受取人氏名は「○○花子」又は「××次郎」であることになる。
制御部15は当事者(振込人と受取人)の名字部分(姓の部分)の比較を行なう。この比較は文字コード(例えば、○○)そのものでの比較とするが、フリガナ文字コード(例えば、マルマル)での比較であっても良い。このようにして、名字部分が一致するか否かでの振込取引の妥当性を確認する。
S5:制御部15は、ステップS4における名字の比較した結果において、名字が一致するかどうか判断する。名字が一致した場合、即ち、「家族」と判断した時には振込取引の妥当性が確認できたのでステップS6へ進む。不一致の場合には振込取引の妥当性が確認できないのでステップS7へ進む。なお「田邉」、「田邊」を「田辺」などで登録されている場合も想定されるが、このような場合でも漢字文字コードの比較からでは「不一致」となる。
S6:制御部15は、顧客操作画面20としての最終確認用の画面として、図4(b)に示すような表示を行なう。図示するように振込取引として入力された情報を整理し、入力結果表示112aを行なう。更に振込目的として選択された項目結果表示113においては、図示の「振込の目的:*****」は「振込の目的:家族への送金」と表示する。そして表示結果に問題がなければ次に進むための「確認」キー114、取消を希望する場合に選択させる「取消」キー115が表示される。
S7:ステップS5において、名字を比較した結果が「不一致」となった時に制御部15は、当該振込取引が妥当でないとして、顧客操作表示部11に図4(c)に示す顧客操作画面20としての警告画面を表示する。図示するように例えば、お客様の氏名「○○太郎」と振込先口座の利用者名「××次郎」を氏名表示112bする。更に、妥当性の確認結果として「振込先のご利用者名と名字が違います。振込先にお間違いがないか、ご確認ください。」旨の注意文言表示112cを行なう。
なお、本実施の形態の説明では注意文言を表示するものとするが、目的とするところは「振込人に知らせる」こと、即ち、「報知すること」であるので、音声による注意喚起などでも良いことは言うまでもない。
S8:制御部15は、ステップS6において、図4(b)に示す顧客操作画面20の「確認」キー114が押下されたか、「取消」キー115が押下されたか判断する。「確認」キー114が押下された場合には次ステップS9に進む。なお、ステップS7において、図4(c)に示す警告画面において「確認」キー114が押下された場合には、図示しないフローにより図4(b)に示す顧客操作画面20を表示して最終的な確認操作を求める。当然のことながら「名字不一致」であっても婚姻により家族の名字が変わる場合もあるので振込人の判断が優先する。
S9:制御部15は、前記ステップS6における図4(b)に示す顧客操作画面20において、「確認」キー114が押下された場合に、振込取引処理を続行させる。制御部15からホストコンピュータ2に振込取引に関わる諸入力値と確定した旨の通知が行なわれると、振込人の開設口座の預貯金残高から振込金額が減額され、受取人の預貯金残高の加算が行なわれる。一方、自動取引装置1はカード処理部12を起動させて、取引明細票の印刷を行い、キャッシュカードと共にカード挿入返却口より排出して振込人に返却する。
S10:制御部15は、前記ステップS6における図4(b)に示す顧客操作画面20及び前記ステップS7における図4(c)に示す警告画面において、「取消」キー115が押下された場合に、振込取引処理を中断させる。この場合に振込取引は不成立となるので、自動取引装置1は操作履歴のみを記憶部16に記録してから、キャッシュカードを返却して終了する。なお、暗証番号の誤入力の場合や返却したキャッシュカードの取忘れ時の処理などは本発明に関係しないので説明は省略する。
次に、ステップS3にて、振込目的として「企業への支払」キー111b又は「公共料金支払」キー111cが選択された場合を説明する。図5は第1の実施の形態に関する振込取引を説明するフローチャートである。図6は本発明に関する顧客操作画面20を示す平面図である。なお、図5に示すフローチャートにおいては他行取引の場合も含めて説明する。
S11:このステップはホストコンピュータ2の動作である。ホストコンピュータ2のホスト制御部25は、ステップS1にて、自動取引装置1から受信した振込取引の受取人側の金融機関コードからこの受取人口座が、ホストコンピュータ(自行)2を管理する金融機関の顧客、即ち、自行の顧客であるか、又はホストコンピュータ(他行)5を管理する金融機関の顧客、即ち、他行の顧客であるかを判断する。
S12:このステップもホストコンピュータ2の動作である。ステップS11にて、他行の顧客であると判断された時には、記憶装置(自行)4内に当該顧客の口座情報(顧客属性情報含む)を保有しないので、ホスト制御部25は受取先口座を管理するホストコンピュータ5に口座情報の照会を行なう。ホストコンピュータ(他行)5では記憶装置(他行)7内に格納されている受取人の口座からの顧客氏名「○×損保」、職業は「保険業」であるとか、「日本電力(株)」、業種は「電気事業」といった顧客属性情報を抽出して、通信回線6を介してホストコンピュータ(自行)2に返信する。続けて、ホストコンピュータ(自行)2は受信した顧客属性情報を自動取引装置1に送信する。
