JP2011070737A - 光ピックアップ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 1つのレーザーダイオードから放射されるレーザー光によって異なる規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うことが出来るピックアップ装置を提供する。
【解決手段】 レーザーダイオード1から放射されるレーザー光が同一の光学部品にて構成される光路を通して入射されるとともに該レーザー光を光ディスクの表面から信号記録層までの距離が短い第1光ディスク、光ディスクの表面から信号記録層までの距離が長い第2光ディスク及び光ディスクの表面から信号記録層までの距離が前記第1光ディスクより長く第2光ディスクより短い第3光ディスクの各信号記録層に集光させる対物レンズ9を備え、各光ディスクに設けられている信号記録層に記録されている信号の読み出し動作を行うことが出来る集光スポットを生成する回折輪帯を前記対物レンズ9に形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】 レーザーダイオード1から放射されるレーザー光が同一の光学部品にて構成される光路を通して入射されるとともに該レーザー光を光ディスクの表面から信号記録層までの距離が短い第1光ディスク、光ディスクの表面から信号記録層までの距離が長い第2光ディスク及び光ディスクの表面から信号記録層までの距離が前記第1光ディスクより長く第2光ディスクより短い第3光ディスクの各信号記録層に集光させる対物レンズ9を備え、各光ディスクに設けられている信号記録層に記録されている信号の読み出し動作を行うことが出来る集光スポットを生成する回折輪帯を前記対物レンズ9に形成する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、光ディスクに記録されている信号の読み出し動作や光ディスクに信号の記録動作をレーザー光によって行う光ピックアップ装置に関する。
光ピックアップ装置から照射されるレーザー光を光ディスクの信号記録層に照射することによって信号の再生動作や信号の記録動作を行うことが出来る光ディスク装置が普及している。
光ディスク装置としては、CDやDVDと呼ばれる光ディスクを使用するものが一般に普及しているが、最近では記録密度を向上させた光ディスク、即ちBlu−ray規格の光ディスクを使用するものが開発されている。
CD規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うレーザー光としては、波長が785nmである赤外光が使用され、DVD規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作行うレーザー光としては、波長が655nmの赤色光が使用されている。
また、CD規格の光ディスクにおける信号記録層と光ディスクの表面との間に設けられている透明な保護層の厚さは1.2mmであり、この信号記録層から信号の読み出し動作を行うために使用される対物レンズの開口数は、0.47と設定されている。そして、DVD規格の光ディスクにおける信号記録層と光ディスクの表面との間に設けられている透明な保護層の厚さは0.6mmであり、この信号記録層から信号の読み出し動作を行うために使用される対物レンズの開口数は、0.6と設定されている。
斯かるCD規格及びDVD規格の光ディスクに対して、Blu−ray規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うレーザー光としては、波長が短いレーザー光、例えば波長が405nmの青紫色光が使用されている。
Blu−ray規格の光ディスクにおける信号記録層の上面に設けられている保護層の厚さは、0.1mmであり、この信号記録層から信号の読み出し動作を行うために使用される対物レンズの開口数は、0.85と設定されている。
Blu−ray規格の光ディスクに設けられている信号記録層に記録されている信号の再生動作や該信号記録層に信号を記録するためにレーザー光を集光させることによって生成されるレーザースポットの径を小さくする必要がある。所望のレーザースポット形状を得るために使用される対物レンズは、開口数が大きくなるだけでなく焦点距離が短くなるので、対物レンズの曲率半径が小さくなるという特徴がある。
前述したCD規格、DVD規格及びBlu−ray規格の全ての光ディスクに記録されている信号の読み出し動作や記録動作を行うことが出来る光ディスク装置が製品化されているが、斯かる光ディスク装置に組み込まれる光ピックアップ装置には、前述した各規格に対応した波長のレーザー光を放射するレーザーダイオードや該レーザーダイオードから放射されるレーザー光を各光ディスクに設けられている信号記録層に集光させる対物レンズが組み込まれている。
