JP2011073218A - インクジェット記録装置、インク置換方法およびインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録装置、インク置換方法およびインクジェット記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インクジェット記録装置でのインク置換を、効率的かつ好適に行い得る新たなインクジェット記録装置およびインク置換方法を提供するとともに、このインク置換方法によって置換されたインクで画像を記録するインクジェット記録方法を提供することを目的とする。
【解決手段】メインタンク110からインク供給ライン120を介してサブタンク160にインクを供給し、サブタンク160から記録ヘッド170にインクを供給し、記録ヘッド170に形成されたノズルからインクを吐出して記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置で、インク供給ライン120の途中に分岐部140を設置し、このインク供給ライン120に排出ライン130を設けることとした。
【選択図】図2

Description

本発明は、インクジェット記録装置でのインク置換に関するものである。
各種の記録媒体への画像の記録に際し、インクジェット記録装置が用いられており、インクジェット記録装置に関する技術(構成)が提案されている。例えば、連続インクジェット印刷ステーションで使用するための、流体システムからインク残滓をフラッシングするためのシステムが提案されている。具体的にこのシステムでは、インクを流体システムから迅速にドレンし、流体システムをフラッシュ流体で再充填し、フラッシュ流体の流れを、通常はインクが入っている全ての流体システム構成要素を通して差し向け、その後、フラッシュ流体の流れをインクタンクに再循環させるのでなく、廃流体タンクに逸らすとされている(例えば、特許文献1参照)。
この他、プリントヘッドの目詰まり等が生じない液体置換方法、液体置換装置、インクジェットプリンタおよび処理液(洗浄液)を実現するための技術が提案され(例えば、特許文献2参照)、また、記録ヘッドのノズルの目詰まりを阻止しながら、インク供給管内のインクを効果的に排出することができるインクジェットプリンタが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2000−218826号公報 特開平10−286977号公報 特開2004−98611号公報
上述のように、インクジェット記録装置では、所定の場合、使用されるインクの置換が必要になる。このようなインク置換では、インクジェット記録装置のインク供給ラインが洗浄される。ここで、インク供給ラインの洗浄を含むインク置換は、短時間で完了できるなど効率的に行われることが好ましい。また、このインク置換は、インク置換後のインクジェット記録において、インクの不吐出などの不良が発生しないよう、好適に行われる必要がある。
本発明は、インクジェット記録装置でのインク置換を、効率的かつ好適に行い得る新たなインクジェット記録装置およびインク置換方法を提供するとともに、このインク置換方法によって置換されたインクで画像を記録するインクジェット記録方法を提供することを目的とする。
上記課題に鑑みなされた本発明の一側面は、第1タンクからインク供給ラインを介して第2タンクにインクを供給し、第2タンクから記録ヘッドにインクを供給し、記録ヘッドに形成されたノズルからインクを吐出して記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置で、インク供給ラインの途中に分岐部を設置し、このインク供給ラインに排出ラインを設けることとしたものである。本発明の他の側面は、インク供給ラインの洗浄を含むインク置換方法に関し、第1タンクと分岐部との間のインク供給ラインに含まれているインクを、この排出ラインから排出することとしたものである。本発明のさらに他の側面は、このインク置換方法で置換されたインクによるインクジェット記録方法に関し、インク置換後、インクジェット記録装置に画像データを入力し、画像データにしたがい記録ヘッドのノズルからインクを吐出し、画像を記録することとしたものである。
