JP2011080686A - 空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】撮像装置が設けられた室内機であり、撮像装置は、人の在否を検知する人体検知手段と、障害物の有無を検知する障害物検知手段を有する。人体検知手段の検知結果及び前記障害物検知手段の検知結果に基づいて室内機に設けられた風向変更手段を制御するようにした。具体的には、複数の人位置判別領域の各々に少なくとも一つの障害物位置判別領域が属し、人がいると判定された人位置判別領域の前方に位置する障害物位置判別領域に障害物があると判定された場合、上下羽根を制御して障害物を上方から回避する気流制御を行うようにした。
【選択図】図25
Description
検出信号に基づいて、人の位置を検出しているのに対し、障害物位置検出手段は、人体検出装置を構成する人検出センサからの検出信号がない場合に、超音波センサからの距離情報等に基づいて障害物の位置を検出しており、人体検出装置は、人位置検出手段として、あるいは障害物位置検出手段としても使用されている。
一般家庭で使用される空気調和機は、通常冷媒配管で互いに接続された室外機と室内機とで構成されており、図1乃至図4は、本発明に係る空気調和機の室内機を示している。
12は3枚以上の上下羽根で構成することも可能で、この場合、少なくとも2枚(特に、最も上方に位置する羽根と最も下方に位置する羽根)は独立して角度制御できるのが好ましい。
図1に示されるように、前面パネル4の上部には、撮像センサユニット24が撮像装置として取り付けられており、撮像センサユニット24は図3及び図4に示されるように、センサホルダ36に保持されている。
撮像センサユニット24による人位置推定を行うために、公知の技術である差分法を利用する。これは、人物が存在しない画像である背景画像と、撮像センサユニット24が撮像した画像の差分処理を行ない、差分が生じている領域には、人物が存在していると推定するものである。
図7(a)の次のフレームの画像を、図7(c)は図7(b)の次のフレームの画像を示している。また、図8(a)〜(c)は、図7の画像を利用して、フレーム間差分処理を行なった、フレーム間差分画像を示している。白い画素は差分が存在しない画素、黒い画素105は差分が生じている画素を示している。ここで、視野内で移動している物体は人物のみであるとすると、フレーム間差分画像において、差分が生じない領域には、人物が存在していないと考えられる。そこで、フレーム間差分が生じない領域においては、背景画像を現在のフレームの画像と置き換える。この処理をすることで、背景画像を自動的に作成することができる。図9(a)〜(c)は、それぞれ図7(a)〜(c)の各フレームにおける背景画像の更新を模式的に示した図である。斜線で示した領域106は、背景画像を更新した領域、黒領域107はまだ背景画像が作成されていない領域、白領域108は背景画像が更新されなかった領域を示している。つまり、図9の黒領域107と白領域108の合計領域が、図8の黒色領域と等しくなる。図に示したとおり、人物が動いている場合、黒領域107が徐々に小さくなり、自動的に背景画像が作成されていることがわかる。
図12(a)、(b)に示したように、画像上の人物の重心位置を(ug,vg)、そのカメラ座標系での3次元位置を(Xgc,Ygc,Zgc)とする。ここで、図12(a)は空調空間を横から見た模式図、図12(b)は上から見た模式図を示している。また、撮像センサユニットの設置された高さをH、Xc方向が水平方向に等しいとし、光軸Zcは垂直方向からθの角度を持って設置されているとする。また、撮像センサユニット24の向いている方向を、垂直方向の角度(仰角、垂直線から上方向に測定した角度)α、水平方向の角度(室内機から見て正面の基準線から右向きに測定した角度)βとする。さらに人物の重心の高さをhとすると、空調空間内の3次元位置である、撮像センサユニットから重心位置までの距離L、および向きWは、次式で計算できる。
レートが5fpsであれば、200ミリ秒)で各領域における人の在否が前述の方法でまず判定される。
この判定結果に基づいて各領域A〜Gを、人が良くいる第1の領域(良くいる場所)と、人のいる時間が短い第2の領域(人が単に通過する領域、滞在時間の短い領域等の通過領域)と、人のいる時間が非常に短い第3の領域(壁、窓等人が殆ど行かない非生活領域)とに判別する。以下、第1の領域、第2の領域、第3の領域をそれぞれ、生活区分I、生活区分II、生活区分IIIといい、生活区分I、生活区分II、生活区分IIIはそれぞれ、領域特性Iの領域、領域特性IIの領域、領域特性IIIの領域ということもできる。また、生活区分I(領域特性I)、生活区分II(領域特性II)を併せて生活領域(人が生活する領域)とし、これに対し、生活区分III(領域特性III)を非生活領域(人が生活しない領域)とし、人の在否の頻度により生活の領域を大きく分類してもよい。
