JP2011068093A - 液体供給装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイズアップやコストアップを招くことなく、液体吐出ヘッドに供給される液体の温度を調整可能にする。
【解決手段】 インクを吐出するヘッド50に供給されるインクが流れるインク供給路102と、印加される電力に応じてインク供給路102を開閉可能な電磁バルブ104と、電磁バルブ104に電力を印加することによって電磁バルブ104の開閉を制御する手段であって、電磁バルブ104の開閉に必要な電力とは異なる電力を電磁バルブ104に印加することによって電磁バルブ104の温度調整を行うコントローラ106と、を備えた液体供給装置を提供する。
【選択図】 図6

Description

本発明は液体供給装置及び画像形成装置に係り、特に、液体吐出ヘッドに供給される液体の温度制御を行う技術に関する。
インクジェット記録装置は、複数のノズルが吐出面に配列された記録ヘッド(インクジェットヘッド)を備え、記録媒体と記録ヘッドを相対的に移動させながら、各ノズルからインク滴を吐出させることにより、記録媒体上に画像を記録する。記録ヘッドのインク吐出方式としては、例えば、圧電素子の変位を利用して、圧力室内のインクを加圧してノズルからインク滴を吐出させる圧電方式や、ヒータ等の発熱素子から生じる熱エネルギーを利用して、圧力室内に気泡を発生させ、このとき生じる圧力によってノズルからインク滴を吐出させるサーマル方式などがある。
このようなインクジェット記録装置には、シリアル方式とライン方式がある。シリアル方式は、記録媒体の搬送方向に沿ってノズル列が配置された記録ヘッドを備え、記録媒体の幅方向(紙搬送方向と直交する方向;主走査方向)における記録ヘッドの往復移動と記録媒体の搬送を間欠的に繰り返すことで記録を行う方式である。ライン方式は、記録媒体の幅方向に沿ってノズル列が配置された記録ヘッドを備え、記録ヘッドに対して記録媒体を紙搬送方向(副走査方向)に沿って相対移動させるだけで記録を行う方式である。ライン方式は、シリアル方式に比べて記録速度を高速化できるという利点があり、様々な産業分野で幅広く利用されている。
インクジェット記録装置の記録ヘッドについては種々の技術が提案されているが、ライン方式においては、記録媒体の全幅に対応する1つの記録ヘッドをシリコンウェハやガラス等で一体に形成することは、製造方法、歩留まり、発熱、コスト等さまざまな問題があって現実的ではない。そのため、ライン方式では、記録媒体の全幅よりも短尺の記録ヘッド(以下、「ヘッドモジュール」という。)を記録媒体の幅方向に沿って複数並べて配置することによって、記録媒体の全幅に対応する長さを有する長尺のラインヘッドを形成し、記録媒体の全幅に渡る一括記録が行えるようにしている。
このようなインクジェット記録装置のインク供給系(インク供給装置)には、記録ヘッドに供給するためのインクが収容されるインクタンクが設けられている。記録ヘッドが複数のヘッドモジュールからなるラインヘッドである場合、インクタンクと記録ヘッドとの間を繋ぐインク供給路は複数の分岐流路に分岐され、各分岐流路にはバルブ(電磁弁)が配設されている。そして、各バルブの開閉動作に応じて各ヘッドモジュールにインク供給が選択的に行われる。
また、インクジェット記録装置で用いられるインクは温度に応じて粘度が変化するため、記録ヘッドに供給されるインクの温度に変化が生じると、インクの粘度が変化してしまい、それによってインクの吐出特性に変化が生じる。例えば、インクの温度が低下するとインクの粘度が高くなり、インクの吐出量の減少や飛翔速度の低下を招いてしまう。このため、記録ヘッドに供給されるインクは温調されていることが一般的に多く、それによって記録ヘッドの吐出特性の安定化が図られている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2009−12347号公報 特開2007−8163号公報
しかしながら、特許文献1に記載される方法では、各分岐流路の間に設けられたヒータによって分岐流路を流れるインクを加熱しているため、インク供給装置のサイズアップやコストアップを招く要因となる。
また、特許文献2に記載される方法では、各分岐流路に配設されるバルブの周囲に設けられた発熱体によって各分岐流路のバルブ内を通過するインクの温調を行っている。また、このバルブには冷却フィンも取り付けられており、バルブサイズが大きくなってしまうという問題がある。その結果、特許文献1と同様に、インク供給装置のサイズアップやコストアップを招く要因となる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、サイズアップやコストアップを招くことなく、液体吐出ヘッドに供給される液体の温度を調整可能な液体供給装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の液体供給装置は、液体を吐出する液体吐出ヘッドに供給される液体が流れる液体流路と、印加される電力に応じて前記液体流路を開閉可能な電磁バルブと、前記電磁バルブに電力を印加することによって前記電磁バルブの開閉を制御する手段であって、前記電磁バルブの開閉に必要な電力とは異なる電力を前記電磁バルブに印加することによって前記電磁バルブの温度調整を行うバルブ制御手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、液体吐出ヘッドに供給される液体流路に電磁バルブが配設された構成において、電磁バルブの開閉に必要な電力とは異なる電力を電磁バルブに印加することによって電磁バルブの温度調整を行う。これにより、新たに発熱体を設けることなく、液体流路を通じて液体吐出ヘッドに供給される液体を所望の温度に調整することができる。その結果、液体吐出ヘッドの吐出安定性を確保しつつ、液体供給装置のサイズダウンやコストダウンを図ることが可能となる。
請求項2に記載の液体供給装置は、請求項1に記載の液体供給装置において、前記電磁バルブがノーマルオープン型の電磁バルブであり、前記バルブ制御手段は、前記電磁バルブを閉じるために必要なクローズ電力よりも低い電力を前記電磁バルブに印加することによって前記電磁バルブの温度調整を行うことを特徴とする。
