JP2011078196A - リニアモータの駆動システム及び制御方法 - Google Patents

リニアモータの駆動システム及び制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】固定子が分散配置されたリニアモータにおいて、可動子の不必要な速度変動を防止してスムーズに駆動させながら位置制御を行う。
【解決手段】駆動装置は、制御装置からの位置指令と、対応する固定子の位置センサにより検出された位置と、の偏差を算出し、当該偏差と位置ゲインとに基づいて可動子の速度制御に用いられる速度指令を算出する位置制御を行い、対応する固定子の位置センサにより位置が検出される範囲のうち、磁石部の少なくとも一部の磁石が当該固定子のコイルと対向する制御範囲に可動子が進入してきたときに、可動子の運動速度を速度指令として偏差を逆算し、当該偏差と位置指令から可動子の位置を逆算し、算出された位置を、制御範囲に進入してきたときの可動子の位置として、位置センサにより検出された位置を補正して位置制御を行う。
【選択図】図8

Description

本発明は、搬送装置の台車の駆動などに用いられるリニアモータに関し、特に、リニアモータの固定子が分散されて配置されたリニアモータの駆動システム及びリニアモータの制御方法に関する。
部品やワーク等の搬送等に使用されるリニアモータは、1つの固定子上を可動子が移動する構造が一般的である。しかし、搬送路が長くなると、設備コストが高くなる等の問題が生じるため、固定子を分散させて配置する方法が提案されている。このような分散配置(非連続配置)された固定子において、例えば、特許文献1には、二次側台車の位置と加速度との関係を把握し、オープンループで駆動する地上一次側分散配置方式を採用しても速度むらが生じないようなリニアモータの速度変動低減方法が開示されている。
特開2004−80881号公報
ところで、分散配置された固定子においては、1つの固定子上において1つの可動子を制御する場合と異なり、複数の固定子や複数の可動子の互いの関連性等を考慮した可動子の位置制御が必要となる。
しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、可動子が固定子に対向する区間では可動子を加速又は減速させ、可動子が固定子に対向しない区間では可動子を慣性力で走行させている。つまりこの技術は、可動子を常に制御するようにはなっておらず、また、走行中の可動子の位置をフィードバックして制御するようにもなっていない。また、可動子が、固定子に対向する区間で再加速し、固定子に対向しない区間で減速するので、速度変動が生じる。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、固定子が分散配置されたリニアモータにおいて、可動子の不必要な速度変動を防止してスムーズに位置制御を行うことができるリニアモータの駆動システム及び制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数の磁石が並べられた磁石部と、スケール部と、を備える可動子と、コイルと、前記磁石が並ぶ運動方向の前記可動子の位置を前記スケール部から検出する位置センサと、を夫々が備える複数の固定子と、を有し、前記磁石が並ぶ運動方向に前記可動子が運動するリニアモータと、夫々対応する前記固定子のコイルに流れる電流を制御する複数の駆動装置と、を備え、前記複数の固定子は、前記運動方向に配列され、隣り合う前記固定子のコイル間の距離は、前記磁石部の前記運動方向の長さ以下であり、隣り合う前記固定子の前記位置センサ間の距離は、前記スケール部の長さ以下であり、前記駆動装置は、制御装置からの位置指令と、対応する前記固定子の前記位置センサにより検出された位置と、の偏差を算出し、当該偏差と位置ゲインとに基づいて前記可動子の速度制御に用いられる速度指令を算出する位置制御を行う位置制御手段と、対応する前記固定子の前記位置センサにより位置が検出される範囲のうち、前記磁石部の少なくとも一部の磁石が当該固定子のコイルと対向する制御範囲に前記可動子が進入してきたときに、前記可動子の運動速度を前記速度指令として前記偏差を逆算し、当該偏差と前記位置指令から前記可動子の位置を逆算する逆算手段と、を備え、前記位置制御手段は、前記逆算手段により算出された位置を、前記制御範囲に進入してきたときの前記可動子の位置として、前記位置センサにより検出された位置を補正して前記位置制御を行うことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、複数の磁石が並べられた磁石部と、スケール部と、を備える可動子と、コイルと、前記磁石が並ぶ運動方向の前記可動子の位置を前記スケール部から検出する位置センサと、を夫々が備える複数の固定子と、を有し、前記磁石が並ぶ運動方向に前記可動子が運動するリニアモータの制御方法であって、前記複数の固定子は、前記運動方向に配列され、隣り合う前記固定子のコイル間の距離は、前記磁石部の前記運動方向の長さ以下であり、隣り合う前記固定子の前記位置センサ間の距離は、前記スケール部の長さ以下であり、前記固定子の前記位置センサにより位置が検出される範囲のうち、前記磁石部の少なくとも一部の磁石が当該固定子のコイルと対向する制御範囲に前記可動子が進入してきたときに、前記可動子の運動速度に位置ゲインを乗じて偏差を逆算し、制御装置からの位置指令から当該偏差を引いて前記可動子の位置を逆算し、前記逆算された位置を、前記制御範囲に進入してきたときの前記可動子の位置として、前記位置センサにより検出された位置を補正して前記可動子の位置のフィードバック制御を行うことを特徴とする。
