JP2011076968A - 電池収納ケースとその接合方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】上ケースまたは下ケースの嵌合部の側面に接合用の凸部4を設けた構成とし、上下ケースを接合する際の超音波溶着において少なくとも上下ケースの嵌合部の側面に直接的に超音波振動を加えることで電池収納ケースの溶着面における耐久性を向上させることを目的としている。
【解決手段】樹脂からなる上ケース1と下ケース2を互いに嵌合部を重ね合わせて当接部を接合することによって作り出される内部空間に二次電池を収納する電池収納ケース3であって、少なくとも前記上ケース1または下ケース2の嵌合部の側面Aと突合せ面Bを接合したことを特徴とするものである。
【選択図】図1
【解決手段】樹脂からなる上ケース1と下ケース2を互いに嵌合部を重ね合わせて当接部を接合することによって作り出される内部空間に二次電池を収納する電池収納ケース3であって、少なくとも前記上ケース1または下ケース2の嵌合部の側面Aと突合せ面Bを接合したことを特徴とするものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、樹脂からなる上ケースと下ケースを互いに嵌合部を重ね合わせて当接部を接合することによって作り出される内部空間に二次電池を収納する電池収納ケースに関し、特に耐久性に優れた電池収納ケースとその接合方法に関するものである。
近年、携帯用電子機器の電源として利用が広がっているリチウムイオン二次電池は、負極活物質にリチウムの吸蔵および放出が可能な炭素質材料等を用い、正極活物質にLiCoO2等の遷移金属とリチウムの複合酸化物を電極活物質として用いており、これによって高電位で高放電容量のリチウムイオン二次電池を実現している。リチウムイオン二次電池は電子機器および通信機器などに利用されているが、近年の多機能化に伴って電池収納ケースの耐久性の向上が望まれている。
ここで、電池収納ケースの耐久性の向上を実現するための樹脂ケースの構造としては、少なくとも上ケースまたは下ケースどちらか一方の嵌合部の底面に接合用の凸部を設けて超音波溶着する方法が用いられており、接合用の凸部が溶融しやすい構造にすることでより高い耐久性を得ることができる。また、上述のリチウムイオン二次電池を樹脂からなる下ケースに収納し、次いで樹脂からなる上ケースを嵌合部を介して重ね合わせた後に組み合わせたケースの上下面より超音波振動を加えて接合用の凸部を溶融させて上ケースと下ケースを溶着することによりリチウムイオン二次電池パックが構成される。
ところで、リチウムイオン二次電池の高容量化が進む一方で重視すべきは安全対策であり、特に電池収納ケースが溶着面から分割されることにより、収容されたリチウムイオン二次電池が外部へ飛び出すことがある。このリチウムイオン二次電池は衝撃によって引き起こされる内部短絡などが原因でリチウムイオン二次電池の急激な温度上昇が起こり熱暴走に至る恐れもあるため、リチウムイオン二次電池の安全性および電池収納ケースの溶着面における耐久性の向上が強く要求されている。特に、大型・高出力なリチウムイオン二次電池では熱暴走の発生確率が高くなるため、電池収納ケースの溶着面における耐久性を向上させる工夫が必要である。
上述のように電池収納ケースが溶着面から分割する要因としては、溶着面に異物が混入する以外にも図7に示したように、上ケース9と下ケース10とを超音波を加えることにより溶着する際に少なくとも上ケース9または下ケース10のどちらか一方の形状が樹脂成形後の収縮により歪んでいることによって、溶着面積が小さくなることが考えられる。より詳しくは、電池収納ケース11を溶着する際には構成要素である上ケース9、下ケース10にはケースを成形した後に発生する収縮による歪みが加わり、この際のケースにおける歪み量の差によって接合用の凸部14がケースの溶着面に接しないことになる。これにより少なくとも上ケース9または下ケース10に設けられた接合用の凸部14は超音波振動による溶け代が少なくなり、溶着量および溶着面積が減少することによって接合強度が低下してしまう。
例えば、図7に示したように上ケース9が下ケース10の嵌合面に対して凹状に歪んでいる場合には上ケース9に設けられた接合用の凸部14と下ケース10の間に空間が生じる(図中のDの状態)。この状態で上ケース9と下ケース10の上下面より超音波振動を加えて接合用の凸部14を溶融させて上ケース9および下ケース10を溶着させようとしても、上記の接合用の凸部14と下ケース10の間は空間のままもしくは溶着面積小となる。よって、上記の方法で接合された電池収納ケース11は外観上からはその接合強度を