S13:自動取引装置1の制御部15は、記憶部16に格納した振込目的情報と顧客属性情報とから振込取引の妥当性の確認を行なう。制御部15は、ステップS1においてホストコンピュータ2から受信した受取人の顧客属性情報としての氏名43及び職業44を記憶部16から読み出す。ステップS2における図4(a)に示す顧客操作画面20で、例えば、保険料の振込を行なう場合には、振込目的情報が「企業への支払」キー111bが選択されている場合である。一方、公共料金を支払う場合は、振込目的情報が「公共料金支払」キー111cが選択されている場合である。制御部15は、振込目的情報の「企業への支払」又は「公共料金支払」と、顧客属性情報とから振込取引の妥当性の確認を行なう。
S14:振込目的として「企業への支払」キー111bが選択されている場合、制御部15は、顧客属性情報としての氏名が「○×損保」で、かつ業種が「保険業」であれば、照合一致となり振込取引の妥当性の確認が取れたことになるので次ステップS15に進む。同様に、「公共料金支払」キー111cが選択されている場合、制御部15は、顧客属性情報としての氏名が「日本電力(株)」で、かつ業種が「電気事業」であれば、照合一致となり同様にステップS15に進む。このような一致がとれなければ、振込取引の妥当性が確認できないのでステップS16に進む。
S15:制御部15は振込目的から振込取引の妥当性の確認が取れたので、最終確認用の画面として、図4(b)に示すような表示を行なう。最終確認用の画面は、図示するように振込取引として入力された情報を表示する入力結果表示112aを表示する。更に振込目的として選択された項目結果表示113においては、図示の「振込の目的:*****」は「振込の目的:企業への支払」又は「振込の目的:公共料金支払」と表示する。そして、次に進むための「確認」キー114と、取消を希望する場合に選択させる「取消」キー115とを表示する。
S16:ステップS14において、振込目的情報と顧客属性情報との照合不一致なので、制御部15は、振込人が入力した振込目的によって場合分けを行なう。即ち、振込人が「公共料金支払」キー111cを選択している場合は、ステップS17へ進み、「企業への支払」キー111bを選択している場合は、ステップS18へ進む。
S17:振込人が「公共料金支払」キー111cを選択している場合は、振込人が誤って選択した可能性があるので、制御部15は顧客操作表示部11に図6(a)に示すような警告画面を表示する。図示するように「お振込先に指定した口座は公共料金の支払いには使用されておりません。振込先にお間違いがないか、ご確認ください。」旨の注意文言表示112dを妥当性の確認結果として表示する。
S18:一方、振込人が「企業への支払」キー111bを選択している場合は、同じく、振込人が誤って選択した可能性があるので、制御部15は顧客操作表示部11に図6(b)に示すような警告画面を表示する。図示するように「お振込先に指定した口座は料金の支払いには使用されておりません。振込先にお間違いがないか、ご確認ください。」旨の注意文言表示112eが妥当性の確認結果として表示される。
S19:図4(b)に示した顧客操作画面20において「確認」キー114が押下された場合には次ステップS20に進む。なお。ステップS17における図6(a)、及びステップS18における図6(b)に示す警告画面において、「確認」キー114が押下された場合には、図示しないフローにより図4(b)に示す顧客操作画面20を表示して最終的な確認操作を求める。当然のことながら、制御部15が前記「妥当でない」と判断する場合であっても、振込人による特段の理由があるものについては変更することとする。即ち、振込人の判断を優先させる。
S20:制御部15は、ステップS19における図4(b)に示す顧客操作画面20やステップS17、S18における図6(a)、(b)に示す警告画面において、「確認」キー114が押下された場合に、振込取引処理を続行させる。制御部15からホストコンピュータ(自行)2に振込取引に関わる諸入力値と確定した旨の通知が行なわれると、振込人の開設口座の預貯金残高から振込金額が減額され、ホストコンピュータ(他行)5によって受取人の預貯金残高が加算される。一方、自動取引装置1はカード処理部12を起動させて、取引明細票の印刷を行い、キャッシュカードと共に振込人に返却する。
S21:制御部15はステップS19における図4(b)に示す顧客操作画面20やステップS17、S18における図6(a)、(b)に示す警告画面において、「取消」キー115が押下された場合に、振込取引処理を中断させる。この場合に振込取引は不成立となるので、自動取引装置1は操作履歴のみを記憶部16に記録してから、キャッシュカードを返却して終了する。
