JP2011079133A - フープ材カッター - Google Patents

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Abstract

【課題】 部品点数を削減するとともにラムの摺動を円滑にしうる高精度な加工が可能なフープ材カッターを提供する。
【解決手段】 ベースフレーム1とサブフレーム2との間にラム3が摺動しうる間隔を保つスペーサ部1aをベースフレーム1側に一体鋳造するとともにフープ材6入口7側におけるラム3の端面に動刃8を埋め込みボルト11により固定し、かつフープ材6の排出口9側におけるベースフレーム1の開口端に固定刃10を埋め込み、ボルト12にて固定することにより構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は自動プレス装置等に併設してスクラップフープ材を切断するフープ材カッターに関し、特にベースフレームとサブフレームとの間にラムが摺動しうる間隔を保つスペーサ部を備えるフープ材カッターに関する。
従来、ベースフレームとサブフレームとの間にラムが摺動しうる間隔を保つために、略長方形のベースフレーム及びサブフレームとの相互間に、4辺それぞれに対して鋼材からなる棒状スペーサを介在させ、ベースフレーム、サブフレーム及び棒状スペーサを重ね、共締めして一体化することが行われていた。
前記従来の方法は材料費の節約にはなるが、部品点数が多いことと、鋼材は加工することにより歪みが生じて各部品を均等な精度に加工することが困難となり、この歪のためにラムが摺動するための隙間が不均一になって摺動が不円滑になる。また加工歪みのない互換性のある部品を得ようとすれば多大な加工時間をかけて厳しい精度管理をしなければならないという問題がある。
よって本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、部品点数を削減するとともにラムの摺動を円滑にしうる高精度な加工が可能なフープ材カッターの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1は、ベースフレーム1とサブフレーム2との間を摺動しつつ往復動するラム3に固定した動刃8と、ベースフレーム1に固定した固定刃10との間にてフープ材6を切断するフープ材カッターにおいて、前記ベースフレーム1とサブフレーム2との間にラム3が摺動しうる間隔を保つスペーサ部1a又は2aをベースフレーム1又はサブフレーム2のいずれか一方の側に一体形成して構成するとともに前記フープ材6の入口7側におけるラム3の端面に前記動刃8を埋め込んで、ボルト11により固定し、またフープ材6の排出口9側におけるベースフレーム1の開口端に前記固定刃10を埋め込んで、ボルト12にて固定することにより構成したことを特徴とするものである。
請求項1によれば、スペーサをベースフレーム又はサブフレームのいずれか一方の側に一体形成することにより、部品点数を削減することが可能になるとともに、スペーサがベースフレーム又はサブフレームのいずれか一方の側に一体形成されているために、加工の際に歪みが発生しにくい。例えば、加工時に、ベースフレームまたはサブフレーム側の摺動面を予め加工しておきその面にラムを組み込んだ状態にてスペーサの端面とラムの面とを同時加工し、その後にラムの面のみを摺動に必要な隙間分だけ削除することにより、ラムがガタがなくかつ滑らかに摺動しうる隙間を得ることが可能となる。
また、特に、動刃8の端面に埋め込まれたボルト11により固定されてフープ材6の入口側7に取り付けられていることにより、フープ材6の切断時に動刃8が受ける力は動刃埋め込み部にて受け止めることができるので動刃8が安定する利点がある。
本発明の請求項2は、ベースフレーム1とサブフレーム2との間を摺動しつつ往復動するラム3に固定した動刃8と、ベースフレーム1に固定した固定刃10との間にてフープ材6を切断するフープ材カッターにおいて、前記ベースフレーム1とサブフレーム2との間にラム3が摺動しうる間隔を保つスペーサ部1a又は2aをベースフレーム1又はサブフレーム2のいずれか一方の側に一体形成して構成するとともに前記フープ材排出口9側におけるラム3の端部に動刃8を埋め込んでボルト11により抑え板13を介して排出口9側から固定し、またフープ材排出口9側におけるベースフレーム1開口端部に固定刃10を埋め込んでボルト12にて排出口9側から固定することにより、広い開口部を有する排出口9側から動刃8を取り替えることができるように構成したことを特徴とするものである。