判別しづらく、通常使用時においても溶着面から分割する可能性がある。
判別しづらく、通常使用時においても溶着面から分割する可能性がある。
そこで、溶着面の分割を抑制するために、図8(a)に示す上ケース9と下ケース10を接合した電池収納ケース11の断面図において、溶着面を拡大した図8(b)や図8(c)の斜視図に示したようにケースの溶着面を網目形状12や梨地形状13などに形成することによって溶着面積を大きくする方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、電池収納ケース3の耐久性を向上させるために、図9に示したように少なくとも上ケース9または下ケース10に設けられた接合用の凸部14が、嵌合部の底面Bにて超音波振動により溶融し上ケース9と下ケース10の嵌合部の隙間に入り込むことで上ケース9と下ケース10を接合する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、少なくとも上ケースまたは下ケースどちらか一方に設けられた接合用の凸部14の溶着面積を大きくする従来の技術においては、溶着面が上ケースと下ケースの突合せ面にしか存在しないため外部から加えられる多方向からの衝撃に対しては効果が小さく、さらに成形起因による反りのあるケースに関しては接合用の凸部14がケースに接触しないため著しく接合強度が低く電池収納ケースの分割を抑制することが困難であるという課題を有していた。加えて、上述した特許文献1に示される従来技術では、溶着面における接合用の凸部が網目形状の溶着面11や梨地形状の溶着面であるために占有面積が大きく、超音波溶着に要するエネルギーが従来よりも多く必要になってしまう。
また、特許文献2の従来技術では、超音波振動によって溶融させた接合用の凸部14を上ケース9と下ケース10の嵌合部に流れこませて隙間を埋めることで電池収納ケース11を構成するが、上ケース9と下ケース10の嵌合部に流れ込んで隙間を埋めた樹脂は直接的に超音波振動が加えられたものではないために嵌合部におけるケースと接合用の凸部14との接合強度は低くなってしまう。
本発明は、上記従来の課題を鑑みてなされたもので上ケースまたは下ケースの嵌合部の突合せ面および側面に接合用の凸部を設けた構成とし、上下ケースを接合する際の超音波溶着において上下ケースの嵌合部の突合せ面および側面に直接的に超音波振動を加えることで電池収納ケースの溶着面における耐久性を向上させることを目的としている。
上記目的を達成するために本発明の電池収納ケースは、樹脂からなる上ケースと下ケースを互いに嵌合部を重ね合わせて当接部を接合することによって作り出される内部空間に二次電池を収納する電池収納ケースであって、上ケースまたは下ケースの嵌合部の突合せ面および側面を接合したことを特徴とするものである。
本発明の電池収納ケースによると、上ケースまたは下ケースの嵌合部の突合せ面および側面の接合用の凸部へ直接的に超音波振動を加えることで反りによる接合強度の減少を抑え、電池収納ケースの溶着面における耐久性を向上させる機能を持たせた構成としたこと
により、溶着面からの分割を低減し収容されたリチウムイオン二次電池が外部へ飛び出すことを抑制することが可能であり、これらに起因した内部短絡を抑制し安全性の高い電池収納ケースを提供することが可能である。
により、溶着面からの分割を低減し収容されたリチウムイオン二次電池が外部へ飛び出すことを抑制することが可能であり、これらに起因した内部短絡を抑制し安全性の高い電池収納ケースを提供することが可能である。
本発明の第1の発明においては、樹脂からなる上ケースと下ケースを互いに嵌合部を重ね合わせて当接部を接合することによって作り出される内部空間に二次電池を収納する電池収納ケースにおいて、上ケースまたは下ケースの嵌合部の突合せ面および側面を接合し反りによる接合強度の減少を抑え、電池収納ケースの溶着面における耐久性を向上させる機能を持たせた構成としたことにより、溶着面からの分割を低減し収容されたリチウムイオン二次電池が外部へ飛び出すことを抑制することが可能であり、これらに起因した内部短絡を抑制し安全性の高い電池収納ケースを提供することができる。
