JP2011075753A - ペリクル貼付用器具、フォトマスク用支持器具、ペリクル貼付装置およびペリクル貼付方法、フォトマスク - Google Patents

ペリクル貼付用器具、フォトマスク用支持器具、ペリクル貼付装置およびペリクル貼付方法、フォトマスク Download PDF

Info

Publication number
JP2011075753A
JP2011075753A JP2009226131A JP2009226131A JP2011075753A JP 2011075753 A JP2011075753 A JP 2011075753A JP 2009226131 A JP2009226131 A JP 2009226131A JP 2009226131 A JP2009226131 A JP 2009226131A JP 2011075753 A JP2011075753 A JP 2011075753A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pellicle
photomask
mask
frame
sticking
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009226131A
Other languages
English (en)
Inventor
Jotaro Suzuki
丈太郎 鈴木
Tsukasa Fujimoto
司 藤本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2009226131A priority Critical patent/JP2011075753A/ja
Publication of JP2011075753A publication Critical patent/JP2011075753A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Abstract

【課題】マスクにペリクルを貼り付けた後に、マスクの平坦度がフラットになるようにしたペリクル貼付用器具、フォトマスク用支持器具、ペリクル貼付装置およびペリクル貼付方法、フォトマスクを提供する。
【解決手段】フォトマスク用支持器具4は、枠状のペリクルフレーム3bの開口部に貼り渡されたペリクル膜3aを備えるペリクル3を、そのペリクルフレーム3bをマスク2に押し当てて取着する際にマスク2を支持するものである。フォトマスク用支持器具4は、フォトマスク2を支持する支持面4aを有している。フォトマスク用支持器具4は、マスク2と接する面が3次元的に歪んだ形状を有している。すなわち、支持面4aに、ペリクルフレーム3bからの押し付け力が不均一となるように(ペリクルフレーム3bからの押し付け力が局所的に作用するように)凹部4bが設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体デバイスなどの製造に用いられる露光用マスクの製造において、特にペリクルをマスクに装着するためのペリクル貼付用器具、フォトマスク用支持器具、ペリクル貼付装置およびペリクル貼付方法、フォトマスクに関する。
従来、半導体集積回路の製造におけるリソグラフィ工程、特に投影露光工程では、石英ガラスの透明基板上に遮光性膜や半透過性膜などの薄膜からなるパターンを形成したフォトマスク(以下、単にマスクともいう)をウェハへのパターン転写用原版として用いている。
この工程ではステッパーと呼ばれる縮小投影露光装置を用いて、水平に設置されたマスクを介して光をウェハに照射し、ウェハ上の感光性樹脂層(フォトレジスト)に所定のパターンを露光転写する。
近年のリソグラフィ工程においては、マスクのパターン上に異物が付着するのを防ぐため、一般にペリクルと称する保護膜付き部材をマスク上に貼り付け、マスクパターンを異物付着から保護することが行われる。
ここで、「ペリクル」とは、露光光を透過する高分子薄膜からなる透明なペリクル膜と、金属製または金属化合物製のペリクルフレーム(枠)とから構成されてなるものを指し、前記ペリクルフレームは上面および下面を開口部とした箱状の枠であり、前記ペリクル膜はペリクルフレーム上面の開口部に貼り渡すように接着されている。
ペリクルをマスクに装着する作業の一例を説明する。
近年、この作業は通称「ペリクルマウンタ」と呼ばれるペリクル貼付装置を用いて行われる。
まず、予めフォトマスクをマウンタのステージ上に載置し、ペリクル貼付部で位置決めする。