請求項3に記載の液体供給装置は、請求項1に記載の液体供給装置において、前記電磁バルブがノーマルクローズ型の電磁バルブであり、前記バルブ制御手段は、前記電磁バルブを開くために必要なオープン電力よりも高い電力を前記電磁バルブに印加することによって前記電磁バルブの温度調整を行うことを特徴とする。
請求項4に記載の液体供給装置は、請求項1に記載の液体供給装置において、前記電磁バルブがラッチ式の電磁バルブであり、前記バルブ制御手段は、前記電磁バルブを開くために必要なオープン電力が前記電磁バルブを閉じるために必要なクローズ電力よりも高い場合には、少なくとも前記クローズ電力よりも高い電力を前記電磁バルブに印加することによって前記電磁バルブの温度調整を行うことを特徴とする。
請求項5に記載の液体供給装置は、請求項1に記載の液体供給装置において、前記電磁バルブがラッチ式の電磁バルブであり、前記バルブ制御手段は、前記電磁バルブを開くために必要なオープン電力が前記電磁バルブを閉じるために必要なクローズ電力よりも低い場合には、少なくとも前記クローズ電力よりも低い電力を前記電磁バルブに印加することによって前記電磁バルブの温度調整を行うことを特徴とする。
請求項6に記載の液体供給装置は、請求項1に記載の液体供給装置において、前記バルブ制御手段は、前記電磁バルブを間欠的に開閉させ、間欠動作時に印加する電力の大きさ又は間欠間隔を変化させることによって前記電磁バルブの温度調整を行うことを特徴とする。
請求項7に記載の液体供給装置は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の液体供給装置において、前記液体吐出ヘッドが複数のヘッドモジュールからなり、前記液体流路は、各ヘッドモジュールに供給される液体がそれぞれ流れる複数の分岐流路を含んで構成され、前記複数の分岐流路にはそれぞれ前記電磁バルブが配設され、前記バルブ制御手段は、前記複数の分岐流路にそれぞれ配設される前記電磁バルブに印加する電力を電磁バルブ毎に変化させることによって前記電磁バルブの温度調整を行うことを特徴とする。
請求項8に記載の液体供給装置は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の液体供給装置において、前記液体吐出ヘッドの内部の液体の温度を測定する温度測定手段を備え、前記バルブ制御手段は、前記温度測定手段によって測定された液体の温度に基づいて、前記電磁バルブに印加する電力を変化させることによって前記電磁バルブの温度調整を行うことを特徴とする。
請求項9に記載の液体供給装置は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の液体供給装置において、前記電磁バルブに印加される電力と前記液体流路を通じて前記液体吐出ヘッドに供給される液体の温度との関係を示したデータテーブルを記憶する記憶手段を備え、前記バルブ制御手段は、前記記憶手段に記憶された前記データテーブルに基づいて、前記電磁バルブに印加する電力を変化させることによって前記電磁バルブの温度調整を行うことを特徴とする。
請求項10に記載の画像形成装置は、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の液体供給装置を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、液体吐出ヘッドに供給される液体流路に電磁バルブが配設された構成において、電磁バルブの開閉に必要な電力とは異なる電力を電磁バルブに印加することによって電磁バルブの温度調整を行う。これにより、新たに発熱体を設けることなく、液体流路を通じて液体吐出ヘッドに供給される液体を所望の温度に調整することができる。その結果、液体吐出ヘッドの吐出安定性を確保しつつ、液体供給装置のサイズダウンやコストダウンを図ることが可能となる。
インクジェット記録装置の概略を示した全体構成図 インクジェット記録装置の印字部周辺を示した要部平面図 ヘッドの構造例を示す平面透視図 インク室ユニットの立体的構成を示す断面図 インクジェット記録装置の制御系を示す要部ブロック図 第1の実施形態に係るインク供給系の構成例を示した模式図 電磁バルブに印加される電流の一例を示した波形図 電磁バルブに印加される電流の他の例を示した波形図 電磁バルブの構造例を示した模式図 第2の実施形態に係るインク供給系の構成例を示した模式図
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔インクジェット記録装置の全体構成〕
図1は、本発明に係る画像形成装置の一実施形態としてインクジェット記録装置の概略を示した全体構成図である。同図に示すように、このインクジェット記録装置10は、インクの色毎に設けられた複数の記録ヘッド(以下、単に「ヘッド」ともいう。)12K、12C、12M、12Yを有する印字部12と、各ヘッド12K、12C、12M、12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記印字部12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22と、印字部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26と、を備えている。
図1では、給紙部18の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図1のように、裁断用のカッター28が設けられており、該カッター28によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター28は、記録紙16の搬送路幅以上の長さを有する固定刃28Aと、該固定刃28Aに沿って移動する丸刃28Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃28Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃28Bが配置されている。なお、カット紙を使用する場合には、カッター28は不要である。