本発明の第2の発明においては、嵌合部の底面を傾斜した形状としたことにより樹脂が溶融する際に嵌合部がスライドし、上ケースと下ケースの嵌合部の側面が互いに接触することが可能となり、より多くの樹脂が溶着に消費されて強固な溶着が行われるため接合強度を向上させることができる。これにより電池収納ケースの溶着面における耐久性を向上させることが可能となる。突合せ面と側面を嵌合することで接合するため、凸部4を設けなくても確実に接合できる。さらに位置ズレ防止効果も期待できる。
本発明の第3の発明においては、上ケースまたは下ケースにおける嵌合部の側面の相対向する部分に接合用の凸部を設けたことにより、本発明の第1に比べて溶着で消費されるエネルギーを少量に抑えることができ、さらに嵌合部における接合強度を向上させるための接合用の凸部を超音波溶着することで電池収納ケースの溶着面における耐久性を向上させることが可能となる。
本発明の第4の発明においては、上ケースおよび下ケースにおける嵌合部の側面の全面に接合用の凸部を設けたことにより、本発明の第3に比べて電池収納ケースの溶着面における耐久性を向上させることが可能となる。
本発明の第5の発明においては、電池収納ケースの接合方法として、樹脂からなる上ケースと下ケースを互いに嵌合部を重ね合わせて当接部を接合する方法であって、ケースの嵌合部の突合せ面および嵌合部の側面に超音波振動を加えることにより、ケースの嵌合部の突合せ面および嵌合部の側面が溶着することで電池収納ケースの溶着面における耐久性を向上させることが可能となる。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1(a)は本発明の一実施の形態に係る溶着前の電池収納ケース3の要部を示す部分断面図であり、接合強度を向上させるための接合用の凸部4を設けている。図1(b)は溶着後の電池収納ケース3の要部を示す部分断面図である。ここで、本発明の電池収納ケース3は樹脂からなる上ケース1と下ケース2を互いに嵌合部を重ね合わせた後に上ケース1または下ケース2の少なくともどちらか一方の嵌合部の側面Aおよび突合せ面Bを接合することによって構成されている。上記の接合により、図8(b)に示すように嵌合部の接合面に溶融樹脂による接合部Cが形成される。
また、図2は上記のようにして上ケース1と下ケース2を接合した本発明の電池収納ケース3の構成を示す斜視図である。また、図3は本発明における別の実施の形態に係る溶着前の電池収納ケース3の要部を示す部分断面図である。ここで、本発明の電池収納ケース3は嵌合部の突合せ面Bに上ケース1と下ケース2の側面が接触するようにスライドする傾斜部を設けた形状であり、樹脂からなる上ケース1と下ケース2を互いに嵌合部を重ね合わせた後に嵌合部の側面Aおよび突合せ面Bを接合することによって構成されている。突合せ面と側面を嵌合することで接合するため、凸部4を設けなくても確実に接合できる。さらに位置ズレ防止効果も期待できる。
また、図4(a)〜(c)は本発明における別の実施の形態に係る溶着前の電池収納ケース3の要部を示す部分断面図である。ここで、本発明の電池収納ケース3は図4(a)に示す下ケース2に接合用の凸部4を設けた形状、または図4(b)に示す上ケース1に接合用の凸部4を設けた形状、または図4(c)に示す上ケース1と下ケース2の両方に接合用の凸部4を設けた形状であり、樹脂からなる上ケース1と下ケース2を互いに嵌合部を重ね合わせた後に嵌合部の側面Aおよび突合せ面Bを接合することによって構成されている。これによりケースが縦方向に反り返っている場合でも、横方向で溶着することが可能となり、電池収納ケースの溶着面における耐久性を向上させることができる。さらに本発明の第1の発明に比べて溶着で消費されるエネルギーが少量で済む。
また図5(a),(b)は本発明における別の実施の形態に係る溶着前の電池収納ケース3の要部を示す部分断面図である。ここで、本発明の電池収納ケース3は図5(a)に示す下ケース2の側面の全面および突合せ面Bに接合用の凸部4を設けた形状、または図5(b)に示す上ケース1の側面の全面および突合せ面Bに接合用の凸部4を設けた形状であり、樹脂からなる上ケース1と下ケース2を互いに嵌合部を重ね合わせた後に嵌合部の側面Aおよび突合せ面Bを接合することによって構成されている。側面全面に接合用の凸部4を設けたことにより溶着面積が多くなり、電池収納ケースの溶着面において強力な接合強度を得ることができる。なお、上ケース1の側面の全面および下ケース2の側面の全面の両方および突合せ面Bに接合用の凸部4を設けた形状(図示せず)とすることも同様に可能である。