その後マスクをステージ上で固定し、ペリクルフレーム下面に接着層を形成してあるペリクルをマスク上の回路パターンを覆うように配置する。
そしてペリクルに所定の押圧力を加えてマスクに圧着させ、所定時間その押圧力を維持して貼り付けることにより、ペリクルがマスクに強固に固定して装着される。
前記のペリクル付きマスクを用いて得られる具体的な効果としては、例えば半導体用ウェハへの投影露光を行う際にペリクル膜上に異物が付着したとしても、ペリクルフレームの高さは通常3.5〜9mm程度あり、マスク表面とペリクル膜表面とはこの高さ分の距離があるため、投影光学系の焦点はマスク表面のマスクパターンに合わせてあるので、ペリクル膜上の異物はウェハの被露光面に焦点が合わず、光学像としていわゆる「ぼけ」を生じる。
そのため、前記ペリクル膜上に付着した異物がある程度小さければ、ウェハ上で欠陥パターンとしては転写形成されない。
もちろん充分に大きい異物であれば転写されうるが、そのような大きい異物が露光工程でマスクに付着することは、少なくともマスク製造工場内および半導体製造工場の通常のクリーンルーム内の作業環境であれば、殆ど問題にならない程度の発生率である。
従って、このようなペリクル付きマスクを用いることによって微小な異物による欠陥パターンの転写形成を防止することができ、これにより露光工程における製品の欠陥発生率は大きく低下し、歩留まりが向上する。
また、ペリクルを貼り付けるためにマスクに圧力を加える際、圧力はマスクに均等にかけることが基本である。
もし均等な圧力になっていない場合は、ペリクルもしくはマスク自体の平坦性に歪みが生じる可能性がある。
また、ペリクルフレーム自体に歪みがある場合、圧着後、マスクがペリクルフレームの歪みの影響を受けてしまい、平坦度が悪化することがありうる。
そのため、近年はペリクル貼付後のマスクの平坦度を測定することの必要性が議論されている。
この平坦度を測定するために、ペリクルの貼られたマスクを平坦度測定機にかけて測定を行う。平坦度測定は、マスクの自重によるたわみを最小限にするために、通常はマスクを垂直に立てた状態で測定される。
従来、マスクの平坦度は石英ガラス基板の製造時において測定された平坦度が基準とされており、マスク製造工程においてマスクパターンが形成されて最終的にペリクルをマスクに接着した状態での平坦度は、通常製品では測定されていない。
しかしながら、前述のように、マスクにペリクルを貼り付けるため圧着を行う際にマスクとペリクルフレームの間の圧着強度が均一でなかった場合や、もともとペリクルが歪みを持っていた場合は、ペリクルの歪み応力によってマスクの歪みが生じる可能性がある。
ペリクルは、フォトマスクに貼付けた後にペリクルが外れたりずれたりしないよう強固に固着されるため、ペリクルによる歪み応力がマスクに直接伝わるので、マスクの平坦度の歪みの要因となりうる。
したがって、マスクは理想的には露光転写時において完全に平坦であることが好ましいが、これまでマスクの平坦度は、基板材料である石英ガラスの平坦度を測定しており、マスク作製後のペリクルを貼った後の平坦度は、厳密な意味では保証されていなかった。
これは、石英ガラスは非常に硬く強固な固体材料であるため、ペリクルを貼り付けた程度の歪み応力では、要求されるマスク平坦度に影響するほどではないとされていたこと、およびマスクの自重によるたわみは無視されてきたことによる。
しかしながら、最近の研究では従来要求されたマスクの平坦度では問題が生じるおそれが出てきた。その問題とは、マスクが歪んでいた場合、ウェハ製造工程の投影露光においてそのようなマスクを用いた際に、マスク歪み量に応じてマスクパターン面の焦点ずれを生じるため、ウェハ上の転写パターン特性において焦点深度特性が劣化したり、転写パターンの位置ずれや寸法ずれ、形状不良が生じるなどの不具合が起きるという問題である。
特に近年は半導体回路の微細化が顕著に進展しており、ウェハパターンの欠陥やパターン寸法値の要求特性は非常に厳しくなっているので、マスクに対する要求特性も厳しく、防塵のためのペリクル装着は必須であると同時に、前記のようなペリクルの歪みによるマスク平坦度への影響や、マスク自身の自重に寄るたわみが無視できなくなってきている。
具体的には、石英ガラス基板の平坦度は、例えば基板の外形寸法が152mm角で板厚が6.4mmの場合、通常は平坦度の規格が、0.5マイクロメートル(μm)以下の基板を用いている。前述のように近年は更に高い平坦度が要求されており、マスクとして、平坦度が0.3マイクロメートル以下であることが必要となってきている。
