JP2011069031A - 合成皮革の製造方法 - Google Patents
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Abstract
透湿性および通気性を有することにより、人体と接触する状況で用いても蒸れ難く、快適性に優れた合成皮革を、堅牢度や強度、外観を損なうことなく、簡便な工程で製造する方法を提供する。
【解決手段】
(1)加熱溶融状態にあるホットメルトポリウレタン樹脂を、(a)離型性基材に塗布し、該塗布面に、少なくとも一方の面にパイル繊維を有する繊維質基材の該パイル繊維を有する側の面を貼り合わせるか、または、(b)少なくとも一方の面にパイル繊維を有する繊維質基材の該パイル繊維を有する側の面に塗布し、該塗布面に、離型性基材を貼り合わせる工程、ここでパイル繊維の少なくとも一部は先端が離型性基材に達している;(2)ホットメルトポリウレタン樹脂を固化させて多孔質層を形成する工程、ここで多孔質層は内部に連通孔を有し、離型性基材と接する側の面に開孔を有し、かつ、該開孔の少なくとも一部はパイル繊維の根元まで連通している;(3)離型性基材を剥離する工程;(4)露出する多孔質層の表面に、開孔を閉塞することなくポリウレタン樹脂を塗布する工程;(5)ポリウレタン樹脂を固化させて保護層を形成する工程をこの順で含んでなる合成皮革の製造方法。
【選択図】 なし
Description
(1)加熱溶融状態にあるホットメルトポリウレタン樹脂を、(a)離型性基材に塗布し、該塗布面に、少なくとも一方の面にパイル繊維を有する繊維質基材の該パイル繊維を有する側の面を貼り合わせるか、または、(b)少なくとも一方の面にパイル繊維を有する繊維質基材の該パイル繊維を有する側の面に塗布し、該塗布面に、離型性基材を貼り合わせる工程、ここでパイル繊維の少なくとも一部は先端が離型性基材に達している、
(2)ホットメルトポリウレタン樹脂を固化させて多孔質層を形成する工程、ここで多孔質層は内部に連通孔を有し、離型性基材と接する側の面に開孔を有し、かつ、該開孔の少なくとも一部はパイル繊維の根元まで連通している、
(3)離型性基材を剥離する工程、
(4)露出する多孔質層の表面に、開孔を閉塞することなくポリウレタン樹脂を塗布する工程、
(5)ポリウレタン樹脂を固化させて保護層を形成する工程、
をこの順で含んでなる合成皮革の製造方法である。
少なくとも一方の面にパイル繊維を有する繊維質基材の該パイル繊維を有する側の面に、ホットメルトポリウレタン樹脂からなる多孔質層であって、内部に連通孔を有し、表面に開孔を有し、かつ、該開孔の少なくとも一部はパイル繊維の根元まで連通している多孔質層が、パイル繊維と混在し、かつ、パイル繊維の少なくとも一部は先端が多孔質層の表面に達する状態で積層され、さらに、多孔質層の表面には、ポリウレタン樹脂からなる保護層が、開孔を閉塞することなく積層されてなることを特徴とする合成皮革である。
(1)加熱溶融状態にあるホットメルトポリウレタン樹脂を、(a)離型性基材に塗布し、該塗布面に、少なくとも一方の面にパイル繊維を有する繊維質基材の該パイル繊維を有する側の面を貼り合わせるか、または、(b)少なくとも一方の面にパイル繊維を有する繊維質基材の該パイル繊維を有する側の面に塗布し、該塗布面に、離型性基材を貼り合わせる工程、ここでパイル繊維の少なくとも一部は先端が離型性基材に達している、
(2)ホットメルトポリウレタン樹脂を固化させて多孔質層を形成する工程、ここで多孔質層は内部に連通孔を有し、離型性基材と接する側の面に開孔を有し、かつ、該開孔の少なくとも一部はパイル繊維の根元まで連通している、
(3)離型性基材を剥離する工程、
(4)露出する多孔質層の表面に、開孔を閉塞することなくポリウレタン樹脂を塗布する工程、
(5)ポリウレタン樹脂を固化させて保護層を形成する工程、
をこの順で含んでなる合成皮革の製造方法を提供するものである。