本発明を反映した第1の課題解決手段は、第1タンクからインク供給ラインを介して第2タンクにインクを供給し、前記第2タンクから記録ヘッドに前記インクを供給し、前記記録ヘッドに形成されたノズルから前記インクを吐出して記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、前記インク供給ラインには、前記インク供給ラインを分岐する分岐部が設置され、前記分岐部には、一端が前記第1タンクに接続された、前記インク供給ラインを構成する第1インク供給ラインの他端が接続され、一端が前記第2タンクに接続された、前記インク供給ラインを構成する第2インク供給ラインの他端が接続され、さらに、一端から前記第1インク供給ラインを通過した流体を排出可能な排出ラインの他端が接続され、前記第2インク供給ラインおよび前記排出ラインのそれぞれは、開放された状態と閉鎖された状態とに移行可能であることを特徴とするインクジェット記録装置である。
これによれば、第1インク供給ライン内に残存しているインク(第1インク供給ラインを通過した流体は、これを含む)を、排出ラインから排出することができる。なお、このインクジェット記録装置によれば、インク置換の際のインクの送液方向を、第1タンクから下流側に向けた一方向とすることが可能で、したがって、逆流させるための構成が不要で、インクジェット記録装置の構成をシンプルにすることができる。
第2の課題解決手段は、第1の課題解決手段のインクジェット記録装置であって、前記排出ラインは、前記第1インク供給ラインおよび前記第2インク供給ラインの内径以上の内径を有することを特徴とする。これによれば、排出ラインの流路抵抗を低減可能で、効率的に第1インク供給ライン内に残存しているインクを排出することができる。
第3の課題解決手段は、第1タンクからインク供給ラインを介して第2タンクにインクを供給し、前記第2タンクから記録ヘッドに前記インクを供給し、前記記録ヘッドに形成されたノズルから前記インクを吐出して記録媒体に画像を記録可能で、前記インク供給ラインには、前記インク供給ラインを分岐する分岐部が設置され、前記分岐部には、一端が前記第1タンクに接続された、前記インク供給ラインを構成する第1インク供給ラインの他端が接続され、一端が前記第2タンクに接続された、前記インク供給ラインを構成する第2インク供給ラインの他端が接続され、さらに、一端から前記第1インク供給ラインを通過した流体を排出可能な排出ラインの他端が接続され、前記第2インク供給ラインおよび前記排出ラインのそれぞれは、開放された状態と閉鎖された状態とに移行可能であるインクジェット記録装置で、前記インク供給ラインを洗浄し、前記インクを置換するインク置換方法であって、前記第1インク供給ラインとの接続を、一の第1タンクから洗浄液タンクとする洗浄前工程と、前記洗浄前工程の後、前記第2インク供給ラインが閉鎖され、前記排出ラインが開放された状態で、前記洗浄液タンクから、前記第1インク供給ラインに前記洗浄液タンク内の洗浄液を供給し、前記分岐部を通過し、開放された状態にある前記排出ラインの一端から前記洗浄液を排出する第1洗浄工程と、前記第1洗浄工程の後、前記第2インク供給ラインが開放され、前記排出ラインが閉鎖された状態で、前記第1インク供給ラインに前記洗浄液タンク内の前記洗浄液を供給し、前記分岐部を通過し、開放された状態にある前記第2インク供給ラインを介して、前記記録ヘッドの前記ノズルから前記洗浄液を排出する第2洗浄工程と、前記第1インク供給ラインとの接続を、前記洗浄液タンクから他の第1タンクとする洗浄後工程と、前記洗浄後工程の後、前記他の第1タンクから、前記第1インク供給ラインと、開放された状態にある前記第2インク供給ラインとを介して前記第2タンクに前記インクを供給し、前記第2タンクから前記記録ヘッドに前記インクを供給するインク供給工程とを含むことを特徴とするインク置換方法である。
これによれば、一の第1タンクの取り外しと、他の第1タンクの取り付けとの際に、第1インク供給ラインにエアなどの不純物が流入したとしても、第1タンクと第2タンクとの間に設置した分岐部に接続された排出ラインから不純物を排出することができる。したがって、記録ヘッド(ノズル)への不純物の流入を防止し、エアなどの不純物が要因となって発生する吐出不良を低減することができる。また、第1の課題解決手段のインクジェット記録装置による上記機能と同様の機能を発揮することができる。
第4の課題解決手段は、第3の課題解決手段のインク置換方法を含むインクジェット記録方法であって、前記インク供給工程の後、前記インクジェット記録装置に、前記画像データを入力する画像データ入力工程と、前記画像データ入力工程で入力された前記画像データにしたがい前記インクを吐出して、前記記録媒体に前記画像を記録する画像記録工程とを含むことを特徴とするインクジェット記録方法である。
これによれば、インク置換前のインクと、インク置換後のインクとの混色を防止しつつ、インク置換後のインクを用いて好適なインクジェット記録を行うことができる。すなわち、このインクジェット記録方法によれば、記録媒体に好適な画像を記録することができる。
