JP2011080389A - 高圧燃料供給ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】異径構造プランジャにおけるプランジャ下降運動時にプランジャの異径接続部に生じる流体抵抗を軽減する点にある。
【解決手段】シリンダ内で往復運動するプランジャは、プランジャ摺動部と摺動部よりも径の小さい小径部との間に断面積が徐々に小さくなるテーパ形状部あるいは、流線形状の滑らかな曲面部を設ける。好適には、吸入室とシール室とを繋ぐ連通路を複数設ける。さらに好適には、シリンダ外周に燃料が接するように複数の連通路を設ける。
【効果】プランジャの下降運動時にプランジャの異径接続部に生じる流体摺動抵抗を軽減できるので、キャビテーション発生を抑制することができる。また、応力が段差部の軸方向に分散できるので、サイドフォース及び圧縮方向への力に起因する亀裂や破断及び座屈の発生要因を低減することも期待できる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、筒内燃料噴射型内燃機関の燃料供給システムに用いられる高圧燃料供給ポンプに関する。
特に、プランジャがシリンダ部と摺動する大径部とシール室に位置する小径部とを有するタイプの高圧燃料供給ポンプに関する。
特許第4215000号公報に記載の高圧燃料供給ポンプは、プランジャはシリンダと摺動する摺動部の直径に対してシール室に位置する径の小さい小径部とを有する。
これによれば、プランジャが下降するときには、プランジャの下降運動に伴い、シール室の容積が減少し、シール室(燃料室)から吸入室側に燃料が押し出される。その結果、プランジャが下降するときにシール室(燃料室)の燃料が吸入室に導入される。また、プランジャが上昇するときには、シール室の容積が増加するので、加圧室から吸入室に戻された燃料がシール室(燃料室)に排出される。
特許第4215000号公報
しかし、上記従来技術ではプランジャの大径部と小径部とは、プランジャの軸線に直角な段差部で繋がっている。その結果、プランジャの往復運動が高速で行われる場合、プランジャの下降運動時に段差部に生じる流体抵抗が大きくなる。
このため、(1)シール室にはキャビテーションが発生し、シール室内の金属学的腐食を促進する虞がある。
また、(2)プランジャ摺動方向に垂直なサイドフォースが発生した場合、プランジャの大径部と小径部を繋ぐ段差部の根元部に曲げ荷重による応力が集中することにより、この部分で亀裂や破断する虞がある。
また、(3)プランジャ上昇運動による燃料の加圧工程中には、プランジャに圧縮方向への力が作用するため、プランジャの摺動部と小径部とを繋ぐ段差根元部が座屈する虞がある。
さらに、(4)ポンプ駆動時にはプランジャの往復運動による摺動摩擦熱により、シール室内の燃料温度が上昇する。しかしながら、シール室と吸入室は1つの連通路のみで接続されている為、吸入室内の燃料と循環しにくく、シール室内の燃料全体が冷却されにくい為、キャビテーションが発生しやすい。
本発明の目的は、上記異径構造プランジャにおける上記課題の少なくとも(1)を解消してプランジャ下降運動時にプランジャの異径接続部に生じる流体抵抗を軽減する点にある。
本発明になる高圧燃料供給ポンプでは、上記目的を達成するために、シリンダ内で往復運動するプランジャは、プランジャ摺動部と摺動部よりも径の小さい小径部との間に断面積が徐々に小さくなるテーパ形状部あるいは、流線形状の滑らかな曲面部を設ける。
好適には、吸入室とシール室とを繋ぐ連通路を複数設ける。
さらに好適には、シリンダ外周に燃料が接するように複数の連通路を設ける。
本発明になる高圧燃料ポンプでは、上記のように構成することで、プランジャの下降運動時にプランジャの異径接続部に生じる流体摺動抵抗を軽減できるので、キャビテーション発生を抑制することができる。
また、応力が段差部の軸方向に分散できるので、サイドフォース及び圧縮方向への力に起因する亀裂や破断及び座屈の発生要因を低減することも期待できる。
吸入室とシール室とを繋ぐ連通路を複数設ける実施例によれば、シリンダの周囲及びシール室の燃料全体の冷却効果を向上でき、さらなるキャビテーション抑制効果が見込める。
