JP2007319237A - 遊技装置 - Google Patents

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Shigeki Toyama
茂樹 遠山
Junichi Takemoto
順一 竹本
Masayoshi Taguchi
正芳 田口
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Abstract

【課題】遊技媒体を遊技空間内で移動させる遊技装置で、視覚的に楽しい演出を実現して遊技性を高める。
【解決手段】遊技媒体が進入して、その動作を遊技者から視認可能な演出空間(第1演出空間107、第2演出空間108)を設ける。第1演出空間107および第2演出空間108には、演出表示用の第1床面表示パネル140および第2床面表示パネル142を設け、平面視画像及び立体視画像を選択可能に表示制御する。立体視表示する際には、3次元立体視メガネ160を3次元立体視メガネ収容部172、174から出現させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、遊技媒体を遊技空間内で移動させる遊技装置に関する。
垂直あるいは傾斜して配置された盤面と、その状面を覆う透明なカバーとの間に画成された遊技空間に、「釘」などの障害物が適宜配置して金属球やメダルといった遊技媒体を投入して、遊技媒体を遊技空間内で移動させて楽しむ遊技装置が知られている。いわゆる、パチンコやピンボールなどの装置がこれに該当する。
例えばパチンコ装置を例に挙げると、パチンコ玉(遊技媒体)が遊技空間内に設けられた「チューリップ」と称される入賞口や「チャッカー」などの特定箇所を通過したことを検知すると、通過したパチンコ玉の数に応じて新たなパチンコ玉が払い出される。また、パチンコ玉が特定箇所を通過したことを検知すると抽選が実行され、所与のルールに従って遊技者に有利な特別遊技状態を実行するか否か、すなわち「大当たり」か「ハズレ」が決定される。抽選結果が「大当たり」の場合には、間口の広い特別な入賞口(大入賞口)が開かれ、あるいは入賞口の開口部がしばらくの間通常より広く開けられたままとなる。この間に、上手くパチンコ玉を入賞口に入れることができれば、通常よりも多くのパチンコ玉が払い出される。払い出されるパチンコ玉は遊技成績を反映したものであり、遊技者はいかに上手くパチンコ玉を入賞口に入れ、抽選で「大当たり」を引いてより多くパチンコ玉を払い出させるかを楽しむ。
近年のパチンコ装置(遊技装置)では、遊技中にどのような演出を行って如何に遊技者をより楽しませることができるかが、パチンコ装置の人気を左右する重要な要素となっている。例えば、盤面中央に画像表示装置を設け、この画像表示装置に様々な画像を表示させることで、遊技者をより楽しませるための演出をするものが有る。具体的には、画像表示装置にルーレットのように複数の特別図柄群が変動する画像が表示され、抽選の結果に応じて確定停止する抽選の演出が表示されるものもが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2004−181093号公報
上記のように、従来の遊技装置では様々な演出表示の仕方が考え出されているが、より一層、遊技者をより楽しませることができる演出が求められている。
本発明は、こうした課題を鑑みてなされたものであり、より視覚的に楽しい演出を実現して、遊技性を高めることを目的とする。
第1の発明は、遊技盤面(例えば、図3の盤面2)と該遊技盤面を覆う光透過性カバー(例えば、図3のカバー3)との間に画成された遊技空間内に遊技媒体(例えば、図3のパチンコ玉B1〜B6)を投入して遊技を楽しむ遊技装置であって、前記遊技空間中を落下してきた遊技媒体が進入可能であり、進入した遊技媒体が前記光透過性カバーを介して視認可能な演出空間(例えば、図2の演出空間106、図3の第1演出空間107、第2演出空間108)と、前記演出空間を画成する壁部及び/又は底部に配置された表示装置(例えば、図3の壁面表示パネル140、第1床面表示パネル142、第2床面表示パネル144)と、前記表示装置に平面視画像及び立体視画像の何れかを選択的に表示させる表示制御手段(例えば、図1の制御装置11、図7の処理部60、図15のステップS12、S14)と、前記表示装置に表示される立体視画像を遊技者に立体視せしめるための立体視メガネ(例えば、図6の3次元立体視メガネ160)と、前記表示制御手段による平面視画像の表示制御の開始に応じて前記立体視メガネを所定の格納位置に格納し、立体視画像の表示制御の開始に応じて前記立体視メガネを所定の立体視視認位置に配置する配置制御手段(例えば、図1の制御装置11、図2の3次元立体視メガネ収容部172,174、図3のモータ167)と、を備えた遊技装置である。
第1の発明によれば、演出空間内に進入した遊技媒体の様子を目で追って楽しむことができる。更に、演出空間内に設けられた表示装置で平面視画像(2次元画像)及び立体視画像(3次元立体視画像)のいずれかを選択的に表示制御できるとともに、平面視画像の表示に合わせて立体視メガネを収容し、立体視画像の表示に合わせて立体視メガネを配置することができる。したがって、演出空間内に進入した遊技媒体の様子を目で追って楽しませつつ、平面視画像や立体視画像を用いた演出表示が可能となり、より視覚的に楽しい演出を実現して、遊技性を高めることが可能になる。
第2の発明は、第1の発明の遊技装置であって、前記格納位置は前記演出空間の側方且つ前記遊技盤の前方又は後方の位置であり、前記配置制御手段(例えば、図22の演出装置100C)は、前記遊技盤面と平行な方向にスライド移動させることで前記立体視メガネの格納及び配置を行う遊技装置である。
第2の発明は、第1の発明と同様の効果を奏するとともに、立体視メガネを遊技盤面と平行な方向にスライド移動させて格納及び配置することができる。したがって、遊技装置の厚さを増やさずに、少ない奥行きで立体視メガネを収容・出現可能に設けることができる。特に、前記格納位置を遊技盤の前方とした場合、すなわち、遊技盤面と光透過性カバーとの間に設けた場合には、演出空間の側方から遊技媒体が進入するのを防ぐことができる。また、前記格納位置を遊技盤の後方とした場合には、格納部分遊技盤面の裏側に隠すことで、遊技盤面をより有効に利用することができる。
第3の発明は、第2の発明の遊技装置であって、前記立体視メガネは左目用部分と右目用部分との2つに分割構成されており(例えば、図2、6の左目用メガネ部162と右目用メガネ部164)、前記立体視メガネの右目用部分の格納位置が前記演出空間の右側方且つ前記遊技盤の前方又は後方の位置であり、前記立体視メガネの左目用部分の格納位置が前記演出空間の左側方且つ前記遊技盤の前方又は後方の位置であり、前記配置制御手段は、右目用部分及び左目用部分それぞれを、前記遊技盤面と平行な方向にスライド移動させることで前記立体視メガネの格納及び配置を行う遊技装置である。
第3の発明によれば、第2の発明と同様の効果を奏するとともに、立体視メガネを分割で収容できるので、収容のための空間を小さくし目立たなくすることができる。また、立体視メガネを出現・収容するために要する動力が小さくてすむので、立体視メガネを設けたことによる遊技装置全体の大型化を防ぐことができる。
第4の発明は、第1の発明の遊技装置であって、軸方向を前記遊技盤面と略平行な方向として、前記立体視メガネの端部を支持する枢軸(例えば、図2,3の回動軸168)を備え、前記格納位置は前記立体視メガネのレンズ面が前記遊技盤面と略垂直になる位置であり、前記立体視視認位置は前記立体視メガネのレンズ面が前記遊技盤面と略平行になる位置であり、前記配置制御手段は、前記枢軸を回動させることで前記立体視メガネの格納及び配置を行う遊技装置である。
第4の発明によれば、第1の発明と同様の効果を奏するとともに、遊技盤面と略垂直になる位置で収容されていた立体視メガネを枢軸まわりに回動させて立体視メガネのレンズ面が前記遊技盤面と略平行になるように出現させることができる。したがって、収容スペースの幅をより小さくし、立体視メガネを設けたことによる遊技装置全体の大型化を防ぐことができる。
第5の発明は、第4の発明の遊技装置であって、前記立体視メガネは左目用部分と右目用部分との2つに分割構成されており、前記枢軸として前記立体視メガネの左目部分及び右目部分それぞれの端部を支持する左右それぞれの枢軸を備え、前記配置制御手段は、前記左右それぞれの枢軸を回動させることで前記立体視メガネの格納及び配置を行う遊技装置である。
第5の発明によれば、第4の発明と同様の効果を奏するとともに、立体視メガネを分割で収容できるので、収容のための空間を小さくし目立たなくすることができる。また、立体視メガネを出現・収容するために要する動力が小さくてすむので、立体視メガネを設けたことによる遊技装置全体の大型化をより一層防ぐことができる。
第6の発明は、遊技盤面と該遊技盤面を覆う光透過性カバーとの間に画成された遊技空間内に遊技媒体を投入して遊技を楽しむ遊技装置であって、前記遊技空間中を落下してきた遊技媒体が進入可能であり、進入した遊技媒体が前記光透過性カバーを介して視認可能な演出空間と、前記演出空間を画成する壁部及び/又は底部に配置された表示装置(例えば、図2,3の壁面表示パネル140、第1床面表示パネル142、第2床面表示パネル144)と、前記表示装置に平面視画像及び立体視画像の何れかを選択的に表示させる表示制御手段(例えば、図1の制御装置11、図7の処理部60、図15のステップS12、S14)と、印加電圧による液晶の制御により、前記表示装置に表示される立体視画像を遊技者に立体視せしめるための赤青フィルタの形成が可能な、前記光透過性カバーに沿って設けられ液晶部(例えば、図23の液晶パネル200)と、前記表示制御手段による立体視画像の表示制御時に前記液晶部に所定電圧を印加して前記赤青フィルタを形成させる液晶制御手段(例えば、図7の処理部60)と、を備えた遊技装置である。
第6の発明によれば、液晶部を立体視メガネとして機能させることで立体視メガネを収容するスペースを省略して遊技空間内を有効に使用することができるとともに、遊技装置の大型化を防ぐことができる。また、収容されていた立体視メガネを出現させるための可動機構が不要となるので、可動機構を設ける場合に比べて耐久性が高く、メンテナンスも省略化できると言ったメリットがある。