以上の説明において、家族への送金として選択された受取人はホストコンピュータ(自行)2が管理する受取人、即ち、自行の口座開設人であること、企業や公共料金の振込先としてはホストコンピュータ(他行)5が管理する受取人、即ち、他行の口座開設人であるとして説明したがこれに限定されるものではない。また、振込目的についても3種を記載して説明したがこれに限定されるものではないことは言うまでもない。
更に、前記の説明において、受取人の顧客属性情報は、ホストコンピュータ(自行)2に接続された記憶装置(自行)4の顧客情報データベース40に格納され、自動取引装置1は、通信回線3を介して送受信部17により受信するものであるが、これに限らない。即ち、振込人が所持するキャッシュカードに前記受取人の顧客属性情報を記憶するものであってもよい。この場合、ステップS1において、自動取引装置1の制御部15は、外部装置としてのキャッシュカードと接続された前記カード処理部12から受取人の顧客属性情報を受信することになる。そして、制御部15は、ステップ1によりキャッシュカードから顧客属性情報を読み取った後、ステップ2により振込人に振込目的情報を選択させる。そして制御部15はこれらを比較して振込取引の妥当性を判断することになる。
以上のように、第1の実施の形態によれば、振込取引の妥当性の確認動作を自動取引装置1が行うようにしたので、受取人(口座)が他行の顧客であるときには、他行のホストコンピュータ5に開示する振込人(口座)情報を必要最小限にすることができ、個人情報の開示事項を抑えることができる。
<変形例>
次に第1の実施の形態の変形例、特に顧客操作画面20の変形例について説明する。図7は第1の実施の形態に関する顧客操作画面20の変形例を示す平面図であり、図8は同じく顧客操作画面20の変形例を示す平面図である。
次に第1の実施の形態の変形例、特に顧客操作画面20の変形例について説明する。図7は第1の実施の形態に関する顧客操作画面20の変形例を示す平面図であり、図8は同じく顧客操作画面20の変形例を示す平面図である。
図7(a)は先に説明した図4(a)に相当する変形例1である。前記ステップS2において、制御部15は記憶部16から、顧客操作画面20としての振込目的の選択画面情報を読み出して、顧客操作表示部11に表示する。図7(a)に示すように、顧客操作画面20には「家族への送金」キー111aの横に、「子供、親、親戚などに生活費やお祝いなど」の説明文言表示112fを付加して表示する。更に「企業への支払」キー111b及び「公共料金支払」キー111cについても同様に「家賃、学費、保険料、イベント、ローンなど」及び「電気、ガス、水道、受信料、税金など」の説明文言表示112fを付加して表示する。更に、その他料金の支払」キー111dを設けて、「次表示画面から選択できます」の説明文言表示112fを付加することにより、図示しないが詳細な振込目的を指定可能とすることができる。このように説明文言表示112fを付加表示することで、振込人にとって操作を容易にすることができるようになる。
図7(a)に示す変形例1では、これに加えて「戻る」キー116を付加する。「戻る」キー116が押下された場合には、制御部15は一画面前の顧客操作画面20の表示に戻るように制御する。
また、図7(b)は、前記ステップS7において、名字を比較した結果が「不一致」である旨の警告表示(図4(c))に対して、「取消」キー115が押下された場合の、次のステップの顧客操作画面20を示す変形例2である。即ち、「取消」キー115が押下されて、取引を一時的に中断するが、次のステップとして表示される顧客操作画面20である。「目的選択画面にもどる」キー119を表示し、更に、本振込取引を中止する場合に押下される「振込取引を中止する」キー120を表示する。振込み人は「目的選択画面にもどる」キー119を選択することにより、入力情報などが即時に消去されることがないようになる。
更に、図7(c)は、「お振込先に指定した口座は公共料金の支払にも使用されております。振込目的の変更も可能です。ご確認ください。」旨の注意文言表示112gを付加する変形例3である。これは前記ステップS2において振込目的を誤って入力してしまった場合や、前記ステップS13における照合、比較の結果において、「不一致」や「妥当でない」となってしまった場合に、図4(a)に示すような振込目的の選択画面に戻すことなく、振込目的を変更可能とする。そして、顧客操作画面20には「目的変更」キー117を設ける。このようにすることにより、企業への支払なのか公共料金の支払なのか判断が難しい時などに容易に変更が可能となり、振込人にとっての利便性が向上する。