本発明によれば、可動子が複数の固定子の間をまたがって走行する際に可動子の速度が不必要に変動することが防止され、スムーズに駆動させながら可動子の位置制御を行うことができる。
一実施形態に係る分散配置リニアモータの駆動システムの概略構成を示すブロック図である。 図1の分散配置リニアモータの固定子及び可動子の一例を模式的に示す斜視図である。 図1の固定子の配列の一例を示す平面図である。 図1の固定子と可動子との関係の一例を模式的に示す側面図である。 図1のモータ駆動装置の構成の一例を示すブロック図である。 図1の位置検出装置を構成する二組のフルブリッジ構成の磁気センサを示す図(図中(A)は磁気センサの強磁性薄膜金属の形状を示す平面図、図中(B)は等価回路図)である。 図6の磁気センサから出力される正弦波状信号及び余弦波状信号を示すグラフである。 可動子が固定子間をまたがって走行する様子の一例を示す模式図である。 図5のモータ駆動装置の制御器の処理例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
先ず、本実施形態に係る分散配置リニアモータの駆動システムの概略構成及び機能について、図に基づき説明する。
図1乃至図4は、本実施形態に係る分散配置リニアモータの駆動システムの構成を示す概略図である。図5は、図1のモータ駆動装置の構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、分散配置リニアモータの駆動システムは、部品やワーク等を搬送する分散配置リニアモータ1と、分散配置リニアモータ1を制御する複数個のモータ駆動装置40(40A、40B、40C)と、モータ駆動装置(ドライバ)40(40A、40B、40C)を制御する上位コントローラ50と、を備えている。
分散配置リニアモータ1は、複数の固定子10(10A、10B、10C)を有する。また、分散配置リニアモータ1は、固定子10との磁気的な作用により固定子10に対して相対運動する可動子20を有する。また、分散配置リニアモータ1は、固定子10A、10B及び10Cの夫々に複数設置された位置検出装置30を有する。各位置検出装置30は、固定子に対する可動子20の相対的な位置を検出する。また、分散配置リニアモータ1は、固定子10A、10B及び10Cに夫々設置された位置情報切替器35を有する。各位置情報切替器35は、設置された固定子の複数の位置検出装置30からの信号を切り替える。そして、分散配置リニアモータ1は、固定子10A、10B、10Cが、搬送方向に所定の間隔で離れて配列されている。なお、分散配置リニアモータ1は、フラットタイプリニアモータの一例である。
上位コントローラ50とモータ駆動装置40A、40B及び40Cとは、夫々制御ライン51により接続されている。モータ駆動装置40A、40B及び40Cと、夫々に対応する位置情報切替器35とは、エンコーダケーブル52により接続されている。位置情報切替器35と、固定子10A、10B又は10Cに設置された位置検出装置30とは、エンコーダケーブル52により接続されている。モータ駆動装置40Aと固定子10A、モータ駆動装置40Bと固定子10B、モータ駆動装置40Cと固定子10Cとは、夫々動力ケーブル53により接続されている。
なお、可動子20は、図示しない案内装置により、所定の軌道を案内され、また、固定子10と可動子20とのギャップが維持される。
図2及び図4に示すように、固定子10(10A、10B)は、3相交流電流が供給され、可動子20と磁気的に作用をするコイル11と、コイル11が巻かれた突極12と、を有する。コイル11は、U相用のコイル11a、V相用のコイル11b、及び、W相用のコイル11cの3種類がある。突極12は、コイル11a、11b、11cに対応してU相用の突極12aと、V相用の突極12b、W相用の突極12cの3種類がある。そして、これらコイル11a、11b、11c及び突極12a、12b、12cが、U相、V相、W相の順に、固定子10と可動子20の相対運動の方向に周期的に配列された周期構造が形成される。すなわち、運動方向の一例として相対運動の方向である固定子10の長手方向にコイル11及び突極12はU相・V相・W相の周期構造を形成している。
なお、突極12を含む固定子10の電磁石のコア部は、珪素鋼などの磁気ヒステリシス損失の少ない磁性材料からなり、図2に示したように、コア部は、固定子10の幅方向に延びて可動子20の対向する側に突出した突極12を形成し、この突極12が固定子10の長手方向に櫛歯状に並んでいる。
次に、可動子20は、図2に示したように、部品やワーク等を載せるテーブル21と、テーブル21の下面に設置された駆動用の駆動用マグネット22と、を有し、部品やワーク等のキャリアとして機能する。