本発明が実施された第一実施例による高圧燃料供給ポンプを用いた燃料供給システムの一例である。 本発明が実施された第一実施例による高圧燃料供給ポンプの縦断面図である。 本発明が実施された第一実施例による高圧燃料供給ポンプの別の角度の縦断面図であり、図2とは周方向に90度ずれた位置の縦断面を表す。 本発明が実施された第一実施例による高圧燃料供給ポンプの電磁吸入弁機構の拡大図であり、電磁コイルに無通電の状態を示す。 本発明が実施された第一実施例による高圧燃料供給ポンプの電磁吸入弁機構の拡大図であり、電磁コイルに通電された状態を示す。 本発明が実施された第一実施例による高圧燃料供給ポンプのプランジャユニットのポンプハウジングに組み込む前の状態を示す。 本発明が実施された第一実施例による高圧燃料供給ポンプのプランジャユニットの組立て方法を示す。 本発明が実施された第一実施例による連通路の模式図である。 本発明が実施された第二実施例による高圧燃料供給ポンプの縦断面図である。 本発明が実施された第二実施例による連通路の模式図である。
以下図面を用いて実施例を説明する。
図1から図8により本発明の第一実施例について説明する。
図1中で、破線で囲まれた部分が高圧ポンプのポンプハウジング1を示し、この破線の中に示されている機構,部品は高圧ポンプのポンプハウジング1に一体に組み込まれていることを示す。
燃料タンク20の燃料は、エンジンコントロールユニット27(以下ECUと称す)からの信号に基づきフィードポンプ21によって汲み上げられ、適切なフィード圧力に加圧されて吸入配管28を通して高圧燃料供給ポンプの吸入口10aに送られる。
吸入口10aを通過した燃料は、吸入ジョイント101内に固定されたフィルタ102を通過し、さらに吸入流路(吸入室)10b,金属ダイアフラムダンパ9,吸入流路(吸入室)10cを介して容量可変機構を構成する電磁駆動型弁機構30の吸入ポート30aに至る。
吸入ジョイント101内の吸入フィルタ102は、燃料タンク20から吸入口10aまでの間に存在する異物を燃料の流れによって高圧燃料供給ポンプ内に吸収することを防ぐ役目がある。
図4は電磁吸入弁機構30の拡大図で、電磁コイル53に通電されていない無通電の状態である。
図5は電磁吸入弁機構30の拡大図で、電磁コイル53に通電されている通電の状態である。
ポンプハウジング1には中心に加圧室11としての凸部1Aが形成されており、この加圧室11に開口するように、電磁吸入弁機構30装着用の孔30Aが形成されている。
可動プランジャを構成するプランジャロッド31は、吸入弁部31a,ロッド部31b,アンカー固定部31cの3部分からなり、アンカー固定部31cにはアンカー35が溶接部37bによって、溶接固定されている。
ばね34は図のようにアンカー内周35a、および第一コア部内周33aに嵌め込まれ、アンカー35、および第一コア部33を引き離す方向にばね34によるばね力が発生するようになっている。
電磁コイル53に通電されていない無通電の状態で、かつ吸入流路10c(吸入ポート30a)と加圧室11との間の流体差圧が無い時は、プランジャロッド31はばね34により、図4のように図中の右方向に移動した状態となる。この状態では、吸入弁部31aと吸入弁シート部32aが接触した閉弁状態となり、吸入口38は塞がれる。
後述するカムの回転により、プランジャ2が図2の下方に変位する吸入工程状態にある時は、加圧室11の容積は増加し加圧室11内の燃料圧力が低下する。この工程で加圧室11内の燃料圧力が吸入流路10c(吸入ポート30a)の圧力よりも低くなると、吸入弁部31aには燃料の流体差圧による開弁力(吸入弁部31aを図1の左方に変位させる力)が発生する。
この流体差圧による開弁力により、吸入弁部31aは、ばね34の付勢力に打ち勝って開弁し、吸入口38を開くように設定されている。流体差圧が大きい時は、吸入弁部31aは完全に開き、アンカー31は第一コア部33に接触した状態となる。流体差圧が小さい時は、吸入弁部31aは完全には開かず、アンカー31は第一コア部33に接触しない。