図8(a)は本振込取引の終了時に表示される顧客操作画面20であって、今後も同振込先に送金する予定があれば、次回以降の目的選択入力を省略するようにすることができる変形例4を示す。図8(a)に示す「登録する」キー118が押下された時には、キャッシュカードがICキャッシュカードであれば、制御部15は前記振込目的情報をそのICキャッシュカードに記憶させる。また、キャッシュカードがICキャッシュカードでなければ、制御部15は前記振込目的情報をホストコンピュータ(自行)2に送り、ホストコンピュータ(自行)2の記憶装置4に口座番号42情報と関連づけて記憶させておく。こうすれば、次回取引時に読み出して利用できる。なお、ICキャッシュカードを利用する場合であっても、ホストコンピュータ2の記憶装置4にも記憶すること、及びホストコンピュータ2の記憶装置4のみに記憶することもできる。これにより、振込人にとって振込目的の入力の煩わしさを低減することができる。なお、「登録しない」キー119が押下された時には、次処理に進めることになる。
次に、第1の実施の形態で示した「家族への送金」における変形例を説明する。図9は第1の実施の形態に関する顧客情報データベース40の顧客情報の変形例を示す説明図である。顧客情報データベース40内の顧客氏名を「姓(氏)」と「名」に分割して記憶してある。更に、振込人に開示される受取人の情報開示レベルを口座開設人が設定登録してある。前記ステップS7における図4(c)に示す顧客操作画面20では、受取人の氏名がフルネームで表示される。しかしながら、照合処理は実行し、その結果は報知しても受取人の氏名をフルネームで表示する必要性は低い。家族や親戚であれば「姓(氏)」情報の部分は所定の文字や記号に置き換えて表示する。受取人の氏名が仮に「東京五郎」であれば、図8(b)に示すように「東京」を表示せずに「**五郎」とする。これにより、振込先の口座番号42を誤入力されてしまった場合でも、振込人にフルネーム(個人情報)を知られることがない。
また、企業や団体名などの場合にはフルネームで表示しても構わない場合があるので、図9に示すように情報開示レベルとして、レベル1:姓名共に否開示、レベル2:姓のみ否開示、レベル3:姓名共に開示可としておく。このようにすることにより受取人となる可能性の大小などにより、顧客自身が開示範囲を選択、設定すれば情報開示に対する安心感を増すことができる。なお、開示範囲は姓名に限定されず職業や電話番号、生年月日、現住所などの設定も行えば、金融取引全般に対して安心感を増すことができる。
<第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態について説明する。前記第1の実施の形態では、振込取引の妥当性の確認、即ち、名字(姓)の照合や顧客氏名と業種情報の比較を自動取引装置1が行なうことにしたが、第2の実施の形態においては、これらをホストコンピュータ(自行)2側で行ない、その結果を自動取引装置1に送信して処理するものである。第2の実施の形態の説明において、第1の実施の形態と同一の構成については同一の符号で示し、説明を省略する。
次に、第2の実施の形態について説明する。前記第1の実施の形態では、振込取引の妥当性の確認、即ち、名字(姓)の照合や顧客氏名と業種情報の比較を自動取引装置1が行なうことにしたが、第2の実施の形態においては、これらをホストコンピュータ(自行)2側で行ない、その結果を自動取引装置1に送信して処理するものである。第2の実施の形態の説明において、第1の実施の形態と同一の構成については同一の符号で示し、説明を省略する。
図10は第2の実施の形態に関する自動取引システムの構成を示す制御ブロック図である。自動取引装置1の制御部115は、第2の実施の形態においては、振込取引の妥当性の確認は行わない。ホストコンピュータ(自行)2のホスト制御部125が振込取引の妥当性の確認を行う。他の機能は第1の実施の形態と同じである。
図11及び図12は第2の実施の形態に関する振込取引を説明するフローチャートである。
図11及び図12は第2の実施の形態に関する振込取引を説明するフローチャートである。
S101:このステップは、前記ステップS1とほぼ同様に、ホストコンピュータ2は、自動取引装置1と振込情報の送受信を行う。ただし、ホストコンピュータ2のホスト制御部125は記憶装置4内に格納されている受取人の口座情報を検索し、少なくとも顧客属性情報(氏名43情報)を読み出すが、自動取引装置1に送信することはしない。また、ホスト制御部125は自動取引装置1に対し、振込人より振込目的を選択させるよう指示する。自動取引装置1の送受信部17がこの指示を受信すると、制御部115は顧客操作表示部11を制御して、顧客操作画面20としての振込目的の選択画面(図4(a))を表示する。そして、振込人が振込目的を選択すると、制御部115は、振込人が選択した振込目的情報を送受信部17を介してホストコンピュータ(自行)2に送信する。
S102:ホストコンピュータ(自行)2のホスト制御部125は、振込人が選択した振込目的情報を受信する。
S103:ホスト制御部125は、振込人が振込目的として「家族への送金」キー111aを選択し押下したことを判断する。なお、「企業への支払」キー111b又は「公共料金支払」キー111cが選択された場合は後述する。