駆動用マグネット22は、図4に示すように、固定子10に対向する側の極がN極であるN極磁石22aと、S極であるS極磁石22bとを有する。そして、N極、S極の順に、N極磁石22aとS極磁石22bとが交互に、固定子10と可動子20の相対運動の方向に周期的に配列された周期構造が形成される。すなわち、可動子20は、固定子10の長手方向にN極・S極の周期構造を有している。なお、駆動用マグネット22は、磁石部及びスケール部の一例である。
そして、固定子10の各コイル11a、11b、11cに流された3相交流の電流の向きや強さに応じて移動磁界が発生し、突極12a、12b、12cと、N極磁石22a及びS極磁石22bとが磁気的に作用して、固定子10の長手方向に固定子10と可動子20の相対運動が生じる。すなわち、固定子10と可動子20とは、互いに磁気的に作用をし、可動子20は、固定子10の長手方向に相対運動する。
位置検出装置30(30L、30R)は、図4に示すように、磁気を検出する磁気センサ31と、磁気センサ31からの信号を、位置を特定して検出するための信号に変換する位置検出回路32と、を有する。なお、位置検出器30は、位置センサの一例である。
位置検出装置30は、図1や図3等に示したように、固定子10の長手方向の両端にある突極12の外側に配列され、かつ、固定子10の幅方向の中央に配置されている。そして、固定子10の可動子20に対向する側に磁気センサ31が面するように設置されている。位置検出装置30の設置位置は、固定子10の長手方向に隙間を空けて設けられ、コイル11の影響を受けにくいところならば良い。また、図4に示したように、固定子10Aの位置検出装置30Rは、図中右端のコイル11cの外側に、固定子10Bの位置検出装置30Lは、図中左端のコイル11aの外側に、設置されている。
そして、磁気センサ31は、固定子10及び可動子20の相対運動の方向に延びた駆動用マグネット22による磁界を検出する。磁気センサ31は、固定子10及び可動子20が相対運動することによる磁界の変化を検出する。特に、磁気センサ31は、磁界の方向(磁束ベクトル)を検出するセンサである。この場合において、駆動用マグネット22は、可動子20の位置を検出するためのスケール部の一例として機能する。
次に、位置情報切替器35は、図1や図5に示したように、複数の位置検出装置30からの入力信号が複数あると、そのうち1つを選択して、モータ駆動装置40に対して出力する。例えば、位置情報切替器35は、最新に入力した入力信号を出力する。また、位置情報切替器35は、入力信号が1つの場合は、そのまま出力し、入力信号がない場合は、出力をしない。
次に、位置検出装置30を構成する磁気センサ31について図に基づき説明する。
図6は、図1の位置検出装置を構成する二組のフルブリッジ構成の磁気センサを示す図である。
位置検出装置30の磁気センサ31は、Si若しくはガラス基板と、その上に形成されたNi,Feなどの強磁性金属を主成分とする合金の強磁性薄膜金属で構成される磁気抵抗素子を有する。磁気センサは、特定の磁界方向で抵抗値が変化するためにAMR(Anisotropic-Magnetro-Resistance)センサ(異方性磁気抵抗素子)と呼ばれる。
図6に示したように、位置検出装置30の磁気センサは、運動の方向を知るために、二組のフルブリッジ構成のエレメントを、互いに45°傾くように1つの基板上に形成されている。二組のフルブリッジ回路によって得られた出力VoutAとVoutBは、図7に示されるように、互いに90°の位相差を持つ余弦波及び正弦波となる。磁石22a、22bが相対運動方向に交互に配列されているため、位置検出装置30の出力が、余弦波及び正弦波となる。このように位置検出装置30は、可動子20の駆動用マグネット22の周期構造に基づき、相対運動によって周期的に生ずる磁界の方向の変化を、90°の位相差を持つ正弦波状信号及び余弦波状信号として出力する。
磁気センサの出力信号は位置検出回路32に取り込まれ、90°位相が異なる正弦波状信号及び余弦波状信号にディジタル的な内挿処理を加えて高分解能の位相角データに変換される。
そして、位置検出回路32は、この位相角データからA相エンコーダパルス信号(正弦波状信号に対応)及びB相エンコーダパルス信号(余弦波状信号に対応)を生成し、1周期に1度のZ相パルス信号を生成する。これらA相エンコーダパルス信号、B相エンコーダパルス信号及びZ相パルス信号の位置信号が、位置情報切替器35に入力される。図5に示したように、モータ駆動装置40は、これらA相エンコーダパルス信号、B相エンコーダパルス信号及びZ相パルス信号の位置信号に基づいて、電力変換器42を制御する。
次に、固定子10A、10B、10Cの配列関係、及び固定子10、10B、10Cと可動子20との関係を図3及び図4に基づき詳細に説明する。
固定子10A、10B、10Cは、ある間隔(固定子間距離)を開けて、固定子10の長手方向に、図中左方から固定子10A、10B、10C等の順に離れて配列されている。この固定子間距離の一例として、隣り合う固定子10A、10Bのコイル間の距離Dc(隣接固定子コイル間距離)がある。
この隣接固定子コイル間距離Dcは、例えば図4中、固定子10A右端のコイル11cの右端から、固定子10B左端のコイル11aの左端までの距離である。
