本発明は、賞球払出対象遊技には関与しない遊技球(例えば遊技済み球であるアウト球)を用いて機械的演出を実行可能な弾球遊技機に関する。
近年、釘や入賞口が配置されている遊技領域とは異なる、遊技者に視認可能な領域(球演出部)において、例えば遊技済み球であるアウト球を用いて機械的演出(球演出)を実行可能な遊技機が提案されている(特許文献1及び2)。ここで、この球演出部は、一定の動きをする振分体に加え、当該振分体にアウト球を導くための複数のルートが存在する。また、振分体が複数存在する機種や、更に複雑な振分機構を備えた機種も存在する。このように役物が複雑な機械構造を採る場合、いずれかの部材で球詰まりエラーが発生することが懸念される。
特開2009−78000
特開2009−66021
ここで、従来の弾球遊技機では、遊技球が排出されるまで次の球演出が実行されないよう構成されている。これは、ある球演出が実行された場合、当該球演出においてアウト球がどのような状態にあるか不明であるので、重ねて次の球演出を実行してしまうと、前回の球演出でのアウト球に対して影響を与えることが想定されるからである。したがって、次の球演出を行うまでに時間がかかるので、球演出の実行頻度を高くすることが困難であるという問題がある。加えて、球詰まりエラー等の異常が発生した場合には、それが解消するまで球演出が実行されないという問題もある。
更には、球演出機構が複数の部材から構成される場合、どの部材内で球詰まりエラー等の異常が発生したかが分からないという問題もある。この結果、球詰まりエラー等の異常を解除するため、すべての部材について異常解除処理を行う必要がある。尚、球詰まりエラー等の異常を検知するセンサを各部材に設置して管理するという手法もあるが、コスト面からもまた部材点数の増加の観点からも好ましくない。
そこで、本発明は、賞球払出対象遊技には関与しない遊技球(例えば遊技済み球であるアウト球)を用いて機械的演出を実行可能な弾球遊技機において、球演出機構を構成する機械的部材のすべてにセンサを取り付けなくても、球演出に係る遊技球がどのような状態にあるのかを把握することにより、球演出の実行頻度向上及び異常発生時での球演出実行を可能にすると共に、どの部材で異常が発生したのかを把握できる手段を提供することを目的とする。
本発明(1)は、賞球払出対象遊技に関与しない特定遊技球を用いて機械的演出を実行可能な球演出機構(球演出装置2150)を有する弾球遊技機において、
球演出機構(球演出装置2150)は、
特定遊技球が侵入して機械的演出が実行される複数の区画(区画1〜5)と、
複数の区画(区画1〜5)のそれぞれについて、当該区画への侵入の有無、侵入した場合には侵入タイミングと排出タイミングを予測して、当該区画内に特定遊技球が存在している状態であるのか存在していない状態であるのか又は不明である状態であるのかという区画状態を推定する区画状態推定手段(区画状態推定手段2162c−2)と、
複数の区画(区画1〜5)のそれぞれについて、区画状態推定手段(区画状態推定手段2162c−2)により推定された区画状態を管理する区画状態一時記憶手段(区画状態一時記憶手段2162c−1)と、
特定遊技球で機械的演出が実行された場合、特定遊技球の移動に従い、区画状態一時記憶手段(区画状態一時記憶手段2162c−1)内の区画状態を順次更新する区画状態更新手段(区画状態更新手段2162c−3)と
を有することを特徴とする弾球遊技機である。
本発明(2)は、
球演出機構(球演出装置2150)は、
複数の区画(区画1〜5)の下流に設けられており、球演出機構(球演出装置2150)から特定遊技球を排出するためのアウト口(アウト球演出領域アウト口2159)と、
アウト口(アウト球演出領域アウト口2159)からの特定遊技球の排出を検知するための特定遊技球排出検知手段(アウト球排出検知センサ2159a)と、
特定遊技球を用いての機械的演出が実行された後、特定遊技球排出予定時間を過ぎても特定遊技球排出検知手段(アウト球排出検知センサ2159a)で特定遊技球の排出が検知されなかった場合、異常が発生したと判定する異常判定手段(球詰まりエラー制御手段2162d)と、
異常判定手段(球詰まりエラー制御手段2162d)により異常が発生したと判定された場合、今回実行した機械的演出を踏まえ、異常が発生した可能性のある区画に関し、異常が発生した可能性のある旨の情報を一時記憶する異常発生可能性区画情報一時記憶手段(エラー関連情報一時記憶手段2162d−4)と、
異常発生可能性区画情報一時記憶手段(エラー関連情報一時記憶手段2162d−4)内に一時記憶された前記情報を踏まえ、どの区画で異常が発生したかを推定する異常発生区画推定手段(エラーフラグ制御手段2162d−2)と
を更に有する、前記発明(1)の弾球遊技機である。
本発明(3)は、
球演出機構(球演出装置2150)は、
異常が発生した場合、当該異常を正常化するための正常化手段(エラー時対処制御手段2162d−3等)
を複数の区画に備えている、前記発明(2)の弾球遊技機である。
本発明(4)は、
球演出機構(球演出装置2150)は、
異常が発生した場合、区画毎に異常回数を累積記憶する異常回数記憶手段(エラーカウンタ2162d−5)
を更に有する、前記発明(2)又は(3)の弾球遊技機である。
本発明(5)は、
球演出機構(球演出装置2150)は、異常が発生した場合、異常が発生していると推定した区画以外の区画で機械的演出を実行する、前記発明(2)〜(4)のいずれか一つの弾球遊技機である。
本発明(6)は、
球演出機構は、異常回数記憶手段内の記憶内容に基づき、機械的演出を実行する区画を決定する、前記発明(4)の弾球遊技機である。
更に、本発明が好適に適用される弾球遊技機は、
始動口(特図始動口2110)、
始動口(特図始動口2110)への遊技球の入球に基づき、当否抽選を実行する当否抽選実行手段(当否抽選手段1135)、及び
当否抽選実行手段(当否抽選手段1135)による抽選結果が当選である場合、遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技制御手段(特別遊技制御手段1170)
を管理する、賞球払出対象遊技を実行する主制御部(主制御装置1000)と、
演出表示部(画像演出装置2140)、
当否抽選実行手段(当否抽選手段1135)による抽選結果を反映した演出内容を演出表示部(画像演出装置2140)上で表示する、演出表示部(画像演出装置2140)上での演出表示制御を司る演出表示制御手段(画像演出制御手段2162a)、及び
賞球払出対象遊技に関与しない特定遊技球を用いて機械的演出を実行可能な球演出機構
を管理する、賞球払出対象遊技に対応した演出遊技を実行可能な副制御部(サブ制御手段2160)と
を有する。
ここで、本特許請求の範囲及び本明細書における各用語の定義を説明する。まず、「賞球払出対象遊技」とは、直接的(例えば、遊技球が所定の入賞口に入球したことにより賞球が払い出される場合)又は間接的(例えば、遊技球が所定の入球口に入球したことによっては賞球は払い出されないが、当該入球によって抽選が実行され、当該抽選に当選した場合に、別の入賞口に入り易くなる等して賞球が払い出される場合)に賞球が払い出され得る遊技を意味する。「弾球遊技機」とは、遊技媒体が遊技球である限り特に限定されず、例えば、パチンコ遊技機、雀球遊技機、アレンジボール等を挙げることをできる。「正常化手段」とは、異常を解消する手段であれば特に限定されず、例えば、異常が球詰まりによるものであれば、区画(当該区画に配された部材)を振動させたり磁力を印加する等して球詰まりを解消する手段が挙げられる。
更に、本明細書における各用語の定義を説明する。まず、「抽選」とは、例えば、取得した乱数に基づき、関連テーブルを参照することにより当否又は内容を決定することを指す。また、「乱数」とは、弾球遊技機において何らかの遊技内容を決定するための抽選(電子計算機によるくじ)に使用される乱数(遊技内容決定乱数)であり、例えば、遊技の結果に影響を与えるいわゆる「基本乱数」、具体的には、特別遊技の移行と関連した「当選乱数」、識別図柄の変動態様(又は変動時間)を決定するための「変動態様決定乱数」、停止図柄を決定する「図柄決定乱数」、特別遊技後に特定遊技(例えば確率変動遊技)に移行するか否かを決定する「当たり図柄決定乱数」等を挙げることができる。また、変動態様の内容や確定識別情報の内容等を決定する際、これらすべての乱数を使用する必要はなく、互いに同一又は相違する、少なくとも一つの乱数を使用すればよい。また、例えば、一つの乱数(例えば当選乱数)が、別の乱数(例えば図柄決定乱数)を兼ねていてもよい。特別遊技とは、例えば、通常遊技と比較して単位時間当たりの賞球払出が多い遊技を指す。「演出」とは、当業界で一般的にいわれる演出と同義であり、例えば、遊技の興趣性を高めるための装飾図柄変動及び停止表示や予告表示等を挙げることができる。「抽選結果を反映した演出内容」とは、抽選結果を報知又は示唆する演出であり、典型的には、主制御部側で実行される第一識別情報(特別図柄)の変動表示及び停止表示と同期して実行される第二識別情報(装飾図柄と称される演出用図柄)の変動表示及び停止表示である。「主遊技部」及び「副遊技部」は、当業界において周知であるこれらの意味と同義であり、前者は「メイン基板側」、後者は「サブ基板側」とも称されるものである。尚、後者の「副遊技部」については、狭義のサブ基板のみならず、サブ基板により管理されるサブサブ基板等も包含する概念である。
本発明(1)によれば、賞球払出対象遊技に関与しない特定遊技球を用いて機械的演出を実行可能な球演出機構を有する弾球遊技機において、機械的演出が実行される複数の区画のそれぞれについて、当該区画への侵入の有無、侵入した場合には侵入タイミングと排出タイミングを予測して、当該区画内に特定遊技球が存在している状態であるのか存在していない状態であるのか又は不明である状態であるのかという区画状態を推定する区画状態推定手段を備えると共に、当該区画状態推定手段による推定情報を一時記憶した上で、機械的演出が実行される場合に当該推定情報を経時的に更新するよう構成されているので、前の遊技球が残存している場合やいずれかの区画で球詰まりエラー等の異常が発生した場合であっても「使用可能ルート」を割り出して次の遊技球による演出を行うことが可能であるために球演出の実行頻度向上を図ることができ、更には、状態管理によって異常箇所を特定できるので、異常箇所に基づいた適切な対応を採ることが可能になるという効果をも奏する。
本発明(2)によれば、前記効果に加え、すべての区画の最下流にアウト口が設けられており、球演出予定時間を過ぎても遊技球がアウト口に通過したことが確認できない場合に異常が発生したと判定されるので、他の異常判定手法と比較して、非常に簡素な構成で済ませることが可能となるという効果を奏する。
本発明(3)によれば、前記効果に加え、異常発生時に当該異常を正常化する手段が各区画に備えられているので、従来のように球演出機構全体について対策を講じなくても、異常発生区画推定手段により異常が発生したと推定された区画だけピンポイント的に異常を正常化することが可能になるという効果を奏する。
本発明(4)によれば、前記効果に加え、区画毎に異常回数を累積記憶する異常回数記憶手段を更に有しているので、球詰まりエラー等の異常を起こし易い区画に関しては、その区画を使用しない遊技ルートでの演出を行ったり或いは当該区画に係る部材を適切な時期に交換する等の措置を講じることで、最適な演出を最大限に実行することが可能になるという効果を奏する。
本発明(5)によれば、前記効果に加え、異常が発生していると推定した区画以外の区画で機械的演出を実行するよう構成されているので、異常時でも球演出が実行される結果、球演出の実行頻度を向上させることが可能になるという効果を奏する。
本発明(6)によれば、前記効果に加え、異常回数記憶手段内の記憶内容に基づき、機械的演出を実行する区画を決定するよう構成されているので、例えば、異常回数の発生回数が多い区画では機械的演出を実行しないか或いは異常回数の発生回数の少ない区画で機械的演出を実行することで、球演出の際の異常発生の可能性を低減できるという効果を奏する。
図1は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。
図2は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、演出部Yの拡大図である。
図3は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、演出部Yの拡大図である(エラー対処時の作用図)。
図4は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の背面図である。
図5は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の機能ブロック図である。
図6は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側でのメインフローチャートである。
図7は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での普通図柄当選乱数取得処理のフローチャートである。
図8は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での電チュー駆動判定処理のフローチャートである。
図9は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。
図10は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別図柄表示処理のフローチャートである。
図11は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特定遊技終了判定処理のフローチャートである。
図12は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。
図13は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技実行処理のフローチャートである。
図14は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。
図15は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側でのメインフローチャートである。
図16は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での起動時処理のフローチャートである。
図17は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。
図18は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での球演出可否決定・内容決定処理のフローチャートである。
図19は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での球演出時メッセージ(予告)内容決定処理のフローチャートである。
図20は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。
図21は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での球演出制御処理のフローチャートである。
図22は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側でのメッセージ(予告)表示制御処理のフローチャートである。
図23は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での区画状態管理処理のフローチャートである。
図24は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側でのエラー管理処理のフローチャートである。
図25は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での特別遊技中表示制御処理のフローチャートである。