S103:ホスト制御部125は、振込人が振込目的として「家族への送金」キー111aを選択し押下したことを判断する。なお、「企業への支払」キー111b又は「公共料金支払」キー111cが選択された場合は後述する。
S104:ホスト制御部125は、自動取引装置1から送られたキャッシュカードの読み取り結果に基づく振込人氏名と、ホストコンピュータ2の記憶装置4に格納されている顧客属性情報としての受取人氏名43を読み出して比較する。このようにして、名字部分が一致するか否かでの振込取引の妥当性を確認する。
S105:ホスト制御部125は、ステップS104における名字の比較した結果において、名字が一致するかどうか判断する。名字が一致した場合、即ち、「家族」と判断した時にはステップS106へ進む。不一致の場合にはステップS107へ進む。
S105:ホスト制御部125は、ステップS104における名字の比較した結果において、名字が一致するかどうか判断する。名字が一致した場合、即ち、「家族」と判断した時にはステップS106へ進む。不一致の場合にはステップS107へ進む。
S106:ホスト制御部125は、当該振込取引が妥当であるとして、送受信部27を介して、自動取引装置1に対し、顧客操作画面20に図4(b)に示すような最終確認用の画面としての表示を行なうように指示する。
S107:ステップS105において、名字を比較した結果が「不一致」となった時に、ホスト制御部125は、当該振込取引が妥当でないとして、自動取引装置1に対し、顧客操作表示部11に図4(c)に示す顧客操作画面20としての警告画面を表示するように指示する。
S107:ステップS105において、名字を比較した結果が「不一致」となった時に、ホスト制御部125は、当該振込取引が妥当でないとして、自動取引装置1に対し、顧客操作表示部11に図4(c)に示す顧客操作画面20としての警告画面を表示するように指示する。
S108:ホスト制御部125は、ステップS106において、図4(b)に示す顧客操作画面20の「確認」キー114が押下されたか、「取消」キー115が押下されたかを自動取引装置1から受信する。「確認」キー114が押下されたことを受信した場合には次ステップS109に進む。なお、ステップS107において、図4(c)に示す警告画面において「確認」キー114が押下されたことを受信した場合には、図示しないフローにより図4(b)に示す顧客操作画面20を表示して最終的な確認操作を求めるように自動取引装置1に対して指示する。
S109:ホスト制御部125は、前記ステップS106における図4(b)に示す顧客操作画面20において、「確認」キー114が押下された場合に、振込取引処理を続行する。自動取引装置1の制御部115からホストコンピュータ2に振込取引に関わる諸入力値と確定した旨の通知が行なわれると、振込人の開設口座の預貯金残高から振込金額が減額され、受取人の預貯金残高の加算が行なわれる。一方、自動取引装置1はカード処理部12を起動させて、取引明細票の印刷を行い、キャッシュカードと共にカード挿入返却口より排出して振込人に返却する。
S110:ホスト制御部125は、前記ステップS106における図4(b)に示す顧客操作画面20及び前記ステップS107における図4(c)に示す警告画面において、「取消」キー115が押下された場合に、振込取引処理を中断させる。この場合に振込取引は不成立となるので、自動取引装置1は操作履歴のみを記憶部16に記録してから、キャッシュカードを返却して終了する。
次に、ステップS103にて、振込目的として「企業への支払」キー111b又は「公共料金支払」キー111cが選択された場合を図12に従って説明する。
S111:ホストコンピュータ2のホスト制御部125は、ステップS101にて、自動取引装置1から受信した振込取引の受取人側の金融機関コードからこの受取人口座が、ホストコンピュータ(自行)2を管理する金融機関の顧客、即ち、自行の顧客であるか、又はホストコンピュータ(他行)5を管理する金融機関の顧客、即ち、他行の顧客であるかを判断する。
S111:ホストコンピュータ2のホスト制御部125は、ステップS101にて、自動取引装置1から受信した振込取引の受取人側の金融機関コードからこの受取人口座が、ホストコンピュータ(自行)2を管理する金融機関の顧客、即ち、自行の顧客であるか、又はホストコンピュータ(他行)5を管理する金融機関の顧客、即ち、他行の顧客であるかを判断する。
S112:ステップS111にて、他行の顧客であると判断された時には、記憶装置(自行)4内に当該顧客の口座情報(顧客属性情報含む)を保有しないので、ホスト制御部125は受取先口座を管理するホストコンピュータ(他行)5に口座情報の照会を行なう。ホストコンピュータ(他行)5では記憶装置(他行)7内に格納されている受取人の口座からの顧客氏名「○×損保」、職業は「保険業」であるとか、「日本電力(株)」、業種は「電気事業」といった顧客属性情報を抽出して、通信回線6を介してホストコンピュータ(自行)2に返信する。続けて、ホストコンピュータ(自行)2は受信した顧客属性情報を記憶装置4に格納する。