また、図6は本発明の一実施の形態に係る電池収納ケース3の接合方法を示す断面図である。ここで、下ケース2にリチウムイオン二次電池8を装着した後、固定台座7の凹部に載置し、その上に上ケース1を蓋をするように被せ、上ケース1の上面には電池収納ケース3に縦振動を付与するホーン5を、側面部には電池収納ケース3に横振動を付与する
ホーン6を当接し、超音波溶着機(図示せず)からの所定の振動エネルギーと押圧力をホーン5および6を介して直接的に加えて接合用の凸部4を溶融し、上ケース1と下ケース2の嵌合部の突合せ面と側面を接合し密閉空間を有する電池収納ケース3を接合することができる。
ホーン6を当接し、超音波溶着機(図示せず)からの所定の振動エネルギーと押圧力をホーン5および6を介して直接的に加えて接合用の凸部4を溶融し、上ケース1と下ケース2の嵌合部の突合せ面と側面を接合し密閉空間を有する電池収納ケース3を接合することができる。
この超音波溶着は、微細な超音波振動および圧力を熱可塑性樹脂に加えることによって、瞬時に樹脂を溶融し接合する技術である。溶着の原理を説明すると、超音波溶着機により電気エネルギーを機械的振動エネルギーに変換し、この振動エネルギーと加圧力を同時にワークに加えることにより、2つの熱可塑性樹脂パーツの接合面に強力な摩擦熱を発生させて樹脂を溶解し接合するものである。振動エネルギーはホーンと呼ばれる共鳴体を介して接合されるパーツの境界面に効率よく伝達され、この境界面で強力な摩擦熱が発生し、樹脂温度は瞬時に溶融温度に達し溶着が行われる。
以下、具体的な実施例について、さらに詳しく説明する。
本発明の実施例1について図面を参照しながら説明する。まず、図1に示す上ケース1および下ケース2は熱可塑性樹脂(例えばポリカーボネート)をベースとした同一の樹脂材料をあらかじめ皿状あるいは箱状に成形したものであり、上ケース1または下ケース2における嵌合部の側面Aおよび突合せ面Bには接合用の凸部4を設けた構成となっており、この接合用の凸部4が超音波振動によって瞬時に溶融温度に達し溶着が行われることにより、内部に密閉された電池収納空間を有する電池収納ケース3を形成するものである。
まず、図6に示したように下ケース2にリチウムイオン二次電池8を装着した後、固定台座7の凹部に載置して、その上に上ケース1を蓋をするように被せ、上ケース1の上面には電池収納ケース3に縦振動を付与するホーン5を、側面部には電池収納ケース3に横振動を付与するホーン6を当接し、超音波溶着機(図示せず)からの所定の振動エネルギーと押圧力をホーン5および6を介して直接的に加えて密閉空間を有する電池収納ケース3を接合した。以上のようにして得られた電池収納ケース3を実施例1とした。
次に、実施例1の電池収納ケース3の引張強度を測定したところ1440Nであった。この値は接合の際に縦振動のみを付与して超音波接合した場合に比べて2.4倍の引張強度であり、上ケース1と下ケース2との接合強度が高い電池収納ケース3を得ることができた。
本発明の実施例2について図面を参照しながら説明する。まず、図3に示す上ケース1および下ケース2は熱可塑性樹脂(例えばポリカーボネート)をベースとした同一の樹脂材料をあらかじめ皿状あるいは箱状に成形したものであり、嵌合部の突合せ面Bに上ケース1と下ケース2の側面が接触するようにスライドする傾斜部を設けた形状であり、樹脂からなる上ケース1と下ケース2を互いに嵌合部を重ね合わせた後に嵌合部の側面Aおよび突合せ面Bを接合することによって構成されている。突合せ面と側面を嵌合することで接合するため、凸部4を設けなくても確実に接合できる。樹脂の溶融が起こる際にはスライドするためより多くの樹脂が溶着に消費されて強固な溶着が行われ、内部に密閉された電池収納空間を有する電池収納ケース3を形成するものである。
まず、図6に示したように下ケース2にリチウムイオン二次電池8を装着した後、固定台座7の凹部に載置して、その上に上ケース1を蓋をするようにかぶせ、上ケース1の上面には電池収納ケース3に縦振動を付与するホーン5を、側面部には電池収納ケース3に横振動を付与するホーン6を当接し、超音波溶着機(図示せず)からの所定の振動エネル
ギーと押圧力をホーン5および6を介して直接的に加えて密閉空間を有する電池収納ケース3を接合した。以上のようにして得られた電池収納ケース3を実施例2とした。