図26は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における作用を示す図である(タイミングチャート)。
発明を実施するための最良形態
以下、本発明の最良形態を説明する。尚、以下の最良形態は、従来の第一種パチンコ遊技機に関するものであるが、これに限定されず、他の弾球遊技機(例えば、始動口への入球に基づき特別遊技移行抽選が行われる、従来の第三種や一般電役といったパチンコ遊技機)に応用された場合も本発明の範囲内である。尚、あくまで最良の形態であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。
まず、図1を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の前面側の基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。以下、これらを順に説明する。
はじめに、パチンコ遊技機の遊技機枠は、外枠102、前枠104、透明板106、扉108、上球皿110、下球皿112及び発射ハンドル116を含む。まず、外枠102は、パチンコ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠104は、外枠102の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠102に開閉可能に取り付けられる。前枠104は、遊技球を発射する機構、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板106は、ガラス等により形成され、扉108により支持される。扉108は、図示しないヒンジ機構を介して前枠104に開閉可能に取り付けられる。上球皿110は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿112への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿112は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。また、上球皿110と下球皿112の間にはスピーカ114が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。更に、上球皿110には、遊技者により操作可能であり、所定条件下で操作されると画像演出装置2140上で予告やメッセージ等が表示されるサブ入力ボタン196が備えられている。
次に、遊技盤は、外レール122と内レール124とにより区画された遊技領域120が形成されている。ここで、「遊技領域」とは、遊技球が転動可能な領域であり、かつ、当該転動の結果、遊技者に対して利益が付与され得る領域を指す。したがって、例えば、後述する球演出装置内は、内部で遊技球が転動可能であるが、当該転動の結果が遊技者に対して付与される利益とは関係無いので、当該球演出装置内は「遊技領域」には該当しない。そして、当該遊技領域120には、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、特図始動口2110、普図入賞口2210、大入賞口2120、特別図柄表示装置2130、演出部Y、普通図柄表示装置2220、アウト口142が設置されている。ここで、本発明の一特徴である演出部Yは後で述べることとし、これ以外の各要素を順番に詳述する。
まず、特図始動口2110は、演出部Yの真上に位置した、主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、特図始動口2110は、入球検出装置2111と、電動役物2112と、電動役物2112を開閉させるための電動役物ソレノイド132とを備える。ここで、入球検出装置2111は、特図始動口2110への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す特図始動口入球情報を生成する。次に、電動役物2112は、特図始動口2110に遊技球が入賞し得る通常状態と当該通常状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態に可変する。尚、後述するが、特図始動口2110に入球した遊技球(アウト球)は、遊技領域120外である演出部Y(球演出装置2150)内に入球する。
次に、普図入賞口2210は、入球検出装置2211を備える。ここで、入球検出装置2211は、普図入賞口2210への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す普図始動口入球情報を生成する。尚、普図入賞口2210への遊技球の入球は、特図始動口2110の電動役物2112を拡開させるための抽選の契機となる。
次に、大入賞口2120は、特別図柄が所定態様で停止した場合、「大当たり」として開状態となる、横長方形状を成しアウト口142の上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、大入賞口2120は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置2121と、電動役物2122と、電動役物2122を開閉させるための大入賞口ソレノイド2330とを備える。ここで、入賞検出装置2121は、大入賞口2120への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入球情報を生成する。電動役物2122は、大入賞口2120に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に大入賞口2120を可変させる。
次に、特別図柄表示装置2130は、主遊技に対応する特別図柄の変動表示及び停止表示を行う。具体的構成としては、特別図柄表示装置2130は、特図表示部2131と、特図保留表示部2132とを備える。ここで、特図保留表示部2132は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、主遊技に係る乱数の保留数(実行されていない特別図柄の変動数)に相当する。尚、特別図柄表示装置2130は、例えば7セグメントLEDで構成され、特別図柄は、「0」〜「9」の10種類の数字及び「−」で表示される。
尚、特別図柄は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、本最良形態では、特別図柄表示装置2130の大きさは、目立たない程度に設定されている。しかしながら、特別図柄自体に演出的な役割を持たせて装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、後述する画像演出装置2140のような液晶ディスプレーに、特別図柄を表示させるように構成してもよい。
次に、普通図柄表示装置2220は、普通図柄の変動表示及び停止表示が行われる。具体的構成としては、普通図柄表示装置2220は、普図表示部2221と、普図保留表示部2222とを備える。ここで、普図保留表示部2222は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、普通図柄変動の保留数(実行されていない普通図柄の変動数)に相当する。
最後に、遊技効果ランプ190は、遊技領域120又は遊技領域外に設けられ、点滅等することで演出及びエラー報知の役割を果たす。
次に、図2を参照しながら、本発明の特徴的要素である演出部Yの構成について詳述する。ここで、図2に示すように、演出部Yは、画像演出装置2140と球演出装置2150とから構成される。尚、演出部Yは、壁Ywを介して遊技領域120と物理的に分断されており、遊技領域120から演出部Y内部へは遊技球は入球しないよう構成されている。本最良形態では、前述したように、特図始動口2110に入球したアウト球だけが、壁Ywの内部に設置された球演出装置2150に進入可能である。以下、画像演出装置2140及び球演出装置2150を順に説明する。
まず、画像演出装置2140は、主として、特別図柄と連動して変動・停止する演出画像の変動表示が行われる。具体的構成としては、画像演出装置2140は、画像演出表示部2141と、保留表示部2142とを備える。尚、画像演出装置2140は、本最良形態では液晶ディスプレーで構成されているが、球演出と連動した演出を行うことが可能である限り、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。次に、保留表示部2142は、4個のランプから構成され、当該ランプは、特別図柄の保留ランプと連動している。
次に、球演出装置2150の構成について詳述する。ここで、当該球演出装置2150は、概略、遊技領域120からのアウト球(正確には特図始動口2110に入球した遊技球)を球演出が実行されるまで貯留しておく箇所(貯留領域α)と、球演出を実行する舞台となる箇所(アウト球演出領域β)とから構成される。以下、貯留領域αとアウト球演出領域βを順に説明することとする。
まず、貯留領域αは、所定個数(例えば10個)を上限としてアウト球を貯留可能な貯留部2151と、特図始動口2110に入球した遊技球を貯留部2151に導くための誘導路2152と、貯留部2151内の遊技球を1球ずつ貯留部2151外に排出可能な回転体2153と、貯留部2151から回転体2153に移動した遊技球をアウト球演出領域βに導くための第一遊技球通路2154と、貯留領域α内のアウト球(特に、貯留部2151に貯留されなかったアウト球)を演出領域Yから排出するための貯留領域アウト口2155aと、下方に落下したアウト球を貯留領域アウト口2155に導くための傾斜壁2155bと、を有している。以下、各要素について詳述することとする。
はじめに、貯留部2151は、所定個数(例えば10球)を保持可能な筒状部材からなる。そして、所定個数が貯留部2151内に保持されている状況で更に誘導路2152から遊技球が供給された場合、供給された当該遊技球は、貯留部2151には貯留されずにオーバーフローして下方に落下するよう構成されている。ここで、貯留部2151の回転体2153付近には、貯留部2151の最下方に貯留されている遊技球の存在を検知可能である、換言すれば、貯留部2151に遊技球が貯留されているか否かを検知可能な貯留球存在検知センサ2151aが備えられている。そして、遊技球が存在している場合には、貯留球存在検知センサ2151aはON状態となり、遊技球が存在していない場合には、貯留球存在検知センサ2151aはOFF状態となる。
次に、回転体2153は、遊技球を1球収納可能な収納穴2153aを有している。そして、当該回転体2153は、デフォルト時には4時付近(収納穴2153aの位置)に位置する。即ち、このデフォルト位置での収納穴2153aをやや右下がりの傾斜状とし、内部に保持された遊技球がこの傾斜を下って下方に落下するよう構成されている。ここで、この回転体2153が当該デフォルト位置から反時計回りに1回転する「球演出用遊技球供給動作」が実行された場合、12時付近で貯留部2151内の遊技球が収納穴2153aに収納され、9時〜8時付近で収納穴2153a内の遊技球が自重のために第一遊技球通路2154側に移動する結果、球演出用の遊技球(1球)がアウト球演出領域βに導入される。他方、この回転体2153が当該デフォルト位置から時計回りに1回転する「貯留球排出動作」が実行された場合、12時付近で貯留部2151内の遊技球が収納穴2153aに収納され、3〜4時付近で収納穴2153a内の遊技球が自重のために落下する結果、球演出用の遊技球(1球)が貯留領域アウト口2155aから外部に排出される。
次に、第一遊技球通路2154は、アウト球演出領域βに向けて緩やかに傾斜された筒状部材である。そして、球演出用遊技球供給動作が実行された場合、回転体2153の貯留穴2153a内の遊技球は、第一遊技球通路2154の第一開口部2154aを介して第一遊技球通路2154内に侵入し、第二開口部2154bを介して振分回転体2157に放出される。
次に、アウト球演出領域βは、第一遊技球通路2154の下流に配置されている振分回転体2157と、振分回転体2157の下流に配置されている第二遊技球通路2156及び第三遊技球通路2158と、第二遊技球通路2156の下流に配置されている擬似始動口βxと、第三遊技球通路2158の下流に配置されている擬似始動口βyと、アウト球演出領域β内のアウト球(特に、擬似始動口βxや擬似始動口βyを通過した遊技球)を演出領域Yから排出するためのアウト球演出領域アウト口2159と、を有している。以下、各要素について詳述する。
まず、振分回転体2157は、遊技球を1個収納可能な収納穴2157aを有している。ここで、当該振分回転体2157は、図示しない振分回転体駆動手段と接続しており、時計回り及び反時計回りに回転可能である。
次に、第二遊技球通路2156は、振分回転体2157の下方に形成された擬似始動口βxに向けて配置された筒状部材である。そして、球演出時(特に、振分回転体2157が時計回りに回転時)、振分回転体2157の収納穴2157a内の遊技球は、第二遊技球通路2156の第一開口部2156aを介して第二遊技球通路2156内に侵入し、第二開口部2156bを介して擬似始動口βxに放出される。
次に、第三遊技球通路2158は、振分回転体2157の下方に形成された擬似始動口βyに向けて配置された筒状部材である。そして、球演出時(特に、振分回転体2157が反時計回りに回転時)、振分回転体2157の収納穴2157a内の遊技球は、第三遊技球通路2158の第一開口部2158aを介して第三遊技球通路2158内に侵入し、第二開口部2158bを介して擬似始動口βyに放出される。
次に、擬似始動口βxは、遊技球が通過した場合に検出信号を発するセンサβxaを備えたゲート構造体である。そして、球演出時(特に、振分回転体2157が時計回りに回転時)、第二遊技球通路2156の第二開口部2156bから放出された遊技球は、当該擬似始動口βx内を通過し、下方にあるアウト球演出領域アウト口2159に落下する。
次に、擬似始動口βyは、遊技球が通過した場合に検出信号を発するセンサβyaを備えたゲート構造体である。そして、球演出時(特に、振分回転体2157が反時計回りに回転時)、第三遊技球通路2158の第二開口部2158bから放出された遊技球は、当該擬似始動口βy内を通過し、下方にあるアウト球演出領域アウト口2159に落下する。
次に、アウト球演出領域アウト口2159は、遊技球の通過を検知するアウト球排出検知センサ2159aを有している。そして、球演出時、擬似始動口βx又は擬似始動口βyを通過した遊技球は、アウト球演出領域アウト口2159を介して外部に排出される。
最後に、図2には示していないが、第一遊技球通路2154の近傍には、所定条件下で第一遊技球通路2154を揺動させる第一遊技球通路揺動手段2154cが設けられている。同様に、第二遊技球通路2156の近傍には、所定条件下で第二遊技球通路2156を揺動させる第二遊技球通路揺動手段2156cが設けられている。同様に、第三遊技球通路2158の近傍には、所定条件下で第三遊技球通路2158を揺動させる第三遊技球通路揺動手段2158cが設けられている。そして、後述するように、これら通路のいずれかで球詰まりエラーが発生した可能性があると判定された場合、対応する揺動手段を駆動させることで、球詰まりエラーが発生した可能性のある通路を揺らして球詰まりエラーを解消させる。尚、図3は、第一遊技球通路2154に遊技球が詰まっている状況下、第一遊技球通路揺動手段2154cが駆動されて第一遊技球通路2154が揺動された結果、第一遊技球通路揺動手段2154c内の遊技球の詰まりが解消されたことを示す作用図である。
尚、本最良形態においては、特図始動口2110に入球した遊技球(アウト球)が球演出装置2150内に入球し、当該遊技球を球演出に用いるような構成を採っているが、これに限定されず、例えば、遊技領域120から球演出装置2150側に誘導される入球口(アウト口)を設ける等して、当該入球した遊技球を球演出用として利用するよう構成してもよい。