本発明によれば、演出空間内に進入した遊技媒体の様子を目で追って楽しむことができる。更に、演出空間内に設けられた表示装置で平面視画像(2次元画像)及び立体視画像(3次元立体視画像)のいずれかを選択的に表示制御できるとともに、平面視画像の表示に合わせて立体視メガネを収容し、立体視画像の表示に合わせて立体視メガネを配置することができる。したがって、演出空間内に進入した遊技媒体の様子を目で追って楽しませつつ、平面視画像や立体視画像を用いた演出表示が可能となり、より視覚的に楽しい演出を実現して、遊技性を高めることが可能になる。
[第1実施形態]
以下、図を参照しながら本発明の第1実施形態を説明する。尚、ここでは本発明を適用した遊技装置の例としてパチンコ装置を挙げるが、本発明が適用可能な形態がこれに限定されるものではない。
(1)パチンコ装置の概略説明
図1は、本実施形態における遊技装置(パチンコ装置)1の正面概略図である。遊技装置1の上部には、種々の絵柄が施された盤面2と、この盤面2よりも正面側に配置された光透過性のカバー3とが設けられ、盤面2とカバー3との間にパチンコ玉(遊技媒体)が移動可能な遊技空間が画成されている。
遊技装置1の下部には、これから使用するパチンコ玉を入れる打球供給皿部4が設けられている。打球供給皿部4に入れられたパチンコ玉は射出装置5に導かれ、射出装置5によって、遊技者が操作入力する操作ハンドル6の回転操作に応じた強さでレール7に沿って遊技空間内に射出・投入される。
遊技空間内に投入されたパチンコ玉は自由運動し、遊技空間内を落下して移動する。この際、パチンコ玉は遊技空間内に設けられた「釘」などの様々な障害物に当りつつ、時に障害物にガイドされて移動方向を変えながら落下する。パチンコ玉が、上手く遊技空間内の特定箇所、例えば入賞口8に入って通過したことが検知されると、所定数の新たなパチンコ玉が余剰打球受皿部9に払い出される。すなわち、払い出された新たなパチンコ玉は、遊技の成績の証であり、ゲームの得点に相当する。
また、遊技空間内に投入されたパチンコ玉が、始動入賞口10に入り通過したことを検知すると、制御装置11が、盤面2のほぼ中央に設けられた演出装置100の画像表示手段に所与の演出画像を表示・変化させる演出表示制御を実行するとともに、所与のルールに従って抽選処理を実行する。
抽選処理では、遊技者に有利な特別遊技状態を実行するか否か、すなわち「大当たり」または「ハズレ」が決定される。抽選結果が「大当たり」の場合には、制御装置11は、特別遊技状態として始動入賞口10の開口部に設けられたガイド片11を揺動させるように制御して、始動入賞口10の開口間口を広げ、よりパチンコ玉が始動入賞口10に入り易くする。また、制御装置11は、演出装置100の上部に設けられた大入賞口12を所定時間だけ開けるように制御する。そして、大入賞口12が開いている間に、パチンコ玉が入り通過したことを検知すると、入賞口8にパチンコ玉が入った場合よりもより多くのパチンコ玉を余剰打球受皿部9に払い出すように制御する。
遊技者は、遊技空間内を移動するパチンコ玉の運動を目で追いつつ、操作ハンドル6の回転操作量を調節して、パチンコ玉を射出させる勢いを調節する。上手く調整することによって、予測不能に落下運動するパチンコ玉を入賞口8へ入れて、新たにパチンコ玉を払い出させて遊技を楽しむことができる。また、始動入賞口10へパチンコ玉を入れて、抽選を開始させ、「大当たり」が出るかどうかの運試しを楽しむこともできる。そして更には、抽選で「大当たり」が出たならば、大入賞口12が開いている間に上手くパチンコ玉を入れて、より多くの新たなパチンコ玉を払い出させて遊技を楽しむことができる。
(2)演出装置の説明
図2は演出装置100の正面図であり、図3は演出装置の図2のIII−III断面における縦断面図を示す。また、図4は図3のIV−IV断面における演出装置の横断面図、図5は図3のV−V断面における演出装置の横断面図である。
演出装置100は、俗に「役もの」とも称され、遊技中に様々な演出のための出力をする。図2および図3に示すように、演出装置100は、全体としてはカバー3に向かって遊技空間102に開口し、遊技空間の奥行き方向に向かって凸状に拡張された有底の箱体を成している。そして、演出装置100は、上端に延設された上部装置固定片103と、下端に延設された下部装置固定片104とで、盤面2に設けられた開口部に固定される。
演出装置100の拡張された内部空間中央部には、演出空間106が設けられている。演出空間106は、壁面(壁部)に囲まれ、遊技空間奥側から手前側に向かって緩やかに傾斜した一連の床面110(底部)を有する。そして、少なくとも天井と奥行き方向の壁面、および床面110はアクリル等の樹脂やガラスといった光透過性の板材で形成されている。
また、演出空間106の奥行き方向中ほどの位置には、光透過性の仕切り板109が垂直に設けられている。演出空間106には、この仕切り板109によって、遊技者から見て奥側の第1演出空間107と、手前側の第2演出空間108とが画成されている。そして、第1演出空間107および第2演出空間108は、各空間の天井に開口する落下口121および落下口131で、演出空間106の上方に層状に設けられた第1層通路120および第2層通路130とそれぞれ連通している。
図3および図4に示すように、第1層通路120は、特別遊技状態が実行されている際に、遊技空間内を落下してきたパチンコ玉Bを進入させて第1演出空間107に導く通路であって、アクリル等の樹脂やガラスといった光透過性の材料で形成されている。
第1層通路120は、パチンコ玉Bが転動して移動できる高さを有した空間で形成されており、全体として遊技空間奥行き方向に向かって傾斜している。そして、第1層通路120の斜面上側には盤面2側に開口する大入賞口12が設けられている。
大入賞口12には、制御装置11によって進退動作が制御される大入賞口開閉ソレノイド12aによって揺動開閉される蓋12bが備えられている。大入賞口開閉ソレノイド12aが作動すると、蓋12bが開口部下端側を横方向に貫く揺動軸12cを中心に回動する。蓋12bが回動しきると、蓋12bの上端部分がカバー3の近傍に位置する。すると、蓋12bが遊技空間102を部分的に塞ぎ、遊技空間102を落下してきたパチンコ玉Bを受けて、大入賞口12に向けて案内するガイドとして機能する。
第1層通路120の内部には、大入賞口12側に一つの空間122が設けられており、中ほどから遊技空間奥行き方向に向かって複数方向に分岐した分岐路124が形成されている。各分岐路124の終端は、第1演出空間107の天井に開口する落下口121に繋がっている。第1層通路120の空間122には、複数のピン123が立設されている。ピン123は、遊技空間102の「釘」と同じ機能を果たす。
したがって、大入賞口12から進入したパチンコ玉は、ピン123に当って不規則に移動方向を変えながら傾斜方向に転動し、何れかの分岐路124に進入してゆく。そして、分岐路124に進入したパチンコ玉は、分岐路124にガイドされて落下口121に到達し、第1演出空間107に向けて落下し進入する。
各落下口121の近傍の固定位置には、第1演出空間107内に進入した後のパチンコ玉の予測される位置情報を取得するための手段、ならびに第1演出空間107への遊技媒体の進入位置を検知する手段として、パチンコ玉が通過する速度(パチンコ玉の運動状態量を示すベクトル。)を検出する通過速度センサ126が備えられている。
通過速度センサ126は、例えば、落下口121直前の通路部分を挟んで配置された投光素子と受光素子とを一組として、これを二組落下方向(落下口121への方向)に並べて配列して一つのセンサを構成する。あるいは、高周波励磁されるコイルを落下方向に直列に二つ設けた構成でも実現できる。
前者の場合には、パチンコ玉が通過する際に遮光された時刻の時間差からパチンコ玉が第1演出空間107に進入する初期速度V0を求めることができる。後者の場合には、磁性体であるパチンコ玉が通過する際の磁界変化の時間差からパチンコ玉が第1演出空間107に進入する初期速度V0を求めることができる。
そして、通過速度センサ126の固定位置は予め分かっているので、第1演出空間107に進入する際のパチンコ玉の初期位置P0(演出空間への遊技媒体の進入位置に相当。)が決まることになる。従って、初期位置P0と初期速度V0とから物理法則に従ってシミュレーションすることによって、第1演出空間107に進入して以降のパチンコ玉の予測位置を知ることが可能になる。
落下口121は、第1演出空間107の奥側の壁面113よりやや手前、パチンコ玉の半径よりわずかに大きい距離だけ離して設けられている。そのためパチンコ玉は、第1演出空間107の奥側の壁面113とは接することなく第1演出空間107の床面111まで自由落下する(図3におけるB1からB2までの移動がこれに該当する。)。そして、床面111に着地したパチンコ玉は、同床面を遊技空間手前側に向かって転動する。そして、第1演出空間107と第2演出空間108との仕切り部分(仕切り板109)に近傍で、第1演出空間側の床面111に開口する収容口114に落下して遊技装置1内の収容部115に収容される(図3におけるB2からB3までの移動がこれに該当する。)。収容口114を設けることで、第1演出空間側の床面111を転動するパチンコ玉が、誤って第2演出空間108に進入しないようにすることができる。加えて、本実施形態では、仕切り板109で演出空間内を仕切ることによって、第1演出空間107と第2演出空間108との間でパチンコ玉が往来するのを確実に防いでいる。
図3および図5に示すように、第2層通路130は、第1層通路120と演出空間106との間に形成され、通常時に遊技空間を落下してきたパチンコ玉を第2演出空間108に導く。第2層通路130は、第1層通路120と同様にアクリル等の樹脂やガラスといった光透過性の材料で形成されている。尚、本実施形態では3本の通路として形成されているが、その本数はこれに限定されるものではない。
第2層通路130の開口部には、カバー3に向かって樋状の遊技媒体ガイド部132が突設されており、落下してきたパチンコ玉を遊技媒体ガイド部132で受けて通路内へ案内する。第2層通路130の内部空間は、遊技空間奥行き方向へ向かって傾斜しており、その終端は第2演出空間108の天井に開口する落下口131に繋がっている。第2層通路130が繋がる各落下口131には、第1層通路120と同様に通過速度センサ136が設けられている。
第2演出空間108の天井に開口する落下口131は、仕切り板109よりもやや手前、パチンコ玉の半径よりわずかに大きい距離だけ離れて設けられているので、落下口131から第2演出空間108に進入したパチンコ玉は、どこにも接することなく第2演出空間側の床面112まで自由落下する(図3におけるB4からB5までの移動がこれに該当する。)。第2演出空間側の床面112に着地したパチンコ玉は、同床面上を遊技空間手前側に向かって転動し、カバー3と底面112との隙間116から再び遊技空間102に戻る(図3におけるB5からB6までの移動がこれに該当する。)。