この状態にて、ECU27からの制御信号が電磁吸入弁機構30に印加されると、電磁吸入弁機構30の電磁コイル53には電流が流れ、第一コア部33とアンカー31の間には、互いに引き合う磁気付勢力が発生する。その結果、プランジャロッド31には図中の左方に磁気付勢力が印加されることになる。
吸入弁部31aが完全に開いているときには、その開弁状態を保持する。一方、吸入弁部31aが完全には開いていないときには、吸入弁部31aの開弁運動を助長し吸入弁部31aは完全に開くので、アンカー31は第一コア部33に接触した状態となり、その後その状態を維持する。
その結果、吸入弁部31aが吸入口38を開いた状態が維持され、燃料は吸入ポート30aから弁シート部材32の吸入通路部32b,吸入口38を通過し加圧室11内へ流れ込む。
電磁吸入弁機構30に入力電圧の印加状態を維持したままプランジャ2が吸入工程を終了し、プランジャ2が図2の上方に変位する圧縮工程に移ると、磁気付勢力は維持されたままであるので、依然として吸入弁部31aは開弁したままである。
加圧室11の容積は、プランジャ2の圧縮運動に伴い減少するが、この状態では、一度加圧室11に吸入された燃料が、再び開弁状態の吸入口38を通して吸入流路(吸入室)10c(吸入ポート30a)へと戻されるので、加圧室の圧力が上昇することは無い。この工程を戻し工程と称す。
この状態で、ECU27からの制御信号を解除して、電磁コイル53への通電を断つと、プランジャロッド31に働いている磁気付勢力は一定の時間後(磁気的,機械的遅れ時間後)に消去される。吸入弁部31aにはばね34による付勢力が働いているので、プランジャロッド31に作用する電磁力が消滅すると吸入弁部31aはばね34による付勢力で吸入口38を閉じる。吸入口38が閉じるとこのときから加圧室11の燃料圧力はプランジャ2の上昇運動と共に上昇する。そして、燃料吐出口12の圧力以上になると、吐出弁ユニット8を介して加圧室11に残っている燃料の高圧吐出が行われ、コモンレール23へと供給される。この工程を吐出工程と称す。すなわち、プランジャ2の圧縮工程(下始点から上始点までの間の上昇工程)は、戻し工程と吐出工程からなる。
そして、電磁吸入弁機構30の電磁コイル53への通電を解除するタイミングを制御することで、吐出される高圧燃料の量を制御することができる。
電磁コイル53への通電を解除するタイミングを早くすれば、圧縮工程中、戻し工程の割合が小さく吐出工程の割合が大きい。
すなわち、吸入流路(吸入室)10c(吸入ポート30a)に戻される燃料が少なく、高圧吐出される燃料は多くなる。
一方、入力電圧を解除するタイミングを遅くすれば、圧縮工程中の、戻し工程の割合が大きく、吐出工程の割合が小さい。すなわち、吸入流路(吸入室)10cに戻される燃料が多く、高圧吐出される燃料は少なくなる。電磁コイル53への通電を解除するタイミングは、ECUからの指令によって制御される。
以上のように構成することで、電磁コイル53への通電を解除するタイミングを制御することで、高圧吐出される燃料の量を内燃機関が必要とする量に制御することができる。
かくして、燃料吸入口10aに導かれた燃料はポンプハウジング1の加圧室11にてプランジャ2の往復動によって必要な量が高圧に加圧され、燃料吐出口12からコモンレール23に圧送される。
コモンレール23には、インジェクタ24,圧力センサ26が装着されている。インジェクタ24は、内燃機関の気筒数に合わせて装着されており、エンジンコントロールユニット(ECU)27の制御信号にしたがって開閉弁して、燃料をシリンダ内に噴射する。
ポンプハウジング1には中心に加圧室11としての凸部1Aが形成されており、この加圧室11の周壁を貫通して、吐出弁ユニット8装着用の凹所11Aが形成されている。
加圧室11の出口には吐出弁ユニット8が設けられている。吐出弁ユニット8はシート部材(弁シート)8a,吐出弁8b,吐出弁ばね8c,吐出弁ストッパとしての保持部材8dからなり、ポンプハウジング1の外で、溶接部8eを溶接することにより吐出弁ユニット8を組立てる。その後、図中左側から組立てた吐出弁ユニット8をポンプハウジング1に圧入固定する。圧入部は加圧室11と吐出口12を遮断する機能も備える。