次に、図4を参照しながら、パチンコ遊技機の背面側における基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、パチンコ遊技機の全体動作を制御し、特に特図始動口2110へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御装置1000と、遊技内容に興趣性を付与する画像演出表示部2141上での各種演出に係る画像表示制御と球演出装置2150内での球演出に係る球演出制御を行うサブ制御手段2160と、画像演出及び球演出が実行される画像演出装置2140・球演出装置2150、賞球タンク212、賞球レール214及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンク212から供給される遊技球を上球皿110へ払い出す払出ユニット216等を備える賞球払出機構(セット基盤)210と、払出ユニット216による払出動作を制御する賞球払出制御装置3000と、上球皿110の遊技球(貯留球)を遊技領域120へ1球ずつ発射する発射装置232と、発射装置232の発射動作を制御する発射制御基板230と、パチンコ遊技機の各部へ電力を供給する電源ユニット290と、パチンコ遊技機の電源をオンオフするスイッチである電源スイッチ292と、主制御装置1000側(例えば、遊技状態一時記憶手段1190等)に一時記憶されている遊技関連情報をクリアするRAMクリアスイッチ198と、が前枠104裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
次に、図4のブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の各種機能について説明する。はじめに、主制御装置1000は、遊技に係る遊技周辺機器2000と、主制御装置1000からの払出指示に基づき所定数の賞球の払出制御を行う賞球払出制御装置3000と情報伝達可能に接続されている。尚、主制御装置1000は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子等から構成される。尚、以下で主制御装置1000に含まれるとする各手段を周辺機器(例えば、遊技周辺機器2000)に搭載される形で構成してもよい。例えば、周辺機器(例えば、遊技周辺機器2000)に含まれるとする各手段を主制御装置1000に搭載される形で構成してもよい。以下、上記各手段(装置)の詳細を説明する。
まず、主制御装置1000は、主遊技・補助遊技に関する主たる制御を司る遊技制御手段1100と、遊技周辺機器2000側への各種情報{例えば、停止図柄情報、停止図柄の属性情報(例えば、確率変動当たり、回数制限付き時間短縮当たり、通常当たり、ハズレ)、変動態様に関する情報(例えば、変動時間)、特別遊技の開始信号・状態情報・終了信号、保留情報等}の送信制御を司る情報送信制御手段1200と、各種入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払出を行うように賞球払出制御装置3000に対してコマンドを送信する賞球払出決定手段1300と、を有している。
ここで、遊技制御手段1100は、各入球口(始動口等)への遊技球の流入を判定するための入球判定手段1110と、各乱数の取得可否を判定し、当該判定結果に基づき当該各乱数を取得するための乱数取得判定実行手段1120と、変動表示中における各始動口への入球を保留球として上限個数以内で一時記憶するための保留制御手段1130と、後述する遊技内容決定乱数(当選乱数)に基づき当たりであるか否かを抽選する当否抽選手段1135と、各乱数に基づき、各図柄の停止図柄及び変動態様(変動時間等)を決定するための図柄内容決定手段1140と、各図柄の変動及び停止表示する制御を行うための表示制御手段1150と、特図始動口2110の電動役物2112の開閉決定に直接関連する各種処理を行うための電チュー開閉制御手段1160と、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技に関する制御を司る特別遊技制御手段1170と、現在の遊技状態をどの遊技状態に移行させるかの決定と、当該決定に基づき遊技状態を移行させる処理を行うための特定遊技制御手段1180と、現在の遊技状態{例えば、主遊技に関連した状態(通常遊技状態、特定遊技状態、特別遊技状態)、補助遊技に関連した状態(易開放状態、非易開放状態)、特別図柄に係る停止図柄及び変動態様情報、各種フラグのオンオフ状況、特別遊技中の遊技状態(例えばラウンド数や入賞個数情報)}等を一時記憶するための遊技状態一時記憶手段1190と、を有している。以下、各手段について詳述する。
まず、入球判定手段1110は、特図始動口2110へ遊技球が入球したか否かを判定する特図始動口入球判定手段1111と、普図入賞口2210に遊技球が流入したか否かを判定する普図始動口入球判定手段1112とを有している。
次に、乱数取得判定実行手段1120は、特図始動口2110への遊技球の入球に基づき遊技内容決定乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、当選乱数、変動態様決定乱数、特別図柄決定乱数等)を取得する特図乱数取得判定実行手段1121と、普通図柄当選乱数の取得の可否を判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を取得するための普図乱数取得判定実行手段1122とを有している。
ここで、上記を含め本特許請求の範囲及び本明細書における「乱数」は、例えば、乱数の種類により割り振られた「0」〜「65535」(当選乱数)や「0」〜「255」(変動態様決定乱数)といった所定範囲からランダムに選択された値である。また、乱数としては、数学的に発生させる乱数でなくともよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数等により発生させる擬似乱数でもよい。例えば、乱数にある夫々の値の発現方式が、乱数の数列に沿って順々に値を発現させる方式(プラスワン方式)、乱数の数列の最終値が発現したときの次の値(初期値)を偶然性のある値によって定める方式(初期値更新方式)、これらの組み合わせ等を挙げることができる。
次に、保留制御手段1130は、取得した遊技内容決定乱数に基づく図柄変動が許可されていない場合に当該乱数を特図保留情報一時記憶手段1131aに記憶するための特図保留手段1131と、取得した普通図柄当選乱数に基づく図柄変動が許可されていない場合に当該乱数を普図保留情報一時記憶手段1132aに記憶するための普図保留手段1132とを有している。ここで、特図保留手段1131及び普図保留手段1132は、最大4個まで記憶可能な、前記乱数を保留順序と結合した形で一時記憶するための、特図保留情報一時記憶手段1131a及び普図保留情報一時記憶手段1132aを夫々有している。
次に、当否抽選手段1135は、当否抽選の結果、当たりである場合に特別遊技への移行決定をする(例えば、内部的に当たりフラグをオンにする)特別遊技移行決定手段1135aを有している。
次に、図柄内容決定手段1140は、取得した遊技内容決定乱数に基づき、特別図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する特図内容決定手段1141と、取得した普通図柄当選乱数に基づき普通図柄の停止図柄を決定する普図内容決定手段1142とを有している。
ここで、特図内容決定手段1141は、特別図柄に係る停止図柄や変動態様を決定する際に参照される特図内容決定用抽選テーブル1141aを当たり・ハズレ毎に別テーブルとして有しており、当該特図内容決定用抽選テーブル1141aは、遊技状態に応じて異なる各種抽選テーブルを備えている(通常遊技→特図通常遊技状態用抽選テーブル1141a−1、確率変動遊技→特図確率変動遊技状態用抽選テーブル1141a−2、時間短縮遊技→特図時間短縮遊技状態用抽選テーブル1141a−3)。更に、普図内容決定手段1142は、普通図柄に係る停止図柄を決定する際に参照される普図内容決定用抽選テーブル1142aを有しており、当該普図内容決定用抽選テーブル1142aは、遊技状態に応じて異なる各種当選テーブルを備えている(通常遊技→普図通常用抽選テーブル1142a−1、確率変動遊技及び時間短縮遊技→普図時間短縮用抽選テーブル1142a−2)。
また、図示しないが、上記における特図内容決定用抽選テーブル1141aの各抽選テーブル(特図通常遊技状態用抽選テーブル1141a−1、特図確率変動遊技状態用抽選テーブル1141a−2、特図時間短縮遊技状態用抽選テーブル1141a−3)は、変動態様を決定するに際し、夫々が複数の抽選テーブルを有しており、所定条件を充足した場合(例えば保留球が所定数以上)では、短い変動態様が選択され易い抽選テーブルが選択され、他方、所定条件を充足しない場合(例えば保留球が所定数未満)では、長い変動態様が選択され易い抽選テーブルが選択されるように構成されている。
次に、表示制御手段1150は、特別図柄表示装置2130の特図表示部2131上で、所定時間特別図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う特図制御手段1151と、普通図柄表示装置2220の普図表示部2221上で、所定時間普通図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う普図制御手段1152とを有している。
ここで、特図制御手段1151は、前記特図内容決定手段1141により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための特図変動時間管理手段1151aを更に有している。また、特図変動時間管理手段1151aは、ゼロクリア可能な特図変動管理用タイマ1151a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。更に、普図制御手段1152は、普通図柄表示装置2220の普図表示部2221上での普通図柄の変動時間を管理するための普図変動時間管理手段1152aを有している。また、普図変動時間管理手段1152aは、時間を計測可能な普図変動管理用タイマ1152a−1を更に備えている。
次に、電チュー開閉制御手段1160は、特図始動口2110の電動役物2112を開閉する処理を行うための条件を充足しているか否かを判定するための条件判定手段1161と、特図始動口2110の電動役物2112の駆動(開放)時間を計測する開放タイマ1162とを有している。
次に、特別遊技制御手段1170は、特別遊技に移行するための条件を充足しているか否かを判定する条件判定手段1171と、前記条件を充足している場合に、特別遊技を実行するための特別遊技実行手段1172と、特別遊技に関する各種処理の時間管理を行うための特別遊技時間管理手段1173とを有している。更に、この特別遊技時間管理手段1173は、時間を計測可能な特別遊技用タイマ1173aを有している。
次に、特定遊技制御手段1180は、特定遊技状態の終了条件を充足しているか否かを判定する特定遊技終了条件判定手段1181を有している。ここで、特定遊技終了条件判定手段1181は、時短回数をカウント可能な時短回数カウンタ1181aを更に有している。ここで、本最良形態においては、時短回数は100回であり、当該時短中には、非時短中と比較して、特別図柄の変動時間が相対的に短縮される(時間短縮機能)。更に、普通図柄の変動時間も相対的に短縮されると共に、特図始動口2110の電動役物2112の開放延長時間が相対的に延長される(開放時間延長機能)。尚、上記の特定遊技終了条件判定手段1181は、例えば、回数制限付きの確率変動遊技において終了回数に到達したか否かを判定する機能を有していたり(回数制限付確率変動遊技機能を有するパチンコ遊技機の場合)、図柄変動の度に所定確率で特定遊技(例えば確率変動遊技や時間短縮遊技)から通常遊技への移行抽選を行う機能を有していてもよい(転落抽選機能を有するパチンコ遊技機の場合)。
次に、遊技状態一時記憶手段1190は、主遊技における現在の遊技状態を一時記憶するための主遊技状態一時記憶手段1191と、補助遊技における現在の遊技状態を一時記憶するための補助遊技状態一時記憶手段1192とを有している。
ここで、主遊技状態一時記憶手段1191は、各種遊技状態における各種フラグのオンオフ情報を一時記憶するためのフラグ一時記憶手段1191aと、現在変動中の特別図柄(変動開始条件が成立した特別図柄)に係る停止図柄及び変動態様情報を一時記憶するための特図情報一時記憶手段1191bと、特別遊技に関する情報(ラウンド数、任意のラウンドにおける遊技球の入賞個数等)を一時記憶するための特別遊技関連情報一時記憶手段1191cとを有している。
また、補助遊技状態一時記憶手段1192は、補助遊技に関する情報(例えば、普通図柄当選フラグ・開放延長フラグ・時間短縮フラグ等の各種フラグのオンオフ情報)を一時記憶するための補助遊技関連情報一時記憶手段1192aと、現在変動中の普通図柄(変動開始条件が成立した普通図柄)に係る停止図柄等の情報を一時記憶するための普図情報一時記憶手段1192bとを有している。
次に、遊技周辺機器2000は、主遊技側の周辺機器である主遊技周辺機器2100と、補助遊技に関する補助遊技周辺機器2200と、を有している。以下、これらの周辺機器を順番に説明する。
まず、主遊技周辺機器2100は、特別遊技移行の契機となる特図始動口2110と、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技の際には所定条件下で開状態となる大入賞口2120と、特別図柄の停止表示及び変動表示が可能な特別図柄表示装置2130と、遊技の興趣性を向上させる演出が実行される演出部Yと、演出に係る一切の制御を司るサブ制御手段2160と、を有している。尚、サブ制御基板2160以外は上記で述べたので、以下ではサブ制御基板2160を詳述することとする。
ここで、サブ制御手段2160は、主制御装置1000側からの各種情報を受信するための情報受信手段2161と、主制御装置1000側からの前記情報等に基づき、画像演出装置2140及び球演出装置2150上での演出表示制御を行う演出制御手段2162と、を有している。以下、上記各手段を詳述する。
まず、情報受信手段2161は、主制御装置1000側からの主遊技に関する図柄情報を一時記憶するためのメイン側情報一時記憶手段2161aと、サブ入力ボタン196からの入力信号情報を一時記憶するためのサブ入力ボタン入力信号一時記憶手段2161bと、球演出装置2150側に存在する各種センサ(貯留球存在検知センサ2151a、アウト球排出検知センサ2159a、センサβxa、センサβya)のONOFF状態を一時記憶するための球演出装置側センサ状態一時記憶手段2161cと、を有している。尚、これら手段に一時記憶された図柄情報等は、以下で説明する各処理において、後述の各種手段により必要に応じ適宜参照される。
次に、演出制御手段2162は、画像演出装置2140の画像演出表示部2141上での画像演出に関する制御を司る画像演出制御手段2162aと、球演出装置2150での球演出に関する制御を司る球演出制御手段2162bと、球演出装置2150内の各区画における状態を管理する区画状態管理手段2162cと、球演出装置2150内において球詰まりエラーの発生判定と当該エラーが発生した際に当該エラーに対応する制御を司る球詰まりエラー制御手段2162dと、画像演出装置2140の保留表示部2142上での保留情報の表示処理に関する一切の制御を司る保留情報表示制御手段2162fと、当該演出の際に当該演出(画像演出及び球演出)に関連する情報を一時記憶する演出関連情報一時記憶手段2162gとを有している。
ここで、画像演出制御手段2162aは、メイン側情報一時記憶手段2161a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報又は後述する球演出内容に基づき、画像演出内容を決定するための画像演出内容決定手段2162a−1と、画像演出に関するデータ(各種オブジェクトデータ、動画像データ、音声データ等)を含め演出に関する一切のデータを記憶するための画像演出内容記憶手段2162a−3と、を更に有している。ここで、画像演出内容決定手段2162a−1は、球演出を受けてのメッセージ(予告)を決定する際に参照するためのメッセージ(予告)内容決定用参照テーブル2162a−1−1と、装飾図柄に関する演出内容を決定する際に参照するための装図表示内容決定用抽選テーブル2162a−1−2と、を有している。