本実施形態では、演出空間106の少なくとも天井と、奥行き方向の壁面113ならびに床面110(第1演出空間側の床面111、第2演出空間側の床面112を含む。)が光透過性である。また、第1層通路120ならびに第2層通路130が光透過性の材料で形成されている。更には仕切り板109も光透過性で構成されている。したがって、遊技者は、演出装置100に進入したパチンコ玉が第1層通路120や第2層通路130を通って、第1演出空間107や第2演出空間108に進入し、収容口114に落下して出てゆくまで、或いは隙間116から再び遊技空間102に戻るまでの移動を目で追うことができる。
そして、図2および図3に示すように、本実施形態における演出空間106には、演出のための画像を表示出力する手段として、第1演出空間107と第2演出空間108のそれぞれに表示パネルが設けられている。
具体的には、第1演出空間107の奥側の壁面113と底面111とが共に光透過性の透明な板材で形成されていて、壁面113の裏面側(演出空間の外側)には壁面表示パネル140が設けられている。また、底面111の裏面側には第1床面表示パネル142が設けられている。壁面表示パネル140と第1床面表示パネル142は、ともに画像表示面を演出空間方向に向けて、壁面113と底面111に密着させるように設けられている。同様にして、第2演出空間側の底面112も、光透過性の透明な板材で形成されており、その裏面側(演出空間の外側)には、画像表示面を演出空間方向に向けて第2床面表示パネル144が設けられている。
そして、本実施形態では壁面表示パネル140、第1床面表示パネル142、および第2床面表示パネル144に、各演出空間に進入したパチンコ玉を遊技者の視点位置を想定した所定の視点位置から見た場合に、あたかも演出空間106内のパチンコ玉の位置に応じて変化するように演出用の画像(演出画像)を表示させる。
壁面表示パネル140と第1床面表示パネル142に表示させた演出画像は、あたかも第1演出空間107の壁面113と底面111に写し出されているように見える。また、第2床面表示パネル144に表示させた演出画像は、あたかも第2演出空間側の底面112に写し出されているように見える。第1演出空間107と第2演出空間108は、奥行き方向に光透過性の仕切り板109を挟んで連接しているので、遊技者は第2演出空間108でなされる演出と、その奥側の第1演出空間107でなされる演出とを一度に見通すことができる。
尚、壁面表示パネル140、第1床面表示パネル142、および第2床面表示パネル144は、例えばブラウン管や、LCD(Liquid Crystal Display)、ELD(Electro Luminescence Display)などによって実現され、制御装置11によって画像表示制御される。そして、制御装置11は、CPU11aやICメモリ11bを有し、ICメモリ11bに予め記憶されたプログラムやデータに従って演算処理することによって画像表示制御をすることができる。
(3)3次元立体視メガネの構造の説明
本実施形態では、遊技中の演出の一つとして壁面表示パネル140や、第1床面表示パネル142および第2床面表示パネル144に、アナグリフ処理された3次元立体視用画像を表示させ、3次元立体視メガネ160を通して見させることによって演出空間106内にあたかも立体的なものが存在するように見せることができる。
図2、図3および図6に示すように、3次元立体視メガネ160は、メガネのほぼ中央、ブリッジ部分に相当する部位で左目用メガネ部162と右目用メガネ部164とに分割されて形成されている。左目用メガネ部162と右目用メガネ部164は、通常時、演出装置100の開口部左右夫々に設けられた3次元立体視メガネ収容部172,174内に分かれて収納されている。
3次元立体視メガネ収容部172,174は、演出装置100の開口部の左右側方で、
カバー3と盤面2との間に設けられている。遊技空間奥行き方向の厚さはカバー3と盤面2との間隔にほぼ等しく、縦長さは演出装置100の開口部の縦寸法とほぼ同じになっている。したがって、3次元立体視メガネ収容部172,174によって、演出装置100の開口部側方から第1層通路部120や第2層通路部130を経由せずにパチンコ玉が進入するのを防いでいる。
そして、3次元立体視メガネ収容部172,174は、壁面表示パネル140や第1床面表示パネル142および第2床面表示パネル144にアナグリフ処理された3次元立体視用画像が表示される際には、遊技者と演出空間106との間に出現して3次元立体視メガネ160を形成する。
左目用メガネ部162と右目用メガネ部164は、それぞれ光非透過性のメガネフレーム部165に遊技者が左目あるいは右目に当てて覗き見るためのレンズ部166が設けられている。光非透過性のメガネフレーム部165は、演出装置100の開口部寄り上方側に、制御装置11によって回転制御されるモータ167の軸に連動する回動軸168で枢支されている。
そして、壁面表示パネル140や、第1床面表示パネル142および第2床面表示パネル144に、アナグリフ処理された3次元立体視用画像が表示される際に、モータ167が回転制御されることによって、図6に示すように、左目用メガネ部162と右目用メガネ部164が、3次元立体視メガネ収容部172,174内から揺動して出現する。同図では揺動を太線矢印で示している。左目用メガネ部162と右目用メガネ部164がそれぞれ揺動しきると、揺動端で隣接して3次元立体視用メガネ160が形成される。左右各メガネフレーム部165の揺動端側の下部には、それぞれ切り欠き部165aが設けられており、左右のメガネフレーム部165が揺動端で隣接すると、左右の切り欠き部165aが合わさってメガネの鼻当て部分のような形状を成す。したがって、遊技者に3次元立体視用メガネ160をメガネの一種であることを認識させ、3次元立体視メガネ160に目をあてて覗き込むように誘うことで、遊技者の視点位置を3次元立体視に適正な位置に保つ効果が得られる。
また、3次元立体視メガネ160はアナグリフ処理された3次元立体視用画像を見るために用いるので、右目用レンズ部164には赤色のフィルタがかけられており、左目用レンズ部162には青色のフィルタがかけられている。更に、各レンズ部には拡大レンズを組込んである。本実施形態のように、演出空間106までの距離が比較的近接する場合でも、拡大レンズによって焦点距離が適切に調節されるので、壁面表示パネル140や第1床面表示パネル142および第2床面表示パネル144で表示される画像が見易くなる。年配の遊技者でも目に負担をかけずに3次元立体視を楽しむことができる。
(4)機能ブロックの説明
図7は、本実施形態における機能構成の一例を説明するための機能ブロック図である。
同図に示すように、遊技装置1は、操作入力部20と、遊技媒体射出部40と、検出部30と、払出部42と、大入賞口開閉部46と、画像表示部50と、処理部60と、記憶部70とを備える。
操作入力部20は、遊技者による操作入力を検出し、入力に応じた信号を処理部60に出力する。操作入力部20は、例えば、ハンドル、レバー、方向キー、ジョイスティック、マウス、タッチパネル、ペンタブレットなどの入力デバイス、これらドライバー装置などによって実現される。図1の例では、パチンコ玉(遊技媒体)を遊技空間102に投入する強さを入力するための操作ハンドル6がこれに該当する。
遊技媒体射出部40は、操作入力部20で入力された操作入力に応じた強さで、遊技媒体であるパチンコ玉を遊技空間102に射出・投入する。遊技媒体射出部40は、公知のパチンコ装置に搭載されている同様の装置によって実現できる。本実施形態では、遊技媒体射出部40は、操作入力部20からの操作入力信号に応じて処理部60で制御される構成としているが、操作入力部20からの操作入力信号として操作入力量に応じた電圧/電流を受けて、直接的に作動する構成であっても良いのはもちろんである。
検出部30は、パチンコ玉が遊技空間内の特定箇所を通過したことを検出し、検出信号を処理部60に出力する。例えば、パチンコ玉が通過する際に押されるプッシュスイッチや、検針が揺動されたことを検出する揺動スイッチ、パチンコ玉が通過する際の遮光を検出する遮光センサ、磁性体であるパチンコ玉が通過する際の磁界の変化を検出する磁気センサ、パチンコ玉が接触することを検出して電気抵抗が変化することを検出する接触センサなどによって実現できる。
本実施形態における検出部30は、入賞口通過検出部31と、始動入賞口通過検出部32と、演出空間進入速度検出部33とを含む。入賞口通過検出部31および始動入賞口通過検出部32は、それぞれ図1の入賞口8、始動入賞口10にパチンコ玉が入り通過したことを検出する。演出空間進入速度検出部33は、演出空間106に進入する際のパチンコ玉の通過を検出するとともに進入時の速度を検出し、識別情報とともに検出信号を処理部60に出力する。本実施形態では、図2,3の通過速度センサ126,136が該当し、それぞれ第1演出空間107、第2演出空間108への進入口(落下口121および落下口131)に設けられている。
払出部42は、新たな遊技媒体を払い出す。公知のパチンコ装置で実用される同様の装置によって実現することができる。
大入賞口開閉部46は、処理部60の制御によって大入賞口12の開口部を開閉する。例えば開口部を塞ぐことができるシャッターや蓋とこれらを開閉させるためのリンク機構や作動素子、あるいは開口部に遊技媒体を案内するガイドとガイドの方向を変更する機構や作動素子によって実現できる。図3のソレノイド12a、蓋12b、並びにソレノイド12aと蓋12bを連結するリンク機構がこれに該当する。
立体視メガネ配置部48は、処理部60の制御によって3次元立体視メガネ160を収容・出現させる。図3のモータ167がこれに該当する。
画像表示部50は、処理部60の制御によって遊技中の演出として画像を表示する。図2,3の壁面表示パネル140、第1床面表示パネル142、第2床面表示パネル144がこれに該当する。
処理部60は、記憶部70にあらかじめ記憶されたプログラムやデータを適宜読み出して実行し、遊技装置1の各部からの信号を受けて各部を制御するための各種処理を実行する。処理部60は、例えば、CPUやASIC、信号の入出力端子、ICメモリなどによって実現される。記憶部70は、ICメモリやハードディスク、MO、CD−ROM、DVD−ROM/RAMなどのコンピュータ読み出し可能に情報を記憶する情報記憶媒体によって実現できる。本実施形態では、図1の制御装置11のCPU11aが処理部60に該当し、ICメモリ11bが記憶部70に該当する。