複数種類の記録紙を利用可能な構成にした場合、紙の種類情報を記録したバーコードあるいは無線タグ等の情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される用紙の種類を自動的に判別し、用紙の種類に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジンに装填されていたことによる巻き癖が残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻き癖方向と逆方向に加熱ドラム30で記録紙16に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
デカール処理後、カットされた記録紙16は、吸着ベルト搬送部22へと送られる。吸着ベルト搬送部22は、ローラー31、32間に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する部分が平面をなすように構成されている。
ベルト33は、記録紙16の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引孔(不図示)が形成されている。図1に示したとおり、ローラー31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバー34が設けられており、この吸着チャンバー34をファン35で吸引して負圧にすることによってベルト33上の記録紙16が吸着保持される。
ベルト33が巻かれているローラー31、32の少なくとも一方にモータ(不図示)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図1において、時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録紙16は、図1の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト33上にもインクが付着するので、ベルト33の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部36が設けられている。ベルト清掃部36の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、あるいはこれらの組み合わせなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラー線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、吸着ベルト搬送部22に代えて、ローラー・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラー・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面にローラーが接触するので、画像が滲み易いという問題がある。従って、本例のように、印字領域では画像面と接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
吸着ベルト搬送部22により形成される用紙搬送路上において印字部12の上流側には、加熱ファン40が設けられている。加熱ファン40は、印字前の記録紙16に加熱空気を吹きつけ、記録紙16を加熱する。印字直前に記録紙16を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部12は、最大紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを紙搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に配置した、いわゆるフルライン型のヘッドとなっている。印字部12を構成する各ヘッド12K、12C、12M、12Yは、本インクジェット記録装置10が対象とする最大サイズの記録紙16の少なくとも一辺を超える長さにわたってインク吐出口(ノズル)が複数配列されたライン型ヘッドで構成されている(図2参照)。
記録紙16の搬送方向(紙搬送方向)に沿って上流側(図1の左側)から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応したヘッド12K、12C、12M、12Yが配置されている。記録紙16を搬送しつつ各ヘッド12K、12C、12M、12Yからそれぞれ色インクを吐出することにより記録紙16上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするフルラインヘッドがインク色毎に設けられてなる印字部12によれば、紙搬送方向(副走査方向)について記録紙16と印字部12を相対的に移動させる動作を一回行うだけで(すなわち、一回の副走査で)記録紙16の全面に画像を記録することができる。これにより、ヘッドが紙搬送方向と直交する方向(主走査方向)に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
なお本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態には限定されず、必要に応じて淡インク、濃インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタ等のライト系インクを吐出するヘッドを追加する構成も可能である。
図1に示したように、インク貯蔵/装填部14は、各ヘッド12K、12C、12M、12Yに対応する色のインクを貯蔵するタンクを有し、各タンクは図示を省略した管路を介して各ヘッド12K、12C、12M、12Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部14は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段等)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