本発明によれば、インクジェット記録装置でのインク置換を、効率的かつ好適に行い得る新たなインクジェット記録装置およびインク置換方法を得ることが可能であるとともに、このインク置換方法によって置換されたインクで画像を記録するインクジェット記録方法を得ることができる。
インクジェット記録装置を示す図である。 インクジェット記録装置のインク供給経路を示す図である。 (a)はインク置換方法の第1工程と第2工程とを説明し、(b)はインク置換方法の第3工程を説明する図である。
本発明を反映した上記課題解決手段を実施するための実施形態について、図面を用いて以下に詳細に説明する。上記課題解決手段は以下に記載の構成に限定されるものではなく、同一の技術的思想において種々の構成を採用することができる。
(インクジェット記録装置の概要)
インクジェット記録装置100について、図1を参照して説明する。インクジェット記録装置100は、走査型のインクジェット記録装置であって、キャリッジ200とキャリッジ移動部300とインク供給部400と搬送部500とを備える。
キャリッジ200には、サブタンク160(図2参照)と複数の記録ヘッド170(図2参照)とが取り付けられている。記録ヘッド170には、インクを吐出するノズルが、搬送部500で記録媒体600がセットされる設置面に対向して複数形成されている。サブタンク160と記録ヘッド170との接続などについては、後述する。キャリッジ移動部300は、キャリッジ200を、主走査方向に往復移動(走査)する。これによって、記録ヘッド170の主走査方向への移動が実現される。
インク供給部400は、インクを貯留したメインタンク110を備える。メインタンク110は、インク供給ライン120によってサブタンク160と接続され、インク供給部400が備える送液機構(図1で図示を省略)によって、メインタンク110からサブタンク160に、メインタンク110で貯留されているインクが供給される。送液機構として、インクジェット記録装置100は、送液用のポンプを備え、送液用ポンプでメインタンク110内に圧縮空気を流入させ、これによってメインタンク110内を加圧する(加圧圧送方式)。なお、送液機構としては、このような送液用ポンプとは異なる構成とすることもできる。
インクジェット記録装置100は、自装置の制御を司る制御部(図1で図示を省略)を備える。制御部は、インクジェット記録装置100で実行される各種処理(例えば、インクジェット記録処理)を制御する。
(インクジェット記録装置のインク供給経路)
インクジェット記録装置100に設けられたインク供給経路について、図2を参照して説明する。上述したとおり、メインタンク110とサブタンク160とは、インク供給ライン120で接続されている。また、サブタンク160と記録ヘッド170とは、タンクヘッド間ライン180で接続され、サブタンク160に貯留されているインクが、このタンクヘッド間ライン180を通過して記録ヘッド170に供給される。インク供給ライン120には、所定の位置に、分岐部140が設置されている。
分岐部140は、第1バルブ142と第2バルブ144とを含む。分岐部140には、一端がメインタンク110に接続された、インク供給ライン120を構成する第1インク供給ライン122の他端が接続されている。また、分岐部140、詳細には、第1バルブ142には、一端がサブタンク160に接続された、インク供給ライン120を構成する第2インク供給ライン124の他端が接続されている。さらに、分岐部140、詳細には、第2バルブ144には、一端から第1インク供給ライン122を通過した流体を排出可能な排出ライン130の他端が接続されている。
第2インク供給ライン124および排出ライン130のそれぞれは、開放された状態(開放状態)と閉鎖された状態(閉鎖状態)とに移行可能である。具体的に、第1バルブ142を開放状態とし、第2バルブ144を閉鎖状態とすると、第2インク供給ライン124を開放状態とし、排出ライン130を閉鎖状態とすることができる。これに対し、第1バルブ142を閉鎖状態とし、第2バルブ144を開放状態とすると、第2インク供給ライン124を閉鎖状態とし、排出ライン130を開放状態とすることができる。なお、第1バルブ142および第2バルブ144をともに閉鎖状態とすると、第2インク供給ライン124および排出ライン130をともに閉鎖状態とすることができる。
第1バルブ142と第2バルブ144は、制御部による制御を可能とするため電磁弁で構成される。第1バルブ142と第2バルブ144とは、インクジェット記録装置100における設計上の寸法を考慮した上で可能な限り、実際に第1インク供給ライン122が2方向に分岐する分岐点Aの近傍に設置される。