また、固定子間距離のもう一つの例として、隣り合う固定子10A、10Bの位置検出装置30間の距離Ds1(隣接固定子センサ間距離)がある。この位置検出装置30間の距離Ds1は、例えば、固定子10Aの位置検出装置30Rの磁気センサ31と、固定子10Bの位置検出装置30Lの磁気センサ31との距離である。つまり、隣接固定子センサ間距離Ds1は、固定子10Aの位置検出装置30のうち固定子10Bに最も近い位置検出装置30の磁気センサ31と、固定子10Bの位置検出装置30のうち固定子10Aに最も近い位置検出装置30の磁気センサ31との距離である。
また、隣接固定子コイル間距離Dcが、駆動用マグネット22の長さLmv以下となっている。この駆動用マグネット22の長さLmvは、例えば、図4に示すように、可動子20の図中左端のS極磁石22bの左端から図中右端のN極磁石22aの右端までの距離である。隣接固定子コイル間距離Dcが駆動用マグネット22の長さLmv以下となっていると、可動子20の駆動用マグネット22の少なくとも一部分が、固定子10A及び固定子10Bの少なくとも何れか一方のコイル11と常に対向している状態になっている。つまり、可動子20は、固定子10A及び固定子10Bの少なくとも何れか一方から推進力を得られる状態にある。これは、固定子10Bと固定子10Cとの関係においても同様である。
また、隣接固定子センサ間距離Ds1が、駆動用マグネット22の長さLmv以下となっている。これに加えて、固定子10Aの位置検出装置30L(図示せず)の磁気センサ31と位置検出装置30Rの磁気センサ31との距離Ds2が、駆動用マグネット22の長さLmv以下となっている。これは、固定子10B及び10Cにおいても同様である。距離Ds1及びDs2が前記条件を満たすことにより、可動子20の駆動用マグネット22は、常に何れかの位置検出装置30の磁気センサ31によって磁気が検出される状態にある。つまり、可動子20は、常にその位置が検出される状態になっている。
また、固定子10(10A、10B、10C)のコイル11は、位置検出装置30Lと30Rとの間に位置している。従って、可動子20の駆動用マグネット22の少なくとも一部が固定子10のコイル11に対向している状態のときには、位置検出装置30L又は30Rの少なくとも何れかによって位置信号が出力される状態、つまり、可動子20の位置を検出することができる状態である。つまり、固定子10から可動子20に推進力が与えることができる状態にあるときは、可動子20の位置を検出することができる状態であるので、可動子20の位置を制御することができる状態である。可動子20の位置を制御することができる領域を、制御範囲の一例として固定子10(10A、10B、10C)の制御エリアCA(CAA、CAB、CAC)という。制御エリアCAAは、図3に示すように、可動子20の相対運動の方向において、固定子10Aの左端のコイル11aの左端から右端のコイル11cの右端までの範囲(固定子10Aのコイル11の長手方向の長さに相当する範囲)である。なお、固定子10B、11Cにおいても同様に、制御エリアCAB、制御エリアCACが存在する。
また、図4に示すように、位置検出装置30Lは、固定子10Bのコイル11から距離Dl分だけ隙間を空けて設置されている。また、位置検出装置30Rは、固定子10Aのコイル11から距離Dr分だけ隙間を空けて設置されている。この隙間の区間は、可動子20の位置を検出することができるが、コイル11が可動子20の駆動用マグネットと対向しないので、位置制御はされない区間である。
次に、上位コントローラ50は、CPUやRAMやROM等を有し、予め設定してある作業の手順に従い、各モータ駆動装置40A、40B、40Cに、可動子20の目標位置を示す位置指令値や目標速度を示す速度指令値等を出力する。なお、上位コントローラ50は、制御装置の一例である。
次に、モータ駆動装置40は、図5に示すように、センサ等の情報に基づきリニアモータの固定子10に流す電流を制御する制御器41と、制御器41に基づき電源45から電力を変換する電力変換器42と、電力変換器42が固定子10に流している電力を検出する電流センサ43と、を有する。なお、モータ駆動装置40は、駆動装置の一例である。
固定子10毎にモータ駆動装置40が備えられている主な理由は、可動子20が複数ある場合に、各可動子20を互いに独立して制御するためである。つまり、各可動子20が互いに異なる固定子上にあれば、各モータ駆動装置が各固定子に供給される電流を独立して制御することにより、各可動子20の移動方向、移動速度等を独立して制御することができる。
制御器41は、CPU、RAM、ROM、フラッシュROM等を有し、電流センサ43と、制御ライン51により上位コントローラ50と、エンコーダケーブル52により位置情報切替器35と接続されている。なお、制御器41は、位置制御手段、逆算手段及び運動速度算出手段の一例である。
また、制御器41は、上位コントローラ50からの指令値どおりに可動子20が移動するように、PWMインバータ(PWM:Pulse Width Modulation)等の電力変換器42を制御し、最終的には固定子10のコイル11に供給する電流を制御する。