これらを踏まえ、特許文献1においては、ペリクル圧着時に部分的に異なる圧力をかけて、マスク基板を歪ませて、平坦度を制御するペリクルマウンタの構造が考案されている。
しかし、この方法では圧力を除いたときに、基板の歪みが戻ることが予想される。また、基板の平坦度を改善することが目的であり、転写時に自重により基板がたわみ平坦度が変化することは考慮されていない。また、このような機構のペリクルマウンタを作製する必要があり、容易に実現することは困難である。
また、近年、マスク使用状態における、自重たわみによる平坦度の変化も問題視されている。そのため、仮にペリクル貼付後のマスクの平坦度がゼロすなわちフラットであっても、露光装置にマスクが載置されて露光する際には、実際にはマスクの自重たわみにより平坦度が悪化していることが考えられる。
すなわちこの場合には、マスクの平坦度がゼロであるよりも、露光時に自重たわみを相殺するような状態であった方が好ましいと考えられる。しかし、そのようにするためには、マスクの平坦度を任意の状態に制御することが必要になる。
なお、前記のマスク平坦度とは、マスク基板の外周領域(一般的には基板の四辺の端部から内側に5mmまでの枠状の領域)を除いた内側の領域を測定範囲として、ペリクルエリア内の最小二乗平面からのずれの最大値と最小値の差(TIR:Total Indicator reading)の値を表す。
実際には、平面に近い面でのごくわずかな曲面的歪みを測定することになるが、測定範囲内の測定位置をXY軸座標で表し、測定した凹凸の値をZ軸座標で表せば、測定値はXY平面での2次元分布として表される。
特許公開2009−58956号公報
本発明は、以上の問題に鑑み、マスクにペリクルを貼り付けた後に、マスクの平坦度がフラットになるように、もしくはウェハ製造工程においてマスクが装置にセットされた状態で生じるマスクの自重たわみを相殺可能になるようにペリクルを貼り付けることが可能なペリクル貼付用器具、フォトマスク用支持器具、ペリクル貼付装置およびペリクル貼付方法、フォトマスクを提供することを目的とする。
本発明において、上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、枠状のペリクルフレームの開口部に貼り渡されたペリクル膜を備えるペリクルを、そのペリクルフレームをフォトマスクに押し当てて取着する際に前記フォトマスクを支持するフォトマスク用支持器具であって、前記フォトマスク用支持器具が前記フォトマスクを支持する支持面に、前記ペリクルフレームからの押し付け力が不均一となるように凹部が設けられていることを特徴とするフォトマスク用支持器具である。
請求項2の発明は、枠状のペリクルフレームの開口部に貼り渡されたペリクル膜を備えるペリクルを、そのペリクルフレームをフォトマスクに押し当てて取着するペリクル貼付用器具であって、前記ペリクル貼付用器具の前記ペリクルフレームへの押し当て面に、前記ペリクルフレームが前記フォトマスクに押し当てられる際の押し付け力が不均一となるように凹部が設けられていることを特徴とするペリクル貼付用器具である。
請求項3の発明は、枠状を呈するペリクルフレームと、前記ペリクルフレームの開口部に貼り渡されたペリクル膜とを備えるペリクルを、そのペリクルフレームをフォトマスクに押し当てて取着するペリクル貼付装置であって、前記ペリクル貼付装置は、前記ペリクルフレームを保持するペリクル貼付用器具と、前記フォトマスクを支持するフォトマスク用支持器具とを備え、前記ペリクル貼付用器具の前記ペリクルフレームへの押し当て面あるいは前記フォトマスク用支持器具が前記フォトマスクを支持する支持面の少なくとも一方に、前記ペリクルフレームが前記フォトマスクに押し付けられる際の押し付け力が不均一となるように凹部が設けられていることを特徴とするペリクル貼付装置である。
請求項4の発明は、枠状のペリクルフレームの開口部に貼り渡されたペリクル膜を備えるペリクルを、前記ペリクルフレームを保持するペリクル貼付用器具と、前記フォトマスクを支持するフォトマスク用支持器具とを用いて前記ペリクルフレームを接着層を介してフォトマスクに押し当てて取着するペリクルのフォトマスクへの貼付方法であって、前記ペリクル貼付用器具の前記ペリクルフレームへの押し当て面あるいは前記フォトマスク用支持器具が前記フォトマスクを支持する支持面の少なくとも一方に、前記ペリクルフレームが前記フォトマスクに押し付けられる際の押し付け力が不均一となるように凹部を設け、前記取着する際の前記ペリクルフレームの前記フォトマスクへの押し付け力を前記凹部により不均一とすることを特徴とするペリクルのフォトマスクへの貼付方法である。