S113:ホスト制御部125は、自動取引装置1から受信した振込目的情報と、記憶装置4に格納した顧客属性情報とから振込取引の妥当性の確認を行なう。ステップS102における図4(a)に示す顧客操作画面20で、例えば、保険料の振込を行なう場合には、振込目的情報が「企業への支払」キー111bが選択されている場合である。一方、公共料金を支払う場合は、振込目的情報が「公共料金支払」キー111cが選択されている場合である。ホスト制御部125は、自動取引装置1から受信した振込目的情報の「企業への支払」又は「公共料金支払」と、顧客属性情報とから振込取引の妥当性の確認を行なう。
S114:振込目的として「企業への支払」キー111bが選択されていることを受信した場合、ホスト制御部125は、顧客属性情報としての氏名が「○×損保」で、かつ業種が「保険業」であれば、照合一致となり妥当性の確認が取れたことになるので次ステップS115に進む。同様に、「公共料金支払」キー111cが選択されていることを受信した場合、ホスト制御部125は、顧客属性情報としての氏名が「日本電力(株)」で、かつ業種が「電気事業」であれば、照合一致となり同様にステップS115に進む。このような一致がとれなければ、ステップS116に進む。
S115:ホスト制御部125は振込目的から振込取引の妥当性の確認が取れたので、最終確認用の画面として、図4(b)に示すような表示を行なうように自動取引装置1に対し指示する。
S116:ステップS114において、振込目的情報と顧客属性情報との照合不一致なので、ホスト制御部125は、振込人が入力した振込目的によって場合分けを行なう。即ち、振込人が「公共料金支払」キー111cを選択していることを受信している場合は、ステップS117へ進み、「企業への支払」キー111bを選択していることを受信している場合は、ステップS118へ進む。
S116:ステップS114において、振込目的情報と顧客属性情報との照合不一致なので、ホスト制御部125は、振込人が入力した振込目的によって場合分けを行なう。即ち、振込人が「公共料金支払」キー111cを選択していることを受信している場合は、ステップS117へ進み、「企業への支払」キー111bを選択していることを受信している場合は、ステップS118へ進む。
S117:振込人が「公共料金支払」キー111cを選択していることを受信している場合は、振込人が誤って選択した可能性があるので、ホスト制御部125は、自動取引装置1の顧客操作表示部11に図6(a)に示すような警告画面を表示するように指示する。
S118:一方、振込人が「企業への支払」キー111bを選択していることを受信している場合は、同じく、振込人が誤って選択した可能性があるので、ホスト制御部125は顧客操作表示部11に図6(b)に示すような警告画面を表示するように指示する。
S118:一方、振込人が「企業への支払」キー111bを選択していることを受信している場合は、同じく、振込人が誤って選択した可能性があるので、ホスト制御部125は顧客操作表示部11に図6(b)に示すような警告画面を表示するように指示する。
S119:ホスト制御部125は、図4(b)に示した顧客操作画面20において「確認」キー114が押下されたことを自動取引装置1から受信した場合には、次ステップS120に進む。なお。ステップS117における図6(a)、及びステップS118における図6(b)に示す警告画面において、「確認」キー114が押下されたことを受信した場合には、図示しないフローにより図4(b)に示す顧客操作画面20を表示して最終的な確認操作を求める。
S120:ホスト制御部125は、ステップS119における図4(b)に示す顧客操作画面20やステップS117、S118における図6(a)、(b)に示す警告画面において、「確認」キー114が押下されたことを受信した場合に、自動取引装置1に対し振込取引処理を続行させる。自動取引装置1の制御部115がホストコンピュータ(自行)2に対し、振込取引に関わる諸入力値と確定した旨の通知が行なわれると、振込人の開設口座の預貯金残高から振込金額が減額され、ホストコンピュータ(他行)5によって受取人の預貯金残高が加算される。一方、自動取引装置1はカード処理部12を起動させて、取引明細票の印刷を行い、キャッシュカードと共に振込人に返却する。
S121:ホスト制御部125はステップS119における図4(b)に示す顧客操作画面20やステップS117、S118における図6(a)、(b)に示す警告画面において、「取消」キー115が押下された場合に、振込取引処理を中断させる。