加圧室11と吐出口12との間に燃料の差圧が無い状態では、吐出弁8bは吐出弁ばね8cによる付勢力でシート部材8aに圧着され閉弁状態となっている。加圧室11内の燃料圧力が、吐出口12の燃料圧力よりも所定の値だけ大きくなった時に初めて、吐出弁8bは吐出弁ばね8cに抗して開弁し、加圧室11内の燃料は吐出口12を経てコモンレール23へと吐出される。
吐出弁8bは開弁した際、保持部材8dと接触し、動作を制限される。したがって、吐出弁8bのストロークは保持部材8dによって適切に決定される。もし、ストロークが大きすぎると、吐出弁8bの閉じ遅れにより、燃料吐出口12へ吐出された燃料が、再び加圧室11内に逆流してしまうので、高圧ポンプとしての効率が低下してしまう。また、吐出弁8bが開弁および閉弁運動を繰り返す時に、吐出弁8bがストローク方向にのみ運動するように、保持部材8dにてガイドしている。以上のように構成することで、吐出弁ユニット8は燃料の流通方向を制限する逆止弁となる。
シリンダ6は外周がシリンダホルダ7の円筒嵌合部7aで保持されている。シリンダホルダ7の外周に螺刻されたねじ7gを、ポンプハウジング1に螺刻されたねじ1bにねじ込むことによって、シリンダ6をポンプハウジング1に固定する。
また、プランジャシール13は、シリンダホルダ7の内側円筒面部7cに圧入固定されたシールホルダ15hとシリンダホルダ7によって、シリンダホルダ7の下端に保持されている。この時、プランジャシール13はシリンダホルダ7の内側円筒面部7cによって、軸を円筒嵌合部7aの軸と同軸に保持されている。プランジャ2とプランジャシール13は、シリンダ6の図中下端部において摺動可能に接触する状態で設置されている。
これによりシール室10f中の燃料がタペット3側、つまりエンジンの内部に流入するのを防止する。同時にエンジンルーム内の摺動部を潤滑する潤滑油(エンジンオイルも含む)がポンプハウジング1の内部に流入するのを防止する。
また、シリンダホルダ7には外側円筒面部7bが設けられ、そこには、O−リング61を嵌め込むための溝7dを設ける。O−リング61はエンジン側の嵌合穴70の内壁とシリンダホルダ7の溝7dによりエンジンのカム側と外部を遮断し、エンジンオイルが外部に漏れるのを防止する。
シリンダ6はプランジャ2の往復運動の方向に交差する圧着部6aを有し、圧着部6aはポンプハウジング1の圧着面1aと圧着している。圧着は、ねじの締付けによる推力によって行われる。加圧室11はこの圧着によって成形され、加圧室11内の燃料が加圧され高圧になっても、加圧室11から外へ圧着部を通って燃料が漏れることがないよう、ねじの締付けトルクは管理しなくてはならない。
また、プランジャ2とシリンダ6の摺動長を適正に保つために加圧室11内にシリンダ6を深く挿入する構造とした。シリンダ6の圧着部6aより加圧室11側では、シリンダ6の外周とポンプハウジング1の内周の間にクリアランス1Bを設ける。シリンダ6は外周がシリンダホルダ7の円筒嵌合部7aで保持されているので、クリアランス1Bを設けることにより、シリンダ6の外周とポンプハウジング1の内周が接触することが無いようにすることができる。
以上のようにして、シリンダ6は加圧室11内で進退運動するプランジャ2をその進退運動方向に沿って摺動可能に保持する。
プランジャ2の下端には、エンジンのカムシャフトに取付けられたカム5の回転運動を上下運動に変換し、プランジャ2に伝達するタペット3が設けられている。プランジャ2はリテーナ15を介してばね4にてタペット3に圧着されている。リテーナ15は圧入によってプランジャ2に固定されている。これによりカム5の回転運動に伴い、プランジャ2を上下に進退(往復)運動させることができる。
ここで、吸入流路(吸入室)10cは連通路10d、およびシリンダホルダ7に設けられた連通路10e−1,10e−2を介して、シール室10fに接続しており、シール室10fは常に吸入燃料の圧力に接続している。加圧室11内の燃料が高圧に加圧されたときには、シリンダ6とプランジャ2の摺動クリアランスを通して微小の高圧燃料がシール室10f内に流入するが、流入した高圧燃料は吸入圧力に開放されるのでプランジャシール13が高圧により破損することはない。