本実施形態における処理部60は、払出制御部61と、システムクロック部62と、抽選部63と、運動状態値算出部64と、予測位置算出部66と、画像生成部68と、画像表示制御部69とを含む。
払出制御部61は、入賞口通過検出部31と演出空間進入速度検出部33(より具体的には、機能的に大入賞口12にパチンコ玉が入ったことの検知を行うことになる通過速度センサ126)からの検出信号を受けて、払出部42を制御することによって、入賞口8或いは大入賞口12に入り通過したパチンコ玉の数に応じた数の新たなパチンコ玉を払い出させる。払い出されるパチンコ玉は入賞口よりも大入賞口にパチンコ玉が入った場合の方が大きく設定されている。
システムクロック部62は、処理部60内で共通に使用するシステム時刻を供給する。
抽選部63は、始動入賞口検出部32からの検出信号を受けて抽選処理を実行する。具体的には、始動入賞口通過検出部32からパチンコ玉が通過したことを示す検出信号を受けた場合に、所与の当選確率に従って第1抽選を実行して、「大当たり」またはハズレに該当する「通常」を決定する。
抽選の結果が「大当たり」である場合には、処理部60は、大入賞口開閉部46に大入賞口12の開口部を一定時間だけ開けた状態にさせて特別遊技状態を実行する。特別遊技状態が実行されて、大入賞口12の蓋12bが開いている間にパチンコ玉を大入賞口12に入れる事ができたならば、入賞口8にパチンコ玉を入れた場合に比べて、1玉当りより多くの払い出しを受けることができる。また、大入賞口12は入賞口8よりも開口部が大きいので、大入賞口12にはパチンコ玉を入れ易く、より多くの払い出しを受ける可能性が一層高くなる。つまり、遊技者にとって有利な遊技状態となる。
更に抽選部63は、第1抽選に次いで第2抽選を実行して、第1抽選で用いられる当選確率を所定時間だけ初期値(例えば1/400の確率で大当たり。)よりも高い値(例えば1/40の確率で大当たり。)に変更する「確率変動」、または当選確率を変動させずにそのままとする「非確率変動」を決定する。
尚、抽選部63による抽選結果は、第1〜第m(m≧2)の図柄群を変動表示させる3連スロットマシーン形式の抽選演出画像として画像表示部50に出力される。すなわち、予め所定の順番で環状に複数の特定図柄が配置された仮想スロットが3つ設定されている。抽選結果は仮想スロットの出目として出力される。特定図柄が数字の場合に、第1抽選の結果が「大当たり」である場合には、例えば「222」「666」のように同じ数字が3つ揃った出目として出力する。一方、「ハズレ」の場合には、例えば「146」「662」のように特定図柄が3つ揃っていない出目を出力する。そして第2抽選の結果が「確率変動」である場合には特定図柄の中でも特別に設定された数字が3つ揃った出目として出力する。例えば特別に設定された数字が「7」であり「777」のように出力するケースがこれに該当する。
運動状態値算出部64は、演出空間進入速度検出部33からの検出信号を受けて演出空間106に進入するパチンコ玉の初期の運動状態値を求める。
本実施形態では演出空間進入速度検出部33は、図3の通過速度センサ126,136に該当し、パチンコ玉の通過を検出する機能と、通過時の速度を検出する二つの機能部を兼ねている。通過速度センサ126,136には、通過方向に配列された2つのセンサが備えられており、運動状態値算出部64は、各センサ部からの検出信号を受ける都度、そのタイミングでシステムクロック部62から供給されているシステム時刻を取得する。各センサ部を通過した時間を比較することで得られる時間差が、センサ部間の距離を移動するのに要した時間となる。通過速度センサ126,136における二つのセンサ部の配置位置、配置方向および配置間隔は予め決まっているので、先に得られた時間差から通過速度センサ126,136を通過し、第1演出空間107或いは第2演出空間108に進入するパチンコ玉の初期速度V0(ベクトル)を求めることができる。そして、進入方向下流側(図2の落下口寄り)のセンサ部を通過したシステム時刻を初期時間t0、同センサ部の配置位置座標値を初期位置座標P0として初期速度V0とともに運動状態値として出力する。
予測位置算出部66は、演出空間106(第1演出空間107及び第2演出空間108)に進入したパチンコ玉の予測位置を物理法則に従って算出する。具体的には、演出空間106にパチンコ玉が進入する位置は、予め固定された落下口121,131であり、落下口から予め定められた床面110に向かって自由落下する。そして、床面110に着地した後は、床面110の上面を転がり落ちて所定位置に設けられた収容口114から収容される、あるいは溝116から演出空間106の外に出るといった物理的に予測可能なコースで移動する。したがって、運動状態値算出部64によって求められた運動状態値と各部の位置座標とから物理法則にしたがってシミュレーションすることによって、パチンコ玉の演出空間座標系における予測位置を算出することができる。そして、算出した予測位置に関する情報のデータセットを生成し、記憶部70に予測位置データセット72として一時的に格納させる。
予測位置データセット72は、例えば図8に示すように、パチンコ玉毎に付与した遊技媒体識別番号721をデータセットの識別情報として、当該パチンコ玉が演出空間106内を出るまでの位置情報を格納する。具体的には、システム時刻に基づく予測時間722と、演出空間座標系における予測位置座標値723と、そのときの速度ベクトルを格納する予測速度724とが対応付けて格納されている。予測時間722の時間間隔は、そのタイミングで画像表示部50の表示を変更しても表示がぎくしゃくしない程度に十分に短いことが望ましい。例えば、画像表示部50のリフレッシュレートなどに応じて設定すると好適であり、本実施形態では1/60秒間隔で設定されている。
また、予測位置データセット72には、パチンコ玉が落下して床面110に着地するタイミングの着地予測時間725と、着地予測位置座標値726ならびに着地予測速度727が含まれるようにする。
画像生成部68は、演出画像の画像データを生成する。具体的には、(1)第1演出空間107および第2演出空間108において、特別遊技状態に3次元立体視による演出表示をする第1演出表示、(2)第1演出空間107および第2演出空間108において、通常の遊技状態に2次元画像表示による演出表示をする第2演出表示、(3)始動入賞口10にパチンコ玉が入った場合に抽選結果を第1演出空間107で表示させる第3演出表示の各表示に係る画像を生成する。そして、画像表示制御部69が、生成された画像データに基づいて、画像表示部50を表示制御して演出表示させる。つまり、画像表示制御部69が、画像生成部68で生成した演出空間内を移動するパチンコ玉に付随する演出画像や、移動に伴って変化する演出画像を、画像表示部50に表示させる。
より具体的には、図9に示すように、画像生成部68は、投影位置座標変換部681と、2次元画像生成部682と、仮想空間画像生成部683と、3次元立体視画像生成部684とを備える。
投影位置座標変換部681は、遊技者の眼の位置を想定した所定の視点位置から演出空間106内のパチンコ玉を見た場合に、壁面表示パネル140、第1床面表示パネル142または第2床面表示パネル144の何れかの画像表示座標系に投影される投影位置座標PTを算出する。
具体的には次のように算出する。図10は、演出空間の断面を示す模式図である。同図に示すように、遊技者の眼の位置を想定した所定の視点位置として、想定視点位置Piを設定する。想定視点位置Piは、遊技者が顔を寄せたことを想定して、3次元立体視メガネ160の左目用メガネ部162と右目用メガネ部164の中間の位置座標を、遊技者側(演出空間の奥行きとは反対方向。)に更に所定距離ずらした位置Piを設定する。3次元立体視メガネ160は、機械的に所定位置に出現するので、想定視点位置Piは予め求めることができる。そして、想定視点位置Piを始点として、パチンコ玉Bの予測位置座標PB(予測位置データセット72を参照することによって得られる。)を貫く仮想線Liを想定する。一方、壁面表示パネル140、第1床面表示パネル142および第2床面表示パネル144は固定されているので、おのおのの画像表示範囲が演出空間座標CDpのどこに位置するかは予め分かっている。したがって、先に求めた仮想線Liが各表示パネルの画像表示範囲と交差する演出空間座標系の位置座標値を投影位置座標PTとする。
2次元画像生成部682は、投影位置座標PTが画像表示範囲に含まれる画像表示部50に表示させる二次元画像からなる演出画像を生成する。
仮想空間画像生成部683は、仮想空間内に、演出空間106の相似空間を設定して演出表示のためのオブジェクトを配置し、想定される遊技者の左右の視点位置に対応する仮想空間内の位置それぞれに仮想カメラを設定して、当該各仮想カメラから見た仮想空間の画像(コンピュータグラフィックス)を生成する。
具体的には、図11に示すように、演出空間106の仮想空間VSを設定する。仮想空間VSの座標系CDvは、実際の演出空間106の座標系CDpと座標変換可能に相関しており、仮想空間VS内でのオブジェクトの配置は実際の演出空間106内に同オブジェクトを配置することを仮想的に実現する。想定される遊技者の左右の仮想視点位置には左右の仮想カメラCR,CLが配置される。仮想カメラCR,CLの仮想視点位置は、3次元立体視メガネ160が出現しこれに誘導されて遊技者が覗き込むことを前提にして、3次元立体視メガネ160が出現した状態の左目用メガネ部162と右目用メガネ部164それぞれの中心位置、あるいはこれを覗く遊技者の左右視点位置の座標値を設定しておく。そして、記憶部70に予め記憶されているデータ(例えば、第1演出表示用データセット74)に従って、仮想空間VSにオブジェクトOBを配置する。同図の例では、雲のオブジェクトOB1が、あたかも演出空間106に浮かんでいるように配置され、ブロックのオブジェクトOB2、があたかも床面110に立設されているように見せるように配置されている。
そして、各種オブジェクトを仮想空間VSに配置したならば、仮想空間画像生成部683は、左右の仮想カメラCL,CRからオブジェクトを見た画像を、壁面表示パネル140、第1床面表示パネル142および第2床面表示パネル144に表示させる画像データとして生成する。本実施形態では、アナグリフ処理された3次元立体視画像を表示させるので、仮想空間画像生成部683は、右の仮想カメラCRから見た画像データと、左の仮想カメラCLから見た画像データの二つを、3次元立体視画像生成部684に出力する。
3次元立体視画像生成部684は、右の仮想カメラCRから見た画像データと、左の仮想カメラCLから見た画像データの二つを元にアナグリフ処理された3次元立体視画像データを生成する。