請求項5の発明は、請求項4記載の貼付方法によりペリクルが取着されたフォトマスクである。
本発明のペリクル貼付装置およびペリクル貼付方法によれば、マスク基板の平坦度、もしくは自重たわみによる歪みを、予めペリクル、もしくはマスク、もしくはペリクルとマスク両方を、歪ませた状態で、ペリクルをマスク基板に貼ることにより、その歪でマスクの平坦度を制御し、歪応力により、マスクの平坦度、またはウェハの露光装置にセットした際のマスクの自重たわみを相殺することができる。
マスクの平坦度の制御、もしくは自重たわみを相殺する方法としては、ペリクルに局所的に圧着応力を加えることが可能なペリクルマウンタでペリクルを貼りこむ方法が考えられる。
しかしこのような方法を実施するには新たに、ペリクルマウンタを設計から見直す必要がある。しかし、今回の発明では新たに作成するのは任意の形状に歪んだマスク保持器具及び任意の形状に歪んだペリクルの保持器具のみであり、従来のペリクルマウンタに備え付けるだけでよいので新たな装置を開発する必要がない。
また、所望する歪応力に応じた、所定の形状に歪んだ前記ペリクル保持器具、もしくはマスク保持器具を予め複数用意しておき使い分けることにより、どのようなマスクにおいても平坦度を制御し、また、露光装置にセットしたマスクの自重たわみを相殺することが可能となり、効率的かつ高精度にペリクル付マスクの製造ができる。
また、本発明のペリクル貼付方法を用いて製造されたマスクを使用して半導体を製造することで、高い寸法精度、位置精度の半導体製造が可能になる。
(A)は本発明の第一の実施態様におけるペリクル貼付装置の構成を示す側面図、(B)は平面図である。 本発明の第一の実施態様におけるペリクル貼付装置の構成を示す図である。 (A)は本発明の第二の実施態様におけるペリクル貼付装置の構成を示す側面図、(B)は平面図である。 本発明の第二の実施態様におけるペリクル貼付装置の構成を示す図である。 本発明の第三の実施態様におけるペリクル貼付装置の構成を示す図である。
以下、本発明のペリクル貼付装置およびペリクル貼付方法の実施形態を添付の図面を参照して詳細説明する。
本発明のペリクル貼付装置は、基本構成としてフォトマスク用支持器具(マスク基板保持器具)、ペリクル貼付用器具(ペリクル保持器具)を含んでいる。これらの構成を図1〜図5に示す。
(第一の実施態様)
図1および図2は、本発明のペリクル貼付装置の第一の実施態様の主要な構成を示す図であり、図1はマスク基板保持部1にマスク2(フォトマスク)が載置され保持されている状態を示している。
詳細には、マスク基板保持部1は、基台1aと、基台1aに支持されたフォトマスク用支持器具4とを備えている。
フォトマスク用支持器具4は、図2に示すように、枠状のペリクルフレーム3bの開口部に貼り渡されたペリクル膜3aを備えるペリクル3を、そのペリクルフレーム3bをマスク2に押し当てて取着する際にマスク2を支持するものである。
フォトマスク用支持器具4は、フォトマスク2を支持する支持面4aを有している。
前記マスク2は、マスクパターン面2aの反対側の面(ガラス面)が支持面4aと接触するようにして保持されている。
ここで、図1に示すように、フォトマスク用支持器具4の支持面4aはマスク2の四辺の端部に沿うようにしてマスク2と接している。
前記フォトマスク用支持器具4は、マスク2と接する面が3次元的に歪んだ形状を有している。
すなわち、支持面4aに、ペリクルフレーム3bからの押し付け力が不均一となるように(ペリクルフレーム3bからの押し付け力が局所的に作用するように)凹部4bが設けられている。
マスク平坦度をゼロに制御するためには、基本的には前記のようなフォトマスク用支持器具4によりマスク2(マスク基板)を歪ませて、平坦度を相殺させればよい。
しかしながら、前述のようにマスク2を露光に用いる際には、例えばマスク2の自重たわみのような問題がある。このような問題に対しては、自重たわみを相殺するような方向にマスク2が歪むようにペリクルが貼られることが望ましい。
ただし、実際にフォトマスク用支持器具4を用いてペリクル3を貼るには、事前にマスク2を用いて実験を行い、各マスク2に対して最適な歪みを持つフォトマスク用支持器具4を複数用意しておき、適正なフォトマスク用支持器具4を用いてペリクル3を貼りつけることが望ましい。