前述した異なる全ての規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うこ
とが出来る光ピックアップ装置には、CD規格及びDVD規格の光ディスクに対するレーザー光の集光動作を行う対物レンズとBlu−ray規格の光ディスクに対するレーザー光の集光動作を行う対物レンズの2つの対物レンズが組み込まれている。
とが出来る光ピックアップ装置には、CD規格及びDVD規格の光ディスクに対するレーザー光の集光動作を行う対物レンズとBlu−ray規格の光ディスクに対するレーザー光の集光動作を行う対物レンズの2つの対物レンズが組み込まれている。
斯かる2つの対物レンズが組み込まれた光ピックアップ装置は、光学系の構成が複雑になるという問題があるだけでなく光ピックアップ装置の形状が大きくなるという問題がある。斯かる問題を解決する方法として1つの対物レンズにて全ての規格の光ディスクに対するレーザー光の集光動作を行うようにした技術が開発されている。
そして、光ピックアップ装置では、光ディスクのレーザー光の入射面であるディスク面と信号記録層との間にある保護層の厚みに起因して球面収差が発生し、信号の再生動作や記録動作が正常に行えないという問題があり、斯かる問題を解決する方法としてレーザーダイオードと対物レンズとの間に設けられているコリメートレンズを光軸方向へ移動させて球面収差を補正する技術が開発されている。
特許文献1に記載の光ピックアップ装置は、1つの対物レンズによって規格の異なる3つの光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うように構成されているが、各光ディスクの規格に対応した波長のレーザー光を放射するレーザーダイオードを使用しているので、高価になるだけでなく光学系が複雑になるとともにレーザー光毎に調整を行う必要があるので、組立作業を容易に行うことが出来ないという問題がある。
本発明は、斯かる問題を解決することが出来る光ピックアップ装置を提供しようとするものである。
本発明は、レーザーダイオードから放射されるレーザー光が同一の光学部品にて構成される光路を通して入射されるとともに該レーザー光を光ディスクの表面から信号記録層までの距離が短い第1光ディスク、光ディスクの表面から信号記録層までの距離が長い第2光ディスク及び光ディスクの表面から信号記録層までの距離が前記第1光ディスクより長く第2光ディスクより短い第3光ディスクの各信号記録層に集光させる対物レンズを備え、各光ディスクに設けられている信号記録層に記録されている信号の読み出し動作を行うことが出来る集光スポットを生成する回折輪帯を前記対物レンズに形成したことを特徴とするものである。
また、本発明は、対物レンズの外周側の領域にて集光されるレーザー光にて第1光ディスクに設けられている信号記録層に記録されている信号の読み出し動作を行うための集光スポットを生成させ、該対物レンズの内周側の領域にて集光されるレーザー光にて第2光ディスク及び第3光ディスクに設けられている信号記録層に記録されている信号の読み出し動作を行うための集光スポットを生成させるようにしたことを特徴とするものである。
そして、本発明は、回折輪帯にて回折せしめられる回折光の光次数を相違させることによって各信号記録層に記録されている信号の読み出し動作を行う集光スポットを生成するようにしたことを特徴とするものである。
更に、本発明は、レーザー光を放射するレーザーダイオードと対物レンズとの間の光路内に球面収差を補正する球面収差補正手段を設けたことを特徴とするものである。
また、本発明は、球面収差補正手段としてコリメートレンズを使用し、該コリメートレンズを光軸方向へ移動させることによって球面収差を補正するようにしたことを特徴とするものである。
そして、本発明は、球面収差補正手段として液晶収差補正素子を使用し、該液晶収差補正素子のパターンを変更させることによって球面収差を補正するようにしたことを特徴とするものである。
本発明の光ピックアップ装置は、1つのレーザーダイオードから放射されるレーザー光を同一の光学部品にて構成された光路を通して1つの対物レンズに入射させ、該対物レンズに形成されている回折輪帯によって異なる3つの規格の光ディスクに設けられている信号記録層に集光させるようにしたので、光学部品の数を少なくすることが出来る。従って、本発明は、光ピックアップ装置の小型化に適しているだけでなく、安価にて製造することが出来るという利点を有している。