前記の説明において、受取人の顧客属性情報は、ホストコンピュータ(自行)2に接続された記憶装置(自行)4の顧客情報データベース40に格納されたものであるが、これに限らない。即ち、振込人が所持するキャッシュカードに前記受取人の顧客属性情報を記憶するものであってもよい。この場合、ステップS101において、自動取引装置1の制御部115は、外部装置としてのキャッシュカードと接続された前記カード処理部12から受取人の顧客属性情報を受信する。そして、制御部115は、受信した顧客属性情報を送受信部17を介してホストコンピュータ(自行)2に送信する。そして、制御部115は、ステップS102により振込人に選択させた振込目的情報を、同じく送受信部17を介してホストコンピュータ(自行)2に送信する。ホスト制御部125は、受信した顧客属性情報と振込目的情報を比較して、振込取引の妥当性を判断することになる。
以上のように、第2の実施の形態によれば、振込取引の妥当性の確認動作をホストコンピュータ(自行)2側が行うようにしたので、受取人(口座)が自行の顧客であれば自動取引装置1が行う場合に比較し、自動取引装置1とホストコンピュータ(自行)2の通信時間を削減できる。
本発明によれば、振込人は振込取引に際して受取人情報として氏名や企業名、団体名、そして振込目的を把握しているものである。従って、自動取引装置から振込情報を入力する際に、前記顧客操作画面に振込目的を入力させるようにすれば、振込目的と予め上位装置側に登録されている受取人の顧客属性情報を比較することにより、当該振込取引の妥当性の確認ができるので、振込ミスや振込め詐欺を削減できる。
本発明は、金融機関等の店舗に設置された自動取引装置を使用した振込取引として説明したが、これに限定されるものではなく、家庭内等からいわゆるパソコンや携帯電話の操作により容易に振込ができるインターネットバンキングにも適用可能である。
1 自動取引装置
2 上位装置(ホストコンピュータ(自行))
3、6 通信回線
4 記憶装置(自行)
5 上位装置(ホストコンピュータ(他行))
7 記憶装置(他行)
11 顧客操作表示部
12 カード処理部
15 制御部
16 記憶部
25 ホスト制御部
111 目的項目キー
2 上位装置(ホストコンピュータ(自行))
3、6 通信回線
4 記憶装置(自行)
5 上位装置(ホストコンピュータ(他行))
7 記憶装置(他行)
11 顧客操作表示部
12 カード処理部
15 制御部
16 記憶部
25 ホスト制御部
111 目的項目キー
Claims (14)
- 顧客操作画面を表示し、該顧客操作画面からの入力操作により、振込人から受取人への振込取引に関する振込情報の入力を行わせ、外部装置と接続される自動取引装置において、
前記振込情報を入力させる際に、振込目的を選択させる顧客操作表示部と、
前記受取人の属性を示す顧客属性情報を前記外部装置から受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記顧客属性情報と、選択された前記振込目的とから前記振込人から前記受取人への前記振込取引の妥当性を確認し、その結果を前記顧客操作画面に表示する制御部を有することを特徴とする自動取引装置。 - 顧客操作画面を表示し、該顧客操作画面からの入力操作により、振込人から受取人への振込取引に関する振込情報の入力を行わせ、上位装置と接続される自動取引装置において、
前記受取人の属性を示す顧客属性情報を有する外部装置と接続され、
かつ、前記振込情報を入力させる際に、振込目的を選択させる顧客操作表示部と、
選択された前記振込目的を前記上位装置へ送信するとともに、前記外部装置から前記顧客属性情報を受信する送受信部と、
前記上位装置に対して、送信した前記振込目的と前記顧客属性情報とから前記振込人から前記受取人への前記振込取引の妥当性を確認させ、その結果を前記送受信部が受信し、前記顧客操作画面に表示する制御部を有することを特徴とする自動取引装置。 - 前記顧客属性情報は受取人の氏名又は職業を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の自動取引装置。
- 選択された前記振込目的は、家族への送金、企業への支払、公共料金の支払のうち何れか一であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の自動取引装置。
- 前記外部装置は、通信回線で接続される上位装置であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の自動取引装置。
- 前記外部装置は、カード処理部を介して接続されるキャッシュカードであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の自動取引装置。
- 顧客操作画面を表示し、該顧客操作画面からの入力操作により、振込人から受取人への振込取引に関する振込情報の入力を行わせる自動取引装置と通信回線で接続されるホストコンピュータにおいて、
前記受取人の口座情報を記憶する記憶部と、
振込人によって選択された振込目的を、前記自動取引装置から受信する受信部を有し、
