JP2011074598A - 発泡壁紙 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】紙質基材上に少なくとも発泡樹脂層が形成されており、最表面にトップコート層を有する発泡壁紙であって、
(1)前記発泡壁紙は、前記トップコート層側の75°艶値が12以下であり、
(2)前記トップコート層に含まれる艶消し剤の含有量が、前記トップコート層に含まれる樹脂成分100重量部に対して18重量部以下である、
ことを特徴とする発泡壁紙。
【選択図】なし
Description
1.紙質基材上に少なくとも発泡樹脂層が形成されており、最表面にトップコート層を有する発泡壁紙であって、
(1)前記発泡壁紙は、前記トップコート層側の75°艶値が12以下であり、
(2)前記トップコート層に含まれる艶消し剤の含有量が、前記トップコート層に含まれる樹脂成分100重量部に対して18重量部以下である、
ことを特徴とする発泡壁紙。
2.前記発泡樹脂層は、樹脂成分としてエチレンとエチレン以外の成分とをモノマーとするエチレン共重合体を含有する、上記項1に記載の発泡壁紙。
3.前記エチレン共重合体は、メルトフローレート(MFR)が9〜24g/10分であり、前記エチレン以外のモノマーの含有量が5〜20重量%である、上記項2に記載の発泡壁紙。
4.前記エチレン共重合体は、エチレン−酢酸ビニル共重合体である、上記項2又は3に記載の発泡壁紙。
5.前記発泡樹脂層は、押出し製膜によって発泡剤含有樹脂層を製膜後、前記発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより形成される、上記項1〜4のいずれかに記載の発泡壁紙。
6.前記発泡樹脂層のおもて面に非発泡樹脂層Aが形成されている、上記項1〜5のいずれかに記載の発泡壁紙。
7.前記紙質基材と前記発泡樹脂層との間に非発泡樹脂層Bが形成されている、上記項1〜6のいずれかに記載の発泡壁紙。
8.前記艶消し剤が無機粒子及び/又は樹脂ビーズである、上記項1〜7のいずれかに記載の発泡壁紙。
9.前記発泡樹脂層は、発泡倍率が6.5〜10倍である、上記項1〜8のいずれかに記載の発泡壁紙。
10.最表面層の上からエンボス加工が施されている、上記項1〜9のいずれかに記載の発泡壁紙。
(1)前記発泡壁紙は、前記トップコート層側の75°艶値が12以下であり、
(2)前記トップコート層に含まれる艶消し剤の含有量が、前記トップコート層に含まれる樹脂成分100重量部に対して18重量部以下である、
ことを特徴とする。なお、本明細書における75°艶値は、JIS Z 8741に規定された入射光75°の方法に従い、PORTABLE GROSS METER GMX-202(株式会社村上色彩技術研究所製)を用いて測定した値である。
紙質基材の材質は、壁紙基材として適した機械強度、耐熱性等を有する限り特に限定されず、繊維質シートが一般に使用できる。
本発明では、必要に応じて紙質基材と発泡樹脂層との間に非発泡樹脂層(非発泡樹脂層B)が形成されていてもよい。特に、非発泡樹脂層Bが接着剤層として形成される場合は、優れた密着性を得ることができる。非発泡樹脂層Bとしては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を好適に用いることができる。
発泡樹脂層は、発泡剤含有樹脂層を製膜後、発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより形成される。なお、製膜方法としては、Tダイなどを用いた押出し製膜が好ましい。
発泡樹脂層のおもて面には、更に非発泡樹脂層Aを形成してもよい。なお、この非発泡樹脂層Aは、本発明のトップコート層とは異なる。
本発明では、発泡樹脂層の上(非発泡樹脂層Aを設ける場合にはその上)に絵柄模様層を設けてもよい。
本発明では、発泡壁紙の最表面にトップコート層を設ける。
本発明では、適宜エンボス模様を付してもよい。この場合、発泡壁紙の最表面層であるトップコート層の上からエンボス加工すれば良い。エンボス加工は、エンボス版の押圧等、公知の手段により実施することができる。例えば、トップコート層を加熱軟化後、エンボス版を押圧することにより所望のエンボス模様を賦型できる。エンボス模様としては、例えば木目板導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチャア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等がある。
発泡壁紙の製造方法は、例えば、押出し製膜によって発泡剤含有樹脂層を製膜後、発泡剤含有樹脂層を発泡させる工程を含むものが好ましい。例えば、紙質基材上に発泡樹脂層と非発泡樹脂層Aとを有する発泡壁紙を製造するには、Tダイ押出し機による同時押出しが好適である。2つの層に対応する溶融樹脂を同時に押出すことにより2層の同時成膜が可能なマルチマニホールドタイプのTダイを用いることができる。この場合、発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物及び非発泡樹脂層Aを形成するための樹脂組成物をそれぞれ別個のシリンダー中に入れ、2種2層を同時に押出し成膜・積層すればよい。この方法では、同時押出し積層体は、紙質基材上に同時積層(成膜)する。紙質基材上に押出しと同時に積層された樹脂層は、熱溶融により接着性を有するため紙質基材と接着される。
3種3層マルチマニホールドTダイ押出し機を用いて、非発泡樹脂層A/発泡剤含有樹脂層/非発泡樹脂層Bの順に厚み8μm/50μm/8μmになるように基材(裏打紙)に押出し製膜した。これにより、非発泡樹脂層A/発泡剤含有樹脂層/非発泡樹脂層B/基材からなる積層体を得た。