次に、記憶部70に記憶されている各種データについて説明する。
図12は、第1演出表示用データセット74のデータ構成例を示す図である。第1演出表示用データセット74は、演出表示のためのデータセットの1つであって、第1演出表示に供される。同図に示すように、当該データセットが適用対象となる条件として、第1抽選の結果に対応する遊技状態741と、第2抽選の結果に対応する抽選結果742とを含む。同図の例のデータセットは、第1抽選の結果が「特別」である場合で、且つ第2抽選の結果が「非確率変動」の場合に適用される。すなわち、パチンコ玉が始動入賞口10に入って、更に第1抽選で「大当たり」が出た特別遊技状態の演出表示に用いられることを示している。
また、第1演出表示用データセット74は、演出表示のためのデータとして、背景画像データ743と、通常表示オブジェクトデータ744と、特別表示オブジェクトデータ745とを含む。
背景画像データ743は、背景として用いられる画像データを格納している。本実施形態では、雲海を上方から撮影したものに相当する2次元画像データである。
通常表示オブジェクトデータ744は、第1演出表示処理を実行している間、レギュラーとして表示されるオブジェクトにかかるデータを格納している。本実施形態では、羊雲を思わせる雲オブジェクトOB11と、上層雲を思わせる上層雲オブジェクトOB12とについて、それぞれモデルデータ、テクスチャデータ、モーションデータなど種々のデータが対応付けられて格納されている。
特別表示オブジェクトデータ745は、演出空間内のパチンコ玉に付随して表示される特別な表示物に関するデータを格納する。本実施形態では、パチンコ玉の予測位置座標PBをローカル座標原点として設定された断面紡錘型で透明な籠オブジェクトOB13が定義されている。
図13は、第2演出表示用データセット76のデータ構成例を示す図である。第2演出表示用データセット76は、演出表示のためのデータセットの1つであって、第2演出表示に供される。同図に示すように当該データセットが適用対象となる条件を示す、第1抽選の結果に対応する遊技状態761と、第2抽選の結果に対応する抽選結果762とを含む。同図の例では、第1抽選の結果が「通常」である場合で、且つ第2抽選の結果が「非確率変動」の場合に適用される。すなわち、特に入賞するなどされていない通常の遊技状態に適用されることを意味している。また、第2演出表示用データセット76は、演出表示物を画面表示させるためのデータとして、背景画像データ763と、通常表示物データ764と、第1特別表示物データ765と、第2特別表示物データ766とを含む。
背景画像データ763には、背景として用いられる画像データが格納されている。本実施形態では、想定する遊技者に「なんとしても見たい!」と思わせる2次元画像データが格納されている。背景画像データ763には、複数の2次元画像データが格納されており、ランダムに選択されて使用される。
通常表示物データ764は、背景画像の上に表示されて背景画像を隠す表示物を表示させるためのデータを格納している。本実施形態では、表示画面の横幅の1/3に相当する横長さと、表画面縦幅とほぼ同じ縦長さとを有する板状の目隠し表示物OB21が3つ設定されている。そして、3枚の目隠し表示物OB21で背景画像のほぼ全体を隠すことができるように各々の表示座標系座標値が設定されている。
第1特別表示物データ765および第2特別表示物データ766は、ともに第2演出空間108に進入したパチンコ玉が、第2演出空間108の床面112に着地するタイミングで目隠し表示物OB21の上に重ねて表示される第1割れ表示物OB22および第2割れ表示物OB23のデータをそれぞれ格納している。
第1割れ表示物OB22は、パチンコ玉が最初に目隠し表示物OB21へ着地するタイミングで表示される表示物であり、第2割れ表示物OB23はパチンコ玉が2回目に着地するタイミングで第1割れ表示物OB22に換えて表示される表示物である。ともに、目隠し表示物OB21がパチンコ玉の着地によって損傷した様子を表しており、後者のほうが前者より損傷の程度が大きくなるように設定されている。尚、本実施形態では、特別表示物を二つ設定しているが、これは目隠し表示物OB21にパチンコ玉が3回当ると破損・消滅して背景画像が見えるように演出表示するためである。したがって、目隠し表示物OB21が消滅する回数の設定に応じて、もっと多くの特別表示物を設定しても良い。
図14は、第3演出表示用データセット78のデータ構成例を示す図である。第3演出表示用データセット78は、演出表示のためのデータセットの1つであって、第3演出表示に供される。本実施形態の第3演出表示では、3連スロットを模した演出表示をする。そのため第3演出表示用データセット78は、表示対象スロット781毎にそれぞれのスロット表示が設けられている(78−1,78−2,78−3)。同図の例では、表示対象スロット781が3つ並ぶスロット表示部のうち、右端のスロットに対応付けられたデータセットであることを示している。そのほか、中央スロット、左端スロットに対応するデータセットが有る。
各々の第3演出表示用データセット78は、当該データセットを適用する条件を示す第1抽選の結果に対応する遊技状態782および第2抽選の結果に対応する抽選結果784を含む。また、スロットで第1〜第m(m≧2)の図柄群を変動表示させるための特別図柄データ786を含んでいる。特別図柄データ786には、第1〜第m(m≧2)の図柄(同図でいうところの、菱型、星型、三角型の各マーク)のデータと、その配列順に関するデータが格納されている。
(5)動作の説明
次に、本実施形態の遊技装置1の動作について説明する。
図15は、本実施形態における演出表示に係る全体的な処理の流れについて説明するためのフローチャートである。尚、遊技開始の状態では、遊技状態は「通常」であり、大入賞口12の蓋12bは閉じた状態となっている。
(5−1)全体的な処理の流れ
全体的な処理の流れとしては、先ず入賞口通過検出部31によって、入賞口8にパチンコ玉が入って通過したことを検出した場合(ステップS2のYES)、処理部60の払出制御部61が払出処理を実行し、払出部42を制御して入賞口8に入った玉の数に応じて所定数の新たなパチンコ玉を払い出す(ステップS4)。例えば始動入賞口10にパチンコ玉を入れる事ができたならば、新たに5個の新たなパチンコ玉が余剰打球受皿部9に払い出される。尚、払出処理は従来のパチンコ装置と同様にして実現できるので詳細な説明は省略する。
入賞口通過検出部31によって、入賞口8にパチンコ玉が入って通過したことを検出しなかった場合(ステップS2のNO)および払出処理が終わったならばステップS6に進む。
演出空間進入速度検出部33がパチンコ玉の通過を検出した場合(ステップS6のYES)、処理部60の運動状態値算出部64が運動状態値算出処理を実行し、通過検出されたパチンコ玉の運動状態値として、初期時間T0と初期位置座標P0と初期速度V0とを算出する(ステップS8)。次いで、予測位置算出部66が予測位置算出処理を実行して、演出空間106内におけるパチンコ玉の予測位置を、先に算出された運動状態値に基づいてシミュレーションして求める。そして、通過検出されたパチンコ玉毎に予測位置データセット72を生成して記憶部70に一時的に記憶させる(ステップS10)。
処理部60は次に、始動入賞口通過検出部32によって、始動入賞口10にパチンコ玉が入り通過したことが検出された場合(ステップS12のYES)、処理部60の抽選部63が抽選処理を実行し、第2抽選で遊技状態を「特別」または「通常」(「大当たり」または「ハズレ」)を決定し、第2抽選で「確率変動」または「非確率変動」を決定する(ステップS14)。第1抽選で「特別」が選ばれた場合には、処理部60は所定時間の間、遊技状態を特別状態とする。より具体的には、記憶部70に遊技装置の状態が「特別」であることを示すフラグを設定する。
そして、処理部60は、この抽選の結果を受けて第1演出空間107に抽選の様子を表す特別な演出表示をするための第3演出表示処理を実行する(ステップS16)。
処理部60は次に、第1抽選で「特別」が選択され、現在の遊技状態が「特別」となっているか否かを判定する(ステップS18)。
肯定の場合(ステップS18のYES)、第1演出表示処理を実行し、第1演出空間107および第2演出空間108で3次元立体視表示による演出表示をする(ステップS20)。ステップS16で否定判定の場合(ステップS18のNO)、第2演出表示処理を実行し、第1演出空間107および第2演出空間108で2次元画像表示(平面画像表示)による演出表示をする(ステップS22)。
次に、処理部60は、特別払出処理を実行して、大入賞口12に入ったパチンコ玉の数に応じて払い出しを行う(ステップS24)。具体的には、予測位置データセット72を参照して、現時点でシステムクロック部62から供給されるシステム時刻に対応する予測時間722の予測位置座標値723が、収容口114に収容された状態を示す所定の座標範囲に含まれるか否かを判定することによって、収容口114に落下したパチンコ玉の数をカウントする。そして、処理部60は、払出処理部24を制御して、パチンコ玉1個当りの払出数が、入賞口8にパチンコ玉が入った場合よりも多くの新たなパチンコ玉を払いださせる。例えば、大入賞口12に入ったパチンコ玉1個に対して10個の新たなパチンコ玉が余剰打球受皿部9に払い出される。
次いで、処理部60は、予測位置データセット72を参照して、現時点でシステムクロック部62から供給されるシステム時刻に対応する予測時間722の予測位置座標値723が、予め判明している第1演出空間107および第2演出空間108の座標範囲外に該当するものを抽出し、抽出された予測位置データセット72を記憶部70から消去する。すなわち、演出空間106の外に出たパチンコ玉に対応する予測位置データセット72を消去する(ステップS26)。
処理の流れがステップS24に達したならばステップS2に戻り、一連の処理を遊技装置1が停止されるまで繰り返す。
(5−2)第1演出表示処理の流れ
図16は、本実施形態における第1演出表示処理の流れを説明するためのフローチャートである。図17は、本実施形態における第1演出表示の内容を説明するための概略図である。
第1演出表示処理では、特別遊技状態において、第1床面表示パネル142および第2床面表示パネル144に3次元立体視画像を表示させて、あたかも第1演出空間107および第2演出空間108に形成された雲海にパチンコ玉が落下し、雲海を掻き分けるようにして遊技者側に向かってくるように見せる演出を実現する。尚、本フローチャートでは、第1演出空間107の第1床面表示パネル142に演出表示させることを例に挙げて説明するが、第2演出空間108の第2床面表示パネル144についても同様に実現できる。