ここで、表1は、メッセージ(予告)内容決定用参照テーブル2162a−1−1の一例である。ここで、後述するように、本最良形態では、球演出が実行された際、球演出に係る遊技球が擬似始動口β
x及び擬似始動口β
yのいずれかに入球した場合のみ、メッセージ表示(一種の予告表示)が実行されるように構成されている。そして、球演出が実行されて擬似始動口に遊技球が入球したときにメッセージ表示が実行されるが、本最良形態では、いずれの擬似始動口に遊技球が入球したか否かという点と当否結果及び図柄変動時間とに基づき、当該メッセージ(予告)内容決定用参照テーブル2162a−1−1を参照することでメッセージ表示の内容が決定される。
次に、表2は、装図表示内容決定用抽選テーブル2162a−1−2の一例である(特に装飾図柄の変動態様決定用抽選テーブル)。表2から分かるように、本最良形態では、主制御装置1000側からの特別図柄変動時間情報に基づき、装飾図柄の変動態様が決定されるように構成されている。
次に、球演出制御手段2162bは、貯留部2151に遊技球が現在貯留されているか否か等に基づき、球演出を実行するか否かの決定を行う球演出可否決定手段2162b−1と、球演出を実行する場合に、メイン側情報一時記憶手段2161a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報(例えば、特別遊技の当否情報、特別図柄の変動時間情報)に基づき、球演出の内容を決定して演出関連情報一時記憶手段2162gに当該内容をセットする球演出内容決定手段2162b−2と、球演出装置2150内の各部材の駆動制御を司る球演出装置駆動制御手段2162b−3と、球演出の各ステップの実行タイミングを把握するために参照される球演出実行用タイマ2162b−4と、球演出に関する一切のデータを記憶するための球演出内容記憶手段2162b−7と、を有している。
ここで、球演出可否決定手段2162b−1は、球演出可否決定用の乱数、当否結果及び図柄変動時間に基づいて球演出の可否を決定する際に参照される球演出可否決定用抽選テーブル2162b−1−1を有している。ここで、表3は、球演出可否決定用抽選テーブル2162b−1−1の一例である。この表から分かるように、本最良形態では、当たり時及び特別図柄の変動時間が長い程、球演出を実行することが選択され易いように構成されている。尚、後述するように、球演出可否決定用の乱数、当否結果及び図柄変動時間のみで球演出の実行可否が決定されるのではなく、その前提として、(1)貯留部2151に貯留球が存在していること、(2)回転体2153や振分回転体2157でエラーが発生していないこと、(3)第一遊技球通路2154で球詰まりエラーが発生していないこと、(4)第二遊技球通路2156及び第三遊技球通路2158の少なくとも一方で球詰まりエラーが発生していないこと、が球演出実行条件となる。また、本最良形態では、球演出が実行されると大当たり期待度が高まるよう、当たり時の方がハズレ時と比較して球演出実行頻度が高く構成されている。
次に、球演出内容決定手段2162b−2は、球演出の内容を決定する際に参照するための球演出内容決定用抽選テーブル2162b−2−1を有している。ここで、表4は、球演出内容決定用抽選テーブル2162b−2−1の一例である。表4から分かるように、球演出内容決定用の乱数、当否結果及び図柄変動時間に基づいて球演出の内容を決定する際に参照される球演出内容決定用抽選テーブル2162b−2−1を有している。ここで、表4は、球演出可否決定用抽選テーブル2162b−2−1の一例である。この表から分かるように、まず、球演出が実行されることが決定されている状況下、第二遊技球通路2156及び第三遊技球通路2158のいずれも球詰まりエラーが発生していないと判定されている場合には、貯留部2151で貯留を解除された遊技球を擬似始動口β
x及び擬似始動口β
yのいずれに導いてもよいことを意味する。したがって、この場合には擬似始動口β
x及び擬似始動口β
yのいずれに導く球演出を実行するかを抽選で決定する(表中、振分回転体が時計回りに回転すると擬似始動口β
xに導かれ、振分回転体が反時計回りに回転すると擬似始動口β
yに導かれる)。尚、本最良形態では、擬似始動口β
yに誘導されるような球演出の方がより大当たりへの期待度が高まるよう、当たり時の方がハズレ時と比較して擬似始動口β
yに誘導される球演出の振分頻度が高く構成されている。次に、球演出が実行されることが決定されている状況下、第二遊技球通路2156で球詰まりエラーが発生していると判定されている場合には、貯留部2151で貯留を解除された遊技球を擬似始動口β
yのみに導く必要があることを意味する。したがって、この場合には無条件に擬似始動口β
yに導く球演出(振分回転体が反時計回りに回転する球演出)を実行するよう決定する。最後に、球演出が実行されることが決定されている状況下、第三遊技球通路2158で球詰まりエラーが発生していると判定されている場合には、貯留部2151で貯留を解除された遊技球を擬似始動口β
xのみに導く必要があることを意味する。したがって、この場合には無条件に擬似始動口β
xに導く球演出(振分回転体が時計回りに回転する球演出)を実行するよう決定する。
次に、球演出装置駆動制御手段2162b−3は、貯留領域αの回転体2153の回転駆動を制御する回転体駆動制御手段2162b−3−1と、アウト球演出領域βの振分回転体2157の回転駆動を制御する振分回転体駆動制御手段2162b−3−2と、第一遊技球通路揺動手段2154cを駆動して第一遊技球通路2154の揺動を実行する第一遊技球通路揺動制御手段2162b−3−3と、第二遊技球通路揺動手段2156cを駆動して第二遊技球通路2156の揺動を実行する第二遊技球通路揺動制御手段2162b−3−4と、第三遊技球通路揺動手段2158cを駆動して第三遊技球通路2158の揺動を実行する第三遊技球通路揺動制御手段2162b−3−5と、を有している。
次に、区画状態管理手段2162cは、球演出装置2150を球の移動方向に沿って複数領域に区分けされた各区画(区画1〜5)における状態(遊技球の存在不存在、不明に関する状態)を一時記憶するための区画状態一時記憶手段2162c−1と、各区画が現在どのような状態であるかを推定するための区画状態推定手段2162c−2と、各区画の状態が変わり得る状況となった際に各区画の状態を更新する区画状態更新手段2162c−3と、を有している。
ここで、表5は、区画状態一時記憶手段2162c−1の一例である。前述のように区画毎に、遊技球が存在する状態(遊技球存在フラグがONの場合)、遊技球が存在しない状態(遊技球存在不存在不明フラグがOFFでありかつ遊技球存在フラグがOFFの場合)、遊技球が存在するか不存在であるか不明である状態(遊技球存在不存在フラグがONである場合)が一時記憶されている。尚、下記表5では、区画2に遊技球が存在する状態である。
次に、区画状態推定手段2162c−2−1は、区画状態を推定するために、球演出時の各区画での解除球通過予定時間情報(例えば、貯留が解除されて回転体2153に遊技球が移動した後、当該遊技球がどのタイミングでそれぞれの区画に到達するのかに関する予定時間情報)が記憶されている区画通過予定時間参照テーブル2162c−2−1を更に有している。表6は、区画通過予定時間参照テーブル2162c−2−1の一例である。この表から分かるように、本最良形態では、区画1→区画2→区画3→区画4という第一ルートと区画1→区画2→区画3→区画5という第二ルートとが存在し、ルートによって球通過時間が異なるように構成されている。
次に、球詰まりエラー時制御手段2162dは、まず、暫定エラーフラグのオンオフを管理する暫定エラーフラグ制御手段2162d−1と、エラーフラグのオンオフを管理するエラーフラグ制御手段2162d−2を有している。ここで、後で詳述するが、区画1及び区画3に関しては、駆動手段に取り付けられている検知手段(例えばセンサ)により駆動異常を認識できるため、これら区画でエラーが発生しているかどうかはただちに判別できる。しかしながら、区画2、区画4及び区画5には異常検知手段が備えられていないため、状況を踏まえて球詰まり等のエラーが発生したか否かを判断する必要がある。そこでこのような「もしかすると当該区画にエラーが発生しているかもしれない」という可能性を、「暫定エラーフラグ」という形でフラグ化したのである。したがって、区画1及び区画3に関しては検知手段からの直接情報に基づいてエラーを判別し、区画2、4及び5に関しては状況証拠を固めてエラーを推定する。
ここで、エラーフラグ制御手段2162d−2は、暫定エラーフラグのオンオフ情報等を踏まえ、区画2、4及び5に関してエラーが発生しているか否かを推定するために参照されるエラー判定用テーブル2162d−2−1を更に有している。表7は、エラー判定用テーブル2162d−2−1の一例である。表7を順に説明する。尚、区画1及び区画3のいずれかの区画でエラーが発生している場合には、暫定エラーフラグを見ても区画2、4及び5でのエラーを推定することは不可能であるので、本テーブルは区画1及び区画3のいずれのエラーフラグもオフである場合のみ適用される。
まず、第一段目のように、全ての区画で暫定エラーフラグがオフである場合には、当然にいずれの区画でもエラーは発生していないと推定される。
次に、区画2及び区画4で暫定エラーフラグがオンであり区画5で暫定エラーフラグがオフである場合にも、いずれの区画でもエラーフラグをオンとしない。その理由は区画2及び区画4のいずれでエラーが発生したか特定できないからである。このような状況は、これまで正常に球演出されていた(即ち、遊技球の排出確認がなされていた)にもかかわらず、ある球演出(区画4を通過することが予定されていた球演出)で球詰まりが発生した場合に生じる。ここで、この段階では区画2及び区画4のいずれもエラーとしない。区画2でエラーが発生していない場合には区画5を通過するルートでの球演出が可能であるからである。このように構成することで、エラーが発生していてもより多くの頻度で球演出を実行することが可能となる。但し、この段階で区画2及び区画4のいずれをもエラーと推定し、以後の球演出を禁止するよう構成してもよい。ここで、区画2及び区画4をこの段階ではエラーと推定しない構成を採った場合、次に別の球演出(区画5を通過することが予定されている球演出)を実行してみる。その結果、正常に球演出が実行された場合(この場合には、区画2の暫定エラーフラグは、オン→オフになる)には、区画4にエラーが発生していると推定され、区画4にエラーフラグを発生させる(これが第五段目の場合)。他方、当該別の球演出でも正常に球演出されなかった場合(この場合には、区画2、区画4の暫定エラーフラグはオンのままで、なおかつ、区画5の暫定エラーフラグもオンとなる)には、もはや球演出自体が実行不能であるため、区画2、区画4及び区画5のいずれに関してもエラーフラグをオンにする(これが第6段の場合)。尚、第3段や第5段についても同様の理由で、前者についてはいずれの区画もエラーフラグをオンとせず、後者については区画4に関してエラーフラグをオンとする。
次に、球詰まりエラー時制御手段2162dは、前述した暫定エラーフラグやエラーフラグのオンオフ情報を区画毎に一時記憶するためのエラー関連情報一時記憶手段2162d−4を有している。ここで、表8は、エラー関連情報一時記憶手段2162d−4の一例である。
更に、球詰まりエラー時制御手段2162dは、発生したエラー回数を区画毎に一時記憶するためのエラーカウンタ2162d−5を有している。ここで、表9は、エラーカウンタ2162d−5の一例である。
次に、保留情報表示制御手段2162fは、現在の保留球数を一時記憶するための保留情報一時記憶手段2162f−1を更に有している。
尚、サブ制御手段2160は、その他にも、遊技効果ランプ190の点灯及び消灯や、スピーカ114からの音声出力等の演出処理といった、画像表示以外の演出に係る一切の制御を更に制御する。また、本最良形態においては、サブ制御手段2160が、画像演出、球演出、遊技ランプ及び音声の制御を一体的に行なうように構成しているが、機能的に別個の周辺機器として分離するように構成してもよい。この場合、当該周辺機器同士を基板対基板コネクタで接続するように構成してもよい。
次に、補助遊技周辺機器2200は、特図始動口2110の電動役物2112の開放の契機となる普図入賞口2210と、普通図柄の停止表示及び変動表示が可能な普通図柄表示装置2220とを有している。
尚、特別図柄表示装置2130及び普通図柄表示装置2220が、主制御装置1000と情報伝達可能に接続されており、残る画像演出装置2140及び球演出装置2150が、サブ制御手段2160と情報伝達可能に接続されている。即ち、特別図柄表示装置2130及び普通図柄表示装置2220は、主制御装置1000により制御され、画像演出装置2140及び球演出装置2150は、サブ制御手段2160により夫々制御されることを意味する。尚、主制御装置1000と片方向通信により制御される他の周辺機器を介して、別の周辺機器を制御するように構成してもよい。
次に、図6〜図25のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の処理の流れを説明する。はじめに、図6〜図14のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機のメイン基板側での処理の流れを説明する。まず、図6は、主制御装置1000が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。はじめに、ステップ1100で、主制御装置1000は、後述の普通図柄当選乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1200で、主制御装置1000は、後述の電チュー駆動判定処理を実行する。次に、ステップ1300で、主制御装置1000は、後述の特別遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1400で、主制御装置1000は、後述の特別図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1500で、主制御装置1000は、後述の特別遊技作動条件判定処理を実行する。次に、ステップ1600で、主制御装置1000は、後述の特別遊技実行処理を実行する。次に、ステップ1800で、主制御装置1000(特に賞球払出決定手段1300)は、遊技球が入賞した入賞口に基づき、賞球払出制御装置3000に対して所定の賞球数の払出を行う旨のコマンド送信処理を行い、再びステップ1100に戻る。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
次に、図7は、図6におけるステップ1100のサブルーチンに係る、普通図柄当選乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、普図始動口入球判定手段1112は、普図入賞口2210に遊技球が入球(流入、通過)したか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1104で、普図乱数取得判定実行手段1122は、普図保留情報一時記憶手段1132aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、普図乱数取得判定実行手段1122は、普通図柄当選乱数を取得する。次に、ステップ1108で、普図保留手段1132は、何個目の保留であるかという情報と共に、当該乱数を普図保留情報一時記憶手段1132aにセットする形で保留球を1加算し、次の処理(電チュー駆動判定処理1200)に移行する。尚、ステップ1102及びステップ1104でNoの場合も、次の処理(電チュー駆動判定処理1200)に移行する。