印字検出部24は、印字部12の打滴結果を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ等)を含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良をチェックする手段として機能する。
本例の印字検出部24は、少なくとも各ヘッド12K、12C、12M、12Yによるインク吐出幅(画像記録幅)よりも幅の広い受光素子列を有するラインセンサで構成される。このラインセンサは、赤(R)の色フィルタが設けられた光電変換素子(画素)がライン状に配列されたRセンサ列と、緑(G)の色フィルタが設けられたGセンサ列と、青(B)の色フィルタが設けられたBセンサ列とからなる色分解ラインCCDセンサで構成されている。なお、ラインセンサに代えて、受光素子が二次元配列されて成るエリアセンサを用いることも可能である。
印字検出部24は、各色のヘッド12K、12C、12M、12Yにより印字されたテストパターンを読み取り、各ヘッドの吐出検出を行う。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定等で構成される。
印字検出部24の後段には、後乾燥部42が設けられている。後乾燥部42は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹きつける方式が好ましい。
多孔質のペーパに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部42の後段には、加熱・加圧部44が設けられている。加熱・加圧部44は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラー45で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
このようにして生成されたプリント物は、排紙部26から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置10では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部26A、26Bへと送るために排紙経路を切り換える選別手段(不図示)が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)48によってテスト印字の部分を切り離す。カッター48は、排紙部26の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に、本画像とテスト印字部を切断するためのものである。カッター48の構造は前述した第1のカッター28と同様であり、固定刃48Aと丸刃48Bとから構成されている。
また、図示を省略したが、本画像の排出部26Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられている。
〔ヘッドの構造〕
次に、ヘッド12K、12C、12M、12Yの構造について説明する。なお、各ヘッド12K、12C、12M、12Yの構造は共通しているので、以下では、これらを代表して符号50によってヘッドを示すものとする。
図3(a)は、ヘッド50の構造例を示す平面透視図であり、図3(b)は、その一部の拡大図である。また、図3(c)は、ヘッド50の他の構造例を示す平面透視図である。図4は、インク室ユニットの立体的構成を示す断面図(図3(a)、(b)中、IV−IV線に沿う断面図)である。
記録紙面上に形成されるドットピッチを高密度化するためには、ヘッド50におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例のヘッド50は、図3(a)、(b)に示すように、インク滴の吐出孔であるノズル51と、各ノズル51に対応する圧力室52等からなる複数のインク室ユニット53を千鳥でマトリクス状に(2次元的に)配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(紙搬送方向と直交する主走査方向)に沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
紙搬送方向と略直交する方向に記録紙16の全幅に対応する長さにわたり1列以上のノズル列を構成する形態は本例に限定されない。例えば、図3(a)の構成に代えて、図3(c)に示すように、複数のノズル51が2次元に配列された短尺のヘッドモジュール(ヘッドチップ)50’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録紙16の全幅に対応する長さのノズル列を有するラインヘッドを構成してもよい。また、図示は省略するが、短尺のヘッドを一列に並べてラインヘッドを構成してもよい。
各ノズル51に対応して設けられている圧力室52は、その平面形状が概略正方形となっており、対角線上の両隅部にノズル51とインク流入口54が設けられている。各圧力室52はインク流入口54を介して共通流路55と連通されている。
圧力室52の天面を構成し共通電極と兼用される振動板56には個別電極57を備えた圧電素子58が接合されており、個別電極57に駆動電圧を印加することによって圧電素子58が変形してノズル51からインクが吐出される。インクが吐出されると、共通流路55からインク流入口54を通って新しいインクが圧力室52に供給される。
本例では、ヘッド50に設けられたノズル51から吐出させるインクの吐出力発生手段として圧電素子58を適用したが、圧力室52内にヒータを備え、ヒータの加熱による膜沸騰の圧力を利用してインクを吐出させるサーマル方式を適用することも可能である。
かかる構造を有するインク室ユニット53を図3(b)に示す如く、主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向に沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、本例の高密度ノズルヘッドが実現されている。