また、プランジャ2はシリンダ6と摺動する大径部2aと、プランジャシール13と摺動する小径部2bからなる。大径部2aの直径は小径部2bの直径より大きく設定されており、互いに同軸に設定されている。シリンダ6との摺動部は大径部2aであり、プランジャシール13との摺動部は小径部2bである。これにより、大径部2aと小径部2bの接合部はシール室10f内に存在するので、プランジャ2の摺動運動に伴って、シール室10fの容積が変化し、それに伴って燃料は、連通路10d,連通路10e−1,10e−2を通ってシール室10fと吸入流路(吸入室)10cの間を運動する。
ここで、図8に、連通路10e−1,10e−2の模式図を示す。
シリンダ6の外周円筒面より外側には、環状室10gが形成されており、連通路10d、およびシリンダホルダ7に2箇所設けられた連通路10e−1,10e−2と接続されている。
吸入流路(吸入室)10cは連通路10dが1箇所接続し、シール室10fには連通路10e−1,10e−2が2箇所接続されている。これにより、吸入流路(吸入室)10cとシール室10fの燃料は環状室10gを介して循環されやすくなり、冷却効果を高めることができる。この結果、キャビテーションの発生を抑制できる。
プランジャ2は、大径部2aと小径部2bとを繋ぐ部分にテーパ部2cを設ける。これにより、プランジャ2摺動時にテーパ部2cで発生する流体抵抗を軽減できる。
上記構造とすることにより、キャビテーションの発生を抑制することができる。
タペット3は、カム5の回転運動を上下運動に変換する部材である。その為、エンジン側の篏合穴71の内径を上下に摺動する。
摺動するにはタペット3の外径とエンジン側の篏合穴71の内径との間に必ずギャップGを必要とする。その為、タペット3の傾きが発生する。
前述したようにプランジャ2はタペット3に圧着されており、その為タペット3が傾くと、プランジャ2に作用してプランジャ2の摺動方向に対して垂直方向にサイドフォースが発生する。
ここで、大径部2aと小径部2bが摺動方向に対して垂直な段で接続していると、小径部2bと段の接続部にサイドフォースに起因する曲げ荷重による応力が集中する。
プランジャ2は大径部2aと小径部2bをテーパ形状又は流線形状により滑らかに繋ぐ構造としているので、サイドフォースに起因する曲げ荷重の発生応力を軽減することができる。これにより、プランジャ2のテーパ部2cにおける曲げ荷重の応力集中による亀裂や破断を抑制することができる。
また、前述したようにカム5の回転運動に伴い、プランジャ2は上下に進退(往復)運動する。これにより、プランジャ2の上昇運動による燃料の加圧工程中にはプランジャ2に圧縮方向に作用する力が発生する。
ただし、プランジャ2は大径部2aと小径部2bをテーパ形状又は流線形状により滑らかに繋ぐ構造としているので、圧縮時に発生する力に起因する座屈の発生を抑制することができる。
図6に、シリンダホルダ7をポンプハウジング1にねじにて固定される前の状態を示す。
プランジャ2,シリンダ6,シールホルダ15h,プランジャシール13,シリンダホルダ7,ばね4,リテーナ15によってプランジャユニット80が形成されている。
図7に、プランジャユニット80の組立て方法を示す。
まず、プランジャ2,シリンダ6,シールホルダ15h,プランジャシール13が図中左上方からシリンダホルダ7に組み込まれる。その際、前述したようにシールホルダ15hはシリンダホルダ7の内側円筒面部7cに圧入固定される。その後、ばね4,リテーナ15を図中右下方から組込む。その際、リテーナ15はプランジャ2に圧入固定される。
こうして組立てたプランジャユニット80は、O−リング61,O−リング62を装着した後、前述したようにねじにてポンプハウジング1に締付固定される。締付はシリンダホルダ7に成形された六角部7eによって行う。六角部7eは内六角の形状になっており、専用の工具にてトルクを発生してねじを締める。このトルクを管理することにより圧着部6aと圧着面1aの圧着面圧を管理する。なお、シリンダ7の外周溝7fにO−リング62が装着されている。