本発明に用いられる繊維質基材は、少なくとも一方の面にパイル繊維を有することが求められる。ここでパイル繊維とは、繊維質基材の表面に立毛を形成する、非輪奈状の単繊維1本1本を指し、パイル糸、例えば繊維束からなるマルチフィラメント糸やスパン糸とは区別されるものである。以上の要件を満足する限り、繊維質基材の形態は、編物、織物、不織布など特に限定されない。さらには、従来公知の溶剤系、無溶剤系(水系を含む)の高分子化合物、好ましくは、ポリウレタン樹脂やその共重合体、あるいはポリウレタン樹脂を主成分とする混合物を塗布または含浸し、乾式凝固または湿式凝固させたものを用いることもできる。また、繊維質基材を構成する繊維の素材も特に限定されるものでなく、天然繊維、再生繊維、半合成繊維、合成繊維など、従来公知の繊維を挙げることができ、これらが2種以上組み合わされていてもよい。なかでも、耐熱性や耐光性などの点から、合成繊維が好ましく、ポリエステル繊維がより好ましく、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
本発明に用いられる離型性基材は特に限定されるものでなく、ポリウレタン樹脂に対して離型性を有する基材、あるいは離型処理を施した基材であればよく、例えば、離型紙、離型処理布、撥水処理布、ポリエチレン樹脂またはポリプロピレン樹脂などからなるオレフィンシートまたはフィルム、フッ素樹脂シートまたはフィルム、離型紙付きプラスチックフィルムなどを挙げることができる。離型性基材は凹凸模様を有していてもよく、このような離型性基材を用いることにより、表面に凹凸模様を有する多孔質層を形成することができ、意匠性を向上させることができる。
ポリウレタン樹脂は、周知の通り、ウレタン結合(−NHCOO−)を有する高分子化合物の総称であり、一般にポリオールとポリイソシアネートとを反応(架橋・硬化反応)させることによって製造される。ポリオールとポリイソシアネートとの反応をほぼ完結させ、ポリマー化した状態で(すなわち、ポリウレタン樹脂として)提供される一液型に対し、二液硬化型は、使用時にポリオールとポリイソシアネートとを反応させるもので、通常、ポリオールとポリイソシアネートとの反応を適当なところで止めたウレタンプレポリマー(主剤)と、ウレタン硬化剤との二液からなる。本発明において、多孔質層を形成するポリウレタン樹脂としては、一液型、二液硬化型のいずれも使用可能である。本発明においては、さらに、反応型のポリウレタン樹脂を使用することもできる。反応型として代表的には湿気硬化型があり、このものは、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーからなり、使用時に大気中の水分(湿気)と反応させる。なかでも、強度や風合いの点から二液硬化型または反応型のポリウレタン樹脂が好ましく、作業性の点から二液硬化型ポリウレタン樹脂が特に好ましい。
ホットメルトウレタンプレポリマーは、ポリオールとポリイソシアネートとの反応によって得られるものであり、製造時のポリオールとポリイソシアネートとの比率によって、分子末端に水酸基を有するホットメルトウレタンポリオールプレポリマーと、分子末端にイソシアネート基を有するホットメルトウレタンポリイソシアネートプレポリマーの2つがある。各々に対応するウレタン硬化剤は、ポリイソシアネートとポリオールである。
式(II)で発生する炭酸ガスにより、樹脂層には多数の気泡が形成される。これにより、樹脂特有のゴム弾性が緩和されて、柔らかな風合いを具備することができる。
ホットメルトウレタンプレポリマーとしてホットメルトウレタンポリオールプレポリマーを用いる場合には、ウレタン硬化剤としてポリイソシアネートを用い、ホットメルトウレタンプレポリマーとしてホットメルトウレタンポリイソシアネートプレポリマーを用いる場合には、ウレタン硬化剤としてポリオールを用いる。