即ち、主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット53を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPはd× cosθとなり、主走査方向については、各ノズル51が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に並ぶように投影されるノズル列が1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ)におよぶ高密度のノズル構成を実現することが可能になる。
なお、本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されず、副走査方向に1列のノズル列を有する配置構造など、様々なノズル配置構造を適用できる。
また、本発明の適用範囲はライン型ヘッドによる印字方式に限定されず、記録紙16の幅方向(主走査方向)の長さに満たない短尺のヘッドを記録紙16の幅方向に走査させて当該幅方向の印字を行い、1回の幅方向の印字が終わると記録紙16を幅方向と直交する方向(副走査方向)に所定量だけ移動させて、次の印字領域の記録紙16の幅方向の印字を行い、この動作を繰り返して記録紙16の印字領域の全面にわたって印字を行うシリアル方式を適用してもよい。
〔制御系の構成〕
図5は、インクジェット記録装置10の制御系を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェース70、システムコントローラ72、メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、ヘッドドライバ84等を備えている。
通信インターフェース70は、ホストコンピュータ86から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース70にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
ホストコンピュータ86から送出された画像データは通信インターフェース70を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦メモリ74に記憶される。メモリ74は、通信インターフェース70を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ72を通じてデータの読み書きが行われる。メモリ74は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ72は、通信インターフェース70、メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78等の各部を制御する制御部である。システムコントローラ72は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、ホストコンピュータ86との間の通信制御、メモリ74の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ88やヒータ89を制御する制御信号を生成する。
メモリ74には、システムコントローラ72のCPUが実行するプログラム及び制御に必要な各種データなどが格納されている。なお、メモリ74は、書換不能な記憶手段であってもよいし、EEPROMのような書換可能な記憶手段であってもよい。メモリ74は、画像データの一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域としても利用される。
プログラム格納部90には各種制御プログラムが格納されており、システムコントローラ72の指令に応じて、制御プログラムが読み出され、実行される。プログラム格納部90はROMやEEPROMなどの半導体メモリを用いてもよいし、磁気ディスクなどを用いてもよい。外部インターフェースを備え、メモリカードやPCカードを用いてもよい。もちろん、これらの記録媒体のうち、複数の記録媒体を備えてもよい。なお、プログラム格納部90は動作パラメータ等の記録手段(不図示)と兼用してもよい。
モータドライバ76は、システムコントローラ72からの指示に従ってモータ88を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ78は、システムコントローラ72からの指示に従って後乾燥部42その他各部のヒータ89を駆動するドライバである。
ポンプドライバ92は、システムコントローラ72からの指示に従ってポンプ94を駆動するドライバである。図5に示すポンプ94には、インクジェット記録装置10のインク供給系に配置されるポンプが含まれる。
プリント制御部80は、システムコントローラ72の制御に従い、メモリ74内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字制御信号(ドットデータ)をヘッドドライバ84に供給する制御部である。プリント制御部80において所要の信号処理が施され、該画像データに基づいてヘッドドライバ84を介してヘッド50のインク滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
プリント制御部80には画像バッファメモリ82が備えられており、プリント制御部80における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ82に一時的に格納される。なお、図5において画像バッファメモリ82はプリント制御部80に付随する態様で示されているが、メモリ74と兼用することも可能である。また、プリント制御部80とシステムコントローラ72とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ84は、プリント制御部80から与えられるドットデータに基づいて各色のヘッド50の圧電素子58(図4参照)を駆動するための駆動信号を生成し、圧電素子58に生成した駆動信号を供給する。ヘッドドライバ84にはヘッド50の駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
印字検出部24は、図1で説明したように、ラインセンサを含むブロックであり、記録紙16に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつきなど)を検出し、その検出結果をプリント制御部80に提供する。