1つのレーザーダイオードから放射されるレーザー光を1つの対物レンズに照射させ、該対物レンズに形成されている回折輪帯によって異なる3つの規格の光ディスクに設けられている信号記録層への集光動作を行うようにしたので、光ピックアップ装置の価格を下げることが出来る。
図1において、1は例えば波長が405nmの青紫色光であるレーザー光を放射するレーザーダイオード、2は前記レーザーダイオード1から放射されるレーザー光が入射される回折格子であり、レーザー光を0次光であるメインビーム、+1次光及び−1次光である2つのサブビームに分離する回折格子部2aと入射されるレーザー光をS方向の直線偏光光に変換する1/2波長板2bとより構成されている。
3は前記回折格子2を透過したレーザー光が入射される位置に設けられている偏光ビームスプリッタであり、前記1/2波長板2bによってS偏光光にされたレーザー光の多くを反射し、P方向に偏光されたレーザー光の全てを透過させる制御膜3aが設けられている。4は前記レーザーダイオード1から放射されたレーザー光の中の前記偏光ビームスプリッタ3の制御膜3aを透過したレーザー光が照射される位置に設けられているモニター用光検出器であり、その検出出力は前記レーザーダイオード1から放射されるレーザー光
の出力を制御するために使用される。
の出力を制御するために使用される。
5は前記偏光ビームスプリッタ3の制御膜3aにて反射されたレーザー光が入射される位置に設けられている1/4波長板であり、入射されるレーザー光を直線偏光光から円偏光光に、また反対に円偏光光から直線偏光光に変換する作用を成すものである。6は前記1/4波長板5を透過したレーザー光が入射されるとともに入射されるレーザー光を平行光に変換するコリメートレンズであり、収差補正用モーター7によって光軸方向、即ち矢印A及びB方向へ変位せしめられるように構成されている。前記コリメートレンズ6の光軸方向への変位動作によって光ディスクDの保護層の厚さに基づいて生じる球面収差を補正するように構成されている。
8は前記コリメートレンズ6を透過したレーザー光が入射される位置に設けられている立ち上げミラーであり、入射されるレーザー光を対物レンズ9の方向に反射させるように構成されている。
Dは光ディスクであり、L1は光ディスクの表面から信号記録層までの距離が短い第1光ディスクD1における信号記録層、L2は光ディスクの表面から信号記録層までの距離が長い第2光ディスクD2における信号記録層、L3は光ディスクの表面から信号記録層までの距離が第1光ディスクD1より長く第2光ディスクD2より短い第3光ディスクD3における信号記録層の位置を示すものである。
斯かる構成において、レーザーダイオード1から放射されたレーザー光は、回折格子2、偏光ビームスプリッタ3、1/4波長板5、コリメートレンズ6、立ち上げミラー8を介して対物レンズ9に入射された後、該対物レンズ9の集光動作によって光ディスクDに設けられている信号記録層L1またはL2またはL3に集光スポットとして照射されるが、前記信号記録層L1、L2、L3に照射されたレーザー光は該信号記録層L1、L2、L3にて戻り光として反射されることになる。
光ディスクDの信号記録層L1、L2、L3から反射された戻り光は、対物レンズ9、立ち上げミラー8、コリメートレンズ6及び1/4波長板5を通して偏光ビームスプリッタ3の反射膜3aに入射される。このようにして偏光ビームスプリッタ3の反射膜3aに入射される戻り光は、前記1/4波長板5による位相変更動作によってP方向の直線偏光光に変更されている。従って、斯かる戻り光は前記反射膜3aにて反射されることはなく、制御用レーザー光Lcとして該反射膜3aを透過することになる。
10は前記偏光ビームスプリッタ3の反射膜3aを透過した制御用レーザー光Lcが入射されるセンサーレンズであり、PDICと呼ばれる光検出器11に設けられている受光部に制御用レーザー光Lcに非点収差を付加させて照射する作用を成すものである。前記光検出器11には、周知の4分割センサー等が設けられており、メインビームの照射動作によって光ディスクDの信号記録層に記録されている信号の読み取り動作に伴う信号生成動作及び非点収差法によるフォーカシング制御動作を行うためのフォーカスエラー信号生成動作、そして2つのサブビームの照射動作によってトラッキング制御動作を行うためのトラッキングエラー信号生成動作を行うように構成されている。斯かる各種の信号生成のための制御動作は、周知であるので、その説明は省略する。
前述したように本発明に係る光ピックアップ装置は構成されているが、斯かる構成において、前記対物レンズ9は、光ピックアップ装置の基台に4本または6本の支持ワイヤーによって光ディスクDの信号面に対して垂直方向、即ちフォーカシング方向への変位動作及び光ディスクDの径方向、即ちトラッキング方向への変位動作を可能に支持されているレンズ保持枠(図示せず)に固定されている。