これは、貼り後に圧力を除いた後に歪みが変化するなど、マスク2の平坦度に関わる要因が多岐にわたり、かつ複雑な関係であるためである。
図2は、前記マスク基板保持部1にマスク2を載置し、さらに貼り付けようとするペリクル3をペリクル保持部6に装着した状態を示している。
ペリクル保持部6は、押圧機構6aと、押圧機構6aによってフォトマスク用支持器具4に接離する方向に移動可能に構成されたペリクル押し当てプレート7とを有している。
ペリクル押し当てプレート7は、ペリクル3を、そのペリクルフレーム3bをフォトマスク2に押し当てて取着するものである。
ペリクル3は、押圧機構6aにより単一の力によりペリクル押し当てプレート7を介してマスク2に押し当てられ、所定時間の圧着によってペリクル3がマスク2に強固に接着される。
なお、この場合、ペリクル押し当てプレート7に加わる力はペリクル押し当てプレート7の全体にわたって均一に作用し、また、基台1aでフォトマスク用支持器具4を支持する力はフォトマスク用支持器具4の全体にわたって均一に作用する。
ペリクル3は、一方のペリクル膜3aを貼り渡した面が前記押し当てペリクル押し当てプレート7側に向いており、他方の面には所定の接着剤による接着層が設けてある。
ただし、ペリクルフレーム3bはその内側が開いている枠構造であるため、ペリクル3を押し当てる際には、ペリクル押し当てプレート7はペリクルフレーム3bのみを押すようになっている。
本実施態様において、前記フォトマスク用支持器具4の支持面4aは3次元的に歪んだ形状を有している。その役割および機能は、ペリクル3が貼り付けられる際に、フォトマスク用支持器具4の支持面4aの形状に添ってマスク2が歪み、任意の形状にゆがんだ状態でマスク2とペリクル3が貼り付けられる。
その結果、マスク2の歪みにより、例えばマスク2の自重たわみを相殺し、マスク平坦度をゼロに制御することが可能となる。
(第二の実施態様)
図3および図4は本発明のペリクル貼付装置の第二の実施態様の主要な構成を示す図であり、図3はペリクル保持部6’にペリクル3が載置された状態を示している。なお、以下の実施態様において第一の実施態様と同様の部分、部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
ペリクル保持部6’は、押圧機構6aと、押圧機構6aによってフォトマスク用支持器具4に接離する方向に移動可能に構成されたペリクル押し当てプレート7’と、ペリクル押し当てプレート7’に取着されたペリクル貼付用器具5を含んでいる。
前記ペリクル3は、ペリクル膜3aを貼り渡した面が前記押し当てプレート7’およびペリクル貼付用器具5の側を向き、他方の面は接着剤による接着層を設けてある。
ここで、前記ペリクル貼付用器具5は前記押し当てプレート7’に接して、図3(B)の平面図に示したように、ペリクルフレーム3bの四辺に沿うような形で3次元的に歪んだ形状を有する。
言い換えると、ペリクル貼付用器具5のペリクルフレーム3bへの押し当て面5aに、ペリクルフレーム3bがマスク2に押し当てられる際の押し付け力が不均一となるように(押し付け力が局所的に作用するように)凹部5bが設けられている。
図4は、マスク基板保持部1のフォトマスク用支持器具4にマスク2を載置し、さらに貼り付けようとするペリクル3をペリクル貼付用器具5に装着した状態を示している。
前記マスク基板保持部1’は、第一の実施態様と異なり、フォトマスク用支持器具4のペリクルフレーム3bへの押し当て面5aに、凹部5bが設けられていない。
ペリクル3は、前記ペリクル貼付用器具5によって保持された状態で、押し当てプレート7’からの押し当て圧力によってマスク2に圧着される。そしてペリクル3をマスク2に圧着する機構については、前記第一の態様の場合と同様な機構を有する。
なお、この場合、押圧機構6aからの単一の力が押し当てプレート7’を介してペリクル貼付用器具5に加わり、ペリクル貼付用器具5の全体にわたって均一に作用し、また、基台1aでフォトマスク用支持器具4を支持する力はフォトマスク用支持器具4の全体にわたって均一に作用する。
本実施態様において、前記ペリクル貼付用器具5の押し当て面5aは3次元的に歪んだ形状を有している。その役割および機能は前述の第一の実施態様におけるフォトマスク用支持器具4と同様であり、ペリクル3が貼り付けられる際に、ペリクル貼付用器具5の押し当て面5aの形状に添ってペリクル3が歪み、任意の形状にゆがんだ状態でペリクル3がマスク2に貼り付けられる。