プリント制御部80は、必要に応じて印字検出部24から得られる情報に基づいてヘッド50に対する各種補正を行う。
〔インク供給系の構成〕
次に、本発明の特徴的部分であるインクジェット記録装置10のインク供給系の構成例(第1及び第2の実施形態)について説明する。
<第1の実施形態>
図6は、第1の実施形態に係るインク供給系の要部構成を示した模式図である。図6に示すように、第1の実施形態に係るインク供給系は、主として、インクタンク100、インク供給路102、電磁バルブ104、及びコントローラ106を備えて構成される。なお、図6では、説明の便宜上、1色についてのインク供給系のみを示しているが、複数色の場合には同一構成のものが複数備えられる。
インクタンク100は、ヘッド50に供給されるインクが収容される基タンク(インク供給源)であり、図1に示したインク貯蔵/装填部14に配置されるタンクに相当するものである。
インク供給路102は、インクタンク100とヘッド50との間を接続する液体流路である。このインク供給路102には、図示は省略したが、インクタンク100からインク供給路102を通じてヘッド50にインクを送る送液手段として供給ポンプ(図5に符号94で図示)が配設される。この供給ポンプの駆動に応じて、インクタンク100内のインクがインク供給路102を通じてヘッド50に供給される。なお、供給ポンプの駆動は、図5に示した駆動回路(ポンプドライバ)92を介してシステムコントローラ72によって制御される。
インク供給路102には、異物や気泡を除去するためのフィルタが設けられていることが好ましい。異物や気泡によるヘッド50の吐出不良を防止することができる。また、ヘッド50の近傍又はヘッド50と一体にサブタンクを備えた構成も好ましい。サブタンクは、ヘッドの内圧変動を防止するダンパー効果及びリフィルを改善する機能を有する。
電磁バルブ104は、インク供給路102に配設される。この電磁バルブ104はインク供給路102を開閉可能な弁手段であり、後述するコントローラ106から印加される電力に応じて開閉する。電磁バルブ104が開いた状態でインクタンク100からインク供給路102を通じてヘッド50にインクが流れ、閉じた際にそのインクの流れが遮断される。
コントローラ106は、電磁バルブ104の制御を行うバルブ制御手段であり、図5に示したシステムコントローラ72に含んで構成される。このコントローラ106は、電磁バルブ104に電力を印加することにより電磁バルブ104を開閉させると共に、電磁バルブ104の開閉に必要な電力とは異なる電力を電磁バルブ104に印加することによって電磁バルブ104の温度調整を行う。このように電磁バルブ104の温度を変化させることによって、電磁バルブ104内部を通過するインクの温度を変化させることができる。
電磁バルブ104の方式は特に限定されず、ノーマルオープン型、ノーマルクローズ型、ラッチ式のいずれでもよい。
温度センサ108は、ヘッド50内のインクの温度を測定するインク温度測定手段である。温度センサ108によって測定されたインク温度(測定値)はコントローラ106に通知される。コントローラ106は、温度センサ108から通知されたインク温度に基づいて電磁バルブ104に印加する電力(電流又は電圧)を変化させるフィードバック制御を行う。
コントローラ106は、フィードバック制御に限らず、フィードフォワード制御を行うようにしてもよい。フィードフォワード制御では、電磁バルブ104に印加される電力量とインク温度との関係を示したデータテーブルをメモリ(例えば図5のメモリ74)に記憶させておく。コントローラ106は、前記メモリに記憶されたデーブルテーブルを参照することによって、設定したいインク温度となるように電磁バルブ104に印加する電力(電流又は電圧)を変化させる。
図7は、電磁バルブ104に印加される電流(制御電流)の一例を示した波形図である。図7(a)は電磁バルブ104がノーマルオープン型の場合に印加される制御電流を示している。ノーマルオープン型の電磁バルブ104は、電流が印加されないときは開いた状態となっており、電磁バルブ104を閉じるために必要な電流(クローズ電流)が印加されたときに閉じた状態となる。このため、クローズ電流よりも小さな制御電流を電磁バルブ104に印加することによって、開いている状態の電磁バルブ104を所定の温度に調整することができる。
図7(b)は電磁バルブ104がノーマルクローズ型の場合に印加される制御電流を示している。ノーマルクローズ型の電磁バルブ104は、電流が印加されないときは閉じた状態となっており、電磁バルブ104を開くために必要な電流(オープン電流)が印加されたときに開いた状態となる。このため、オープン電流よりも大きな制御電流を電磁バルブ104に印加することによって、開いている状態の電磁バルブ104を所定の温度に調整することができる。
図7(c)は電磁バルブ104がラッチ式の場合に印加される制御電流を示している。ラッチ式の電磁バルブ104は、オープン電流が印加されると開いた状態となり、クローズ電流が印加されると閉じた状態となる。図7(c)に示した例ではオープン電流がクローズ電流よりも大きい場合であり、オープン電流よりも大きな制御電流が電磁バルブ104に印加される。このようにオープン電流がクローズ電流よりも大きい場合には少なくともクローズ電流よりも大きな制御電流を電磁バルブ104に印加することによって、開いている状態の電磁バルブ104を所定の温度に調整することができる。
なお、図示は省略するが、ラッチ式の電磁バルブ104が用いられる場合において、オープン電流がクローズ電流よりも小さい場合には、少なくともクローズ電流よりも小さな制御電流を電磁バルブ104に印加することによって、開いている状態の電磁バルブ104を所定の温度に調整することができる。
図8は、電磁バルブ104に印加される制御電流の他の例を示した波形図である。図8(a)はノーマルオープン型、(b)はノーマルクローズ型、(c)はラッチ式の電磁バルブ104が用いられる場合に印加される制御電流をそれぞれ示している。これらの図に示すように、クローズ電流又はオープン電流を境にしたパルス状の制御電流を印加することにより、電磁バルブ104を間欠的に開閉させ、間欠動作時に印加する電流、間欠間隔を適宜変化させるようにしてもよい。この場合にも、図7(a)〜(c)に示した例と同様に、電磁バルブ104の温度調整が可能となる。