結果を得るようにしている。
もちろん、他の手法を利用してもかまわない。例えば、人物の全身の画像データを利用して、フレーム画像から人らしい領域を抽出するようにしてもかまわない。このような手法としては、例えば、HOG(Histograms of Oriented Gradients)特徴量などを利用する手法が広く知られている(N. Dalal and
B. Triggs, “Histograms of Oriented Gradients for Human Detection”, In Proc. IEEE Conf. on Computer Vision and Pattern Recognition, Vol.1, pp.886−893, 2005.)。HOG特徴量は、局所領域内におけるエッジ方向ごとのエッジ強度に着目した特徴量であり、この特徴量をSVM(Support Vector Machine)などにより学習・識別を行なうことにより、フレーム画像から人物領域を検出するようにしてもかまわない。
前述の撮像センサユニット24を利用して、障害物検出を行なう、この障害物検知手段
について説明する。なお、本明細書で使用する「障害物」という用語は、室内機の吹出口10から吹き出され居住者に快適空間を提供するための空気の流れを妨げる物全般を指しており、例えばテーブルやソファー等の家具、テレビ、オーディオ等の居住者以外の物を総称したものである。
領域B:ポジションB1+B2
領域C:ポジションC1+C2
領域D:ポジションD1+D2
領域E:ポジションE1+E2
領域F:ポジションF1+F2
領域G:ポジションG1+G2
なお、図23の領域分割は、ポジションの領域数を人位置判別領域の領域数より多く設定しており、人位置判別領域の各々に少なくとも二つのポジションが属し、これら少なくとも二つの障害物位置判別領域を室内機から見て左右に配置しているが、各人位置判別領域に少なくとも一つのポジションが属するように領域分割して、空調制御を行うこともできる。
上述したように、本発明に係る空気調和機は、人体検知手段により領域A〜Gにおける人の在否を検知するとともに、障害物検知手段によりポジションA1〜G2における障害物の有無を検知し、人体検知手段の検知信号(検知結果)と障害物検知手段の検知信号(検知結果)に基づいて、風向変更手段である上下羽根12及び左右羽根14を駆動制御することにより、快適空間を提供するようにしている。
、計測データを有効利用できるからである(人は障害物ではないので、後述するように、人がいる領域のデータは使用しない)。
4.50mで部屋の壁を越えた位置(部屋の外側の位置)となり、全く意味を持たない距離番号であり、黒色で示している。
各画素で決定する距離番号は8つに限られるものではなく、平均値を取る距離番号も4つに限られるものではない。
上記障害物の存否判定に基づき、風向変更手段としての上下羽根12及び左右羽根14は、暖房時次のように制御される。
ブロックR:領域B,E
ブロックC:領域C,F
ブロックL:領域D,G
また、領域A〜Gは次のフィールドにそれぞれ属している。
フィールド2:領域B,D
フィールド3:領域C
フィールド4:領域E,G
フィールド5:領域F
さらに、室内機からの距離については次のように定義している。
中距離:領域B,C,D
遠距離:領域E,F,G
表7は、左右羽根14を構成する5枚の左羽根と5枚の右羽根の各ポジションにおける
目標設定角度を示しており、数字(角度)に付した記号は、図28に示されるように、左羽根あるいは右羽根が内側に向く場合をプラス(+、表7では無記号)の方向、外側に向く場合をマイナス(−)の方向と定義している。
・高すぎる温度:例えば、56℃以上
・居住者に風を当てない風向制御:居住空間に風を送らないように、上下羽根12を角度制御して、風が天井に沿うように流れる風向制御
・最大風量位置の風向制御:空気調和機は、上下羽根12及び左右羽根14により気流
を曲げると必ず抵抗(損失)が発生することから、最大風量位置とは損失が限りなく0に近くなる風向制御(左右羽根14の場合、まっすぐ正面を向いた位置であり、上下羽根12の場合、水平から35度下を向いた位置)
表8は、障害物回避制御を行う場合の上下羽根12の各フィールドにおける目標設定角度を示している。なお、表8における上羽根の角度(γ1)及び下羽根の角度(γ2)は垂直線から上方向に測定した角度(仰角)である。
いる。前方の障害物が小さい場合、障害物のあるポジションを中心にポジション停留稼動を行うことで障害物を避けて送風するのに対し、前方の障害物が大きく、例えば人がいる領域の前方全体に障害物がある場合、ブロック停留稼動を行うことで広い範囲にわたって送風するようにしている。