前述した対物レンズ9のフォーカシング方向及びトラッキング方向への変位動作は、レンズ保持枠に設けられているフォーカシングコイル及びトラッキングコイルに駆動信号を供給することによって行われるが、斯かるフォーカシング制御動作及びトラッキング制御動作は周知であり、その説明は省略する。
以上に説明したように本発明に係る光ピックアップ装置は構成されており、斯かる構成の光ピックアップ装置の動作について説明する。
光ディスクDに記録されている信号の再生動作を行う場合には、レーザーダイオード1に駆動電流が供給され、該レーザーダイオード1から波長が405nmのレーザー光が放射される。前記レーザーダイオード1から放射されたレーザー光は、回折格子2に入射され、該回折格子2を構成する回折格子部2aによって0次光、+1次光及び−1次光に分離されるとともに1/2波長板2bによってS方向の直線偏光光に変換される。前記回折格子2を透過したレーザー光は、偏光ビームスプリッタ3に入射され、該偏光ビームスプリッタ3に設けられている制御膜3aにて反射されるとともに一部のレーザー光は透過してモニター用光検出器4に照射される。
前記モニター用光検出器4に照射されるレーザー光の強度は、前記レーザーダイオード1から放射されるレーザー光の強度に比例するため、該モニター用光検出器4から得られるモニター信号を利用してレーザーダイオード1へ供給される駆動電流の大きさを制御することによってレーザー光の強度を所望の強度になるように調整することが出来る。
前記制御膜3aにて反射されたレーザー光は、1/4波長板5を通してコリメートレンズ6に入射され該コリメートレンズ6の働きによって平行光に変換される。前記コリメートレンズ6によって平行光に変換されたレーザー光は、反射ミラー8にて反射された後対物レンズ9に入射される。前記対物レンズ9に入射されたレーザー光は該対物レンズ9の集光動作によって光ディスクDの各信号記録層に集光スポットとして照射されることになる。
また、前述した対物レンズ9によるレーザー光の集光動作が行われるとき、各信号記録層と光ディスクDの信号入射面である表面との間にある保護層の厚みの相違によって球面収差が発生するが、本実施例に示したコリメートレンズ6を光軸方向へ変位させることによってこの球面収差が最も少なくなるように調整することが出来る。斯かるコリメートレンズ6の変位による調整動作は収差補正用モーター7を回転駆動することによって行われるが、斯かる調整制御動作は一般的に行われており、その説明は省略する。
前述した動作によってレーザー光の光ディスクDに設けられている信号記録層への照射動作が行われるが、斯かる照射動作が行われるとき、該信号記録層から反射される戻り光が対物レンズ9に対して光ディスクD側から入射される。前記対物レンズ9に入射された戻り光は、反射ミラー8、コリメートレンズ6及び1/4波長板5を通して偏光ビームスプリッタ3に入射される。前記偏光ビームスプリッタ3に入射される戻り光は、P方向の直線偏光光に変換されているので、該偏光ビームスプリッタ3に設けられている制御膜3aを透過することになる。
前記制御膜3aを透過したレーザー光の戻り光は、制御用レーザー光Lcとしてセンサーレンズ10に入射され、該センサーレンズ10の働きによって非点収差が発生せしめられる。前記センサーレンズ10によって非点収差が発生せしめられた制御用レーザー光Lcは、該センサーレンズ10の集光動作によって光検出器11に設けられている4分割センサー等のセンサー部に照射される。このようにして戻り光が光検出器11に照射される
結果、該光検出器11に組み込まれているセンサー部に照射されるスポット形状の変化を利用して周知のようにフォーカスエラー信号の生成動作が行われる。斯かるフォーカスエラー信号を利用して対物レンズ9を光ディスクDの信号面方向へ変位させることによってフォーカス制御動作を行うことが出来る。
結果、該光検出器11に組み込まれているセンサー部に照射されるスポット形状の変化を利用して周知のようにフォーカスエラー信号の生成動作が行われる。斯かるフォーカスエラー信号を利用して対物レンズ9を光ディスクDの信号面方向へ変位させることによってフォーカス制御動作を行うことが出来る。
また、本実施例では説明しないが、回折格子2によって生成される+1次光と−1次光を利用した周知のトラッキング制御動作を行うことが出来るように構成されており、斯かる制御動作を行うことによって光ディスクDに記録されている信号の読み取り動作が行われることになる。
そして、光検出器11から得られる再生信号のレベルの大きさを検出することによって光ディスクDの信号記録層に生成されている集光スポットの良否を認識することが出来るので、この認識信号に基づいて収差補正用モーター7を回転駆動させてコリメートレンズ6の光軸方向の位置を調整することによって球面収差を補正することが出来る。