ホットメルトウレタンプレポリマーとしてホットメルトウレタンポリオールプレポリマーを用い、ウレタン硬化剤としてポリイソシアネートを用いる場合のイソシアネート基/水酸基の当量比は、0.95〜2であることが好ましく、1.1〜1.3であることがより好ましい。当量比が0.95未満であると、未反応のプレポリマーが残り、硬化して得られるポリウレタン樹脂において加水分解が起こり易く、強度全般が悪くなる虞がある。当量比が2を超えると、硬化反応が進みすぎて風合いが硬くなる虞がある。このとき、プレポリマー100重量部に対するウレタン硬化剤の使用量は、プレポリマーやウレタン硬化剤の分子量にもよるが、通常の場合3〜50重量部、より好ましくは5〜40重量部である。
多孔質層は、加熱溶融状態にあるホットメルトポリウレタン樹脂を、
(a)離型性基材に塗布し、該塗布面に、少なくとも一方の面にパイル繊維を有する繊維質基材の該パイル繊維を有する側の面を貼り合わせるか、または、
(b)少なくとも一方の面にパイル繊維を有する繊維質基材の該パイル繊維を有する側の面に塗布し、該塗布面に、離型性基材を貼り合わせ、
次いで、ホットメルトポリウレタン樹脂を固化させることにより、繊維質基材のパイル繊維を有する側の面に形成することができる。
本発明においては、さらに、多孔質層の表面にポリウレタン樹脂からなる保護層を形成する。これにより、合成皮革の強度、特には耐摩耗性を向上することができる。さらに、使用する樹脂によっては感触、すなわちヌメリ感を向上することもできる。なお、本発明において保護層とは、多孔質層の表面に形成されて多孔質層を保護する最外層としての樹脂層の総称をいい、少なくとも1層の樹脂層からなるが、同一または異なる組成の2種以上の樹脂層からなることができる。
保護層は、多孔質層の表面にポリウレタン樹脂を塗布した後、固化させることにより形成することができる。このとき、多孔質層の表面に存在する開孔を閉塞することなく、ポリウレタン樹脂を塗布することが求められる。その限りにおいて、塗布方法は従来公知の種々の方法を採用することができ、特に限定されるものではない。例えば、リバースロールコーター、スプレーコーター、ロールコーター、グラビアコーター、キスロールコーター、ナイフコーター、コンマコーターなどを用いた方法を挙げることができる。なかでも、開孔を閉塞し難く、かつ、薄膜層の形成が可能という点で、スプレーコーターによる塗布が好ましい。
本発明の製造方法により得られる合成皮革は、少なくとも一方の面にパイル繊維を有する繊維質基材の該パイル繊維を有する側の面に、ホットメルトポリウレタン樹脂からなる多孔質層であって、内部に連通孔を有し、表面に開孔を有し、かつ、該開孔の少なくとも一部はパイル繊維の根元まで連通している多孔質層が、パイル繊維と混在し、かつ、パイル繊維の少なくとも一部は先端が多孔質層の表面に達する状態で積層され、さらに、多孔質層の表面には、ポリウレタン樹脂からなる保護層が、開孔を閉塞することなく積層されてなるものである。
10cm四方の大きさに裁断した試験片を、広口試薬瓶(共栓付250ml瓶、硬質ガラス製)の中に試験片を試薬瓶の側面に沿わせて入れ、110℃に調整された乾燥機内に400時間静置して熱処理した。熱処理後、試薬瓶を乾燥機から取り出し室温まで冷却した後、試験片を試薬瓶から取り出し、熱処理前後の試験片を目視にて観察し、熱処理後の試験片について、JIS L−0804規格のグレイスケール(gray scale)を用いて判定した。変色4級以上、退色4級以上を合格とした。
幅70mm、長さ300mmの大きさの試験片をタテ方向から1枚採取し、裏面に幅70mm、長さ300mm、厚さ10mmの大きさのウレタンフォームを添えて、平面摩耗試験機T−TYPE(株式会社大栄科学精器製作所製)に固定する。綿帆布をかぶせた摩擦子に荷重9.8Nを掛けて試験片を摩耗する。摩擦子は試験片の表面上140mmの間を60往復/分の速さで摩耗する。摩耗回数2500回毎に綿帆布を交換し、合計10000回摩耗する。摩耗後の試験片の状態を観察し、下記の基準に従って判定した。