A.上下羽根制御
(1)領域B〜Gのいずれかに人がいて、人がいる領域の前方のポジションA1〜A3に障害物がある場合
上下羽根12の設定角度を通常のフィールド風向制御(表8)に対し表11のように補正し、上下羽根12を上向き設定した気流制御を行う。
通常自動風向制御を行う。
B.左右羽根制御
B1.領域A(近距離)に人がいる場合
(1)領域Aにおいて障害物のないポジションが一つの場合
障害物のないポジションの目標設定角度を中心として左右にスイング動作させ第1の気流制御を行う。例えば、ポジションA1,A3に障害物があり、ポジションA2に障害物がない場合、ポジションA2の目標設定角度を中心として左右にスイング動作させ、基本的には障害物のないポジションA2を空調するが、ポジションA1,A3に人がいないとは限らないので、スイング動作を加えることで、ポジションA1,A3に多少でも気流が振り分けられるようにする。
障害物のない二つのポジションの目標設定角度を両端としてスイング動作させ第1の気流制御を行うことで、基本的に障害物のないポジションを空調する。
障害物のない二つのポジションの目標設定角度を両端としてブロック停留稼動させ第2の気流制御を行う。
どこを狙っていいのか不明なので、ブロックNをブロック停留稼動させ第2の気流制御を行う。領域全体を狙うよりもブロック停留稼動の方が指向性のある風向となって遠くに届きやすく、障害物を回避できる可能性が高いからである。すなわち、領域Aに障害物が点在している場合でも、障害物と障害物との間には通常隙間があり、この障害物間の隙間を通して送風することができる。
領域Aの通常自動風向制御を行う。
(1)人がいる領域に属する二つのポジションの一方にのみ障害物がある場合
障害物のないポジションの目標設定角度を中心として左右にスイング動作させ第1の気流制御を行う。例えば、領域Dに人がいて、ポジションD2にのみ障害物がある場合、ポジションD1の目標設定角度を中心として左右にスイング動作させる。
人がいる領域を含むブロックをブロック停留稼動させ第2の気流制御を行う。例えば、領域Dに人がいて、ポジションD1,D2の両方に障害物がある場合、ブロックLをブロック停留稼動させる。
人がいる領域の通常自動風向制御を行う。
(1)人がいる領域の前方の中距離領域に属する二つのポジションの一方にのみ障害物
がある場合(例:領域Eに人がいて、ポジションB2に障害物があり、ポジションB1に障害物がない)
(1.1)障害物があるポジションの両隣に障害物がない場合(例:ポジションB1,C1に障害物がない)
(1.1.1)障害物があるポジションの後方に障害物がない場合(例:ポジションE2に障害物がない)
障害物があるポジションを中心としてポジション停留稼動させ第2の気流制御を行う。例えば、領域Eに人がいて、ポジションB2に障害物があり、その両側にも後方にも障害物がない場合、ポジションB2にある障害物を横から避けて領域Eに気流を送り込むことができる。
中距離領域で障害物がないポジションの目標設定角度を中心としてスイング動作させ第1の気流制御を行う。例えば、領域Eに人がいて、ポジションB2に障害物があり、その両側には障害物がないが、その後方に障害物がある場合、障害物がないポジションB1から気流を送り込むほうが有利である。
障害物がないポジションの目標設定角度を中心としてスイング動作させ第1の気流制御を行う。例えば、領域Fに人がいて、ポジションC2に障害物があり、ポジションC2の両隣のうちポジションD1に障害物があり、C1に障害物がない場合、障害物がないポジションC1からポジションC2の障害物を避けて気流を領域Fに送ることができる。
人がいる領域を含むブロックをブロック停留稼動させ第2の気流制御を行う。例えば、領域Fに人がいて、ポジションC1,C2の両方に障害物がある場合、ブロックCをブロック停留稼動させる。この場合、人の前方に障害物があり、障害物を避けようがないので、ブロックCに隣接するブロックに障害物があるかどうかに関係なく、ブロック停留稼動を行う。
(3.1)人がいる領域に属する二つのポジションの一方のポジションにのみ障害物がある場合
障害物がない他方のポジションの目標設定角度を中心としてスイング動作させ第1の気流制御を行う。例えば、領域Fに人がいて、ポジションC1,C2,F1に障害物がなく、ポジションF2に障害物がある場合、人がいる領域Fの前方は開放されているので、遠距離の障害物を考慮して障害物のない遠距離のポジションF1を中心に空調する。
人がいる領域を含むブロックをブロック停留稼動させ第2の気流制御を行う。例えば、領域Gに人がいて、ポジションD1,D2に障害物がなく、ポジションG1,G2の両方に障害物がある場合、人がいる領域Gの前方は開放されているが、この領域全体に障害物があり、どこを狙っていいのか不明なので、ブロックLをブロック停留稼動させる。