具体的に、制御器41は、位置制御手段の一例として、可動子20の位置のフィードバック制御(位置制御)を行う。この位置制御において、制御器41は、エンコーダケーブル52を介して入力された位置信号のパルス数から可動子20の現在位置を算出する。そして、制御器41は、位置指令値と現在位置との差分をとることにより位置偏差を算出する。更に、制御器41は、算出した位置偏差に、予め設定されている比例ゲインとしての位置ゲインを乗じて、速度指令値を算出する。また、制御器41は、現在位置を時間微分して、可動子20の現在速度を算出する。そして、制御器41は、速度指令値と現在速度に基づいて、例えば、PID制御によりトルク指令値を算出する。また、制御器41は、トルク指令値に応じた電流が固定子10のコイル11に供給されるように電力変換器42を制御する。
次に、図8に基づいて可動子20が固定子10Aから固定子10Bに固定子間をまたがって移動する場合の制御について説明する。なお、図8は、同一固定子センサ間距離Ds2と可動子20の長さLmvがほぼ等しい場合の例である。
図8(A)に示すように、可動子20が固定子10Aの制御エリアCAAに位置しており、可動子20の駆動用マグネット22が、固定子10の2つの位置検出装置30L及び30R上にある。このとき、固定子10の2つの位置検出装置30L、30Rは信号を出力する。ここで、位置情報切替器35は、位置検出装置30Rからの信号を出力しているとする。上位コントローラ50は、可動子20を固定子10Aから固定子10Bに移動させるため、モータ駆動装置40A及びモータ駆動装置40Bに位置指令値を出力する。一方、固定子10Bの2つの位置検出装置30L、30Rは、位置信号を出力していない。なお、図8中、矢印により位置検出装置30L、30Rや位置情報切替器35の出力の有無を表している。また矢印に種類により、位置情報切替器35が位置検出装置30L、30Rどちらの信号を出力しているか表している。
モータ駆動装置40Aの制御器41は、上位コントローラ50からの位置指令値と、固定子10Aの位置検出装置30Rからの位置信号に基づいて位置制御を行う。このとき、位置指令値と可動子20の現在位置とに偏差が生じるので、モータ駆動装置40Aは、固定子10Aに電流を供給する。従って、固定子10から可動子20に推力が与えられるので、可動子20は、図8(B)に示すように、図中右方向に走行する。
図8(C)に示すように、可動子20が固定子10Bに差し掛かり、可動子20が固定子10Bの制御エリアCABに進入する。可動子20が固定子10Bの制御エリアCABに進入しても、可動子20は固定子10Aの制御エリアCAAから完全には離脱していない。つまり、可動子20の駆動用マグネット22の一部の磁石が固定子10Aのコイル11と対向している。従って、モータ駆動装置40Aの制御器41による位置制御は継続している。また、可動子20が固定子10Bに差しかかると、可動子20の下面にある駆動用マグネット22に反応して、固定子10Bの位置検出装置30Lは信号を出力する。そして、位置情報切替器35は位置信号を出力していない状態から位置信号を出力する状態に変わる。このとき、モータ駆動装置40Bの制御器41は、位置情報切替器35からの信号の変化を検出する。
ここで、この固定子10Bの位置検出装置30Lが、信号を出力し始めた時点で、位置検出装置30Lの位置が原点となる。そこで、モータ駆動装置40Bの制御器41は、位置指令値と可動子20の現在位置とを、この原点からの相対位置に初期化する。そして、モータ駆動装置40Bの制御器41による位置制御と、この位置制御によるモータ駆動装置40Bによる固定子10Bへの電流の供給が開始されることになる。
しかしながら、このままモータ駆動装置40Bの制御器41が位置制御を行う場合、次に述べる現象が発生する。
可動子20が固定子10Bの制御エリアCABに進入しても、まだ、モータ駆動装置40Aの制御器41が位置制御を継続しており、可動子20は固定子10Aから推進力を得て走行している。従って、このまま可動子20が走行しても、モータ駆動装置40Bの制御器41から見ると、位置指令値と可動子20の現在位置とは一致したままである。つまり、位置偏差が発生しない。よって、モータ駆動装置40Bから固定子10Bに電流が供給されず、可動子20は固定子10Bからは推進力を得られない。
ただし、可動子20は、固定子10Aから推進力を与えられているので、図8(D)に示すように、可動子20の駆動用マグネット22が固定子10Aのコイル11と対向しなくなるまでは、そのまま走行する。しかしながら、可動子20の駆動用マグネット22が固定子10Aのコイル11と対向しなくなった時点で、可動子20の推進力は一度なくなる。そのため、可動子20は減速する。そして、可動子20が減速することによって、初めてモータ駆動装置40Bの制御器41から見て、位置偏差が発生する。これによって、モータ駆動装置40Bは、固定子10Bに電流を供給し、可動子20は固定子10Bから推進力が与えられて再加速して、図8(E)に示すように更に走行する。つまり、可動子20が固定子間をまたがって移動する際に、速度変動が生じる。