ここで、第1インク供給ライン122および第2インク供給ライン124は、同一または異なる内径を有した配管(例えば、チューブ)によって構成されている。排出ライン130は、第1インク供給ライン122および第2インク供給ライン124の内径以上の内径を有する配管(例えば、チューブ)によって構成されている。このような構成によれば、次に説明するインク置換を効率的に行うことができる。例えば、第1インク供給ライン122、第2インク供給ライン124および排出ライン130の内径を等しくすると、各経路の流量抵抗が等しくなり、分岐点Aでの流路抵抗の発生を抑制でき、インク置換を効率的に行うことができる。
(インク置換方法およびインクジェット記録方法)
記録ヘッド170に供給される一の色のインクを、他の色のインクに置換する場合に行われるインク置換方法について、図3を参照して説明する。なお、以下では、黒色インクから黄色インクへのインク置換を例とし、インク置換方法の各工程を説明する。
まず、インク置換方法の第1工程では、黒色のインクが貯留されたメインタンク110が、第1インク供給ライン122から取り外され、そして、インク供給部400から取り外される。その後、洗浄液タンク190が、インク供給部400に取り付けられるとともに、第1インク供給ライン122に対し、ステンレスカプラまたは所定の継ぎ手などの簡易接続部材を用いて接続される(図3(a)参照)。
第2工程では、新たに第1インク供給ライン122に接続された洗浄液タンク190内が送液機構によって加圧され、また、第1バルブ142が閉鎖状態に移行され、第2バルブ144が開放状態に移行される。これによって、洗浄液タンク190内の洗浄液(例えば、洗浄水)が、第1インク供給ライン122に供給される。第1インク供給ライン122に供給された洗浄液は、閉鎖状態の第1バルブ142を通過できず、開放状態の第2バルブ144を通過し、排出ライン130側に流入し、第1インク供給ライン122内に残存していた黒色のインクとともに、排出ライン130の一端(開口部)から排出される(図3(a)に示す矢印「1」参照)。洗浄液の供給(通水)は、例えば、第1インク供給ライン122の内径寸法、管長および管屈といった設置状態と、インク粘度、メインタンク加圧量などの運用条件とを考慮し決定された、所定時間実施される。これによって、第1インク供給ライン122から、当初接続されていたメインタンク110から供給された黒色インクが排出され、第1インク供給ライン122が洗浄される。
第3工程では、第1バルブ142が開放状態に移行され、第2バルブ144が閉鎖状態に移行される(図3(b)参照)。そして、加圧状態にある洗浄液タンク190から、第1インク供給ライン122に供給された洗浄液が、開放状態の第1バルブ142を通過し、第2インク供給ライン124側に流入する。第2インク供給ライン124側に流入した洗浄液は、サブタンク160とタンクヘッド間ライン180とを通過し、第2インク供給ライン124内などに残存していた黒色のインクとともに、記録ヘッド170のノズルから排出される(図3(b)に示す矢印「2」参照)。第3工程についても、洗浄液の供給(通水)は、第2工程と同様に、設置状態と運用条件とを考慮し決定された所定時間実施される。
なお、第3工程で、洗浄液は、閉鎖状態の第2バルブ144を通過することができず、したがって、洗浄液は、排出ライン130に流入しない。また、第3工程では、インクジェット記録装置100が、サブタンク160で微小引き圧(負圧)による界面制御を実行可能な構成を有する場合、引き圧の空圧ラインへ圧力をかけて強制パージを行うとよい。これによれば、第3工程を効率的に実行することができる。
第4工程(図示を省略)では、洗浄液タンク190が、第1インク供給ライン122から取り外され、そして、インク供給部400から取り外される。その後、黄色のインクが貯留されたメインタンク110が、インク供給部400に取り付けられ、第1インク供給ライン122に接続される(メインタンク110が接続された後の状態については図2参照)。
第5工程(図示を省略)では、次の2つの動作が実行される。まず、第1バルブ142が閉鎖状態に移行され、第2バルブ144が開放状態に移行される。その上で、黄色のインクが貯留されたメインタンク110内が加圧され、このメインタンク110から黄色のインクが、第1インク供給ライン122に供給され、開放状態にある排出ライン130から、第1インク供給ライン122に残存していた洗浄液と、洗浄液タンク190から黄色のインクが貯留されたメインタンク110への交換の際に、第1インク供給ライン122に流入したエアなどの不純物とが排出される。