次に、本発明者が行った実験結果について説明する。
ノーマルクローズ型の電磁バルブ(24V駆動、バルブオープン電流0.27A)を用いて、周囲23℃の環境下で、0.42Aの制御電流を印加した場合のバルブ温度は32℃、0.81Aの制御電流を印加した場合のバルブ温度は60℃となった。これにより、電磁バルブに印加する電流に応じて電磁バルブの温度調整が可能であることが確認された。
なお、同様の環境下でノーマルオープン型の電磁バルブ(24V駆動、バルブクローズ電流1.2A)用いた場合には、0.42Aの制御電流を印加するとバルブ温度32℃になると予想される。また、ラッチ式の電磁バルブ(24V駆動、バルブオープン電流0.15A、バルブクローズ電流0.15A)を用いた場合には0.3Aの制御電流を印加するとバルブ温度は27.5℃になると予想される。
また、上述のノーマルクローズ型の電磁バルブを用いた場合において、バルブ温度が45℃のときにインク供給路に流量0.3ml/sでインクを流したとき、インクの温度は30℃から35℃に加熱可能であった。これによって、電磁バルブの温度を変化させることによって、電磁バルブ内部を流れるインク(即ち、インク供給路を流れるインク)を所望の温度に調整することが可能であることが確認された。
このように電磁バルブ104の各方式(ノーマルオープン型、ノーマルクローズ型、ラッチ式)に対応した制御電流を電磁バルブ104に印加することにより、電磁バルブ104の温度調整が可能となる。これによって、電磁バルブ104内を通過するインク、即ち、インク供給路102を通じてヘッド50に供給されるインクを所望の温度に調整することができる。
なお、図7及び図8に示した例では、電磁バルブ104に印加する電流を制御することによって電磁バルブ104の温度調整を行っているが、これに限らず、電磁バルブ104に印加する電圧を制御するようにしてもよい。また、直流による制御方式に限らず、交流による制御方式でもよい。
図9は、本実施形態で用いられる電磁バルブ104の構造例を示した模式図である。図9に示した電磁バルブ104は、ノーマルクローズ型の電磁バルブである。この電磁バルブ104は、コア(固定鉄心)120及びプランジャ(可動鉄片)122の周りにソレノイドと呼ばれるコイル124が配置されている。そして、コイル124の通電及び非通電状態を切り替えることにより、プランジャ122を上下方向に往復移動させ、弁座126内のオリフィス部(流路孔)128をダイヤフラム130で開いたり閉じたりして、流路132の開閉制御を行っている。
具体的には、コイル124に電流が印加されないときは、スプリング134の付勢力によってプランジャ122はダイヤフラム130を介して弁座126に当接され、弁座126内のオリフィス部128は塞がれ、流路132は閉じた状態となる。一方、コイル124に電流が印加されると、プランジャ122とコア120が磁化され、互いの吸引力によりプランジャ122がコア120側に引き寄せられ、弁座126からダイヤフラム130が離間され、弁座126内のオリフィス部128は開放され、流路132は開いた状態となる。
このようにノーマルクローズ型の電磁バルブ104が用いられる場合、例えば図7(b)に示したように流路132を開くのに必要なオープン電流より大きな制御電流、或いは、図8(b)に示したようにオープン電流を境にしたパルス状の制御電流を電磁バルブ104のコイル124に印加することにより、電磁バルブ104の温度調整を行うことが可能となり、その内部を流れるインクを所望の温度に調整することができる。
本実施形態で用いられる電磁バルブ104は、コイル124で発生する熱が流路132に伝わりやすい構造であることが好ましい。流路132に熱が伝わりやすい構造としては、流路132が熱伝導性材料(例えばアルミや銅等)で構成される態様、コイル124と流路132の間に熱伝導シート等の熱伝導性材料(例えばシリコン等)が配置される態様、ダイヤフラム130を金属等の熱伝導性材料(例えばシリコン等)で構成する態様などがある。
第1の実施形態によれば、インクタンク100とヘッド50との間を繋ぐインク供給路102に電磁バルブ104が配設された構成において、電磁バルブ104の開閉に必要な電力とは異なる電力を電磁バルブ104に印加することにより、電磁バルブ104の温度調整が可能となり、電磁バルブ104の内部を通過するインクの温度を所望の温度に調整することができる。これにより、発熱体を別体で設けることなく、インク供給路102を通じてヘッド50に供給されるインクを所望の温度にすることができ、ヘッド50の吐出安定性を確保することができると共に、インク供給装置のサイズダウンやコストダウンを図ることが可能となる。
<第2の実施形態>
図10は、第2の実施形態に係るインク供給系の要部構成を示した模式図である。なお、図10中、図6と共通又は類似する要素には同一の符号を付して説明を省略する。
図10に示すように、第2の実施形態に係るインク供給系は、1つのインクタンク100からインク供給路102を通じて複数のヘッド(又はヘッドモジュール)150A〜150Cにインク供給が行われる構成である。
インク供給路102は、インクタンク100と複数のヘッド150A〜150Cを繋ぐ液体流路である。このインク供給路102はインクタンク100に接続されると共に、インクタンク100側とは反対側が複数の分岐流路152A〜152Cに分岐されている。各分岐流路152A〜152Cの先端部は、それぞれ対応するヘッド150A〜150Cのインク導入口(不図示)に接続される。また、各分岐流路152A〜152Cにはそれぞれ電磁バルブ104A〜104Cが配設されている。
各ヘッド150A〜150Cには、それぞれ温度センサ108A〜108Cが配設される。各温度センサ108A〜108Cは、それぞれ対応するヘッド150A〜150C内のインクの温度を測定し、その測定結果をコントローラ106に通知する。
コントローラ106は、各温度センサ108A〜108Cから通知された各ヘッド150A〜150C内のインクの温度に基づいて各電磁バルブ104A〜104Cに印加する電力(電流又は電圧)を各々変化させることによって、各電磁バルブ104A〜104Cの温度調整を行う。これにより、各電磁バルブ104A〜104Cの内部を通過するインクをそれぞれ所望の温度に調整することができる。