具体的には、先ず処理部60は、特別遊技状態が実行されるか否かを判定する(ステップS40)。第1抽選結果が「大当たり」となり、特別遊技状態が実行される場合には(ステップS40のYES)、3次元立体視メガネ160を所定位置に出現させる(ステップS42)。次に、処理部60は、第1演出表示用データセット74を参照して、背景画像データ743に格納されている雲海を上から見下ろした画像を背景とし(ステップS44)、通常表示オブジェクトデータ744で定義されているオブジェクトを仮想空間VSに配置する(ステップS46)。
具体的には、例えば図17のようになる。同図は、本実施形態における第1演出表示処理に係る仮想空間VSを斜視した概念図である。尚、便宜上、一部現実空間に有って仮想空間VSには配置されないものも表している。
同図に示すように、通常表示オブジェクトデータ744に従って、雲オブジェクトOB11を、第1演出空間の床面111よりも距離D1だけ上方に離して平面状に配置して雲海を形成させる。また、通常表示オブジェクトデータ744の1つとして定義されている上層雲オブジェクトOB12を、雲オブジェクトOB11の雲海の層の上に、幾ばくかの数だけ配置する。雲オブジェクトOB11と上層雲オブジェクトOB12を配置することによって、3次元立体視画像として表示された場合、より立体的な空間が感じられるようになり演出効果が高まる。
またこの際、通常表示オブジェクトデータ744に従って、上層雲オブジェクトOB12を、第1演出空間107を落下したパチンコ玉Bが床面110に着地した後に遊技空間手前側に向かって転動する予測移動ラインLa,Lb,Lcを避けた位置に配置する。こうすることで、パチンコ玉Bが第1演出空間107の床面111の上面を転動する際に、第1床面表示パネル142に表示された画像の一部が、一時的にパチンコ玉Bの背面となって見えなくなり、上層雲オブジェクトOB12の画像が欠けて立体感を損なうといった事態を回避することができる。尚、便宜上、複数の雲オブジェクトOB11ならびに上層雲オブジェクトOB12を全て同じ形で表しているが、好ましくは様々な形状や大きさ、透明度、更には異なる動作をする複数種類のオブジェクトを用意しておくのが良い。
図16において、処理部60は次に、予測位置データセット72を参照して、現時点でシステムクロック部62から提供されるシステム時刻に合致する予測時刻722を抽出し、抽出した予測時刻722に対応づけられた予測位置座標値723をローカル座標原点として、特別表示オブジェクトOB13を仮想空間VSに配置する(ステップS48)。更に、特別表示オブジェクトOB13と重なる雲オブジェクトOB11を、特別表示オブジェクトOB13から離れた位置に再配置することで、雲オブジェクトOB11が特別表示オブジェクトOB13に押しのけられた状態を再現する(ステップS50)。
この結果、図17に示すように、仮想空間VSでは、雲海の中にパチンコ玉の予測位置PBを中心にした断面紡錘形の隙間が開いた状態となる。現実空間である第1演出空間107では、この隙間に実物のパチンコ玉Bが位置することになる。
図16において、次に、処理部60の画像生成部68が、右目用仮想カメラCRと左目用仮想カメラCLの夫々から仮想空間VSを見た様子をレンダリングし、第1床面表示パネル142に表示する右目用画像および左目用画像を生成する(ステップS52)。右目用仮想カメラCRと左目用仮想カメラCRは、3次元立体視メガネ160が出現し、遊技者がこれを覗き込んだ時の右目および左目の位置に対応する仮想空間VS中の位置に予め設定されている。
そして、画像生成部68は、右目用画像と左目用画像をアナグリフ処理して第1床面表示パネル142に表示させる3次元立体視画像を生成し(ステップS54)、生成した3次元立体視画像を画像表示制御部69が第1床面表示パネル142に表示させる(ステップS56)。
一方、ステップS40で、第1抽選の結果が「ハズレ」で、特別遊技状態が実行されない場合には(ステップS40のNO)、第1演出表示は実行されないので3次元立体視メガネ160を元の位置に収容し(ステップS58)、第1演出表示処理を終了する。
このように、第1演出表示処理を実行することによって、第1演出空間107および第2演出空間108で現実に移動するパチンコ玉に連携した演出表示を3次元立体視可能に表示させることが可能になり、従来に無い斬新な演出表現を実現できる、
遊技者が更に、出現した3次元立体視メガネ160に誘われてメガネから演出装置100内を覗き込むと、雲海の画像を背景に床面111よりも上方に立体的な雲海が見え、更に所々に上層雲が浮かんで見えることで、あたかもそこに小さな空が存在するように感じられる。そして、パチンコ玉が落下して雲海に入ると、パチンコ玉が床面111を転がり落ちるのに連携して、仮想空間VS内では断面紡錘形の特別表示オブジェクトOB13の位置も移動する。雲オブジェクトOB11は、特別表示オブジェクトOB13に押し出される位置に再配置される。
この様子が時間的に連続して3次元立体視画像として表示されることで、パチンコ玉があたかも周囲の雲を押しのけながら進むような様子を立体的に見ることができる。実際の遊技媒体の移動と連携した演出をすることが可能となり、単にパチンコ玉が大入賞口12に入った後の移動を目で追うだけでない、全く新しい視覚的演出を実現し遊技性を高めることができる。
特に第1演出空間107においては、仕切り板109が光透過性であるので、第2演出空間108越しに第1演出空間107に進入したパチンコ玉が落下し、床面110に着地して収容口114に収容されるまでの間の様子を見ることが可能である。従来のパチンコ装置であれば、大入賞口12に入ったパチンコ玉はそのまま装置内に収容され、遊技者は大入賞口12に入った後のパチンコ玉の様子を見ることはできなかったところ、遊技者は大入賞口12に入ったパチンコ玉が第1層通路120内を転がって第1演出空間107に向かう様子を目で追って楽しむことが可能になるといった顕著な効果が得られる。
尚、雲オブジェクトOB11および上層雲オブジェクトOB12を第1床面パネル142で表示する構成としていたが、第1演出表示処理を、第1演出空間107を対象に実行する場合では、壁面表示パネル140に雲オブジェクトOB11および上層雲オブジェクトOB12を表示させる構成であっても良い。また、上層雲オブジェクトOB12のみを壁面表示パネル140で表示させるように表示制御する構成であっても良いのは勿論である。
(5−3)第2演出表示処理の流れ
図18は本実施形態における第2演出表示処理の流れを説明するためのフローチャートである。図19は、第2演出表示の内容を説明するための概略図である。
第2演出表示処理は、通常の遊技状態において、第1演出空間107および第2演出空間108で2次元表示による演出表示を実現する。本実施形態では、遊技者の興味を惹く背景画像上に、これを覆い隠す板状の目隠し表示物を表示させる。そして、着地位置の目隠し表示物が、パチンコ玉が第1演出空間107および第2演出空間108の落下口121,131から落下して床面111,112に着地した衝撃で徐々に破損するように表示する。目隠し表示物は所定回数の着地を受けると消去され、その下に隠された背景画像が見えるようなる。尚、本フローチャートでは、第2演出空間108の第2床面表示パネル144に演出表示させることを例に挙げて説明するが、第1演出空間107の第1床面表示パネル142についても同様に実現できる。
図18に示すように、具体的には、先ず処理部60が、第2演出表示用データセット76を参照して、背景画像データ763として格納されている画像を背景として、通常表示物764で定義されている2次元画像の目隠し表示物OB21を背景の上に表示させて、目隠し表示物OB21で背景画像を覆い隠した画像を表示する(ステップS72)。本実施形態では、第2演出空間108には横方向に並んだ3つの落下口131が設けられているので(図1〜5参照)、各落下口131の直下にそれぞれ目隠し表示物を配置し、横方向に3つ配置されることで背景画像を覆い隠すように設定されている。
そして、処理部60は、経過時間のカウントを開始する(ステップS74)。
次に、処理部60は、目隠し表示物OB21の位置にパチンコ玉が落下した回数を格納する着地回数値をすべて「0」に設定して記憶部70に一時的に記憶させる(ステップS76)。ここで、「目隠し表示物OB21の位置にパチンコ玉が落下した」とは、処理上は「床面112の落下口131の直下の位置にパチンコ玉が到達した」の意味に相当する。
次いで処理部60は、予測位置データセット72を参照して、現在システムクロック部62から供給されるシステム時刻において、第2演出空間108の床面112に着地するパチンコ玉があるか否かを判定する(ステップS78)。すなわち、現在のシステム時刻に合致する予測時間722に対応付けられた予測位置座標値723が、落下口131直下の床面112上面よりパチンコ玉の半径分だけ上方の位置に、基準距離以内に近接している場合、当該パチンコ玉は床面112に着地すると判定する。尚、ここで言う着地とは、床面112に初めて接触したことを言う。床面112を転動するパチンコ玉は含まない。
床面112に着地するパチンコ玉がある場合(ステップS78のYES)、着地する予測位置(落下口131の直下の位置)に表示されている目隠し表示物の着地回数値に「1」加算する(ステップS80)。
そして、加算された結果の着地回数が「1」の場合には(ステップS82の「1」)、第2演出表示用データセット76の第1特別表示物データ765で定義された第1割れ表示物OB22を、着地予測位置座標PLに対応する表示画面座標上に表示させる(ステップS84)。加算された結果の着地回数が「2」の場合には(ステップS82の「2」)、第2演出表示用データセット76の第2特別表示物766で定義されている第2割れ表示物OB23を第1割れ表示物OB22に換えて目隠し表示物OB21上に表示する(ステップS86)。
図19は、本実施形態における第2演出表示処理の例を示す、第2演出空間の斜視概略図である。同図では、向かって左側から右側にかけて、順にパチンコ玉の着地回数が「1」から「3」までの状態を表している。同図左端のパチンコ玉B14が描かれた例に示すように、着地回数が「1」に対応付けられている第1割れ表示物OB22は比較的小さな割れを表している。同図中央のパチンコ玉B15が描かれた例に示すように、着地回数が「2」に対応付けられている第2割れ表示物OB23はパチンコ玉の着地位置PLから、遊技空間手前側まで伸びた比較的大きな割れを表している。
