JP2011073635A - 車両用電子制御装置の取付構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この発明は、車室内に電子制御装置を取付ける車両用電子制御装置の取付構造において、電子制御装置は、防水構造を備えておらず、電子制御袋置が取付けられる取付部は、車両前方から車両後方にかけて下方に傾斜する傾斜構造を備え、電子制御装置は、取付部にブラケットを介して取付けられ、取付部に電子制御装置が取付けられた状態において、ブラケットの前端部が、電子制御装置の前端部の少なくとも一部を覆うような形状の折り曲げ部を有していることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
よって、被水が懸念される箇所に電子制御装置を搭載する場合は、専用の防滴、防水カバー等を追加する必要があり、また、コストアップ、組付け性の悪化、搭載レイアウトの空間を確保など、防水カバーを追加するためにも懸案事項が多数ある。
しかし、防水構造の採用は、電子制御装置自体はもちろんのこと、電子制御装置に接続される車両ハーネスのコネクタの防水仕様によるコストアップ、及び、コネクタが大型化してレイアウトの空間確保が難しいこともあり、防水仕様の電子制御装置を採用することが難しく、乗員足元に電子制御装置を搭載することが難しい問題があった。
このため、この発明の車両用電子制御装置の取付構造は、車室内の乗員足元に非防水仕様の電子制御装置を搭載することができるので、防水仕様によるコストアップや、大型化によるレイアウトの空間確保の困難性を回避することができ、非防水仕様の電子制御装置の採用が容易となる。
以下、図面に基づいて、この発明の実施例を説明する。
車両1は、ダッシュパネル4の縦壁部7の車室2側にインストルメントパネル9を配設し、縦壁部7とインストルメントパネル9との間に空調装置10を配置している。空調装置10の下部は、インストルメントパネル9のアンダーカバー11で覆われている。また、車両1は、フロアパネル5上に緩衝材12を介してフロアカーペット13を配設している。緩衝材12およびフロアカーペット13は、前端を延ばしてダッシュパネル4の傾斜壁部8上にも配設している。
車両1の車室2内には、エンジンルーム3のエンジンやトランスミッションなどを制御するための電子制御装置14を搭載している。車両用の電子制御装置14は、図3〜図5に示すように、長四角箱形状に形成されている。電子制御装置14は、防水構造を備えていず、非防水仕様となっており、取付部15に取付けられる。取付部15は、フロアトンネル6の前端と同程度の高さに位置させて、車室2を区画するダッシュパネル4の傾斜壁部8に形成され、車両前方から車両後方にかけて下方に傾斜する傾斜構造を備えている。
電子制御装置14は、取付部15にブラケット16を介して取付けられる。ブラケット16には、電子制御装置14の上面を覆うようにカバー17が取付けられる。取付部15に取り付けられた電子制御装置14には、ハーネス18が接続される。
このように、電子制御装置14の取付構造は、取付部15にブラケット16を介して電子制御装置14が取付けられた状態において、ブラケット16の前端部に、電子制御装置14の前端部の少なくとも一部を覆うような形状の折り曲げ部22を有している。
これにより、この電子制御装置14の取付構造は、車室2内の乗員足元に防水構造を備えていない電子制御装置14を搭載した場合に、ブラケット16の折り曲げ部22により、取付部15を伝わる水Wが電子制御装置14に掛かることを防ぐことができる。
このため、この電子制御装置14の取付構造は、車室2内の乗員足元に非防水仕様の電子制御装置14を搭載することができるので、防水仕様によるコストアップや、大型化によるレイアウトの空間確保の困難性を回避することができ、非防水仕様の電子制御装置14の採用が容易となる。また、電子制御装置14は、車室2内の乗員足元ではあるが、フロアトンネル6の前端と同程度の高さの位置に取り付けられているので、車室2内が冠水しても被水しにくいレイアウトとなっている。
カバー17をブラケット16に取付ける際には、図8に示すように、電子制御装置14を挟んでブラケット16に対向させて配置する。カバー17は、図5に示すように、右側固定ピン29をブラケット16の右側固定部20に設けた右側固定孔23に嵌合し、左側固定ピン30をブラケット16の左側固定部21に設けた左側固定孔24に嵌合する。カバー17は、右側固定ピン29・左側固定ピン30によって、図9に示すように、電子制御装置14を覆い、かつ、ひさし部28が折り曲げ部22を覆った状態で、ブラケット16に取り付けられる。なお、カバー17は、右側固定ピン29・左側固定ピン30だけでなく、固定孔31に挿通した固定ボルト32をダッシュパネル4の傾斜壁部8に設けた固定ナット33に締め付けている。
このように、電子制御装置14の取付構造は、図1に示すように、電子制御装置14の上面を覆うようにブラケット16に取付けられるカバー17の前端部が、ブラケット16の前端部の折り曲げ部22を覆うように車両前方にかけて下方に傾斜したひさし部28を有している。
これにより、この電子制御装置14の取付構造は、車室2内の乗員足元に防水構造を備えていない電子制御装置14を搭載した場合に、カバー17のひさし部28により、カバー17の上面及び取付部15を伝わる水Wが電子制御装置14に掛かることを防ぐことができる。また、この電子制御装置14の取付構造は、カバー17によって電子制御装置14が発する作動音を遮音することができる。
さらに、この電子制御装置14の取付構造は、カバー17を樹脂製としたことで、右側固定ピン29および左側固定ピン30をブラケット16の右側固定孔23および左側固定孔24に嵌合することで容易に固定することができ、カバー17のブラケット16に対する組み付け性を向上することができる。また、樹脂製のカバー17は、金属製のカバーに比べて、重量を低減することができ、金属製のカバーのように、金属端によりハーネス18を切断するおそれがない。
これにより、この電子制御装置14の取付構造は、車室2内の乗員足元に防水構造を備えていない電子制御装置14を搭載した場合に、乗員の履物34に付いた水滴Wが電子制御装置14に掛かることを防ぐことができる。
2 車室
4 ダッシュパネル
5 フロアパネル
6 フロアトンネル
7 縦壁部
8 傾斜壁部
9 インストルメントパネル
11 アンダーカバー
13 フロアカーペット
14 電子制御装置
15 取付部
16 ブラケット
17 カバー
22 折り曲げ部
28 ひさし部
Claims (4)
- 車室内に電子制御装置を取付ける車両用電子制御装置の取付構造において、
前記電子制御装置は、防水構造を備えておらず、
前記電子制御袋置が取付けられる取付部は、車両前方から車両後方にかけて下方に傾斜する傾斜構造を備え、
前記電子制御装置は、前記取付部にブラケットを介して取付けられ、
前記取付部に電子制御装置が取付けられた状態において、前記ブラケットの前端部が、前記電子制御装置の前端部の少なくとも一部を覆うような形状の折り曲げ部を有していることを特徴とする車両用電子制御装置の取付構造。 - カバーが、前記電子制御装置の上面を覆うように前記ブラケットに取付けられ、
前記カバーの前端部が、前記ブラケットの前端部の折り曲げ部を覆うように車両前方にかけて下方に傾斜したひさし部を有していることを特徴とする請求項1に記載の車両用電子制御装置の取付構造。 - 前記取付部はダッシュパネルに形成され、
前記取付部の上方には、インストルメントパネルが配置され、
フロアカーペットが、前記カバーの更に上方を覆っていて、
前記インストルメントパネルのアンダーカバーの前端部が、フロアカーペットの前端上面に接触していることを特徴とする請求項2に記載の車両用電子制御装置の取付構造。 - 前記カバーは樹脂製であることを特徴とする請求項2に記載の車両用電子制御装置の取付構造。
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