以上に説明したように図1に示した構成の光ピックアップ装置における信号の再生動作等は行われるが、次に本発明の要旨である対物レンズ9の各光ディスクに対する集光動作について、図2、図3及び図4を参照して説明する。
尚、本実施例では、第1光ディスクD1はBlu−ray規格の光ディスク、第2光ディスクD2はCD規格の光ディスク、第3光ディスクD3はDVD規格の光ディスクとして説明する。
本発明における対物レンズ9のレーザーダイオード1から放射されるレーザー光が入射される面には、回折輪帯(図示せず)が形成されている。斯かる回折輪帯は例えば特開2006−107680号公報に記載されているような断面が鋸状になるように形成されている。
斯かる構成において、レーザーダイオード1から放射されたレーザー光は図2、図3及び図4に示すように対物レンズ9に対して矢印の方向から例えば平行光として入射されるように構成されている。
図2はBlu−ray規格の光ディスクである第1光ディスクD1を使用する場合のレーザー光と対物レンズ9及び第1光ディスクD1との関係を示すものであり、斜線で示す部分のレーザー光が第1光ディスクD1に設けられている信号記録層L1上に集光されるように回折輪帯が前記対物レンズ9の表面に形成されている。
第1光ディスクD1を使用する場合には、対物レンズ9に形成されている回折輪帯によって信号記録層L1にレーザー光が集光されるが、図示したように対物レンズ9の外周側の領域に入射されるレーザー光を使用するように構成されている。斯かる集光動作が行われる場合に対物レンズ9の開口数は、図示したように0.85になるように、また回折輪帯によって回折されて使用されるレーザー光は0次の回折光になるように設定されている。
以上に説明したようにBlu−ray規格の光ディスクである第1光ディスクD1を使用する場合には、波長が405nmのレーザー光を使用し、且つ対物レンズ9の開口数が0.85となるように設定されているので、第1光ディスクD1の信号記録層L1に記録されている信号の読み出し動作を行うことが出来る。
図3はCD規格の光ディスクである第2光ディスクD2を使用する場合のレーザー光と
対物レンズ9及び第2光ディスクD2との関係を示すものであり、斜線で示す部分のレーザー光が第2光ディスクD2に設けられている信号記録層L2上に集光されるように回折輪帯が前記対物レンズ9の表面に形成されている。
対物レンズ9及び第2光ディスクD2との関係を示すものであり、斜線で示す部分のレーザー光が第2光ディスクD2に設けられている信号記録層L2上に集光されるように回折輪帯が前記対物レンズ9の表面に形成されている。
第2光ディスクD2を使用する場合には、対物レンズ9に形成されている回折輪帯によって信号記録層L2にレーザー光が集光されるが、図示したように対物レンズ9の内周側の領域に入射されるレーザー光が使用されるように構成されている。斯かる集光動作が行われる場合に対物レンズ9の開口数は、図示したように0.24になるように、また回折輪帯によって回折されて使用されるレーザー光は3次の回折光になるように設定されている。
CD規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うために使用されるレーザー光の波長は前述したように785nmであり、また対物レンズの開口数は0.47に設定されているが、本発明の実施例ではレーザー光として波長が405nmと短いレーザー光を使用しており、対物レンズ9の開口数を0.24と小さくすることによってCD規格の光ディスクに記録されている信号を読み出すために必要な集光スポットと同様の集光スポットを生成することが出来る。
以上に説明したようにCD規格の光ディスクである第2光ディスクD2を使用する場合には、波長が405nmのレーザー光を使用し、且つ対物レンズ9の開口数が0.24となるように設定することによってCD規格の光ディスクに記録されている信号を読み出すために必要な集光スポットと同様の集光スポットを生成させるようにしたので、第2光ディスクD2の信号記録層L2に記録されている信号の読み出し動作を支障なく行うことが出来る。
図4はDVD規格の光ディスクである第3光ディスクD3を使用する場合のレーザー光と対物レンズ9及び第3光ディスクD3との関係を示すものであり、斜線で示す部分のレーザー光が第3光ディスクD3に設けられている信号記録層L3上に集光されるように回折輪帯が前記対物レンズ9の表面に形成されている。