○:亀裂、破れ等が無い
△:亀裂が発生した
×:破れが発生した
幅40mm、長さ150mmの大きさの試験片を、タテ方向およびヨコ方向からそれぞれ1枚採取し、試験片の短辺の中央に長さ50mmの切り込みを入れる。室温20±2℃、湿度65±5%RHの状況下で、試験片の切り込み部分をつかみ具でたるみのないように挟み、オートグラフAG−100A(株式会社島津製作所製)を用いて、つかみ幅30mm、つかみ間隔25mm、つかみ具の移動速度200mm/分で試験片を引き裂いた。試験片が切断したときの最大荷重を測定し、下記基準に従って判定した。
○:タテ方向、ヨコ方向それぞれの測定値が50N以上
△:タテ方向、ヨコ方向それぞれの測定値が15N以上50N未満
×:タテ方向、ヨコ方向それぞれの測定値が15N未満
官能評価を行い、下記の基準に従って判定した。
○:表面の開孔がほとんど認識できず、外観品位に影響がない
△:表面の開孔が認識でき、外観品位にやや影響がある
×:表面の開孔が目立ち、明らかに外観品位が劣る
JIS L−1099 A−1法(塩化カルシウム法)に従って測定し、3000g/m2・24時間以上を合格とした。
JIS L−1096 8.27.1 A法(フラジール法)に従って測定し、2.0cc/cm2/秒を合格とした。
[製造例1]
60℃に保温した1リットルの4ツ口フラスコに、数平均分子量が2000のポリエステルポリオール(クラレポリオールP2012:株式会社クラレ製)を80部、数平均分子量が2000のポリカーボネートポリオール(クラレポリオールC2090:株式会社クラレ製)を50部、数平均分子量が1000のポリエーテルポリオール(PTMG1000:三洋化成工業株式会社製)を10部入れて撹拌した後、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を15部入れてイソシアネート基が無くなるまで80℃にて撹拌し(当量比(水酸基/イソシアネート基)は1.25)、ホットメルトウレタンポリオールプレポリマー(軟化温度:40℃)を得た。
60℃に保温した1リットルの4ツ口フラスコに、数平均分子量が1000のポリエステルポリオール(クラレポリオールP1012:株式会社クラレ製)を10部、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を6部入れて水酸基が無くなるまで80℃にて攪拌し(当量比(イソシアネート基/水酸基)は2.4)、ホットメルトウレタンポリイソシアネートプレポリマー(軟化温度:30℃)を得た。
[ポリウレタン樹脂組成物]
組成1および組成2の溶液を、塗布直前に混合し(合計430部)、ポリウレタン樹脂組成物とした。
HM−183(平滑剤) 5部
HM−4986(平滑剤) 15部
WT−2524(ポリウレタン樹脂) 100部
LA−1688(活性剤) 20部
水 270部
XR−13−436(架橋剤) 10部
水 10部
28ゲージで3枚の筬を有するトリコット編機を使用し、フロント筬にはポリエチレンテレフタレート32dtex/102f(単繊維繊度0.31dtex)のインターレース糸を、ミドル筬、バック筬にはポリエチレンテレフタレート75dtex/36fの糸を用い、組織はフロント筬1−0/3−4、ミドル筬1−0/1−2、バック筬2−3/1−0で、編機上で70コース/25.4mmでトリコット編地を編成した。
得られた編地を、分散染料を用いて液流染色機により130℃で30分間染色後、ヒートセッターにより150℃で2分間熱処理して乾燥した。
プレポリマー組成物を離型紙に塗布してから繊維質基材に貼り合わせるまでのタイミングを60秒とり、貼り合わせ時のプレポリマー組成物の粘度を6500cpsとした以外は、実施例1と同様にして、実施例2の合成皮革を得た。