なお、各電磁バルブ104A〜104Cに印加する電力(電流又は電圧)を変化させる方法は第1の実施形態で説明したとおりである(図7及び図8参照)。
また、コントローラ106による各電磁バルブ104A〜104Cの温度制御は、各温度センサ108A〜108Cの測定値に基づいて制御を行うフィードバック制御に限らず、フィードフォワード制御でもよい。フィードフォワード制御では、各電磁バルブ104A〜104Cの電力量とインクの温度との関係を示したデータテーブルに基づいて、各電磁バルブ104A〜104C内を通過するインクが所望の温度となるように各電磁バルブ104A〜104Cに印加する電力が設定される。
第2の実施形態によれば、各電磁バルブ104A〜104Cに印加される電力(電流又は電圧)を電磁バルブ毎に変化させることによって、各電磁バルブ104A〜104Cの温度調整を電磁バルブ毎に行うことができる。これにより、各ヘッド150A〜150Cの吐出量や吐出頻度に応じて、各ヘッド150A〜150Cに供給されるインクの温度をヘッド毎に変えることができる。その結果、各ヘッド150A〜150C内のインクの温度をヘッド間で均一化することができ、ヘッド間のインク温度のばらつきによる濃度むらの発生を抑制することができる。
以上、本発明の液体供給装置及び画像形成装置について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
10…インクジェット記録装置、50…ヘッド、51…ノズル、52…圧力室、55…共通流路、56…振動板、58…圧電素子、72…システムコントローラ、100…インクタンク、102…インク供給路、104…電磁バルブ、106…コントローラ、108…温度センサ

Claims (10)

  1. 液体を吐出する液体吐出ヘッドに供給される液体が流れる液体流路と、
    印加される電力に応じて前記液体流路を開閉可能な電磁バルブと、
    前記電磁バルブに電力を印加することによって前記電磁バルブの開閉を制御する手段であって、前記電磁バルブの開閉に必要な電力とは異なる電力を前記電磁バルブに印加することによって前記電磁バルブの温度調整を行うバルブ制御手段と、
    を備えたことを特徴とする液体供給装置。
  2. 請求項1に記載の液体供給装置において、
    前記電磁バルブがノーマルオープン型の電磁バルブであり、
    前記バルブ制御手段は、前記電磁バルブを閉じるために必要なクローズ電力よりも低い電力を前記電磁バルブに印加することによって前記電磁バルブの温度調整を行うことを特徴とする液体供給装置。
  3. 請求項1に記載の液体供給装置において、
    前記電磁バルブがノーマルクローズ型の電磁バルブであり、
    前記バルブ制御手段は、前記電磁バルブを開くために必要なオープン電力よりも高い電力を前記電磁バルブに印加することによって前記電磁バルブの温度調整を行うことを特徴とする液体供給装置。
  4. 請求項1に記載の液体供給装置において、
    前記電磁バルブがラッチ式の電磁バルブであり、
    前記バルブ制御手段は、前記電磁バルブを開くために必要なオープン電力が前記電磁バルブを閉じるために必要なクローズ電力よりも高い場合には、少なくとも前記クローズ電力よりも高い電力を前記電磁バルブに印加することによって前記電磁バルブの温度調整を行うことを特徴とする液体供給装置。
  5. 請求項1に記載の液体供給装置において、
    前記電磁バルブがラッチ式の電磁バルブであり、
    前記バルブ制御手段は、前記電磁バルブを開くために必要なオープン電力が前記電磁バルブを閉じるために必要なクローズ電力よりも低い場合には、少なくとも前記クローズ電力よりも低い電力を前記電磁バルブに印加することによって前記電磁バルブの温度調整を行うことを特徴とする液体供給装置。
  6. 請求項1に記載の液体供給装置において、
    前記バルブ制御手段は、前記電磁バルブを間欠的に開閉させ、間欠動作時に印加する電力の大きさ又は間欠間隔を変化させることによって前記電磁バルブの温度調整を行うことを特徴とする液体供給装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の液体供給装置において、
    前記液体吐出ヘッドが複数のヘッドモジュールからなり、
    前記液体流路は、各ヘッドモジュールに供給される液体がそれぞれ流れる複数の分岐流路を含んで構成され、
    前記複数の分岐流路にはそれぞれ前記電磁バルブが配設され、
    前記バルブ制御手段は、前記複数の分岐流路にそれぞれ配設される前記電磁バルブに印加する電力を電磁バルブ毎に変化させることによって前記電磁バルブの温度調整を行うことを特徴とする液体供給装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の液体供給装置において、
    前記液体吐出ヘッドの内部の液体の温度を測定する温度測定手段を備え、
    前記バルブ制御手段は、前記温度測定手段によって測定された液体の温度に基づいて、前記電磁バルブに印加する電力を変化させることによって前記電磁バルブの温度調整を行うことを特徴とする液体供給装置。
  9. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の液体供給装置において、
    前記電磁バルブに印加される電力と前記液体流路を通じて前記液体吐出ヘッドに供給される液体の温度との関係を示したデータテーブルを記憶する記憶手段を備え、
    前記バルブ制御手段は、前記記憶手段に記憶された前記データテーブルに基づいて、前記電磁バルブに印加する電力を変化させることによって前記電磁バルブの温度調整を行うことを特徴とする液体供給装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の液体供給装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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