そこで、本実施形態においては、可動子20が固定子間をまたがる際に、可動子20をスムーズに走行させながら位置制御が行えるように、可動子20の現在位置を補正するようになっている。
具体的に、図8(C)に示すように、可動子20が固定子10Bの制御エリアCABに進入してきた時点で、モータ駆動装置40Bの制御器41は、運動速度算出手段の一例として、上位コントローラ50からの位置指令値を時間微分することによって、位置指令値に対応する可動子20の走行速度を算出する。固定子10Bの位置検出装置30Lにより位置信号の出力が開始されてから、距離Dl分に相当する位置検出装置30Lと固定子10Bのコイル11の隙間を可動子20が移動すると、可動子20は制御エリアCABに進入する。従って、制御器41は、位置検出装置30Lにより位置信号の出力が開始されてから、この位置信号のパルスに基づいて可動子20の図中右方向への移動距離を算出する。そして、制御器41は、可動子20の図中右方向への移動距離が距離Dlに達すると、可動子20が制御エリアCABに進入したと判断する。なお、対応する固定子における距離Dl及び距離Drは、予め制御器41のフラッシュROM等に設定される。
次いで、制御器41は、逆算手段の一例として、算出した走行速度を速度指令値とみなして、この走行速度から位置偏差を逆算する。つまり、制御器41は、算出した走行速度を位置ゲインで除算することによって位置偏差を算出する。次いで、制御器41は、逆算手段の一例として、逆算した位置偏差から可動子20の現在位置を逆算する。つまり、制御器41は、上位コントローラ50からの位置指令値と逆算した位置偏差との差を求めることによって可動子20の現在位置を算出する。
そして、制御器41は、逆算された可動子20の現在位置を用いて位置制御を開始させる。つまり、制御器41は、逆算された可動子20の現在位置と入力された位置指令値とから位置偏差を算出し、位置偏差に位置ゲインを乗算して速度指令値を算出する。その後、制御器41は、位置検出装置30から入力されてくる位置信号のパルス数に相当する移動距離を、逆算した可動子20の現在位置に加算していきながら、位置制御を行う。このようにして、制御器41は、可動子20の現在位置を補正する。
この補正により、可動子20が固定子10Bの制御エリアCABに進入してきた時点で算出された走行速度に対応して位置偏差が生じた状態が作られるので、モータ駆動装置40Bから固定子10Bに電流が供給され、可動子20は固定子10Bから推進力を得ることができる。つまり、図8(C)に示した時点から図8(D)に示した時点まで、可動子20は、固定子10A及び10Bの双方から推進力を得る。そして、図8(D)に示した以降、可動子20は、固定子10Bのみから推進力を得る。図8(C)に示した時点において位置指令値を時間微分して得られた走行速度に基づいて位置偏差が逆算されるので、実際の走行速度は変化することなく可動子20は固定子10Aの制御エリアCAAから固定子10Bの制御エリアCABにスムーズに移動する。
なお、補正によって得られる可動子20の現在位置と、可動子20の実際の現在位置との間に、逆算された位置偏差に相当する誤差が生じるが、これが分散配置リニアモータ1の用途において許容される誤差の範囲内であれば問題はない。
次に、モータ駆動装置40の制御器41の動作を、図9のフローチャートに基づいて説明する。図9は、図5のモータ駆動装置の制御器の処理例を示すフローチャートである。
図9に示す処理は、サーボONとされたときに開始される。先ず、制御器41は、上位コントローラ50から位置指令値が入力されているか否かを判定する(ステップS1)。このとき、位置指令値が入力されていない場合には(ステップS1:NO)、再度ステップS1の判定を行う。
一方、制御器41は、位置指令値が入力されている場合には(ステップS1:YES)、入力された位置指令値をサンプリングし、可動子20が、固定子10の制御エリアCA内に存在するか否かを判定する(ステップS2)。このとき、制御器41は、可動子20が制御エリアCA内に存在しない場合には(ステップS2:NO)、ステップS1に移行する。
一方、制御器41は、可動子20が制御エリアCA内に存在する場合には(ステップS2:YES)、前回のサンプリング時に可動子20が制御エリアCA内に存在していたか否かを判定する(ステップS3:YES)。前回のサンプリング時に可動子20が制御エリアCA内に存在しておらず、今回のサンプリング時に可動子20が制御エリアCA内に存在する場合は、今回のサンプリングで可動子20が制御エリア内に初めて進入したことを示している。そこで、制御器41は、前回のサンプリング時に可動子20が制御エリアCA内に存在していない場合には(ステップS3:NO)、入力された位置指令値を時間微分して速度指令値を算出する(ステップS4)。可動子20が制御エリアCA内に進入する前から位置指令値は入力されているので、位置指令値の時間微分が可能である。
次いで、制御器41は、算出した速度指令値を位置ゲインで除算することにより位置偏差を算出する(ステップS5)。次いで、制御器41は、入力した位置指令値から、算出した位置偏差を減算することにより現在位置を算出する(ステップS6)。