その結果、ペリクル3の歪みにより、例えばマスク2の自重たわみを相殺し、マスク平坦度をゼロに制御することが可能となる。
(第三の実施態様)
前記第一の実施態様および第二の実施態様は、それぞれマスク側のみあるいはペリクル側のみに3次元的に歪んだ形状を有する保持器具を具備してマスク、もしくはペリクルが任意の形状に歪んだ状態でマスクとペリクルが圧着される機構を備えていた。
しかしながらこれらの場合、保持器具を有する側は任意の形状に歪ませることが可能であるが、対向する側はフラットな圧力のかけ方になってしまうため、例えば圧着前の状態でマスクの歪みとペリクルの歪みが両方ある場合などには、充分に意図したような平坦度を得られない場合もありうる。
そこで、このような場合にも任意の平坦度を得るために、下記に第三の実施態様を示す。
図5は本発明の第三の実施態様の主要な構成を示す図であり、マスク基板保持部1’にマスク2を載置し、さらに貼り付けようとするペリクル3を前記ペリクル保持部6’に装着した状態を示している。
本実施態様の構成は、前記の第一の実施態様におけるマスク基板保持部1と、前記第二の実施態様におけるペリクル保持部6’とを併せ持っている。
マスク基板制御部1’はフォトマスク用支持器具4を備え、フォトマスク用支持器具4は複数個の中からマスク2によって最適なものが設置されている。
また、ペリクル保持部6’は押し当てプレート7’とペリクル貼付用器具5を少なくとも備え、ペリクル貼付用器具5はマスク2によって最適なものが設置されている。
このような構成により、ペリクル3貼付の際に、マスク2の歪み形状とペリクル3の歪み形状とが、それぞれ任意に制御できる。そのため、マスク2の歪みおよびペリクル3の歪みに対して、それぞれの形状を制御し、マスク2の平坦度、もしくは自重によるたわみ成分を制御することができる。
なお、本発明のペリクル貼付装置においては、マスク2およびペリクル3がいずれも完全な剛体ではなく、ある程度の力を加えることにより歪み・変形が生じることを前提としている。
実際に、マスク2は合成石英ガラスを基板材料としているが、そのヤング率(弾性係数)は一般に7×10の10乗(N/m)程度であって、前述のようにペリクル貼付時においてもマスク2はわずかに歪みを生じ、マスク平坦度に影響を与える。
また、ペリクルフレーム3bは厚さ数mm程度の金属枠であるため、マスク2よりも歪みやすい。これらのことを考慮して、本発明のペリクル貼付装置は、前記フォトマスク用支持器具4やペリクル貼付用器具5から受ける圧着応力によってマスク2あるいはペリクル3が局所的に歪みを生じることを利用する。
また、本発明のペリクル貼付方法において用いるペリクル3としては、ペリクルフレーム3bが非可逆性で高い剛性を持ち、圧着によるペリクルフレーム3bの変形を維持でき、接着層も弾性の小さいものが好ましい。
これは、このようなペリクル3であれば、本発明のペリクル貼付装置が備える、フォトマスク用支持器具やペリクル貼付用器具によって任意の形状にペリクル3を歪ませることが可能という機能を充分に活かせることによる。
以上の本発明の実施態様においては、異物や塵埃等がマスク上に付着して異物混入となるような不具合を防ぐ目的、あるいはマスクの自重による歪みを防ぐ目的を考慮して、図示したようなマスクの保持方向が垂直となる装置構成が望ましいが、本発明においてはこれに限定するものではなく、例えばマスク2およびペリクル3が水平の状態でペリクル貼付を行う構成でもよい。
また、ペリクル3貼り後のマスク2を、異なるペリクル貼付用器具5、または、異なるフォトマスク用支持器具4を用いて、すでに貼りつけたペリクル3上に再度圧力を加えマスク2の歪を修正することも可能である。
本発明のペリクル貼付装置およびペリクル貼付方法を用いることにより、マスク基板の平坦度に依存せず、ユーザー要求に沿った任意の平坦度をもつマスクを得ることができる。また、本発明のペリクル貼付方法を用いて製造されたマスクを使用して半導体を製造することで、高い寸法精度、位置精度の半導体製造が可能になる。
1、1’・・・マスク基板保持部、2・・・マスク、2a・・・マスクパターン面、2b・・・メインパターン領域、2c・・・外周領域、3・・・ペリクル、3a・・・ペリクル膜、3b・・・ペリクルフレーム、4・・・フォトマスク用支持器具、4a・・・支持面、4b・・・凹部、5・・・ペリクル貼付用器具、5a・・・押し当て面、5b・・・凹部、6、6’・・・ペリクル保持部、7、7’・・・押し当てプレート。