次に、図8は、図6におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電チュー駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192aを参照して、電チュ−開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、普図制御手段1152は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192aを参照して、普通図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、普図内容決定手段1142は、普図保留情報一時記憶手段1132aにアクセスし、普通図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1210で、普図内容決定手段1142は、フラグ一時記憶手段1191aを参照して、現在の遊技状態が易開放状態中(時間短縮フラグオン)か否かを判定する。ステップ1210でYesの場合には、ステップ1212で、普図内容決定手段1142は、普図時間短縮用抽選テーブル1142a−2をセットし、他方、ステップ1210でNoの場合には、ステップ1214で、普図内容決定手段1142は、普図通常用抽選テーブル1142a−1をセットする。そして、ステップ1216で、普図内容決定手段1142は、当該保留球に基づく普通図柄乱数に基づき停止図柄を決定する。次に、ステップ1218で、普図変動時間管理手段1152aは、セットしたテーブルに基づき、普図変動管理用タイマ1152a−1に所定時間(例えば、時短遊技の場合には5秒、通常遊技の場合には30秒)をセットする。そして、ステップ1220で、普図制御手段1152は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192a中の普通図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1222で、普図保留手段1132は、普通図柄に関する当該保留球を1減算した上で普図保留情報一時記憶手段1132aに記録されている保留情報を更新すると共に、普図制御手段1152は、普図変動管理用タイマ1152a−1をスタートした後、普図表示部2221上で普通図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1224で、普図変動時間管理手段1152aは、普図変動管理用タイマ1152a−1を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1224でYesの場合、ステップ1226で、普図制御手段1152は、普図表示部2221上で、前記ステップ1216で普図内容決定手段1142が決定した停止図柄を確定表示する。そして、ステップ1228で、普図制御手段1152は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192a中の普通図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1230で、条件判定手段1161は、当該停止図柄が「当たり」であるか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232で、電チュー開閉制御手段1160は、セットしたテーブルに基づき、開放タイマ1162に所定時間(例えば、時短遊技の場合には5秒、通常遊技の場合には0.5秒)セットする。次に、ステップ1234で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192a中の電チュ−開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1236で、電チュー開閉制御手段1160は、特図始動口2110の電動役物2112を開放する。次に、ステップ1238で、電チュー開閉制御手段1160は、開放タイマ1162を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1238でYesの場合、ステップ1240及びステップ1242で、電チュー開閉制御手段1160は、特図始動口2110の電動役物2112を閉鎖すると共に、補助遊技関連情報一時記憶手段1192a中の電チュ−開放中フラグをオフにし、次の処理(ステップ1300の特別遊技内容決定乱数取得処理)に移行する。
尚、ステップ1202でNoの場合にはステップ1238に移行し、ステップ1204でNoの場合にはステップ1224に移行し、ステップ1206、ステップ1224、ステップ1230及びステップ1238でNoの場合には次の処理(ステップ1300の特別遊技内容決定乱数取得処理)に移行する。
次に、図9は、図6におけるステップ1300のサブルーチンに係る、特別遊技内容決定乱数取得処理に係るフローチャートである。まず、ステップ1302で、特図始動口入球判定手段1111は、特図始動口2110の入球検出装置2111から特図始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1304で、特図乱数取得判定実行手段1121は、特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306で、特図乱数取得判定実行手段1121は、遊技内容決定乱数(当選乱数、変動態様決定乱数、特別図柄決定乱数等)を取得し、特図保留手段1131が、何個目の保留であるかという情報と共に当該乱数を特図保留情報一時記憶手段1131aにセットする。次に、ステップ1308で、情報送信手段1200は、特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、当該乱数が何個目の保留として記憶されたのかの情報を取得すると共に、当該情報をサブ制御手段2160側に送信し、次の処理(ステップ1400の特別図柄表示処理)に移行する。尚、ステップ1302及びステップ1304でNoの場合も、次の処理(ステップ1400の特別図柄表示処理)に移行する。
次に、図10は、図6におけるステップ1400のサブルーチンに係る、特別図柄表示処理のフローチャートである。まず、ステップ1402で、特図内容決定手段1141は、変動開始条件(特別遊技中でないこと+特別図柄変動中でないこと)が成立しているか否かを判定する。
ステップ1402でYesの場合、ステップ1414で、当否抽選手段1135は、特図保留情報一時記憶手段1131aに一時記憶されている、今回の図柄変動に係る遊技内容決定乱数を読み出す。次に、ステップ1403で、当否抽選手段1135は、特図内容決定用抽選テーブル1141aの当否抽選用テーブルを参照し、遊技内容決定乱数(当選乱数)に基づき、特別図柄当否抽選を実行する。そして、ステップ1417で、当否抽選手段1135は、抽選結果が当たりか否かを判定する。ステップ1417でYesの場合、ステップ1418で、特別遊技移行決定手段1135aは、フラグ一時記憶手段1191a中の「当たりフラグ」をオンにし、ステップ1404に移行する。他方、ステップ1417でNoの場合には、ステップ1418をスキップする。
次に、ステップ1404で、特図内容決定手段1141は、フラグ一時記憶手段1191aを参照して、確率変動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1404でYesの場合、ステップ1406で、特図内容決定手段1141は、前記抽選結果を踏まえ、参照テーブルとして特図確率変動遊技状態用抽選テーブル1141a−2をセットし、ステップ1416に移行する。
他方、ステップ1404でNoの場合、ステップ1408で、特図内容決定手段1141は、フラグ一時記憶手段1191aを参照して、時間短縮フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1408でYesの場合、ステップ1410で、特図内容決定手段1141は、前記抽選結果を踏まえ、参照テーブルとして特図時間短縮遊技状態用抽選テーブル1141a−3をセットし、ステップ1416に移行する。
他方、ステップ1408でNoの場合、ステップ1412で、特図内容決定手段1141は、前記抽選結果を踏まえ、参照テーブルとして特図通常遊技状態用抽選テーブル1141a−1をセットし、ステップ1416に移行する。
そして、ステップ1416で、特図内容決定手段1141は、前記抽選結果を踏まえ、セットした各抽選テーブルを参照し、遊技内容決定乱数(例えば、特別図柄決定乱数)に基づいて特別図柄に関する停止図柄を決定すると共に、遊技内容決定乱数(例えば、変動態様決定乱数)に基づいて特別図柄の変動態様を決定し、これらを特図情報一時記憶手段1191bに一時記憶する。次に、ステップ1419で、情報送信手段1200は、ステップ1416で決定した特別図柄に関する図柄情報(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)及び現在の遊技状態をサブ制御手段2160側に送信する。次に、ステップ1420で、特図変動時間管理手段1151aが、所定時間(前記ステップ1416で決定した変動態様に係る変動時間)を特図変動管理用タイマ1151a−1にセットする。そして、ステップ1422で、特図制御手段1151は、特別図柄表示装置2130の特図表示部2131上で、特図情報一時記憶手段1191bに記憶された変動態様に従い、特別図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1446で、特図制御手段1151は、フラグ一時記憶手段1191a中の変動中フラグをオンする。そして、ステップ1434で、特図変動時間管理手段1151aが、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ここで、ステップ1434でNoの場合には、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。他方、ステップ1434でYesの場合、ステップ1436で、情報送信手段1200は、所定時間に到達した旨のコマンドをサブ制御手段2160側に送信する。次に、ステップ1438で、特図制御手段1151は、特別図柄表示装置2130の特図表示部2131上での特別図柄の変動表示を停止し、特図情報一時記憶手段1191bに記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。次に、ステップ1440で、特図制御手段1151は、フラグ一時記憶手段1191a中の変動中フラグをオフにする。そして、ステップ1442で、特図変動時間管理手段1151aは、特図変動管理用タイマ1151a−1をリセットする。次に、ステップ1450で、主制御装置1000は、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。
尚、ステップ1402でNoの場合には、ステップ1444で、特図制御手段1151は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1444でYesの場合にはステップ1434に移行し、Noの場合には次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。
次に、図11は、図10におけるステップ1450のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1452で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aを参照して、時短回数カウンタ値が0よりも大きいか否かを判定する。ステップ1452でYesの場合、ステップ1454で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aの時短回数カウンタ値を1減算する。次に、ステップ1456で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aを参照して、時短回数が0であるか否かを判定する。ステップ1456でYesの場合、ステップ1460で、特定遊技制御手段1180は、フラグ一時記憶手段1191a中の時間短縮フラグをオフにし、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。尚、ステップ1452及びステップ1456でNoの場合にも、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。
次に、図12は、図6におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1502で、条件判定手段1171は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、当たりフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1502でYesの場合、ステップ1504で、条件判定手段1171は、特別図柄表示装置2130の特図表示部2131上に表示された特別図柄が所定態様で停止したか否かを判定する。ステップ1504でYesの場合、ステップ1506及びステップ1508で、条件判定手段1171は、フラグ一時記憶手段1191a中の特別遊技移行許可フラグをオンにすると共に当たりフラグをオフにする。次に、ステップ1552及び1554で、特定遊技制御手段1180は、フラグ一時記憶手段1191a中の特定遊技フラグ(確率変動フラグ・時間短縮フラグ)を一旦オフにすると共に、時短回数カウンタ1181aをリセット(時短回数カウンタ値=0)し、次の処理(ステップ1600の特別遊技実行処理)に移行する。尚、ステップ1502及びステップ1504でNoの場合にも、次の処理(ステップ1600の特別遊技実行処理)に移行する。
次に、図13は、図6でのステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技実行処理のフローチャートである。まず、ステップ1602で、特別遊技実行手段1172は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602でYesの場合、ステップ1606及びステップ1608で、特別遊技実行手段1172は、フラグ一時記憶手段1191a中の特別遊技移行許可フラグをオフにすると共に特別遊技実行フラグをオンにする。次に、ステップ1604で、情報送信手段1200は、サブ制御手段2160側に特別遊技開始信号を送信し、ステップ1612に移行する。他方、ステップ1602でNoの場合、ステップ1610で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ1610でYesの場合には、ステップ1612に移行する。尚、ステップ1610でNoの場合には、特別遊技実行手段1172は、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(賞球払出処理1800)に移行する。
次に、ステップ1612で、特別遊技実行手段1172は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、ラウンド継続フラグがオンであるか否か、換言すれば、当該ラウンドが途中であるか否かを判定する。ステップ1612でYesの場合、即ち、当該ラウンドが途中である場合、以下で詳述するステップ1614〜1622の処理を行うことなく、ステップ1623に移行する。他方、ステップ1612でNoの場合、即ち、当該ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ1614で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技用タイマ1173aをゼロクリアすると共に所定値(例えば、通常当たりに基づく特別遊技であれば30秒、突然確率変動当たりや突然時間短縮当たりに基づく特別遊技であれば0.8秒)をセットする。次に、ステップ1616で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c中の入賞球カウンタをゼロクリアする。そして、ステップ1618で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c中のラウンド数カウンタに1を加算する。尚、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cに記憶されているラウンド数は、特別遊技開始直後(初期値)は0であり、以後ラウンドを重ねていく毎に1ずつインクリメントされる。次に、ステップ1620で、特別遊技実行手段1172は、フラグ一時記憶手段1191a中のラウンド継続フラグをオンにする。そして、ステップ1622で、特別遊技実行手段1172は、大入賞口2120の電動役物2122を駆動して大入賞口2120を開放し、ステップ1623に移行する。