その後、第1バルブ142が開放状態に移行され、第2バルブ144が閉鎖状態に移行される。そして、加圧状態にある黄色のインクが貯留されたメインタンク110から、第1インク供給ライン122と、開放状態にある第2インク供給ライン124とを介してサブタンク160に黄色のインクが供給され、さらに、サブタンク160からタンクヘッド間ライン180を介して記録ヘッド170に黄色のインクが供給される。なお、黄色のインクの供給に際し、第2インク供給ライン124などに残存していた洗浄液などが、ノズルから排出される。
すなわち、インクジェット記録装置100でのインク置換は、上記第1工程〜第5工程によって実現される。なお、例えば、黄色のインクが貯留されたメインタンク110を、さらに他の色のインクまたは再度黒色のインクに置換する場合、第1工程〜第5工程を再度実行する。インク置換がなされたインクジェット記録装置100では、画像の記録が可能となる。第5工程につづけて行われる、置換された黄色のインクを用いたインクジェット記録方法について、説明する。
第6工程(図示を省略)では、インクジェット記録装置100に、画像データを入力する。画像データは、インクジェット記録装置100と通信可能に接続された、パーソナルコンピュータなどの外部装置を、作業者が操作し、入力される。
第7工程(図示を省略)では、第6工程で入力された画像データにしたがい黄色のインクが吐出され、搬送部500の設置面にセットされ、これによって搬送される記録媒体600に画像が記録される。具体的には、インクジェット記録装置100の制御部は、キャリッジ移動部300を動作させ、キャリッジ200(記録ヘッド170)の移動に同期した所定のタイミングで、入力された画像データにしたがい、記録ヘッド170のノズルからインクが吐出されるように制御し、記録媒体600に画像を記録する。
(本実施形態の構成による有利な効果)
本実施形態の構成によれば、次に記載の有利な効果を得ることができる。
(1)インク置換の際の、インクの送液方向をメインタンク110から下流側(排出ライン130,記録ヘッド170側)に向けた一方向とすることが可能で、インクジェット記録装置100の構成をシンプルとし、さらに好適な洗浄効果を得ることができる(インク置換方法の第2工程および第3工程参照)。
(2)インク置換前のインクであって、インク供給ライン120内に残存しているインク(上記に基づけば黒色のインク)を、流路抵抗の高い記録ヘッド170のノズルから排出するのではなく、別途、インク供給ライン120の内径以上の内径の排出ライン130をインク供給ライン120から分岐させて設けることで、インク供給ライン120の洗浄(インク置換方法の第2工程および第3工程参照)を短時間で、好適に行うことができる。換言すれば、インク置換を短時間で、好適に行うことができる。
(3)メインタンク110とサブタンク160との間に、分岐部140を設置することで、メインタンク110を取り外し、また取り付ける際に、第1インク供給ライン122に流入するエアなどの不純物を、排出ライン130側に逸らすことが可能で、記録ヘッド170(ノズル)への不純物の流入を防止しつつ、好適な洗浄効果を得ることができる。なお、記録ヘッド170のノズルにエアが流入した場合、吐出不良の要因となる。
(4)分岐部140において、第1バルブ142と第2バルブ144とを、分岐点A側に設置することで、分岐点Aと第1バルブ142,第2バルブ144との間に形成されるインク貯留スペースを縮小させることができる。そして、このような構成により、インク使用量の削減と、好適なインク置換を行うことができる。
(5)インク置換方法の第1工程〜第3工程によって、メインタンク110から下流側を好適に洗浄できるため、例えば、上述のように黒色のインクから、色の薄い黄色のインクに置換した場合であっても、黄色に黒色が混色するといった状態を防止することが可能で、不良ロスを発生させる要因を最小限に抑えることができる。
(変形例)
本実施形態の構成は、各種の点を考慮し、次に記載の構成とすることもできる。
(1)上記では、走査型のインクジェット記録装置100を例に説明したが、本実施形態の構成は、ライン型のインクジェット記録装置であっても、適用することができる。
(2)上記では、分岐部140の省スペース化などの点を考慮し、インク供給ライン120を分岐する分岐部140を、それぞれ別個の第1バルブ142と第2バルブ144とで構成した。しかし、これ以外の構成とすることも可能で、第1バルブ142と第2バルブ144とを単一のバルブ機構、例えば三方弁による分岐部140にすることもできる。単一のバルブ機構とした場合、インクジェット記録装置100の部品点数を少なくすることができる。