金属ダイアフラムダンパ9は2枚の金属ダイアフラムで構成され、両ダイアフラム間の空間にガスが封入された状態で外周を溶接部にて全周溶接にて互いに固定している。そして金属ダイアフラムダンパ9の両面に低圧圧力脈動が負荷されると、金属ダイアフラムダンパ9は容積を変化し、これにより低圧圧力脈動を低減する機構となっている。
高圧燃料供給ポンプのエンジンへの固定は、フランジ41,止めねじ42、およびブッシュ43により行われる。フランジ41は溶接部41aにてポンプハウジング1に全周を溶接結合されている。本実施例では、レーザー溶接を用いている。
次いで、本発明の第二実施例について、図9を用いて説明する。また、図10に、連通路10e−1,10e−2の模式図を示す。本実施例と第一実施例との違いは、シリンダ6の外周円筒部に連通路が設けられていることのみ異なる。記載されている記号および数字はすべて第一実施例と共通のものである。
シリンダ6の外周円筒部には、連通路10e−1,10e−2が設けられている。また、シリンダ6の外周円筒面より外側には、環状室10gが形成されており、連通路10d、およびシリンダ6に2箇所設けられた連通路10e−1,10e−2が接続されている。
吸入流路(吸入室)10cは連通路10dが1箇所接続し、シール室10fには連通路10e−1,10e−2が2箇所接続されている。これにより、吸入流路(吸入室)10cとシール室10fの燃料は環状室10gを介して循環されやすくなり、冷却効果を高めることができる。この結果、キャビテーションの発生を抑制できる。
1 ポンプハウジング
2 プランジャ
6 シリンダ
11 加圧室
13 プランジャシール
15 リテーナ
10e−1,10e−2 連通路
10g 環状室

Claims (5)

  1. ポンプハウジング内に形成されたシリンダ部と、
    前記シリンダ部に摺動可能に支持され、カムの回転運動に伴って往復運動するプランジャと、
    当該プランジャの往復動によって容積が変化する、前記ポンプハウジングに形成された加圧室を備え、
    前記プランジャの往復運動によって吸入室から前記加圧室に燃料を吸入し、また加圧室内の燃料を加圧して前記加圧室から吐出するよう構成され、
    前記プランジャの前記加圧室とは反対側の位置に前記シリンダ部と前記プランジャとの摺動部から漏れる燃料を捕獲するシール室を備え、
    前記シール室と前記吸入室を連通する連通路を備え、
    前記プランジャは、前記シリンダ部の直径とほぼ同径の大径部と、これよりも径の小さい小径部とを備え、前記プランジャが前記シール室内で往復運動することによりシール室と前記吸入室との間で燃料が行き来するよう構成された
    高圧燃料供給ポンプにおいて、
    前記プランジャの前記大径部と前記小径部とを繋ぐ、断面積が徐々に小さくなるテーパ形状部あるいは、流線形状の滑らかな曲面部を備えた
    高圧燃料供給ポンプ。
  2. 請求項1に記載したものにおいて、
    前記シール室と前記吸入室が複数の前記連通路で繋がっている
    高圧燃料供給ポンプ。
  3. 請求項1に記載のものにおいて、
    前記連通路は、前記吸入室には1ヵ所で接続され、前記シール室とは複数箇所で接続されている
    高圧燃料供給ポンプ。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のものにおいて、
    前記シリンダが前記シリンダとは別の円筒状部材で構成され、
    前記シリンダの外周面に接して燃料が流れるように少なくとも一つの前記連通路を備える
    高圧燃料供給ポンプ。
  5. 請求項4に記載のものにおいて、
    前記シリンダを前記ポンプハウジングに固定するシリンダホルダを有し、
    当該シリンダホルダと前記シリンダとの接触面を分断するように前記燃料通路が形成されている
    高圧燃料供給ポンプ。
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