次に、ステップ1623で、情報送信手段1200は、サブ制御手段2160側に現在の遊技状態情報(例えば、現在のラウンド数や遊技球の入賞個数等)を送信する。そして、ステップ1624で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照して当該ラウンドで所定球(例えば10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1624でYesの場合には、ステップ1628に移行する。他方、ステップ1624でNoの場合、ステップ1626で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技用タイマ1173aを参照して所定時間が経過したか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合にも、ステップ1628に移行し、Noの場合には、次の処理(賞球払出処理1800)に移行する。
次に、ステップ1628で、特別遊技実行手段1172は、大入賞口2120の電動役物2122の駆動を停止して大入賞口を閉鎖する。そして、ステップ1630で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技用タイマ1173aをリセットする。次に、ステップ1632で、特別遊技実行手段1172は、フラグ一時記憶手段1191a中のラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ1634で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照して、当該ラウンドが最終ラウンド(例えば、通常当たりに基づく特別遊技であれば15R、突然確率変動当たりや突然時間短縮当たりに基づく特別遊技であれば2R)であるか否かを判定する。ステップ1634でYesの場合、ステップ1636で、特別遊技実行手段1172は、フラグ一時記憶手段1191a中の特別遊技実行フラグをオフにする。そして、ステップ1638で、情報送信手段1200は、サブ制御手段2160側に特別遊技終了信号を送信する。そして、ステップ1650で、遊技制御手段1100は、後述の特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理(賞球払出処理1800)に移行する。尚、ステップ1634でNoの場合にも、次の処理(賞球払出処理1800)に移行する。
次に、図14は、図13におけるステップ1650のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1656で、特定遊技制御手段1180は、確率変動当たりか否か、即ち、特図情報一時記憶手段1191bを参照して、特図表示部2131上で停止した特別図柄が確率変動当たりであるか否かを判定する。ステップ1656でYesの場合、ステップ1658及びステップ1660で、特定遊技制御手段1180は、フラグ一時記憶手段1191a中の確率変動フラグと時間短縮フラグとを夫々オンにし、次の処理(賞球払出処理1800)に移行する。
他方、ステップ1656でNoの場合、ステップ1662で、特定遊技制御手段1180は、時間短縮変動当たりか否か、即ち、特図情報一時記憶手段1191bを参照して、特図表示部2131上で停止した特別図柄が時間短縮変動当たりであるか否かを判定する。ステップ1662でYesの場合、ステップ1664で、特定遊技制御手段1180は、フラグ一時記憶手段1191a中の時間短縮フラグをオンする。次に、ステップ1666で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aに時短回数カウンタ値として所定値(例えば100)をセットし、次の処理(賞球払出処理1800)に移行する。尚、ステップ1662でNoの場合にも、次の処理(賞球払出処理1800)に移行する。
次に、図15〜図25のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機のサブ基板側での処理の流れを説明する。まず、図15は、本最良形態に係るパチンコ遊技機における、サブ基板側のメインフローチャートである。はじめに、電源投入後、ステップ6050で、サブ制御基板2160は、後述する起動時処理を実行する。尚、当該処理は電源投入後1回のみ行われる処理である。次に、ステップ6100で、サブ制御基板2160は、後述する装飾図柄表示内容決定処理を行う。次に、ステップ6800で、サブ制御基板2160は、後述する球演出可否・内容決定処理を実行する。次に、ステップ6400で、サブ制御手段2160は、後述する球演出時メッセージ(予告)内容決定処理を実行する。次に、ステップ6200で、サブ制御手段2160は、後述する装飾図柄表示制御処理を実行する。次に、ステップ6900で、サブ制御手段2160は、後述する球演出制御処理を実行する。次に、ステップ6600で、サブ制御手段2160は、後述するメッセージ(予告)表示制御処理を実行する。次に、ステップ6700で、サブ制御手段2160は、後述する区画状態管理処理を実行する。次に、ステップ6300で、サブ制御手段2160は、後述するエラー管理処理を実行する。次に、ステップ6500で、サブ制御手段2160は、後述する特別遊技中表示制御処理を実行し、ステップ6100に移行する。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
図16は、図15でのステップ6050のサブルーチンに係る、起動時処理のフローチャートである。まず、ステップ6052で、回転体駆動制御手段2162b−3−1は、回転体駆動手段2153bを制御して回転体2153を1周+α回転させてデフォルト位置で停止させる制御を行う。次に、ステップ6054で、振分回転体駆動制御手段2162b−3−2は、振分回転体駆動手段2157bを制御して振分回転体2157を1周+α回転させてデフォルト位置で停止させる制御を行う。そして、ステップ6056で、区画状態管理手段2162cは、区画状態一時記憶手段2162c−1内の「遊技球存在不存在不明フラグ」を、すべての区画についてオンにし、次の処理(ステップ6100の装飾図柄表示内容決定処理)に移行する。
次に、図17は、図15でのステップ6100のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ6102で、画像演出内容決定手段2162a−1は、メイン側情報一時記憶手段2161aを参照し、主制御装置1000側から新たな図柄情報を受信したか否かを判定する。ステップ6102でYesの場合、ステップ6104で、画像演出内容決定手段2162a−1は、メイン側情報一時記憶手段2161a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報に基づき、装図表示内容決定用抽選テーブル2162a−1−2を参照して、装飾図柄の変動態様と停止図柄を決定すると共に、当該決定情報を演出関連情報一時記憶手段2162gの図柄関連情報エリアに一時記憶する。尚、主制御装置1000側からの停止図柄・変動態様(即ち、特別図柄の停止図柄・変動態様)と演出表示制御手段2150側で決定する停止図柄・変動態様(即ち、装飾図柄の停止図柄・変動態様)とは1対1対応でなくともよく、例えば、サブ制御手段2160側での変動態様の比率を主制御装置1000側からの一変動態様に対して複数パターン持っていてもよい。次に、ステップ6106で、画像演出内容決定手段2162a−1は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリア内の図柄内容決定フラグをオンにし、次の処理(装飾図柄表示制御処理6200)に移行する。尚、ステップ6102でNoの場合にも、次の処理(装飾図柄表示制御処理6200)に移行する。
図18は、図15でのステップ6800のサブルーチンに係る、球演出可否・内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ6802で、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアを参照し、図柄内容決定フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6802でYesの場合、ステップ6803で、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアにアクセスし、図柄内容決定フラグをオフにする。次に、ステップ6804で、球演出可否決定手段2162b−1は、球演出条件を充足しているか否かを判定する。具体的には、(1)貯留部2151に貯留球が存在していること、(2)回転体2153や振分回転体2157でエラーが発生していないこと、(3)第一遊技球通路2154で球詰まりエラーが発生していないこと、(4)第二遊技球通路2156及び第三遊技球通路2158の少なくとも一方で球詰まりエラーが発生していないこと、が球演出条件となる。次に、ステップ6804でYesの場合、ステップ6806で、球演出可否決定手段2162b−1は、球演出可否抽選用の乱数を取得した上、球演出可否決定用テーブル2162b−1−1を参照して球演出を実行するか否かの抽選を行う。尚、本最良形態では、当該抽選に際しては乱数値だけでなく特別遊技移行の当否結果や特別図柄の変動時間をも考慮した形で実行する。次に、ステップ6808で、球演出可否決定手段2162b−1は、前記抽選結果が「可」であるか否かを判定する。ステップ6808でYesの場合、ステップ6809で、球演出内容決定手段2162b−2は、球演出内容決定用の乱数を取得した上、球演出内容決定用抽選テーブル2162b−2−1を参照して球演出の内容を抽選で決定する。尚、本最良形態では、当該抽選に際しては乱数値だけでなく特別遊技移行の当否結果や特別図柄の変動時間をも考慮した形で実行する。そして、ステップ6810で、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアにアクセスして、「球演出実行決定フラグ」をオンにする。次に、ステップ6816で、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアにアクセスして、「球演出可否決定・内容決定フラグ」をオンにし、次の処理{球演出時メッセージ(予告)内容決定処理6400}に移行する。尚、ステップ6802でNoの場合には次の処理{球演出時メッセージ(予告)内容決定処理6400}に移行し、ステップ6804及びステップ6808でNoの場合にはステップ6816に移行する。
図19は、図15でのステップ6400のサブルーチンに係る、球演出時メッセージ(予告)内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ6402で、画像演出内容決定手段2162a−1は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアにアクセスし、「球演出可否・内容決定フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6402でYesの場合、ステップ6404で、画像演出内容決定手段2162a−1は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアにアクセスし、「球演出可否・内容決定フラグ」をオフにする。そして、ステップ6406で、画像演出内容決定手段2162a−1は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアにアクセスし、「球演出実行決定フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6406でYesの場合、ステップ6408で、画像演出内容決定手段2162a−1は、当否結果、特図変動時間(又は装図変動時間)及び球演出内容を踏まえメッセージ(予告)内容決定用参照テーブル2162a−1−2を参照し、対応するメッセージ(予告)情報を取得した上、演出関連情報一時記憶手段2162gにセットする。そして、ステップ6410で、画像演出内容決定手段2162a−1は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアにアクセスし、「図柄変動許可フラグ」をオンにし、次の処理(装飾図柄表示制御処理6200)に移行する。尚、ステップ6402でNoの場合にも次の処理(装飾図柄表示制御処理6200)に移行し、ステップ6406でNoの場合にはステップ6410に移行する。
次に、図20は、図15でのステップ6200のサブルーチンに係る、装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6202で、画像演出制御手段2162aは、演出関連情報一時記憶手段2162cのフラグエリアを参照し、「図柄変動中フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6202でYesの場合、ステップ6204で、画像演出制御手段2162aは、演出関連情報一時記憶手段2162cのフラグエリアを参照し、「図柄変動許可フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6204でYesの場合、ステップ6206及びステップ6208で、画像演出制御手段2162aは、演出関連情報一時記憶手段2162cのフラグエリア内の「図柄変動中フラグ」をオンにすると共に、「図柄変動許可フラグ」をオフにする。次に、ステップ6210で、画像演出制御手段2162aは、演出関連情報一時記憶手段2162cの図柄関連情報エリア内に一時記憶された決定内容に従い、画像演出装置2140の画像演出表示部2141上で装飾図柄の変動表示を開始する。
次に、ステップ6212で、画像演出制御手段2162aは、メイン側情報一時記憶手段2161aを参照し、主制御装置1000側から確定表示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ6212でYesの場合、ステップ6214で、画像演出制御手段2162aは、演出関連情報一時記憶手段2162cの図柄関連情報エリア内に一時記憶された決定内容(停止図柄)に従い、画像演出装置2140の画像演出表示部2141上で装飾図柄の停止図柄を確定表示する。次に、ステップ6216で、画像演出制御手段2162aは、演出関連情報一時記憶手段2162cのフラグエリアにアクセスし、「図柄変動中フラグ」をオフにし、次の処理(球演出制御処理6900)に移行する。
尚、ステップ6202でNoの場合はステップ6212に移行し、ステップ6204及びステップ6212でNoの場合は次の処理(球演出制御処理6900)に移行する。