人がいる領域の通常自動風向制御を行う。
人と壁が同一領域に存在する場合、人は必ず壁よりも前に位置して壁に近接していることになり、暖房時においては、壁近傍に温風が滞留しやすく、壁近傍の室温が他の部分の室温に比べて高くなる傾向にあることから、人壁近接制御を行うようにしている。
正面:[66,15]〜[90,15]、[66,21]〜[90,21]、[66,27]〜[90,27]
右端:[138,15]、[142,15]、[138,21]、[142,21]、[138,27]、[142,27]
室内機から正面壁WC、左壁WL、右壁WRまでの距離番号決定に際し、表13に示されるように、まず上記各画素で壁面データを抽出する。
A.人が近距離領域あるいは中距離領域にいる場合
近距離領域及び中距離領域は、室内機から近い位置にあり、領域面積も小さいので、室
温が上昇する度合いが高くなることから、リモコンで設定された設定温度を第1の所定温度(例えば、2℃)だけ低目に設定する。
B.人が遠距離領域にいる場合
遠距離領域は、室内機から遠い位置にあり、領域面積も大きいので、室温が上昇する度合いは近距離領域あるいは中距離領域より低いことから、リモコンで設定された設定温度を第1の所定温度より少ない第2の所定温度(例えば、1℃)だけ低目に設定する。
ステップS49に移行する一方、人がいると判定された場合には、ステップS43に移行する。すなわち、人は障害物ではないので、人がいると判定された領域に対応する画素では、距離測定を行うことなく以前の距離データを使用し(距離データを更新しない)、人がいないと判定された領域に対応する画素においてのみ距離測定を行い、新たに測定した距離データを使用する(距離データを更新する)ように設定する。
熱交換器、 8 室内ファン、 10 吹出口、 12 上下羽根、 14 左右羽根、 16 フィルタ、 18,20 前面パネル用アーム、 24,26 撮像センサユニット、 28 投光部。
Claims (6)
- 室内機に、人の在否を検知する人体検知手段と、障害物の有無を検知する障害物検知手段と、空気の吹き出し方向を変更する風向変更手段とを備える空気調和機であって、該風向変更手段は、空気の吹き出し方向を上下に変更する上下羽根を有し、前記人体検知手段の検知結果及び前記障害物検知手段の検知結果に基づいて前記風向変更手段を制御する空気調和機であって、
前記人体検知手段及び前記障害物検知手段による検知結果に基づき、人より障害物が前記室内機の近くにあると判定された場合であって、前記室内機に備わる室内熱交換器の温度が皮膚温度に基づく基準温度から所定の高温までの範囲である場合に、前記上下羽根を制御して障害物を上方から回避する気流制御を行い、
前記人体検知手段と前記障害物検知手段とは撮像装置により実現されることを特徴とする空気調和機。 - 空調すべき領域を、前記人体検知手段により検知される複数の人位置判別領域に区分するとともに、前記障害物検知手段により検知される複数の障害物位置判別領域に区分し、前記複数の人位置判別領域の各々に少なくとも一つの障害物位置判別領域が属し、前記人体検知手段により人がいると判定された人位置判別領域よりも前記室内機側の障害物位置判別領域に障害物があると前記障害物検知手段により判定された場合、前記上下羽根を制御して障害物を上方から回避する気流制御を行うことを特徴とする、請求項1に記載の空気調和機。
- 前記複数の人位置判別領域の各々について、垂直線もしくは水平線からの前記上下羽根の角度を設定し、前記人体検知手段により人がいると判定された人位置判別領域よりも前記室内機側の障害物位置判別領域に障害物があると前記障害物検知手段により判定された場合、設定された前記上下羽根の角度を補正して、前記上下羽根を上向き設定することを特徴とする、請求項2に記載の空気調和機。
- 前記複数の人位置判別領域の各々が、室内機からの距離に応じて第1の領域及び該第1の領域より遠い第2の領域のいずれかに区分され、前記人体検知手段により人がいると判定された人位置判別領域が前記第2の領域に属し、前記障害物検知手段により障害物があると判定された障害物位置判別領域が前記第1の領域に属していることを特徴とする請求項2又は3に記載の空気調和機。
- 前記上下羽根が複数枚の上下羽根を備え、各上下羽根が独立して制御可能であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の空気調和機。
- 人の位置が室内機から離れるほど、より上向きに前記上下羽根を設定することを特徴とする、請求項1に記載の空気調和機。
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