プレポリマー組成物が硬化してなる樹脂層の状態、厚さ、パイル繊維の長さに対する樹脂層の厚さの割合は、実施例1と同様であった。
また、最終的に得られた合成皮革において、保護層の表面に存在する開孔の孔径は5〜200μmの範囲に分布しており、開孔率は30%であった。
プレポリマー組成物を離型紙に塗布してから繊維質基材に貼り合わせるまでのタイミングを120秒とり、貼り合わせ時のプレポリマー組成物の粘度を10000cpsとした以外は、実施例1と同様にして、実施例3の合成皮革を得た。
プレポリマー組成物が硬化してなる樹脂層の状態、厚さ、パイル繊維の長さに対する樹脂層の厚さの割合は、実施例1と同様であった。
また、最終的に得られた合成皮革において、保護層の表面に存在する開孔の孔径は5〜200μmの範囲に分布しており、開孔率は21%であった。
プレポリマー組成物を離型紙に塗布してから繊維質基材に貼り合わせるまでのタイミングを300秒とり、貼り合わせ時のプレポリマー組成物の粘度を20000cpsとした以外は、実施例1と同様にして、実施例4の合成皮革を得た。
プレポリマー組成物が硬化してなる樹脂層の状態は、実施例1と概ね同様であったが、表面に存在する開孔の数が少ないものであった。樹脂層の厚さ、パイル繊維の長さに対する樹脂層の厚さの割合は、実施例1と同様であった。
また、最終的に得られた合成皮革において、保護層の表面に存在する開孔の孔径は5〜200μmの範囲に分布しており、開孔率は5.8%であった。
一液型溶剤系ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂としてクリスボンNY−328(大日本インキ化学工業株式会社製)100部に、着色剤として黒色顔料ダイラックL−1770S(大日本インキ化学工業株式会社製)を20部、希釈溶剤としてN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を20部、同じく希釈溶剤としてメチルエチルケトン(MEK)を20部混合した樹脂組成物を、ヌバック調の凹凸模様(高低差:20〜60μm)を有する離型紙UM−11E(大日本印刷株式会社製)に、塗布厚が300μmとなるようにコンマコーターにてシート状に塗布した。
Claims (2)
- (1)加熱溶融状態にあるホットメルトポリウレタン樹脂を、(a)離型性基材に塗布し、該塗布面に、少なくとも一方の面にパイル繊維を有する繊維質基材の該パイル繊維を有する側の面を貼り合わせるか、または、(b)少なくとも一方の面にパイル繊維を有する繊維質基材の該パイル繊維を有する側の面に塗布し、該塗布面に、離型性基材を貼り合わせる工程、ここでパイル繊維の少なくとも一部は先端が離型性基材に達している、
(2)ホットメルトポリウレタン樹脂を固化させて多孔質層を形成する工程、ここで多孔質層は内部に連通孔を有し、離型性基材と接する側の面に開孔を有し、かつ、該開孔の少なくとも一部はパイル繊維の根元まで連通している、
(3)離型性基材を剥離する工程、
(4)露出する多孔質層の表面に、開孔を閉塞することなくポリウレタン樹脂を塗布する工程、
(5)ポリウレタン樹脂を固化させて保護層を形成する工程、
をこの順で含んでなる合成皮革の製造方法。 - 少なくとも一方の面にパイル繊維を有する繊維質基材の該パイル繊維を有する側の面に、ホットメルトポリウレタン樹脂からなる多孔質層であって、内部に連通孔を有し、表面に開孔を有し、かつ、該開孔の少なくとも一部はパイル繊維の根元まで連通している多孔質層が、パイル繊維と混在し、かつ、パイル繊維の少なくとも一部は先端が多孔質層の表面に達する状態で積層され、さらに、多孔質層の表面には、ポリウレタン樹脂からなる保護層が、開孔を閉塞することなく積層されてなることを特徴とする合成皮革。
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