次に、図21は、図15でのステップ6900のサブルーチンに係る、球演出制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6902で、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアを参照し、「球演出実行中フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6902でYesの場合、ステップ6904で、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアを参照し、「図柄変動中フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6904でYesの場合、ステップ6906で、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアを参照し、「球演出実行決定フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6906でYesの場合、ステップ6908で、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアにアクセスし、「球演出実行決定フラグ」をオフにする。そして、ステップ6910で、球演出制御手段2162bは、球演出実行用タイマ2162b−4をスタートさせる。次に、ステップ6912で、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアにアクセスし、「球演出実行中フラグ」をオンにする。次に、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアにアクセスし、「区画更新フラグ」をオンにする。尚、この区画更新フラグがオンになったことを受け、後で説明する区画状態管理処理が実行されることになる。以上の処理が、球演出が実行される直前までの処理である。
次に、以下で、球演出が実際に行われる処理が実行される。まず、ステップ6916で、球演出制御手段2162bは、球演出実行用タイマ2162b−4を参照し、演出関連情報一時記憶手段2162gにセットされた貯留解除時間に到達したか否かを判定する。ステップ6916でYesの場合、ステップ6918で、回転体駆動制御手段2162b−3−1は、回転体駆動手段2153bを駆動して回転体2153を反時計回りに1周回転させる。これにより、回転体2153の収納穴2153aが12時付近に到達した時点で、貯留部2151に貯留されている遊技球の一球が当該収納穴2153aに移動し、3〜4時に到達した時点で、当該収納穴2153a内の遊技球が第一遊技球通路2154に移動する。次に、ステップ6920で、振分回転体駆動制御手段2162b−3−2は、振分回転体駆動手段2157bを駆動し、演出関連情報一時記憶手段2162gにセットされた方向に所定時間(解除された貯留球が球演出を終了してアウト口に到達するに十分な時間、例えば7秒)、振分回転体2157を回転し続けて停止する。そして、ステップ6922で、球演出制御手段2162bは、球演出実行用タイマ2162b−4をストップさせる。最後に、球演出制御手段2162bは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアにアクセスし、「球演出実行中フラグ」をオフにし、次の処理{メッセージ(予告)表示制御処理6600}に移行する。尚、ステップ6902でNoの場合にはステップ6916に移行し、ステップ6904、ステップ6906及びステップ6916でNoの場合には次の処理{メッセージ(予告)表示制御処理6600}に移行する。
次に、図22は、図15でのステップ6600のサブルーチンに係る、メッセージ(予告)表示処理のフローチャートである。まず、ステップ6602で、画像演出制御手段2162aは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアを参照し、「球演出実行中フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6602でYesの場合、ステップ6604で、画像演出制御手段2162aは、球演出装置側センサ状態一時記憶手段2161cを参照し、演出関連情報一時記憶手段2162gにセットされた、入球が予定されている擬似始動口に遊技球が入球したか否かを判定する。ステップ6604でYesの場合、ステップ6606で、画像演出制御手段2162aは、演出関連情報一時記憶手段2162gにセットされたメッセージ(予告)を、画像演出装置2140の画像演出表示部2141上に表示し、次の処理(区画状態管理処理6700)に移行する。尚、ステップ6602及びステップ6604でNoの場合にも次の処理(区画状態管理処理6700)に移行する。
次に、図23は、図15のステップ6700のサブルーチンに係る、本発明の特徴的処理である区画状態管理処理である。まず、ステップ6702〜ステップ6724は、区画1の状態更新処理が実行される直前までの処理である。はじめに、ステップ6702〜ステップ6712で、区画状態管理手段2162cは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアにアクセスし、区画1の状態更新開始直前までオンとなる「図柄状態更新待機フラグ」や各区画が状態更新処理中にオンとなる「区画1状態更新中フラグ」〜「区画5状態更新中フラグ」がいずれもオフであるか否かを確認する。尚、これらのいずれかがオンである場合には、対応する処理が実行中であることを意味し、それぞれの処理に移行する。具体的には、ステップ6702でNoの場合、即ち、「図柄状態更新待機フラグ」がオンである場合にはステップ6720に移行し、ステップ6704でNoの場合、即ち、「区画1状態更新中フラグ」がオンである場合にはステップ6726に移行し、ステップ6706でNoの場合、即ち、「区画2状態更新中フラグ」がオンである場合にはステップ6744に移行し、ステップ6708でNoの場合、即ち、「区画3状態更新中フラグ」がオンである場合にはステップ6754に移行し、ステップ6710でNoの場合、即ち、「区画4状態更新中フラグ」がオンである場合にはステップ6774に移行し、ステップ6712でNoの場合、即ち、「区画5状態更新中フラグ」がオンである場合にはステップ6786に移行する。そして、ステップ6714で、区画状態管理手段2162cは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアを参照し、「区画更新フラグ」がオンであるか否か、即ち、区画状態更新処理を実行するか否かを判定する。ステップ6714でYesの場合、ステップ6716及びステップ6718で、区画状態管理手段2162cは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアにアクセスし、「区画更新フラグ」をオフにすると共に「区画状態更新待機フラグ」をオンにする。尚、ステップ6714でNoの場合には、区画状態更新処理は実行しないこととし、次の処理(エラー管理処理6300)に移行する。
次に、ステップ6720〜ステップ6736で、区画1の状態更新処理が実行される。まず、ステップ6720で、区画状態管理手段2162cは、貯留解除動作が開始されたか否か、具体的には回転体2153が駆動を開始したか否かを判定する。ステップ6720でYesの場合、ステップ6722及びステップ6724で、区画状態管理手段2162cは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアにアクセスし、「区画状態更新待機フラグ」をオフにすると共に「区画1状態更新中フラグ」をオンにする。尚、ステップ6720でNoの場合には、まだ区画状態待機中であると判定し、次の処理(エラー管理処理6300)に移行する。次に、ステップ6726で、区画状態推定手段2162c−2は、球演出実行用タイマ2162b−4で回転体2153が駆動を開始してからの経過時間を把握した上で、回転体2153の収納穴2153aが12時(即ち、貯留部2151)に到達したか否かを推定する。ステップ6726でYesの場合、貯留部から解除された遊技球が回転体2153上に存在すると推定されるので、ステップ6728及びステップ6730で、区画状態更新手段2162c−3は、区画状態一時記憶手段2162c−1内の「区画1遊技球存在フラグ」をオンにすると共に「区画1遊技球存在不存在不明フラグ」をオフにする。他方、ステップ6726でNoの場合、ステップ6732で、区画状態推定手段2162c−2は、球演出実行用タイマ2162b−4で回転体2153が貯留部から球を受け取ってからの経過時間(又は駆動を開始してからの経過時間)を把握した上で、区画通過予定時間参照テーブル2162c−2−1を参照し、回転体2153の収納穴2153aが第一遊技球通路2154の第一開口部2154aに到達したか否かを推定する。ステップ6732でYesの場合、回転体2153上の遊技球が第一遊技球通路2154側に移動したと推定されるので、ステップ6734及びステップ6736で、区画状態更新手段2162c−3は、区画状態一時記憶手段2162c−1内の「区画1遊技球存在フラグ」をオフにすると共に「区画1状態更新中フラグ」をオフにする。尚、ステップ6732でNoの場合には次の処理(エラー管理処理6300)に移行する。これで区画1の状態更新処理が終了する。
次に、ステップ6738〜ステップ6747で、区画2の状態更新処理が実行される。まず、ステップ6738で、区画状態管理手段2162cは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアにアクセスし、「区画2状態更新中フラグ」をオンにする。そして、この処理に移行した時点で遊技球が第一遊技球通路2154側に移動したと推定されているので、ステップ6740及びステップ6742で、区画状態更新手段2162c−3は、区画状態一時記憶手段2162c−1内の「区画2遊技球存在フラグ」をオンにすると共に「区画2遊技球存在不存在不明フラグ」をオフにする。そして、ステップ6744で、区画状態推定手段2162c−2は、球演出実行用タイマ2162b−4で回転体2153が貯留部から球を受け取ってからの経過時間(又は駆動を開始してからの経過時間)を把握した上で、区画通過予定時間参照テーブル2162c−2−1を参照し、第一遊技球通路2154に侵入した遊技球が第一遊技球通路2154の第二開口部2154bに到達したか否かを推定する。ステップ6744でYesの場合、第一遊技球通路2154内の遊技球が振分回転体側に移動したと推定されるので、ステップ6746及びステップ6747で、区画状態更新手段2162c−3は、区画状態一時記憶手段2162c−1内の「区画2遊技球存在フラグ」をオフにすると共に「区画2状態更新中フラグ」をオフにする。尚、ステップ6744でNoの場合には次の処理(エラー管理処理6300)に移行する。これで区画2の状態更新処理が終了する。
次に、ステップ6748〜ステップ6766で、区画3の状態更新処理が実行される。まず、ステップ6748で、区画状態管理手段2162cは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアにアクセスし、「区画3状態更新中フラグ」をオンにする。そして、この処理に移行した時点で遊技球が振分回転体2157側に移動したと推定されているので、ステップ6750及びステップ6752で、区画状態更新手段2162c−3は、区画状態一時記憶手段2162c−1内の「区画3遊技球存在フラグ」をオンにすると共に「区画3遊技球存在不存在不明フラグ」をオフにする。次に、ステップ6754で、区画状態推定手段2162c−2は、演出関連情報一時記憶手段2162gを参照し、今回の振分回転体2157の回転方向は時計回りか否かを判定する。ここで、振分回転体2157の回転方向を確認するのは、時計回りと反時計回りとで遊技球の保持時間が異なるからである。ステップ6754でYesの場合、ステップ6756で、区画状態推定手段2162c−2は、球演出実行用タイマ2162b−4で回転体2153が貯留部から球を受け取ってからの経過時間(又は駆動を開始してからの経過時間)を把握した上で、区画通過予定時間参照テーブル2162c−2−1を参照し、振分回転体2157に移動した遊技球が第二遊技球通路2156の第一開口部2156aに到達したか否かを推定する。ステップ6756でYesの場合、振分回転体2157上の遊技球が第二遊技球通路2156側に移動したと推定されるので、ステップ6758及びステップ6760で、区画状態更新手段2162c−3は、区画状態一時記憶手段2162c−1内の「区画3遊技球存在フラグ」をオフにすると共に「区画3状態更新中フラグ」をオフにする。尚、ステップ6756でNoの場合には次の処理(エラー管理処理6300)に移行する。他方、ステップ6754でNoの場合、ステップ6762で、区画状態推定手段2162c−2は、球演出実行用タイマ2162b−4で回転体2153が貯留部から球を受け取ってからの経過時間(又は駆動を開始してからの経過時間)を把握した上で、区画通過予定時間参照テーブル2162c−2−1を参照し、振分回転体2157に移動した遊技球が第三遊技球通路2158の第一開口部2158aに到達したか否かを推定する。ステップ6762でYesの場合、振分回転体2157上の遊技球が第三遊技球通路2158側に移動したと推定されるので、ステップ6764及びステップ6766で、区画状態更新手段2162c−3は、区画状態一時記憶手段2162c−1内の「区画3遊技球存在フラグ」をオフにすると共に「区画3状態更新中フラグ」をオフにする。尚、ステップ6762でNoの場合には次の処理(エラー管理処理6300)に移行する。これで区画3の状態更新処理が終了する。
次に、ステップ6768〜ステップ6778で、区画4の状態更新処理が実行される。まず、ステップ6768で、区画状態管理手段2162cは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアにアクセスし、「区画4状態更新中フラグ」をオンにする。そして、この処理に移行した時点で遊技球が第二遊技球通路2156側に移動したと推定されているので、ステップ6770及びステップ6772で、区画状態更新手段2162c−3は、区画状態一時記憶手段2162c−1内の「区画4遊技球存在フラグ」をオンにすると共に「区画4遊技球存在不存在不明フラグ」をオフにする。そして、ステップ6774で、区画状態推定手段2162c−2は、球演出実行用タイマ2162b−4で回転体2153が貯留部から球を受け取ってからの経過時間(又は駆動を開始してからの経過時間)を把握した上で、区画通過予定時間参照テーブル2162c−2−1を参照し、第二遊技球通路2156に侵入した遊技球が第二遊技球通路2156の第二開口部2156bに到達したか否かを推定する。ステップ6774でYesの場合、第二遊技球通路2156内の遊技球が擬似始動口βx側に移動したと推定されるので、ステップ6776及びステップ6778で、区画状態更新手段2162c−3は、区画状態一時記憶手段2162c−1内の「区画4遊技球存在フラグ」をオフにすると共に「区画4状態更新中フラグ」をオフにする。尚、ステップ6774でNoの場合には次の処理(エラー管理処理6300)に移行する。これで区画4の状態更新処理が終了する。
次に、ステップ6780〜ステップ6790で、区画5の状態更新処理が実行される。まず、ステップ6780で、区画状態管理手段2162cは、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアにアクセスし、「区画5状態更新中フラグ」をオンにする。そして、この処理に移行した時点で遊技球が第三遊技球通路2158側に移動したと推定されているので、ステップ6782及びステップ6784で、区画状態更新手段2162c−3は、区画状態一時記憶手段2162c−1内の「区画5遊技球存在フラグ」をオンにすると共に「区画5遊技球存在不存在不明フラグ」をオフにする。そして、ステップ6786で、区画状態推定手段2162c−2は、球演出実行用タイマ2162b−4で回転体2153が貯留部から球を受け取ってからの経過時間(又は駆動を開始してからの経過時間)を把握した上で、区画通過予定時間参照テーブル2162c−2−1を参照し、第三遊技球通路2158に侵入した遊技球が第三遊技球通路2158の第二開口部2158bに到達したか否かを推定する。ステップ6786でYesの場合、第三遊技球通路2158内の遊技球が擬似始動口βy側に移動したと推定されるので、ステップ6788及びステップ6790で、区画状態更新手段2162c−3は、区画状態一時記憶手段2162c−1内の「区画5遊技球存在フラグ」をオフにすると共に「区画5状態更新中フラグ」をオフにする。尚、ステップ6786でNoの場合には次の処理(エラー管理処理6300)に移行する。これで区画5の状態更新処理が終了する。