Claims (5)

  1. 枠状のペリクルフレームの開口部に貼り渡されたペリクル膜を備えるペリクルを、そのペリクルフレームをフォトマスクに押し当てて取着する際に前記フォトマスクを支持するフォトマスク用支持器具であって、
    前記フォトマスク用支持器具が前記フォトマスクを支持する支持面に、前記ペリクルフレームからの押し付け力が不均一となるように凹部が設けられている、
    ことを特徴とするフォトマスク用支持器具。
  2. 枠状のペリクルフレームの開口部に貼り渡されたペリクル膜を備えるペリクルを、そのペリクルフレームをフォトマスクに押し当てて取着するペリクル貼付用器具であって、
    前記ペリクル貼付用器具の前記ペリクルフレームへの押し当て面に、前記ペリクルフレームが前記フォトマスクに押し当てられる際の押し付け力が不均一となるように凹部が設けられている、
    ことを特徴とするペリクル貼付用器具。
  3. 枠状を呈するペリクルフレームと、前記ペリクルフレームの開口部に貼り渡されたペリクル膜とを備えるペリクルを、そのペリクルフレームをフォトマスクに押し当てて取着するペリクル貼付装置であって、
    前記ペリクル貼付装置は、前記ペリクルフレームを保持するペリクル貼付用器具と、前記フォトマスクを支持するフォトマスク用支持器具とを備え、
    前記ペリクル貼付用器具の前記ペリクルフレームへの押し当て面あるいは前記フォトマスク用支持器具が前記フォトマスクを支持する支持面の少なくとも一方に、前記ペリクルフレームが前記フォトマスクに押し付けられる際の押し付け力が不均一となるように凹部が設けられている、
    ことを特徴とするペリクル貼付装置。
  4. 枠状のペリクルフレームの開口部に貼り渡されたペリクル膜を備えるペリクルを、前記ペリクルフレームを保持するペリクル貼付用器具と、前記フォトマスクを支持するフォトマスク用支持器具とを用いて前記ペリクルフレームを接着層を介してフォトマスクに押し当てて取着するペリクルのフォトマスクへの貼付方法であって、
    前記ペリクル貼付用器具の前記ペリクルフレームへの押し当て面あるいは前記フォトマスク用支持器具が前記フォトマスクを支持する支持面の少なくとも一方に、前記ペリクルフレームが前記フォトマスクに押し付けられる際の押し付け力が不均一となるように凹部を設け、
    前記取着する際の前記ペリクルフレームの前記フォトマスクへの押し付け力を前記凹部により不均一とする、
    ことを特徴とするペリクルのフォトマスクへの貼付方法。
  5. 請求項4記載の貼付方法によりペリクルが取着されたフォトマスク。
JP2009226131A 2009-09-30 2009-09-30 ペリクル貼付用器具、フォトマスク用支持器具、ペリクル貼付装置およびペリクル貼付方法、フォトマスク Pending JP2011075753A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009226131A JP2011075753A (ja) 2009-09-30 2009-09-30 ペリクル貼付用器具、フォトマスク用支持器具、ペリクル貼付装置およびペリクル貼付方法、フォトマスク