更に、該受信した前記振込目的と、前記受取人の属性を示す顧客属性情報とから前記振込人から前記受取人への前記振込取引の妥当性を確認し、その確認の結果を前記自動取引装置に送信する制御部を有することを特徴とするホストコンピュータ。 - 前記顧客属性情報は、前記記憶部に記憶されていることを特徴とする請求項7記載のホストコンピュータ。
- 前記顧客属性情報は、前記自動取引装置に接続されるキャッシュカードに記憶され、前記自動取引装置を介して受信することを特徴とする請求項7記載のホストコンピュータ。
- 顧客操作画面を表示し、該顧客操作画面からの入力操作により、振込人から受取人への振込取引に関する振込情報の入力を行わせる自動取引装置と、前記自動取引装置と接続される外部装置とからなる自動取引システムにおいて、
前記外部装置は、前記受取人の属性を示す顧客属性情報を記憶する記憶部を有し、
前記自動取引装置は、前記振込情報を入力させる際に、振込目的を選択させる顧客操作表示部と、
前記受取人の前記顧客属性情報を前記外部装置から受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記顧客属性情報と、選択された前記振込目的との妥当性を確認し、その結果を前記顧客操作画面に表示する制御部を有することを特徴とする自動取引システム。 - 顧客操作画面を表示し、該顧客操作画面からの入力操作により、振込人から受取人への振込取引に関する振込情報の入力を行わせる自動取引装置と、該自動取引装置と通信回線で接続される上位装置とからなる自動取引システムにおいて、
前記自動取引装置は、前記振込情報を入力させる際に、振込目的を選択させる顧客操作表示部と、
選択された前記振込目的を前記上位装置へ送信する送受信部とを有し、
前記上位装置は、前記受取人の口座情報を記憶する記憶部を有し、
該上位装置は、前記送受信部から受信した前記振込目的と、前記受取人の属性を示す顧客属性情報とから、前記振込人から前記受取人への前記振込取引の妥当性を確認し、
前記自動取引装置は、その確認の結果を受信し前記顧客操作画面に表示することを特徴とする自動取引システム。 - 前記顧客属性情報は、前記上位装置の前記記憶部に記憶されていることを特徴とする請求項11記載の自動取引システム。
- 前記顧客属性情報は、前記自動取引装置に接続されるキャッシュカードに記憶され、前記自動取引装置を介して受信することを特徴とする請求項11記載の自動取引システム。
- 顧客操作画面を表示し、該顧客操作画面からの入力操作により、振込人から受取人への振込取引に関する振込情報の入力を行わせる自動取引装置の振込動作方法において、
前記振込取引に関する振込目的を含む前記振込情報の入力を受付ける振込情報入力工程と、
前記振込情報入力工程により入力された振込情報に基づいて、前記受取人の属性を示す顧客属性情報を受信する顧客属性情報受信工程と、
前記顧客属性情報受信工程により受信した前記顧客属性情報と、前記振込情報入力工程により入力された前記振込目的から、前記振込人から前記受取人への前記振込取引の妥当性を確認する振込妥当性確認工程と、
前記振込妥当性確認工程の結果を前記顧客操作画面に表示する結果表示工程を含むことを特徴とする自動取引装置の振込動作方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009235813A JP2011081755A (ja) | 2009-10-11 | 2009-10-11 | 自動取引装置、ホストコンピュータ、自動取引システム及び自動取引装置の振込動作方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009235813A JP2011081755A (ja) | 2009-10-11 | 2009-10-11 | 自動取引装置、ホストコンピュータ、自動取引システム及び自動取引装置の振込動作方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013206285A (ja) * | 2012-03-29 | 2013-10-07 | Japan Research Institute Ltd | 銀行システム及び銀行システムの振り込み詐欺防止方法 |
US9865327B1 (en) | 2016-11-04 | 2018-01-09 | Powerchip Technology Corporation | Semiconductor memory apparatus |
JP2022088185A (ja) * | 2020-12-02 | 2022-06-14 | 株式会社三菱Ufj銀行 | 振込処理装置及び振込処理方法 |
-
2009
- 2009-10-11 JP JP2009235813A patent/JP2011081755A/ja not_active Withdrawn
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