第3光ディスクD3を使用する場合には、対物レンズ9に形成されている回折輪帯によって信号記録層L3にレーザー光が集光されるが、図示したように対物レンズ9の内周側の領域に入射されるレーザー光が使用されるように構成されている。斯かる集光動作が行われる場合に対物レンズ9の開口数は、図示したように0.37になるように、また回折輪帯によって回折されて使用されるレーザー光は1次の回折光になるように設定されている。
DVD規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うために使用されるレーザー光の波長は前述したように655nmであり、また対物レンズの開口数は0.6に設定されているが、本発明の実施例ではレーザー光として波長が405nmと短いレーザー光を使用しており、対物レンズ9の開口数を0.37と小さくすることによってDVD規格の光ディスクに記録されている信号を読み出すために必要な集光スポットと同様の集光スポットを生成することが出来る。
以上に説明したようにDVD規格の光ディスクである第3光ディスクD3を使用する場合には、波長が405nmのレーザー光を使用し、且つ対物レンズ9の開口数が0.37となるように設定することによってDVD規格の光ディスクに記録されている信号を読み出すために必要な集光スポットと同様の集光スポットを生成させるようにしたので、第3光ディスクD3の信号記録層L3に記録されている信号の読み出し動作を支障なく行うことが出来る。
前述したようにCD規格の第2光ディスクD2及びDVD規格の第3光ディスクD3に記録されている信号の読み出し動作を行うために適した集光スポットを同一の対物レンズ9にて生成することが出来るが、各光ディスクに使用されるレーザー光は対物レンズ9の内周側の領域にて集光されるように構成されている。即ち図3及び図4より明らかなように開口数が0.24より内側にある同一領域のレーザー光が使用されている。
図5は対物レンズ9の表面に形成される回折輪帯のブレーズ高さと回折効率との関係を回折光の次数別に示すものであり、同図より明らかなように1次回折光と3次回折光とは互いに干渉しないように設定することが出来る。このように回折光の次数によって使用するレーザー光を分離するようなブレーズ高さになるような回折輪帯を対物レンズ9の表面に形成することによってCD規格の第2光ディスクD2に記録されている信号の読み出し動作を行うために適した集光スポット及びDVD規格の第3光ディスクD3に記録されている信号の読み出し動作を行うために適した集光スポットを同一の対物レンズ9にて生成することが出来る。
尚、本実施例では、第1光ディスクD1に記録されている信号の読み出し動作を行うレーザー光として0次の回折光を使用し、第2光ディスクD2に記録されている信号の読み出し動作を行うレーザー光として3次の回折光を使用し、第3光ディスクD3に記録されている信号の読み出し動作を行うレーザー光として1次の回折光を使用したが、使用する回折光の次数は限定されるものではなく、種々変更することは可能である。
前述した実施例1では、球面収差の補正動作をコリメートレンズ6の光軸方向への移動制御動作によって行うようにしたが、次に図6に示す実施例2について説明する。
同図において、図1に示した実施例1と同一の構成要素については、同一の番号を付すとともに同一の動作に関する説明は省略する。
12はコリメートレンズ6にて平行光に変換されたレーザー光が入射される液晶収差補正素子であり、少なくとも球面収差を補正するための液晶パターンが設けられている。斯かる液晶収差補正素子12は、屈折率を可変することによって球面収差を補正する作用を成すものであり、相対向して配置される2枚のガラス基板と、このガラス基板の相対向する面に電極パターンを有する電極を設け、この電極間に配向膜を介して挟まれて配向された液晶分子とから構成されている。
そして、前記電極に形成される電極パターンは、球面収差に応じた形状にされており、例えば球面収差の発生方向に対応して同心円状になるようにされている。また、斯かる球面収差を補正する電極を一方の電極に形成し、他方の電極にコマ収差を補正するための電極パターンを形成するように構成することも出来る。このようにすることによって、球面収差だけでなくコマ収差を同時に補正することが出来る。斯かる液晶収差補正素子12の構成は種々変更可能であるとともにその制御動作は周知であり、その説明は省略する。
斯かる液晶収差補正素子12による収差補正動作は、周知のように該液晶収差補正素子12に設けられている収差補正用パターンに対する制御動作によって行われる。そして、斯かる収差補正のための制御動作は、光検出器11によって生成される再生信号から検出される球面収差量を小さくするように行われることになる。
本発明は、CD規格の光ディスク及びDVD規格の光ディスクに記録されている信号を