シリコーンアクリル樹脂エマルション「ビニブラン890(日信化学工業製)」のシリカ量を調整し、アクリル樹脂100重量部に対してシリカを17.2重量部含有するように設定した以外は実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
アクリル樹脂エマルションとして「AL−TOP(大日精化工業製)」を用意し、艶消し剤(シリカ、アクリルビーズ)を全て抜いた塗工液(即ち、アクリル樹脂100重量部に対してシリカ、アクリルビーズを0重量部含有する)を用いてトップコート層を形成した以外は実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
アクリル樹脂エマルション「AL−TOP(大日精化工業製)」のシリカ、アクリルビーズ量を調整し、アクリル樹脂100重量部に対してシリカ量を0重量部、アクリルビーズを17.2重量部含有するように設定した以外は実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
発泡時の加熱条件を220℃×25秒に設定した以外は実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
シリコーンアクリル樹脂エマルション「ビニブラン890(日信化学工業製)」をそのまま用いてトップコート層を形成した以外は実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。つまり、塗工液は、アクリル樹脂100重量部に対してシリカを33重量部含有する。
発泡剤含有樹脂層を、EVA「エバフレックスV406(VA含有量:20重量%、MFR=20g/10分)、三井・デュポン ポリケミカル製」90重量部、石油樹脂「アルコンP−100、荒川化学工業製」10重量部、炭酸カルシウム「ホワイトンH、白石工業製」40重量部、二酸化チタン「タイピュアR350、デュポン製」20重量部、発泡剤「ビニホールAC♯3、永和化成工業製」4重量部、発泡助剤「アデカスタブOF−101、ADEKA製」3重量部、発泡助剤「MFX−50J−3、大協化成工業製」3重量部、架橋剤「DCP、新中村化学工業製」1重量部により形成した。
シリコーンアクリル樹脂エマルション「ビニブラン890(日信化学工業製)」から艶消し剤(シリカ)を全て抜いた塗工液(即ち、アクリル樹脂100重量部に対してシリカを0重量部含有する)を用いてトップコート層を形成した以外は比較例2と同様にして発泡壁紙を作製した。
アクリル樹脂エマルションとして「AL−TOP(大日精化工業製)」を用意し、そのまま用いてトップコート層を形成した以外は比較例2と同様にして発泡壁紙を作製した。つまり、塗工液は、アクリル樹脂100重量部に対してシリカ、アクリルビーズを合わせて33重量部含有する。
アクリル樹脂エマルションとして「AL−TOP(大日精化工業製)」を用意し、そのまま用いてトップコート層を形成した以外は実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。つまり、塗工液は、アクリル樹脂100重量部に対してシリカ、アクリルビーズを合わせて33重量部含有する。
実施例及び比較例で作製した発泡壁紙について、1)壁紙表面の艶、2)耐セロハンテープ剥離性、3)耐摩擦艶変化性を調べた。その結果を下記表1に示す。
(壁紙表面の艶)
トップコート層側の75°艶値により評価した。
○…12.0以下
△…12.1〜22.0
×…22.1以上
(耐セロハンテープ剥離性)
急剥離試験方法…壁紙表面にセロテープ(登録商標)(ニチバン製25mm幅)を貼付け、勢いよく剥がして、テープ面への付着物を観察した。
遅剥離試験方法…壁紙表面にセロテープ(登録商標)(ニチバン製25mm幅)を貼付け、ゆっくりと剥がして、テープ面への付着物を観察した。
○…剥離物小(なし〜点々)
△…剥離物中(全体的に薄く点々と付着)
×…剥離物大(全面剥離)
(耐摩擦艶変化性)
乾式試験方法…JIS A6921 6.3.2に規定された試験方法にて実施。
湿式試験方法…JIS A6921 6.3.2に規定された試験方法にて実施。
○…艶変化なし
△…僅かに艶変化
×…艶変化が大きい
Claims (10)
- 紙質基材上に少なくとも発泡樹脂層が形成されており、最表面にトップコート層を有する発泡壁紙であって、
(1)前記発泡壁紙は、前記トップコート層側の75°艶値が12以下であり、
(2)前記トップコート層に含まれる艶消し剤の含有量が、前記トップコート層に含まれる樹脂成分100重量部に対して18重量部以下である、
ことを特徴とする発泡壁紙。 - 前記発泡樹脂層は、樹脂成分としてエチレンとエチレン以外の成分とをモノマーとするエチレン共重合体を含有する、請求項1に記載の発泡壁紙。
- 前記エチレン共重合体は、メルトフローレート(MFR)が9〜24g/10分であり、前記エチレン以外のモノマーの含有量が5〜20重量%である、請求項2に記載の発泡壁紙。
- 前記エチレン共重合体は、エチレン−酢酸ビニル共重合体である、請求項2又は3に記載の発泡壁紙。
- 前記発泡樹脂層は、押出し製膜によって発泡剤含有樹脂層を製膜後、前記発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより形成される、請求項1〜4のいずれかに記載の発泡壁紙。
- 前記発泡樹脂層のおもて面に非発泡樹脂層Aが形成されている、請求項1〜5のいずれかに記載の発泡壁紙。
- 前記紙質基材と前記発泡樹脂層との間に非発泡樹脂層Bが形成されている、請求項1〜6のいずれかに記載の発泡壁紙。
- 前記艶消し剤が無機粒子及び/又は樹脂ビーズである、請求項1〜7のいずれかに記載の発泡壁紙。
- 前記発泡樹脂層は、発泡倍率が6.5〜10倍である、請求項1〜8のいずれかに記載の発泡壁紙。
- 最表面層の上からエンボス加工が施されている、請求項1〜9のいずれかに記載の発泡壁紙。
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