次に、図24は、図15のステップ6300のサブルーチンに係る、本発明の特徴的処理であるエラー管理処理である。まず、ステップ6302〜ステップ6316は、区画2、区画4及び区画5に関する暫定エラーフラグ設定処理である。ここで、前述のように、区画1及び区画3に関しては、駆動手段に取り付けられている検知手段(例えばセンサ)により駆動異常を認識できるため、これら区画でエラーが発生しているかどうかはただちに判別できる。しかしながら、区画2、区画4及び区画5には異常検知手段が備えられていないため、状況を踏まえて球詰まり等のエラーが発生したかを判断する必要がある。そこでこのような「もしかすると当該区画にエラーが発生しているかもしれない」という可能性を、「暫定エラーフラグ」という形でフラグ化したのである。そこで、まず、ステップ6302で、暫定エラーフラグ制御手段2162d−1は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアにアクセスし、「排出確認待ちフラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6302でYesの場合、ステップ6304で、暫定エラーフラグ制御手段2162d−1は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアにアクセスし、「球演出実行中フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6304でYesの場合、ステップ6306で、暫定エラーフラグ制御手段2162d−1は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアにアクセスし、「排出確認待ちフラグ」をオンにする。次に、ステップ6308で、暫定エラーフラグ制御手段2162d−1は、球演出装置側センサ状態一時記憶手段2161cを参照し、アウト球排出検知センサ2159aからの排出確認信号を受信したか否かを判定する。ステップ6308でYesの場合、ステップ6312で、暫定エラーフラグ制御手段2162d−1は、演出関連情報一時記憶手段2162gを参照して今回の球演出ルートを把握した上、エラー関連情報一時記憶手段2162d−4内の、今回の球演出ルートに関わる区画すべての暫定エラーフラグをオフにする。これは、排出確認がとれたことで、今回の球演出ルートに関わる区画すべてでエラーが発生していないことが確定するからである。そして、ステップ6316で、暫定エラーフラグ制御手段2162d−1は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアにアクセスし、「排出確認待ちフラグ」をオフにする。他方、ステップ6308でNo場合、ステップ6310で、暫定エラーフラグ制御手段2162d−1は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアにアクセスし、「球演出実行中フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6310でYesの場合、即ち、排出確認の無いままに球演出が終了した状況の場合には、ステップ6314で、暫定エラーフラグ制御手段2162d−1は、演出関連情報一時記憶手段2162gを参照して今回の球演出ルートを把握した上、エラー関連情報一時記憶手段2162d−4内の、今回の球演出ルートに関わる区画すべての暫定エラーフラグをオンにし、ステップ6316に移行する。これは、排出確認がとれないことで、今回の球演出ルートに関わる区画のいずれかでエラーが発生したことが確定するからである。以上で、区画2、区画4及び区画5に関する暫定エラーフラグ設定処理が終了する。
次に、ステップ6138〜ステップ6334にかけて、エラー管理処理が実行される。まず、ステップ6318で、エラーフラグ制御手段2162d−2は、球演出装置側センサ状態一時記憶手段2161cを参照し、回転体駆動手段2153bの異常検知センサから異常信号を受信したか否かを判定する。ステップ6318でYesの場合、ステップ6320で、エラーフラグ制御手段2162d−2は、エラー関連情報一時記憶手段2162d−4内の区画1に係るエラーフラグをオンにし、ステップ6324に移行する。他方、ステップ6318でNoの場合、ステップ6322で、エラーフラグ制御手段2162d−2は、エラー関連情報一時記憶手段2162d−4内の区画1に係るエラーフラグをオフにし、ステップ6324に移行する。次に、ステップ6324で、エラーフラグ制御手段2162d−2は、球演出装置側センサ状態一時記憶手段2161cを参照し、振分回転体駆動手段2157bの異常検知センサから異常信号を受信したか否かを判定する。ステップ6324でYesの場合、ステップ6326で、エラーフラグ制御手段2162d−2は、エラー関連情報一時記憶手段2162d−4内の区画3に係るエラーフラグをオンにし、ステップ6330に移行する。他方、ステップ6324でNoの場合、ステップ6328で、エラーフラグ制御手段2162d−2は、エラー関連情報一時記憶手段2162d−4内の区画3に係るエラーフラグをオフにし、ステップ6330に移行する。次に、ステップ6330で、エラーフラグ制御手段2162d−2は、エラー関連情報一時記憶手段2162d−4の全区画(区画2、4、5)の暫定エラーフラグ情報を取得した上、エラー判定用テーブル2162d−2−1を参照し、いずれかの区画(区画2、4、5)でエラーが発生しているかを推定し、エラーが発生していると推定された区画に関しては、エラー関連情報一時記憶手段2162d−4内の対応する区画に係るエラーフラグをオンにする。次に、ステップ6332で、球詰まりエラー制御手段2162dは、いずれかの区画でエラーフラグがオンになっているか否かを判定する。ステップ6332でYesの場合、ステップ6334で、球詰まりエラー制御手段2162dは、エラーカウンタ2162d−5内の対応する区画のエラー回数として1を加算する。尚、本フローチャートには示さなかったが、エラーがオフからオンになったタイミングで1度だけエラー回数は加算されるものとする。以上でエラー管理処理が終了する。
次に、ステップ6336〜ステップ6342にかけて、エラー解消処理が実行される。まず、ステップ6336で、エラー時対処制御手段2162d−3は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグエリアにアクセスし、「図柄変動中フラグ」がオフであるか否かを判定する。即ち、以下の処理は、図柄変動中で無い、エラー解消処理を実行しても差し支えないタイミングのときに実行される。ステップ6336でYesの場合、ステップ6338で、エラー時対処制御手段2162d−3は、エラー関連情報一時記憶手段2162d−4内を参照してエラーの発生している区画を把握した上、当該区画に対応した球演出装置駆動制御手段2162b−3を制御して球詰まり解消措置を実行する。例えば、区画1でエラーが発生している場合には、回転体駆動制御手段2162b−3−1が、時計回り及び反時計回りに小刻みに回転体2153を回転させることで、特に収納穴2153aと他の部材(例えば、貯留部2151や第一遊技球通路2154)との間に挟まった遊技球を取り除ける。区画2でエラーが発生している場合には、第一遊技球通路揺動制御手段2162b−3−3が、第一遊技球通路2154を揺れ動かすことで、第一遊技球通路2154内に詰まった遊技球を取り除ける。区画3でエラーが発生している場合には、振分回転体駆動制御手段2162b−3−2が、時計回り及び反時計回りに振分回転体2157を小刻みに回転させることで、特に収納穴2157aと他の部材(例えば、第一遊技球通路2154、第二遊技球通路2156、第三遊技球通路2158)との間に挟まった遊技球を取り除ける。区画4でエラーが発生している場合には、第二遊技球通路揺動制御手段2162b−3−4が、第二遊技球通路2156を揺れ動かすことで、第二遊技球通路2156内に詰まった遊技球を取り除ける。区画5でエラーが発生している場合には、第三遊技球通路揺動制御手段2162b−3−5が、第三遊技球通路2158を揺れ動かすことで、第三遊技球通路2158内に詰まった遊技球を取り除ける。そして、ステップ6340で、エラーフラグ制御手段2162d−2は、球演出装置側センサ状態一時記憶手段2161cを参照し、アウト球排出検知センサ2159aからの排出確認信号を受信したか否かを判定する。ステップ6340でYesの場合、ステップ6342で、エラーフラグ制御手段2162d−2は、エラー関連情報一時記憶手段2162d−4内の、今回球詰まり解消措置を講じた区画に係るエラーフラグをオフにし、次の処理(特別遊技中表示制御処理6500)に移行する。尚、ステップ6302でNoの場合にはステップ6306に移行し、ステップ6304でNoの場合にはステップ6318に移行し、ステップ6332及びステップ6340でNoの場合には次の処理(特別遊技中表示制御処理6500)に移行する。
図25は、図15でのステップ6500のサブルーチンに係る、特別遊技中表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6502で、演出制御手段2162は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域を参照し、「特別遊技中フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6502でYesの場合、ステップ6504で、演出制御手段2162は、メイン側情報一時記憶手段2161aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技開始信号を受信したか否かを判定する。ステップ6504でYesの場合、ステップ6506及びステップ6508で、演出制御手段2162は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスして「特別遊技中フラグ」をオンにすると共に、画像演出装置2140上で大当たり開始表示を行う。そして、ステップ6510で、演出制御手段2162は、画像演出装置2140上で、ステップ1623で主制御装置1000側から逐次送信されている遊技情報に基づき、ラウンド数と入賞個数を逐次表示する。そして、ステップ6512で、演出制御手段2162は、メイン側情報一時記憶手段2161aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技終了信号を受信したか否かを判定する。ステップ6512でYesの場合、ステップ6514で、演出制御手段2162は、画像演出装置2140上で、大当たり終了表示を行う。そして、ステップ6516で、演出制御手段2162は、演出関連情報一時記憶手段2162gのフラグ領域にアクセスして「特別遊技中フラグ」をオフにし、次の処理(ステップ6004)に移行する。尚、ステップ6502でNoの場合にはステップ6510に移行し、ステップ6504及びステップ6512でNoの場合には次の処理(ステップ6004)に移行する。
次に、図26のタイミングチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の作用を説明する。尚、本最良形態に係るパチンコ遊技機の作用は多岐に亘るが、大部分の作用は、球演出装置の構造、機能及び処理の欄で併せて説明したので、ここでは球演出装置の各区画における遊技球状態の変化のみ説明することとする。ここで、図26は、所定の球演出{貯留解除タイミングが図柄変動10秒後、振分回転体2157の回転方向が反時計回り(表4中、当たり時、特図変動時間30秒、取得乱数値250)}が実行された際における、遊技球の移動に伴う各区画の遊技状態の変化を示したタイミングチャートである。そこで、当該図を時系列的に説明すると、まず、図柄変動開始してから10秒後に、球演出装置2150の回転体2153がデフォルト位置から反時計回りに1回転だけ回転する。この動作により、回転を開始してから所定時間後、回転体2153の収納穴2153aが12時に到達したと予想される時点で、区画1の遊技球存在フラグをオンにする(図中、「貯留部から回転体に遊技球が移動」と矢印で示した時点)。但し、この遊技球存在フラグがオンであるからといって、遊技球の存在自体をセンサ等で確認した上で当該フラグをオンにしている訳ではなく、回転体2153の駆動開始タイミングと回転体2153の収納穴2153aが貯留部2151に到達する予想時間等を考慮し、遊技球が存在しているとの推定の下で当該フラグをオンにしている点がポイントである。そして、貯留部2151から回転体2153に遊技球が移動したと推定したタイミングから2秒後、今度は回転体2153から第一遊技球通路2154に遊技球が移動したと推定し、区画1の遊技球存在フラグをオフにする一方、区画2の遊技球存在フラグをオンにする。同様に、貯留部2151から回転体2153に遊技球が移動したと推定したタイミングから3.5秒後には、第一遊技球通路2154から振分回転体2157に遊技球が移動したと推定し、区画2の遊技球存在フラグをオフにする一方、区画3の遊技球存在フラグをオンにする。同様に、貯留部2151から回転体2153に遊技球が移動したと推定したタイミングから4秒後には、振分回転体2157から第三遊技球通路2158に遊技球が移動したと推定し、区画3の遊技球存在フラグをオフにする一方、区画5の遊技球存在フラグをオンにする。そして、貯留部2151から回転体2153に遊技球が移動したと推定したタイミングから4.3秒後に、第三遊技球通路2158から擬似始動口βyに遊技球が移動したと推定し、区画5の遊技球存在フラグをオフにする。このように、球演出の際、各区画にセンサ等の検知手段を設けなくても遊技球がどの区画に存在しているのかが判別可能となる。
本最良形態によれば、賞球払出対象遊技に関与しない特定遊技球を用いて機械的演出を実行可能な球演出機構を有する弾球遊技機において、機械的演出が実行される複数の区画のそれぞれについて、当該区画への侵入の有無、侵入した場合には侵入タイミングと排出タイミングを予測して、当該区画内に特定遊技球が存在している状態であるのか存在していない状態であるのか又は不明である状態であるのかという区画状態を推定する区画状態推定手段を備えると共に、当該区画状態推定手段による推定情報を一時記憶した上で、機械的演出が実行される場合に当該推定情報を経時的に更新するよう構成されているので、前の遊技球が残存している場合やいずれかの区画で球詰まりエラー等の異常が発生した場合であっても「使用可能ルート」を割り出して次の遊技球による演出を行うことが可能であるために球演出の実行頻度向上を図ることができ、更には、状態管理によって異常箇所を特定できるので、異常箇所に基づいた適切な対応を採ることが可能になるという効果をも奏する。
更に、すべての区画の最下流にアウト口が設けられており、球演出予定時間を過ぎても遊技球がアウト口に通過したことが確認できない場合に異常が発生したと判定されるので、他の異常判定手法と比較して、非常に簡素な構成で済ませることが可能となるという効果を奏する。
更に、異常発生時に当該異常を正常化する手段が各区画に備えられているので、従来のように球演出機構全体について対策を講じなくても、異常発生区画推定手段により異常が発生したと推定された区画だけピンポイント的に異常を正常化することが可能になるという効果を奏する。
更に、区画毎に異常回数を累積記憶する異常回数記憶手段を更に有しているので、球詰まりエラー等の異常を起こし易い区画に関しては、その区画を使用しない遊技ルートでの演出を行ったり或いは当該区画に係る部材を適切な時期に交換する等の措置を講じることで、最適な演出を最大限に実行することが可能になるという効果を奏する。
更に、異常が発生していると推定した区画以外の区画で機械的演出を実行するよう構成されているので、異常時でも球演出が実行される結果、球演出の実行頻度を向上させることが可能になるという効果を奏する。
2150 球演出装置
2159 アウト球演出領域アウト口
2159a アウト球排出検知センサ
2162c−1 区画状態一時記憶手段
2162c−2 区画状態推定手段
2162c−3 区画状態更新手段
2162d 球詰まりエラー制御手段
2162d−2 エラーフラグ制御手段
2162d−3 エラー時対処制御手段
2162d−4 エラー関連情報一時記憶手段
2162d−5 エラーカウンタ