本発明の請求項2によれば、請求項1の作用に加えて、動刃8及び固定刃10が共にフープ材6の排出口9側に取り付けられ、しかも排出口9側からそれぞれがボルト11,12にて締付つけられていることにより、広い開口部を有する排出口9側から動刃8を取り替えることができるので作業が容易になる利点がある。
ちなみに、鋼板等を用いてスペーサをベースフレーム又はサブフレーム側に溶接にて一体形成した材料の場合には、溶接による内部応力が加工時に歪みを生じさせることにより、一体鋳造した材料に比べて高精度な加工が困難になる。
本発明によれば、ベースフレームとサブフレームとの間にラムが摺動しうる間隔を保つスペーサをベースフレーム又はサブフレームのいずれか一方の側に一体形成したことにより、部品点数を削減することが可能になるとともに、スペーサがベースフレーム又はサブフレームのいずれか一方の側に一体鋳造されているために、加工歪みの発生が極めて少なく、さらにベースフレームの加工時にスペーサ部の面をラムの摺動面と同時加工し、その後にラムの面のみを摺動に必要な隙間分だけ削除しているので、ラムの摺動面にガタのない高精度な隙間を形成することが可能となる。
特に請求項1の発明によれば、動刃8及び固定刃10が共にフープ材6の排出口9側に取り付けられ、しかも排出口9側からそれぞれがボルト11,12にて締付つけられていることにより、広い開口部を有する排出口9側から動刃8を取り替えることができるので作業が容易になる利点がある。
また、請求項2の発明によれば、前記請求項1の効果に加えて動刃8及び固定刃10が共にフープ材6の排出口9側に取り付けられ、しかも排出口9側からそれぞれがボルト11,12にて締付つけられていることにより、広い開口部を有する排出口9側から動刃8を取り替えることができるので作業が容易になる利点がある
本発明の実施の形態1に係るスペーサをベースフレーム側に一体形成したフープ材カッターの断面図。 図1の他の例を示す図。 本発明の実施の形態2に係るスペーサをサブフレーム側に一体形成したフープ材カッターの断面図。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお各実施の形態において共通の要旨は共通の符号を付して対応させることにより重複する説明を省略する。
(実施の形態1)
図1及び図2は本発明の実施の形態に係り、スペーサをベースフレーム側に一体形成したフープ材カッターの断面図である。
図1において、本発明のフープ材カッターAは、長方形のベースフレーム1とサブフレーム2との間にラム3が摺動可能に設けられており、ベースフレーム1はその外周縁に角型環状のスペーサ部1aが一体鋳造されている。このスペーサ部1aの高さはラム3の厚さより僅かに高くなるように加工して、ベースフレーム1とサブフレーム2との間にラム3が円滑に摺動しうる隙間が保たれるようになっている。
さらに、フープ材6入口7側におけるラム3の端面に動刃8が埋め込まれてボルト11により固定され、またフープ材6の排出口9側におけるベースフレーム1の開口端に固定刃10が埋め込まれボルト12により固定されている。そしてラム3が駆動軸4の回転により偏心カム5を介して往復動することにより、動刃8と固定刃10との間でフープ材6が切断される構成となっている。この場合、動刃8がフープ材6の入口7側に取り付けられていることにより、フープ材6の切断時に動刃8が受ける力はラム3の動刃埋め込み部にて受け止めることができるので動刃8が安定する利点がある。
つぎにこの構成のフープ材カッターAを構成する部品加工の例について説明する。
まずサブフレーム2については、単体にて全体に仕上げ加工する。
ラム3に付いては、単体にて片面を粗加工し、その他の面を仕上げ加工しておく。
ベースフレーム1については、スペーサ部1aの開放端の面1bを粗加工し、その他の面を仕上げ加工する。