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009226131A JP2011075753A (ja) 2009-09-30 2009-09-30 ペリクル貼付用器具、フォトマスク用支持器具、ペリクル貼付装置およびペリクル貼付方法、フォトマスク

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011075753A true JP2011075753A (ja) 2011-04-14

Family

ID=44019819

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009226131A Pending JP2011075753A (ja) 2009-09-30 2009-09-30 ペリクル貼付用器具、フォトマスク用支持器具、ペリクル貼付装置およびペリクル貼付方法、フォトマスク

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011075753A (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05188582A (ja) * 1992-01-14 1993-07-30 Nikon Corp ペリクル装着装置、及び方法
JP2003186179A (ja) * 2001-12-14 2003-07-03 Asahi Glass Co Ltd ペリクルマウンタおよびペリクルのフォトマスクへの装着方法
JP2005062634A (ja) * 2003-08-19 2005-03-10 Asahi Glass Co Ltd ペリクルマウンタ及びペリクルのフォトマスクへの装着方法
JP2009058956A (ja) * 2007-08-29 2009-03-19 Samsung Electronics Co Ltd ペリクル付着装置及びそれを利用したペリクル付着方法
JP2010262284A (ja) * 2009-04-28 2010-11-18 Nikon Corp 保護装置、マスク、マスク形成装置、マスク形成方法、露光装置、デバイス製造方法、及び異物検出装置
JP2011017833A (ja) * 2009-07-08 2011-01-27 Toppan Printing Co Ltd ペリクル貼付装置およびペリクル貼付方法、ペリクル付マスク

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05188582A (ja) * 1992-01-14 1993-07-30 Nikon Corp ペリクル装着装置、及び方法
JP2003186179A (ja) * 2001-12-14 2003-07-03 Asahi Glass Co Ltd ペリクルマウンタおよびペリクルのフォトマスクへの装着方法
JP2005062634A (ja) * 2003-08-19 2005-03-10 Asahi Glass Co Ltd ペリクルマウンタ及びペリクルのフォトマスクへの装着方法
JP2009058956A (ja) * 2007-08-29 2009-03-19 Samsung Electronics Co Ltd ペリクル付着装置及びそれを利用したペリクル付着方法
JP2010262284A (ja) * 2009-04-28 2010-11-18 Nikon Corp 保護装置、マスク、マスク形成装置、マスク形成方法、露光装置、デバイス製造方法、及び異物検出装置
JP2011017833A (ja) * 2009-07-08 2011-01-27 Toppan Printing Co Ltd ペリクル貼付装置およびペリクル貼付方法、ペリクル付マスク

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7914952B2 (en) Lithographic pellicle
KR101743299B1 (ko) 리소그래피용 펠리클 및 그 제조 방법
KR101166460B1 (ko) 펠리클 프레임, 및 이 프레임을 사용한 포토리소그래피용 펠리클
KR101762957B1 (ko) 펠리클 및 그 부착 방법, 그리고 펠리클 부착 마스크 및 마스크
CN107436534B (zh) 表膜构件
US20080248407A1 (en) Pellicle
KR20110036661A (ko) 펠리클
KR102399703B1 (ko) 펠리클 프레임 및 펠리클
JP4007752B2 (ja) 大型ペリクル用枠体及び大型ペリクル
JP5521464B2 (ja) ペリクル、フォトマスク、および半導体デバイス
JP2011017833A (ja) ペリクル貼付装置およびペリクル貼付方法、ペリクル付マスク
JP2001127144A (ja) 基板吸着保持方法、基板吸着保持装置および該基板吸着保持装置を用いた露光装置ならびにデバイス製造方法
JP2012058400A (ja) ペリクルの製造方法
JP5600921B2 (ja) ペリクル貼付装置
JP2012256798A (ja) フォトマスク基板、フォトマスク基板の製造方法、フォトマスクの製造方法、及びパターン転写方法
KR20160074402A (ko) 리소그래피용 펠리클 용기
JP2011075753A (ja) ペリクル貼付用器具、フォトマスク用支持器具、ペリクル貼付装置およびペリクル貼付方法、フォトマスク
JP5619436B2 (ja) 大型ペリクル用枠体、及び大型ペリクル
US7901847B2 (en) Use of soft adhesive to attach pellicle to reticle
US8541149B2 (en) Method of adhering lithographic pellicle and adhering apparatus therefor
JP2013097236A (ja) 露光装置とそれを用いるカラーフィルタの製造方法
JP4343775B2 (ja) ペリクルフレーム及びフォトリソグラフィー用ペリクル
JP2007003747A (ja) ペリクル付きフォトマスク及びペリクル
JP3998114B2 (ja) 露光方法、露光装置およびペリクル
JP2005062640A (ja) ペリクル付きフォトマスク

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120823

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131016

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131022

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131220

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140304