100 インクジェット記録装置
110 メインタンク(第1タンクに対応)
120 インク供給ライン
122 第1インク供給ライン
124 第2インク供給ライン
130 排出ライン
140 分岐部
142 第1バルブ
144 第2バルブ
160 サブタンク(第2タンクに対応)
170 記録ヘッド
180 タンクヘッド間ライン

Claims (4)

  1. 第1タンクからインク供給ラインを介して第2タンクにインクを供給し、前記第2タンクから記録ヘッドに前記インクを供給し、前記記録ヘッドに形成されたノズルから前記インクを吐出して記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、
    前記インク供給ラインには、前記インク供給ラインを分岐する分岐部が設置され、
    前記分岐部には、一端が前記第1タンクに接続された、前記インク供給ラインを構成する第1インク供給ラインの他端が接続され、一端が前記第2タンクに接続された、前記インク供給ラインを構成する第2インク供給ラインの他端が接続され、さらに、一端から前記第1インク供給ラインを通過した流体を排出可能な排出ラインの他端が接続され、
    前記第2インク供給ラインおよび前記排出ラインのそれぞれは、開放された状態と閉鎖された状態とに移行可能であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記排出ラインは、前記第1インク供給ラインおよび前記第2インク供給ラインの内径以上の内径を有することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 第1タンクからインク供給ラインを介して第2タンクにインクを供給し、前記第2タンクから記録ヘッドに前記インクを供給し、前記記録ヘッドに形成されたノズルから前記インクを吐出して記録媒体に画像を記録可能で、前記インク供給ラインには、前記インク供給ラインを分岐する分岐部が設置され、前記分岐部には、一端が前記第1タンクに接続された、前記インク供給ラインを構成する第1インク供給ラインの他端が接続され、一端が前記第2タンクに接続された、前記インク供給ラインを構成する第2インク供給ラインの他端が接続され、さらに、一端から前記第1インク供給ラインを通過した流体を排出可能な排出ラインの他端が接続され、前記第2インク供給ラインおよび前記排出ラインのそれぞれは、開放された状態と閉鎖された状態とに移行可能であるインクジェット記録装置で、前記インク供給ラインを洗浄し、前記インクを置換するインク置換方法であって、
    前記第1インク供給ラインとの接続を、一の第1タンクから洗浄液タンクとする洗浄前工程と、
    前記洗浄前工程の後、前記第2インク供給ラインが閉鎖され、前記排出ラインが開放された状態で、前記洗浄液タンクから、前記第1インク供給ラインに前記洗浄液タンク内の洗浄液を供給し、前記分岐部を通過し、開放された状態にある前記排出ラインの一端から前記洗浄液を排出する第1洗浄工程と、
    前記第1洗浄工程の後、前記第2インク供給ラインが開放され、前記排出ラインが閉鎖された状態で、前記第1インク供給ラインに前記洗浄液タンク内の前記洗浄液を供給し、前記分岐部を通過し、開放された状態にある前記第2インク供給ラインを介して、前記記録ヘッドの前記ノズルから前記洗浄液を排出する第2洗浄工程と、
    前記第1インク供給ラインとの接続を、前記洗浄液タンクから他の第1タンクとする洗浄後工程と、
    前記洗浄後工程の後、前記他の第1タンクから、前記第1インク供給ラインと、開放された状態にある前記第2インク供給ラインとを介して前記第2タンクに前記インクを供給し、前記第2タンクから前記記録ヘッドに前記インクを供給するインク供給工程とを含むことを特徴とするインク置換方法。
  4. 請求項3に記載のインク置換方法を含むインクジェット記録方法であって、
    前記インク供給工程の後、前記インクジェット記録装置に、前記画像データを入力する画像データ入力工程と、
    前記画像データ入力工程で入力された前記画像データにしたがい前記インクを吐出して、前記記録媒体に前記画像を記録する画像記録工程とを含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
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