ギーと押圧力をホーン5および6を介して直接的に加えて密閉空間を有する電池収納ケース3を接合した。以上のようにして得られた電池収納ケース3を実施例2とした。
次に、実施例2の電池収納ケース3の引張強度を測定したところ1870Nであった。この値は接合の際に縦振動のみを付与して超音波接合した場合に比べて3.1倍の引張強度であり、上ケース1と下ケース2との接合強度が高い電池収納ケース3を得ることができた。
本発明の実施例3について図面を参照しながら説明する。まず、図4(a)に示す上ケース1および下ケース2は熱可塑性樹脂(例えばポリカーボネート)をベースとした同一の樹脂材料をあらかじめ皿状あるいは箱状に成形したものであり、上ケース1または下ケース2における嵌合部の側面Aおよび突合せ面Bには接合用の凸部4を設けた構成となっており、この接合用の凸部4が超音波振動によって瞬時に溶融温度に達し溶着が行われることにより、内部に密閉された電池収納空間を有する電池収納ケース3を形成するものである。
まず、図6に示したように下ケース2にリチウムイオン二次電池8を装着した後、固定台座7の凹部に載置して、その上に上ケース1を蓋をするように被せ、上ケース1の上面には電池収納ケース3に縦振動を付与するホーン5を、側面部には電池収納ケース3に横振動を付与するホーン6を当接し、超音波溶着機(図示せず)からの所定の振動エネルギーと押圧力をホーン5および6を介して直接的に加えて密閉空間を有する電池収納ケース3を接合した。以上のようにして得られた電池収納ケース3を実施例3とした。
次に、実施例3の電池収納ケース3の引張強度を測定したところ1000Nであった。この値は接合の際に縦振動のみを付与して超音波接合した場合に比べて1.7倍の引張強度であり、上ケース1と下ケース2との接合強度が高い電池収納ケース3を得ることができた。また、溶着に使用されたエネルギーも縦振動のみを付与して超音波接合した場合に比べても1.1倍というわずかな増加であり、本実施例1に比べて3分の1程度であった。
なお、実施例3においては図4(a)に示す電池収納ケース3の構成を用いたが、これに限定されるものではなく、図4(b)および図4(c)に示す電池収納ケース3の構成を用いても同様の効果を得ることができる。
本発明の一実施例について図面を参照しながら説明する。まず、図5(a)に示す上ケース1および下ケース2はポリカーボネートのような熱可塑性樹脂をベースとした同一の樹脂材料をあらかじめ皿状あるいは箱状に成形したものであり、上ケース1およびまたは下ケース2における嵌合部の側面Aの全面および突合せ面Bに接合用の凸部4を設けた構成となっており、この接合用の凸部4が超音波振動によって瞬時に溶融温度に達し溶着が行われることにより、内部に密閉された電池収納空間を有する電池収納ケース3を形成するものである。
まず、図6に示したように下ケース2にリチウムイオン二次電池8を装着した後、固定台座7の凹部に載置して、その上に上ケース1を蓋をするようにかぶせ、上ケース1の上面には電池収納ケース3に縦振動を付与するホーン5を、側面部には電池収納ケース3に横振動を付与するホーン6を当接し、図示せぬ超音波溶着機からの所定の振動エネルギーと押圧力をホーン5および6を介して直接的に加えて密閉空間を有する電池収納ケース3を接合した。以上のようにして得られた電池収納ケース3を実施例4とした。
次に、実施例4の電池収納ケース3の引張強度を測定したところ1400Nであった。この値は接合の際に縦振動のみを付与して超音波接合した場合に比べて2.3倍の引張強度であり、上ケース1と下ケース2との接合強度が高い電池収納ケース3を得ることができた。なお、実施例4においては図5(a)に示す電池収納ケース3の構成を用いたが、これに限定されるものではなく、図5(b)に示す電池収納ケース3の構成を用いても同様の効果を得ることができる。
(比較例1)
本発明の比較例について図面を参照しながら説明する。まず、図9(a)に示す上ケース9および下ケース10はポリカーボネートのような熱可塑性樹脂をベースとした同一の樹脂材料をあらかじめ皿上あるいは箱状に成形したものであり、上ケース9または下ケース10の突合せ面には接合用の凸部14が設けられて各端面を対向させて嵌め合わせることにより、内部に密閉された電池収納空間を有する電池収納ケース11を形成するものである。