引き続いて、ベースフレーム1側に仕上げ加工された摺動面に対してラム3の仕上げ加工された側の摺動面を合わせて一体的に固定し、その状態にてスペーサ1aの端部1bとラム3の粗加工面とを同一平面に同時仕上げ加工をする。
さらに、その状態でラム3の面のみを、ベースフレーム1とサブフレーム2との間にて円滑に摺動するために必要な隙間分だけ削除する。
以上の通りに加工された各部品は、組み立てることによりベースフレーム1とサブフレーム2との間に、円滑に摺動しうる高精度な隙間が形成される。
本実施の形態によれば、スペーサ部1aをベースフレーム1側に一体形成することにより部品点数が削減されるとともに、加工による歪みの発生が少なく高精度に加工することが可能となる。
また、ベースフレーム1に一体形成したスペーサ1aの端面1bとラム3の面とを同時加工した後に、ラム3の面のみを摺動に要する隙間分だけ加工することにより、ベースフレーム1とサブフレーム2との間に高精度な隙間が得られるので、ラム3を円滑に摺動させることが可能となる。
また、図2に示すフープ材カッターBは、フープ材排出口9側におけるラム3の端部に動刃8を埋め込んでボルト11により抑え板13を介して排出口9側から固定し、またフープ材排出口9側におけるベースフレーム1開口端部に固定刃10を埋め込んでボルト12にて排出9側から固定した例であり、その他の構成及び作用効果は前記フープ材カッターAと同様である。
なお、この場合は動刃8及び固定刃10が共にフープ材6の排出口9側に取り付けられ、しかも排出口9側からそれぞれがボルト11,12にて締付つけられていることにより、広い開口部を有する排出口9側から動刃8を取り替えることができるので作業が容易になる利点がある構成となっている。
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2に係る、スペーサをサブフレーム側に一体形成したフープ材カッターの断面図である。
本実施の形態のフープ材カッターCは、サブフレーム2側にスペーサ部2aが鋳造にて一体形成されたものであり、動刃8はフープ材排出口9側におけるラム3の端部に埋め込まれ、ボルト11により抑え板13を介して入口7側から固定されている。また固定刃10はフープ材入口7側におけるベースフレーム1の開口端部にボルト12にて固定されたものである。
本実施の形態における作用効果は、前記実施の形態1と同様であるのでその説明を省略する。
1 ベースフレーム
2 サブフレーム
3 ラム
4 駆動軸
5 偏心カム
6 フープ材
7 入口
8 動刃
9 出口
10 固定刃
11,12 ボルト
13 押さえ板

Claims (2)

  1. ベースフレーム1とサブフレーム2との間を摺動しつつ往復動するラム3に固定した動刃8と、ベースフレーム1に固定した固定刃10との間にてフープ材6を切断するフープ材カッターにおいて、
    前記ベースフレーム1とサブフレーム2との間にラム3が摺動しうる間隔を保つスペーサ部1a又は2aをベースフレーム1又はサブフレーム2のいずれか一方の側に一体形成して構成するとともに前記フープ材6の入口7側におけるラム3の端面に前記動刃8を埋め込んで、ボルト11により固定し、またフープ材6の排出口9側におけるベースフレーム1の開口端に前記固定刃10を埋め込んで、ボルト12にて固定することにより構成したことを特徴とするフープ材カッター。
  2. ベースフレーム1とサブフレーム2との間を摺動しつつ往復動するラム3に固定した動刃8と、ベースフレーム1に固定した固定刃10との間にてフープ材6を切断するフープ材カッターにおいて、
    前記ベースフレーム1とサブフレーム2との間にラム3が摺動しうる間隔を保つスペーサ部1a又は2aをベースフレーム1又はサブフレーム2のいずれか一方の側に一体形成して構成するとともに前記フープ材排出口9側におけるラム3の端部に動刃8を埋め込んでボルト11により抑え板13を介して排出口9側から固定し、またフープ材排出口9側におけるベースフレーム1開口端部に固定刃10を埋め込んでボルト12にて排出口9側から固定することにより、広い開口部を有する排出口9側から動刃8を取り替えることができるように構成したことを特徴とするフープ材カッター。
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