そして、制御器41は、算出した現在位置を可動子20の現在位置として、最初の位置制御を行う(ステップS7)。つまり、制御器41は、入力された位置指令値とステップS6において算出された現在位置との位置偏差を算出し、この位置偏差に位置ゲインを乗算して速度指令値を算出する。そして、制御器41は、算出された速度指令値等に基づいて速度制御、トルク制御等を行う。制御器41は、この処理を終えると、ステップS1に移行する。
このようにして位置制御が開始されると、その後のステップS3の判定においては、前回のサンプリング時に可動子20が制御エリア内に存在していると判定される(ステップS3:YES)。そこでこの場合、制御器41は、通常の位置制御を行う(ステップS7)。ここで、制御器41は、入力された位置信号から、前回サンプリング時からの可動子20の移動距離を算出し、前回サンプリング時における可動子20の現在位置に、算出した移動距離を加算して、今回の位置制御に用いる可動子20の現在位置とする。
以上説明したように、本実施形態によれば、分散配置リニアモータの駆動システムは、駆動用マグネット22を備える可動子20と、コイル11と、駆動用マグネット22から可動子20の相対運動の方向の位置を検出する位置検出装置30と、を夫々が備える固定子10A、10B及び10Cと、を有し、相対運動の方向に可動子20が運動するリニアモータと、固定子10A、10B及び10Cのうち対応する固定子のコイル11に供給される電流を制御するモータ駆動装置40A、40B及び40Cと、を備える。固定子10A、10B及び10Cは、相対運動の方向に配列され、隣り合う固定子の隣接固定子コイル間距離は、駆動用マグネット22の相対運動の方向の長さ以下であり、隣り合う固定子の隣接固定子センサ間距離Ds1は、駆動用マグネット22の相対運動の方向の長さ以下である。そして、モータ駆動装置40A、40B及び40Cの制御器41は、夫々上位コントローラ50からの位置指令値と、対応する固定子の位置検出装置30により検出された可動子20の現在位置と、の位置偏差を算出し、当該位置偏差と位置ゲインとに基づいて速度指令値を算出する位置制御を行い、対応する固定子の位置検出装置30により位置が検出される範囲のうち、駆動用マグネット22の少なくとも1つの磁石が当該固定子のコイルと対向する制御エリアに可動子20が進入してきたときに、可動子20の走行速度を速度指令値として位置偏差を逆算し、当該位置偏差と位置指令値から可動子20の位置を逆算し、逆算された位置を、可動子20が制御エリアに進入してきたときの可動子20の現在位置として、位置検出装置30により検出された現在位置を補正して位置制御を行う。従って、可動子20が固定子間をまたがって走行する際に、可動子20の走行速度が不必要に変動することが防止され、可動子をスムーズに駆動させながら位置制御を行うことができる。
また、制御器41は、位置指令値を微分することにより可動子20の走行速度を算出し、この走行速度を速度指令値として位置偏差を逆算するので、可動子20が制御エリアに進入した時点から位置制御を開始することができる。
また、位置検出装置30の磁気センサ31が、駆動用マグネット22の磁気を検出することにより可動子20の現在位置を検出するので、可動子20にリニアスケールを設置する必要がなく、リニアモータを簡易な構成にすることができる。
なお、上記実施形態においては、制御器41が、位置指令値を微分することにより可動子20の走行速度を算出していたが、位置検出装置30により検出された可動子20の現在位置を微分することにより可動子20の走行速度を算出し、この走行速度を速度指令値として位置偏差を逆算しても良い。この変形例によれば、実際の可動子20の走行速度を反映して位置制御を開始することができる。
なお、上記実施形態においては、磁気センサ31が、駆動用マグネット22の磁気を検出することにより可動子20の位置を検出していたが、可動子20にリニアスケールを設置し、固定子10に、光学的又は磁気的にリニアスケールを読み取る位置センサを設置しても良い。また、この変形例においては、位置センサを、コイル11の外側に設置する必要はなく、相対運動の方向においてコイル11の両端や内側に設置しても良い。何れの場合であっても、隣り合う固定子の隣接固定子コイル間距離Dcは、駆動用マグネット22の相対運動の方向の長さ以下であり、隣り合う固定子の隣接固定子センサ間距離Ds1は、駆動用マグネット22の相対運動の方向の長さ以下であれば良い。
また、位置センサを相対運動の方向においてコイル11の両端や内側に設置した場合、左端の位置センサから右端の位置センサまでの領域が制御エリアCAとなる。従って、位置センサによる位置信号の出力の開始タイミングと、可動子20の制御エリアCAへの進入タイミングは一致するので、制御器41は、距離DlやDrに相当する隙間分の補正を行う必要がない。
またこの変形例において、制御器41が位置指令値を微分することにより可動子20の走行速度を速度指令値として算出する場合には、位置センサからの位置信号を複数回サンプリングする必要があるので、制御器41は、可動子20の制御エリアCAへの進入タイミングから少し遅れて位置制御を開始する必要がある。