本発明の比較例について図面を参照しながら説明する。まず、図9(a)に示す上ケース9および下ケース10はポリカーボネートのような熱可塑性樹脂をベースとした同一の樹脂材料をあらかじめ皿上あるいは箱状に成形したものであり、上ケース9または下ケース10の突合せ面には接合用の凸部14が設けられて各端面を対向させて嵌め合わせることにより、内部に密閉された電池収納空間を有する電池収納ケース11を形成するものである。
まず、図6に示したように下ケース2にリチウムイオン二次電池8を装着した後、固定台座7の凹部に載置し、その上に上ケース1を蓋をするようにかぶせ、上ケース1の上面には電池収納ケース3に縦振動を付与するホーン5を当接し、側面部の電池収納ケース3に横振動を付与するホーン6は作動させない状態で、図示せぬ超音波溶着機からの所定の振動エネルギーと押圧力をホーン5を介して直接的に加えて密閉空間を有する電池収納ケース3を接合した。以上のようにして得られた電池収納ケース3を比較例1とした。
次に、比較例1の電池収納ケース11の引張強度を測定したところ600Nであった。この値は接合の際に横振動を付与して超音波接合した場合に比べて低い引張強度であり、上ケース9と下ケース10との接合強度が高い電池収納ケース11を得ることができなかった。
本発明に係る電池収納ケースは樹脂からなる上ケースと下ケースを互いに嵌合部を重ね合わせて当接部を接合することによって作り出される内部空間に二次電池を収納するものであって、上ケースまたは下ケースの嵌合部の側面も接合した構成としたことにより、溶着量および溶着面積が減少を防ぐことができ、接合強度を向上させることが可能であり、これらに起因した溶着面の分割を抑制し安全性の高いリチウムイオン二次電池を提供することが可能であるため電子機器および通信機器の多機能化に伴って安全性および電池収納ケースの溶着面における耐久性の向上が望まれている携帯用電源等として有用である。
1 上ケース
2 下ケース
3 電池収納ケース
4 接合用の凸部
5 ホーン
6 ホーン
7 固定台座
8 リチウムイオン二次電池
A 嵌合部の側面
B 嵌合部の突合せ面
C 溶融樹脂による接合部
D ケースの歪みによる隙間
2 下ケース
3 電池収納ケース
4 接合用の凸部
5 ホーン
6 ホーン
7 固定台座
8 リチウムイオン二次電池
A 嵌合部の側面
B 嵌合部の突合せ面
C 溶融樹脂による接合部
D ケースの歪みによる隙間
Claims (5)
- 樹脂からなる上ケースと下ケースを互いに嵌合部を重ね合わせて当接部を接合することによって作り出される内部空間に二次電池を収納する電池収納ケースであって、前記上ケースまたは下ケースの嵌合部の突合せ面および側面を接合したことを特徴とする電池収納ケース。
- 前記嵌合部の突合せ面に上ケースと下ケースの側面が接触するようにスライドする傾斜部を設けた形状としたことを特徴とする請求項1に記載の電池収納ケース。
- 前記上ケースまたは下ケースにおける嵌合部の側面の相対向する部分に接合用の凸部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の電池収納ケース。
- 前記上ケースおよび下ケースにおける嵌合部の側面の全面に接合用の凸部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の電池収納ケース。
- 樹脂からなる上ケースと下ケースを互いに嵌合部を重ね合わせて当接部を接合することによって作り出される内部空間に二次電池を収納する電池収納ケースの接合方法であって、前記上ケースと下ケースの嵌合部の突合せ面および嵌合部の側面に超音波振動を加えることにより接合することを特徴とする電池収納ケースの接合方法。
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CN105474428A (zh) * | 2013-09-05 | 2016-04-06 | 株式会社Lg化学 | 具有由两个或更多个构件构成的电池壳体的棱柱形电池单体 |
WO2022182122A1 (ko) * | 2021-02-25 | 2022-09-01 | 주식회사 엘지에너지솔루션 | 과융착을 방지하는 방수 전지팩 케이스 |
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2009
- 2009-10-01 JP JP2009229436A patent/JP2011076968A/ja active Pending
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