これらのように、パチンコ玉が着地するタイミングに合わせて、着地予測位置座標PLに対応する表示画面座標上に表示する。そして、着地回数に応じた割れを表す表示物をその都度差し替えて目隠し表示物OB21上に表示させることによって、目隠し表示物OB21の損傷が徐々に拡大するように見せることができる。
そして、ステップS80で加算された結果の着地回数が「3」以上の場合には(ステップS82の「3以上」)、目隠し表示物OB21は粉砕されたとみなし、表示されている目隠し表示物OB21と第2割れ表示物OB23を消去し、その下に隠されていた部分の背景画像BGが見えるようにする(ステップS88)。図19では、パチンコ玉B16が描かれた右端の例がこれに該当する。
処理部60は次に、経過時間のカウンタが所定時間に達したか否かを判定する(ステップS90)。肯定の場合には(ステップS90のYES)、ステップS72に戻る。すなわち、また新たに背景画像BGを3枚の目隠し表示物OB21で覆い隠した状態の画像を表示することで、制限時間切れで最初からやり直しとする。
否定の場合には(ステップS90)、更に全ての目隠し表示物OB21の着地回数が「3」以上であるか否かを判定する(ステップS92)。そして、着地回数が「3」以上ではない場合には(ステップS92のNO)、ステップS78にもどる。着地回数が「3」以上の場合には(ステップS92のYES)、全ての目隠しが取り払われたと判断して、ステップS72にもどり、新たな背景画像BGを3枚の目隠し表示物OB21で覆い隠した状態の画像を表示する
このように、遊技媒体が演出空間内の所定位置に到達したタイミング、具体的にはパチンコ玉が演出空間106の床面110と接触したタイミングで、接触位置を含む所定表示範囲の画像を変化させることで、パチンコ玉の位置や移動の変化に連動した演出表示が可能となる。したがって、遊技媒体の移動をより視覚的に楽しむ演出を実現し、遊技性をより高めることができる。また、所定時間内に上手く3枚の目隠し表示物にそれぞれ3回パチンコ玉を当てないと、自動的にそれまでの画像が一旦消去されて仕切り直しとすることで、遊技者により遊技に熱中させることができる。
(5−4)第3演出表示処理
図20は本実施形態における第3演出表示処理の流れを説明するためのフローチャートである。図21は、第3演出表示の内容を説明するための概略図である。
第3演出表示処理では、始動入賞口10にパチンコ玉が入った場合に実行される抽選処理の結果に従って、第1演出空間107の所定位置をパチンコ玉が通過するタイミングに合わせて連動する抽選演出表示を第1演出空間107に表示させる処理を実行する。
具体的には、図20に示すように、先ず始動入賞口通過検出部32でパチンコ玉が始動入賞口10に入り通過したことを検出し、抽選部63で抽選が行われたならば(ステップS112のYES)、処理部60が抽選演出表示の制限時間のカウントを開始する(ステップS114)。
次に、処理部60は、第3演出表示用データセット78を参照し、スロットマシーンの3連スロットを模した演出表示部90を、例えば図21のように第1床面表示パネル142に抽選演出表示を表示させる(ステップS116)。
図21は、本実施形態における抽選演出表示の画面例を説明するための概念図であって、第1演出空間107を上から見た図である。同図に示すように、演出表示部90は、横方向に配列された3つのスロット表示部90a、90b、90cから成り、スロット表示部90aは、スロットが回転し始め加速する状態、スロット表示部90bはスロットの回転が減速する状態、スロット表示部90cはスロットが停止した状態を夫々示している。
スロット表示部90a、90b、90cは、それぞれ第1演出空間107に設けられた3つの落下口121(図2,3参照。)に対応する表示位置に表示される。本実施形態では、パチンコ玉が落下口121から第1演出空間107へ落下して第1演出空間の床面111に着地した後、床面111上を収容口114に向かって転動する軌跡La,Lb,Lcに沿って配置される。表示された初期の状態ではいずれのスロット表示部90a、90b、90cにも、複数ある特別図柄(同図の、三角や四角、輪形のマーク)からランダムに選択された一つが表示された停止状態にある。
処理部60は次に、スロット表示部90a、90b、90cそれぞれについて、各スロット表示部の遊技者側(床面111上)を通過したパチンコ玉の数を格納する遊技媒体通過数を「0」にリセットして記憶部70に一時的に格納する(ステップS118)。
次いで処理部60は、演出表示部90の画像表示をパチンコ玉の通過に連動させて制御する。具体的には、先ず予測位置データセット72を参照して、現在システムクロック部62から供給されるシステム時刻において、各スロット表示部90a,90b,90cの表示範囲の上端側を通過するパチンコ玉があるか否かを判定する(ステップS120)。
肯定の場合には(ステップS120のYES)、表示範囲の上端側をパチンコ玉が通過するスロット表示部に対応づけられたパチンコ玉通過数を「1」加算する(ステップS122)。図21の例ではスロット表示部90aに対応づけられたパチンコ玉通過数が「0」から「1」に加算されることになる。
そして、ステップS120でパチンコ玉通過数を加算した結果、通過数が「1」である場合には(ステップS124の「1」)、当該スロット表示部の表示をパチンコ玉の通過速度に合わせてスロットが回るように表示制御する(ステップS126)。具体的には、図21のスロット表示部90aで示すように、スロット表示部を表示枠として、異なる特別図柄がパチンコ玉の移動方向に向けて次々に流れるように表示制御する。この際の表示の流れ速さVsは、表示初期のVs=0から始まって、通過するパチンコ玉B8が対象となる同スロット表示部の表示範囲上端から離れるにつれて加速させ、表示範囲下端に達したときに規定値に達するように表示制御する。これによって、あたかもパチンコ玉に引っ張られるようにして、スロット表示部の表示が連動して変化し始めたように見せることができる。
一方、ステップS120でパチンコ玉通過数を加算した結果、通過数が「2」である場合には(ステップS124の「2」)、対象となるスロット表示の表示をパチンコ玉の通過速度に反比例して停止するように表示制御する(ステップS128)。具体的には、図21のスロット表示部90bで示すように、表示の流れ速さVsを、規定値のVs=maxの状態から、二つ目に通過するパチンコB9がスロット表示部90bの表示範囲上端から離れるにつれて減速させる。そして、図21のスロット表示部90cで示すように、表示範囲下端に達したときに停止(Vs=0)するように表示制御する。尚、この際に停止させる特別図柄は、抽選部63の抽選結果に従って停止前に予め決定されている特別図柄であり、当該特別図柄で停止するように、表示の流れ速さVsが制御される。これによって、あたかもパチンコ玉の通過に伴ってスロット表示部の回転が停止したようにみせることができる。
また、ステップS120でパチンコ玉通過数を加算した結果、通過数が「3」以上である場合には(ステップS124の「3以上」)、既に一旦回転して停止しているスロットであると判断して、該当するスロット表示部の表示はそのままとする(ステップS130)。
次に、処理部60は、抽選演出表示の制限時間に達したか否かを判定する(ステップS132)。否定判定の場合には(ステップS132のNO)、ステップS120に戻る。肯定判定の場合には(ステップS132のYES)、パチンコ通過数が「1」に達していないスロット表示部をパチンコ玉が通過していなくとも自動的に回転開始するように表示制御し、所定時間が経過した後、パチンコ玉が通過しなくとも自動的に抽選結果に従った特別図柄で停止するように表示制御する。また、パチンコ通過数が「2」に達していないスロット表示部の表示を、パチンコ玉が通過しなくとも自動的抽選結果に従った特別図柄で停止させる。すなわち、抽選演出表示の制限時間に達した時点で、出目が確定していないスロット表示部の出目を強制的に確定させる(ステップS134)。
そして、処理部60は、全てのスロット表示部90a,90b,90cの表示が確定した後、所定時間の間は表示状態をそのまま維持させて、遊技者に抽選結果が確定したことを明確に伝える。そして、抽選の結果、例えば特別図柄が3つ揃った「大当たり」の場合には、大入賞口12を一定時間だけ開ける。
このように表示制御することによって、抽選の結果はすでに出ているものの、見かけ上は第2演出空間108に進入したパチンコ玉の移動に連動して抽選が開始・停止するかのように見せることで、遊技媒体の移動を視覚的に楽しませつつ演出表示ができるので遊技性をより高めることができる。
以上で説明した処理によって、遊技装置1では演出装置100に入ったパチンコ玉を目で追い続けながら、同時にパチンコ玉の移動と連携した様々な演出表示を楽しむことができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態と基本的には同じ構成を有しているが、3次元立体メガネを左右方向からスライドさせて演出空間の開口部に出現させる点を特徴とする。尚、第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与し、説明は省略するものとする。
図22は、本実施形態における演出装置100Cの正面概略図である。同図に示すように、3次元立体視メガネ収容部172C,174Cには、左右から演出装置100Cの開口部中央に向けて伸縮するスライドレール173が設けられている。そして、左目用メガネ部162Cと右左目用メガネ部164Cのメガネフレーム部165Cは、スライドレール173によって支持されている。また、演出装置100Cの開口部から離れた側のメガネフレーム部165Cの端部には、ステッピングモータ167Cで揺動される揺動ロッド169の一端が枢着されている。ステッピングモータ167Cの回転軸は、演出空間106の奥行き方向手前に向いており、その先端は3次元立体視メガネ収容部172C,174Cに突出している。突出した先端には揺動ロッド169の他端が固定されている。したがって、処理部60が、図中右側のステッピングモータ167Cを向かって時計回り方向、図中左側のステッピングモータ167Cを向かって反時計回り方向に回転制御すると、左右の揺動ロッド169の一端が演出装置100Cの開口部の方向へ揺動する。その結果、揺動ロッド169の一端が枢着された左目用メガネ部162Cと右目用メガネ部164Cは、スライドレール173にガイドされながら演出空間106の開口部中央に向かって出現し、3次元立体視メガネ160Cを形成することができる。収納する際は、この逆の回転制御により実現される。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1または第2実施形態の何れかと基本的には同じ構成を有しているが、3次元立体視メガネを液晶パネルで実現している点を特徴とする。尚、第1または第2実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与し、説明は省略するものとする。