一方、制御器41が位置指令値を微分することにより可動子20の走行速度を速度指令値として算出する場合には、可動子20が制御エリアCAに進入する前から位置指令値が入力されてきているので、制御器41は、可動子20が制御エリアCAに進入したタイミングから位置制御を開始することができる。
また、固定子10のコイル部11を長くして、同一固定子の左端の位置センサと右端の位置センサとの距離が、リニアスケールの長さ(位置センサが駆動用マグネット22の磁気を検出することにより可動子20の位置を検出する場合は、駆動用マグネット22の長さLmv)を越えても良い。この場合は、左端の位置センサと右端の位置センサとの間に更に位置センサを設置することにより、隣接する位置センサ間の距離が、リニアスケールの長さ以下となれば良い。
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。上記各実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1:分散配置リニアモータ、 10(10A、10B、10C):固定子、 11:コイル、 20:可動子、 22:駆動用マグネット、 30、30L、30R:位置検出装置、 40(40A、40B、40C):モータ駆動装置、 41:制御器、 50:上位コントローラ

Claims (5)

  1. 複数の磁石が並べられた磁石部と、スケール部と、を備える可動子と、
    コイルと、前記磁石が並ぶ運動方向の前記可動子の位置を前記スケール部から検出する位置センサと、を夫々が備える複数の固定子と、を有し、
    前記磁石が並ぶ運動方向に前記可動子が運動するリニアモータと、
    夫々対応する前記固定子のコイルに流れる電流を制御する複数の駆動装置と、
    を備え、
    前記複数の固定子は、前記運動方向に配列され、
    隣り合う前記固定子のコイル間の距離は、前記磁石部の前記運動方向の長さ以下であり、
    隣り合う前記固定子の前記位置センサ間の距離は、前記スケール部の長さ以下であり、
    前記駆動装置は、
    制御装置からの位置指令と、対応する前記固定子の前記位置センサにより検出された位置と、の偏差を算出し、当該偏差と位置ゲインとに基づいて前記可動子の速度制御に用いられる速度指令を算出する位置制御を行う位置制御手段と、
    対応する前記固定子の前記位置センサにより位置が検出される範囲のうち、前記磁石部の少なくとも一部の磁石が当該固定子のコイルと対向する制御範囲に前記可動子が進入してきたときに、前記可動子の運動速度を前記速度指令として前記偏差を逆算し、当該偏差と前記位置指令から前記可動子の位置を逆算する逆算手段と、
    を備え、
    前記位置制御手段は、前記逆算手段により算出された位置を、前記制御範囲に進入してきたときの前記可動子の位置として、前記位置センサにより検出された位置を補正して前記位置制御を行うことを特徴とするリニアモータの駆動システム。
  2. 請求項1に記載のリニアモータシステムにおいて、
    前記駆動装置は、
    前記位置指令を微分することにより運動速度を算出する運動速度算出手段を更に備え、
    前記逆算手段は、前記運動速度算出手段により算出された運動速度から前記偏差を逆算することを特徴とするリニアモータの駆動システム。
  3. 請求項1に記載のリニアモータシステムにおいて、
    前記位置センサにより検出された位置を微分することにより運動速度を算出する運動速度算出手段を更に備え、
    前記逆算手段は、前記運動速度算出手段により算出された運動速度から前記偏差を逆算することを特徴とするリニアモータの駆動システム。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載のリニアモータシステムにおいて、
    前記位置センサは、前記スケール部として前記磁石部の磁気を検出して前記可動子の位置を検出することを特徴とするリニアモータの駆動システム。
  5. 複数の磁石が並べられた磁石部と、スケール部と、を備える可動子と、
    コイルと、前記磁石が並ぶ運動方向の前記可動子の位置を前記スケール部から検出する位置センサと、を夫々が備える複数の固定子と、を有し、
    前記磁石が並ぶ運動方向に前記可動子が運動するリニアモータの制御方法であって、
    前記複数の固定子は、前記運動方向に配列され、
    隣り合う前記固定子のコイル間の距離は、前記磁石部の前記運動方向の長さ以下であり、
    隣り合う前記固定子の前記位置センサ間の距離は、前記スケール部の長さ以下であり、
    前記固定子の前記位置センサにより位置が検出される範囲のうち、前記磁石部の少なくとも一部の磁石が当該固定子のコイルと対向する制御範囲に前記可動子が進入してきたときに、前記可動子の運動速度に位置ゲインを乗じて偏差を逆算し、制御装置からの位置指令から当該偏差を引いて前記可動子の位置を逆算し、
    前記逆算された位置を、前記制御範囲に進入してきたときの前記可動子の位置として、前記位置センサにより検出された位置を補正して前記可動子の位置のフィードバック制御を行うことを特徴とする制御方法。
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