読み出すために使用されるレーザー光ではなく、Blu−ray規格の光ディスクに記録されている信号を読み出すために使用される波長が短いレーザー光を使用して規格の異なる複数の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うようにしたので、その他の異なる規格の光ピックアップ装置にも応用することが出来る。
読み出すために使用されるレーザー光ではなく、Blu−ray規格の光ディスクに記録されている信号を読み出すために使用される波長が短いレーザー光を使用して規格の異なる複数の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うようにしたので、その他の異なる規格の光ピックアップ装置にも応用することが出来る。
1 レーザーダイオード
3 偏光ビームスプリッタ
6 コリメートレンズ
7 収差補正用モーター
9 対物レンズ
11 光検出器
12 液晶収差補正素子
D 光ディスク
3 偏光ビームスプリッタ
6 コリメートレンズ
7 収差補正用モーター
9 対物レンズ
11 光検出器
12 液晶収差補正素子
D 光ディスク
Claims (7)
- レーザーダイオードから放射されるレーザー光が同一の光学部品にて構成される光路を通して入射されるとともに該レーザー光を光ディスクの表面から信号記録層までの距離が短い第1光ディスク、光ディスクの表面から信号記録層までの距離が長い第2光ディスク及び光ディスクの表面から信号記録層までの距離が前記第1光ディスクより長く第2光ディスクより短い第3光ディスクの各信号記録層に集光させる対物レンズを備えた光ピックアップ装置であり、各光ディスクに設けられている信号記録層に記録されている信号の読み出し動作を行うことが出来る集光スポットを生成する回折輪帯を前記対物レンズに形成したことを特徴とする光ピックアップ装置。
- 対物レンズの外周側の領域にて集光されるレーザー光にて第1光ディスクに設けられている信号記録層に記録されている信号の読み出し動作を行うための集光スポットを生成させ、該対物レンズの内周側の領域にて集光されるレーザー光にて第2光ディスク及び第3光ディスクに設けられている信号記録層に記録されている信号の読み出し動作を行うための集光スポットを生成させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
- 回折輪帯にて回折せしめられる回折光の光次数を相違させることによって各信号記録層に記録されている信号の読み出し動作を行う集光スポットを生成するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
- レーザーダイオードとして第1光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うために適した波長のレーザー光を放射させるレーザーダイオードを使用するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
- レーザー光を放射するレーザーダイオードと対物レンズとの間の光路内に球面収差を補正する球面収差補正手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
- 球面収差補正手段としてコリメートレンズを使用し、該コリメートレンズを光軸方向へ移動させることによって球面収差を補正するようにしたことを特徴とする請求項5に記載の光ピックアップ装置。
- 球面収差補正手段として液晶収差補正素子を使用し、該液晶収差補正素子のパターンを変更させることによって球面収差を補正するようにしたことを特徴とする請求項5に記載の光ピックアップ装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009222163A JP2011070737A (ja) | 2009-09-28 | 2009-09-28 | 光ピックアップ装置 |
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2009222163A JP2011070737A (ja) | 2009-09-28 | 2009-09-28 | 光ピックアップ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=44015862
Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2011070737A (ja) |
-
2009
- 2009-09-28 JP JP2009222163A patent/JP2011070737A/ja active Pending
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