図23は、本実施形態における演出装置100Dの正面概略図である。同図に示すように、カバー3の内側すなわち遊技空間102内に、演出装置100Dの開口部を覆う範囲に、制御装置11によって表示制御される液晶パネル200が設けられている。
液晶パネル200は、演出空間106の中心軸を境に右側の右目用液晶パネル部204と、中心軸を境に左側の左目用液晶パネル部202との二つから構成されている。液晶パネル200は、色素が添加された液晶を用いており、電圧が印加されていない状態では光を無色透明として透過するが、所定の電圧が印加されると液晶の向きが変化し、添加された色素に応じた色フィルタとして機能する。本実施形態では、アナグリフ処理された3次元立体視画像を見るのに用いられるので、右目用液晶パネル部204には赤色の色素が添加されており電圧印加時には赤色フィルタとして機能する。同様に左目用液晶パネル部202には青色の色素が添加されており電圧印加時には青色フィルタとして機能する。
処理部60は、演出装置100で3次元立体画像を表示する演出を行う場合に、液晶パネル200を色フィルタとして機能させる。液晶パネル200の表示範囲のうち特定の楕円範囲に電圧を印加するように制御して、当該部位を色フィルタとして機能させるとしても良い。この場合、あたかもそこがメガネのレンズであるかのように連想させることができるので、遊技者が色フィルタとして機能している部位から演出装置100Dの中を覗くように誘うことができる。
このように固定された液晶パネル200を3次元立体視メガネとして機能させることで3次元立体視メガネを不使用時に収容する収容スペースを省略して遊技空間102内を有効に使用することができる。また、収容されていた3次元立体視メガネを出現させるための可動機構が不要となるので、可動機構を設ける場合に比べて耐久性が高く、メンテナンスも省略化されると言ったメリットがある。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、第1〜第3実施形態の何れかと基本的には同じ構成を有しているが、3次元立体視メガネの収納部を設けない構成としている点を特徴としている。尚、第1〜第3実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与し、説明は省略するものとする。
図24は、本実施形態における演出装置100Eの正面外略図である。同図に示すように3次元立体視メガネ160Eは、上端部横方向に通された回動軸182を有している。回動軸182は、一端(図中右側)が演出空間106の側壁に枢支され、他端(図中左側)が制御装置11によって回転制御されるモータ184の回転軸に連結されている。
3次元立体視メガネ160Eは、通常時、同図のように演出空間106の天井に沿う格好の収納位置に演出空間内に配置されている。一方、第1演出表示処理を実行して3次元立体視表示をする場合には、モータ184の作動によって回動軸182を軸に遊技者側に揺動し、図中で二点破線で示す位置に出現する。
この構成の場合、第1及び第2実施形態のように演出装置100Eの左右側方に3次元立体視メガネの収容部を設けなくて済むので、遊技空間102をより有効に利用することができる。その代わり、遊技装置100Eの開口部両側部には、遊技空間奥行き方向の厚さはカバー3と盤面2との間隔にほぼ等しく、縦長さは演出装置100の開口部の縦寸法とほぼ同じ側方仕切り板部186がそれぞれ設けられている。側方仕切り板部186によって、演出装置100Eの開口部側方から第1層通路部120や第2層通路部130を経由せずにパチンコ玉が進入するのを防いでいる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明が適用される形態はこれらに限定されるものではなく、発明の趣旨に沿う限り構成要素を適宜変更・追加・削除することができる。
例えば、第1および第2実施形態では、3次元立体視メガネ収容部172,174(172C,174C)を、盤面2とカバー3との間に設けた構成としたが、盤面2よりも内側に設け、3次元立体視メガネ収容部172,174を盤面2の背面側として外見上見えないようにすることもできる。この場合、演出装置の開口部側方から第1層通路部120や第2層通路部130を経由せずにパチンコ玉が進入するのを防ぐために、第4実施形態のように、遊技装置100の開口部両側部には、遊技空間奥行き方向の厚さはカバー3と盤面2との間隔にほぼ等しく、縦長さは演出装置100の開口部の縦寸法とほぼ同じ側方仕切り板部186をそれぞれ設ける。
第1実施形態における遊技装置の正面概略図。 第1実施形態における演出装置の正面図。 第1実施形態における演出装置の図2のIII−III断面における縦断面図。 第1実施形態における演出装置の図3のIV−IV断面における横断面図。 第1実施形態における演出装置の図3のV−V断面における横断面図。 3次元立体視メガネが出現した演出装置の正面図。 第1実施形態における機能構成の一例を説明するための機能ブロック図。 予測位置データセットのデータ構成例を示す図。 画像生成部の機能構成の一例を示す機能ブロック図。 投影位置座標変換部の機能を説明するための模式図。 仮想空間画像生成部図の機能を説明するための模式図。 第1演出表示用データセットのデータ構成例を示す図。 第2演出表示用データセットのデータ構成例を示す図。 第3演出表示用データセットのデータ構成例を示す図。 第1実施形態における演出表示に係る全体的な処理の流れについて説明するためのフローチャート。 第1演出表示処理の流れを説明するためのフローチャート。 第1演出表示の内容を説明するための概略図。 第2演出表示処理の流れを説明するためのフローチャート。 第2演出表示の内容を説明するための概略図。 第3演出表示処理の流れを説明するためのフローチャート。 第3演出表示の内容を説明するための概略図。 第2実施形態における演出装置の正面概略図。 第3実施形態における演出装置の正面概略図。 第4実施形態における演出装置の正面概略図。
符号の説明
1 遊技装置
8 入賞口
10 始動入賞口
11 制御装置
12 大入賞口
33 演出空間進入速度検出部
40 遊技球射出部
60 処理部
64 運動状態値算出部
66 予測位置算出部
72 予測位置データセット
100 演出装置
102 遊技空間
106 演出空間
120 第1層通路
126 通過速度センサ
130 第2層通路
136 通過速度センサ
140 壁面表示パネル
142 第1床面表示パネル
144 第2床面表示パネル
160 3次元立体視メガネ
172、174 3次元立体視メガネ収容部
B パチンコ玉

Claims (6)

  1. 遊技盤面と該遊技盤面を覆う光透過性カバーとの間に画成された遊技空間内に遊技媒体を投入して遊技を楽しむ遊技装置であって、
    前記遊技空間中を落下してきた遊技媒体が進入可能であり、進入した遊技媒体が前記光透過性カバーを介して視認可能な演出空間と、
    前記演出空間を画成する壁部及び/又は底部に配置された表示装置と、
    前記表示装置に平面視画像及び立体視画像の何れかを選択的に表示させる表示制御手段と、
    前記表示装置に表示される立体視画像を遊技者に立体視せしめるための立体視メガネと、
    前記表示制御手段による平面視画像の表示制御の開始に応じて前記立体視メガネを所定の格納位置に格納し、立体視画像の表示制御の開始に応じて前記立体視メガネを所定の立体視視認位置に配置する配置制御手段と、
    を備えた遊技装置。
  2. 前記格納位置は前記演出空間の側方且つ前記遊技盤の前方又は後方の位置であり、
    前記配置制御手段は、前記遊技盤面と平行な方向にスライド移動させることで前記立体視メガネの格納及び配置を行う、
    請求項1に記載の遊技装置。
  3. 前記立体視メガネは左目用部分と右目用部分との2つに分割構成されており、
    前記立体視メガネの右目用部分の格納位置が前記演出空間の右側方且つ前記遊技盤の前方又は後方の位置であり、
    前記立体視メガネの左目用部分の格納位置が前記演出空間の左側方且つ前記遊技盤の前方又は後方の位置であり、
    前記配置制御手段は、右目用部分及び左目用部分それぞれを、前記遊技盤面と平行な方向にスライド移動させることで前記立体視メガネの格納及び配置を行う、
    請求項2に記載の遊技装置。
  4. 軸方向を前記遊技盤面と略平行な方向として、前記立体視メガネの端部を支持する枢軸を備え、
    前記格納位置は前記立体視メガネのレンズ面が前記遊技盤面と略垂直になる位置であり、
    前記立体視視認位置は前記立体視メガネのレンズ面が前記遊技盤面と略平行になる位置であり、
    前記配置制御手段は、前記枢軸を回動させることで前記立体視メガネの格納及び配置を行う、
    請求項1に記載の遊技装置。
  5. 前記立体視メガネは左目用部分と右目用部分との2つに分割構成されており、
    前記枢軸として前記立体視メガネの左目部分及び右目部分それぞれの端部を支持する左右それぞれの枢軸を備え、
    前記配置制御手段は、前記左右それぞれの枢軸を回動させることで前記立体視メガネの格納及び配置を行う、
    請求項4に記載の遊技装置。
  6. 遊技盤面と該遊技盤面を覆う光透過性カバーとの間に画成された遊技空間内に遊技媒体を投入して遊技を楽しむ遊技装置であって、
    前記遊技空間中を落下してきた遊技媒体が進入可能であり、進入した遊技媒体が前記光透過性カバーを介して視認可能な演出空間と、
    前記演出空間を画成する壁部及び/又は底部に配置された表示装置と、
    前記表示装置に平面視画像及び立体視画像の何れかを選択的に表示させる表示制御手段と、
    印加電圧による液晶の制御により、前記表示装置に表示される立体視画像を遊技者に立体視せしめるための赤青フィルタの形成が可能な、前記光透過性カバーに沿って設けられ液晶部と、
    前記表示制御手段による立体視画像の表示制御時に前記液晶部に所定電圧を印加して前記赤青フィルタを形成させる液晶制御手段と、
    を備えた遊技装置。
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